JPH0653589A - 画像出力装置用露光光学系 - Google Patents

画像出力装置用露光光学系

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JPH0653589A
JPH0653589A JP4220801A JP22080192A JPH0653589A JP H0653589 A JPH0653589 A JP H0653589A JP 4220801 A JP4220801 A JP 4220801A JP 22080192 A JP22080192 A JP 22080192A JP H0653589 A JPH0653589 A JP H0653589A
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JP
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lens
optical system
incident
optical axis
light
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JP4220801A
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English (en)
Inventor
Naoto Nakajima
直人 中島
Seigo Imai
清吾 今井
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 音響光学変調器の回折角の固体差補正を簡
単な方法で実現し、露光光学系の焦点ズレによる描画
パターンの形状精度への影響を防止するとともに、そ
の組立性を簡素化する。 【構成】 第1レンズ9の光軸を入射光40の入射軸な
いしは0次光46の光軸の延長線上に配置する。又、入
射光軸を移動量(回折角×第1レンズの焦点距離)だけ
回折光45を含む面内で上方へ平行移動して得られる軸
上に、第2レンズ11の光軸を配置する。両レンズ9、
11の間隔は、両レンズの焦点距離の和に等しい。又、
第2レンズ11の後側焦点は、フィルム15上の描画点
と共役である。従って、第1レンズ9に入射した回折光
45はフィルム15面に垂直に入射する。音響光学変調
器7の回折角の固体差は、第1レンズ9又は第2レンズ
11の一方を上下動させるだけで補正される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数の光ビームを光
変調器で変調した上で、変調後の光ビームを用いて画像
記録を行う画像出力装置、例えばレーザープロッタやレ
ーザー製版機等の装置で用いられる露光光学系に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】(1) Ar+ レーザーなどのガスレー
ザーを用いた画像出力装置(レーザープロッタ,レーザ
ー製版機等)においては、レーザー発振器自身が高速ス
イッチング機能を備えていないため、スイッチング素子
を投影光学系内に配置し、感材上へのレーザービームの
走査に同期してレーザービームの強度を変調することに
より、画像を記録することが行われている。
【0003】ここで、スイッチング素子としては、音響
光学変調器が一般的に使用されている。これは、音響光
学変調器が他のスイッチング素子と比較して安価に製作
できること、及び集合型の素子も構成可能であり多チャ
ンネル型の画像出力装置のスイッチング素子として好適
であること等、係る音響光学変調器の利点によるもので
ある。しかし、周知の通り、音響光学変調器による変調
では1次回折光が一般的に利用されているため、露光に
使用するレーザービームの主光線と音響光学変調器へ入
射した元のレーザービームの主光線とはある角度をなす
という特性がある。この角度が回折角に該当する。
【0004】(2) 又、画像出力装置としては、記録
速度向上のために、複数の光ビームを同時に照射するこ
とにより画像記録を行う多チャンネル型の画像出力装置
が広く用いられている。係る装置では、集合型音響光学
変調器がスイッチング素子として用いられている。この
集合型音響光学変調器とは、同一結晶基板内に複数の音
響光学変調素子が形成されたものである。この様な画像
