JPH065398U - ブラシレスモータの駆動制御装置 - Google Patents

ブラシレスモータの駆動制御装置

Info

Publication number
JPH065398U
JPH065398U JP041320U JP4132092U JPH065398U JP H065398 U JPH065398 U JP H065398U JP 041320 U JP041320 U JP 041320U JP 4132092 U JP4132092 U JP 4132092U JP H065398 U JPH065398 U JP H065398U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
output
circuit
fixed winding
energization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP041320U
Other languages
English (en)
Other versions
JP2551887Y2 (ja
Inventor
正隆 古橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asmo Co Ltd filed Critical Asmo Co Ltd
Priority to JP1992041320U priority Critical patent/JP2551887Y2/ja
Publication of JPH065398U publication Critical patent/JPH065398U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2551887Y2 publication Critical patent/JP2551887Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ブラシレスモータの駆動制御装置に関し、端子
電圧のレベルが低くてもブラシレスモータを確実に駆動
させることを目的とする。 【構成】固定巻線の端子電圧を検出する電圧合成回路3
と、固定巻線の端子電圧の極性を判定する極性判定回路
6と、中性点電圧と抵抗中性点電圧とにより求められた
サージ電圧を全波整流し、全波整流されたサージ電圧の
相補サージ電圧を生成し、判定回路6からの検出信号に
基づいて何方かを選択的に出力する相補信号生成切換回
路10と、固定巻線の通電タイミングを検出する通電タイ
ミング検出回路8と、線間電圧に含まれるサージ電圧を
切換回路10からのサージ電圧又は相補サージ電圧により
打ち消す線間電圧補正回路18と、補正回路18からの出力
電圧と所定レベルとを比較し、所定レベルを出力電圧が
超えたとき、通電信号を生成するための通電タイミング
信号をリングカウンタ5に出力する通電タイミング信号
出力回路20とを備えた。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はブラシレスモータの駆動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば三相形ブラシレスモータを磁気センサを使用しないで駆動させる には、該モータの三相コイルにおける各相の端子電圧を積分器に出力する。そし て、前記積分器から出力される移相を遅らせた信号と、モータの中性点電圧とを 比較した比較検出信号をロータの位置検出信号とし、この位置検出信号に基づい て三相形ブラシレスモータを駆動していた。
【0003】 つまり、図3に示すように、位置検出回路51の接続端子52a,52b,5 2cは図示しない三相ブラシレスモータの固定巻線に接続されており、この接続 端子52a,52b,52cにはフィルター回路53a,53b,53cが接続 されている。前記フィルター回路53a,53b,53cは抵抗54,55及び コンデンサ56,57による積分フィルター58と微分回路59とから構成され ている。
【0004】 又、前記フィルター回路53a,53b,53cには抵抗60a,60b,6 0c及びコンデンサ61とから構成される中性点電圧合成回路62が接続されて いる。前記フィルター回路53a,53b,53c及び中性点電圧合成回路62 の中性点は比較器63a,63b,63cにそれぞれ接続されている。この比較 器63a,63b,63cは中性点電圧合成回路62の合成電圧nと各フィルタ ー回路53a,53b,53cの中性点電圧とを比較する。そして、比較器63 a,63b,63cからの比較電圧PU ,PV ,PW を論理処理回路64は処理 をし、図示しないブリッジ形に結線された複数個のスイッチング素子を適時導通 遮断するための通電信号SUH〜SWLを出力する。このため、各相の固定巻線に順 次電流が流れ、ブラシレスモータが駆動する。
