JPH0653800B2 - ハロゲン化ポリカルボシラン、その調製方法、プレセラミックポリカルボシラン誘導体調製方法、及びセラミック物品調製方法 - Google Patents

ハロゲン化ポリカルボシラン、その調製方法、プレセラミックポリカルボシラン誘導体調製方法、及びセラミック物品調製方法

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JPH0653800B2
JPH0653800B2 JP63202806A JP20280688A JPH0653800B2 JP H0653800 B2 JPH0653800 B2 JP H0653800B2 JP 63202806 A JP63202806 A JP 63202806A JP 20280688 A JP20280688 A JP 20280688A JP H0653800 B2 JPH0653800 B2 JP H0653800B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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    • C08G77/60Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule in which all the silicon atoms are connected by linkages other than oxygen atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、Si −H原子団を含有するプレセラミック
ポリカルボシランのハロゲン化により調製されるプレセ
ラミックポリカルボシラン誘導体の調製に関する。これ
らのハロゲン化ポリカルボシランは、更に処理をして新
規な官能性を有する他のポリカルボシラン物質にするこ
とができる。この発明の誘導ポリカルボシラン物質は、
高温で熱分解させてセラミック物質にすることができ
る。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
セラミック物質に転化させることができるプレセラミッ
クのポリカルボシランは、当業界において知られてい
る。これらのポリカルボシランは一般に、次の一般式、
すなわち、 の単位を含有しており、また恐らく次の形、すなわち、 をしているSi −H官能性をも有する。Si −H単位を
経て、あるいは別な方法で、ポリカルボシラン中に種々
の官能基を取入れる試みは、一般的に成功していない。
従来技術に基づけば、ポリカルボシラン中のSi −H原
子団は一般に非反応性であるように思われる。従来技術
のポリカルボシランから調製されたプレセラミック繊維
は、一般に、熱分解前に先立ち約 170℃以上の温度で酸
素により硬化させてそれらを不融性にすることを必要と
する。
ハロゲン又は他の官能基を含有している新しいポリカル
ボシランが発見された。これらの新しいポリカルボシラ
ンは、単純で且つ都合のよい方法で製造することができ
る。これらの新しいポリカルポシラン物質は、高温での
熱分解によってセラミック物質に転化させることができ
る。
〔課題を解決するための手段及び作用効果〕
この発明は、次の単位、すなわち、 から本質的になるハロゲン化ポリカルボシランであっ
て、各Rが炭素原子数1〜4個のアルキル基からなる群
より独立に選択され、Xは塩素又は臭素であり、そして
Xが約 0.1〜80重量%存在しているハロゲン化ポリカル
ボシランに関する。一般的には、Rはメチル基であるこ
とが好ましい。
また、このハロゲン化ポリカルボシランは、分子量が一
般には 500〜100,000であり、好ましくは 800〜10,000
である。分子量の下限の 500というのは、このポリマー
の繰返し単位の数の制限によるものであり、またポリマ
ーの可能性ある揮発性についての問題を避けるためのも
のである。上限の100,000については、分子量がより大
きくなるとポリマーを取扱うのが困難になり、また炭化
ケイ素セラミック材料への前駆物質として使用する観点
から問題になることによるものである。更に、より高分
子量の物質は、毒性であって且つ装置や環境に害を及ぼ
しかねないハロゲンをも含有していよう。
この発明はまた、ハロゲン化ポリカルボシランを調製す
る方法であって、少なくとも0.1 重量%のSi −H原子
団を含有しているポリカルボシランを、次の群、すなわ
ち、塩素、臭素、PCl5、PBr5、SbCl5、N−クロロスク
シンイミド、N−ブロモスクシンイミド、SOCl2、及
び、CHeXf(この式中、eは0又は1、fは3又は4で
あり、e+fの合計は4であって、Xは塩素又は臭素で
ある)と遊離基開始剤との混合物からなる群より選択し
たハロゲン化剤で処理し、その後ハロゲン化されたポリ
カルボシランを分離することを含んでなる方法に関す
る。
この発明はまた、R′基を含有しているポリカルボシラ
ンを調製する方法であって、ハロゲン化ポリカルボシラ
ンを、一般式R′MgX′を有するグリニャール試薬又は一
般式R′Liを有する有機リチウム化合物(これらの式に
おいて、X′は塩素、臭素、又はヨウ素であり、R′は
炭素原子数1〜20個のアルキル基、ビニル基、又はフ
ェニル基である)と、適当な溶剤中で0〜120℃の温度に
おいて無水条件下で反応させ、その後R′基含有ポリカ
ルボシランを回収することからなる方法に関する。
この発明はまた、R″O−又はRO−を含有しているポリ
カルボシランを調製する方法であって、ハロゲン化ポリ
カルボシランを、(i)一般式R″OH(この式中、R″
は炭素原子数1〜4個のアルキル基又はフェニル基であ
る)を有するカルビノール、(ii)一般式R″OM(この式
中、R″は上記と同じであり、Mはナトリウム、カリウ
ム、又はリチウムである)を有するアルコラート、及
び、(iii)一般式(RO)3CH(この式中、Rは炭素原子数1
〜4個のアルキル基である)を有するアルキルオルトホ
ルメートからなる群より選択した試薬と、適当な溶剤中
で0〜110℃の温度において無水条件下で反応させ、その
後R″O−又はRO−含有ポリカルボシランを回収するこ
とからなる方法に関する。
この発明はまた、R2N−を含有しているポリカルボシ
ランを調製する方法であって、ハロゲン化ポリカルボシ
ランを、一般式NHR(この式中、Rは水素、炭素
原子数1〜4個のアルキル基、フェニル基、又は−SiR
iv 3基(この式においてRivは、炭素原子数1〜4個のア
ルキル基、ビニル基、又はフェニルである)である)を
有するアミノリシス試薬と、適当な溶剤中で25〜 100℃
の温度において無水条件下で反応させ、その後R2N−
含有ポリカルボシランを回収することからなる方法に関
する。
この発明は更に、炭化ケイ素を含有しているセラミック
物品を調製する方法であって、(A)次の群、すなわ
ち、塩素、臭素、PCl5、PBr5、SbCl5、N−クロロスク
シンイミド、N−ブロモスクシンイミド、SOCl2、及
び、CHeXf(この式中、eは0又は1、fは3又は4で
あり、e+fの合計は4であって、Xは塩素又は臭素で
ある)と遊離基開始剤との混合物からなる群より選択し
たハロゲン化剤で、少なくとも 0.1重量%Si −H原子
団を含有するプレセラミックポリカルボシランを処理し
て調製されたハロゲン化ポリカルボシランから、所望の
形状の物品を成形する工程、並びに、(B)工程(A)
で成形した物品を不活性雰囲気又は真空中において、該
ハロゲン化ポリカルボシランが炭化ケイ素含有セラミッ
ク物品に転化するまで 800℃より高い温度に加熱する工
程、を含んでなる方法に関する。
この発明は更に、炭化ケイ素を含有しているセラミック
物品を調製する方法であって、(A)ハロゲン化ポリカ
ルボシランを一般式R′MgX′を有するグリニャール試薬
又は一般式R′Liを有する有機リチウム化合物(これら
の式において、X′は塩素、臭素、又はヨウ素であり、
R′は炭素原子数1〜20個のアルキル基、ビニル基、
又はフェニル基である)と適当な溶剤中で0〜120℃の温
度において無水条件下で反応させて調製されたR′基含
有ポリカルボシランから、所望の形状の物品を成形する
工程、並びに、(B)工程(A)で成形した物品を不活
性雰囲気又は真空中において、該R′基含有ポリカルボ
シランが炭化ケイ素含有セラミック物品に転化するまで
