JPH0652185U - ヒートシンク構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 大きな表面積を得て冷却効率を高めるととも
に、軽量化を行うヒートシンクを供給する。 【構成】 押し出し成型されるヒートシンク構造であっ
て、冷却フィンベース２とこの冷却フィンベース２から
外部に向かって外部フィン３を設け、さらに上記冷却フ
ィンベース２と外部フィン３との間に中空部４によって
構成される中空部フィン４を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、溶接機、充電器、半導体装置などの大容量の電力用電源機器に用 いられるヒートシンク構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

電力用電源機器が大容量の場合、使用される半導体のヒートシンクは充分な放 熱を考慮し、設計しなければならない。そこで、従来ひとつの冷却フィンベース に複数個の冷却フィンを設けて半導体の冷却を行っていた。このため、ヒートシ ンクは大型で冷却効率を高めるように内部には多数のフィンが設けられている。 この様なヒートシンクは主にアルミニウムで、数百度に加熱した丸棒を型にいれ 、押し出し加工して成型される。しかし、上述のように大型のヒートシンクでは フィンが多数で長いため、引き抜き加工が困難であり、設計通りの肉厚や形状が 得られない等の欠点があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述のように、大型のヒートシンクではフィンが多数で長いため、成型が困難 であった。とくに、フィンの長さと間隔は両者の比を表すトング比を５以下にし なければ成形できないため、フィンの数が増え、大型で重いヒートシンクになっ ていた。

【０００４】 この考案の目的は、大きな表面積を得て冷却効率を高めるとともに、軽量化を 図ることができるヒートシンクを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決しようとする手段】

この考案は、押し出し成型されるヒートシンク構造であって、冷却フィンベー スと、このフィンベースから外部の向かって外部フィンが設けられかつ、上記冷 却フィンベースと上記外部フィンとの間に中空部によって構成される中空部フィ ンを設けたものである。

【０００６】

【作用】

この考案では、押し出し形型されるヒートシンクで冷却フィンベースと外部フ ィンとの間に中空部フィンが設けられているので、比較的小さな断面形状で大き な表面積が得られ、半導体の冷却効率が高められる。

【０００７】

【実施例】

以下にこの考案の実施例を図に基づいて詳細に説明する。図１はこの考案のヒ ートシンク構造を示す。このヒートシンク構造１は、半導体が取り付けられる冷 却フィンベース２とこの冷却フィンベースから外部に向かって外部フィン３が設 けられている。

【０００８】 冷却フィンベース２と外部フィン３との間に複数の中間部４が設けられ、中空 部相互間に中空部フィン５が設けられている。外部フィン３及び中空部フィン５ はともにトング比が５以下に設計されている。

【０００９】 そして、長さが２００ｍｍ、強制対流条件が風速２．５〜３ｍ／秒の熱抵抗０ ．１８８℃／Ｗのヒートシンクは、重量２．０６ｋｇ、断面積７９５０平方ミリ メートルであった。これに対し従来の中空フィンをもたず冷却フィンベースと長 さ２００ｍｍ強制対流条件が風速２．５〜３ｍ／秒において熱抵抗０．１８７℃ ／Ｗのヒートシンクは、重量が４．３７ｋｇ、断面積が１７３７０平方メートル であった。

【００１０】 図１のヒートシンク構造のものは、外部フィン相互間の長さと中空部フィン相 互間の長さを異なる値に選んでいるが同じであってもよい。

【００１１】

【考案の効果】

この考案によれば、押し出し成型されるヒートシンクで中空部フィンを設ける ことによって、表面積が増し冷却効率を高めることができる。なお、従来のヒー トシンクと熱抵抗が同じヒートシンクでは重量で１／１．５〜１／２の軽量化が 得られ、容積比で１／２〜１／２．５の小型化が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例であるヒートシンク構造を示
す図である。

【符号の説明】

１ ヒートシンク ２ 冷却フィンベース ３ 外部フィン ４ 中空部 ５ 中空部フィン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 押し出し成型されるヒートシンクの構造において、冷却
   フィンベースと、この冷却フィンベースから外部に向か
   って外部フィンが設けられ、かつ上記冷却フィンベース
   と上記外部フィンとの間に中空部によって構成される中
   空部フィンを設けたことを特徴とするヒートシンク構
   造。