JPH0653647A - 金属コア積層板用の金属板の表面処理法 - Google Patents

金属コア積層板用の金属板の表面処理法

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JPH0653647A
JPH0653647A JP20092592A JP20092592A JPH0653647A JP H0653647 A JPH0653647 A JP H0653647A JP 20092592 A JP20092592 A JP 20092592A JP 20092592 A JP20092592 A JP 20092592A JP H0653647 A JPH0653647 A JP H0653647A
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JP
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metal
metal plate
plate
hydroxide
film
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JP20092592A
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English (en)
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Akinori Hibino
明憲 日比野
Yoshihide Sawa
佳秀 澤
Hidekazu Takano
秀和 高野
Tokio Yoshimitsu
時夫 吉光
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属と樹脂基材との密着性を高めて耐熱性を
向上させる。 【構成】 金属板の表面にSi又はZr又はTiの酸化
物あるいは水酸化物を主体とする皮膜を形成する処理を
おこなう。この処理は金属アルコキシドを溶解又は分散
させた処理液を用いておこなうことができる。これらの
金属酸化物あるいは金属水酸化物の皮膜を金属板の表面
に形成することによって、金属板の表面を粗面化して樹
脂基材との密着性を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属コアのプリント配
線板などに使用される金属コア積層板用の金属板の表面
処理法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子材料や構造材料等の分野で有
機材料と金属の複合材が多く使用されており、プリント
配線板においても金属板をコアとした金属コア積層板を
使用したものが提供されている。この金属コア積層板
は、金属板の表面にプリプレグを介して銅箔等の金属箔
を重ね、これを加熱加圧して積層成形することによっ
て、金属板にプリプレグによる樹脂基材を積層接着する
と共にこの樹脂基材によって金属箔を積層したものとし
て製造される。
【0003】このような金属コア積層板にあって、金属
と有機材料である樹脂とは熱膨張係数が大きく異なるた
めに、金属板と樹脂基材との間の界面での密着性が大き
く問題となる。このために従来から、金属板の表面を機
械研磨して粗面化することによって、金属板と樹脂基材
との密着性を確保することがおこなわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、金属板の表面
を機械研磨して粗面化するだけでは金属板と樹脂基材と
の密着性を十分に高めることができず、高い半田耐熱性
など高い耐熱性を得ることができないものであった。本
発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、金属と樹
脂基材との密着性を高めて耐熱性を向上させることがで
きる金属コア積層板用の金属板の表面処理法を提供する
ことを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る金属コア積
層板用の金属板の表面処理法は、金属板の表面にSi又
はZr又はTiの酸化物あるいは水酸化物を主体とする
皮膜を形成する処理をおこなうことを特徴とするもので
ある。本発明にあって、金属アルコキシドを配合した処
理液で金属板の表面を処理することによって、金属板の
表面に金属酸化物あるいは金属水酸化物の皮膜を形成す
ることができる。
【0006】また本発明において、金属酸化物あるいは
金属水酸化物の皮膜は厚みが1nm〜1μmであること
が好ましい。以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて処理の対象とする金属コア積層板用の金属板とし
ては、アルミニウム板、アルマイト板、銅板、ケイ素鋼
板、亜鉛鋼板、アンバー板や、これらの金属を張り合わ
せたクラッド板などを用いることができるが、勿論これ
らのみに限定されるものではない。また金属板の厚みに
関しても特に限定されるものではない。金属板は予備的
に粗面化処理しておくのが好ましい。この粗面化処理
は、バフ研磨、ソフトエッチング等による化学薬品処
理、電解処理、液体ホーミング等を単独で使用して、あ
るいはこれらを組み合わせて使用しておこなうことがで
きる。
【0007】そして、金属板の表面にSi又はZr又は
