JPH0653171A - プラズマ装置 - Google Patents

プラズマ装置

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JPH0653171A
JPH0653171A JP20138492A JP20138492A JPH0653171A JP H0653171 A JPH0653171 A JP H0653171A JP 20138492 A JP20138492 A JP 20138492A JP 20138492 A JP20138492 A JP 20138492A JP H0653171 A JPH0653171 A JP H0653171A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 イオウ系生成物の堆積を伴うドライエッチン
グを行うエッチング装置において、高真空排気系統の排
気管からイオウ系生成物を効率良く除去する。 【構成】 有磁場マイクロ波プラズマ・エッチャー1の
高真空排気系統中、ターボ分子ポンプ5と粗引きポンプ
7とを接続する排気管6の少なくとも一部に、加熱機構
Hまたは冷却機構Cを設ける。加熱機構Hは、ヒータ,
恒温槽等の加熱手段と温度制御装置からなり、この部分
をイオウ系生成物の昇華温度または分解温度より高い温
度まで加熱してその付着を防止する。イオウ系生成物
は、最終的には脱硫機構9で捕集される。冷却機構Cを
設ける場合は、排気管6を着脱可能とし、これを包囲し
て冷媒ジャケットを設け、この部分でイオウ系生成物を
集中的に堆積させる。クリーニングは、排気管6を取り
外して行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラズマ装置に関し、特
にプラズマ処理に伴って処理チャンバ内で発生したイオ
ウ系生成物を、排気管内から効率良く除去することが可
能な装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のVLSI,ULSI等にみられる
ように、半導体装置の高集積化および高性能化が進展す
るに伴い、単結晶シリコン、多結晶シリコン、高融点金
属シリサイド、ポリサイド等のシリコン系材料層のドラ
イエッチングにおいても、高異方性、高速性、高選択
性、低ダメージ性、低汚染性といった諸要求をいずれも
高いレベルで満足させる技術が切望されている。
【0003】従来、これらのシリコン系材料層のエッチ
ングには、C2 Cl3 3 (CFC113)に代表され
るクロロフルオロカーボン・ガス(CFCガス)が、エ
ッチング・ガスとして広く用いられてきた。これは、C
FCガスが分子中にハロゲン原子としてFとClの双方
を含むため、条件次第でF* ,Cl* 等によるラジカル
反応、あるいはCClx + ,Clx + ,CFx + 等によ
るイオン・アシスト反応の寄与の程度を様々に変化させ
ることができ、かつプラズマ中に生成する炭素系ポリマ
ーをパターン側壁面に堆積させることができるからであ
った。
【0004】しかしながら、CFCガスは周知のように
地球のオゾン層を破壊する一因であることが指摘されて
おり、近い将来にその製造および使用が禁止される運び
である。したがって、ドライエッチングの分野において
も、CFCガスの代替品を見出し、その効果的な利用方
法を確立することが急務とされている。また、半導体装
置のデザイン・ルールが今後さらに微細化されると、気
相中から堆積する炭素系ポリマーすらも有害なパーティ
クル汚染源となることが予想され、この観点からも脱C
FC対策が望まれている。
【0005】本願出願人は、この脱CFC対策の有力な
解答として、先に特願平3−210516号明細書にお
いて、昇華性物質であるイオウ(S)をウェハ上で側壁
保護や表面保護等に利用する方法を提案した。これは、
2 2 やS2 Cl2 等のようにS/X比〔分子内のS
原子数とハロゲン(X)原子数の比〕が比較的高く、放
電解離条件下でプラズマ中に遊離のSを放出することが
可能なハロゲン化イオウをエッチング・ガスの主成分と
して用いるものである。
【0006】このSは、エッチング条件にもよるが、ウ
ェハの温度がおおよそ90℃より低く制御されていれば
その表面に吸着される。この表面が、イオンの垂直入射
が原理的に生じないパターン側壁面であれば、Sは側壁
保護膜を形成して側壁保護に寄与し、イオンの垂直入射
面であればその堆積過程とスパッタ除去過程とを競合さ
せることにより選択性の向上に寄与する。ウェハ上に堆