出力装置の詳細な構成を記載した文献としては、特開昭
60−169820号,特開昭60−172022号,
特開平3−15018号等の公報がある。
【0005】図13は、上記公報等に開示された画像出
力装置の露光光学系を模式的に示した説明図である。同
図に示す通り、本光学系では、次の方式が採用されてい
る。即ち、集合型音響光学変調器20における第1のレ
ーザースポット像23が回折光束22の光軸に垂直な面
となるものと想定した上で、この光軸上に投影光学系2
4を配置する方式を採用している。そして、両テレセン
トリック系の光学系と折返し用のミラー2面とを上記投
影光学系24として使用しており、しかも集合型音響光
学変調器20より出射したレーザー光束(回折光束22
に該当)を上記ミラー2面で折り返す際に、当該ミラー
2面の角度を若干傾けることにより、集合型音響光学変
調器20による光軸の傾きを補正している。この補正に
より、投影光学系24を水平に配置した場合において
も、常に回折光束22がフィルム26の表面に垂直に入
射することとなる(図の投影像25)。従って、フィル
ム26を巻着するドラムの加工誤差等によって焦点位置
が変動したとしても、レーザースポットが焼付けられる
間隔や中心位置は変動しない様に構成されていた。即
ち、従来の画像出力装置では、焦点位置が多少変動した
としても、描画パターンの形状精度は損なわれにくい様
に配慮されていた。なお、符号21は0次光である。
【0006】(3) 尚、前述の画像出力装置に係る光
学系とは異なるが、本発明の要旨に関連するものとし
て、特開昭61−230114号公報に開示された従来
技術がある。当該従来技術はアライメント用の光学装置
に関するものであり、その要旨は次の通りである。
【0007】即ち、ウェハ上のアライメントマークとマ
スク上のアライメントマークとを通った光束が反射鏡や
対物レンズ等を介してコリメータ用レンズへ導かれ、平
行光束化される。更に、当該平行光束の主光線にその光
軸が合致する様に、結像レンズが上記コリメータ用レン
ズの光軸から偏心して配置されており、この結像レンズ
によって平行光束はスクリーン上へ集光され、その結
果、両アライメントマークの像がスクリーン上に結像さ
れる。これらの像は、対物レンズを介して更に撮像装置
へ結像される。この様に本従来技術では、コリメータ用
レンズとその光軸がコリメータ用レンズの光軸に対し偏
心させられた結像レンズとより構成される光学系を用い
ることにより、スクリーンないしは撮像装置の画面に対
して常に光束が垂直に入射する様に構成されている。こ
の点に関しては、前述の画像出力装置の露光光学系とそ
の目的・効果を共通にしている。
【0008】しかし、本従来技術では、ウェハないしマ
スクを相対移動させることにより、光束がコリメータ用
レンズの前側焦点を常に通る様にしており、それにより
平行光束が実現されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術では、
焦点ずれが描画パターンの形状精度に影響を及ぼし難い
という特性は実現されてはいるが、その反面、露光光学
系の組立性に関しては、その配慮が十分ではなかった。
【0010】音響光学変調器利用による変調の場合に
は、変調光が入射光に対して回折角を持つという点は既
述した通りである。ところが、実際の回折角の値には製
造上のバラツキがあり、音響光学変調器1個1個につい
てその回折角の値は異なっている(勿論、ある一定の範
囲内でばらついている)。これを、本出願人は、音響光
学変調器の回折角の固体差と呼んでいる。そのため、画
像出力装置1台1台毎に、露光光学系を調整し、当該回
折角の相違を修正する必要があった。そのため、従来技
術では、図11及び図12に示す方法(ミラーの回転・
調整)が調整方法として用いられている。以下、当該方
法について詳述する。
【0011】先ず、回折光束を折り返すためのミラー7
0,71を所定位置に設定し、オートコリメータにより
角度ずれを調整する(ステップST1)。ここでオート
コリメータを用いて調整を行う必要性から、この時点で
はミラー70、71以外の光学部材は取付けられていな
い。
【0012】ここで、ステップST2は準備ステップに
相当する。即ち、現在使用している音響光学変調器20
の回折角を予め測定しておく。尚、この測定は、各音響
