JPH0651853B2 - 塗料改質材及びその製造方法 - Google Patents

塗料改質材及びその製造方法

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JPH0651853B2
JPH0651853B2 JP60192667A JP19266785A JPH0651853B2 JP H0651853 B2 JPH0651853 B2 JP H0651853B2 JP 60192667 A JP60192667 A JP 60192667A JP 19266785 A JP19266785 A JP 19266785A JP H0651853 B2 JPH0651853 B2 JP H0651853B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の技術分野] 本発明は、新規な塗料用の改質材に係り、合成樹脂塗
料、特に淡色カラーの合成樹脂塗料に配合してその取扱
作業性、化学的特性、物理的特性等を改善するための塗
料改質材及びその製造方法に関する。
[従来の技術] ポリオール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の合成
樹脂塗料は、適当な溶剤に溶解して使用されるが、耐薬
品性、耐候性等の性能を高めようとすると必然的にその
重合度が高くなり、粘度が高くなってその塗装性や施工
性等の取扱作業性が悪化する。そこで、これらの合成樹
脂塗料については、有機溶剤で希釈しその取扱作業性等
を改善することが行なわれているが、有機溶剤の使用量
が多くなるとこの有機溶剤が大気中に放散し、大気汚染
の問題が生じたり、塗装面の収縮により亀裂やクラック
が発生して塗装本来の性能が低下するという問題が生じ
る。
このため、これらの合成樹脂塗料については、その粘度
を低下させて取扱作業性を改善したり、これに加えて耐
水性、耐薬品性、耐候性等の化学的特性や耐屈曲性、耐
衝撃性、抗張力、伸び、引裂き強度等の物理的特性を改
善したり、下地の被塗装面との接着性を改善したり、さ
らには価格を下げる等の目的で、改質材と称されるもの
が使用されている。
従来、この種の改質材としては、コールタール、コール
タールピッチ、アスファルト、ギルソナイト等の瀝青物
質が使用されていたが、これらの瀝青物質は黒色であっ
て淡色カラー用の合成樹脂塗料には使用でず、また、石
油樹脂、クマロン樹脂、キシレン樹脂等も使用されてい
るが、これらの樹脂は架橋樹脂との相溶性に問題があっ
たり、ハイソリッド化に問題があって実際には使用が困
難である。さらには、希釈を主目的とするものとして、
ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート等のフタル
酸エステル類が、エチレングリコールジベンゾエート、
プロピルグリコールジベンゾエート等の安息香酸エステ
ル類が、アジピン酸ジカプリル等のアジピン酸誘導体類
や、隣酸トリブチル等の燐酸トリエステル類や、エチレ
ングリコール等のエチレングリコール類等が知られてい
るほか、エポキシ樹脂塗料用の反応性希釈材として、ス
チレンオキサイド、アリルグリシジルエーテル、フェニ
ルグリシジルエーテル等が知られているが、これらはい
ずれも単なる希釈材としての効果や増量材としての効果
しかなく、また、揮発性の高いものが多い。
しかも、上記従来の改質材においては、その使用量を多
くすると、取扱作業性は改善されても得られた塗膜の化
学的特性や物理的特性が悪化して耐久性も低下し、反対
に、その使用量を少なくすると、合成樹脂塗料の種類に
もよるが、一般に粘度が高くなって取扱作業性が改善さ
れない。
そこで、溶剤を全く使用しないノンソルベント型の合成
樹脂塗料が溶剤を使用してもその使用量が少量であるソ
ルベントレス型の合成樹脂塗料の開発が強く要請される
ようになり、溶剤等を使用することなく取扱作業性を改
善することができ、合成樹脂塗料を露出面で使用しても
生成した塗膜の表面から揮発する成分が少なくて大気汚
染の問題や収縮による塗膜の亀裂やクラック等の発生と
いう問題がないものとして、イソプロペニルトルエンを
主成分とするモノマーの液状低重合物を改質材とするこ
