JPH065343U

JPH065343U - 充電器

Info

Publication number: JPH065343U
Application number: JP2901192U
Authority: JP
Inventors: 敏福地
Original assignee: 日立電子株式会社
Priority date: 1992-04-03
Filing date: 1992-04-03
Publication date: 1994-01-21

Abstract

(57)【要約】【目的】本考案はニッケルカドミウム電池に代表され
るメモリ効果による電池の不具合を解決するものであ
る。【構成】本考案では，従来の充電機能だけであった充
電器に放電機能を新たに付加し，充電前に前述完全放電
を充電器内部で行い，この問題を解決するものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は，ニッケルカドミウム電池等二次電池充電器の充電性能の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の充電器は二次電池への充電機能のみで構成されていた。図２に基本的な構成ブロックを示す。以下図２に従って説明する。ＡＣ１００Ｖの入力電源は，電源トランス１によって必要な電圧値に変換され整流回路２によって直流電圧を得る。さらに定電流回路３によって二次電池５の特性に合せた各種充電方式の充電々流を決定して，逆流防止用ダイオード４を通し，二次電池５に充電する方式がとられていた。充電される２次電池は，２次電池を消費する別の機器で使用され機器側のバッテリー切れ警告によって，完全放電状態に達してから充電したり，機器使用時間が短時間で完全放電状態に達していない状態で充電したり，放電状態は千差万別の条件で充電器に接続され，充電器の一定の条件にて一方的に充電されている。従って，若干量しか使用しない放電状態での充電を繰返したり，又一晩単位程度の長時間の過充電を行ったりすると，放電時の放電端子電圧が急降下するいわゆるメモリ効果現象が生じ，２次電池を使用する機器の動作時間が著しく短かくなる不具合を生じていた。メモリ効果は，かならずしも電池の容量低下ではなく，電池はほぼ規定の容量すべてを出力することができるが放電端子電圧が低下するため，機器の動作保証電圧以下となり動作時間が短かくなるものである。一度メモリ効果のトラブルを発生した電池は，完全放電後，フル充電する操作を１〜２回実施すれば，メモリ効果を消すことができるため，特別な放電回路を準備し前述の操作を行って対応していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題点】

以上説明した通り，従来の充電器には，下記欠点がある。電池のメモリ効果防止に対し無防備である。メモリ効果が生じた電池に対する救護ができない。本考案は，これらの欠点を解決するために，充電器に電池のメモリ効果発生防止と，救護を目的とする。

【０００４】

【問題点を解決するための手段】

本考案は上記の目的を達成するため，充電器の電池充電端子に必要に応じ放電回路を接続できるようにしさらに，放電中の電池端子電圧を監視し，完全放電状態を確認してから，自動的に充電端子に切換るようにしたものである。

【０００５】

【作用】

その結果，若干量しか使用しない放電状態の電池が装着されても完全放電の状態になるまで充電することが無いのでメモリ効果の発生を防止できる。又，既にメモリ効果を生じてしまったバッテリに対しても，完全放電してから，充電することになるので，メモリ効果を消すことが可能である。

【０００６】

【実施例】

以下この考案の一実施例を図１基本ブロック図により説明する。ＡＣ１００Ｖの入力電源は電源トランス１によって必要な電圧値に変換され整流回路２によって直流出力を得る。さらに定電流回路３によって二次電池５の特性に合せた各種充電方式の充電電流を決定し逆流防止用ダイオード４，充電／放電切換スイッチ６を通し二次電池５に接続する。充電／放電切換スイッチ６の放電側（Ａ）には，放電用負荷７を接続し電圧検出回路８によって二次電池５の放電端子電圧を監視し，完全放電端子電圧に達したらスイッチ駆動回路９へトリガ信号を出力し，スイッチ駆動回路９によって充電／放電切換スイッチ６を（Ａ）→（Ｂ）に自動的に切換る。以上説明した実施例によれば，充電器に接続された電池は先ず，放電モードに接続し，放電状態での端子電圧を監視し等価的に電池の放電量を判定し，若干量の放電しか行わなかった電池の場合，当然端子電圧が高いので，完全放電電圧に達するまで，放電用負荷７に電流を消費させる。その後，端子電圧が下り，完全放電に達した時点で，充電／放電切換スイッチ６が切換り充電を開始する。又，完全放電された電池が接続されれば，先ず放電モードに接続されるが，放電状態での端子電圧は当然下っているので，即充電／放電切換スイッチ６が切換り充電を開始する。

【０００７】

【考案の効果】

以上説明した通り本考案によれば，放電回路を付加することにより電池のメモリ効果の発生を防止できると同時に，メモリ効果が出てしまった電池に対しては，メモリ効果を消し，その電池を救護することが可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す基本ブロック図。

【図２】従来の充電器基本ブロック図。

【図３】メモリ効果による放電特性を示す図である。

【符号の説明】

１電源トランス２整流回路３定電流回路４ダイオード５二次電池６充電／放電切換スイッチ７放電用負荷８電圧検出回路９スイッチ駆動回路

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】二次電池に充電する機能を有する充電器
に前述二次電池の放電が行える手段を設けたことを特徴
とする充電器。
【請求項２】充電器に二次電池の放電を行える放電手
段，二次電池を放電状態又は充電状態に切換える充放電
切換手段及び予め定めた基準電圧との比較により二次電
池の完全放電状態を検出する放電端子電圧検出手段を設
け，二次電池の完全放電状態を確認後二次電池の充電動
作に入ることを特徴とする充電器。