光学変調器毎に行われる。
【0013】次に、音響光学変調器20を取付けた上で
(ステップST3)、上記回折角の測定結果に基づき、
ミラー70、71の角度を同じ角度だけ精密に傾ける作
業を行う(ステップST4,図11参照)。その後、両
テレセントリック系を構成するレンズ類を取付け、当該
レンズ類の調整を行うこととなる(ステップST5)。
【0014】この様に従来技術に於いては、露光光学系
組立ての前作業が多くなり、しかも音響光学変調器やレ
ンズ類が無い状態で一旦ミラーの取付け位置を調整した
上で、音響光学変調器取付け後に再度ミラーを調整しな
ければならないという組立て工程上、不都合な点があっ
た。係る組立ての難点は露光光学系の製作上不都合であ
るばかりでなく、画像出力装置のコストアップの要因と
もなり得るものである。
【0015】
【発明の目的】この発明は、上記問題点に鑑みなされた
ものである。その目的は、露光光学系の焦点ずれが描
画パターンの形状精度に影響を及ぼし難いという従来技
術が有する特性を満足しつつ、音響光学変調器の回折
角の補正をより単純な方法で実現し得る露光光学系を提
供しようとするものである。従って、本発明に係る露光
光学系は、簡素な光学系構成と良好な組立性とを備えて
いる。
【0016】
【課題を解決するための手段】 請求項1に係る発明
では、複数の光ビームからなる第一光束を画像信号が印
可された光変調器によって変調することにより複数の回
折光ビームからなる第2光束を作成した後、当該第2光
束を感光材料に照射することにより画像を記録する画像
出力装置用露光光学系に関して、次の様な構成を備える
様にしたものである。
【0017】即ち、(a)光変調器の入射光軸上にまた
は当該入射光軸の近傍に光軸を、光変調器の回折位置近
傍に前側焦点を、それぞれ有するレンズを備えてなり、
且つ光変調器より出射した第2光束が入射する第1投影
光学系と、(b)入射光軸から所定の移動量だけ隔てら
れ且つ入射光軸に平行な軸上にまたは当該軸の近傍に光
軸を、第1投影光学系より出射した第2光束の収束点近
傍に前側焦点を、感光材料上の点に対応して後側焦点
を、それぞれ有しており、第1投影光学系より出射した
第2光束が入射する第2投影光学系とを備えたものであ
る。
【0018】 請求項2に係る発明では、請求項1に
係る露光光学系の第1投影光学系を次の様に特徴づけて
いる。即ち、第1投影光学系は、(a−1)光変調器の
入射光軸上にまたは当該入射光軸の近傍に光軸を、光変
調器の回折位置近傍に前側焦点を、それぞれ有する第1
レンズと、(a−2)前記入射光軸から所定の移動量だ
け隔てられ且つ前記入射光軸に平行な軸上にまたは当該
軸の近傍に光軸を、第1レンズより出射した第2光束の
収束点近傍に前側焦点を、それぞれ有する第2レンズと
を備えたものである。
【0019】
【作用】 請求項1に係る発明では、第1及び第2投
影光学系は、第2光束に対して次の様に作用する。
【0020】第1投影光学系は、光変調器より出射した
第2光束を、第2投影光学系の前側焦点近傍へ収束す
る。その結果、第2投影光学系は、当該光学系に入射し
た第2光束を上記入射光軸に対し平行化する。
【0021】ここで、第2光束の回折角が光変調器毎に
異なる場合には、第1投影光学系の光軸を上記入射光軸
の近傍に移動・配置することにより、第1投影光学系
は、第2光束を第2投影光学系の前側焦点近傍へ収束さ
せることができる。逆に第1投影光学系の光軸を上記入
射光軸上に配置するものとし、第2投影光学系の光軸を
上記入射光軸から所定の移動量だけ平行に隔てられた軸
の近傍に移動・配置することにより、第1投影光学系は
同じく第2光束を第2投影光学系の前側焦点近傍へ収束
させることが可能となる。
【0022】従って、第2投影光学系を出射した第2光
束は、常に感光材料に対し垂直に入射する。
【0023】 請求項2に係る発明では、第2レンズ
は、第1レンズより出射した第2光束を常に第2投影光
学系の前側焦点近傍に収束させることができる。従っ
て、第2投影光学系を出射した第2光束は平行光束化さ
れる。
【0024】又、第1レンズを入射光軸の近傍に移動・
配置することにより、ないしは第2レンズを上記入射光
軸から所定の移動量だけ平行に隔てられた軸の近傍に移
動・配置することにより、第2光束の回折角に相違があ