積したSは、エッチング終了後にウェハを90℃以上に
加熱するか、もしくはレジスト・アッシングを行えば容
易に昇華除去または燃焼除去されるので、何らパーティ
クル汚染の懸念がなくなるのである。
【0007】もちろん、肝心のエッチングは、ハロゲン
化イオウから解離生成するF* ,Cl* ,SFx + ,S
Clx + ,Sx + 等を利用して、ラジカル・モード、イ
オン・モードのいずれによっても進行させることができ
る。また、上記の方法では側壁保護を行いながらエッチ
ングを進行させるため、ウェハの温度を室温ないし中低
温領域に維持できる点も大きなメリットである。近年、
脱フロン対策のひとつとして注目された技術に、ウェハ
を0℃以下の温度に冷却しながらエッチングを行う低温
エッチングがある。しかし、従来の低温エッチングは、
ラジカルの反応性を抑制するために百数十℃ものも低温
域に及ぶ冷却が必要となり、エッチング装置の信頼性、
スループット、経済性等が大幅に低下するという問題を
抱えていた。これに対し、Sの堆積を利用するプロセス
は、このような問題点もすべてクリアしている。
【0008】さらに本願出願人は、特願平3−3012
81号明細書において、単体のSよりもさらにエッチャ
ントの攻撃に対して高い耐性を有する窒化イオウ系化合
物を側壁保護および表面保護に用いる方法を提案した。
窒化イオウ系化合物としては種々の化合物が生成する可
能性があるが、特に主体となる化合物はポリマー構造を
有するポリチアジル(SN)x である。窒化イオウ系化
合物は、ウェハがおおよそ130℃より低い温度に維持
されていればその表面に付着して異方性加工や高選択加
工に寄与するが、130℃より高い温度に加熱されれば
容易に分解除去もしくは昇華除去することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、Sの堆
積を利用するプロセスは、実用的な温度域でクリーンな
異方性エッチングを実現できるという点で、画期的な脱
フロン対策を提供するものである。ところで、上記のプ
ロセスでは、気相中から生成するSを利用して側壁保護
を行っているために、エッチング・チャンバの内壁面や
各種構成部材の表面にも同時にSが堆積する。しかし、
このSは常に一定の速度で堆積し続けるものではなく、
枚葉式のエッチング装置においてはウェハの処理枚数の
少ない段階とある程度の処理枚数を経た段階とでかなり
堆積速度が異なっている。したがって、エッチング系内
のS/X比は処理枚数を重ねる間に微妙に変動し、ウェ
ハ以外の部位への堆積速度がほぼ飽和してしまうと、こ
れらの部位に蓄積されたSの影響が強く現れてエッチン
グ反応系のS/X比が大幅に上昇するようになる。この
ような場合には、Sがウェハ上へ過剰に堆積し、パター
ンをテーパー化させたりエッチング速度を低下させる等
の不都合が生ずる。
【0010】この問題を解決するために、本願出願人は
先に特願平3−125465号明細書において、エッチ
ング・チャンバ壁の少なくとも一部を加熱しながらエッ
チングを行うドライ・エッチング方法を提案している。
これにより、エッチング・チャンバ壁へのSの付着が防
止され、エッチング反応系のS/X比の変動を抑制して
再現性の高いエッチングを行うことが可能となる。
【0011】このことは、Sのみならず、窒化イオウ系
化合物の堆積を利用するプロセスにも、すべて同様に当
てはまる。そこで、以下の明細書中では、Sと窒化イオ
ウ系化合物を「イオウ系生成物」と総称することにす
る。
【0012】このとき、さらに考慮を要する問題が生ず
る。それは、エッチング・チャンバ壁へ付着できずにエ
ッチング雰囲気中に浮遊するイオウ系生成物が、エッチ
ング・チャンバに接続される高真空排気系統に吸入され
ることである。通常、ドライエッチング装置に接続され
る高真空排気系統は、約1〜0.1Pa(10-2〜10
-3Torr)のオーダーの真空度を達成するためのいわ
ゆる粗引きポンプ、0.01Pa(10-3Torr)よ
りもさらに高いオーダーの真空度を達成するための高真
空ポンプ、各ポンプ間あるいは高真空ポンプとエッチン
グ・チャンバとの間を相互に接続する排気管等から構成
されている。ここで、粗引きポンプとしては油回転ポン
プ、高真空ポンプとしてはクライオポンプやターボ分子
ポンプ等が広く用いられている。これらのポンプは、通
常の使用状態で100℃近くまで加熱されているが、そ
の他の排気管の温度はおおよそ室温と等しい。
【0013】このような高真空排気系統にイオウ系生成
物が吸入されると、排気管の内壁面にSが堆積し、目詰
