JPH0642316B2 - 超伝導記憶装置 - Google Patents

超伝導記憶装置

Info

Publication number
JPH0642316B2
JPH0642316B2 JP60258316A JP25831685A JPH0642316B2 JP H0642316 B2 JPH0642316 B2 JP H0642316B2 JP 60258316 A JP60258316 A JP 60258316A JP 25831685 A JP25831685 A JP 25831685A JP H0642316 B2 JPH0642316 B2 JP H0642316B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic flux
abrikosov
superconductor layer
information
storage means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60258316A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62117194A (ja
Inventor
一紀 宮原
昌志 向田
幸司 宝川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP60258316A priority Critical patent/JPH0642316B2/ja
Priority to US06/808,424 priority patent/US4764898A/en
Priority to DE8585309088T priority patent/DE3582155D1/de
Priority to EP85309088A priority patent/EP0190503B1/en
Publication of JPS62117194A publication Critical patent/JPS62117194A/ja
Publication of JPH0642316B2 publication Critical patent/JPH0642316B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、情報をアブリコソフ磁束量子の形で超伝導体
内に記憶する超伝導記憶装置に関するものである。
〔従来の技術〕
アブリコソフ磁束量子を記憶情報として用いた装置は、
特公昭60-34194号公報やアプライドフィジックスレター
誌(Applied Physics Letters,Vol.39 NO.12 Desember 1
981,pp.992〜993)に既に開示されている。
第7図はアブリコソフ磁束量子記憶装置の従来例のひと
つを示す概略斜視図である。アブリコソフ磁束量子を保
持するための膜厚の薄い超伝導体膜51と、超伝導体膜
51の一部を下部電極とし超伝導体膜52を上部電極と
する磁束量子検出用ジョセフソン接合53と、超伝導体
膜51の端55近くに設けられた磁束量子書込線54
と、超伝導体膜51の端55を除く周辺を囲む超伝導体
膜51よりも膜厚の厚い超伝導体膜51′とで構成され
ている。なお、Bは超伝導体膜51内に保持されている
アブリコソフ磁束量子を概念的に表しているものであ
る。
このアブリコソフ磁束量子記憶装置は、超伝導体膜51
内に保持されているアブリコソフ磁束量子の有無を記憶
状態の「1」「0」に対応させている。すなわち、超伝
導体膜51内にアブリコソフ磁束量子が保持されると、
その磁束量子がジョセフソン接合53に影響を与えてジ
ョセフソン接合53における閾値電流を低下させること
を利用しており、閾値電流の変化を記憶状態の「1」
「0」に対応させているのである。
情報の読み出しは、適当な値のバイアス電流をジョセフ
ソン接合53に与えることにより行う。すなわち、アブ
リコソフ磁束量子が超伝導体膜51内に保持された場合
の閾値電流と保持されていない場合のそれとの間の値を
持つバイアス電流をジョセフソン接合53に与えると、
アブリコソフ磁束量子が保持されていればジョセフソン
接合53に電圧が発生(有電圧状態)し、保持されてい
なければ電圧は零(零電圧状態)となるのである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、この従来のアブリコソフ磁束量子記憶装置