とが提案されている(特公昭 58-25,348号、特公昭 58-
46,134号、特開昭 55-36,263号及び特開昭 60-88,019号
の各公報)。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、塗料改質材として上記従来のイソプロペ
ニルトルエンを主成分とするモノマーの液状低重合物を
使用する場合は、その性能についてはほぼ満足し得るも
のであるが、原料として使用するイソプロペニルトルエ
ンを主成分とするモノマーがシメン法クレゾール合成時
の副生油かハイドロパーオキサイド経由のフェノール合
成時の副生油であって、資源的に限られているという問
題がある。
ところで、資源的に限られている上記イソプロペニルト
ルエンに代えて、工業的に大量に生産され資源的に豊富
なスチレンを原料にして塗料改質材を製造することも考
えられるが、スチレンはそのα−位に重合の立体障害と
なるアルキル基がなく、通常行なわれている重合法では
その重合度が高くなって2分子重合体から5分子重合体
を主成分とする所定粘度のオリゴマーを製造することが
できず、僅かにイソプロペニルトルエンの共重合用モノ
マーとして提案されている(特公昭 58-25,348号公報)
だけである。
なお、スチレンの2分子重合体の製造については、種々
提案されているが(特公昭 49-11,215号、特公昭 59-1
0,329号、特開昭51-115,449号の各公報)、これらはい
ずれも有機合成中間体や高分子原料としての用途を目的
としたものであって2分子重合体が主体であり、塗料改
質材として使用する上で必要な2分子重合体から5分子
重合体を主成分とした所定粘度のオリゴマーにはなら
ず、塗料改質材としては使用し得ないものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、かかる観点に鑑みて創案されたもので、資源
的に豊富なスチレンを原料とした塗料改質材及びその製
造法を提供するものである。
すなわち、第1番目の発明は、スチレンモノマー40重
量%以上含有する原料油を酸触媒の存在下に一次重合し
て得られた一次低重合物に、ホルムアルデヒド類と酸触
媒とを加え重縮合させて得られた粘度(25℃)10〜1
00ポイズの液状オリゴマーからなる塗料改質材を提供
するものであり、また、第2番目の発明は、スチレンモ
ノマー40重量%以上含有する原料油を水及び/又は沸
点80℃以上のアルコール並びに酸触媒の存在下に一次
重合し、得られた一次低重合物にホルムアルデヒド類と
酸触媒とを加えて重縮合させる粘度(25℃)10〜10
0ポイズの液状オリゴマーからなる塗料改質材の製造方
法である。
なお、本発明において用いられている粘度(25℃)は、
JIS K 5400に定められた回転粘度計(BM型粘度計)法
により25℃で測定された値である。
本発明においては、塗料改質材として使用する液状オリ
ゴマーの粘度(25℃)は10〜100ポイズ、好ましく
は20〜60ポイズの範囲にあることが必要である。こ
の粘度が10ポイズより低いと、合成樹脂塗料に配合し
て塗装した際に長時間の間にその塗装面から揮発成分が
放散し、大気汚染の問題が塗膜に収縮現象が生じるとい
う問題が発生し、反対に、100ポイズより高くなる
と、粘度が高くなってその取扱作業性が著しく損われ、
また、塗膜内部での可塑化効果による内部応力緩和作
用、塗膜の付着性、被塗装面に錆等が存在する悪素地面
への浸透性等が低下する。本発明で使用する液状オリゴ
マーは、スチレン単独のオリゴマーに4-フェニル−1,3-
ジオキサンが重縮合しており、エポキシ樹脂塗料、ウレ
タン樹脂塗料等の多くの合成樹脂塗料に対して優れた相
溶性を示し、塗料設計上その自由度が極めて高いもので
ある。
この液状オリゴマーは分子量100〜700の不飽和低
重合体をその主成分とするもので、上記粘度(25℃)1
0〜100ポイズの範囲を示すものは、通常、分子量1
00〜200のものが2〜12重量%、好ましくは4〜
10重量%で、分子量200〜300のものが48〜5
8重量%、好ましくは50〜56重量%で、分子量30
0〜400のものが20〜30重量%、好ましくは22
〜28重量%で、分子量400〜500のものが5〜1