800℃より高い温度に加熱する工程、を含んでなる方法
に関する。
この発明は更に、炭化ケイ素を含有しているセラミック
物品を調製する方法であって、(A)ハロゲン化ポリカ
ルボシランを次の群、すなわち、(i)一般式R″OH
(この式中、R″は炭素原子数1〜4個のアルキル基又
はフェニル基である)を有するカルビノール、(ii)一般
式R″OM(この式中、R″は上記と同じであり、Mはナト
リウム、カリウム、又はリチウムである)を有するアル
コラート、及び、(iii)一般式(RO)3CH(この式中、Rは
炭素原子数1〜4個のアルキル基である)を有するアル
キルオルトホルメートからなる群より選択した試薬と適
当な溶剤中で0〜110℃の温度において無水条件下で反応
させて調製されたR″O−又はRO−含有ポリカルボシラン
から、所望の形状の物品を成形する工程、並びに、
(B)工程(A)で成形した物品を不活性雰囲気又は真
空中で、該R″O−又はRO−含有ポリカルボシランが炭
化ケイ素含有セラミック物品に転化するまで 800℃より
高い温度に加熱する工程、を含んでなる方法に関する。
この発明は更に、炭化ケイ素を含有しているセラミック
物品を調製する方法であって、(A)ハロゲン化ポリカ
ルボシランを一般式NHR(この式中、Rは水素、
炭素原子数1〜4個のアルキル基、フェニル基、又は−
SiRiv 3基(この式においてRivは、炭素原子数1〜4個
のアルキル基、ビニル基、又はフェニル基である)であ
る)を有するアミノリシス試薬と適当な溶剤中で25〜 1
00℃の温度において無水条件下で反応させて調製された
R2N−含有ポリカルボシランから、所望の形状の物品
を成形する工程、並びに、(B)工程(A)で成形した
物品を不活性雰囲気又は真空中で、該R2N−含有ポリ
シランが炭化ケイ素含有セラミック物品に転化するまで
800℃よりも高い温度に加熱する工程、を含んでなる方
法に関する。このセラミック物質は、窒素が存在してい
るため炭化ケイ素のほかに窒化ケイ素を含有することが
できる。
この発明において使用するのに適しているポリカルボシ
ラン出発物質は、少なくとも 0.1重量%のSi −H原子
団を含有していなければならない。Si −H原子団は、
一般には次の形、すなわち、 の形をしていると考えられる。従って、この発明におい
て使用するのに適したポリカルボシランは、次の単位、
すなわち、 (これらの式において、Rは炭素原子数1〜4個のアル
キル基からなる群より独立に選択される)の両方を含有
している。一般的には、Rがメチル基であるポリカルボ
シランが好ましい。一般的に、ポリカルボシランは0.2
〜2.0重量%のSi −H原子団を含有することが好まし
い。これらのポリカルボシランは、主骨格元素としてケ
イ素(Si) と炭素(C)とを含有する。他の骨格元素が存
在していても差支えない。この発明において有用なポリ
カルボシランは、主骨格元素としてのケイ素及び炭素の
ほかに骨格元素として酸素を含有していてもよいが、ポ
リカルボシランの酸素含有量は最小限度に保つことが好
ましい。存在する酸素の量は約5重量%未満であること
が好ましく、1重量%未満であることが最も好ましい。
低酸素含有量のセラミック物質が所望される場合には、
ポリカルボシランの酸素含有量は最小限度に保つべきで
ある。ケイ素、炭素、及び酸素のほかにも、他の元素が
主骨格元素として存在していてもよい。しかしながら、
これらの他の元素は、約1重量%の量で、好ましくは痕
跡量(すなわち 0.1重量%未満)で存在すべきである。
適当するポリカルボシラン出発物質は、当業界で周知の
方法により調製しうる。例えば、適当するポリカルボシ
ランを、Verbeek らにより西ドイツ国特許出願公開第 2
236078号明細書に記載されたようにモノシランからそれ
を 400〜1200℃で熱分解させて調製してもよい。適当す
るポリカルボシランはまた、ヤジマらにより米国特許第
4052430号及び同第 4100233号明細書に記載されたよう
にポリシランを不活性雰囲気又は真空下で 300〜2000℃
に加熱しそして重縮合させることによって、ポリシラン
から調製してもよい。他の適当するポリカルボシラン
を、ヤジマらにより米国特許第 4220600号及び同第 428
3376号明細書に記載されたようにポリシラン混合物を約
0.01〜15重量%のフェニルボロシランと共に不活性雰囲
気下で加熱して調製してもよい。更にそのほかの適当す
るポリカルボシランを、ポリシランからポリカルボシラ
ンを調製するための改良手順を開示するイワイらの米国
特許第 4377677号明細書の方法により調製してもよい。
必要とされるSi −H原子団を含有しており且つ不活性
雰囲気又は真空下で高温において熱分解させることによ
りセラミック物質に転化させることが可能である他のポ
リカルボシランも、本発明において有用である。
この発明を実施するためにより好ましいポリカルボシラ
ン出発物質は、米国特許第 4052430 号及び同第 410023
3号明細書に記載されるポリシランの熱分解及び重縮合
から調製される。
更により好ましいポリカルボシラン出発物質は、次の
群、すなわち、下記の一般式 (R1R2Si)n の環式ポリシラン及び下記の一般式 の線状ポリシラン(これらの式において、nは4より大
きいか又は4に等しく、mは2より大きいか又は2に等
しく、そしてR1,R2,R、及びRは、水素、炭素
原子数1〜4個のアルキル基、フェニル基、−Si(R5)
基(この式中、Rは炭素原子数1〜4個のアルキル基
である)、及びハロゲン原子からなる群より独立に選択
される)からなる群より選択したポリシラン又はポリシ
ラン混合物を、不活性ガス、水素、又は真空中において
300〜2000℃の温度で加熱することによって、該ポリシ
ラン又はポリシラン混合物を熱分解及び重縮合させて調
製される。アルキル基としてのR1,R2,R3、及び
4、並びにRの例には、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、及びブチル基が含まれる。ハロゲンとしてのR
1,R2,R3、及びRの例には、塩素及び臭素が含ま
れるが、塩素の方が好ましい。一番好ましいポリカルボ
シランは、ドデカメチルシクロヘキサシラン又はポリジ
メチルシランの熱分解及び重縮合により調製される。
特に好ましいポリカルボシラン出発物質のうちの一つ
は、東京都中央区八丁堀2−6−1の日本カーボン株式
会社又はミシガン、ミッドランドのダウコーニングコー
ポレーションより商業的に入手することができる。
この発明における出発物質として使用するためのポリカ
ルボシランを調製する現実の方法は、結果として得られ
たポリカルボシランが少なくとも 0.1重量%のSi −H
原子団を含有している限り重要ではない。けれども一般
には、ポリカルボシラン出発物質はそれ自体が、不活性
雰囲気又は真空中における高温での熱分解により炭化ケ
イ素含有セラミックスに転化することが可能であるべき
である。好ましくは、この発明を実施するのに使用され
るポリカルボシラン出発物質は、軟化点が約50〜 300
℃、最も好ましくは70〜 200℃の範囲にある。
この発明において使用するのに適したハロゲン化剤に
は、塩素、臭素、五塩化リン、五臭化リン、五塩化アン
チモン、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシ
ンイミド、スルホニルクロリド、及び、CHeXf(この式
中、eは0又は1、fは3又は4であり、e+fの合計
は4であって、Xは塩素又は臭素である)と遊離基開始
剤との混合物が含まれる。一般に、ハロゲン化剤として
は塩素及び臭素がより好ましく、塩素が最も好ましい。
所望の場合には、複数のハロゲン化剤を組み合わせたも
のを使用してもよい。
上述のように、ハロゲン化メタンCHeXf(この式におい
て、eは0又は1、fは3又は4であり、e+fの合計
は4であって、Xは塩素又は臭素である)と遊離基開始
剤との混合物を、ハロゲン化剤として使用してもよい。
このハロゲン化メタンは、CCl4、CHCl3、CBr4、又はCHB
r3でよい。適当する遊離基開始剤は、当業界において周
知である。そのような遊離基開始剤の例には、過酸化物
類、例えば過酸化ベンゾイル、2,4−ジクロロベンゾ
イルペルオキシド、ビクミルペルオキシド、その他同種
類のものが含まれる。標準的には、ハロゲン化メタンと