Tiの金属酸化物や金属水酸化物を主体とする皮膜を形
成する処理をおこなう。このような金属酸化物や金属水
酸化物の皮膜の形成は、Si又はZr又はTiの金属ア
ルコキシドを有機溶剤に添加して均一になるように十分
に攪拌して溶解又は分散させることによって処理液を調
製し、この処理液中に金属板を浸漬したり、あるいは金
属板の表面に処理液をスプレーしたりした後、乾燥させ
ることによっておこなうことができる。これらの金属ア
ルコキシドは、一般式を次のように表すことができる。
【0008】X(OR)n 但し、X;Si,Zr,Ti R;H,CH3 ,C2 5 ,C3 7 … n;1,2,3,4… 金属アルコキシドの具体例を挙げると、Si(OC
3 4 、Si(OC2 5 4 、Si(OC3 7
4 等や、Ti(OCH3 4 、Ti(OC2 5 4
Ti(OC3 7 4 等や、Zr(OCH3 4 、Zr
(OC2 5 4 、Zr(OC3 7 4 等がある。
【0009】金属アルコキシドを溶解あるいは分散して
調製した処理液中の金属アルコキシドの濃度は、特に限
定されるものではないが、0.05重量%〜50重量%
の範囲が好ましい。また金属アルコキシドの加水分解を
促進するために少量の酢酸や塩酸などの酸を添加するこ
ともできる。さらに、金属板と樹脂基材との密着性をさ
らに向上させるために、微量のシリカ微粒子等の無機充
填剤を十分に攪拌して均一に分散させて添加することも
できる。
【0010】また、金属板の表面にSi又はZr又はT
iの金属酸化物や金属水酸化物の皮膜を形成するにあた
って、金属アルコキシドを用いる他に、金属の塩化物な
どを用いることもできる。金属の塩化物としては、例え
ばSiCl4 などを用いることができるものであり、こ
れを有機溶剤に溶解乃至分散させて処理液を調製し、同
様にして金属板の表面の処理に供することができる。
【0011】上記のように処理液で金属板の表面を処理
することによって金属板の表面に金属酸化物あるいは金
属水酸化物の皮膜が形成される機構を、Si(OC2
5 4 あるいはSiCl4 を用いた場合を例にとって説
明する。先ずSi(OC2 5 4 やSiCl4 は処理
液中で加水分解によりSi(OH)4 となる。そして図
1(a)に示すようにこのSi(OH)4 が金属板の表
面に吸着されたOHに作用し、図1(b)のようにSi
の水酸化物が金属板の表面に結合されたり、あるいはS
iに結合する一部のOH基の脱水縮合によって図1
(c)のようにSiの酸化物として金属板の表面に結合
されたり、さらにはSiの酸化物と水酸化物との混在物
として金属板の表面に結合されたりすることになり、S
iの酸化物や水酸化物の皮膜を金属板の表面に形成する
ことができるものである。ZrやTiの場合も同様にし
てこれらの金属酸化物や水酸化物の皮膜を金属板の表面
に形成することができる。金属酸化物や水酸化物の皮膜
は1ナノメートル〜1ミクロンメートル(1nm〜1μ
m)の厚みで形成するのが好ましい。
【0012】このように金属板の表面にSi又はZr又
はTiの金属酸化物や金属水酸化物の皮膜を形成するこ
とによって、金属板の表面を粗面化し、樹脂基材との密
着性を高めて金属ベース積層板の耐熱性を向上させるこ
とができるものである。ここで、既述のように表面処理
液にシリカ微粒子等の無機充填剤を添加しておくと、無
機充填剤が核になって金属酸化物や金属水酸化物による
金属板の表面粗化を補強することができ、金属板と樹脂
基材との密着性をさらに高めることができるものであ
る。また無機充填剤が引き剥がし時にかかる応力を緩和
して密着性を高める作用もなすものである。
【0013】そして、上記のように表面処理した金属板
の皮膜形成面に、ガラス布等の基材にエポキシ樹脂等の
熱硬化性樹脂を含浸乾燥して調製したプリプレグを重ね
ると共にさらにその外側に銅箔等の金属箔を重ね、これ
を加熱加圧して積層成形することによって、金属板にプ
リプレグによる樹脂基材を積層接着すると共にこの樹脂
基材によって金属箔を積層した金属コア積層板を製造す
ることができる。さらにこの金属コア積層板の表面の金
属箔をエッチング加工等して回路形成をすることによっ
て、金属コアプリント配線板を製造することができる。
【0014】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 (実施例1) 厚さ0.1mmのアルミニウム板の片面を機械研磨し
た後、十分水洗した。 次に、 ・日本曹達株式会社製「アトロンSi−500」(Si主成分) …300g ・酢酸エチル …1500g の組成の表面処理液を30℃に調製し、この処理液にア
ルミニウム板を3分間浸漬して表面に厚さ50〜100
ナノメートルのSiの酸化物と水酸化物からなる皮膜を
形成し、さらに150℃で5時間乾燥した。
【0015】(実施例2)実施例1におけるの工程で
の表面処理液を、 ・SiCl4 …12g ・トルエン …2リットル の組成で調製し、処理条件及び処理法は実施例1と同様
にしてアルミニウム板の表面に厚さ80〜200ナノメ
ートルの皮膜を形成し、同様に乾燥した。
【0016】(実施例3)実施例1におけるの工程で
の表面処理液を、 ・Si(OC2 5 4 …20g ・イソプロピルアルコール …2リットル ・0.01N−HCl …72ミリリットル の組成で調製し、処理条件及び処理法は実施例1と同様
にしてアルミニウム板の表面に厚さ50〜150ナノメ