まりを起こしたり真空度を低下させたりする虞れが大き
い。
【0014】そこで本発明は、プラズマ処理に伴って処
理チャンバ内で発生したイオウ系生成物を、排気管内か
ら効率良く除去することが可能なプラズマ装置を提供す
ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のプラズマ装置
は、上述の目的を達成するために提案されるものであ
り、放電解離条件下でイオウ系生成物の堆積を伴うプラ
ズマ処理を行うための処理チャンバと、前記処理チャン
バの内部を高真空排気するために該処理チャンバに接続
される排気管と、前記排気管の管壁の少なくとも一部を
加熱可能な加熱機構を具備することを特徴とする。
【0016】本発明はまた、前記加熱機構の下流側に脱
硫機構が配設されてなることを特徴とする。
【0017】本発明はまた、前記加熱機構の代わりに冷
却機構を具備することを特徴とする。
【0018】本発明はまた、前記排気管の少なくとも被
冷却部が着脱可能となされていることを特徴とする。
【0019】本発明はさらに、前記処理チャンバ内で行
われるプラズマ処理がドライエッチングまたはCVDの
いずれかであることを特徴とする。
【0020】
【作用】本発明者はイオウ系生成物を排気管内から効率
良く除去するという上述の目的を達成するために、
(a)排気管を加熱してイオウ系生成物の付着を防止す
るか、あるいは逆に(b)排気管を冷却してイオウ系生
成物を積極的に付着させ、何らかの手段を用いてその部
分で集中的にイオウ系生成物を回収する、という2通り
の方針を立てた。
【0021】請求項1に記載した発明は、上記の(a)
の方針にもとづき、排気管の管壁の少なくとも一部を加
熱可能な加熱機構を設けるものである。これは、Sがお
およそ90℃以上、窒化イオウ系化合物がおおよそ13
0℃以上の温度で容易に昇華除去もしくは分解除去され
る性質を利用したものである。この場合、イオウ系生成
物は加熱されている各種のポンプを通過して高真空排気
系統の下流側へ輸送されるので、大気汚染を防止するた
めに、最終的には外界へ放出する前に何らかの方法で補
集しなければならない。そこで、請求項2に記載した発
明では、上記加熱機構の下流側に脱硫機構を設けるので
ある。
【0022】一方、請求項3に記載した発明は、上記の
(b)の方針にもとづくものであり、前記加熱機構の代
わりに冷却機構を設けるものである。これは、上記の発
明とは逆に、Sがおおよそ90℃未満、窒化イオウ系化
合物がおおよそ130℃未満の温度で堆積する性質を利
用したものである。この場合、イオウ系生成物はこの被
冷却部に蓄積されるので、定期的に回収する必要があ
る。そこで、請求項4に記載した発明では、少なくとも
この被冷却部を着脱可能とし、一定量のイオウ系生成物
が蓄積された段階でこの部分を取り外してクリーニング
もしくは回収作業ができるな構成としてある。ある排気
管に対してクリーニングを行っている間は、クリーニン
グ済みの他の排気管を接続してプラズマ装置の稼働を継
続させれば、プラズマ装置の稼働率を大幅に損なう虞れ
もない。
【0023】本発明は、窒化イオウ系化合物の堆積を伴
うプラズマ処理を行うプラズマ装置であればあらゆるタ
イプの装置に適用することができるが、特にドライエッ
チングとCVDを行う装置に適用した場合に、特に実用
上優れた効果を期待することができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について図面
を参照しながら説明する。
【0025】実施例1 本実施例は、有磁場マイクロ波プラズマ・エッチャーの
エッチング・チャンバに接続される高真空排気系統にお
いて、ターボ分子ポンプと粗引きポンプとを接続する排
気管の一部にコイル・ヒータと温度制御機構からなる加
熱機構を設けた例である。
【0026】まず、本実施例のエッチング装置の概略的
な構成図を図1に示す。この装置は、処理チャンバ2内
にセットされたウェハ3に対して所望のエッチングを行
う有磁場マイクロ波プラズマ・エッチャー1と、上記処
理チャンバ2の内部を高真空排気するために排気孔4を
介して接続されるターボ分子ポンプ5、このターボ分子
ポンプに排気管6を介して接続される油拡散ポンプ等の
粗引きポンプ7、この粗引きポンプ7に排気管8を介し
て接続される脱硫機構9等を主な構成要素としている。
上記ウェハ3は、ウェハ・ステージに内蔵される冷却配
管(図示せず。)に適当な冷媒を循環させることによ
り、おおよそ室温以下の温度に冷却される。また、処理