【0005】 図4に前記位置検出回路の各部の電圧の状態を示す。ブラシレスモータの各相 の端子電圧VU ,VV ,VW を積分フィルターにてπ/2〔rad〕位相を遅ら せて三角波になったものが∫VU dt,∫VV dt,∫VW dtである。この位 相を遅らせた∫VU dt,∫VV dt,∫VW dtを中性点電圧合成回路62に よって合成電圧nを生成している。そして、比較器53a,53b,53cは∫ VU dt,∫VV dt,∫VW dtと合成電圧nとをそれぞれ比較したものが比 較電圧PU ,PV ,PW である。この比較電圧PU ,PV ,PW が論理処理回路 64に入力され、該論理処理回路64は前記比較電圧PU ,PV ,PW に基づい て通電信号SUH〜SWLを図示しないブリッジ形に結線された複数個のスイッチン グ素子に出力するようになっている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、前述した積分フィルター58は図5に示すような特性を有している 。そのため、端子電圧VU ,VV ,VW の周波数が最も小さい時、即ち、ブラシ レスモータの使用回転数が最小の時の周波数をωaとすると、常に−π/2〔r ad〕の位相遅れを持つ∫VU dt,∫VV dt,∫VW dtを得ることができ る。しかし、最小の時の周波数がωaとなった時には積分フィルター58から出 力される出力電圧の利得が数dB低下する。従って、ブラシレスモータの回転数 が非常に遅い場合、積分フィルターの端子電圧VU ,VV ,VW の値も小さいた め、∫VU dt,∫VV dt,∫VW dtを検出することができないという問題 がある。
【0007】 本考案は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は端子 電圧のレベルが低くてもブラシレスモータを確実に駆動させることができるブラ シレスモータの駆動制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案は上記問題点を解決するため、多相結線された固定巻線にブリッジ形に 結線された複数個のスイッチング素子を接続し、前記固定巻線に誘起された端子 電圧を検出し、この端子電圧に基づいて通電制御装置が通電信号により前記スイ ッチング素子を適時導通遮断して各固定巻線に順次電流を流すブラシレスモータ の駆動制御装置において、前記多相結線の固定巻線に対し並列接続され、該固定 巻線の端子電圧を検出する多相結線となる抵抗より構成される合成電圧検出手段 と、前記固定巻線に誘起された端子電圧の極性を判定する極性判定手段と、前記 固定巻線の中性点電圧と合成電圧検出手段の抵抗中性点電圧とに基づいて前記ス イッチング素子のスイッチングにより発生するサージ電圧を検出し、このサージ 電圧を全波整流するとともに、全波整流されたサージ電圧に基づいて相補サージ 電圧を生成し、前記極性判定手段からの検出信号に基づいて前記サージ電圧又は 相補サージ電圧を選択的に出力する相補信号生成切換手段と、前記固定巻線の線 間電圧を求め、固定巻線への通電タイミングを検出する通電タイミング検出手段 と、前記相補信号生成切換手段から選択的に出力される前記サージ電圧又は相補 サージ電圧と前記通電タイミング検出手段から出力される線間電圧とに基づいて 該線間電圧に含まれるスイッチング素子のサージ電圧を打ち消す線間電圧補正手 段と、前記線間電圧補正手段から出力される出力電圧と予め設定された所定レベ ルとを比較し、予め設定された所定レベルを出力電圧が超えたとき、前記通電信 号を生成するための通電タイミング信号を前記通電制御装置に出力する通電タイ ミング信号出力手段とを備えたことをその要旨とする。
【0009】
【作用】
通電制御装置は通電信号を適時ブリッジ形に結線された複数個のスイッチング 素子に出力し、該スイッチング素子を適時導通遮断する。そのため、多相結線さ れた固定巻線に順次電流が流れてブラシレスモータが駆動制御される。極性判定 手段は各相毎の固定巻線に誘起された端子電圧の極性を判定する。相補信号生成 切換手段は多相結線された前記固定巻線の中性点電圧と合成電圧検出手段の抵抗 中性点電圧とに基づいてスイッチング素子のスイッチングにより発生するサージ 電圧の検出を行い、このサージ電圧を全波整流する。該相補信号生成切換手段は 全波整流されたサージ電圧の相補サージ電圧を生成する。そして、前記相補信号 生成切換手段は前記極性判定手段からの検出信号に基づいてサージ電圧又は相補 サージ電圧を選択的に出力する。通電タイミング検出手段は固定巻線への通電タ イミングを求めるため固定巻線の線間電圧を求める。
