JPH0653932B2 - 摺動部材 - Google Patents

摺動部材

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JPH0653932B2
JPH0653932B2 JP19706189A JP19706189A JPH0653932B2 JP H0653932 B2 JPH0653932 B2 JP H0653932B2 JP 19706189 A JP19706189 A JP 19706189A JP 19706189 A JP19706189 A JP 19706189A JP H0653932 B2 JPH0653932 B2 JP H0653932B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はシャフトと摺動する無潤滑軸受材料に関し、特
にサーペンタインオートテンショナのブッシュに好適な
摺動部材に関する。
[従来の技術] 従来、無潤滑軸受材料の例として金属基板と、該金属基
板の表面に一体的に形成され銅系金属粒子のリン青銅ま
たは鉛銅粒子が焼結された焼結層と、該焼結層の空孔お
よび表面に各種の充填剤(鉛、亜鉛、硫化モリブデン、
グラファイト、アルミナ、シリカ)を含む弗素樹脂層が
一体的に形成された部材がショックアブソーバの摺動面
に適用できる旨の開示がある(特開昭61−24846
号公報)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら前記の無潤滑軸受材料をブッシュの摺動面
に用いシャフトを相手部材として摺動させると、無潤滑
軸受材料の耐摩耗性が充分でないため高負荷での摺動で
は、焼結層の銅粒子が潰れたり、過大摩耗して金属基板
の鉄が露出して相手部材のシャフトに、焼付いたり固着
するという問題が発生する場合がある。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、無潤滑軸
受材料の耐摩耗性を向上させて耐久性を高めた摺動部材
とすることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の摺動部材は、金属基板と、該金属基板の表面に
一体的に形成され銅系金属を主とする耐摩耗性粒子が焼
結された焼結層と、該焼結層に含浸被覆された弗素系樹
脂層とからなり、該耐摩耗性粒子にはシリケート系繊維
が2〜10重量%含有されていることを特徴とする。
本発明の摺動部材の目的は焼結層の耐摩耗性を向上させ
ることにある。そのため焼結層をシリケート系繊維が特
定量含まれた銅系金属よりなる耐摩耗性粒子で構成した
ことにある。
このシリケート系繊維は銅系金属に対して2〜10重量
%添加されている。銅系金属に含まれるシリケート系繊
維の量が2重量%未満であると、添加効果が認められず
焼結層の耐摩耗性が向上しない。シリケート系繊維の量
が10重量%を超えると耐摩耗性粒子の強度が低下して
焼結層の耐摩耗性が低下するとともに、シリケート系繊
維が相手部材を攻撃して相手部材の摩耗量が増大するた
め好ましくない。このシリケート系繊維は銅系金属の融
点より高い融点をもち、耐摩耗性粒子内で繊維形状を維
持して焼結層の耐摩耗性を補強する。なかでもアルミナ
シリケート繊維が好ましい。
焼結層を形成する銅系金属としては、リン青銅、鉛青銅
などが使用できる。
耐摩耗性粒子は、たとえば銅系金属溶湯にシリケート系
繊維を混合してガスアトマイズ法により容易に形成でき
る。そして耐摩耗性粒子は、所定の厚さに金属基板上で
成形され還元雰囲気で焼結されて焼結層が形成される。
なお金属基板は従来と同様に通常鉄系の金属基板が用い
られる。
形成された焼結層には、弗素系樹脂をコーティングによ
り焼結層内の空孔に含浸せ、かつ表面に被覆して弗素系
樹脂層を形成させる。この弗素系樹脂層が摺動面の潤滑
性を高めている。
弗素系樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエ
チレン)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフル
オロアルキルビニルエーテル共重合体)、ETFE(エ
チレン・テトラフルオロエチレン共重合体)などが利用
できる。さらにこの樹脂には添加剤として亜鉛、鉛、二
硫化モリブデン、グラファイト、アルミナ、シリカなど
の固体潤滑剤を添加しても良い。
[作用] 本発明の摺動部材は、焼結層が2〜10重量%のシリケ
ート系繊維を含む銅系金属よりなる耐摩耗性粒子で構成
され、その表面を弗素系樹脂層で覆われている。このた
め弗素系樹脂層が潤滑性を高め、焼結層が耐摩耗性を向
上させる。そして耐摩耗性粒子はシリケート系繊維によ
り形状を保持され潰れにくい。このためこの摺動部材は
高負荷の摺動面に使用されても、摩耗して内部の金属基
板が露出して相手部材に固着することがなく耐久性が向
上する。またシリケート繊維の量が適切であるので相手
材を損傷することもない。
[実施例] 以下実施例により具体的に説明する。