チャンバ2のチャンバ壁の一部には図示されないヒータ
が埋設されており、エッチング中に生成したイオウ系生
成物が堆積しないようになされている。
【0027】処理チャンバ2内のエッチング・ガス、エ
ッチング反応生成物、バック・グラウンド・ガス等は、
ターボ分子ポンプ5から脱硫機構9に至る高真空排気経
路を矢印A方向に沿って輸送され、最終的には排気管1
0を経て外界に放出される。
【0028】上記排気管6の中途部には、加熱機構Hが
設けられている。この加熱機構Hの構成を、図2に拡大
して示す。この加熱機構Hは、排気管6の周囲に巻回さ
れるコイル・ヒータ11と、温度制御機構とに大別され
る。後者の温度制御機構には、上記コイル・ヒータ11
に通電を行うためのヒータ電源12、排気管6の温度を
検出するための温度センサ13、この温度センサ13に
より検出された温度と設定温度とを比較してヒータ電源
12のON/OFF制御を行う温度制御装置14等が含
まれる。かかる構成を有する温度制御機構としては、た
とえば昇華性物質をガス化させた状態で流通させるため
に供給系統の配管に対して設けられた例が特開昭59−
94115号公報に開示されているが、本発明では同様
の加熱機構を高真空排気系統の排気管に適用したわけで
ある。
【0029】一方、上記脱硫機構9の構成を図5に示
す。この脱硫機構9は、加熱酸化部と吸収部とに大別さ
れる。加熱酸化部は、高真空排気系統を輸送されてくる
イオウ系生成物を酸化してSOx に変化させる部分であ
り、排気管8の途中に分岐開口されO2 等の酸化性ガス
を供給するためのガス供給管19、この分岐部の近傍を
被覆するヒート・ブロック20、このヒート・ブロック
20を加熱するためのヒータ21、このヒータ21に通
電を行うためのヒータ電源22等からなる。
【0030】また、吸収部は排気管8の一部をU字形に
屈曲させ、この屈曲部にたとえば水酸化ナトリウム(N
aOH)水溶液を吸収液23として満たした構成を有す
る。
【0031】次に、上述のエッチング装置を用いて実際
にエッチングを行った。すなわち、排気管6の設定温度
を100℃とし、有磁場マイクロ波プラズマ・エッチャ
ー1の内部でS2 2 ガスを放電解離させながら、多結
晶シリコン・ゲート電極加工を行った。このエッチング
・プロセスでは、S2 2 から生成したSがウェハ3に
付着し、レジスト・マスクや下地のゲート酸化膜の表面
保護、あるいはパターン側壁面の保護等に寄与するが、
ウェハ3に付着しなかった余剰のSは排気孔4を通って
高真空排気系統へ排出される。5インチ径ウェハの1日
の処理枚数を100枚/日としてこのエッチング装置を
稼働させたところ、排気管6にはSが何ら蓄積されなか
った。これにより、従前は約半年に1回必要であった排
気管の交換もしくはクリーニングが、本発明では全く不
要となった。
【0032】排気管6、粗引きポンプ7を通過したSは
排気管8を介して脱硫機構9へ輸送され、この加熱酸化
部でSO2 に酸化された後、吸収液23中でバブリング
されて亜硫酸ナトリウム(Na2 SO3 )に変化し、補
集された。したがって、排気管10からは何らイオウ系
生成物が大気中へ放出されることはなかった。
【0033】実施例2 本実施例では、実施例1で述べた加熱機構Hにおける加
熱の均一性を改善した。本実施例で用いた加熱機構Hの
構成例を、図3に示す。図3の参照符号は、図2と一部
共通である。
【0034】この加熱機構Hにおいて、コイル・ヒータ
11は、SiC等の熱伝導率に優れた材料からなる均熱
管15を介在させた状態で排気管6に巻回されている。
これにより、排気管6はコイル・ヒータ11により加熱
された均熱管15からの輻射熱により均一に加熱され、
イオウ系生成物の付着を一層効果的に防止することがで
きた。
【0035】実施例3 本実施例では、排気管6のさらに別の加熱方法として、
恒温槽を使用した。本実施例で用いた加熱機構Hの構成
例を、図4に示す。図4の参照符号は、図2と一部共通
である。この加熱機構Hでは、排気管6の一部がU字形
に屈曲され、この屈曲部が恒温槽16に満たされた温水
17中に浸漬されている。温水17の加熱はヒータ18
により行われる。コイル・ヒータ18に通電するヒータ
電源12のON/OFF制御が温度計13と温度制御装
置14により行われる仕組みは、実施例1で上述したと
おりである。
【0036】本実施例によっても、排気管6の均一な加
熱が可能となり、イオウ系生成物の付着を効果的に防止
することができた。
【0037】実施例4 本実施例は、有磁場マイクロ波プラズマ・エッチャーの