【0010】 そして、線間電圧補正手段は前記相補信号生成切換手段から選択的に出力され るサージ電圧又は相補サージ電圧と前記通電タイミング検出手段から出力される 線間電圧に基づいて該線間電圧に含まれるサージ電圧を打ち消し、線間電圧を補 正する。通電タイミング信号出力手段は線間電圧補正手段から出力される出力電 圧と予め設定された所定レベルとを比較し、予め設定された所定レベルを前記出 力電圧が超えたとき、通電信号を生成するための通電タイミング信号を通電制御 装置に出力する。通電制御装置は前記通電タイミング信号出力手段からの通電タ イミング信号に基づいて前記複数個のスイッチング素子を適時通電遮断する。
【0011】
【実施例】
以下、本考案を三相誘導形ブラシレスモータに具体化した一実施例を図1,図 2に基づいて説明する。
【0012】 三相誘導形ブラシレスモータ(以下、単にモータという)1の固定巻線LU , LV ,LW はスター結線されている。前記モータ1には前記固定巻線LU ,LV ,LW に順次電流を流す三相ブリッジ回路2が接続されている。前記三相ブリッ ジ回路2は直列接続されたスイッチング素子としての一対のトランジスタTUH, TUL、TVH,TVL、TWH,TWLが並列接続されて構成されている。そして、前記 モータ1の固定巻線LU がトランジスタTUH,TUL間に接続され、固定巻線LV がトランジスタTVH,TVL間に接続され、更に固定巻線LW がトランジスタTWH ,TWL間に接続されている。
【0013】 又、前記モータ1に対して抵抗RU ,RV ,RW がスター結線されて構成され た合成電圧検出手段としての電圧合成回路3が並列接続されている。つまり、前 記電圧合成回路3の抵抗RU は固定巻線LU に接続され、抵抗RV は固定巻線L V され、更に抵抗RW は固定巻線LW に接続されている。そして、前記電圧合成 回路3によってモータ1の各固定巻線LU ,LV ,LW の端子電圧を検出して合 成するようになっている。
【0014】 前記モータ1における固定巻線LU ,LV ,LW に対応するようにタイミング 判定回路4U ,4V ,4W がそれぞれ設けられている。このタイミング判定回路 4U ,4V ,4W は通電制御装置としての三相リングカウンタ5に接続されてい る。そして、三相リングカウンタ5は前記タイミング判定回路4U ,4V ,4W から出力される端子電圧VU ,VV ,VW に基づいて前記三相ブリッジ回路2に おけるトランジスタTUH〜TWLのベースに通電信号SUH〜SWLを適時出力するよ うになっている。この通電信号SUH〜SWLに基づいて三相ブリッジ回路2の各ト ランジスタTUH〜TWLが適時通電遮断し、固定巻線LU ,LV ,LW に順次電流 を流すようになっている。
【0015】 前記タイミング判定回路4U は固定巻線LU ,LV の端子電圧VU ,VV 及び 線間電圧VU-V に基づいて前記三相リングカウンタ5に出力電圧PU-V を出力す るようになっている。同様に、タイミング判定回路4V は固定巻線LV ,LW の 端子電圧VV ,VW 及び線間電圧VV-W に基づいて前記三相リングカウンタ5に 出力電圧PV-W を出力し、タイミング判定回路4W は固定巻線LW ,LU の端子 電圧VW ,VU 及び線間電圧VW-U に基づいて前記三相リングカウンタ5に出力 電圧PW-U を出力するようになっている。
【0016】 次に、前記タイミング判定回路4U ,4V ,4W の構成について詳述するが、 各タイミング判定回路4U ,4V ,4W は全て同一構成のため、タイミング判定 回路4U を代表に説明を行う。
【0017】 タイミング判定回路4U には極性判定手段としての極性判定回路6が設けられ ている。この極性判定回路6はオープンコレクタ型の比較器7と該比較器7の出 力端子に接続される抵抗R1とから構成されている。尚、前記抵抗R1は電源電 圧VDDに接続されている。前記比較器7の反転入力端子は前記モータ1の固定巻 線LU に接続され、非反転入力端子は比較電圧1/2VDDに接続されている。従 って、比較器7の反転入力端子には固定巻線LU の端子電圧VU が入力される。 そのため、比較器7は固定巻線LU の端子電圧VU と比較電圧1/2VDDとを比 較し、端子電圧VU が比較電圧1/2VDDを超えた場合、比較器7はHレベル( VDDレベル)の出力電圧PU1を出力し、端子電圧VU が比較電圧1/2VDDを超 えなかった場合、比較器7はLレベル(0レベル)の出力電圧PU1を出力するよ うになっている。