5重量%、好ましくは7〜13重量%で、分子量500
以上のものが1〜10重量%、好ましくは2〜8重量%
の範囲の組成を有する。
この液状オリゴマーは、アクリル系ポリオール、ポリエ
ーテル系ポリオール、トリアジン系ポリオール、ポリエ
ステル系ポリオール等のポリオール樹脂塗料、フタル酸
樹脂塩化ゴム塗料、エポキシエステル塗料等についてそ
の改質材として使用できるだけでなく、エポキシ樹脂塗
料、ウレタン樹脂塗料等ほとんど全ての合成樹脂塗料に
ついてその改質材として使用でき、特にエポキシ樹脂塗
料やウレタン樹脂塗料に対する改質材として有利に使用
できるものである。
本発明の液状オリゴマーを製造するには、先ず、スチレ
ンモノマー40重量%以上含有する原料油を水及び/又
は沸点80℃以上のアルコール並びに酸触媒の存在下に
一次重合し、次いで、得られた一次低重合物にホルムア
ルデヒド類と酸触媒とを加えて重縮合させる。
本発明の塗料改質材を製造する際に、原料として使用す
るスチレンモノマー40重量%以上含有する原料油は、
それがスチレンモノマーを40重量%以上含有するもの
であればよく、スチレンモノマーそれ自体であってもよ
いほか、スチレンモノマー精製塔の原料油等でスチレン
モノマーを40重量%以上含むものであってもよく、好
ましくはスチレンモノマーそれ自体である。原料油のス
チレン含有量が40重量%より低いと、モノマー濃度が
低すぎて同一条件下では低重合のものが多くなりすぎ、
粘度が低くなりすぎる。
そして、上記一次低重合物を製造する上で、酸触媒並び
に少量の水及び/又は沸点80℃以上のアルコールの存
在は必須である。
この目的で使用する酸触媒としては、所望の重合度で所
望の粘度を有する一次低重合物を製造するために好まし
くは芳香族スルホン酸触媒であり、この芳香族スルホン
酸としては、例えば、p-トルエンスルホン酸、ベンゼン
スルホン酸、キシレンスルホン酸、ナフタレンスルホン
酸、ナフタレンジスルホン酸、メシチレンスルホン酸等
を挙げることができ、また、これらの酸触媒については
その1種のみを使用してもよく、2種以上の混合物とし
て使用してもよい。この酸触媒の使用量については、ス
チレンモノマー100重量部に対して、通常1〜10重
量部、好ましくは3〜8重量部であり、1重量部より少
ないと重合反応の反応速度が遅くなりすぎ、反対に、1
0重量部より多くなると重合反応の反応速度が早すぎて
重合度が高くなりすぎる。
また、一次低重合物を製造する際に使用する水及び/又
は沸点80℃以上のアルコールとしては、水それ自体、
イソプロピルアルコール、アリルアルコール、n-プロピ
ルアルコール、n-ブチルアルコール、iso-ブチルアルコ
ール、sec-ブチルアルコール等を挙げることができ、こ
れらはその1種のみを使用することができるほか、2種
以上の混合物として使用することもできる。これらの水
及び/又は沸点80℃以上のアルコールは、液状オリゴ
マーを製造する際に、その反応抑制剤として作用するも
のであり、これがないと重合反応が進みすぎてスチレン
モノマーはポリマーとなり、オリゴマーの段階で停止さ
せることができない。
使用する水の量としては、触媒純量に対して10〜60
重量%程度であり、例えばこの水を芳香族スルホン酸水
溶液として使用する場合は62〜91重量%芳香族スル
ホン酸水溶液とするのがよい。従って、例えばスチレン
モノマー100重量部に対してp-トルエンスルホン酸を
5重量部使用した時には水を0.5〜3重量部使用する
のが好ましい。触媒純量に対して、水の使用量が10重
量%より少ないと、反応の制御が困難になると共に、2
分子重合体の生成比率が30重量%以下になって一次低
重合物の程度が高くなり、反対に60重量%より多い
と、反応速度が遅くなると共に一次低重合物の歩留が低
下し、2分子重合体の生成比率が50重量%を越えて揮
発成分が多くなる。
また、沸点80℃以上のアルコールを使用する場合のそ
の使用量については、触媒純量に対して、2〜40重量
%が好ましく、例えばこのアルコールを芳香族スルホン
酸アルコール溶液として使用する場合は71〜98重量
%芳香族スルホン酸アルコール溶液とするのがよい。従
って、例えばスチレンモノマー100重量部に対してp-
トルエンスルホン酸を5重量部使用した時にはアルコー
