JPH065349A - コネクタ接続分離装置およびコネクタ接続分離方法 - Google Patents

コネクタ接続分離装置およびコネクタ接続分離方法

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JPH065349A
JPH065349A JP18292992A JP18292992A JPH065349A JP H065349 A JPH065349 A JP H065349A JP 18292992 A JP18292992 A JP 18292992A JP 18292992 A JP18292992 A JP 18292992A JP H065349 A JPH065349 A JP H065349A
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Hiroyuki Ishikawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的大きな位置ずれ又は傾斜が生じたコネ
クタを、円滑且つ確実に接続又は分離することができる
コネクタの接続分離装置及び接続分離方法を提供する。 【構成】 第1保持部材20は、第2保持部材24に向
かって延びる位置決めピン22を備え、第2保持部材
は、前記位置決めピンを受入れる位置決め孔26を備
え、位置決め孔は、前記位置決めピンの先端部を求心方
向に案内するテーパ部29を備える。位置決めピンの先
端部が位置決め孔のテーパ部に係合したときに、先端部
を位置決めピンの軸線方向にテーパ部に押圧する付勢手
段52と、先端部及びテーパ部との係合により第1保持
部材を位置決めピンの半径方向に変位可能且つ傾斜可能
に浮動させる浮動装置30、34、40、42、44、
46が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コネクタの接続分離装
置に関するものであり、より詳細には、コネクタを形成
する対のコネクタ部の一方(第2コネクタ部)を備えた
静止体と、対のコネクタ部の他方(第1コネクタ部)を
第2コネクタ部に対応する位置に備えて、静止体に対し
て自在に進退して第1コネクタ部を第2コネクタ部に係
合させ、かつ解離させる移動体とからなるコネクタの接
続分離装置及びその接続分離方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】対をなす接続可能な装置を接続又は分離
する際には、両装置間でエネルギーの受渡しを行うエネ
ルギー授受部を相互に接続又は分離することが必要にな
る。かかるエネルギーの例として、例えば、電気動力、
電気制御信号又はビデオ信号などの電気信号用の電気エ
ネルギー、液圧又は空圧等の流体動力用の流体エネルギ
ーを挙げることができる。エネルギーを両装置間で授受
するための接続及び分離可能な接続手段として、所謂コ
ネクタが一般に用いられる。コネクタは、通常、雄雌一
対のコネクタ部からなり、各コネクタ部をコネクタの軸
線方向に押圧することにより一体的に連結され、他方、
各コネクタ部をコネクタの軸線方向に離間させることに
より互いに分離される。
【0003】コネクタの分離接続作業を自動化した装置
として、一方のコネクタ部を支持する第1保持部材と、
他方のコネクタ部を支持する第2保持部材と、各支持部
材を接近又は離間させ駆動装置とを備えて、コネクタを
自動的に接続し、分離するコネクタの接続分離装置が知
られている。この種の接続分離装置として、図7に示す
ように、コネクタの芯合わせを行う位置決めピン1を有
する第1保持部材3と、位置決めピン1に対応する位置
決め孔5を有する第2保持部材7とを備え、両コネクタ
部9、9を正確に位置決めした上で接続又は分離するよ
うに構成されたものが利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
コネクタの分離接続装置では、コネクタ部を有する装
置、またはコネクタ部を保持する保持部材相互の間に位
置ずれが生じた場合、或いは装置たまは保持部材同時の
整列、対面角度が完全でない場合、コネクタを正確に接
続し、又は分離することができない。この状態で無理に
コネクタを接続又は分離しようとすると、コネクタ部が
損耗したり、或いは、装置、保持部材等に大きな応力が
作用して損壊する虞がある。