【0018】 又、前記タイミング判定回路4U には通電タイミング検出手段としての通電タ イミング検出回路8が設けられている。この通電タイミング検出回路8はオペア ンプ9と、該オペアンプ9の出力端子と反転入力端子とを接続して負帰還を構成 する抵抗R2とから構成されている。そして、前記オペアンプ9の反転入力端子 は抵抗R3を介して前記モータ1の固定巻線LU に接続されている。前記オペア ンプ9の非反転入力端子は抵抗R4を介して固定巻線LV に接続されている。又 、前記抵抗R4とオペアンプ9の非反転入力端子との間には接地された抵抗R5 が接続されている。
【0019】 従って、オペアンプ9には抵抗R3,R4を介して固定巻線LU ,LV の端子 電圧VU ,VV が入力され、この端子電圧VU ,VV を差動増幅するようになっ ている。つまり、オペアンプ9は端子電圧VU に対して180°反転した端子電 圧VV を加算した線間電圧VU-V を出力するようになっている。この線間電圧V U-V は、モータ1における固定巻線LU ,LV の線間電圧となる。このとき、線 間電圧VU-V が0レベルとクロスするポイントが固定巻線LV に通電を行わせる 通電タイミングとなる。又、線間電圧VU-V にはトランジスタTUH〜TWLによる サージ電圧が含まれている。
【0020】 又、前記タイミング判定回路4U には相補信号生成切換手段としての相補信号 生成切換回路10が設けられている。前記相補信号生成切換回路10にはオペア ンプ11,12がそれぞれ設けられ、オペアンプ11の反転入力端子は抵抗R6 を介して電圧合成回路3の中性点に接続されている。そして、前記オペアンプ1 1の非反転入力端子は抵抗R7を介して比較電圧1/2VDDに接続されている。 更に、前記オペアンプ11の出力端子と反転入力端子とが抵抗R8によって接続 され、負帰還動作を行わせるようになっている。
【0021】 従って、前記オペアンプ11には電圧合成回路3の中点から出力される固定巻 線LU ,LV ,LW における端子電圧VU ,VV ,VW の合成電圧が入力される ようになっている。このとき、固定巻線LU ,LV ,LW における端子電圧VU ,VV ,VW の合成電圧には三相ブリッジ回路2におけるトランジスタTUH〜T WLのスイッチングによるサージ電圧が含まれている。そして、オペアンプ11は 電圧合成回路3の合成電圧と比較電圧1/2VDDとを差動増幅し、出力電圧VN1 を出力するようになっている。
【0022】 前記オペアンプ12の反転入力端子は抵抗R9を介して前記電圧合成回路3の 中性点に接続されている。そして、オペアンプ12の非反転入力端子は抵抗R1 0を介して前記モータ1における固定巻線LU ,LV ,LW の中性点に接続され ている。又、前記オペアンプ12の出力端子と反転入力端子とは抵抗R11によ って接続され、負帰還動作を行わせるようになっている。
【0023】 従って、前記オペアンプ12にはトランジスタTUH〜TWLのスイッチングによ るサージ電圧と各固定巻線LU ,LV ,LW の端子電圧VU ,VV ,VW とを合 成した合成電圧が入力されるようになっている。又、オペアンプ12には前記モ ータ1における固定巻線LU ,LV ,LW の端子電圧VU ,VV ,VW を合成し た合成電圧が入力されるようになっている。そして、オペアンプ12は電圧合成 回路3の合成電圧と固定巻線LU ,LV ,LW の端子電圧VU ,VV ,VW とを 合成した合成電圧とを差動増幅し、出力電圧VP を出力するようになっている。
【0024】 又、相補信号生成切換回路10にはオペアンプ13が設けられ、該オペアンプ 13の反転入力端子は抵抗R12を介してオペアンプ12の出力端子に接続され ている。前記オペアンプ13の非反転入力端子は抵抗R13を介してオペアンプ 11の出力端子に接続されている。そして、オペアンプ13の出力端子と反転入 力端子とは抵抗R14によって接続され、負帰還動作を行わせるようになってい る。そして、オペアンプ13はオペアンプ11からの出力電圧VN1と出力電圧V P とを差動増幅し、出力電圧VN2を出力するようになっている。この出力電圧V N2はトランジスタTUH〜TWLのスイッチングによる正負のサージ電圧となる。
【0025】 前記オペアンプ13の出力端子には全波整流回路14が接続され、正負のサー ジ電圧となる出力電圧VN2を全波整流して出力電圧VN3を出力するようになって いる。前記全波整流回路14は切換スイッチ15の接点15aに接続されている 。又、前記全波整流回路14と切換スイッチ15との間には抵抗R15〜R17 及びオペアンプ16によって構成された反転回路17が設けられている。つまり 、反転回路17の抵抗R15が前記全波整流回路14の出力端子に接続され、オ ペアンプ17の出力端子が切換スイッチ15の接点15bに接続されている。従 って、全波整流回路14によって全波整流された出力電圧VN3を反転して出力電 圧VN4を出力するようになっている。つまり、出力電圧VN3となるサージ電圧を 180°反転した出力電圧VN4を出力するようになっている。