る場合でも、第1及び第2レンズは常に第2光束を第2
投影光学系の前側焦点近傍へ収束させることができる。
【0025】
【実施例】A. 実施例1 (1) 露光光学系の原理 本発明の詳細な説明に入る前に、ここで本発明の露光光
学系で用いられている基本原理について、図6に基づき
説明することとする。
【0026】本図に示す様に、先ず、第1のレーザース
ポット30を、音響光学変調器27の入射光(以下、
「光束」を単に「光」と称す。)や0次光28に対して
垂直な面内におく。その上で、音響光学変調器27の
(1次)回折光29が投影レンズ31の前側焦点32を
通過する様な位置に、当該投影レンズ31をその光軸が
音響光学変調器27の入射光軸と平行になるように配置
する。
【0027】この結果、幾何光学で示される様に、回折
光29は、投影レンズ31の前側焦点32を通過してい
るので、投影レンズ31から後はその光軸に平行に射出
され、これらの光軸と垂直に配置されているフィルム3
4(感光性部材)の表面に垂直に入射される。以上が、
基本原理である。
【0028】(2) 露光光学系の構成 光学的構成 図1は、この発明の第1実施例であるレーザープロッタ
用露光光学系EOS(露光ヘッドに該当)を示す構成図
である。同図において、ベース部材1上に配置されたA
+ レーザー発振器2から出射したレーザー光は、ミラ
ー3,4を介して光量調整器5に導かれる。光量調整器
5は、ドラム14上に装着されたフィルム15の感度に
よって定まる所定の値に、レーザー光の強度を調整す
る。その後、レーザー光は分配器6によって複数の光ビ
ーム40(第1光束)に分配された上で、集合型音響光
学変調器7(以下、集合型音響光学変調器を単に音響光
学変調器と呼ぶ。)に入射し、当該音響光学変調器7内
にレーザースポットの像面を生成させる。尚、当該分配
数は、音響光学変調器7のスイッチングチャネル数に相
当している。
【0029】音響光学変調器7以後の光学系が、本露光
光学系EOSの中核をなしている。先ず、第1レンズ9
が、音響光学変調器7(厳密には、音響光学変調器内部
の回折光が発せられる部分ないしその近傍)より第1レ
ンズの焦点距離f1 だけ離されて配置されている。尚、
第1レンズ9の光軸は、ベース部材1の上面に平行であ
る。又、第2レンズ11が、第1レンズ9より距離(f
1 +f2 )(f2 :第2レンズ9の焦点距離)だけその
光路が隔たった位置に、同じくその光軸がベース部材1
の上面と平行となる様に配置されている。両レンズ9,
11は、後述する通り、両テレセントリック系T1を構
成している。
【0030】更に、第3レンズ12と第4レンズ13と
が両テレセントリック系T2を構成している。即ち、第
3レンズ12(焦点距離f3 )が第2レンズ11より距
離(f2 +f3 )だけその光路が隔たった位置に、第4
レンズ13(焦点距離f4 )が第3レンズ12より距離
(f3 +f4 )だけその光路が隔てられた位置に、しか
も両レンズ12,13共その光軸がベース部材1の上面
に平行となる様に、それぞれ配置されている。又、第4
レンズ13の後側焦点の位置にフィルム15の照射面が
くる様に、ドラム14が配置されている。従って、最終
レーザースポット像は、第4レンズ14の後側焦点面に
結像される。
【0031】ここで各レンズ9、11、12、13の配
置位置の高さは、次の通り設定されている。先ず、第1
レンズ9の高さについては、その光軸が音響光学変調器
7への入射光(第1光束40)の光軸(入射光軸)と同
一となる様に設定されている。尚、当該入射光軸も、当
然ながらベース部材1の上面に平行に配置されている。
一方、レンズ11、12、13については、設計標準値
では、音響光学変調器の回折角θと第1レンズの焦点距
離f1 の積として与えられる移動量Δh(=θ・f1
だけ第1レンズ9の光軸の位置から高い位置に、各レン
ズの光軸の高さが設定されている。上述した各レンズ
9、11、12、13の光軸間の相対的位置関係につい
ては、後述する図2に於いてより一層明確に理解される
こととなろう。 尚、ミラー8、10は、光路を折り返
すための反射鏡であり、それぞれ従来例におけるミラー
70、71に対応している。又、遮断板16は、音響光
学変調器7より出射される(露光に際し不要な)0次光
ビーム46(図2参照)を遮断するためのものである。