第1図にこの摺動部材を適用した、オートテンショナの
断面図を示す。
このオートテンショナは自動車のクランクの駆動を補機
類に伝えるベルトの張力を一定に保持するためものであ
る。基台11から延びるシャフト2の外周にブッシュ3
が挿入され、ブッシュ3を介してプーリ1を回動自在に
支持する支持部10が装着されている。シャフト2と支
持部10とはスプリング7を介して支持部10が揺動運
動が可能なように繋止されている。ベルトはプーリ1に
かけられ、プーリ1が回転しながら支持部10が揺動運
動することでベルトのテンションを調節する。テンショ
ン調整時には支持部10がシャフト2を中心に揺動運動
をおこなうため、シャフト2の外周面とブッシュ3の内
周面とが周方向に往復摺動することになる。
第2図はブッシュ3の内周面に形成された摺動面の断面
模式図で、鉄製の金属基板4の上に約300μmの厚さ
の銅系金属粒子の焼結層5があり、その焼結層5の空孔
にPTFE樹脂6が含浸され焼結層の表面に約20μm
の厚さの弗素系樹脂層が形成されている。
(実施例1) 第1表に示す4種の焼結層をもつブッシュを作製した。
リン青銅の溶湯に対してシリケート系繊維のアルミナシ
リケート繊維(商品名カウォール)を5重量%混合し、
ガスアトマイズ法で直径約100μmの耐摩耗性粒子と
した。同様の方法によりカーボン繊維、チタン酸カリウ
ム繊維を含む銅系金属粒子を作製した。この耐摩耗性粒
子より金属基板の表面に所定厚さの成形層を形成し、約
1000℃で焼結して厚さ300μmの焼結層を形成し
た。この焼結層にPTFEを表面に約150μmの厚さ
に塗布して加熱して内部の空孔に樹脂を浸透させて表面
に一体的に樹脂層を形成し摺動面とした。この摺動面を
もつ部材を寸法がφ20×40mmのブッシュに加工し
た。比較としてアルミナシリケートを含まないリン青銅
粒子、および先に作製されたカーボン繊維またはチタン
酸カリウム繊維を含む銅系金属粒子を用いて焼結層、樹
脂層とを形成したブッシュを作製した。
(評価) 作製したブッシュを相手材のシャフトにS45Cを用い
前記のオートテンショナを用いて耐久試験(E/G回転
数5000rpm、500時間)をおこなった後、ブッ
シュおよび相手シャフトの摩耗量を測定した。結果を第
1表に示す。
摩耗量は第1表に示すようにNo.1のリン青銅にアル
ミナシリケート繊維を5重量%配合した耐摩耗性粒子よ
りなる焼結層を有するものが、No.2のアルミナシリ
ケート繊維を含まないリン青銅粒子の焼結層に比べてブ
ッシュの摩耗が最も小さく良好であった。補強繊維にカ
ーボン繊維(No.3)、チタン酸カリウム繊維(N
o.4)を用いた場合のブッシュは、No.2のリン青
銅粒子の焼結層の摩耗量と大差は無かった。またシャフ
トの摩耗量はブッシュにシリケート系繊維を充填するこ
とで若干増加するが、他の比較例(No.2〜4)と比
べて特に問題がある量ではない。
(実施例2) 実施例1において、リン青銅へのアルミナシリケート繊
維の配合量を1〜20重量%に変化させて形成された耐
摩耗性粒子を用いて、それぞれ焼結層を形成しそれぞれ
のブッシュを作製した。そして実施例1と同様にして摺
動試験をおこなった。結果を第3図に示す。
ブッシュの摩耗量はアルミナシリケート繊維の量が1重
量%の場合は、2重量%の場合の100μm以下である
のと比較して160μmで大きい。またアルミナシリケ
ート繊維の量が10重量%を超えると焼結層の強度が低
下するため耐摩耗性も低下し摩耗量が150μm(アル
ミナシリケート繊維15重量%の場合)と大きくなって
いる。またシャフトの摩耗量に関しては、アルミナシリ
ケート繊維が10重量%を超えるとその相手攻撃性が高
まりシャフトの摩耗量が急増する。したがって耐摩耗性
粒子に含まれるアルミナシリケート繊維の最適充填量は
2〜10重量%である。
[効果] 本発明の摺動部材は、焼結層の耐摩耗性粒子にシリケー
ト系繊維が2〜10重量%の範囲で充填されているので
摺動部材の耐摩耗性、耐久性が向上し、耐摩耗性と相手
攻撃性をバランスした硬度と強度をもっている。したが
って、高負荷の摺動部材となるブッシュに使用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はオートテンショナの断面図であり、第2図はブ
ッシュの摺動面の断面模式図であり、第3図はシリケー
ト系繊維の充填量を変化させたときの摩耗量を測定した
結果を示す線グラフである。 1……プーリ、2……シャフト 3……ブッシュ、4……金属基板 5……焼結層、6……樹脂層 10……支持部、11……基台

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属基板と、該金属基板の表面に一体的に
    形成され銅系金属を主とする耐摩耗性粒子が焼結された
    焼結層と、該焼結層に含浸被覆された弗素系樹脂層とか
    らなり、該耐摩耗性粒子にはシリケート系繊維が2〜1
    0重量%含有されていることを特徴とする摺動部材。
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