JPH065309U - フリーアクセス埋込型分岐盤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フリーアクセスフロア内の配線を簡素化し、
保守監理をし易いように配置したフリーアクセス埋込型
分岐盤を提供することである。 【構成】 主幹回路盤と、この主幹回路盤から分岐配線
される分岐盤であって、前記分岐盤をフリーアクセスフ
ロアの床面に用いられるパネルと同サイズに構成すると
共に前記フリーアクセスフロアの所定床面に配置して構
成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、フリーアクセスフロアを採用しているＯＡフロアーに配置される配 電盤と各ＯＡ機器とのケーブル配線の簡略化及び保守監理をし易いように配置し たフリーアクセス埋込型分岐盤に関するものである。

【０００２】

【従来技術】

最近におけるＯＡ（オフィスオートメーション）技術の進歩により一般のオフ ィスへのＯＡ機器の普及は目ざましく、そのため床面上に配線されるケーブル配 線量も増えており単に床上配線を増やすといったやり方では体裁も悪く、なによ りも床上に露出しているために人がつまずき易く、断線事故等が発生し易かった 。更に、オフィスのレイアウト変更やＯＡ機器の増設に伴う電力量の増加、コン セント数の増設の度毎に種々の布設工事を行わなければならず、これらの工事を 本来のオフィス業務と並行して行わなければならないのでなにかと煩雑であり不 便であった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

以上のような問題を解決するために近年、特にコンピュータルーム等において はフリーアクセスフロアが導入されている。即ち、このフリーアクセスフロアと いうのは、従来の床がスラブ上に直にフロアを形成しているのに対し、支持金具 等を用いてスラブから所定の間隔（一般には１５〜３０ｃｍ程度）分浮かした高 さで所定のサイズのパネルを敷き詰めて形成する床（フロア）のことであり、こ のスラブとパネル間のスペースを利用して各種ケーブル配線を行うものである。 このように配線することによってオフィス内の物品やＯＡ機器のレイアウト変更 や機器増設の際求められるケーブル配線の自由度は従来の床上配線に比較して格 段に向上すると共に、つまずき等により断線事故の防止、体裁が良くなる等各種 の利点が得られるものである。

【０００４】 しかしながら、前述したような種々の利点を有するフリーアクセスフロアを採 用した場合にも、以下のような問題点が指摘されていた。 即ち、主幹単一分岐盤１１がこのフロアの壁面に固定的に設置され、この主幹 単一分岐盤１１から複数配線される配線ケーブル１２…がフリーアクセスフロア １３内を通って各所に配置されるコンセント等を介して各ＯＡ機器１４…に接続 されるものであった（図６参照）。そして、増設するＯＡ機器の位置によっては 固定した位置に設置される主幹単一分岐盤からの配線延長距離が非常に長くなっ てしまい維持監理にも不都合であった。即ち、ＯＡ機器の増設に伴いこの主幹単 一分岐盤内に配置される分岐回路を増設しなければならない場合に備えて主幹単 一分岐盤自体を余裕を持った比較的大きなサイズにしておくために室内の設置位 置が限定されてしまい、その結果、前記したように配線距離が延びてしまってい た。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は前述したような問題点を解決するために成されたものであり、その目 的は、フリーアクセスフロア内の配線を簡素化し、保守監理をし易いように配置 したフリーアクセス埋込型分岐盤を提供することにあり、そのために、主幹回路 盤と、この主幹回路盤から分岐配線される分岐盤であって、前記分岐盤をフリー アクセスフロアの床面に用いられるパネルと同サイズに構成すると共に前記フリ ーアクセスフロアの所定床面に配置して構成する。

【０００６】

【作用】

上記のように主幹回路盤から分岐配線される分岐盤をフリーアクセスフロアの 床面を構成するパネルと同サイズに構成してこのフリーアクセスフロアに配置す ることによって、フリーアクセスフロア配線の簡略化即ち、主幹回路盤と分岐盤 との接続は幹線１系統で良く、ＯＡ機器の増設に対しても、新たな分岐盤をフリ ーアクセスフロアの希望する位置のパネルと交換配置するといった簡便な方法で 良く、保守監理の上でも効率が良い。又、フリーアクセスフロア内の配線のグル ープ化ができる結果、トラブル発生時にも復旧対策の採り易い構成となる。

【０００７】

【実施例】

以下、図１乃至図５に基づいて本考案に係るフリーアクセス埋込型分岐盤を詳 細に説明する。図１はフリーアクセス埋込型分岐盤のフリーアクセスフロアへの 配置状態を示す斜視図、図２はフリーアクセス埋込型分岐盤の要部斜視図、図３ は同・断面図、図４はフリーアクセス埋込型分岐盤内の各機器の配置図、図５は フリーアクセス埋込型分岐盤と周辺機器との接続配線図である。