ートルの皮膜を形成し、同様に乾燥した。
【0017】(実施例4)実施例1におけるの工程で
の表面処理液を、 ・Si(OC2 5 4 …20g ・イソプロピルアルコール …2リットル ・0.01N−HCl …72ミリリットル ・シリカ粉末 …10g の組成で調製し、処理条件及び処理法は実施例1と同様
にしてアルミニウム板の表面に厚さ200〜400ナノ
メートルの皮膜を形成し、同様に乾燥した。
【0018】(実施例5)実施例1におけるの工程で
の表面処理液を、 ・Zr(OC4 9 ) …21g ・トルエン …2リットル の組成で調製し、処理条件及び処理法は実施例1と同様
にしてアルミニウム板の表面に厚さ100〜200ナノ
メートルの皮膜を形成し、同様に乾燥した。
【0019】(実施例6)実施例1におけるの工程で
の表面処理液を、 ・Ti(OC3 7 4 …21g ・n−ブタノール …1リットル ・エタノール …1リットル の組成で調製し、処理条件及び処理法は実施例1と同様
にしてアルミニウム板の表面に厚さ150〜250ナノ
メートルの皮膜を形成し、同様に乾燥した。
【0020】上記各実施例1乃至6で処理したアルミニ
ウム板の皮膜形成表面に、厚み0.15mmのガラス布
基材エポキシ樹脂プリプレグを二枚、さらにその上に厚
み18μmの電解銅箔を重ね、6.7×10-3パスカル
に減圧した雰囲気下で、170℃、40kg/cm2
120分間の条件で加熱加圧して積層成形することによ
って、アルミニウムベース片面銅張りエポキシ樹脂積層
板を得た。
【0021】比較例として、実施例1におけるの処理
のみをおこなった(の処理はおこなわない)アルミニ
ウム板を用い、粗化面に同様にして銅箔を積層すること
によってアルミニウムベース片面銅張りエポキシ樹脂積
層板を得た。上記実施例1乃至6及び比較例で得たアル
ミニウムベース片面銅張りエポキシ樹脂積層板につい
て、アルミニウム板と樹脂基材との密着性をみるために
半田耐熱性の試験をおこなった。試験は、エッチングし
て銅箔を除去した試験板を60℃−95%RHの条件で
所定時間(X時間)処理した後、アルミニウム板を下に
して260℃の半田浴に30秒間フロートしておこな
い、アルミニウム板と樹脂基材との間の状態を観察して
評価した。結果を異常なしの場合を「○」、一部剥離発
生を「△」、全面的に剥離発生を「×」として次表に示
す。
【0022】
【表1】
【0023】表にみられるように、各実施例のものは比
較例のものに比べて高い耐熱性を示しており、良好な密
着性が得られたことが確認される。
【0024】
【発明の効果】上記のように本発明は、金属板の表面に
Si又はZr又はTiの酸化物あるいは水酸化物を主体
とする皮膜を形成する処理をおこなうようにしたので、
これらの皮膜で金属板の表面を粗面化し、樹脂基材との
密着性を高めて金属ベース積層板の耐熱性を向上させる
ことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】金属酸化物や金属水酸化物が金属板の表面に形
成される機構を示すものであり、(a),(b),
(c)はそれぞれ説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉光 時夫 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板の表面にSi又はZr又はTiの
    酸化物あるいは水酸化物を主体とする皮膜を形成する処
    理をおこなうことを特徴とする金属コア積層板用の金属
    板の表面処理法。
  2. 【請求項2】 金属アルコキシドを配合した処理液で金
    属板の表面を処理することによって、金属板の表面に金
    属酸化物あるいは金属水酸化物の皮膜を形成することを
    特徴とする請求項1に記載の金属コア積層板用の金属板
    の表面処理法。
  3. 【請求項3】 金属酸化物あるいは金属水酸化物の皮膜
    を1nm〜1μmの厚みで形成することを特徴とする請
    求項1又は2に記載の金属コア積層板用の金属板の表面
    処理法。
JP20092592A 1992-07-28 1992-07-28 金属コア積層板用の金属板の表面処理法 Withdrawn JPH0653647A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999028534A1 (fr) * 1997-12-04 1999-06-10 Nippon Sheet Glass Co., Ltd. Procede de production d'articles recouvertes d'enrobages a base de silice
JP2012165009A (ja) * 2012-04-25 2012-08-30 Ishida Yukio 配線板の製造法および配線板

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US6465108B1 (en) 1997-12-04 2002-10-15 Nippon Sheet Glass Co., Ltd. Process for the production of articles covered with silica-base coats
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