ルを0.1〜2重量部、好ましくは1重量部程度使用す
る。
この水及び/又は沸点80℃以上のアルコールの使用量
を調整することにより、生成する一次低重合物の分子量
分布を調製することができ、種々の分子量分布を有する
一次低重合物を容易に製造することができる。
なお、この水及び/又は沸点80℃以上のアルコールつ
いては、使用する酸触媒が水分やアルコールを含有する
場合にはその水分やアルコールもここにいう水及び/又
はアルコールとして計算され、従って使用する酸触媒が
水溶液やアルコール溶液である場合にはこれを考慮して
添加する水及び/又は沸点80℃以上のアルコールの量
を決定する。
さらに、上記一次低重合物を製造する際の温度条件は、
通常80〜100℃の範囲でよいが、反応開始当初から
反応温度を高くすると反応系の温度調整が困難になる場
合があるので、好ましくは反応開始当初は反応系の温度
を比較的低くし、その後に反応系の温度を上昇させるよ
うにするのがよい。
次に、上記重合反応で反応生成物として得られた一次低
重合物に、ホルムアルデヒド類と酸触媒とを加えて重縮
合させることにより、塗料改質材となる粘度(25℃)1
0〜100ポイズの液状オリゴマーを製造する。この
際、一次低重合物については、ホルムアルデヒド類と酸
触媒とを加えて重縮合させる前に一旦単離してもよい
が、反応混合物にホルムアルデヒド類と酸触媒とを追加
して反応をさせることができるので、好ましくは一次低
重合物の反応混合物をそのまま使用する。
この目的で使用されるホルムアルデヒド類としては、一
般に市販されているパラホルムアルデヒド、ホルムアル
デヒド、アセトアルデヒド等を挙げることができ、好ま
しくはパラホルムアルデヒドである。また、酸触媒とし
ては、硫酸、塩化アルミニウム、塩化スズ等のフリーデ
ルクラフツ触媒のほか、上記一次低重合物の製造に好適
な芳香族スルホン酸を使用することができ、好ましくは
この芳香族スルホン酸である。
上記原料油に対するホルムアルデヒド類及び酸触媒の使
用量は、ホルムアルデヒド類が一次低重合物100重量
部に対して20〜80重量部、好ましくは57〜72重
量部であり、酸触媒が1〜10重量部、好ましくは2〜
5重量部である。そして、この重縮合反応の反応温度
は、通常80〜120℃、好ましくは100〜110℃
であって、反応時間は、反応温度、触媒の種類及びその
使用量、目標とする液状オリゴマーの粘度等によって適
宜決定されるものであるが、通常1〜10時間の範囲で
ある。
この液状オリゴマーを製造するに当っては、反応の当初
先ずフェニルジオキサンが生成し、触媒の追加と反応系
内の水を抜くことによって重縮合がさらに進行し、この
反応系内の水がほとんど抜けた時に重縮合が完了する
が、反応系内の水を完全に除くと着色が起こって生成し
た液状オリゴマーが濃褐色となり、淡色カラー用の塗料
には使用し得なくなってしまうので、例えば、85重量
%パラホルムアルデヒドを使用した時にはこのパラホル
ムアルデヒド中に含まれている水分の量である15重量
%に相当するだけの水が反応系に残っている段階で反応
を停止させるのがよい。
本発明において、液状オリゴマーを塗料改質材として使
用する場合、この改質材は、合成樹脂塗料中に通常1〜
70重量%、好ましくは5〜50重量%配合される。こ
の配合割合が少なすぎると粘度が高くなって取扱作業性
の改善が不十分になるほか、生成した塗膜の弾性が低下
して亀裂等の原因になり、また、多すぎると合成樹脂塗
料が本来有する優れた化学的及び物理的な特性を損う結
果になる。
本発明の塗料改質材を合成樹脂塗料に配合するに際して
は、他の添加材、例えば、各種の顔料、炭酸カルシウ
ム、クレー、タルク等の充填材や、消泡剤、遥変剤等の
各種添加剤や、必要に応じて添加される溶剤等を配合す
ることができる。
また、本発明の塗料改質材は、合成樹脂塗料に配合され
て塗料として使用されるほか、合成樹脂に組成物の1つ
として配合され、床材、シール材、防水材等としても使
用し得るものである。
[実施例] 以下、実施例、比較例及び試験例に基づいて、本発明を
具体的に説明する。
実施例1 スチレンモノマー100重量部と85重量%p-トルエン
スルホン酸水溶液5重量部(p-トルエンスルホン酸3.
