JPH06529Y2 - サッシの施錠装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はサッシの引き違い障子の召合せ框間に設けたク
レセント錠によって施錠する施錠装置に関する。

（従来技術とその問題点） 一般にクレセント錠は、サッシ枠に摺動自在に収容され
た引き違い障子のうち屋内側の引き違い障子の内召合せ
框の側面に設けられたクレセント本体と、屋外側の外召
合せ框の側面に設けられたクレセント受けとから構成さ
れ、クレセント本体をクレセント受けに係脱させること
により、施錠、解錠を行なうものである。

しかしながら、このようなクレセント錠による施錠装置
は、クレセント本体及びクレセント受けが召合わせ框の
側面から外方に露出しているので、内観及び外観が損な
われるほか、屋外からクレセント錠の位置が容易に視認
できるから、防犯上も問題があった。

（考案の技術的課題） 本考案は上記問題点を解消し、特に外部から視認しにく
く、防犯性に優れるとともに、サッシの内観、外観を向
上させることができるサッシの施錠装置を提案すること
をその技術的課題とする。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決するため、本考案に係るサッシの施錠装
置は、サッシ枠内に摺動自在に収容された引き違い障子
のうち屋内側の引き違い障子の内召合せ框の召合せ側に
取付け凹部又は取付け段部を形成し、該取付け凹部又は
取付け段部にクレセント本体を、屋内外方向に設けられ
た支軸のまわりに障子面と平行な面に沿って回動すると
ともに、上記召合せ框の側方に出没自在に取り付け、屋
外側の引き違い障子の外召合せ框の召合せ側には上記ク
レセント本体を受けるクレセント受けを形成し、上記ク
レセント本体をクレセント受けに係合させて施錠したと
きに、クレセント本体及びクレセント受けの全部又はほ
ぼ全部が召合せ框の見付け幅内に納まるように形成する
ことを特徴とする。

（実施例） 以下、図面によって本考案の実施例について説明する。

第１図〜第３図はサッシを示すもので、このサッシは上
枠１、下枠２、縦枠３によって枠組みされたサッシ枠内
に２枚の引き違い障子４、５と網戸６を摺動自在に収容
してなるもので、引き違い障子４、５の召合せ框７、８
間にクレセント錠ａを設けて施錠するように構成されて
いる。

クレセント錠ａはクレセント本体９とクレセント受け１
０とからなり、クレセント本体９は屋内側の内召合せ框
４に設けられ、クレセント受け１０は屋外側の外召合せ
框５に取付けられている。

内召合せ框７にはガラス嵌合溝１１が形成されているほ
か、屋内側に補強中空部１２が形成され、召合せ側には
鈎形係合縁１３とともにクレセント本体９を取付けるた
めの取付け凹部１４が形成されている。

クレセント本体９は、第４図に示されるように、取付け
座９ｂに屋内外方向に設けられた支軸１５のまわりに錠
体９ａを障子面と平行な面に沿って回動するとともに、
上記内召合せ框７の側方に出没自在に取り付けられてい
る。取付け座９ａは上記内召合せ框７の取付け凹部１４
の底壁１４ａに固定され、錠体９ａにはレバー１６と錠
片１７とが形成されている。そして、上記錠体９ａは、
解錠時（レバー１６が下向きのとき）にレバー１６の外
面が内召合せ框７の側面と同じか、それよりも内側に配
置されている。

なお、内召合せ框７の側面を構成する側面縁４ａには、
回転時の錠体９ａに当たらないように、切欠き部２０が
形成されている。この切欠き部２０は取付け凹部１４の
深さ、錠体９ａの取付け態様等に応じて形成すればよ
く、例えば上記切欠き部２０に第３図に点線で示す切欠
き部２０ａを連続的に形成することにより、レバー１６
をほぼ１８０°回転させることができる。また、第５図
の場合にはレバー１６が棒状となっており、切欠き部を
設ける必要がない。また、内召合せ框７のクレセント本
体取付け用の部位は、凹部として形成されるものに限ら
ない。段部として形成してもよい。

次に、外召合せ框８の召合せ側には、上記クレセント本
体９の錠片１７と係合可能な位置にクレセント受け１０
が取付けられている。

上記構成において、施錠する時はレバー１６により錠体
９ａを回す。クレセント本体９の支軸１５は屋内外方向
に設けられているから、錠体９ａはガラス面と平行な方
向に回動し、錠片１７が外召合せ框８のクレセント受け
１０に係合し、内外の召合せ框が引き寄せられて施錠さ
れる（第２図参照）。解錠するときは、レバー１６によ
り錠体９ａを反対側に回動させればよい。

なお、上記クレセント錠ａは、錠体９ａ回動後（施錠
時）には、クレセント錠ａの全部又はほぼ全部が召合せ
框７、５の見付け幅内に納まるように形成されている。
但し、第３図に点線で示すように切欠き部２０ａが形成
されているときは、解錠時でもレバー１６を見付け幅内
に納めることができる。

また、上記施錠装置は、クレセント本体９をガラス面と
平行な方向に回動させる点が、従来の方式のクレセント
錠と異なるところである。

（考案の作用、効果） 上述のように、クレセント本体及びクレセント受けは、
それぞれ内召合せ框及び外召合せ框の召合せ側に取付け
られ、内召合せ框のクレセント本体をレバーにより回し
て外召合せ框のクレセント受けに係合させ、内外の召合
せ框が引き寄せられて施錠した場合、クレセント錠の全
部又はほぼ全部が内召合せ框の見付け幅内に納まる。ま
た、クレセント本体は、屋内外方向に設けられた支軸の
まわりに障子面と平行な面に沿って回動するとともに、
上記内召合せ框の側方に出没自在に取り付けられてい
る。

このように、クレセント錠は屋内側には直接には露出し
ないから、施錠時の内観がよい。同様に、クレセント錠
の位置は外部から視認しにくいため、防犯性も優れてい
る また、クレセント本体は内召合せ框の側方に出没自在に
取り付けられているから、解錠時には外部に突出させて
操作すればよい。したがって、操作が楽である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る施錠装置を備えたサッシの正面
図、第２図は第１図のＸ−Ｘ線上の拡大断面図、第３図
はクレセント本体の斜視図、第４図及び第５図はクレセ
ント本体と内召合せ框との取付け態様説明図である。 符号ａ…クレセント錠、４、５…引き違い障子、７…内
召合せ框、８…外召合せ框、９…クレセント本体、１０
…クレセント受け

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】サッシ枠内に摺動自在に収容された引き違
   い障子障子のうち屋内側の引き違い障子の内召合せ框の
   召合せ側に取付け凹部又は取付け段部を形成し、該取付
   け凹部又は取付け段部にクレセント本体を、屋内外方向
   に設けられた支軸のまわりに障子面と平行な面に沿って
   回動するとともに、上記内召合せ框の側方に出没自在に
   取り付け、屋外側の引き違い障子の外召合框の召合せ側
   には上記クレセント本体を受けるクレセント受けを形成
   し、上記クレセント本体をクレセント受けに係合させて
   施錠したときに、クレセント本体及びクレセント受けの
   全部又はほぼ全部が召合せ框の見付け幅内に納まるよう
   に形成したことを特徴とするサッシの施錠装置。