エッチング・チャンバに接続される高真空排気系統にお
いて、ターボ分子ポンプと粗引きポンプとを接続する排
気管の一部にチラーと冷媒ジャケットからなる冷却機構
を設けた例である。
【0038】まず、本実施例のエッチング装置の概略的
な構成図は図1に示したとおりである。ただし、本実施
例で排気管6に配設されているのは、加熱機構Hではな
く、冷却機構Cである。また、本実施例では後述のよう
に冷却機構Cにおいてイオウ系生成物が蓄積されるの
で、脱硫機構9は特に設置する必要はない。
【0039】上記の冷却機構Cの構成を、図6に示す。
この冷却機構Cは、適当な冷媒を供給するためのチラー
24と、排気管6を周回しかつその両端部が上記チラー
24に接続されることにより冷媒を循環させることが可
能な冷媒ジャケット25等から構成されている。また、
排気管6は、上記冷媒ジャケット25による被冷却領域
の両端で着脱できる構造とされており、この着脱箇所に
は一対のバルブ26が設けられている。
【0040】この冷却機構Cの使用方法は、次のとおり
である。すなわち、エッチング装置の稼働中は、図6
(a)に示されるように、冷媒ジャケット25を装着し
た排気管6を接続した状態とし、バルブ26は開けてお
く。この排気管6の内壁面に一定量のイオウ系生成物が
蓄積されたら、図6(b)に示されるようにバルブ26
を閉じ、両バルブ26間の排気管6を取り外してクリー
ニングを行う。このクリーニング中にクリーニング済み
の他の排気管6を両バルブ26間に接続すれば、稼働停
止時間を短縮することができ、エッチング装置の稼働率
を大幅に低下させずに済む。
【0041】次に、上述のエッチング装置を用いて実際
にエッチングを行った。すなわち、バルブ26を開放し
た状態で冷媒ジャケット25にエタノール系冷媒を循環
させて排気管6の温度を−10℃に維持し、有磁場マイ
クロ波プラズマ・エッチャー1の内部でS2 2 ガスを
放電解離させながら、多結晶シリコン・ゲート電極加工
を行った。ウェハ3に付着しなかった余剰のSは排気孔
4を通って高真空排気系統へ排出されるが、冷媒ジャケ
ット25に包囲された領域において急激に蒸気圧が低下
し、排気管6の内壁面上に付着した。
【0042】一定量のSが蓄積した時点でバルブ26を
閉じ、排気管6を取り外し、内壁面をクリーニングし
た。これにより、Sを効率良く回収することができた。
また、この被冷却部より下流側の排気管には、何らSの
堆積は生じていなかった。
【0043】実施例5 本実施例では、実施例4で述べた冷却機構Cにおいて排
気管6を2系統に分岐させ、エッチング装置の稼働率を
大幅に向上させた。本実施例のエッチング装置における
冷却機構Cの構成を、図7に示す。図7の参照符号は、
図6と一部共通である。
【0044】この冷却機構Cでは、排気管6が途中で排
気管6a,6bの2系統に分岐され、各排気管6a,6
bの両端には、それぞれ一対のバルブ26a,26bが
設けられている。両方の系統は、バルブ26a,26b
の開閉を切り換えることにより、相補的に使用される。
すなわち、どちらか一方の系統がクリーニングのために
休止されている場合には、他方の系統を使用するのであ
る。図7では、排気管6aを接続し、バルブ26aを開
いてSを積極的に堆積させている間、バルブ26bを閉
じて排気管6bを取り外し、クリーニングを行っている
様子を示している。
【0045】かかる構成によれば、エッチング装置は常
に稼働させておくことができ、実施例4に比べて稼働率
を著しく向上させることができる。
【0046】以上、本発明を5例の実施例にもとづいて
説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定される
ものではない。たとえば、上述の実施例ではイオウ系生
成物が単体のSである場合について説明したが、本発明
は窒化イオウ化合物が生成するエッチング装置にも同様
に適用することができる。この場合には、加熱機構Hの
温度設定をおおよそ130℃以上にすることが望まし
い。
【0047】上記の冷却機構Cには、実施例1の加熱機
構Hのところで述べた加熱制御機構と同様の考え方にも
とづき、冷却制御機構を設けても構わない。ただし、ヒ
ータの温度制御と異なり、冷媒の温度を供給元のチラー
において微調整することは困難なので、実用上は所望の
設定温度よりもやや冷却能力の高い冷媒を循環させてお
き、上記の冷媒ジャケット25をヒータ等で加熱しなが
ら冷却温度を微調整することが望ましい。
【0048】エッチング装置としては、上述の有磁場マ