【0005】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、コネクタを形成する1
対のコネクタ部の片方をそれぞれ有する部材間又は装置
間に位置ずれ又は不完全整列が生じている場合でも、円
滑且つ確実にコネクタを接続又は分離することができる
コネクタの接続分離装置及び接続分離方法を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために、本発明に係るコネクタの接続分離装置は、
コネクタを形成する対のコネクタ部の一方(第2コネク
タ部)を備えた静止体と、対のコネクタ部の他方(第1
コネクタ部)を第2コネクタ部に対応する位置に備え
て、静止体に対して自在に進退して第1コネクタ部を第
2コネクタ部に係合させ、かつ解離させる移動体とから
なるコネクタの接続分離装置において、移動体は、静止
体に向かって突出する位置決めピンと、位置決めピンと
は逆方向に延びる第1連結棒と、第1コネクタ部とを備
えた第1保持部材と、並びに第1連結棒の軸線方向に貫
通し、第1連結棒の外径より僅かに大きい内径の孔であ
って、第1コネクタ保持部材より遠い開口端部に第1連
結棒を係止する第1係止部を備えた第1貫通孔を有し、
かつ駆動装置により第1連結棒の軸線方向に進退自在に
駆動される可動部材とを有し、第1連結棒は、第1貫通
孔を貫通し、かつ可動部材と第1保持部材とを相互に離
間するように該連結棒に沿って設けられた第1圧縮バネ
手段によって第1貫通孔を貫通した端部で第1係止部に
常時は係止して、第1保持部材と可動部材とを一体的な
組立体に形成し、可動部材が第1圧縮バネ手段に抗して
第1保持部材に対して前進したとき第1係止部との係合
を解除して第1保持部材を可動部材との組立体から解離
して自在に動く状態に移行させ、静止体は、位置決めピ
ンを受容する中央の孔に向かって周囲から開口径が縮小
するラッパ状開口部を備えた位置決め孔を備えているこ
とを特徴としている。
【0007】本発明の上記構成によれば、コネクタを保
持する部材又は装置に位置ずれ又は傾斜が生じている場
合でも、接続する際に、位置決めピンの先端部が位置決
め孔の開口部に押圧されるとともに、第1保持部材が位
置決めピンの半径方向に変位可能且つ傾斜可能に浮動し
た状態に移行し、位置決めピンと位置決め孔との相対変
位を可能にする。このため、位置決めピンの先端部は、
位置決め孔の開口部に案内されて求心方向に変位し、位
置決めピンと位置決め孔とが正確に整列する。かくして
芯合わせがなされた両保持部材は、駆動装置の駆動力に
より互いに接近し、両保持部材に夫々保持された両コネ
クタ部を互いに押圧して、コネクタを円滑且つ確実に接
続する。本発明の好ましい実施態様では、位置決めピン
の先端部は半球形になっていて、位置決め孔の開口部と
の間で相互に滑動し易いようにされている。
【0008】本発明は又、上記コネクタの接続分離装置
において、静止体は、位置決めピン孔と、第1連結棒と
は逆方向に延びる第2連結棒と、第2コネクタ部とを備
えた第2保持部材と、第2連結棒の軸線方向に貫通し、
第2連結棒の外径より僅かに大きい内径の孔であって、
第2コネクタ保持部材に近い開口端部に第2連結棒を係
止する第2係止部を備えた第2貫通孔を有する中間部材
と、並びに第2保持部材とは逆の側で連結棒の軸線方向
に中間部材から離隔して位置し、かつ中間部材を支持し
ている固定部材とを有し、第2連結棒は、第2貫通孔を
貫通し、かつ第2保持部材から遠い端部で取付部材に取
り付けられていて該取付部材と一体的に該連結棒の軸線
方向に自在に移動し、該連結棒に沿って第2圧縮バネ手
段を中間部材と取付部材との間に有し、常時は第2係止
部に係止されて、第2保持部材と中間部材とを一体的な
組立体に形成し、第2保持部材が第2圧縮バネ手段に抗
して第1コネクタ保持部材に向かって引っ張られたとき
第2係止部との係合を解除して第2保持部材を中間部材
との組立体から解離して自在に動く状態に移行させるこ
とを特徴としているコネクタの接続分離装置を実現して
いる。
【0009】本発明の上記構成によれば、位置ずれ又は
傾斜が生じた部材に設けれているコネクタを分離する際
に、位置決めピンと位置決め孔との引き抜き抵抗を利用
して第2保持部材が第2圧縮バネ手段に抗して第1コネ
クタ保持部材に向かって引っ張られたとき第2係止部と
の係合を解除して第2保持部材が位置決めピンの軸線と
位置決め孔の軸線とを整列させるように位置決め孔の半
