JPH0653401U - 粉体等の充填装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 粉体や粒体を容器に定量づつ充填するための
充填装置において、常に正確な定量充填を行えるように
する。 【構成】 下端面に開口部が形成された粉体等を貯蔵す
るためのホッパと、上下に貫通する計量穴が形成され、
前記ホッパの下端開口部に接して設けられた計量板と、
該計量板の計量穴の下部開口部を適宜開閉するシャッタ
と、前記ホッパの下端開口部が計量板に接した状態で該
ホッパを水平にスライドさせるスライド手段と、回転軸
の周囲に多数の毛状体を植設してなり、その回転軌跡の
下端部で毛状体の先端部が計量板の上面に接触するよう
前記ホッパ内に設けられた回転ブラシとを具備してい
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、粉体や粒体を容器に定量づつ充填するための充填装置に関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

粉体状もしくは粒体状の薬品、化粧品、食料品等を容器に定量づつ充填するた めの装置としては種々の形態のものがあり、充填する粉体もしくは粒体（以下、 粉体等とする）の性質や充填量に適した装置が使用されている。例えば、充填量 が比較的少量である場合は粉体等を容量的に計量する方法が便利であり、この方 式による充填装置の１例として、所定容積の計量穴が形成された計量板を粉体等 を貯蔵するホッパの下方に設け、計量板とホッパを相対的に水平移動させること により、ホッパ内の粉体等を計量穴にスリキリ状態に収容し、しかる後計量穴に 収容されている粉体等を容器に充填するように構成したものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来の充填装置は、特に粉体等の性質によっては、計量穴 に粉体等を収容する際に空洞が生じることがあり、粉体等の充填量が一定しない という問題があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案は次のように構成した。すなわち、本考案 にかかる粉体等の充填装置は、下端面に開口部が形成された粉体等を貯蔵するた めのホッパと、上下に貫通する計量穴が形成され、前記ホッパの下端開口部に接 して設けられた計量板と、該計量板の計量穴の下部開口部を適宜開閉するシャッ タと、前記ホッパの下端開口部が計量板に接した状態で該ホッパを水平にスライ ドさせるスライド手段と、回転軸の周囲に多数の毛状体を植設してなり、その回 転軌跡の下端部で毛状体の先端部が計量板の上面に接触するよう前記ホッパ内に 設けられた回転ブラシとを具備することを特徴としている。

【０００５】

【作用】

ホッパ内に粉体等を投入し、シャッタを閉ざした状態でホッパを計量板に対し て水平にスライドさせると、計量板の計量穴に粉体等がスリキリ状態に収容され る。その際、回転ブラシを回転させることにより、該回転ブラシによって粉体等 が計量穴内に強制的に押し込まれるので、計量穴内に粉体等の空洞部分が生じな くなり、常に一定量の計量が行われる。そして、シャッタを開くと、計量穴内の 粉体等がその下方に設けた容器内に落下供給される。

【０００６】

【実施例】

図１乃至図７は本考案の１例である粉体等の充填装置をあらわしている。この 充填装置３９は、例えば図８に示すプラスチックカプセル１に化粧用パウダー２ （以下、粉体とする）を充填するために使用される。なお、粉体２を充填した後 のカプセル１にはアルミフィルム製の蓋材３が装着される。

【０００７】 図１乃至図７において、１００は計量板で、該計量板の中央部に上下に貫通す る複数の計量穴１０１，…が碁盤目状（ヨコ１０×タテ５）に整列させて配され ている。計量穴１０１，…と同じ配置で通孔１０３ａ，…が形成されたシャッタ １０３が計量板１００の下面に接して設けられており、該シャッタをシャッタ開 閉シリンダ１０２によって計量板１００の下面に沿ってスライドさせることによ り、各計量穴１０１，…の下部開口部が開閉させられる。

【０００８】 １０５は粉体を貯蔵するホッパで、このホッパの底面部は開口しており、その 下端縁部１０５ａは計量板１００の上面に擦動自在に接触している。ホッパ１０ ５の下部には、カプセル搬送方向Ａと直行する方向に水平に設けた回転軸１０６ の周囲に多数の毛状体１０７を植設した回転ブラシ１０８が設けられている。回 転ブラシ１０８の取付位置は、下端部に位置する毛状体１０７の先端が計量板１ ００に接触する程度の位置がよい。この回転ブラシ１０８はモータ１０９によっ て正逆回転させられるようになっている。