は、書き込みに非常に大きな問題点をもっていた。
記憶状態「1」の書き込みは、書込線54に所定の方向
の電流を流して磁界を発生させ、超伝導体膜51に端5
5から所定の向き(たとえば、上向き)のアブリコソフ
磁束量子を内部発生させることにより達成する。一方、
記憶状態「0」の書き込みは、そのときの記憶状態に応
じて異なる手順を用いて行わなければならない。すなわ
ち、書込前の記憶状態が「1」であれば、書込線54に
逆向きの電流を流して下向きの磁束量子を超伝導体膜5
1に内部発生させ、上向きの磁束量子と対消滅させるこ
とによってアブリコソフ磁束量子数を零にする。また、
記憶状態が「0」であれば書込線54に何等電流を流さ
ないことによりそのままの状態を維持し、実質的に
「0」書き込みとする。
このように、従来のアブリコソフ磁束量子記憶装置で
は、書き込み前にそのつど必ず記憶状態を読み出す必要
があり、書き込みのアクセス時間を無用に長くし、この
記憶セルを用いて計算機を構成するとマシンサイクル時
間が長くなるという問題点があった。
また、記憶状態「1」から「0」書き込みを行う場合
に、磁束量子を正確に対消滅させることは非常に困難で
ある。対消滅が不十分であれば上向きのアブリコソフ磁
束量子が一部残留してしまい、対消滅を過剰に行えば下
向きのアブリコソフ磁束量子が保持されてしまう。した
がって、アブリコソフ磁束量子を過不足なく対消滅させ
る必要性から書込動作マージンが非常に狭くなり、安定
動作が困難であった。また、書込動作を繰り返し行うう
ちに、完全対消滅し損なった残留アブリコソフ磁束量子
が徐々に蓄積していき、誤動作を生じるに至るという問
題点があった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の超伝導記憶装置は上記問題点に鑑みてなされた
ものであり、磁場が印加されることによってアブリコソ
フ磁束量子を内部発生しそのアブリコソフ磁束量子を前
記磁場を取り除いた状態でも自己保持する超伝導体層を
有する情報記憶手段と、情報に対応している電流が通電
されることによって前記情報記憶手段の超伝導体層に与
える磁場を発生する超伝導体層を有する情報書込手段
と、前記情報記憶手段の超伝導体層に自己保持されてい
るアブリコソフ磁束量子のつくる磁場に感応する少なく
ともひとつ以上のジョセフソン接合素子および前記ジョ
セフソン接合素子におけるアブリコソフ磁束量子による
磁場に影響を与えることができる磁場を発生する制御線
を有する情報読出手段とを具備する超伝導記憶装置であ
って、前記情報記憶手段を構成する超伝導体層のジョセ
フソン接合素子の近傍に超伝導性が弱いかまたは無い領
域が設けられているものである。
〔作用〕
情報書込手段を構成する超伝導体層に与える電流の向き
によって情報記憶手段の超伝導体層に記憶情報の「0」
または「1」に対応する上向きまたは下向きのアブリコ
ソフ磁束量子が選択的に保持される。そして、制御線に
制御電流Icsを与えると共にジョセフソン接合素子に
バイアス電流Isを与えると、アブリコソフ磁束量子の
向きに対応してジョセフソン接合素子が有電圧状態また
は零電圧状態のいずれかとなる。なお、情報記憶手段の
超伝導体層中には超伝導性が弱いかまたは無い領域にア
ブリコソフ磁束量子が高精度で保持される。
〔実施例〕
以下、実施例と共に本発明を詳細に説明する。
第1図は本発明の一実施例を示す平面図であり、第2図
はそのA−A′断面図である。情報記憶手段1は、磁場
が印加されることによってアブリコソフ磁束量子αを内
部発生し、そのアブリコソフ磁束量子を該磁場が除去さ
れた後も自己保持する超伝導体層2を情報記憶要素とし
て有する。超伝導体層2は例えば方形または長方形に形
成されており、相対する一対の辺をそれぞれ3aおよび
3bとし、また、相対する他の一対の辺をそれぞれ3c
および3dとするとき、辺3aおよび3bの辺3c側か
らそれと一体にそれぞれ外方にストライプ状の超伝導体
層4aおよび4bを延長させている。また、超伝導体層
2内であって後述するジョセフソン接合素子22の近傍
には超伝導性の弱いあるいは無い領域41が設けられて
いる。なお、この超伝導体層2は、超伝導体層4aおよ
び4bと共に第2種の超伝導体からなる。
情報書込手段11は、電流が通電されることによって、
情報記憶手段1の超伝導体層2に与える磁場を発生する
ストライプ状の超伝導体層12を情報書込用要素として
有する。この場合、超伝導体層12は情報記憶手段1の