径方向に変位可能且つ傾斜可能に浮動した状態にされ
る。保持部材の浮動により、位置決めピン及び位置決め
孔の変位が可能となり、位置決めピン及び位置決め孔
は、引き抜き方向に整列される。かくして両保持部材の
芯合わせがなされ、位置決めピンは位置決め孔から円滑
に引き抜かれるとともに、両保持部材に夫々保持された
両コネクタ部は円滑且つ確実に分離される。
【0010】本発明は又、対をなすコネクタ部を夫々取
付けた対向する第1保持部材及び第2保持部材のうち駆
動装置によって第1保持部材を第2保持部材に接近させ
て、各コネクタ部を接続させるコネクタの接続方法にお
いて、第2保持部材に向かって延びる位置決めピンを備
えた第1保持部材を第2保持部材に向け前進させて、位
置決めピンの先端部を第2保持部材に設けられた位置決
め孔のラッパ状開口部に衝合させ、次いで第1保持部材
を位置決めピンの半径方向に変位可能且つ傾斜可能に浮
動させるとともに、先端部を開口部に対して位置決めピ
ンの軸線方向に押圧して、該先端部を開口部により求心
方向に案内させて位置決め孔の挿入孔に位置決めし、更
に、第1保持部材を第2保持部材に接近させて位置決め
ピンを位置決め孔に挿入することにより、コネクタ部を
互いに整列させ、かつ相互に係合させることを特徴とす
るコネクタの接続方法を提供する。
【0011】本発明は更に、対をなすコネクタ部を夫々
有し、かつ対のコネクタ部を係合させている第1保持部
材と第2保持部材とのうち、第1保持部材を駆動装置に
よって第2保持部材から離間させて、各コネクタ部を分
離させるコネクタの分離方法において、第1保持部材を
第2保持部材から引き離すように引っ張り、第2保持部
材の位置決め孔に挿入された位置決めピンの引き抜き抵
抗により、第2支持部材を位置決めピンの半径方向に変
位可能且つ傾斜可能に浮動させて、位置決めピンの軸線
方向と位置決め孔と軸線方向とを整列させ、更に第1保
持部材を第2保持部材から引っ張って位置決め孔から位
置決めピンを引き抜いて対のコネクタ部を分離すること
を特徴とするコネクタの分離方法を提供する。
【0012】
【実施例】以下、添付図面、図1から図6を参照して本
発明の好ましい実施例について詳細に説明する。図6
は、本発明の実施例に係るコネクタ接続分離装置の信号
供給体の説明用平面図である。図1は、図6のA−A矢
視から見た本発明の実施例に係るコネクタ接続分離装置
の縦断面図であり、図2は、図1のコネクタ接続分離装
置を図6のB−B矢視から見た断面で示す縦断面図であ
る。コネクタ接続分離装置10は、電気信号を供給する
ための第1コネクタ部16が配置された、移動自在な信
号供給体12と、第1コネクタ部16と接続される第2
コネクタ部18が配置された静止信号受信体14とを備
えている。なお、図1及び図2において信号受信体14
の上部分は図示を省略してある。
【0013】信号供給体12は、第1コネクタ部16を
上面に支持する水平な下位支持プレート20と、下位支
持プレート20の上面に垂直に植設された2本の位置決
めピン22と、下位支持プレート20の下面に連結され
て下方に延びる4本の垂直な支持ロッド30とを備えて
いる。位置決めピン22は、半球状の先端部を備えてい
て、後述するように位置決め孔26のテーパ部29の面
に先端部が衝合した際、平滑に滑動するように形成され
ている。また、信号受信体14は、第2コネクタ部18
を下面に支持する水平な上位支持プレート24と、位置
決めピン22と対向する位置に配置された2個の位置決
め孔26とを備えている。
【0014】各支持ロッド30は、下位支持プレート2
0の4隅部分から下位支持プレート20の下方に配置さ
れた水平な昇降プレート40に向かって延びる。昇降プ
レート40の4隅部分は、昇降直線案内の案内軸41に
夫々連結されている。支持ロッド30より径が僅かに大
きい貫通孔からなるボス孔44を備えた位置決めボス4
2が、昇降プレート40に固定されていて、各支持ロッ
ド30が貫通する。一方の側の2本の支持ロッド30
は、位置決めボス44を貫通して更に延びる下端部に下
方に向かって拡開するようにテーパが付された拡径部分
34を備えている。一方、位置決めボス42は、支持ロ
ッド30の拡径部分34のテーパ状外周面と整合するよ
うにテーパが付けられた内周縁46をボス孔44の下端
に備えていて、ボス孔44内に支持ロッド30の拡径部
分34を部分的に受入れるとともに、内周縁46により
支持ロッド30を位置決め係止する。また、他方の側の