【０００９】 １１１は充填ピンユニットで、各計量穴１０１，…に対応させて配置した充填 ピン１１２，…が昇降ベース１１３に取り付けられており、昇降シリンダ１１４ によって昇降ベース１１３ごと昇降させられるようになっている。

【００１０】 ホッパ１０５および充填ピンユニット１１１は、レール１１５，１１５に沿っ て摺動自在なスライドベース１１６に設けられており、モータ１１７でボールね じ１１８を正逆回転させることにより、スライドベース１１６ごと計量板１００ の上方を前後に往復動するようになっている。

【００１１】 １２０はパレット突上げプレートで、パレット突上げシリンダ１２１によって 該プレートを上昇させると、カプセル搬送用パレット６０が上に持ち上げられて カプセル１，…が充填位置まで上昇するようになっている。

【００１２】 カプセル搬送用パレット６０に整列状態に保持された空のカプセル１，…が計 量穴１０１，…の直下に停止すると（図４参照）、ホッパ１０５および充填ピン ユニット１１１が計量板１００に沿って計量穴１０１，…の設けられている範囲 を前後に往復動する（図５、図６参照）。ホッパ１０５の下端縁部１０５ａが粉 体２を押しながら移動することにより、各計量穴１０１，…に粉体２がスリキリ 状態に詰まる。ホッパ１０５および充填ピンユニット１１１が前方に移動すると きは、図５に示す如く回転ブラシ１０８が左回りに回転し、また、ホッパ１０５ および充填ピンユニット１１１が後方に移動するときは、図６に示す如く回転ブ ラシ１０８が右回りに回転する。このような回転ブラシ１０８を設けておくと、 回転ブラシ１０８の毛状体１０７が粉体２を計量穴１０１，…に押し込む作用を するので、計量穴内に粉体の空洞部分が生じることが防止され、正確な定量充填 をすることができる。回転ブラシ１０８の回転速度を変えることにより、計量穴 内の粉体の充填密度が変わり、粉体の充填量を調整することができる。

【００１３】 ホッパ１０５および充填ピンユニット１１１が前後に一往復し、計量穴１０１ ，…に粉体２が充填されると、カプセル１，…が所定位置まで上昇すると共に、 シャッタ１０３が開き、かつ充填ピン１１２，…が下降し、計量穴１０１，…内 の粉体２が各カプセル１，…の凹部１２，…内へ強制的に移される（図７参照） 。その際、充填ピン１１２，…に振動を付与するようにしておくと、計量穴１０ １の壁面に粉体２が付着したまま残ることがなくなり、いっそうカプセル内の粉 体の充填量が正確になる。

【００１４】

【考案の効果】

以上に説明した如く、本考案にかかる粉体等の充填装置は、ホッパ内に設けた 回転ブラシで粉体等を計量板の計量穴内に強制的に押し込ませることにより、計 量穴内において粉体等の空洞が生じるのを防止でき、常時一定量づつ粉体等が計 量されることとなり、粉体等の正確な定量充填が可能となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】充填装置の正面図である。

【図２】充填装置の平面図である。

【図３】計量板の底面図である。

【図４】充填装置の動作を説明する側面図その１であ
る。

【図５】充填装置の動作を説明する側面図その２であ
る。

【図６】充填装置の動作を説明する側面図その３であ
る。

【図７】充填装置の動作を説明する側面図その４であ
る。

【図８】カプセル入り製品の説明図である。

【符号の説明】

１ カプセル ２ 粉体 ３ 蓋材 ３９ 充填装置 １００ 計量板 １０１ 計量穴 １０３ シャッタ １０５ ホッパ １０６ 回転軸 １０７ 毛状体 １０８ 回転ブラシ １１２ 充填ピン １１７ モータ（スライド手段）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 下端面に開口部が形成された粉体等を貯
   蔵するためのホッパと、上下に貫通する計量穴が形成さ
   れ、前記ホッパの下端開口部に接して設けられた計量板
   と、該計量板の計量穴の下部開口部を適宜開閉するシャ
   ッタと、前記ホッパの下端開口部が計量板に接した状態
   で該ホッパを水平にスライドさせるスライド手段と、回
   転軸の周囲に多数の毛状体を植設してなり、その回転軌
   跡の下端部で毛状体の先端部が計量板の上面に接触する
   よう前記ホッパ内に設けられた回転ブラシとを具備する
   ことを特徴とする粉体等の充填装置。