JPH0653330U - スイッチ代用シートベルトのバックル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 自動車に乗車して外出する場合には、否応な
しにシートベルトを装着しないと発車できない安全装置
を提供し、これにより死傷事故の減少することを目的と
している。 【構成】 シートベルトのバックルにおいて、シートベ
ルトのタングＴの先端が当接するスライダ９の先端に、
ばねにより摺動自在のＴ字形のスライドピース１０を取
り付け、該Ｔ字の上面とこの面が当接するスライダ体溝
の内面に、それぞれ金属製電気接点Ｃ_１を形設し、これ
らよりバックルの外側へ電気配線Ｗを延長し、自動車の
イグニションスイッチとスターターモータとに直接また
は自動車の配電盤より電磁リレーを介し、接続して成る
スイッチ代用のシートベルトのバックル。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、自動車など車両のシートベルトのバックルの内部に、電気接点を 形設してこれより外部に配線し、直接あるいは中間に電磁リレーを介して一方の 配線をイグニションスイッチに、また片方の線はスターターモータにそれぞれ接 続しておき、発車の際にシートベルトを装着して置かないとスターターモータが 作動しないため、発車できないという安全装置を提供するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より自動車乗車の際におけるシートベルトの着用は、法規上やかましく言 われているが、近来その実施率は特に低下し死傷事故の半ばは、シートベルトの 装着励行によって防止できるとさえ言われている程である。 これに関連して幾多の自動車シートベルトの着用警告装置などが考案され、世 にも出ているが結局は実行の問題で実績は一向に挙がらない状況である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこでこの考案は自動車に乗って外出する場合には、否応なしにシートベルト を着用しないと発車できない装置を提供し、これにより交通事故上の最も重大な る死傷事故の減少することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために本考案は、自動車のシートベルトのバックルにお いて、シートベルトタングの先端が当接する合成樹脂製のスライダの先端に、ば ねにより摺動自在のＴ字型のスライドピースを取り付け、シートベルトタングが Ｔ字型スライドピースのＴ字脚先端に当接すると、Ｔ字の上面がスライダ体溝の 内面に当接するので、Ｔ字の上面には左右一体の金属製電気接点を形設し、また 上面が当接するスライド体溝の内面には左右別々の金属製電気接点をそれぞれ形 設し、これよりりバックルの外側へ電気配線を延長し、自動車のイグニションス イッチとスターターモータとに、直接にあるいは自動車の配電盤より電磁リレー を介し、それぞれ接続して成るスイッチ代用シートベルトのバックルである。

【０００４】

【作用】

本考案の作用について図面を参照して説明すると、図面において自動車シート ベルトのバックルにシートベルトのタングを挿入すると、タングの先端はバック ル本体板のラッチ板の裏側に取り付けられた板ばねと、ラッチ板を押さえ付けな がら内進し、合成樹脂製のスライダ先端のスライドピースのＴ字脚先端に当接し 、さらにコイルばねを圧してＴ字の上面がスライド体溝の内面に当接して止まる 。この時タングの角孔にはラッチ板の中央に形設された突起部が板ばねの作用で 突起してタングを係止する。そこで上記のようにスライドピースＴ字の上面に形 設した左右一体金属製電気接点と、スライド体溝内面に形設した左右別々の金属 製電気接点が当接する。そしてこれよりバックルの外側へ電気配線を延長し、自 動車のイグニションスイッチとスターターモータに、直接あるいは自動車の配電 盤より電磁リレーを介してそれぞれ接続すれば、スターター回路がＯＮするので 自動車を発車させることができる。従って安全なスイッチ代用のシートベルトの バックルを提供するものである。