2本の支持ロッド30は、水平な下端フランジ36を備
え、下端フランジ36の周囲上面が位置決めボス42の
下端面に当接する。拡径部分34と下端フランジ36と
は、連結プレート38によって互いに連結されていて、
それにより第1保持部材20と、4本の支持ロッドと、
連結プレート38とは、一つの一体的組み立て部品を構
成する。
【0015】各位置決めボス42の上側には、組合わせ
プレート48が配置されていて、水平変位可能に支持ロ
ッド30を運動させる。組合わせプレート48は、水平
変位自在の状態で支持ロッド30を貫通させた円盤状プ
レート49と支持ロッド30に固定された円盤状プレー
ト49と、昇降プレート40に固定されていて、昇降プ
レート40の上面との間で円盤状プレート47を摺動自
在に挟持し、かつ支持ロッド30の外径より僅かに大き
な口径の貫通孔に支持ロッド30を貫通させた固定円盤
49とから構成されていて、支持ロッド30を水平変位
可能に案内する。組合わせプレート48の上面には、支
持ロッド30が摺動自在に貫通する上向きのスプリング
リテーナ50が配置され、支持ロッド30の周囲に配置
された圧縮コイルスプリング52が、スプリングリテー
ナ50と上端フランジ32との間に介挿される。圧縮コ
イルスプリンブ52の押圧力により、支持ロッド30の
縮径部34は、位置決めボス42のテーパ状の内周縁4
6と係合し、それにより、下位支持プレート20と昇降
プレート40とは、一体的組立体を形成する。
【0016】第1コネクタ部16、第2コネクタ部18
が接続された状態のコネクタ接続分離装置10の縦断面
を示す図3を参照して信号供給体14を説明する。上位
支持プレート24には、下位支持プレート20上の第1
コネクタ部16と対向する位置に第2コネクタ部18が
取付けられるとともに、各位置決めピン22と対向する
位置に位置決め孔26が配置されている。位置決め孔2
6は、位置決めピン22が挿入される挿通孔28を夫々
中央に備え、挿通孔28の下端部分には、下方に向かっ
てラッパ状に拡開したテーパ部29が形成されている。
上位支持プレート24の4隅部分は、図2に示す如く、
4本の懸吊ロッド60、60の下端に夫々固定されてい
る。図3に示すように、水平な固定プレート70が上位
支持プレート24の上方に配置され、各懸吊ロッド60
の縮径した小径部62が、固定プレート70に取り付け
てある係止ボス72を貫通して上方に延びている。
【0017】小径部62の上端部は、保持具64の凹部
に受容、固定され、保持具64は取り付けプレート20
1に固定されている。固定部材66の中央部には、取り
付けプレート201の平面寸法より大きな穴203が設
けられていて、取り付けプレート201を収容してい
る。取り付けプレート201は、穴203内にあって固
定部材66に直接拘束されることはなく自在に懸垂ロッ
ド60の軸線方向に懸垂ロッド60と一体的に移動でき
る。保持具64の凹部底面と係止ボス72の上部フラン
ジとの間に、圧縮コイルスプリング78が介挿されてい
る。一方の側の2本の懸吊ロッド60は、テーパが付さ
れた縮径部68を有し、また、他方の側の2本の懸吊ロ
ッド60の縮径部は、係止ボス72の下端面と当接する
水平な肩部69が形成されている。係止ボス72のボス
孔74は、小径部62の外径よりも僅かに大きな内径を
有し、小径部62と同心状に延在している。更に、上記
一方の側の懸吊ロッド60の縮径部68の外周面と対向
する係止ボス72の下端部分には、縮径部68と整合す
るテーパが付けられた内周縁76が形成されていて上記
一方の側の懸吊ロッド60の縮径部68と係合する。固
定プレート70は、台車などの搬送装置86に取り付け
られた固定部材66に両側部分で固定ロッド82により
固定されていて、固定部材66に対して一定の間隔を保
持している。
【0018】図4は、上記コネクタ接続分離装置10に
より、第1及び第2コネクタ部16、18を接続する接
続工程を概略的に示す工程説明図である。図1、図2及
び図4を参照してコネクタ接続時のコネクタ接続分離装
置10の作動について説明する。図1及び図2に示すよ
うに、それぞれ第1及び第2コネクタ部16、18を取
付けた信号供給体12及び信号受信体14を上下方向に
間隔を隔てて配置し、位置決めピン22と位置決め孔2
6とを上下にほぼ整列する。次いで、昇降駆動装置を作
動させて、案内軸41を伸長し、図1に矢印aで示す如
く昇降プレート40を上昇させる。位置決めピン22と