イクロ波プラズマ・エッチャーの他、平行平板型エッチ
ャーやマグネトロン・エッチャー等も使用できる。さら
には、エッチング装置のみならず、CVD装置に対して
も本発明が同様に適用できることは言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明を適用すれば、プラズマ装置の高真空排気系統におい
てイオウ系生成物による排気管の目詰まりや真空度の低
下を防止することができる。したがって、ドライエッチ
ングやCVDの再現性、スループットを向上させ、かつ
大気汚染を防止することができる。
【0050】本発明は、イオウ系化合物の堆積を利用す
るプラズマ処理の実用化を推進する技術として極めて重
要であり、さらには脱CFCプロセスの早期実現に道を
開くものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したエッチング装置の一構成例を
示す概略図である。
【図2】図1のエッチング装置における加熱機構の一構
成例を示す概略図である。
【図3】図1のエッチング装置における加熱機構の他の
構成例を示す概略図である。
【図4】図1のエッチング装置における加熱機構のさら
に他の構成例を示す概略図である。
【図5】図1のエッチング装置における脱硫機構の構成
例を示す概略図である。
【図6】図1のエッチング装置における冷却機構の一構
成例を示す概略図であり、(a)はエッチング装置稼働
中の排気管の接続状態、(b)はクリーニングのために
排気管を取り外した状態をそれぞれ表す。
【図7】図1のエッチング装置における冷却機構の他の
構成例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 ・・・有磁場マイクロ波プラ
ズマ・エッチャー 2 ・・・処理チャンバ 3 ・・・ウェハ 4 ・・・排気孔 5 ・・・ターボ分子ポンプ 6,6a,6b,8,10・・・排気管 7 ・・・粗引きポンプ 9 ・・・脱硫機構 11,18 ・・・コイル・ヒータ 12,22 ・・・ヒータ電源 13 ・・・温度計 14 ・・・温度制御装置 15 ・・・均熱管 16 ・・・恒温槽 17 ・・・温水 19 ・・・ガス供給管 20 ・・・ヒート・ブロック 23 ・・・吸収液 24 ・・・チラー 25 ・・・冷媒ジャケット 26,26a,26b ・・・バルブ H ・・・加熱機構 C ・・・冷却機構

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電解離条件下でイオウ系生成物の堆積
    を伴うプラズマ処理を行うための処理チャンバと、 前記処理チャンバの内部を高真空排気するために該処理
    チャンバに接続される排気管と、 前記排気管の管壁の少なくとも一部を加熱可能な加熱機
    構を具備することを特徴とするプラズマ装置。
  2. 【請求項2】 前記加熱機構の下流側に脱硫機構が配設
    されてなることを特徴とする請求項1記載のプラズマ装
    置。
  3. 【請求項3】 放電解離条件下でイオウ系生成物の堆積
    を伴うプラズマ処理を行うための処理チャンバと、 前記処理チャンバの内部を高真空排気するために該処理
    チャンバに接続される排気管と、 前記排気管の管壁の少なくとも一部を冷却可能な冷却機
    構を具備することを特徴とするプラズマ装置。
  4. 【請求項4】 前記排気管の少なくとも被冷却部が着脱
    可能となされていることを特徴とする請求項3記載のプ
    ラズマ装置。
  5. 【請求項5】 前記処理チャンバ内で行われるプラズマ
    処理がドライエッチングまたはCVDのいずれかである
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1
    項に記載のプラズマ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100303231B1 (ko) * 1995-09-25 2001-11-30 조셉 제이. 스위니 Cvd시스템진공라인의세척방법및장치
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CN112262462A (zh) * 2018-07-11 2021-01-22 Lot Ces有限公司 具有有害气体处理器的配管装置、其设计方法及包括其的有害气体处理设备

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