【0032】 画像出力装置の概略構成 図10は、露光光学系EOSの周辺部の構成を模式的に
示した図である。露光光学系EOSは露光ヘッドとして
副走査方向Yに移動可能であり、その副走査方向Yにお
ける位置はリニアエンコーダ120によって測定されて
いる。
【0033】又、ドラム14はその中心軸を回転軸とし
て主走査方向Xに回転可能であり、その主走査方向Xに
於ける位置はローターリーエンコーダ130によって測
定されている。
【0034】一方、音響光学変調器7は、制御装置10
0内のドット信号作成部110によって作成されたドッ
ト信号VD (画像信号)により駆動される。即ち、ドッ
ト信号VD のオン・オフするタイミングに同期して、音
響光学変調器7より(1次)回折光ビームが出射され
る。
【0035】(3) 投影光学系の動作 露光光学系EOSに於いて、主たる部分をなすのが音響
光学変調器7以後の投影光学系である。その内、本実施
例では、第1レンズ9が第1投影光学系に、第2レンズ
11が第2投影光学系に該当している。そこで、以下で
は、この投影光学系の動作について詳述する。
【0036】ここに図2は、本投影光学系の縦断面図を
示している。尚、本図で図示している入射光40、回折
光45等は本投影光学系で投影している像面の両端部の
主光軸である。
【0037】図2に示す様に、平行な入射光40を音響
光学変調器7に入射させ、当該音響光学変調器7で発生
させた回折光45を、入射光40やその延長上にある0
次光46の光軸上に配置した第1レンズ9に入射させ
る。該回折光45は、第1レンズ9よりその焦点距離f
1 だけ離れた位置に収束する。この位置は、該回折光4
5が第1レンズ9に回折角だけ上向きに入射するため、
第1レンズ9の焦点距離f1 と該回折角θの積で近似計
算される距離Δhだけ、入射光40の光軸より上方にず
れている。
【0038】又、本実施例では、第2レンズ11を、第
1レンズ9と第2レンズ11の焦点距離の和(f1 +f
2 )だけ第1レンズ9より離し、かつ、第2レンズ11
の光軸を音響光学変調器7の入射光軸より上記回折光4
5が収束されている位置まで上方へ平行移動して設けて
いる。従って、第2レンズ11の前側焦点17と、回折
光45が第1レンズ9によって収束される点とは、合致
している。この結果、回折光45は、第2レンズ11の
前側焦点位置17を通過することになり、第2レンズ1
1を透過後、該回折光45は、第2レンズ11の光軸に
平行な光束となる。これは、レンズの焦点の性質であ
る。ここで、第2レンズ11は、その光軸が音響光学変
調器7の入射光と平行になるように設けられているの
で、第2レンズ11より射出される回折光45もまた、
音響光学変調器7の入射光40と平行な平行光束にな
る。
【0039】一方、上記第1レンズ9と第2レンズ11
よりなる光学系を第1のレーザースポット像41から見
ると、第1レンズ9もまた第1のレーザースポット像4
1から第1レンズ9の焦点距離f1 だけはなれた位置に
ある。従って、第1のレーザースポット像41の1点か
ら出た光束は、第1レンズ9を透過後、平行光束とな
る。該光束は、さらに、第2レンズ11に入射するが、
平行光で入射するので、第2レンズ11の後側焦点面に
収束される。第1のレーザースポット像41全体でも同
様の関係が成り立つので、第2レンズ11の後側焦点位
置に、第1のレーザースポット像41が投影され、その
結果、第2のレーザースポット像42が結像されること
になる。ここで、第2のレーザースポット像42を投影
している回折光は音響光学変調器7の入射光軸と平行
で、かつ、平行な光束であるため、この第2のレーザー
スポット像42は、光軸方向に多少前後した位置に於い
ても、その大きさや該入射光軸に垂直な断面内での位置
が変化しないようになっている。この状態で、例えば破
線44の位置にフィルムを仮設し、当該フィルム上を走
査させパターンを描画すると、フィルムに焦点変動があ
っても、描画されるレーザースポットの位置や間隔が変
化せず、描画される図形の歪みが最小限に押さえられ、
高精度レーザープロッターに適した描画性能が得られ
る。
【0040】なお、本実施例では、該第2のレーザース
ポット像42では、レーザースポット間隔がまだ大きい
ので、第3レンズ12、第4レンズ13より成る両テレ
セントリック系T2の投影光学系で、再度、第2のレー