位置決め孔26とが正確に芯合わせされている場合、位
置決めピン22は円滑に位置決め孔26の挿通孔28に
進入するが、位置決めピン22と位置決め孔26とに所
謂芯ずれが生じていると、位置決めピン22の半球状先
端面は、図4Aに示すように、挿通孔28のテーパ部2
9に衝合する。
【0019】位置決めピン22がテーパ部29により上
昇を規制されているので、引き続く案内軸41の伸長に
より、昇降プレート40、組合わせプレート48及びス
プリングリテーナ50が更に上昇すると、圧縮コイルス
プリング52がスプリングリテーナ50によって圧縮さ
れ、支持ロッド30の拡径部分34は位置決めボス42
の内周縁46から離間する。これにより、下位支持プレ
ート20は、昇降プレート40との組立体から解離して
所謂フローティングの状態に移行する。この状態が図4
Bに示されている。更なる案内軸41の伸長により、圧
縮コイルスプリング52の弾発力が増大すると、圧縮コ
イルスプリング52によって上方に付勢された位置決め
ピン22の半球状先端面は、テーパ部29上を滑動して
求心方向に変位し、ついには、位置決めピン22が挿通
孔28と整列する。かくして位置決めピン22の芯出し
がなされると、図4Cに示す如く、支持ロッド30の拡
径部分34の外周面は位置決めボス42の内周縁46と
部分的に当接し、引き続く案内軸41の伸長により、昇
降プレート40、組合わせプレート48、スプリングリ
テーナ50及び下位支持プレート20は一体的に上昇す
る。
【0020】位置決めピン22は挿通孔28に進入し、
下位支持プレート20は挿通孔28及び位置決めピン2
2の案内により円滑に上昇し、上下の支持プレート2
0、24に取付けられた第1及び第2コネクタ部16、
18は芯合わせされた状態で押圧されて互いに係合す
る。更に案内軸41が伸長すると、圧縮コイルスプリン
グ30が圧縮され、スプリングリテーナ50の上端が上
端プレート32の下面に衝合する。昇降駆動装置の駆動
力が昇降プレート40、組合わせプレート48及びスプ
リングリテーナ50を介して下位支持プレート20に直
接に伝達され、第1及び第2コネクタ部16、18が昇
降駆動装置の駆動力によって確実に係合する。この状態
は、図3に示されている。かくして、上下の第1コネク
タ部16、18は、位置決めピン22及び位置決め孔2
6の芯出しにより円滑に芯合わせされるとともに、昇降
駆動装置の駆動力により確実に接続される。
【0021】次に、図3を参照して、コネクタの分離時
におけるコネクタ接続分離装置10の作動について説明
する。第1及び第2コネクタ部16、18を接続したコ
ネクタ接続分離装置10において、位置決めピン22は
位置決め孔26に完全に挿入され、上下の支持プレート
20、24は互いにほぼ平行な位置に位置している。第
1及び第2コネクタ部16、18が正確に垂直方向に整
列した状態で接続されている場合、位置決めピン22及
び位置決め孔26の軸線が垂直に配向しており、昇降駆
動装置を作動させ、案内軸41を引き込むと、上記接続
時の動作と逆の動作により位置決めピン22は位置決め
孔26から円滑に引き抜かれ、両第1コネクタ部16、
18は確実に分離される。しかしながら、第1及び第2
コネクタ部16、18の不正確な接続などにより両コネ
クタ部16、18が正規の位置に整列しておらず、図3
に示す如く、位置決めピン22の軸線が傾斜している場
合、昇降駆動装置の駆動力が両コネクタ部16、18の
引き抜き方向に対して角度をなして作用する。
【0022】この結果、両コネクタ部16、18は円滑
に分離されない。この状態で昇降駆動装置を作動させ、
無理矢理に両コネクタ部16、18を分離させようとす
ると、過大な応力が両コネクタ部16、18、或いは、
コネクタ接続分離装置の部品、部材に作用して損壊する
虞がある。しかしながら、本例のコネクタ接続分離装置
10は、昇降駆動装置が案内軸41を引き込み、下位支
持プレート20を降下させると、両コネクタ部16、1
8の円滑な分離を確保すべく、位置決めピン22及び位
置決め孔26の向きを垂直方向に修正し、上下の支持プ
レート20、24を水平に配列させることができる。
【0023】先ず、案内軸41により昇降プレート40
が下降し、位置決めボス42の内周縁46及び下端面が
支持ロッド30の拡径部分34及び下端フランジ36に
衝合する。昇降駆動装置の駆動力は、支持ロッド30を
介して下位支持プレート20に伝達され、位置決めピン