5重量部、水1.5重量部)とを反応器に仕込み、昇温
させて95〜98℃で1時間一次重合し、次いで反応混
合物中に85重量%パラホルムアルデヒド27重量部
(パラホルムアルデヒド22.95重量部、水4.05
重量部)を純p-トルエンスルホン酸5重量部とを加え、
反応温度を100〜108℃で3時間還流下に重縮合反
応させた。
反応終了後、水洗して触媒のp-トルエンスルホン酸を除
去し、150℃、20mmHgの条件で減圧蒸溜を行い、未
反応成分を除去して粘度(25℃)25ポイズの液状オリ
ゴマー114重量部を得た。
得られた液状オリゴマーについて、比重(20℃)、色調
(ガードナー)、加熱残分及び相溶性を調べた。結果
は、比重(20℃)が1.08で、色調が2で、加熱残分
が85.5重量%であり、相溶性評価が〇であった。
なお、相溶性については、対象架橋樹脂塗料10重量
部、改質材としての液状オリゴマー10重量部及びシン
ナー10重量部を混合し、厚さ5mmに塗布して25℃で
1日間養生し、得られた塗膜の性状を肉眼で観察し、そ
の評価については、◎:塗膜が透明で表面タックが全く
認められない、〇:塗膜が半透明であるが表面タックが
認められない、△:塗膜が半透明又は不透明で表面タッ
クが少し認められる、及び、×:塗膜が半透明又は不透
明で表面に改質材成分が分離している、の4段階評価で
行った。
実施例2 スチレンモノマー100重量部と70重量%キシレンス
ルホン酸水溶液5重量部(キシレンスルホン酸3)5重
量部、水1.5重量部)とを反応器に仕込み、昇温させ
て95〜98℃で1時間一次重合し、次いで反応混合物
中に85重量%パラホルムアルデヒド27重量部(パラ
ホルムアルデヒド22.95重量部、水4.05重量
部)と純キシレンスルホン酸5重量部とを加え、反応温
度を100〜108℃で3時間還流下に重縮合反応させ
た。
反応終了後、水洗して触媒のキシレンスルホン酸を除去
し、170℃、20mmHgの条件で減圧蒸溜を行い、未反
応成分を除去して粘度(25℃)32ポイズの液状オリゴ
マー109重量部を得た。
得られた液状オリゴマーについて、比重(20℃)、色調
(ガードナー)、加熱残分及び相溶性を調べた。結果
は、比重(20℃)が1.07で、色調が2で、加熱残分
が84.5重量%であり、相溶性評価が〇であった。
比較例1 スチレンモノマー100重量部と、85重量%パラホル
ムアルデヒド85重量部(パラホルムアルデヒド72.
25重量部、水12.75重量部)と、純p-トルエンカ
ルホン酸3重量部とを反応器に仕込み、昇温させて98
〜100℃で30分間重縮合反応させ、次いで純p-トル
エンカルホン酸27重量部を加え、1時間100〜10
1℃で還流下に反応を継続し、さらに副生した水を除去
しながら還流下に1.5時間反応させた。
反応終了後、水洗して触媒のp-トルエンスルホン酸を除
去し、150℃、20mmHgの条件で減圧蒸溜を行い、未
反応成分を除去して粘度(25℃)2.6ポイズの液状低
重合物114重量部を得た。
得られた液状オリゴマーについて、比重(20℃)、色調
(ガードナー)、加熱残分及び相溶性を調べた。結果
は、比重(20℃)が1.15で、色調が12で、加熱残
分が55.9重量%であり、相溶性評価が◎であった。
比較例2 スチレンモノマー50重量部とキシレン50重量部を反
応器に仕込み、昇温させて98〜102℃に保持し、水
やアルコールを使用することなく活性白土(水沢薬品
(株)製商品名:ガレオンアースNS)2重量部を30
分間かけて添加し、添加終了後、98〜102℃で1時
間重合させた。
反応終了後、水洗して触媒の活性白土を除去し、150
℃、20mmHgの条件で減圧蒸溜を行い、未反応成分を除
去して軟化点58℃の固形重合物45重量部を得た。得
られた固形重合物の色調は1で、加熱残分は96.3重
量部で、また、相溶性は×であった。
参考例1 特開昭 55-46,263号公報記載の方法と同じ方法で製造し
たイソプロペニルトルエンの単独低重合物 参考例2 特公昭 58-46,134号公報記載の方法と同じ方法で製造し
たイソプロペニルトルエンとホルムアルデヒドとの低共
重合物 試験例1〜5;改質材としての性能評価 塗料改質材として、試験例1では実施例1で得られた液
状オリゴマー20重量部を使用し、試験例2では実施例
2で得られた液状オリゴマー20重量部を使用し、試験
例3では比較例1で得られた液状低重合物を20重量部
使用し、また、試験例4では比較例1で得られた液状低