遊離基開始剤との混合物は、約 0.1〜10モル%の遊離基
開始剤を含有すべきである。典型的には、存在している
遊離基開始剤のモル量は、ポリカルボシラン中に存在し
ているSi −H原子団のモル量よりも多くすべきであ
る。しかしながら、所望ならばそのほかのレベルの遊離
基開始剤を使用してもよい。
一般には、この発明のハロゲン化ポリカルボシラン中の
ハロゲン含有量は、約 0.1〜80重量%の範囲にすること
ができる。実際のハロゲン含有量は、例えば実際の使用
ハロゲン化剤、反応の温度及び期間、及び同様の因子の
ような変数に依存する。下記で述べるように、全てのS
i −H原子団がハロゲン化されること、そしてポリカル
ボシラン中の有機原子団のうちの比較的少数がハロゲン
化されることが、一般にはより好ましい。しかしなが
ら、やはり下記で述べるように、有機原子団のハロゲン
化はこの発明のハロゲン化ポリカルボシランの有用さを
阻害するようには思われない。ハロゲンが塩素である場
合には、ハロゲン化ポリカルボシランの塩素含有量は約
0.5〜約35重量%であることが一般に好ましい。ハロ
ゲンが臭素である場合には、ハロゲン化ポリカルボシラ
ンの臭素含有量は約 0.5〜約55重量%であることが一
般に好ましい。塩素は、より好ましいハロゲン化剤であ
る。
この発明のハロゲン化ポリカルボシラン物質は、溶剤中
で出発ポリカルボシラン物質を所望のハロゲン化剤と接
触させて調製される。適当する溶剤には、四塩化炭素の
ようなハロゲン化炭化水素溶剤が包含される。他の「不
活性の」有機溶剤を使用してもよい。「不活性の」溶剤
とは、ポリカルボシランもしくはハロゲン化剤のいずれ
とも反応せず、あるいはポリカルボシランとハロゲン化
剤とが反応するを妨げない溶剤を意味する。
理論によって限定されたいわけではないが、ハロゲン化
は下記の二つの一般的反応、すなわち、 を経由して起こると考えられる。Si −H原子団中のハ
ロゲンはより反応性であるのが当然であり、従って最初
に置換されるはずである。それゆえに、第一の反応が優
位を占めるように反応を制御することが望ましい。その
上、このハロゲン化反応は発熱反応であり、従って反応
を制御するのに冷却が必要とされることがある。注目さ
れるように、ハロゲン化はSi −H原子団のハロゲンが
反応してからも継続するように思われる。この追加のハ
ロゲン化はハロゲン化ポリカルボシランがセラミック物
質あるいは他の誘導ポリカルボシランに転化するのを妨
げるようには思われないながらも、反応はSi −H原子
団以外の原子団のハロゲン化を抑制する方が好ましい。
そのためには、ハロゲン化反応は一般に溶剤中で50℃
未満の温度で行なう。しかしながら、この反応はおよそ
0〜5℃又はこれより低温で行なう方が好ましい。五塩
化リン、五臭化リン、五塩化アンチモン、N−クロロス
クシンイミド、N−ブロモスクシンイミド、スルホニル
クロリド、又は、CHeXf(この式中、eは0又は1、fは
3又は4であり、e+fの合計は4であって、Xは塩素
又は臭素である)と遊離基開始剤との混合物を使用する
には、より高い温度が必要であろう。塩素ガス又は臭素
ガスをハロゲン化剤として使用する場合には、ハロゲン
化剤は5℃以下の温度でポリカルボシランの溶液中にゆ
っくりと導入することが好ましい。必要とされるわけで
はないが、反応は暗所で行なわせる方が一般に好まし
い。暗所を利用することは、望ましくない副反応の可能
性を回避するが、光の存在下で望ましくない副反応が潜
在的に起こることは調査されていない。反応は、反応時
間や他の変数を調節することによって所望のハロゲン含
有量に至るまで進めさせることができる。塩素を用いる
場合には、約30〜60分の反応時間で一般的に十分であ
る。所望のハロゲン含有量が達成された後、反応混合物
からハロゲン化ポリカルボシランを分離する。標準的な
分離手法を用いることができる。反応混合物からは、あ
らゆる過剰ハロゲン化剤及び副生成物HXを最初に除去
することが好ましい。これは、反応混合物を通して不活
性ガスをバブリングすることによって達成することがで
きるが、当業者には明らかなようにその他の手法を使用
してもよい。ハロゲン化ポリカルボシランは、溶剤を例
えば真空ストリッピングによってなくしてもよい。更に
処理をするためには、溶剤を完全に除去することは一般
には必要とされない。けれども、ハロゲン化ポリカルボ
シランをグリニャール試薬かあるいは有機リチウム化合
物のいずれかで更に処理する場合には、誘導化反応の妨
害を避けるためあらゆるハロゲン化された溶剤を除去し
なければならない。
この発明のハロゲン化ポリカルボシランは、高温で熱分
解させてセラミック物質に転化させることができる。そ
れらはまた、種々の官能基を有する他のプレセラミック
ポリカルボシランに転化させてもよい。これらの誘導ポ
リカルボシランは、高温での熱分解によりその後セラミ
ック物質に転化させることができる。
この発明を実施することにより調製することのできるそ
のような誘導ポリカルボシランの一つは、R′基を含有
しているポリカルボシランであって、ここでR′は、1
〜20個の炭素原子を有するアルキル基、ビニル基、又
はフェニル基である。R′基含有ポリカルボシランは、
無水条件下でハロゲン化ポリカルボシランを、一般式
R′MgX′(この式中、R′は炭素原子数1〜20個のア
ルキル基、ビニル基、又はフェニル基であり、X′は塩
素、臭素、又はヨウ素である)のグリニャール試薬又は
一般式R′Li(この式中のR′は上記と同じである)の
有機リチウム化合物と反応させて調製される。およそ6
個よりも多くの炭素原子を含有しているR′基を取り入
れることは、結果として誘導ポリカルボシランの軟化温
度を低下させるように思われる。
ここで有用なグリニャール試薬は、グリニャール型の反
応について当業界でよく知られている試薬である。その
ような物質は、例えば、ハロゲン化アルキルマグネシウ
ムやハロゲン化アリールマグネシウムである。この発明
の目的上は、一般式R′MgX′(この式中、R′は炭素原
子数1〜20個のアルキル基、ビニル基、又はフェニル
基であり、X′は塩素、臭素、又はヨウ素のいずれかで
ある)を有するグリニャール試薬を使用するのが好まし
い。最も好ましいグリニャール試薬は、CH3MgCl、(CH2
=CH)MgCl、及び(C6H5)MgClである。ここでは典型的な
グリニャール反応溶媒を使用することができる。好まし
いものは、アルキルエーテル類及びテトラヒドロフラン
である。
ここで有用な有機リチウム化合物は、一般式R′Li(こ
の式中のR′は炭素原子数1〜20個のアルキル基、ビ
ニル基、又はフェニル基である)の化合物である。有機
リチウム化合物のための適当な溶媒の例には、トルエ
ン、キシレン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、及びエ
ーテル類が含まれる。
グリニャール試薬及び/又は有機リチウム化合物を組み
合わせたものを使用してもよい。
最良の結果を得るためには、乾燥した反応条件を遵守す
べきである。ハロゲン化ポリカルボシランのための溶剤
は、当該物質が可溶性であって、且つ所望のように以外
は当該物質と反応しないどのような有機溶剤でもよい。
有用な溶剤の例には、トルエン、キシレン、ベンゼン、
テトラヒドロフラン、及びエーテル類が含まれる。特
に、トルエンが好ましい。一般には、ハロゲン化ポリカ
ルボシランを過剰のグリニャール試薬又は有機リチウム
化合物に、どちらも溶剤溶液で加えるのが好ましいこと
が分っている。この添加及び反応は、当該物質を攪拌し
ながら行なう。反応は、反応容器へ水分が持ち込まれる
のを防止するため、例えば窒素ガス又はアルゴンガスの
存在下のように乾燥不活性雰囲気で行なわせる。反応
は、0〜120℃の温度で行なわせることができるけれど
も、好ましくは、望ましくない副反応を防止し又は減少
させるため室温又は室温よりやや低い温度で行なわせ
る。試薬の添加が完了した後、反応混合物を加熱しなが
ら又は加熱せずにしばらく攪拌して、反応の完了を確実
にする。典型的には、反応は約1〜48時間行なわせ
る。次いで、過剰のグリニャール試薬又は有機リチウム
化合物を、水、塩化水素(HCl) 、又はアルコールを用い
て破壊する。反応混合物を室温まで冷却し、次いで慣用
的な手段で過し、そして溶剤及び他の揮発性物質を加
熱しながら真空下でストリッピングしてその後除去す