22の引き抜き力として位置決めピン22に作用する。
位置決めピン22の傾きにより、斜め方向又は水平方向
の分力が位置決め孔26に課せられ、位置決めピン22
の垂直方向の分力が位置決め孔26を介して上位支持プ
レート24及び懸吊ロッド60に伝達される。懸吊ロッ
ド60は、圧縮コイルスプリング78を圧縮しつつ、下
降し、縮径部68及び肩部69は、保持具64の内周縁
76及び下端面から離間する。この結果、懸吊ロッド6
0が係止ボス72に対して水平変位可能且つ傾斜可能な
状態となり、上位支持プレート24は固定プレート70
との組立体から解離して浮動した状態となる。上位支持
プレート24の浮動により、位置決めピン22及び位置
決め孔26が垂直方向に整列され、上記斜め方向又は水
平方向の分力が解消する。更なる案内軸41の引き込み
により、位置決めピン22は位置決め孔26から円滑に
引き抜かれるとともに、第1及び第2コネクタ部16、
18は確実に分離する。
【0024】図5は、本発明に係るコネクタ接続分離装
置の他の実施例を示す概略構成図である。図5におい
て、上記実施例と実質的に同じ機能を有する部材又は装
置については同じ参照符号が付されている。本例のコネ
クタ接続分離装置10では、位置決めピン22を付勢す
る圧縮コイルスプリング52と、第1及び第2コネクタ
部16、18の接続時の浮動装置を略構成する支持ロッ
ド30、支持ロッド30のテーパ付き拡径部分34、昇
降プレート40、ボス孔44、及びボス孔44のテーパ
状内周縁46とが信号供給体12に設けられているのみ
ならず、第1及び第2コネクタ部16、18の分離時に
働く浮動装置100が信号供給体12に配設されてい
る。
【0025】浮動装置100は、昇降駆動装置の案内軸
(図示せず)に連結される複数の駆動プレート102
と、各駆動プレート102から垂下する駆動ロッド10
4と、駆動ロッド104の下端部分に形成された拡径部
分106と、昇降プレート40の上面と各駆動プレート
102との間に介挿される圧縮コイルスプリング108
とから略構成される。また、昇降プレート40には、駆
動ロッド104の下部分を受入れるボス孔110が穿設
され、ボス孔110の下端部分は下方に向かって拡開
し、拡径部分106のテーパ状外周面と整合する内周縁
112を形成している。
【0026】第1及び第2コネクタ部16、18の接続
時では、昇降駆動装置の案内軸により駆動プレート10
2及び駆動ロッド104は上昇され、昇降駆動装置の駆
動力は、拡径部分106及び内周縁112を介して昇降
プレート40に伝達される。第1コネクタ部16、18
の接続時の浮動装置34、40、42、44、46、5
2の作用により、第1保持部材20はフローティングの
状態になり、位置決めピン22及び位置決め孔26が自
動的に芯合わせされ、上下の支持プレート20、24上
の各コネクタ部16、18は円滑且つ確実に接続され
る。他方、第1及び第2コネクタ部16、18の分離時
では、昇降駆動装置の案内軸により駆動プレート102
が降下され、昇降駆動装置の駆動力が圧縮コイルスプリ
ング108を介して昇降プレート40を降下させる。位
置決めピン22及び位置決め孔26の位置ずれ又は傾斜
により位置決めピン22の引き抜き抵抗が作用すると、
圧縮コイルスプリング108が過剰に圧縮され、拡径部
分106の外周面がボス孔110の内周縁112から離
間する。この結果、昇降プレート40と下位支持プレー
ト20との組立体が浮動した状態に移行し、位置決めピ
ン22及び位置決め孔26は引き抜き抵抗を解消するよ
うに垂直方向に整列される。更なる駆動プレート102
の降下により、位置決めピン22は位置決め孔26から
円滑に引き抜かれるとともに、上下の支持プレート2
0、24は離間し、第1コネクタ部16、18は確実に
分離する。
【0027】以上、本発明の好ましい実施例について、
特に信号供給体と信号受容体とが上下の位置関係にある
例について詳細に説明したが、本発明は、上記実施例に
限定されることなく特許請求の範囲に記載された本発明
の範囲内で種々の変更又は変形が可能であり、例えば信
号供給体と信号受容体とがほぼ同じ水平位置にあって水
平方向に位置合わせする例を含めてそれらも本発明の範
囲内に含まれるものであることはいうまでもない。例え
ば、本発明は、電気制御信号、電気動力又はビデオ信号
などの電気信号を連絡するコネクタの接続又は分離装置
のみならず、液圧又は空圧の給排制御用配管、流体動力