【0026】 前記切換スイッチ15は前記極性判定回路6からの出力電圧PU1に基づいて切 換片15cを接点15a又は接点15bに切換接続するようになっている。つま り、出力電圧PU1が正極の場合(図2のαにて示す範囲)、切換スイッチ15は 切換片15cを接点15aと接続し、出力電圧PU1が負極の場合(図2のβにて 示す範囲)、切換スイッチ15は切換片15cを接点15bと接続するようにな っている。従って、切換スイッチ15からは正極又は負極に変化する出力電圧V N5が選択的に出力されるようになっている。
【0027】 前記タイミング判定回路4U には線間電圧補正手段としての信号補正回路18 が設けられている。この信号補正回路18はオペアンプ19と、該オペアンプ1 9の出力端子と反転入力端子とを接続して負帰還を構成する抵抗R21とから構 成されている。そして、前記オペアンプ19の反転入力端子は抵抗R18を介し て前記切換スイッチ15の切換片15cに接続されている。前記オペアンプ19 の非反転入力端子は抵抗R19を介して通電タイミング検出回路8におけるオペ アンプ9の出力端子に接続されている。又、前記抵抗R19とオペアンプ19の 非反転入力端子との間には接地された抵抗R20が接続されている。
【0028】 従って、前記オペアンプ19は通電タイミング検出回路8からの線間電圧VU- V と切換スイッチ15からの出力電圧VN5とを差動増幅し、出力電圧VU-V1を出 力するようになっている。つまり、オペアンプ19は線間電圧VU-V に含まれる サージ電圧を出力電圧VN5によって打ち消し、出力電圧VU-V1として出力するよ うになっている。
【0029】 前記タイミング判定回路4U には通電タイミング信号出力手段としての通電タ イミング信号出力回路20が設けられている。この通電タイミング信号出力回路 20はオープンコレクタ型の比較器21と該比較器21の出力端子に接続された 抵抗R22とから構成されている。尚、前記抵抗R22は電源電圧VDDに接続さ れている。前記比較器21の反転入力端子は前記信号補正回路18におけるオペ アンプ19の出力端子に接続され、非反転入力端子は接地されている。従って、 比較器21の非反転入力端子には出力電圧VU-V1が入力される。そのため、比較 器21は接地レベル(0レベル)と出力電圧VU-V1とを比較し、出力電圧VU-V1 が接地レベルを超えた場合、比較器21はHレベル(VDDレベル)の出力電圧P U-V を出力し、出力電圧VU-V1が接地レベルを超えなかった場合、比較器21は Lレベル(0レベル)の出力電圧PU-V を出力するようになっている。そして、 前記出力電圧PU-V が前記三相リングカウンタ5に出力される。
【0030】 以下、同様に固定巻線LV ,LW の端子電圧VV ,VW に基づいてタイミング 判定回路4V は出力信号PV-W を三相リングカウンタ5に出力し、固定巻線LW ,LU の端子電圧に基づいてタイミング判定回路4W は出力電圧PW-U を三相リ ングカウンタ5に出力するようになっている。
【0031】 従って、三相リングカウンタ5は各タイミング判定回路4U ,4V ,4W から の出力信号PU-V ,PV-W ,PW-U における立上がり及び立下がりに基づいて前 記三相ブリッジ回路2の各トランジスタTUH〜TWLに出力する通電信号SUH〜S WLを適時出力するようになっている。
【0032】 次に、上記のように構成された駆動制御装置の作用を説明する。尚、駆動制御 装置におけるタイミング判定回路4U ,4V ,4W の動作は全て同一で出力電圧 PU-V ,PV-W ,PW-U の出力タイミングが異なるだけなので、タイミング判定 回路4U の作用についてのみ説明する。
【0033】 三相リングカウンタ5が通電信号SUH〜SWLを適時出力して三相ブリッジ回路 2のトランジスタTUH〜TWLを適時導通遮断させる。すると、モータ1の各相の 固定巻線LU ,LV ,LW に順次電流が流れ、電流が流れた固定巻線LU ,LV ,LW には端子電圧VU ,VV ,VW が誘起される。このため、モータ1の図示 しないロータが回転する。尚、端子電圧VU ,VV ,VW にはトランジスタTUH 〜TWLの導通遮断によるサージ電圧が含まれている。