超伝導体層2と並置するために、超伝導体層2の辺3c
に沿って延長している。
情報読出手段21は、情報記憶手段1の超伝導体層2が
自己保持しているアブリコソフ磁束量子に感応するジョ
セフソン接合素子22およびこのジョセフソン接合素子
22に所定の磁界を与える制御線34を情報読出用要素
として有する。ジョセフソン接合素子22は、下部電極
としての超伝導体層32と上部電極としての超伝導体層
26との間にトンネル障壁層25を介在させることによ
って構成されている。すなわち、情報記憶手段1の超伝
導体層2上に絶縁層31を介して超伝導体層32が下部
電極として形成され、超伝導体層32上に窓23が穿設
された絶縁層24が形成され、超伝導体層32の窓23
に臨む領域に例えば超伝導体層32の材料の酸化物でな
るトンネル障壁層25が形成され、さらに、絶縁層24
上に窓23を覆うように超伝導体層26が上部電極とし
て形成されている。制御線34はストライプ状の超伝導
体層からなり、トンネル障壁層25の上方を横切るよう
に、超伝導体層26上に絶縁層33を介して形成されて
いる。
つぎに、本実施例の動作を説明する。
情報の「1」に対応する電流IAを情報書込手段11の
超伝導体層12に第1の方向に流すと、これに応じて超
伝導体層12から情報「1」に対応する磁場が発生し、
その磁場が情報記憶手段1の超伝導体層2に印加され
る。このため、情報記憶手段1の超伝導体層2の辺3c
部に情報「1」に対応するアブリコソフ磁束量子αが第
1の向き(上向き「↑」)に内部発生する。そして、磁
場の印加を続けると、アブリコソフ磁束量子が辺3c部
において次々と発生し、先に内部発生したアブリコソフ
磁束量子を互いに働く斥力により情報読出手段21側に
押し込んでゆく。
なお、このとき、情報記憶手段1の超伝導体層2に、電
流IDを超伝導体層4b側から超伝導体層4a側に向か
って(第2の方向)に流すと、情報記憶手段1の超伝導
体層2の辺3c部に保持されているアブリコソフ磁束量
子が電流IDとのローレンツ相互作用により力を受け
て、情報読出手段21側に速やかに移動するので、書込
時間の短縮を図ることができる。
情報読出手段21側に移動してきたアブリコソフ磁束量
子はジョセフソン接合素子22の下部電極である比較的
厚い超伝導体層32の存在によりそれ以上の移動が妨げ
られる。このようにして、情報記憶手段1にアブリコソ
フ磁束量子が侵入していき、ある程度以上のアブリコソ
フ磁束量子が侵入してしまうと、こんどはアブリコソフ
磁束量子の互いの斥力により侵入が困難となり飽和状態
となる。すなわち、アブリコソフ磁束量子は電流IAお
よびIDが除かれたときには、超伝導体層2のピン止め
力(アブリコソフ磁束量子を捕獲する力)により自己保
持される。
ところで、情報記憶手段1の超伝導体層2のジョセフソ
ン接合素子22近傍には超伝導性が弱いかあるいは無い
領域41が設けられている。この領域41はアブリコソ
フ磁束量子にとって極端にピン止め力の強い領域となっ
ている。換言すると、アブリコソフ磁束量子はこの領域
41内に存在するときにエネルギが最も低くなる。した
がって、情報記憶手段1に保持されているアブリコソフ
磁束量子の大部分は領域41内に集まる。すなわち、情
報記憶手段1の超伝導体層2のうち、ジョセフソン接合
素子22の近傍にアブリコソフ磁束量子が集中し、アブ
リコソフ磁束量子に基づく磁束がこの領域41を設けな
い場合に比べて遥かに多くジョセフソン接合素子22と
鎖交する。したがって、アブリコソフ磁束量子がジョセ
フソン接合素子22に与える影響力が非常に大きくな
り、検出感度の増大が図れるのである。このことは、別
な見方をすれば、保持すべきアブリコソフ磁束量子の全
体の量を増大させることなく十分な検出感度が得られる
ということでもある。すなわち、書込時の動作電流レベ
ルが低くとも、また、情報記憶手段1の面積が小さくと
も十分な検出感度が得られることを意味しており、消費
電力を低くし、しかも、装置面積を小さくすることがで
きる。また、超伝導体層2がアブリコソフ磁束量子を保
持するためには、超伝導体層2にピン止め力を有するピ
ンセンタの存在が不可欠であるが、領域41が超伝導体
層2内で最も強いピン止め力を持ったピンセンタとして
働くので、この領域41以外の超伝導体層2のピン止め
力を弱いものとすることができる。そのため、書込時の
アブリコソフ磁束量子の移動が高速化でき、情報書込時
間を短くすることができる。
つぎに、情報の「0」に対応する電流IBを、情報書込
手段11の超伝導体層12に、上述した電流IAとは逆
の第2の方向に流すと超伝導体層12から上述の情報
「1」に対応する磁場とは逆向きの磁場が発生し、この
磁場によって情報記憶手段1の超伝導体層2に、情報
「0」に対応するアブリコソフ磁束量子が情報「1」に
対応するアブリコソフ磁束量子とは逆の第2の向き(下
向き「↓」)に内部発生する。この内部発生した情報
「0」に対応するアブリコソフ磁束量子は前述した上向
きのアブリコソフ磁束量子と同様に侵入していき、既に
自己保持されている情報「1」に対応する上向きのアブ
リコソフ磁束量子と結合して対消滅する。そしてさら
に、情報「0」に対応するアブリコソフ磁束量子が侵入
することによって最終的には情報「0」に対応するアブ
リコソフ磁束量子のみが情報記憶手段1の超伝導体層2
に残留し保持される。これが情報「0」の保持状態であ
る。この情報「0」の書き込みにおいて、情報記憶手段
1の超伝導体層2に電流ICを超伝導体層4a側から超
伝導体層4b側に向かって第1の方向に流すことによ
り、情報「1」書き込みの場合と同様にローレンツ相互
作用によってアブリコソフ磁束量子を辺3c側からジョ
セフソン接合素子22側に速やかに移動させることがで
きる。
つぎに、情報の読み出しについて説明する。記憶状態の
検出は、制御電流Icsを情報読出手段21の超伝導体
層34に流すと共に、所定のバイアス領域Isを情報読
出手段21のジョセフソン接合素子22に超伝導体層2
6とトンネル障壁層25と超伝導体層32を通じて流す
ことにより行う。第3図はジョセフソン接合素子22の
閾値特性を示す図であり、横軸は制御線34に流す制御
電流値、縦横はジョセフソン接合素子22に流すバイア
ス電流値である。同図において、破線7はアブリコソフ
磁束量子が情報記憶手段1に保持されていないときの閾
値特性曲線、実線8は「0」状態に相当するアブリコソ
フ磁束量子が保持されているときの閾値特性曲線、実線
9は「1」状態に相当するアブリコソフ磁束量子が保持
されているときの閾値特性曲線である。このように、記
憶状態によって閾値特性が横軸に沿って遷移するのは、
情報記憶手段1の超伝導体層2に保持されたアブリコソ
フ磁束量子が作る磁界の影響によるものである。
いま、ジョセフソン接合素子22にバイアス電流Isを
流すと共に、制御線34に第1の方向に制御電流Ics
を流すことによって動作点をAの位置に移動させること
ができる。同図から、「0」状態であれば動作点Aが閾
値特性曲線8の内側にあるためジョセフソン接合素子2
2は零電圧状態が維持され、「1」状態であれば動作点
Aは閾値特性曲線9の外側に出てしまうことから有電圧
状態に転移することが判る。この現象は、「0」状態の
ときには下向きのアブリコソフ磁束量子が作る磁界と制
御電流Icsが作る磁界とがトンネル障壁層25部にお
いて互いに打ち消しあい、「1」状態にあるときには上
向きのアブリコソフ磁束量子の磁界と制御電流Icsの
磁界とが相互に加わることにより生じる。このような作
用によって、所定のバイアス電流Isと制御電流Ics
とを同時に流したときのジョセフソン接合素子22の電
圧状態により記憶状態が「1」であるか「0」であるか
を読み出すことができる。
第4図は本発明の他の実施例を示す平面図であり、第5
図はそのA−A′断面図である。本実施例は第1図およ
び第2図に示した第1の実施例とその基本構造は同一で
あるが、情報記憶手段1の超伝導体層2内に設けられた
超伝導性の弱いあるいは無い領域41の形状が異なる。
なお、第4図および第5図において第1図および第2図
と同一若しくは相当部分には同一の符号を付してある。
領域41がジョセフソン接合素子22の近傍に設けられ
ている点は第1実施例と同様であるが、さらに、この領
域41がその中央部から辺3c部に向かって細く延長さ
れており、突出部42を形成している点が異なる。領域
41をこのような形状とすることによって、情報書込時
に超伝導体層2の辺3c近辺で内部発生したアブリコソ
フ磁束量子の多くがジョセフソン接合素子22側に移動
する際に、領域41の突出部42を通るのである。アブ
リコソフ磁束量子が超伝導体の中を移動するときの移動
速度の最大値(飽和速度)は超伝導性が強い程小さいた
め、アブリコソフ磁束量子が突出部42中を高速で移動
することができる。したがって、情報書込時間を更に短
縮することができ、記憶装置としての動作サイクル時間
を短くできる。なお、突出部42は必ずしも単一である
必要はなく、2以上設けてもよい。
なお、上記2つの実施例における領域41の構成法とし
ては、第1にリフトオフあるいはエッチング等のパター
ン加工技術を用いて超伝導体層2のうち領域41の超伝
導体層を除去するかあるいは極薄膜化する方法、第2に
イオン打ち込み等の技術を用いて超伝導体層2の内の領
域41にダメージを与えるかあるいは領域41の超伝導
体層の組成を変えてその部分の超伝導性を弱める方法、
第3図に超伝導体層2の領域41の真上あるいは真下に
常伝導金属を設けて両者間の近接効果を用いて領域41
に超伝導体性を弱める方法等がある。
また、上記2つの実施例ではジョセフソン接合素子とし
て第6図(A)の概念図に示すように単一のトンネル障
壁層25を持つものを用いているが、同図(B)に示す
よにトンネル障壁層を2つ持ついわゆるスクイド(SQUI
D)形のものを用いてもよい。同図において26,26′
は上部電極、25,25′はトンネル障壁層、32,3
2′は下部電極であり、スクイド形を用いる場合にはア
ブリコソフ磁束量子による磁束(破線矢印)が中央の空
間を横切るように構成することにより、閾値特性を変化
させることができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明の超伝導記憶装置によれば、
情報書込手段を構成する超伝導体層に与える電流の向き
によって情報記憶手段の超伝導体層に記憶情報の「1」
または「0」に対応する上向きまたは下向きのアブリコ
ソフ磁束量子を選択的に保持させるものであり、上向き
のアブリコソフ磁束量子を保持する場合であっても下向
きのアブリコソフ磁束量子を保持する場合であっても書
込前の記憶状態のアブリコソフ磁束量子を対消滅させた
うえでさらに飽和状態となるまで書き込むので、アブリ
コソフ磁束量子の有無を情報要素とする従来のアブリコ
ソフ磁束量子記憶装置のように書込時に記憶内容をその
つど確認したうえで磁束量子を過不足なく正確に対消滅
させることは不要である。したがって、書込操作が簡単
となるばかりでなく、書込動作マージンを広くとること
ができる。そのうえ、残留するアブリコソフ磁束量子の
蓄積による誤動作もない。
さらに、情報記憶手段の超伝導体層中には超伝導性が弱
いかまたは無い領域が設けられているので、この領域に
アブリコソフ磁束量子が高密度で保持されることにな
り、低電力、小面積で非常に高い検出感度を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す平面図、第2図はその
A−A′断面図、第3図はジョセフソン接合素子22の
閾値特性を示す図、第4図は本発明の他の実施例を示す
平面図、第5図はそのA−A′断面図、第6図はジョセ
フソン接合素子の概念を示す斜視図、第7図は従来のア
ブリコソフ磁束量子記憶装置を示す斜視図である。 1……情報記憶手段、2……超伝導体層、11……情報
書込手段、21……情報読出手段、22……ジョセフソ
ン接合素子、34……制御線、41……超伝導性が弱い
かまたは無い領域。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁場が印加されることによってアブリコソ
    フ磁束量子を内部発生しそのアブリコソフ磁束量子を前
    記磁場を取り除いた状態でも自己保持する超伝導体層を
    有する情報記憶手段と、情報に対応している電流が通電
    されることによって前記情報記憶手段の超伝導体層に与
    える磁場を発生する超伝導体層を有する情報書込手段
    と、前記情報記憶手段の超伝導体層に自己保持されてい
    るアブリコソフ磁束量子のつくる磁場に感応する少なく
    ともひとつ以上のジョセフソン接合素子および前記ジョ
    セフソン接合素子におけるアブリコソフ磁束量子による
    磁場に平行な成分を有する磁場を発生する制御線を有す
    る情報読出手段とを具備する超伝導記憶装置であって、
    前記情報記憶手段を構成する超伝導体層の前記ジョセフ
    ソン接合素子の近傍に超伝導性が弱いかまたは無い領域
    が設けられていることを特徴とする超伝導記憶装置。
  2. 【請求項2】情報記憶手段を構成する超伝導体層のジョ
    セフソン接合素子の近傍に設けられている超伝導性が弱
    いかまたは無い領域の一部を情報書込手段側に延長した
    特許請求の範囲第1項記載の超伝導記憶装置。
