JPH0654390U - スピーカーの取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スピーカーの取り付けをワンタッチで行える
ようにする。 【構成】 スピーカーボックス１の壁面１ａに上下の位
置決めボス６，７と左右の位置決めリブ８，９を設け、
また、スピーカー２の前面枠体２ａの一端部を引っかけ
る係止爪１０と、前面枠体２ａの他端部を弾性嵌合によ
って固定可能な押え爪１２を設ける。押え爪１２はスピ
ーカー２を押しつけることによって付け根の弾性部１１
が外方に広がり、スピーカー２の前面枠体２ａが押え爪
１２の内側に嵌まった後は元の状態に縮まって押え爪１
２がスピーカー２を固定するよう、拡開方向に十分な弾
性を有し、また、押え方向に必要強度を有するように形
状設定する。 【効果】 スピーカーの取り付けをワンタッチで行うこ
とができ、かつ、部品点数およびコストを削減できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、テレビジョン受像機の筺体内部等に設置するスピーカーの取付構 造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図３は従来のテレビジョン受像機におけるスピーカーの取付構造を示すスピー カー取付部の斜視図である。従来のテレビジョン受像機では、スピーカーボック ス１の取付側壁面１ａにスピーカー２をネジ３で固定している。そのため、スピ ーカーボックス１の上記壁面１ａにはスピーカー２の前面枠体２ａに設けられた 取付穴４に対応して４カ所にネジ止めボス５が設けられる。このように構成され たスピーカー取付構造においては、スピーカー２をスピーカーボックス１の取付 側壁面１ａの当たり（図示せず）に当て、次いで、スピーカー２の取付穴４をス ピーカーボックス１のネジ止めボス部４に合わせてネジ３で固定する。

【０００３】 また、これとは別に、特開昭６０−４３９９５号公報および実開昭６２−１９ １２８３号公報には、バッフル板の一方の側縁にスピーカーの一端を係止する爪 を設け、もう一方の側端にヒンジ部を介して折り曲げることによりスピーカーの 他端を固定する押え部を設けたものが示されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

図３に示す従来の取付構造では、ネジによってスピーカーを取り付けるため、 ネジ締め作業が必要で、スピーカーを取り付けるのに時間がかかるという問題点 があった。また、上記各公報に示されたスピーカー取付構造では、特殊なバッフ ルが必要であるし、ネジ締めが不要とはいえ、スピーカーの取り付けに手間がか かり、少なからず時間もかかるという問題点がある。

【０００５】 この考案はこのような問題点を解消するためになされたもので、スピーカーの 取り付けをワンタッチで行えるようにすることを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案に係るスピーカーの取付構造は、スピーカーを固定する壁面に、スピ ーカー前面の端縁に当接して該スピーカーを前記壁面に平行な上下および左右の 四方向に位置決めする各位置決めリブと、スピーカー前面の一端部を前記壁面に 垂直な方向に係止する係止爪と、スピーカー前面の前記一端部に対向する他端部 を弾性嵌合によって固定する押え爪を設けたものである。

【０００７】

【作用】

この考案においては、スピーカー前面の一端部を係止爪に引っかけ、スピーカ ーを壁面の各位置決め部の間に嵌める。そして、スピーカー前面の他端部を押え 爪に押しつけ、押え爪の弾性変形により該他端部を弾性嵌合させることによって スピーカーを固定する。

【０００８】

【実施例】

図１はこの考案の一実施例のテレビジョン受像機におけるスピーカーの取付構 造を示すスピーカー取付部の斜視図、図２は同スピーカー取付部の断面図である 。この実施例において、スピーカーボックス１の取付側壁面１ａには、スピーカ ー２の前面枠体２ａの端縁に当接してスピーカー２を上記壁面１ａに平行な上下 および左右の四方向に位置決めするよう、図の上下位置にそれぞれ位置決めボス ６，７が設けられ、左右には上記壁面１ａに連接された周縁枠体１ｂの内面より 位置決めリブ８，９が突設されている。そして、これら位置決めボス６，７およ び位置決めリブ８，９より内側でスピーカー２の前面に当たる位置には当たり部 １ｃが設けられている。また、上記周縁枠体１ｂの左端側内面には、スピーカー ２の前面枠体２ａの一端部を引っかけることによって該一端部を前記壁面１ａに 垂直な方向に係止することのできるＬ字状の係止爪１０が上下に間隔をおいて２ 個突設されている。一方、この周縁枠体１ｂは、上下に間隔をおいた２カ所が上 記壁面１ａとの間にスリット１１ａを有する薄肉の弾性部１１とされ、それら弾 性部１１の内面よりＬ字状に押え爪１２が突設されている。また、この押え爪１ ２の端面１２ａは外方に向けて斜めに形成されている。

【０００９】 押え爪１２の付け根に位置する上記弾性部１１は、その斜めに形成された端面 １２ａにスピーカー２の前面枠体２ａを押しつけることによって外方に広がり、 スピーカー２の前面枠体２ａが押え爪１２の内側に嵌まった後は元の状態に縮ま って押え爪１２がスピーカー２を固定するよう、図２の矢印Ａ方向に十分な弾性 を有し、また、矢印Ｂ方向の対しては押え爪１２を押えて固定するために必要な 弾性と必要強度を有するように形状設定される。

【００１０】 上記実施例では、まず、係止爪１０に引っかけるようにして各位置決めボス６ ，７および位置決めリブ８，９の間にスピーカー２の前面枠体２ａを嵌める。そ して、スピーカー２を押しつけることにより、弾性部１１を図２の矢印Ａ方向へ 弾性変形させて押え爪１２の内側にスピーカー２の前面枠体２ａを嵌め込む。こ うしてスピーカー２の前面枠体２ａが押え爪１２の内側に嵌まり込むと、弾性部 １１が弾性によって縮まり、押え爪１２がスピーカー２の前面枠体２ａを弾性で 押えつつしっかりと固定する。以上の動作はワンタッチで行うことができる。

【００１１】 なお、上記実施例ではテレビジョン受像機におけるスピーカーの取付構造を説 明したが、この考案はその他の音響機器におけるスピーカーの取付構造にも適用 することができる。

【００１２】

【考案の効果】

以上のようにこの考案によれば、スピーカー前面を位置決め部の間に嵌め、一 端部を係止爪に引っかけて他端部を押え爪に押しつけ弾性嵌合させるように構成 したので、スピーカーの取り付けをワンタッチで行うことができ、作業性が向上 する。また、スピーカー取り付けにネジが不要で、特殊なバッフル板も必要ない ため、部品点数およびコストを削減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例におけるテレビジョン受像
機のスピーカー取付部の斜視図

【図２】この考案の一実施例におけるテレビジョン受像
機のスピーカー取付部の断面図

【図３】従来のテレビジョン受像機のスピーカー取付部
の斜視図

【符号の説明】

１ スピーカーボックス １ａ 取付側壁面 ２ スピーカー ２ａ 前面枠体 ６，７ 位置決めボス ８，９ 位置決めリブ １０ 係止爪 １１ 弾性部 １２ 押え爪

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 スピーカーを固定する壁面に、前記スピ
   ーカー前面の端縁に当接して該スピーカーを前記壁面に
   平行な上下および左右の四方向に位置決めする各位置決
   め部と、前記スピーカー前面の一端部を前記壁面に垂直
   な方向に係止する係止爪と、前記スピーカー前面の前記
   一端部に対向する他端部を弾性嵌合によって固定する押
   え爪を設けたことを特徴とするスピーカーの取り付け構
   造。