【0034】 前記タイミング判定回路4U の極性判定回路6には端子電圧VU が入力され、 通電タイミング検出回路8には端子電圧VU ,VV が入力される。前記極性判定 回路6は比較電圧1/2VDDと端子電圧VU とを比較し、図2に示すように、端 子電圧VU が比較電圧1/2VDDを超えた場合、Hレベルを出力し、端子電圧V U が比較電圧1/2VDDを超えなかった場合、Lレベルを出力する。一方、前記 通電タイミング検出回路8は端子電圧VU と180°反転した端子電圧VV とを 加算し、この加算した端子電圧を線間電圧VU-V として出力する。このとき、線 間電圧VU-V が0レベルとクロスするポイント、つまり固定巻線LU の誘導起電 圧VU に対して固定巻線LV の端子電圧VV を120°位相とすることができる 通電タイミングである。
【0035】 しかし、この場合、線間電圧VU-V にはトランジスタTUH〜TWLのサージ電圧 により0レベルなる波形(図2のA及びB矢印にて示す部分)が含まれ、この波 形により固定巻線LV に電流を流す通電タイミングがずれてしまい、120°の 位相を持たせることができなくなる。そのため、モータ1におけるロータの回転 が停止してしまう。従って、A及びB矢印にて示す部分の波形を補正する必要が ある。
【0036】 そこで、タイミング判定回路4U における相補信号生成切換回路10のオペア ンプ11には電圧合成回路3の抵抗中性点電圧が入力されるとともに、オペアン プ12には電圧合成回路3の抵抗中性点電圧及び固定巻線LU ,LV ,LW の端 子電圧VU ,VV ,VW の合成電圧が入力される。
【0037】 そのため、オペアンプ11からはトランジスタTUH〜TWLのサージ電圧と固定 巻線LU ,LV ,LW の端子電圧VU ,VV ,VW とが合成された出力電圧VN1 が出力される。又、オペアンプ12からはトランジスタTUH〜TWLのサージ電圧 が除去された端子電圧VU ,VV ,VW の合成電圧が出力電圧VP として出力さ れる。
【0038】 又、前記出力電圧VP ,VN1はオペアンプ13によって差動増幅され、正極、 負極となるトランジスタTUH〜TWLのサージ電圧が出力電圧VN2として出力され る。そして、オペアンプ13から出力される出力電圧VN2は全波整流回路14に よって全波整流され、出力電圧VN3として出力される。一方、反転回路17によ って出力電圧VN3は180°反転され、出力信号VN4として出力される。
【0039】 前記切換スイッチ15の接点15aには出力電圧VN3が、接点15bには出力 電圧VN4が出力される。そして、前記極性判定回路6からの出力電圧PU1が正極 となる範囲(図2においてαにて示す範囲)の間、切換スイッチ15の切換片1 5cは接点15aに接続され、正極のサージ電圧となる出力電圧VN5を出力する 。又、前記極性判定回路6からの出力電圧PU1が負極となる範囲(図2において βにて示す範囲)の間、切換スイッチ15の切換片15cは接点15bに接続さ れ、負極のサージ電圧となる出力電圧VN5を出力する。
【0040】 そして、前記通電タイミング検出回路8から出力された線間電圧VU-V と、切 換スイッチ15から正負極のサージ電圧が選択的に出力される出力電圧VN5とが 信号補正回路18に入力される。そのため、通電タイミング検出回路8から出力 された線間電圧VU-V と正負極のサージ電圧が選択的に出力される出力電圧VN5 とが加算される。従って、通電タイミング検出回路8から出力された出力電圧( 固定巻線LU ,LV 間の線間電圧)VU-V に含まれるA及びB矢印にて示す波形 が出力電圧VN5によって打ち消され、これが出力電圧VU-V1として出力される。
【0041】 前記出力電圧VU-V1は通電タイミング信号出力回路20に入力され、該通電タ イミング信号出力回路20は前記出力電圧VU-V1が接地レベル(0レベル)を超 えた場合、Hレベル、接地レベルを超えなかった場合、Lレベルの信号となる出 力電圧PU-V を前記三相リングカウンタ5に出力する。尚、線間電圧(固定巻線 LU ,LV 間の線間電圧)VU-V に出力電圧VN5が加算されることにより、レベ ルが大きくなってしまう部分(図2においてD矢印部分)があるが、この部分は 0レベルを通過するわけではないので通電タイミング信号出力回路20が誤判定 することはない。
【0042】 従って、固定巻線LU ,LV の線間電圧が0レベルをクロスする通電ポイント を確実に検出することができ、端子電圧VU に対して120°位相を持たせたタ イミングで固定巻線LV に電流を流す出力電圧をPU-V を三相リングカウンタ5 に出力することができる。
【0043】 つまり、この考案においては、各線間電圧を通電タイミング検出回路8によっ て0レベルとクロスする通電ポイントを検出することができるが、トランジスタ TUH〜TWLのサージ電圧により通電ポイントを正確に検出することができない。 そこで、相補信号生成切換回路10により、誤判断となるサージ電圧を打ち消し 、通電タイミングを正確に検出するようにしたものである。