【０００６】

【実施例】

実施例について図面を参照して説明すると、図１のＡ．Ｂ．Ｃ．Ｄおよび図２ のＡ．Ｂ．Ｃの部品を組み合わせて成るシートベルトのバックルにおいて、シー トベルトのタングＴの先端が当接する合成樹脂製スライダ９の先端に、コイルば ね１２により摺動自在のＴ字型スライドピース１０を取り付け、このＴ字の上面 には左右一体の金属製電気接点Ｃ１を形設し、またこの上面が当接するスライダ 体の内面１１には左右別々の金属製電気接点Ｃ２をそれぞれ形設し、これよりバ ックルの外側へ電気配線Ｗを延長し、直接的には一方の線は自動車のイグニショ ンスイッチへ片方の線はスターターモータへ、それぞれ接続して成るスイッチ代 用のシートベルトのバックルである。 また中間に電磁リレーＥＬを介して作動するのは、前記のバックルからの配線 Ｗの一方を配電盤に通じて弱電流を電磁リレーＥＬのコイルＣＯの一端に連結し 、配線Ｗの他方はコイルＣＯの他端に連結して電磁リレー回路を形成する。 そして電磁リレーＥＬの可動接点Ｔ１を自動車のスターターモータＳＭに蓄電 池ＢＴを通じて接続し、固定接点Ｔ２をイグニションスイッチＳＷに接続して成 るものである。

【０００７】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したように構成されているので、以下記述のような効果を 奏するものである。 本考案は自動車のシートベルト着用を励行させるために、発車に先立ち先ずシ ートベルトを装着しないと、イグニションスイッチをＯＮしてもスターターモー タが作動しないので発車できない。従ってこの装置により否応なしにシートベル トを着用させる効果を発揮し、死傷交通事故防止に資するものである。 なおこれのためバックルの改造その他に必要とする経費は、その効果に対して 非常に僅少な金額で済み、改造も容易に実施できるものである。さらに配電盤よ り電磁リレーを介して行うものは配線の電気容量が大きいので大型車の使用にも 耐え得られる効果を発揮するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】図面はすべて平面斜視図で、Ａ図はレリーズボ
タン、Ｂ図は上蓋、Ｃ図はラッチ板、Ｄ図はバックル本
体板である。

【図２】図２のＡは下蓋の平面図、Ｂはスライダの平面
図、ＣはＢ図の正面図である。

【図３】シートベルトタングを挿入したバックルの正面
断面図である。

【図４】シートベルトのバックルと自動車の機器との配
線図である。

【符号の説明】

１ レリーズボタン ２ 上蓋 ３ ラッチ板 ４ ラッチ板の板ばね ５ ラッチ板の中央突起部 ６ ラッチ板の左右アーム ７ バックル本体板 ８ 下蓋 ９ スライダ １０ Ｔ字型スライドピース １１ スライダ溝内面 １２ スライダコイルばね Ｔ シートベルトのタング Ｃ１ スライドピース側左右一体の電気接点 Ｃ２ スライド溝内面側左右別々の電気接点 ＢＴ 蓄電池 ＳＷ イグニションスイッチ ＳＭ スターターモータ Ｗ 配線 ＳＢ 配電盤 ＥＬ 電磁リレー ＣＯ 電磁リレーの電磁コイル Ｔ１ 電磁リレーの可動接点 Ｔ２ 電磁リレーの固定接点

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車のシートベルトのバックルにおい
   て、シートベルトタングの先端が当接する合成樹脂製ス
   ライダの先端に、ばねにより摺動自在のＴ字型のスライ
   ドピースを取り付け、該Ｔ字の上面には左右一体の金属
   製電気接点を、またこの上面が当接するスライダ体溝の
   内面には左右別々の金属製電気接点をそれぞれ形設し、
   これらスライダ体溝側の２接点よりバックルの外側へ電
   気配線を延長し、自動車のイグニションスイッチとスタ
   ーターモータとに、それぞれ接続して成るスイッチ代用
   のシートベルトのバックル。
2. 【請求項２】 請求項１におけるバックルからの配線
   を、別に設けた電磁リレーの電磁コイルに配電盤よりの
   配線を連結して電気回路を形成し、該電磁リレーの可動
   接点及び固定接点よりそれぞれイグニションスイッチと
   スターターモータとに接続して成る電磁リレー介在のス
   イッチ代用シートベルトのバックル。