ザースポット像42を縮小投影し、フィルム15上に最
終のレーザースポット像を結像して、フィルム15を描
画するようになっている(投影像43)。図3に、本投
影光学系の平面図の光学系統図を示す。
【0041】(4) 露光光学系の描画時の動作 以下、本実施例によるフィルム描画時の動作を、簡単に
説明する。先ず、Arレーザー発振器2から出射したレ
ーザー光を、光量調整器5と分配器6とを通して、フィ
ルム15の感度に合わせた適当な強度の第1のレーザー
スポット像41を音響光学変調器7に生成させる。その
際、該第1のレーザースポット像41を、ドラム14に
吸着されたフィルム15の走査に同期して、制御装置1
00の指示VD に基づき、音響光学変調器7によって第
1のレーザースポット像41の強度を変調している。そ
して、該第1のレーザースポット像41を第1レンズ9
より第4レンズ13までで構成される投影光学系にてフ
ィルム15へ投影し、目的とする画像をフィルム15上
に形成している。
【0042】(5) 回折角の固体差の微調整方法 次に、音響光学変調器の回折角の固体差を微調整する方
法を説明する。ここでは、図4に示すように、音響光学
変調器7の回折光47が、通常の破線で示す回折光45
よりも回折角が小さい場合について説明する。
【0043】この場合、第1レンズ9の取り付け高さ
を、破線のレンズ位置9から実線のレンズ位置へ微調整
し、該回折光47が第1レンズ9によって絞りこまれる
位置を、第2レンズ11の前側焦点17に合致させるこ
とで所定の平行度の回折光を得ることができる。この調
整の結果、第2のレーザースポット像や最終のレーザー
スポット像は多少移動するが、投影光学系が縮小系であ
ることから、該移動量は、極く小さな量となり、実用上
支障となることはない。
【0044】(6) 組立て調整 さらに、本実施例の組立て調整について説明する。
【0045】本実施例では、組み立て調整は、図5に記
載の手順で行われる。すわなち、音響光学変調器7、各
種レンズ等を組み付ける前に、ミラーの取り付け角度を
調整する(ステップS1)。この場合には、露光光が通
過する光路がすべて空いているので、例えば、オートコ
リメーター等の装置を使用して、容易、かつ、高精度
に、ミラー面全ての調整を行うことができる。
【0046】次に、音響光学変調器7と第1レンズ9か
ら第4レンズ13までを取り付ける。ここで、音響光学
変調器7の回折角の固体差を上述の方法で微調整する
(ステップS2)。その後、第3レンズ11、第4レン
ズ12を両テレセントリック系T2となるように調整
し、露光光学系の調整を完了する(ステップS3)。
【0047】図12記載の従来装置の組み立て調整手順
と比較すると、ミラー調整に関する冗長性が大幅に改善
されていることが明白である。
【0048】以上より、本実施例によって、音響光学変
調器7の回折角の固体差を補正し、露光光学系の焦点ず
れが描画精度に影響を及ぼし難いという描画特性と、簡
素な光学系構成からもたらされる良好な組立性とを同時
に満足することができる。
【0049】尚、本発明の実施形態は、実施例1に限定
されるものではなく、種々の形態が考えられる。
【0050】B. 変形例 (1) 実施例2 図7は、この発明の第2の実施例である露光光学系にお
ける投影光学系の縦断面図を示す光学系統図である。本
投影光学系においても、第1レンズ75、第2レンズ7
7が、それぞれ第1投影光学系、第2投影光学系をなし
ている。
【0051】本実施例2は、音響光学変調器74の回折
角の固体差補正を、第2レンズ77の上下動で行うもの
であり、第1レンズ75の位置は不動とされる。従っ
て、調整後の第2レンズ77、771の光軸の位置は、
入射光40の光軸を移動量Δh(回折角×焦点距離
1 )だけ回折光79、791を含む平面内で上方へ平
行移動した場合の光軸の近傍にある。又、他の構成は、
前実施例1と同様である。それ故、本補正方法によって
も、前実施例1と同様の作用・効果が得られることは明
白である。なお、符号76は第2レンズ77の前側焦
点、78は投影像である。
【0052】(2) 実施例3 図8は、この発明の第3の実施例における投影光学系の
縦断面図を示す光学系統図である。本実施例3では、第
1レンズ82、第2レンズ83及び第3レンズ85の光