る。そのほかの分離手法は当業者には明らかであろう。
結果として得られたR′基含有ポリカルボシランは、室
温において一般に固体である。
もう一つの誘導ポリカルボシランは、R″O−又はRO−
を含有しているポリカルボシランであって、ここでR″
は、炭素原子数1〜4個のアルキル基又はフェニル基で
あり、またRは、炭素原子数1〜4個のアルキル基であ
り、そしてこのR″O−又はRO−含有ポリカルボシラン
は、無水条件下でハロゲン化ポリカルボシランを、(i)
一般式R″OH(この式中のR″は上記の通りである)を
有するカルビノール、(ii)一般式R″OM(この式中、R″
は上記の通りであり、Mはナトリウム、カリウム、又は
リチウムである)を有するアルコラート、及び、(iii)一
般式(RO)3CH(この式中のRは上記の通りである)を有す
るアルキルオルトホルメートからなる群より選択される
試薬と反応させることによって調製されよう。
上記の処理試薬は、三つの異なる種類のもの、すなわ
ち、一般式R″OHを有するカルビノール、一般式R″OM
を有するアルコラート、及び一般式(RO)3CH を有するア
ルキルオルトホルメートであって、これらの式において
は、R″は炭素原子数1〜4個のアルキル基又はフェニ
ル基であり、Rは炭素原子数1〜4個のアルキル基であ
り、そしてMはナトリウム、カリウム、又はリチウムで
ある。この発明において有用である物質の特定の例を挙
げれば、CH3OH,CH3CH2OH,CH3(CH2)3OH,NaOCH3,KOCH
3,LiOCH2CH3,(CH3O)3CH,(CH3CH2O)3CH、及びフェノ
ールである。この発明のためにより好ましいものは、ア
ルキルオルトホルメート及びアルコラートである。最も
好ましいものは、NaOCH3である。これらの試薬を組み合
わせたものを使用してもよい。
一般には、上記の試薬は、アルコーリシス反応の増進を
確実にするためハロゲン化ポリカルボシラン中に存在し
ているハロゲンの量に基づいて化学量論上過剰にして使
用する。過剰の試薬もどのような溶剤及び副生物も、反
応終了時にストリッピングし又はストリップ蒸留するこ
とができる。当然ながら、アルコラートはストリッピン
グにより除去する前に対応するアルコールに変えなけれ
ばならない。
最良の結果を得るためには、乾燥した反応条件を遵守す
べきである。ハロゲン化ポリカルボシランのための溶剤
は、当該物質が可溶性であって、且つ所望のように以外
は当該物質と反応しないどのような有機溶剤でもよい。
有用な溶剤の例には、トルエン、キシレン、ベンゼン、
テトラヒドロフラン、及びエーテル類が含まれる。特
に、トルエンが好ましい。一般には、成分を加える順序
は重要でないが、トルエンのような溶剤溶液中でハロゲ
ン化ポリカルボシランに適切な試薬を加えるのが好まし
いことが分っている。この添加及び反応は、当該物質を
攪拌しながら行なう。反応は、反応容器へ水分が持ち込
まれるのを防止するため、例えば窒素ガス又はアルゴン
ガスの存在下のように乾燥不活性雰囲気で行なわせる。
試薬の添加が完了した後、反応混合物を加熱ししながら
あるいは加熱せずにしばらくかき混ぜて、反応の完了を
確実にする。典型的には、反応時間はおよそ 1.5〜65時
間である。反応は、0〜110℃の温度で行なわせることが
できるけれども、好ましくは、還流温度で行なわせる。
反応混合物を室温まで冷却し、次いで慣用的な手段で
過し、そして溶剤及び他の揮発性物質を加熱しながらあ
るいは加熱せずに真空下でストリッピングしてその後除
去する。そのほかの分離手法は当業者には明らかであろ
う。結果として得られたR″O−又はRO−含有ポリカル
ボシランは、室温において一般に固体である。
もう一つの誘導ポリカルボシランは、無水条件下でハロ
ゲン化ポリカルボシランを、一般式NHR2(この式中、
Rは水素、炭素原子数1〜4個のアルキル基、フェニ
ル基、又は−SiRiv 3基(この式中のRivは炭素原子数1
〜4個のアルキル基、ビニル基、又はフェニル基であ
る)である)のアミノリシス試薬と反応させて調製され
よう。
この発明において有用なアミノリシス試薬は、アンモニ
ア又は一般式NHR2(この式中、Rは炭素原子数1〜4
個のアルキル基、フェニル基、又は−SiRiv 3基(この式
におけるRivは炭素原子数1〜4個のアルキル基、ビニ
ル基、又はフェニル基である)である)を有する有機ア
ミン類である。一般式NHR2中の各Rは、同一の基で
あっても、あるいは異なる基であってもよい。そのよう
な物質の例には、NH3,CH3NH2,C4H9NH2,(CH3)2NH、及
びアニリンが含まれる。最も好ましいものは、C4H9NH
及びアニリンである。これらのアミノリシス試薬を組み
合わせたものを使用してもよい。一般には、アミノリシ
ス試薬は、アミノリシス反応の増進を確実にするためハ
ロゲン化ポリカルボシラン中に存在しているハロゲンの
量に基づいて化学量論上過剰にして使用する。過剰の試
薬もどのような溶剤及び副生物も、反応終了時にストリ
ッピングし又はストリップ蒸留することができる。
最良の結果を得るためには、乾燥した反応条件を遵守す
べきである。ハロゲン化ポリカルボシランのための溶剤
は、当該物質が可溶性であって、且つ所望のように以外
は当該物質と反応しないどのような有機溶剤でもよい。
有用な溶剤の例には、トルエン、キシレン、ベンゼン、
テトラヒドロフラン、及びエーテル類が含まれる。特
に、トルエンが好ましい。一般には、成分を加える順序
は重要でないが、トルエンのような溶剤溶液中でハロゲ
ン化ポリカルボシランに適切なアミノリシス試薬を加え
るのが好ましいことが分っている。この添加及び反応
は、当該物質を攪拌しながら行なう。反応は、反応容器
へ水分が持ち込まれるのを防止するため、例えば窒素ガ
ス又はアルゴンガスの存在下のように乾燥不活性雰囲気
で行なわせる。アミノリシス試薬の添加完了した後、反
応混合物を加熱ししながらあるいは加熱せずにしばらく
かき混ぜて、反応の完了を確実にする。典型的には、反
応時間はおよそ3〜96時間である。反応は、25〜 100
℃の温度で行なわせることができるけれども、好ましく
は、還流温度で行なわせる。反応混合物を室温まで冷却
し、次いで慣用的な手段で過し、そして溶剤及び他の
揮発性物質を加熱しながらあるいは加熱せずに真空下で
ストリッピングしてその後除去する。そのほかの分離手
法は当業者には明らかであろう。結果として得られたR
2N−含有ポリカルボシランは、室温において一般に固
体である。
この発明のハロゲン化ポリカルボシラン及び誘導ポリカ
ルボシランは、高温での熱分解によりセラミック物質に
転化させることができる。このプレセラミックのポリカ
ルボシラン組成物は、この混合物がセラミック物質に転
化するまで不活性雰囲気又は真空中で少なくとも 750℃
の高温で焼成される。好ましくは、熱分解の温度は約10
00〜1600℃である。プレセラミックポリカルボシラン組
成物が十分な粘度である場合、又はその融解温度が十分
に低い場合には、それを成形し、不融性にし、それから
最後に熱分解させて、繊維のようなセラミック成形物品
にすることができる。好ましくは、この発明を実施する
のに使用するプレセラミックポリカルボシラン組成物の
軟化温度は、約50〜 300℃であり、最も好ましくは70〜
200℃の範囲である。このような軟化温度は、公知の紡
糸技術によってプレセラミック繊維を作るのを可能にす
る。この発明のハロゲン化ポリカルボシラン及び誘導ポ
リカルボシランは、炭化ケイ素を含有している、例えば
フィルム、コーティング、複合材料、及び他の成形物品
のようなセラミック材料を調製するために使用してもよ
い。これらのハロゲン化ポリカルボシラン及び誘導ポリ
カルボシランは、様々なセラミック材料を製造する際の
結合剤や溶浸剤(infiltrants)として使用してもよい。
〔実施例〕
本発明を当業者がよりよく認識し且つ理解することがで
きるように、下記の実施例を提供する。別段の指示がな
い限り、全ての百分率は重量百分率である。また、別段
の指示がない限り、全ての手順は不活性雰囲気(一般に
アルゴンもしくは窒素雰囲気)中で又は真空下で実施し
た。
使用したポリカルボシランは、東京都中央区八丁堀2−
6−1の日本カーボン株式会社より入手し、受け入れた
ままで使用した。このポリカルボシランは、ヤジマら,
J.Mat.Sci.,13,2569(1978)、ヤジマ,Bull.Amer.Ceram.