【０００８】 １はフリーアクセスフロアであり、このフリーアクセスフロア１は図１に示す ようにスラブＳ上に適宜の間隔で脚部２…を配置し、この脚部２…間に掛け渡せ るサイズに構成されたパネル３…をこの脚部２…上に隙間無く敷き詰めて構成さ れているものである（図１参照）。 ４は、前記フリーアクセスフロア１のパネル３の代わりに配置される分岐盤箱 であり、パネル３と同じ平面サイズに構成され、四隅に配置される脚部２…上に 嵌挿配置できるように上部に環状にフランジ４ａを設けると共に全体を箱状に構 成するものである。更に、この分岐盤箱４の四方の側板４ｂには配線用の開口４ ｃがそれぞれ開口されるものである。そして、底板４ｄには図４に詳細に示され るように分岐開閉器５等が配備されるものである（図２、３、４参照）。

【０００９】 尚、４ｅはこの分岐盤箱４の蓋であって、他のパネル３と同じ絵柄模様に構成 されるものである。又、この分岐盤箱４の位置表示のために分岐盤箱４が配置さ れている位置の直上の天井等にはその配置を示す表示がなされて使い易く設計さ れるものである。 ６はフリーアクセスフロア１を設けている室内の壁に配置される主幹回路盤で ある。７はフリーアクセスフロア内幹線ケーブルであり、主幹回路盤６からフリ ーアクセスフロア１の下部に形成される配線スペースに配線され、フリーアクセ スフロア１の所定位置に配置される分岐盤箱４と接続されるものである。そして 、この分岐盤箱４からそれぞれのＯＡ機器８とが枝線ケーブル９により接続配線 されるものである。

【００１０】 以下、上記の構成に基づいて本考案に係るフリーアクセス埋込型分岐盤の作用 を説明する。 即ち、フリーアクセスフロア１が設けられている室内の所定壁面に主幹回路盤 ６が設置され、この主幹回路盤６から分岐盤箱４の数やＯＡ機器の数に応じた複 数のフリーアクセスフロア内幹線ケーブル７がフリーアクセスフロア１内の配線 スペース及び分岐盤箱４の開口４ｃを通って各分岐盤箱４内に配置される分岐開 閉器５に配線される。そして、この分岐開閉器５と各ＯＡ機器８とが枝線ケーブ ル９にて配線接続されるものである。

【００１１】 以上のように本考案においては、一定の数のＯＡ機器８に接続可能な分岐盤箱 ４をフリーアクセスフロア１の適宜な位置に埋め込んで配置してあるので、主幹 回路盤６自体のサイズを小さく構成することができる。更に、図６の従来の配線 図に示すように主幹単一分岐盤１１内に多くの機器を配置し、そこから各ＯＡ機 器１４に配線ケーブル１２でもって直に配線されている場合に比較してフリーア クセスフロア内を配線する配線ケーブルの数を大幅に減少せしめることができ、 各種工事の簡略化にも繋がり、更には、断線事故や停電時といった非常時のトラ ブルにも迅速に対応できるグループ回路を構成できるので保守監理の点において も非常に有益なものとなる等の種々の効果が得られるものである。

【００１２】

【効果】

本考案に係るフリーアクセス埋込型分岐盤は、主幹回路盤と、この主幹回路盤 から分岐配線される分岐盤であって、前記分岐盤をフリーアクセスフロアの床面 に用いられるパネルと同サイズに構成すると共に前記フリーアクセスフロアの所 定床面に配置して構成するのでフリーアクセスフロアの床面を構成するパネルと 同サイズに構成した分岐盤を当初よりこのフリーアクセスフロアに配置すること によって、主幹回路盤からの分岐盤へのフリーアクセスフロア内配線の簡略化即 ち、主幹回路盤と分岐盤との接続は幹線１系統で良く、ＯＡ機器の増設に対して も、分岐盤をフリーアクセスフロアの希望する位置のパネルと交換配置するだけ で良く、保守監理の点でも効率が良い。又、フリーアクセスフロア内の配線のグ ループ化ができる結果、トラブル発生時にも復旧対策の講じ易い構成となる等種 々の優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るフリーアクセス埋込型分岐盤のフ
リーアクセスフロアへの配置状態を示す斜視図である。

【図２】本考案に係るフリーアクセス埋込型分岐盤の要
部斜視図である。

【図３】本考案に係るフリーアクセス埋込型分岐盤の断
面図である。

【図４】本考案に係るフリーアクセス埋込型分岐盤内の
各機器の配置図である。

【図５】本考案に係るフリーアクセス埋込型分岐盤と周
辺機器との接続配線図である。

【図６】従来例における分電盤とＯＡ機器との配線を示
す説明図である。

【符号の説明】

１ フリーアクセスフロア ２ 脚部 ３ パネル ４ 分岐盤箱 ４ａ フランジ ４ｂ 側板 ４ｃ 開口 ４ｄ 底板 ４ｅ 蓋 ５ 分岐開閉器 ６ 主幹回路盤 ７ （フリーアクセスフロア内）幹線ケーブル ８ ＯＡ機器 ９ 枝線ケーブル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 主幹回路盤と、この主幹回路盤から分岐
   配線される分岐盤であって、前記分岐盤をフリーアクセ
   スフロアの床面に用いられるパネルと同サイズに構成す
   ると共に前記フリーアクセスフロアの所定床面に配置し
   たことを特徴とするフリーアクセス埋込型分岐盤。