軸は、共に入射光軸ないしは0次光の光軸の延長線上に
あり、第4レンズ87のみが入射光軸より移動量Δhだ
け平行移動した位置(勿論、回折光を含む面内で)にそ
の光軸が配置されている。そして、各レンズ間の距離
は、前実施例1、2の場合と同様である。従って、本実
施例3では、第3レンズ85ないしは第1〜第3レンズ
82、83、85が第1投影光学系に、第4レンズ87
が第2投影光学系に該当している。なお、符号84は第
2レーザースポット像、86は第4レンズ87の前側焦
点、88は投影像である。
【0053】以上より、本実施例3は、第3レンズ85
及び第4レンズ87より成る2段目の両テレセントリッ
ク系により、音響光学変調器80の回折角の固体差補正
を行うものである。本構成によっても、同様の効果が得
られることは明白である。その補正の具体的調整方法や
組立て調整等は、前実施例1、2に準ずる。
【0054】(3) 実施例4 図9は、この発明の第4実施例における投影光学系の縦
断面図を示した光学系統図である。
【0055】実施例4は、実施例1に於ける2段目の両
テレセントリック光学系T2を、片テレセントリック光
学系の第3レンズ98と置き変えたものである。具体的
には、各レンズ92、95、98の配置は次の通りであ
る。
【0056】第1レンズ92: その光軸は入射光軸
と合致しており、その前側焦点位置は音響光学変調器9
0の回折位置にあり、その後側焦点面は点93を含む。
【0057】第2レンズ95: その光軸は、入射光
軸を移動量Δhだけ回折光を含む面内で上方へ平行移動
した光軸に合致する。又、その前側焦点と第1レンズ9
2の後側焦点との間隔はΔdである。この間隔Δdは、
後述する通り可変される。
【0058】第3レンズ98: その光軸は、第2レ
ンズ95の光軸と合致し、その前側焦点は点97にあ
る。即ち、前側焦点97は、第1レンズ92の後側焦点
93と光学的に共役な点である。又、本後側焦点は、フ
ィルム15上にある。
【0059】本実施例4では、第1レンズ92、第2レ
ンズ95によって、一旦、第2のレーザースポット像9
6が投影される。しかし、同時に、第1レンズ92によ
る回折光の収束点93が、第2レンズ95によって第3
レンズ98の前側焦点97に投影される様に、上記間隔
Δdが適切に調整されている。即ち、本実施例4では、
第1レンズ92と第2レンズ95とが、その間隔を前実
施例1〜3よりも広げて(f1 +f2 +Δd)、配置さ
れている。
【0060】この結果、音響光学変調器90の回折光が
最終の第3レンズの前側焦点97で収束され、前実施例
1〜3と同様に、本実施例4でもまた、最終レーザース
ポット像が垂直で、かつ、レーザースポット相互が平行
にフィルム(図省略)に投影される(投影像99)。
又、回折角の固体差補正についても、前実施例1〜3に
準じて容易に調整することができる。
【0061】尚、本実施例4では、第1レンズ92と第
2レンズ95とからなる光学系が第1投影光学系に、第
3レンズ98が第2投影光学系をなしているものとみる
ことができる。
【0062】(4) 他の変形例 実際の光学装置では、組み立て調整時の誤差なども当然
考えられる。従って、前実施例1〜4等に於いては、音
響光学変調器の入射光軸上に第1投影光学系に含まれる
レンズを必ずしも正確に配置する必要はなく、該入射光
軸の近傍に当該第1投影光学系のレンズを配置し、か
つ、第2投影光学系のレンズを設計上、意図的にその中
心を移動して配置する様にしても良い。この場合でも、
上記実施例1〜4と同様の効果を得ることができる。
【0063】なお、実施例1でも示した如く、第2投影
光学系のレンズの移動量Δhは、音響光学変調器の回折
角や第1投影光学系のレンズの焦点距離にもよるが、高
々数mm程度とあまり大きくない量ではあるが、通常の
数100μm程度の調整代を越えるおおむね1mm程度
以上の偏心量を、第1及び第2投影光学系間に設けれ
ば、本発明の効果が得られる。
【0064】又、実施例4で示された様に、本発明で
は、両テレセントリック系の投影光学系に限定されるも
のではなく、第1及び第2のレンズに組みあわされる他
の投影光学系によっては、第1と第2のレンズの間隔
(f1 +f2 +Δd)は、最終的な投影状態に関連して
調整されることがある。
【0065】
【発明の効果】請求項1及び2に係る発明によれば、以