Soc.,62,893(1983)、並びに米国特許第 4052430号及び
同第 4100233号明細書に記載されるように、ジメチルジ
クロロシランのナトリウムカップリングに続いてその結
果として得られたポリジメチルシランを熱分解及び重縮
合させて調製されたものと思われる。Si −H含有量
は、プロトン核磁気共鳴(プロトンNMR)で測定した
ところ 0.8重量%であった。Si −Hの百分率は、ケイ
素に直接付いた水素の百分率である。この明細書を通じ
て、「…%のSi −H」又は「…%のSi −H原子団」
とは、ケイ素に直接付いている水素の重量%を示すため
に使用する。上記のポリカルボシランは、0.73重量%の
酸素を含有していた。酸素の分析は全て、ミシガン、セ
ントジョゼフ(St.Joseph)のLeco Corporation製のOxyge
n Determinator 316(モデル783700)及びElectrode Furn
ace EF100(モデル77600)を搭載したLeco Oxygen Analyz
erを使用して行なった。上記のポリカルボシランの元素
分析は、炭素40.5%、水素8.30%、窒素0.07%、ケイ素
49.9%であった。ケイ素は、ケイ素物質を可溶性形態の
ケイ素に転化させ、次いでこの可溶性物質を原子吸光分
析によって全ケイ素について定量的に分析することから
なる融合手法により測定した。炭素、水素、及び窒素
は、マサチューセッツ、ローウェル(Lowell)のCortrol
Equipment Corporation製C,H,N Elemental Analyzerモ
デル240−XAにより測定した。プロトンNMR(CDCl3
液)によれば、−0.5〜1.5ppm にC−Hプロトンについ
ての幅の広いピークが、また4.0〜5.0ppm にSi −Hプ
ロトンについての幅の広いピークが見られた。核磁気共
鳴(NMR)スペクトルは全て、カリフォルニア、パロア
ルト(Palo Alto) のVarian Associates社より入手した
モデルEM−390 NMR又はXL−200分光計によって記録し
た。NMR化学シフトデータは全て、δ値(ppm)として
報告する。赤外分析(ヘキサン溶液から流し込まれたポ
リカルボシランの膜を有するKBr プレート)により、 7
40cm-1及び 830cm-1における吸収(SiCH3)、1020cm-1
び1355cm-1における吸収(SiCH2Si)、2095cm-1における
吸収(SiH)、1250cm-1、1400cm-1、2895cm-1及び2953cm
-1における吸収(CH3)が示された。全ての赤外スペクト
ルは、ウィスコンシン、マジソン(Madison)のNicolet I
nstrument Corporationより入手したモデル5DX分光
計により記録した。分子量は、上記のポリカルボシラン
の5重量%テトラヒドロフラン溶液を使用して、流量
1.5ml/min のテトラヒドロフラン溶離液と示差屈折検
出器を持いるゲル浸透クロマトグラフィーによって測定
したところ、817(数平均)及び2199(重量平均)であっ
た。分子量の測定値は、ポリスチレン標準物質に対する
相対値であった。分子量の多分散性は 2.7であった。上
記のポリカルボシランの軟化温度は、モデル1091DuPont
Disk MemoryとDuPontモデル940Thermomechanical Anal
yzerとを搭載したDuPont Instruments Thermoanalyzer
モデル1090により測定したところ、190℃であった。
プレセラミックポリカルボシランは、別段の指示がない
限りは、Lindberg管状炉(モデル54434又は54879)でもっ
て、アルゴン雰囲気下に約3℃/min の速度で1200℃ま
で加熱しそして1200℃に約2時間保持して熱分解させ
て、セラミック物質に軟化させた。
例1 ガス入口、スターラー、及び抜出しアダプターを備えた
2の三つ口フラスコ内の、アルゴンをバブリングさせ
て脱気してある約4℃の四塩化炭素(CCl4)約 800mlに、
ポルカルボシラン(114.1g)を加えた。暗所において、こ
の反応混合物を通して塩素を約30分間かき混ぜながら
バブリングさせた。塩素の流れを停止して、反応混合物
を室温まで温まるに任せた。アルゴンを用いて反応混合
物を30分間脱気して、未反応の塩素と副生物のHCl と
を除去した。溶剤を、約50℃及び2mmHgでストリッピ
ングし、続いて 250℃及び1mmHgで約2時間ストリッピ
ングした。四塩化炭素を確実に除去するのを助けるた
め、白色の固体をトルエンに再び溶解させ、そして上記
と同一の条件下でストリッピングを行なった。細かい白
色粉末(158g、出発ポリカルボシラン中の 0.8%のSi
−Hに基づく収率 108%)が得られた。このハロゲン化
ポリカルボシランは、ケイ素37.5重量%、炭素34.5重量
%、水素6.03重量%、酸素0.43重量%、そして塩素21.4
重量%を含有しており、窒素は検出できなかった。軟化
温度は 260℃であった。プロトンNMR及び29Si NMR並
びに赤外分析によって、このハロゲン化ポリカルボシラ
ン中にはSi −H原子団が存在しないことが確かめられ
た。プロトンNMR(CDCl3溶液)は、C−Hプロトンに
ついての−0.5〜1.5ppm における幅の広いピークのみを
示し、出発ポリカルボシラン中のSi −Hに関連する4.
0〜5.0ppm におけるピークは上記のハロゲン化ポリカル
ボシランには存在しなかった。29Si NMRは、 0.0ppm 及
び22.0ppm に幅広のピークを示し、出発ポリカルボシラ
ンでは観測されたSi −Hに関連する−16.0ppm におけ
る吸収はなかった。薄膜の赤外分析は、2953cm-1(m)、2
895cm-1(m)、1406cm-1(w)、1356cm-1(w)、1258cm-1(s,s
h)、1018cm-1(s,br)、及び829cm-1(vs,br)に吸収を示
し、出発ポリカルボシランには存在していたSi −Hに
関連する約2100cm-1における吸収は見られなかった。こ
のハロゲン化ポリカルボシランのバルク試料を熱分解し
たところ、いくらかの発泡の形跡のある炭化ケイ素含有
セラミック生成物(セラミック収率41.7重量%)が得ら
れ、これの元素分析結果は、ケイ素55.0重量%、炭素3
4.6重量%、水素0.18重量%、窒素0.30重量%、酸素3.0
1重量%、そして塩素2.45重量%であった。
例2 例1のハロゲン化ポリカルボシランの試料(22.4g)を、
約 200mlのトルエンに溶解させた。この溶液を約0℃ま
で冷し、メチルリチウム(1.5Mジエチルエーテル溶液 1
40ml)でアルキル化した。このメチルリチウムは、30
分かけて添加し、次いで30分間かき混ぜた。この反応
混合物を室温まで温まるに任せた。溶剤の大部分を65
℃で蒸留して除去した。その結果得られたスラリーを約
0℃に冷却し、その時点で20mlの飽和塩化アンモニウ
ム(NH4Cl)水溶液を加え、続いて 100mlの蒸留水を加え
た。有機層を集め、無水硫酸マグネシウム(MgSO4)で乾
燥させた。過しそしてストリッピング(100℃、2mmH
g)した後、灰色がかった白色のメチル基含有ポリカルボ
シランが得られた。(141g、収率72%)。結果として得
られたこの誘導ポリカルボシランは、ケイ素41.9重量
%、炭素42.3重量%、水素7.76重量%、酸素0.66重量
%、そして塩素 7.6重量%を含有しており、窒素は検出
できなかった。薄膜の赤外分析は、2953cm-1(m)、2895c
m-1(m)、1406cm-1(w)、1356cm-1(w)、1258cm-1(s,sh)、
1018cm-1(s,br)、及び843cm-1(vs,br)に吸収を示した。
分子量は、 921(数平均)及び2476(重量平均)であった。
この誘導ポリカルボシランのバルク試料の熱分解によっ
て、いくらかの発泡の形跡のある炭化ケイ素含有セラミ
ック生成物(セラミック収率51.3重量%)が得られ、そし
てこれらの元素分析の結果は、ケイ素51.9重量%、炭素
36.0重量%、水素0.30重量%、窒素0.07重量%、酸素2.