の給送配管、或いは粉体又は粒状物等の給送配管などの
各種配管類におけるコネクタ又はカプラの接続又は分離
装置に適用することができる。
【0028】
【発明の効果】本発明のコネクタ接続分離装置によれ
ば、移動体のフローティング機構により、位置決めピン
を位置決め孔の開口部のテーパ面に案内させて求心方向
に変位し、位置決めピンと位置決め孔とを正確に整列さ
せるように移動体のコネクタ部保持部材を浮動させるの
で、両保持部材は両コネクタ部の芯合わせを自動的に行
いつつ、コネクタを円滑且つ確実に接続する。従って、
比較的大きな位置ずれ又は傾斜が生じたコネクタを円滑
且つ確実に接続することができるコネクタの接続分離装
置が提供される。本発明のコネクタ接続分離装置によれ
ば、静止体のフローティング機構により、位置決めピン
と位置決め孔との引き抜き抵抗を利用して静止体のコネ
クタ部保持部材を位置決めピンの半径方向に変位可能且
つ傾斜可能に浮動させるので、位置決めピン及び位置決
め孔が駆動装置の駆動力によって引き抜き方向に整列
し、両保持部材に夫々支持された両コネクタ部は円滑且
つ確実に分離される。従って、比較的大きな位置ずれ又
は傾斜が生じたコネクタを円滑且つ確実に分離すること
ができるコネクタの分離装置が提供される。本発明のコ
ネクタ接続分離装置によれば、上記接続及び分離の双方
を円滑且つ確実に行うことができるコネクタの接続分離
装置が提供される。本発明は、両保持部材に支持された
両コネクタ部を円滑且つ確実に接続又は分離するコネク
タの接続方法又は分離方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るコネクタ接続分離装置
を、コネクタを分離した状態で示す縦断面図である。
【図2】図1のコネクタ接続分離装置を異なる断面で示
す縦断面図である。
【図3】コネクタを接続した状態で図1及び図2のコネ
クタ接続分離装置を示す縦断面図である。
【図4】図4(A)、(B)及び(C)は、それぞれ図
1乃至図3に示すコネクタ接続分離装置のコネクタ接続
工程を概略的に示す工程説明図である。
【図5】本発明に係るコネクタ接続分離装置の他の実施
例を示す概略構成図である。
【図6】図1のコネクタ接続分離装置の信号供給体の説
明的平面図である。
【図7】従来のコネクタ接続分離装置の概略説明用の部
分断面側面図である。
【符号の説明】
10 コネクタ接続分離装置 12 信号供給体 14 信号受信体 16、18 コネクタ部 20 下位支持プレート 22 位置決めピン 24 上位支持プレート 26 位置決め孔 28 挿通孔 29 テーパ部 30 支持ロッド 34 拡径部分 36 下端フランジ 38 連結プレート 40 昇降プレート 41 案内軸 42 位置決めボス 44 ボス孔 46 内周縁 48 組合わせプレート 50 スプリングリテーナ 52 圧縮コイルスプリング 60 懸吊ロッド 62 小径部 64 保持具 66 固定部材 68 縮径部 69 肩部 70 固定プレート 72 係止ボス 74 ボス孔 76 内周縁 78 圧縮コイルスプリング 100 浮動装置 102 駆動プレート 104 駆動ロッド 106 拡径部分 108 圧縮コイルスプリング 110 ボス孔 112 内周縁 201 取り付けプレート 203 取り付けプレートを収容するために固定部材の
中央付近に設けられた穴

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コネクタを形成する対のコネクタ部の一
    方(第2コネクタ部)を備えた静止体と、前記対のコネ
    クタ部の他方(第1コネクタ部)を前記第2コネクタ部
    に対応する位置に備えて、前記静止体に対して自在に進
    退して前記第1コネクタ部を前記第2コネクタ部に係合
    させ、かつ解離させる移動体とからなるコネクタの接続
    分離装置において、 前記移動体は、前記静止体に向かって突出する位置決め
    ピンと、位置決めピンとは逆方向に延びる第1連結棒
    と、前記第1コネクタ部とを備えた第1保持部材と、並
    びに前記第1連結棒の軸線方向に貫通し、第1連結棒の
    外径より僅かに大きい内径の孔であって、前記第1コネ
    クタ保持部材より遠い開口端部に第1連結棒を係止する
    第1係止部を備えた第1貫通孔を有し、かつ駆動装置に
    より前記第1連結棒の軸線方向に進退自在に駆動される
    可動部材とを有し、 前記第1連結棒は、前記第1貫通孔を貫通し、かつ前記
    可動部材と前記第1保持部材とを相互に離間するように
    該連結棒に沿って設けられた第1圧縮バネ手段によって
    前記第1貫通孔を貫通した端部で前記第1係止部に常時
    は係止して、前記第1保持部材と前記可動部材とを一体
    的な組立体に形成し、前記可動部材が前記第1圧縮バネ
    手段に抗して前記第1保持部材に対して前進したとき前
    記第1係止部との係合を解除して前記第1保持部材を前
    記可動部材との組立体から解離して自在に動く状態に移
    行させ、 前記静止体は、前記位置決めピンを受容する中央の孔に
    向かって周囲から開口径が縮小するラッパ状開口部を備
    えた位置決め孔を備えていることを特徴とするコネクタ
    の接続分離装置。
  2. 【請求項2】 前記静止体は、前記位置決めピン孔と、
    前記第1連結棒とは逆方向に延びる第2連結棒と、前記
    第2コネクタ部とを備えた第2保持部材と、前記第2連
    結棒の軸線方向に貫通し、第2連結棒の外径より僅かに
    大きい内径の孔であって、前記第2コネクタ保持部材に
    近い開口端部に第2連結棒を係止する第2係止部を備え
    た第2貫通孔を有する中間部材と、並びに前記第2保持
    部材とは逆の側で前記連結棒の軸線方向に前記中間部材
    から離隔して位置し、かつ前記中間部材を支持している
    固定部材とを有し、 前記第2連結棒は、前記第2貫通孔を貫通し、かつ前記
    第2保持部材から遠い端部で取付部材に取り付けられて
    いて該取付部材と一体的に該連結棒の軸線方向に自在に
    移動し、該連結棒に沿って第2圧縮バネ手段を前記中間
    部材と前記取付部材との間に有し、常時は前記第2係止
    部に係止されて、前記第2保持部材と前記中間部材とを
    一体的な組立体に形成し、前記第2保持部材が前記第2
    圧縮バネ手段に抗して第1コネクタ保持部材に向かって
    引っ張られたとき前記第2係止部との係合を解除して前
    記第2保持部材を前記中間部材との組立体から解離して
    自在に動く状態に移行させることを特徴とする請求項1
    に記載のコネクタの接続分離装置。
  3. 【請求項3】 対をなすコネクタ部を夫々取付けた対向
    する第1保持部材及び第2保持部材のうち駆動装置によ
    って第1保持部材を第2保持部材に接近させて、各コネ
    クタ部を接続させるコネクタの接続方法において、 第2保持部材に向かって延びる位置決めピンを備えた前
    記第1保持部材を前記第2保持部材に向け前進させて、
    前記位置決めピンの先端部を前記第2保持部材に設けら
    れた位置決め孔のラッパ状開口部に衝合させ、 次いで第1保持部材を前記位置決めピンの半径方向に変
    位可能且つ傾斜可能に浮動させるとともに、前記先端部
    を前記開口部に対して前記位置決めピンの軸線方向に押
    圧して、該先端部を前記開口部により求心方向に案内さ
    せて前記位置決め孔の挿入孔に位置決めし、 更に、第1保持部材を第2保持部材に接近させて前記位
    置決めピンを前記位置決め孔に挿入することにより、前
    記コネクタ部を互いに整列させ、かつ相互に係合させる
    ことを特徴とするコネクタの接続方法。
  4. 【請求項4】 対をなすコネクタ部を夫々有し、かつ前
    記対のコネクタ部を係合させている第1保持部材と第2
    保持部材とのうち、第1保持部材を駆動装置によって第
    2保持部材から離間させて、各コネクタ部を分離させる
    コネクタの分離方法において、 前記第1保持部材を前記第2保持部材から引き離すよう
    に引っ張り、 前記第2保持部材の位置決め孔に挿入された位置決めピ
    ンの引き抜き抵抗により、第2支持部材を前記位置決め
    ピンの半径方向に変位可能且つ傾斜可能に浮動させて、
    前記位置決めピンの軸線方向と前記位置決め孔の軸線方
    向とを整列させ、 更に前記第1保持部材を第2保持部材から引っ張って前
    記位置決め孔から前記位置決めピンを引き抜いて前記対
    のコネクタ部を分離することを特徴とするコネクタの分
    離方法。
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