JP60258316A 1984-12-13 1985-11-18 超伝導記憶装置 Expired - Lifetime JPH0642316B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60258316A JPH0642316B2 (ja) 1985-11-18 1985-11-18 超伝導記憶装置
US06/808,424 US4764898A (en) 1984-12-13 1985-12-12 Vortex memory device
DE8585309088T DE3582155D1 (de) 1984-12-13 1985-12-13 Supraleitende speicheranordnung.
EP85309088A EP0190503B1 (en) 1984-12-13 1985-12-13 Superconducting memory device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60258316A JPH0642316B2 (ja) 1985-11-18 1985-11-18 超伝導記憶装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62117194A JPS62117194A (ja) 1987-05-28
JPH0642316B2 true JPH0642316B2 (ja) 1994-06-01

Family

ID=17318554

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60258316A Expired - Lifetime JPH0642316B2 (ja) 1984-12-13 1985-11-18 超伝導記憶装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0642316B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62117194A (ja) 1987-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5051787A (en) Superconductor storage device and memory using superconductor storage devices as memory cells
US6833278B2 (en) Low remanence flux concentrator for MRAM devices
US6510080B1 (en) Three terminal magnetic random access memory
EP0190503B1 (en) Superconducting memory device
US4601015A (en) Josephson memory circuit
JPS5935117B2 (ja) 超伝導2安定デバイス
Henkels et al. Experimental single flux quantum NDRO Josephson memory cell
JPH0642316B2 (ja) 超伝導記憶装置
US5011817A (en) Magnetic memory using superconductor ring
US4601013A (en) Magnetic bubble memory device
Wang et al. Feasibility of ultra-dense spin-tunneling random access memory
JPH0650600B2 (ja) 超伝導記憶装置
JPH0642315B2 (ja) 超伝導記憶装置
JPH067438B2 (ja) 超伝導記憶装置
JPH0654597B2 (ja) 超伝導記憶装置
JPH0642314B2 (ja) 超伝導記憶装置における情報書込方法
JPH067439B2 (ja) 超伝導記憶装置
JPH0642317B2 (ja) 超伝導記憶装置
JPS61142598A (ja) 超伝導記憶装置
JPH0219982B2 (ja)
JP3020172B1 (ja) 超伝導磁場発生装置及び超伝導検出器
JPH0673238B2 (ja) 超伝導情報記憶装置
JPH03147592A (ja) 磁気記憶素子
JPS6168799A (ja) 超伝導記憶回路
JPH05799B2 (ja)