重合物14重量部を比較例2で得られた固形重合物7重
量部との混合物を使用し、さらに、試験例5では参考例
1のイソプロペニルトルエンの単独低重合物10重量部
と参考例2のイソプロペニルトルエンとホルムアルデヒ
ドとの低共重合物10重量部との混合物を使用し、これ
ら各塗料改質材とエポキシ変性ポリオール(旭電化
(株)製商品名:アデカEPX-6030)23重量部とを混合
し、得られた各混合物に酸化チタン9重量部、タルク2
7重量部、消泡剤及び遥変剤からなる添加剤2重量部及
びシンナー9重量部並びに硬化剤として変性メチレンジ
イソシアネート(日本ポリウレタン(株)製商品名:コ
ロネートDC-2757 )8重量部及びシンナー2重量部をそ
れぞれ添加して塗料組成物を調製した。
得られた各塗料組成物について、その塗料粘度(20
℃)、圧塗り性、レベリング性、錆面への塗装性、ブラ
スト板への密着性、錆面への密着性、ブラスト板使用の
耐5wt%塩水噴霧試験(JIS K 5400)、錆板使用の耐5wt%
塩水噴霧試験(JIS K 5400)、ブラスト板又は錆板使用
の耐3wt%塩水試験(常温で30日間塩水に浸漬し、塗装
面クロスカット部の錆の侵入幅で判定)、耐酸性試験
(JIS K 5400)、耐アルカリ製試験(JIS K 5400)、塗
膜の残存臭気(1ポリカップの内側に500g/m2
厚さに塗装し、1日放置後に内部の臭気を嗅ぐ官能試
験)、屋外暴露耐候性(塗装した試料を屋外に3月間放
置した後の塗装面の変化を色差計で測定して判定)、ウ
ェザーメーター噴霧耐候性(塗装した試料を3月間サン
シャインウエザーメーター500Hrで照射した後の塗装
面の変化を色差計で測定して判定)、温度勾配試験(厚
さ400μの塗装面側を60℃とし、非塗装面の裏面を
20℃としてブリスター発生までの時間を測定)、耐衝
撃性(JIS K 5400)及び耐屈曲性(JIS K 5400)を調べ
た。
結果は、レベリング性、ブラスト板への密着性、ブラス
ト板使用の耐5wt%塩水噴霧試験、錆板使用の耐5wt%塩水
噴霧試験、ブラスト板使用の耐3wt%塩水試験、錆板使用
の耐3wt%塩水試験、耐酸性試験、耐アルカリ製試験及び
耐衝撃性についてはいずれの試験例の塗料組成物も良好
であったが、その他の試験結果については第1表に示す
通りであった。
[発明の効果] 本発明の塗料改質材は、合成樹脂塗料に配合されて、取
扱作業性、塗膜の内部応力の緩和、可塑化効果、付着性
の向上、悪化地面(錆面)への浸透性、レベリング製の
向上等の性能を発揮すると共に、塗膜に対して優れた耐
候性、耐薬品性、防蝕性等の性能を付与し、また、カラ
ーリング性が良好で淡色系の合成樹脂塗料の改質材とし
て最適であり、しかも、塗膜にした際に蒸発減量が少な
く、臭気も残らないという優れた性能を有するものであ
る。
また、本発明の塗料用改質材の製造法によれば、上述し
たような優れた塗料改質材を豊富に入手可能なスチレン
モノマーを原料にして安価に製造することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチレンモノマー40重量%以上含有する
    原料油を酸触媒の存在下に一次重合して得られた一次低
    重合物に、ホルムアルデヒド類と酸触媒とを加え重縮合
    させて得られた粘度(25℃)10〜100ポイズの液状
    オリゴマーからなることを特徴とする塗料改質材。
  2. 【請求項2】スチレンモノマー40重量%以上含有する
    原料油を水及び/又は沸点80℃以上のアルコール並び
    に酸触媒の存在下に一次重合し、得られた一次低重合物
    にホルムアルデヒド類と酸触媒とを加えて重縮合させる
    ことを特徴とする粘度(25℃)10〜100ポイズの液
    状オリゴマーからなる塗料改質材の製造方法。
  3. 【請求項3】酸触媒が芳香族スルホン酸触媒である特許
    請求の範囲第2項記載の塗料改質材の製造方法。
  4. 【請求項4】芳香族スルホン酸がp-トルエンスルホン
    酸、ベンゼンスルホン酸、キシレンスルホン酸、ナフタ
    レンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸又はメシチレ
    ンスルホン酸から選択された1種又は2種以上の混合物
    である特許請求の範囲第3項記載の塗料改質材の製造方
    法。
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