下の効果が得られる。
【0066】i) 光変調器の回折角のバラツキ(固体
差)を、第1投影光学系と第2投影光学系との相対的配
置の調整のみによって補正することができる。即ち、従
来必要とされたミラーの調整や回折角の測定作業等を不
要とすることができる。
【0067】ii) i)の効果に基づき、露光光学系の
構成を簡素化して、その組立て調整を容易化することが
可能となる。
【0068】iii ) i)に基づき常に回折角のバラツ
キを補正し得るので、感光材料上の焦点位置が変動した
としても、描画されるビームスポットの間隔や位置が変
動しないという高精度な画像記録を実現することができ
る。
【0069】iv) ii)及びiii )の効果より、画像出
力装置全体の製造コストを低減化すると同時に、装置自
体の安定性をも増大させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例である露光光学系の構成
を示す斜視図である。
【図2】本露光光学系における投影光学系の構成を示す
縦断面の光学系統図である。
【図3】本露光光学系における投影光学系の構成を示す
平面図の光学系統図である。
【図4】この発明における音響光学変調器の回折角の固
体差補正の原理を示す光学系統図である。
【図5】この発明の組立て調整手順を示すフローチャー
トである。
【図6】この発明の露光光学系における基本原理を模式
的に示した説明図である。
【図7】この発明の第2実施例における音響光学変調器
の回折角の固体差補正の原理を示す光学系統図である。
【図8】この発明の第3実施例における投影光学系の縦
断面を示す光学系統図である。
【図9】この発明の第4実施例における投影光学系の縦
断面を示す光学系統図である。
【図10】露光光学系周辺機器の構成を模式的に示す説
明図である。
【図11】従来の露光光学系における回折角の固体差補
正のためのミラー回転を示す説明図である。
【図12】従来の露光光学系における回折角の固体差補
正の手順を示すフローチャートである。
【図13】従来の露光光学系における基本原理を模式的
に示した説明図である。
【符号の説明】
9、48、75、82、92 第1レンズ 11、77、83、95 第2レンズ 12、85、98 第3レンズ 13、87 第4レンズ 7 音響光学変調器 40 入射光 41 第1のレーザースポット像 42 中間像 45 回折光 46 0次光 15 フィルム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の光ビームからなる第一光束を画像
    信号が印可された光変調器によって変調することにより
    複数の回折光ビームからなる第2光束を作成した後、当
    該第2光束を感光材料に照射することにより画像を記録
    する画像出力装置用露光光学系であって、 (a) 前記光変調器の入射光軸上にまたは当該入射光
    軸の近傍に光軸を、前記光変調器の回折位置近傍に前側
    焦点を、それぞれ有するレンズを備えてなり、且つ前記
    光変調器より出射した第2光束が入射する第1投影光学
    系と、 (b) 前記入射光軸から所定の移動量だけ隔てられ且
    つ前記入射光軸に平行な軸上にまたは当該軸の近傍に光
    軸を、前記第1投影光学系より出射した第2光束の収束
    点近傍に前側焦点を、前記感光材料上の点に対応して後
    側焦点を、それぞれ有しており、且つ前記第1投影光学
    系より出射した第2光束が入射する第2投影光学系と
    を、 備えたことを特徴とする画像出力装置用露光光学系。
  2. 【請求項2】 前記第1投影光学系(a)は、 (a−1) 前記光変調器の入射光軸上にまたは当該入
    射光軸の近傍に光軸を、前記光変調器の回折位置近傍に
    前側焦点を、それぞれ有する第1レンズと、 (a−2) 前記入射光軸から所定の移動量だけ隔てら
    れ且つ前記入射光軸に平行な軸上にまたは当該軸の近傍
    に光軸を、前記第1レンズより出射した第2光束の収束
    点近傍に前側焦点を、それぞれ有する第2レンズとを、 備えるものであることを特徴とする請求項1記載の画像
    出力装置用露光光学系。
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