【0044】 この結果、各固定巻線LU ,LV ,LW に対して120°位相を異ならせた端 子電圧VU ,VV ,VW を誘起させることができ、効率よくモータ1のロータを 回転させることができる。
【0045】 又、従来の積分器を用いた駆動では利得の低下により固定巻線LU ,LV ,L W における端子電圧VU ,VV ,VW の検出が不可能となってしまう。しかし、 本考案においては、利得を低下させる回路(積分器)は使用していないため、モ ータ1の回転数がどのように変化しても端子電圧VU ,VV ,VW を確実に検出 することができる。この結果、特にモータ1のロータが低回転となっていても適 切な通電タイミングでモータ1を駆動させることができる。
【0046】 又、端子電圧VU ,VV ,VW の位相を積分器により位相をずらしていないた め、正確に固定巻線LU ,LV ,LW に対する通電タイミングを検出することが できる。
【0047】
【考案の効果】
以上詳述したように本考案によれば、端子電圧のレベルが低くてもブラシレス モータを確実に駆動させることができる優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るブラシレスモータの駆動制御装置
を示す電気回路図である。
【図2】駆動制御装置のタイミングチャート図である。
【図3】従来の駆動制御装置を示す電気回路図である。
【図4】従来の駆動制御装置のタイミングチャート図で
ある。
【図5】従来の駆動制御装置に用いられる積分フィルタ
ーの特性を示す特性図である。
【符号の説明】
LU ,LV ,LW …固定巻線、TUH〜TWL…スイッチン
グ素子、VU ,VV ,VW …端子電圧、3…合成電圧検
出手段としての電圧合成回路、6…極性判定手段として
の極性判定回路、8…通電タイミング検出手段としての
通電タイミング検出回路、10…相補信号生成切換手段
としての相補信号生成切換回路、18…線間電圧補正手
段としての信号補正回路、20…タイミング信号出力手
段としての通電タイミング信号出力回路

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多相結線された固定巻線にブリッジ形に
    結線された複数個のスイッチング素子を接続し、前記固
    定巻線に誘起された端子電圧を検出し、この端子電圧に
    基づいて通電制御装置が通電信号により前記スイッチン
    グ素子を適時導通遮断して各固定巻線に順次電流を流す
    ブラシレスモータの駆動制御装置において、 前記多相結線の固定巻線に対し並列接続され、該固定巻
    線の端子電圧を検出する多相結線となる抵抗より構成さ
    れる合成電圧検出手段と、 前記固定巻線に誘起された端子電圧の極性を判定する極
    性判定手段と、 前記固定巻線の中性点電圧と合成電圧検出手段の抵抗中
    性点電圧とに基づいて前記スイッチング素子のスイッチ
    ングにより発生するサージ電圧を検出し、このサージ電
    圧を全波整流するとともに、全波整流されたサージ電圧
    に基づいて相補サージ電圧を生成し、前記極性判定手段
    からの検出信号に基づいて前記サージ電圧又は相補サー
    ジ電圧を選択的に出力する相補信号生成切換手段と、 前記固定巻線の線間電圧を求め、固定巻線への通電タイ
    ミングを検出する通電タイミング検出手段と、 前記相補信号生成切換手段から選択的に出力される前記
    サージ電圧又は相補サージ電圧と前記通電タイミング検
    出手段から出力される線間電圧とに基づいて該線間電圧
    に含まれるスイッチング素子のサージ電圧を打ち消す線
    間電圧補正手段と、 前記線間電圧補正手段から出力される出力電圧と予め設
    定された所定レベルとを比較し、予め設定された所定レ
    ベルを出力電圧が超えたとき、前記通電信号を生成する
    ための通電タイミング信号を前記通電制御装置に出力す
    る通電タイミング信号出力手段とを備えたことを特徴と
    するブラシレスモータの駆動制御装置。
JP1992041320U 1992-06-16 1992-06-16 ブラシレスモータの駆動制御装置 Expired - Fee Related JP2551887Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992041320U JP2551887Y2 (ja) 1992-06-16 1992-06-16 ブラシレスモータの駆動制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992041320U JP2551887Y2 (ja) 1992-06-16 1992-06-16 ブラシレスモータの駆動制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH065398U true JPH065398U (ja) 1994-01-21