95重量%、そして塩素 5.9重量%であった。
例3 例1のハロゲン化ポリカルボシランの試料(22.0g)を、
約 200mlのトルエンに溶解させた。この溶液を約0℃に
冷却し、メチルリチウム(1.5Mジエチルエーテル溶液5
0ml)と(CH2=CH)MgBr(1.0Mテトラヒドロフラン溶液 1
30ml)との混合物でアルキル化した。このアルキル化用
混合物は40分かけて加え、次いで30分間かき混ぜ
た。反応混合物は、室温まで温まるに任せた。90℃で
蒸留して溶剤を部分的に除去した。その結果得られたス
ラリー(約 170ml)を約0℃に冷し、その時点で30mlの
飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、続いて 100mlの蒸
留水を加えた。有機層を集め、そして無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥させた。過しそしてストリッピング(100
℃、2mmHg)した後に、黄色がかった褐色のメチル基及
びビニル基含有ポリカルボシランが得られた。(12.2g、
収率59%)。結果として得られたこの誘導ポリカルボ
シランは、ケイ素38.4%、炭素41.7%、水素7.27%、酸
素0.81重量%、塩素10.7重量%を含有しており、窒素は
検出できなかった。プロトンNMR(CDCl3溶液)は、C
−Hプロトンについての−0.5〜1.5ppm における幅広の
ピークとビニルプロトンについての4.5〜5.8ppm におけ
る幅広のピークとを、19.3対 1.0の面積比で示した。薄
膜の赤外分析は、3044cm-1(w)、2953cm-1(m)、2903cm-1
(m)、1406cm-1(w)、1355cm-1(w)、1258cm-1(s,sh)、101
8cm-1(s,br)、及び 829cm-1(vs,br)における吸収を示し
た。分子量は、1070(数平均)及び3187(重量平均)であ
った。この誘導ポリカルボシランのバルク試料の熱分解
によって、緻密な炭化ケイ素含有セラミック生成物が得
られ(セラミック収率60.2重量%)、そしてこれの元素
分析の結果は、ケイ素48.8重量%、炭素31.9重量%、水
素0.42重量%、酸素2.39重量%、そして塩素 8.8重量%
であり、窒素は検出できなかった。
例4 例1のハロゲン化ポリカルボシランの試料(10.8g)を、
約 200mlのトルエンに溶解させた。この溶液を、ドライ
アイス/イソプロパノール浴でもって冷却した。このポ
リカルボシラン溶液を通して約40分間メチルアミンを
バブリングさせた。この反応混合物を一晩室温まで温ま
るに任せ、次いで、MeNH3Cl 塩の生成が観測されるまで
50℃に加熱した(約15分)。過しそしてストリッピ
ング(100℃、2mmHg)した後に、白色のCH3NH−含有ポリ
カルボシランが得られた(8.8g、収率83%)。その結果
として得られた誘導ポリカルボシランは、ケイ素38.6重
量%、炭素36.9重量%、水素7.11重量%、窒素3.10重量
%、酸素2.04重量%、そして塩素8.75重量%を含有して
いた。プロトンNMR(CDCl3溶液)は、C−Hプロトン
についての−0.5〜1.5ppmにおける幅の広いピークと−
NHプロトンについての2.5ppmにおける鋭いピークとを
7.2対1.0の面積比で示した。薄膜の赤外分析は、3416c
m-1(w)、2953cm-1(m)、2895cm-1(m)、2805cm-1(m)、140
6cm-1(m)、1306cm-1(w)、1258cm-1(s,sh)、1096cm
-1(m)、1206cm-1(s,br)、及び 829cm-1(vs,br)における
吸収を示した。分子量は、1060(数平均)及び3155(重
量平均)であった。この誘導ポリカルボシランのバルク
試料の熱分解によって、緻密な炭化ケイ素含有セラミッ
ク生成物が得られ(セラミック収率61.7重量%)、そし
てこれの元素分析の結果は、ケイ素50.9重量%、炭素3
1.4重量%、水素0.04重量%、窒素2.50重量%、酸素1.3
9重量%、そして塩素10.0重量%であった。
例5 例1のハロゲン化ポリカルボシランの試料(11.6g)を、
約 200mlのトルエンに溶解させた。この溶液を氷水浴で
もって冷却し、そして25mlのメチルオルトホルメート
で処理した。この反応混合物を加熱して一晩還流させ、
次いで室温において48時間攪拌した。95℃で蒸留
し、続いて 100℃及び約1mmHgで真空ストリッピングを
行なって溶剤を除去した。白色のCH3O−含有ポリカルボ
シランが得られた(9.6g、収率85%)。その結果として
得られた誘導ポリカルボシランは、ケイ素38.6重量%、
炭素33.7重量%、水素6.06重量%、そして塩素19.4重量
%を含有しており、窒素は検出できなかった。プロトン
NMR(CDCl3溶液)は、C−Hプロトンについての−0.4
〜1.5ppm における幅広のピークと−OCH3プロトンにつ
いての3.5ppmにおける鋭いピークとを28対1.0の面
積比で示した。薄膜の赤外分析は、2953cm-1(m)、2903c
m-1(m)、1406cm-1(w)、1356cm-1(w)、1258cm-1(s,sh)、
1026cm-1(s,br)、及び829cm-1(vs,br)における吸収を示
した。分子量は、1075(数平均)及び2628(重量平均)であ
った。この誘導ポリカルボシランのバルク試料の熱分解
によって、いくらかの発泡の形跡のある炭化ケイ素含有
セラミック生成物(セラミック収率53.4重量%)が得ら
れ、そしてこれの元素分析結果は、ケイ素53.6重量%、
炭素33.3重量%、水素0.07重量%、窒素0.28重量%、酸
素5.15重量%、そして塩素 4.2重量%であった。
例6 例1のハロゲン化ポリカルボシランの試料(11.3g)を、
約75mlのトルエンに溶解させた。この溶液を氷水浴で
もって冷却し、そして(CH2=CH)MgBr (1.0Mテトラヒド
ロフラン溶液80.5ml)で処理した。この反応混合物を室
温で1時間攪拌し、加熱して2時間還流させ、次いで室
温で48時間攪拌した。蒸留により溶剤を除去した。そ
の結果得られた混合物を10mlの飽和塩化アンモニウム
水溶液で加水分解し、続いて50mlの蒸留水と約 125ml
のトルエンとを加えた。有機層を集め、そして無水硫酸
マグネシウムで乾燥させた。過しそしてストリッピン
グ(100℃、1.0mmHg)した後に、黄色のビニル基含有ポリ
カルボキシランが得られた(4.5g、収率42%)。結果と
して得られたこの誘導ポリカルボシランは、炭素44.6重
量%及び水素 7.4重量%の水素を含有していた。プロト
ンNMR(CDCl3溶液)は、C−Hプロトンについての約
0.2ppmにおける幅広のピークを示し、またビニル含有官
能性によるプロトンについての二つの非常に幅の広い多
重線を、一つは5.11ppm と6.41ppm との間に、またもう
一つは4.9ppmを中心として示した。非ビニルプロトン対
ビニルプロトンについてのNMR面積比は、約 8.8対1
であった。薄膜の赤外分析は、3044cm-1(w)、2953cm
-1(m)、2903cm-1(m)、2108cm-1(w)、1620cm-1(w)、1406
cm-1(w)、1356cm-1(w)、1258cm-1(s,sh)、1026cm-1(s,b
r)、及び829cm-1(s)における吸収を示した。この誘導ポ
リカルボシランのバルク試料の熱分解(1200℃まで5℃
/min の速度で加熱しそして1200℃に2時間保持)によ
って、炭化ケイ素含有セラミック生成物(セラミック収
率60.6重量%)が得られ、そしてこれの元素分析の結果
は、ケイ素47.8重量%、炭素35.5重量%、水素0.48重量
%、窒素0.03重量%、酸素2.89重量%、そして塩素 9.2
重量%であった。
例7 少量のヨウ素結晶を含有している 500mlの脱気したジエ
チルエーテル中のマグネシウム(2.4g、0.10モル)にヨ
ウ化n−オクチル(30g、0.11モル)をゆっくりと添加
して、n−オクチルグリニャール試薬を調製した。ヨウ
化n−オクチルを添加する速度は、溶液を還流状態のま
まにしておくのに十分なだけの速度であった。添加(約
2時間)後に、金属マグネシウムは完全に溶解した。次
いで、このn−オクチルグリニャール試薬を、約0℃で
300mlのトルエンに溶解させたハロゲン化ポリカルボシ
ラン(50g、塩素0.38モル)に加えた。使用したポリカ
ルボシランは、例1のポリカルボシランと同様のもので
あった。この反応混合物を室温で約20時間攪拌した。
次いでこの反応混物を約0℃に冷却し、そして(CH2=C
H)MgBr(1.0Mテトラヒドロフラン溶液で 0.3モル)を加
えた。反応混合物を室温まで温まるに任せ、次いで室温
で約20時間かき混ぜた。ジエチルエーテル及びテトラ
ヒドロフラン溶剤の大部分を、蒸留によって除去した。
トルエンに基づく溶液を氷で冷却し、次いで50mlの飽
和塩化アンモニウム水溶液と 200mlの蒸留水とを加えて
中和した。有機層を集め、そして無水硫酸マグネシウム
で乾燥させた。過しそしてストリッピング(120℃、<
1.0mmHg)した後に、黄色固体のビニル基及びn−オクチ
ル基含有ポリカルボシランが得られた(41.0g、収率74
重量%)。軟化温度は 103℃であった。分子量は、1868
(数平均)及び5500(重量平均)であった。プロトンNMR
(d−トルエン溶液)は、C−Hプロトンについて約0.2
7ppm に幅広のピーク、0.9ppmに幅広の多重線ピーク、
そして1.3ppmに一重線ピークを示し、またビニル含有官
能性によるプロトンについて二つの非常に幅の広い多重
線を、一つは5.1ppmと6.4ppmとの間に、そしてもう一つ
は4.9ppmを中心として示した。非ビニルプロトン対ビニ
ルプロトンについてのNMR面積比は、約19.1対1であ
った。薄膜の赤外分析は、3048cm-1(w)、2959cm-1(m)、
2924cm-1(m)、2855cm-1(m)、1468cm-1(w)、1406cm
-1(w)、1369cm-1(w)、1250cm-1(m)、1026cm-1(m)、及び
822cm-1(s)における吸収を示した。この誘導ポリカルボ
シランのバルク試料をアルゴン雰囲気下で1200℃で熱分
解したところ、炭化ケイ素含有セラミック生成物が得ら
れ(セラミック収率56.0重量%)、そしてこれの元素分析
結果は、炭素31.0重量%、水素 0.7重量%、塩素10.5重
量%、そして酸素 3.2重量%であった。
例8 少量のヨウ素結晶を含有している 500mlの脱気したジエ
チルエーテル中のマグネシウム(6.0g、0.25モル)にヨ
ウ化n−ドデシル(6ml、0.25モル)をゆっくりと添加
して、n−ドデシルグリニャール試薬を調製した。ヨウ
化n−ドデシルの添加速度は、溶液を還流状態に保って
おくのに十分なだけの速度であった。添加(約2時間)後
に、金属マグネシウムは完全に溶解した。次に、このn
−ドデシルグリニャール試薬を、約0℃で 800mlのトル
エンに溶解させたハロゲン化ポリカルボシラン(65g)
に加えた。使用したポリカルボシランは、例1のポリカ
ルボシランと同様のものであった。蒸留によってジエチ
ルエーテル溶剤を除去した。この反応混合物を加熱して
一晩還流させた。次いでこの反応混合物を約0℃に冷却
し、(CH2=CH)MgCl(1.0Mテトラヒドロフラン溶液で0.2
75モル)を加えた。反応混合物を0℃で1時間攪拌し、
次に室温まで温まるに任せ、それから室温で約48時間
攪拌した。揮発分を 100℃で蒸留して取除いた。トルエ
ンに基づく溶液を氷で冷却し、次いで50mlの飽和塩化
アンモニウム水溶液及び 200mlの蒸留水を加えて中和し
た。有機層を集め、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ
た。過しそしてストリッピング(120℃、<10mmHg)し
た後に、固形のビニル基及びn−ドデシル基含有ポリカ
ルボシランが得られた(67.6g、収率104重量%)。このポ
リカルボシランは、2.27重量%の酸素を含有していた。
軟化温度は44.3℃であった。分子量は、1448(数平均)及
び6167(重量平均)であった。プロトンNMR(d−トル
エン溶液)は、C−Hプロトンについて約0.3ppmに幅広
のピーク、0.9ppmに幅の広い多重線ピーク、そして1.3p
pmに一重線ピークを示し、またビニル含有官能性による
プロトンについて二つの非常に幅の広い多重線を、一つ
は5.4ppmと6.7ppmとの間に、そしてもう一つは5.5ppmを
中心として示した。非ビニルプロトン対ビニルプロトン
についてのNMR面積比は、およそ27.1対1であった。
薄膜の赤外分析は、2953cm-1(m)、2916cm-1(m)、2847cm
-1(m)、1468cm-1(w)、1406cm-1(w)、1356cm-1(w)、1258
cm-1(m)、1026cm-1(m)、及び822cm-1(s)における吸収を
示した。この誘導ポリカルボシランのバルク試料をアル
ゴン雰囲気下で1200℃で熱分解したところ、炭化ケイ素
含有セラミック生成物が得られ(セラミック収率49.1重
量%)、そしてこれの元素分析結果は、炭素30.6重量
%、水素 0.8重量%、塩素15.1重量%、そして酸素3.67
重量%であった。
例9 ポリカルボシラン(10.0g)及び過酸化ベンゾイル(0.30g)
を約 600mlの四塩化炭素に溶解させ、そして約 120時間
還流させた。使用したポリカルボシランは、例1のポリ
カルボシランと同様のものであった。反応は、アルゴン
雰囲気下で行なわせた。過酸化ベンゾイルを0.22g、0.2
2g、0.17g、そして0.02g ずつ、それぞれ約24時間、
48時間、 113時間、そして 120時間の時点で反応中に
追加して加えた。回転式の蒸発によって溶剤を除去し、
そして残留物をトルエンに溶解させた。トルエン(及び
残留四塩化炭素)を減圧蒸留により除去し、残留物を真
空下(1.0mmHg)で2時間乾燥させた。塩素を12.8重量%
含有する塩素化ポリカルボシラン(10.8g)が得られた。
薄膜の赤外分析は、2959cm-1(m)、2903cm-1(m)、2108cm
-1(w)、1553cm-1(m)、1406cm-1(w)、1356cm-1(w)、1258
cm-1(s,sh)、1018cm-1(s,br)、及び829cm-1(vs,br)にお
ける吸収を示した。2180cm-1における弱い赤外ピーク
は、CCl4及び過酸化ベンゾイルを使用することでSi −
H原子団の全てがハロゲン化されたわけではないことを
示す。
例10 例1からのポリカルボシラン(10.8g)を約 150mlの四塩
化炭素に溶解させた溶液を一滴ずつ、五塩化リン(13.4
g、0.06モル)を約 150mlの四塩化炭素に懸濁させた攪拌
懸濁液にアルゴン雰囲気下において室温で60分かけて
加えた。その結果得られた溶液を17時間還流させ、そ
して室温に冷却した。過した後に、真空下(150℃、1.
0mmHg)で溶剤を除去し、そして残留物をトルエンに溶解
させて過した。トルエン(及び残留四塩化炭素)を減圧
蒸留によって除去し、残留物を真空下(200℃、1.0mmHg)
で3時間乾燥させた。塩素含有量15.4重量%の塩素化ポ
リカルボシラン(9.78g)が得られた。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の単位、すなわち、 (これらの式において、各Rは炭素原子数1〜4個のア
    ルキル基からなる群より独立に選択され、Xは塩素又は
    臭素である)から本質的になり、分子量が500 〜100,00
    0 であって、Xが0.1〜80重量%存在しているハロゲン
    化ポリカルボシラン。
  2. 【請求項2】Rがメチル基であり、Xが塩素であり、そ
    してXが0.5〜35重量%存在している、請求項1記載の
    ハロゲン化ポリカルボシラン。
  3. 【請求項3】Rがメチル基であり、Xが臭素であり、そ
    してXが0.5〜55重量%存在している、請求項1記載の
    ハロゲン化ポリカルボシラン。
  4. 【請求項4】少なくとも0.1 重量%のSi−H原子団を含
    有しているポリカルボシランを、次の群、すなわち、塩
    素、臭素、五塩化リン(PCl5)、五臭化リン(PBr5)、
    五塩化アンチモン(SbCl5)、N−クロロスクシンイミ
    ド、N−ブロモスクシンイミド、SOCl2、及び、CHeX
    f(この式中、eは0又は1、fは3又は4であり、e
    +fの合計は4であって、Xは塩素又は臭素である)と
    遊離基開始剤との混合物からなる群より選択したハロゲ
    ン化剤で処理し、その後、0.1 〜80重量%のハロゲンを
    含有するハロゲン化されたポリカルボシランを分離する
    ことを含んでなる、ハロゲン化ポリカルボシラン調製方
    法。
  5. 【請求項5】前記ハロゲン化剤が塩素であり、前記処理
    の温度が50℃未満であって、当該ハロゲン化ポリカルボ
    シランが0.5 〜35重量%の塩素を含有している、請求項
    4記載の方法。
  6. 【請求項6】前記ハロゲン化剤がCHeXf(この式中、e
    は0又は1、fは3又は4であり、e+fの合計は4で
    あって、Xは塩素又は臭素である)と遊離基開始剤との
    混合物であって、当該ハロゲン化ポリカルボシランが、
    該ハロゲンが塩素である場合には0.5 〜35重量%の塩素
    を含有し、該ハロゲンが臭素である場合には0.5 〜55重
    量%の臭素を含有している、請求項4記載の方法。
  7. 【請求項7】ハロゲン化ポリカルボシランを、一般式
    R′MgX′を有するグリニャール試薬又は一般式R′Liを
    有する有機リチウム化合物(これらの式において、X′
    は塩素、臭素、又はヨウ素であり、R′は炭素原子数1
    〜20個のアルキル基、ビニル基、又はフェニル基であ
    る)と、適当な溶剤中で0〜120 ℃の温度において無水
    条件下で反応させ、その後R′基を含有しているポリカ
    ルボシランを回収することからなる、R′基含有ポリカ
    ルボシランの調製方法。
  8. 【請求項8】前記ハロゲン化ポリカルボシランが、少な
    くとも0.1 重量%のSi−H原子団を含有しているポリカ
    ルボシランを次の群、すなわち、塩素、臭素、五塩化リ
    ン(PCl5)、五臭化リン(PBr5)、五塩化アンチモン
    (SbCl5)、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモス
    クシンイミド、SOCl2、及び、CHeXf(この式中、eは0
    又は1、fは3又は4であり、e+fの合計は4であっ
    て、Xは塩素又は臭素である)と遊離基開始剤との混合
    物からなる群より選択したハロゲン化剤で処理して調製
    され、また当該ハロゲン化ポリカルボシランが、該ハロ
    ゲンが塩素である場合には0.5 〜35重量%のハロゲンを
    含有し、該ハロゲンが臭素である場合には0.5 〜55重量
    %のハロゲンを含有している、請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】ハロゲン化ポリカルボシランを(i)一般
    式R″OH(この式中、R″は炭素原子数1〜4個のアル
    キル基又はフェニル基である)を有するカルビノール、
    (ii)一般式R″OM(この式中、R″は上記と同じであ
    り、Mはナトリウム、カリウム、又はリチウムである)
    を有するアルコラート、及び(iii)一般式(RO)3CH(こ
    の式中、Rは炭素原子数1〜4個のアルキル基である)
    を有するアルキルオルトホルメートからなる群より選択
    した試薬と、適当な溶剤中で0〜110 ℃の温度において
    無水条件下で反応させ、その後R″O−又はRO−を含有し
    ているポリカルボシランを回収することからなる、R″O
    −又はRO−含有ポリカルボシランの調製方法。
  10. 【請求項10】前記ハロゲン化ポリカルボシランが、少
    なくとも0.1 重量%のSi−H原子団を含有しているポリ
    カルボシランを次の群、すなわち、塩素、臭素、五塩化
    リン(PCl5)、五臭化リン(PBr5)、五塩化アンチモン
    (SbCl5)、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモス
    クシンイミド、SOCl2、及び、CHeXf(この式中、eは0
    又は1、fは3又は4であり、e+fの合計は4であっ
    て、Xは塩素又は臭素である)と遊離基開始剤との混合
    物からなる群より選択したハロゲン化剤で処理して調製
    され、また当該ハロゲン化ポリカルボシランが、該ハロ
    ゲンが塩素である場合には0.5 〜35重量%のハロゲンを
    含有し、該ハロゲンが臭素である場合には0.5 〜55重量
    %のハロゲンを含有している、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】ハロゲン化ポリカルボシランを、一般式
    NHR2(この式中、Rは水素、炭素原子数1〜4個の
    アルキル基、フェニル基、又は−SiRiv 3基(この式にお
    いてRivは、炭素原子数1〜4個のアルキル基、ビニル
    基、又はフェニル基である)である)を有するアミノリ
    シス試薬と、適当な溶剤中で25〜100 ℃の温度において
    無水条件下で反応させ、その後R2N−を含有している
    ポリカルボシランを回収することからなる、R2N−含
    有ポリカルボシランの調製方法。
  12. 【請求項12】前記ハロゲン化ポリカルボシランが、少
    なくとも0.1重量%のSi−H原子団を含有しているポリ
    カルボシランを次の群、すなわち、塩素、臭素、五塩化
    リン(PCl5)、五臭化リン(PBr5)、五塩化アンチモン
    (SbCl5)、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモス
    クシンイミド、SOCl2、及び、CHeXf(この式中、eは0
    又は1、fは3又は4であり、e+fの合計は4であっ
    て、Xは塩素又は臭素である)と遊離基開始剤との混合
    物からなる群より選択したハロゲン化剤で処理して調製
    され、また当該ハロゲン化ポリカルボシランが、該ハロ
    ゲンが塩素である場合には0.5 〜35重量%のハロゲンを
    含有し、該ハロゲンが臭素である場合には0.5 〜55重量
    %のハロゲンを含有している、請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】(A)次の群、すなわち、塩素、臭素、
    五塩化リン(PCl5)、五臭化リン(PBr5)、五塩化アン
    チモン(SbCl5)、N−クロロスクシンイミド、N−ブ
    ロモスクシンイミド、SOCl2、及び、CHeXf(この式中、
    eは0又は1、fは3又は4であり、e+fの合計は4
    であって、Xは塩素又は臭素である)と遊離基開始剤と
    の混合物からなる群より選択したハロゲン化剤で、少な
    くとも0.1 重量%のSi−H原子団を含有するプレセラミ
    ックポリカルボシランを処理して調製された、0.1 〜80
    重量%のハロゲンを含有しているハロゲン化ポリカルボ
    シランから、所望の形状の物品を成形する工程、並び
    に、(B)工程(A)で成形した物品を不活性雰囲気又
    は真空中において、該ハロゲン化ポリカルボシランが炭
    化ケイ素含有セラミック物品に転化するまで800 ℃より
    高い温度に加熱する工程、を含んでなる、炭化ケイ素含
    有セラミック物品の調製方法。
  14. 【請求項14】(A)ハロゲン化ポリカルボシランを一
    般式R′MgX′を有するグリニャール試薬又は一般式R′L
    iを有する有機リチウム化合物(これらの式において、
    X′は塩素、臭素、又はヨウ素であり、R′は炭素原子
    数1〜20個のアルキル基、ビニル基、又はフェニル基で
    ある)と適当な溶剤中で0〜120 ℃の温度において無水
    条件下で反応させて調製されたR′基含有ポリカルボシ
    ランから、所望の形状の物品を成形する工程、並びに、
    (B)工程(A)で成形した物品を不活性雰囲気又は真
    空中において、該R′基含有ポリカルボシランが炭化ケ
    イ素含有セラミック物品に転化するまで800 ℃より高い
    温度に加熱する工程、を含んでなる、炭化ケイ素含有セ
    ラミック物品の調製方法。
  15. 【請求項15】(A)ハロゲン化ポリカルボシランを次
    の群、すなわち、(i)一般式R″OH(この式中、R″
    は炭素原子数1〜4個のアルキル基又はフェニル基であ
    る)を有するカルビノール、(ii)一般式R″OM(この
    式中、R″は上記と同じであり、Mはナトリウム、カリ
    ウム、又はリチウムである)を有するアルコラート、及
    び(iii)一般式(RO)3CH(この式中、Rは炭素原子数1
    〜4個のアルキル基である)を有するアルキルオルトホ
    ルメートからなる群より選択した試薬と適当な溶剤中で
    0〜110 ℃の温度において無水条件下で反応させて調製
    されたR″O−又はRO−含有ポリカルボシランから、所望
    の形状の物品を成形する工程、並びに、(B)工程
    (A)で成形した物品を不活性雰囲気又は真空中で、該
    R″O−又はRO−含有ポリカルボシランが炭化ケイ素含有
    セラミック物品に転化するまで800 ℃より高い温度に加
    熱する工程、を含んでなる、炭化ケイ素含有セラミック
    物品の調製方法。
  16. 【請求項16】前記ハロゲン化ポリカルボシランが、少
    なくとも0.1 重量%のSi−H原子団を含有しているポリ
    カルボシランを、次の群、すなわち、塩素、臭素、五塩
    化リン(PCl5)、五臭化リン(PBr5)、五塩化アンチモ
    ン(SbCl5)、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモ
    スクシンイミド、SOCl2、及び、CHeXf(この式中、eは
    0又は1、fは3又は4であり、e+fの合計は4であ
    って、Xは塩素又は臭素である)と遊離基開始剤との混
    合物からなる群より選択したハロゲン化剤で処理して調
    製され、また当該ハロゲン化ポリカルボシランが、該ハ
    ロゲンが塩素である場合には0.5 〜35重量%のハロゲン
    を含有し、該ハロゲンが臭素である場合には0.5 〜55重
    量%のハロゲンを含有している、請求項16記載の方法。
  17. 【請求項17】(A)ハロゲン化ポリカルボシランを一
    般式 NHR2(この式中、Rは水素、炭素原子数1〜
    4個のアルキル基、フェニル基、又は−SiRiv 3基(この
    式においてRivは、炭素原子数1〜4個のアルキル基、
    ビニル基、又はフェニル基である)である)を有するア
    ミノリシス試薬と適当な溶剤中で25〜100 ℃の温度にお
    いて無水条件下で反応させて調製されたR2N−含有ポ
    リカルボシランから、所望の形状の物品を成形する工
    程、並びに、(B)工程(A)で成形した物品を不活性
    雰囲気又は真空中で、該R2N−含有ポリカルボシラン
    が炭化ケイ素含有セラミック物品に転化するまで800 ℃
    よりも高い温度に加熱する工程、を含んでなる、炭化ケ
    イ素含有セラミック物品調製方法。
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