JP2551887Y2 JP2551887Y2 (ja) 1997-10-27

Family

ID=12605229

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1992041320U Expired - Fee Related JP2551887Y2 (ja) 1992-06-16 1992-06-16 ブラシレスモータの駆動制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2551887Y2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007289000A (ja) * 2007-08-08 2007-11-01 Mitsubishi Electric Corp インバータの故障検出装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007289000A (ja) * 2007-08-08 2007-11-01 Mitsubishi Electric Corp インバータの故障検出装置
JP4573859B2 (ja) * 2007-08-08 2010-11-04 三菱電機株式会社 インバータの故障検出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2551887Y2 (ja) 1997-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7486037B2 (en) Control method of sensorless brushless direct current motor
US6380707B1 (en) Method and device for controlling a brushless electric motor
US7411365B2 (en) Drive control device of motor and a method of start-up
JP4437151B2 (ja) 電子整流可能なセンサレス直流モーターの始動方法
US6313601B1 (en) Speed control of a motor
JPS59117427A (ja) 力率制御器
US10447187B2 (en) Mutual inductance voltage offset compensation for brushless DC sensorless motors
TW384565B (en) Method and apparatus for electronically commuting an electric motor
JP2010539869A (ja) ブラシレス電気マシンにおいて界磁電流を決定する方法および装置
JP2507688B2 (ja) 直流モ―タ駆動回路
JPH10341588A (ja) 誘導負荷の電流ゼロ交差検出および電圧モードpwm駆動の最適化
JP2004012168A (ja) ゼロクロス検出回路
JPH065398U (ja) ブラシレスモータの駆動制御装置
JP4799035B2 (ja) モータ制御装置及びモータ制御方法
JPS63277499A (ja) エンジンの始動充電装置
JP3671300B2 (ja) 制限回路及びそれを用いた電動機駆動装置
JP3111780B2 (ja) 三相負荷の異常電流検出装置
JPS6260491A (ja) 無刷子直流電動機の回転子位置検出方法
JP3234291B2 (ja) ブラシレスモータの駆動制御回路
JP2001061289A (ja) モータの速度制御信号形成装置
JPH0723587A (ja) 磁極検出回路及びそれを用いた三相ブラシレス同期電動機の駆動装置
JP3386688B2 (ja) ブラシレスモータの位置検出回路
JP2000236690A (ja) ブラシレスモータの駆動制御装置
US20020070695A1 (en) Circuit for the sensorless commutation of a dc motor
JPH0421390A (ja) ブラシレスモータの駆動方式

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees