JPH0650690B2 - 閉磁路型点火コイル - Google Patents

閉磁路型点火コイル

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JPH0650690B2
JPH0650690B2 JP1042744A JP4274489A JPH0650690B2 JP H0650690 B2 JPH0650690 B2 JP H0650690B2 JP 1042744 A JP1042744 A JP 1042744A JP 4274489 A JP4274489 A JP 4274489A JP H0650690 B2 JPH0650690 B2 JP H0650690B2
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Japan
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ignition coil
magnetic circuit
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closed magnetic
circuit type
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秀男 朝倉
基一 籾山
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日本電装株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、磁気回路を閉磁路とし、一次巻線側の電流の
断続により二次巻線側に接続した点火プラグに高エネル
ギの配電をする閉磁路型点火コイルに関する。
[従来の技術] 閉磁路型点火コイルは、E字型またはL字型などの形状
をした硅素鋼板製の積層コアを組み合わせて、磁気回路
を閉磁路に構成したものであり、効率がよいこと、従っ
て点火コイルを小型化できること、さらに絶縁材として
エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を使用して絶縁性およ
び耐振性が良好であることなどから、オイル充填の開磁
路型のコイルに代わり広く内燃機関の点火系に利用され
ている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、閉磁路型点火コイルの場合、一次巻線側
の電流を遮断して二次巻線側の点火プラグに高エネルギ
を配電する際、点火コイル自体からノイズが発生すると
いう問題が見いだされた。
このノイズは、主に数百キロヘルツ以下、即ち、ラジオ
放送のAM帯域にみられ、従来の雑音低減対策である点
火コイルの一次側回路にコンデンサを接続するといった
構成によっては十分に低減することができない。この結
果、微弱電界エリアでラジオ放送を受信する場合や、ウ
インドガラス内蔵型のアンテナを有する車両で受信条件
がやや劣る場合等には、ラジオの受信が妨げられること
があった。
本発明の閉磁路型点火コイルは上記課題を解決し、数百
キロヘルツ以下の帯域のノイズの発生を低減することを
目的とする。
発明の構成 かかる目的を達成する本発明の構成について以下説明す
る。
[課題を解決するための手段] 本発明の閉磁路型点火コイルは、 磁気回路を閉磁路とし、一次巻線側の電流の断続により
二次巻線側に接続した点火プラグに高エネルギの配電を
する閉磁路型点火コイルにおいて、 前記一次巻線および前記第二次巻線の巻数,平均周長等
の諸元を調整して、前記一次巻線側の漏れインダクタン
スを0.7[mH]以上に設定し、上記一次巻線側の電
流を遮断して二次巻線側の点火プラグに高エネルギを配
電する際に発生するノイズを低減することを特徴とす
る。
[作用] 閉磁路型点火コイルが発生するノイズと、その一次巻線
側の漏れインダクタンスとの関係の一例を、第1図のグ
ラフに示す。横軸は漏れインダクタンスの大きさ、縦軸
は閉磁路型点火コイルのノイズの大きさを示す。同グラ
フは、異なる漏れインダクタンスを有する閉磁路型点火
コイルについて、その発生したノイズの周波数および大
きさの測定を行ない、得られた測定結果を、発生するノ
イズの周波数をパラメータとしてまとめたものである。
測定にあたり、一次巻線側の漏れインダクタンスの大き
さは点火コイルの一次巻線および二次巻線の諸元を調整
することにより変更した。ノイズの測定は、第2図に示
すように、点火コイルAの二次巻線A2を点火プラグB
に接続し、直流電源Cに接続された一次巻線A1の一次
電流をイングナイタDを用いて遮断するといった実際の
使用状態に則した回路構成により行ない、一次回路に雑
音電流プローブEをセットして、一次回路側の雑音電流
を電界強度計Fで測定をした。
第1図のグラフから、一次巻線側の漏れインダクタンス
が増加するのに伴い、点火コイルから発生するノイズが
減少することが分かる。しかも、漏れインダクタンスを
0.7[mH]以上とした条件においては、周波数15
0〜350[KHz]にわたり全体にノイズが小さくな
り、とりわけ周波数270〜350[KHz]においてノ
イズの著しい減少傾向が見られる。即ち、閉磁路型点火
コイルのノイズの大きさは、一次巻線側の漏れインダク
タンスの大きさと相関関係があり、その漏れインダクタ
ンスを0.7[mH]以上とすることにより、点火コイ
ルが発生するノイズを低く抑えることができるのであ
る。
点火コイルの一次巻線側の漏れインダクタンスを0.7
[mH]以上に大きくするためには、点火コイルの一次
巻線及び二次巻線の諸元を調整すればよいが、これは、
例えば、漏れインダクタンスをコイルの諸元により表し
た次の導出式に従って調整することができる。
一次巻線側の漏れインダクタンスLは、 で表される(電気計算vol.45No.14:電気書院)。
ここで、μは真空の透磁率,Nは一次巻線の巻数,lは
一次巻線及び二次巻線の平均周長,dは一次巻線とその
外側に巻回した二次巻線との距離,a1は一次巻線の
幅,a2は二次巻線の幅,hは一次巻線のコイル長を示
す。
上式から、一次巻線の巻数Nや一次巻線及び二次巻線の
平均周長lなどを大きくすることによって、漏れインダ
クタンスを0.7[mH]以上に大きくすることができ
ることが分かる。
[実施例] 以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするた
めに、以下本発明の閉磁路型点火コイルの好適な実施例
について説明する。
(1)第1実施例 第1実施例の閉磁路型点火コイルは、第3図に示すよう
に、従来の閉磁路型点火コイルと同様な外観を有する
が、一次巻線および二次巻線の諸元を、[作用]の項で
説明した漏れインダクタンスの導出式に従って調整し、
漏れインダクタンスを0.7[mH]以上としたもので
ある。この点火コイル1においては、図示するように、
ロ字状の積層コア3に、I字状の中心積層コア5を微小
空隙を設けて配置することにより、磁気回路が閉磁路と
して構成されている。各積層コア3,5は、板厚0.3
5[mm]〜0.5[mm]程度の硅素鋼板を積層したもの
である。中心積層コア5に緊密に嵌め合わされた樹脂製
ボビン7には、一次巻線9が巻回されており、この一次
巻線9の外側に若干の間隔を構成して組み合わされた大
径の樹脂製ボビン11には、二次巻線13が巻回されて
いる。以上の部材は、樹脂製のハウジング15に収めら
れており、各部材の間隙には絶縁材としてのエポキシ樹
脂17が充填され、加熱により硬化されている。
この閉磁路型点火コイル1の諸元は、一次巻線9の使用
をφ0.45[mm]×180(巻数)[T],二次巻線
13の使用をφ0.05[mm]×12700(巻数)
[T],一次巻線9のコイル長hを29[mm],一次巻
線9の幅a1を1.2[mm],二次巻線13の幅a2を
4[mm],一次巻線9と二次巻線13との間の距離dを
2.8[mm],一次巻線9及び二次巻線13の平均周長
lを105[mm]に設定している。
以上の諸元から、この点火コイルの一次巻線9側の漏れ
インダクタンスを求めると、導出式からはL=0.73
2[mH]と算出される。実際の測定では、この第1実
施例の点火コイル1の漏れインダクタンスは、L=0.
780[mH]となり、計算値とは若干異なった。これ
は、一次巻線9と二次巻線13及びコア3,5の位置関
係,形状等により変化する電磁的な結合係数が、漏れイ
ンダクタンスの値に影響するためと推定される。なお、
漏れインダクタンスの測定は、周波数1[KHz]におい
て行なった。
この第1実施例の閉磁路型点火コイル1から発生するノ
イズと、従来の閉磁路点火コイルから発生するノイズに
ついて比較測定した結果を、第4図のグラフに示す。横
軸は周波数、縦軸は電界強度、グラフ中、実線は第1実
施例の点火コイル、鎖線は従来の点火コイル、一点鎖線
は暗雑音を示す。漏れインダクタンスLは、第1実施例
の点火コイルが、上述したように、L=0.780[m
H]、一方、従来の点火コイルは、L=0.4[mH]
である。測定は、第5図に示すように、電磁波シールド
室に配置した4気筒・排気量1600[cc]の車両に各
点火コイルを装着し、発生する電界を、車両の中心から
3[m]の距離、床面から1.3[m]の高さに設置し
たループアンテナGによりとらえて、外部の電界強度計
Hで処理することにより行なった。
第4図のグラフから明らかなように、第1実施例の閉磁
路型点火コイル1が発生する電界強度、即ちノイズのレ
ベルは、従来の点火コイルが発生する電界強度(ノイズ
のレベル)に比べ、全体に小さくなった。特に、100
〜300[KHz]のLF(Low Frequency)帯においての
ノイズの減少が大であることが分かる。
従って、第1実施例の閉磁路型点火コイル1によれば、
微弱電界エリアでラジオ放送を受信する場合や、アンテ
ナがウインドガラス内蔵型で受信条件がやや劣る場合で
あっても、ラジオの受信障害が生じないという優れた効
果を奏する。
しかも、第1実施例の閉磁路型点火コイル1は、漏れイ
ンダクタンスを大きくするために、一次巻線9の巻数N
の増加、一次巻線9及び二次巻線13に平均周長lの拡
大、両巻線9,13間の距離dの拡大、各巻線9,13
の巻線幅a1,a2の拡大、一次巻線9のコイル長hの
縮小といった、従来の点火コイルから簡単に変更できる
諸元を調整するだけで、上述の効果を得ることができ
る。なお、漏れインダクタンスの大きさは、0.7[m
H]〜1.5[mH]ないしは2.0[mH]の範囲と
すれば、点火コイルの効率低下および点火コイルの体積
の拡大を極めてわずかにとどめて、ノイズを十分に低減
することができる。
(2)第2実施例 第2実施例の閉磁路型点火コイル20は、第6図に示す
ように、一次巻線29のコイル長hを、二次巻線33に
対して短くした例である。これにより、一次巻線19と
二次巻線33との電磁的な結合係数が変わり、実測上の
漏れインダクタンスを0.7[mH]以上にすることが
できる。
この第2実施例の点火コイル20も、第1実施例の点火
コイル1の効果と同様な効果を奏する。
(3)第3実施例 第3実施例の点火コイルは、第7図に示すように、一次
巻線49及び二次巻線53の位置を軸方向にずらして、
その電磁的な結合係数を小さくすることにより、漏れノ
インダクタンスを0.7[mH]以上としたものであ
る。この第3実施例の点火コイル40も、第1実施例の
効果と同様な効果を奏する。
以上、各実施例に示したように、漏れインダクタンスL
を0.7[mH]以上とする構造は、種々の諸元の調整
により行うことができるから、本発明点火コイルはその
形状,寸法の自由度を軸方向にも径方向にも大きくとる
ことができる。したがって、設置スペースの限られた車
両内に搭載する場合でも、そのスペースに適した形状,
寸法の点火コイルを得ることができる。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこう
した実施例に何等限定されるものではなく、例えば、磁
気回路の漏れ磁束を拡大するといった諸元の調整によ
り、一次巻線側の漏れインダクタンスを0.7[mH]
以上とした構成など、本発明の要旨を逸脱しない範囲に
おいて、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
発明の効果 以上詳述したように、本発明の閉磁路型点火コイルによ
れば、一次巻線および二次巻線の諸元を調整して、漏れ
インダクタンスを0.7[mH]以上とする極めて簡単
な構成によって、一次巻線側の電流を遮断して二次巻線
側の点火プラグに高エネルギを配電する際、点火コイル
自体から発生する主に数百キロヘルツ以下の帯域におけ
るノイズを低減することができるという優れた効果を奏
する。この帯域は、ラジオ放送等に使用されていること
から、本発明の閉磁路型点火コイルによれば、微弱電界
エリアでラジオ放送を受信する場合や、アンテナがウイ
ンドガラス内蔵型で受信条件がやや劣る場合であって
も、ラジオの受信を妨げることはない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の作用を示す一次巻線側の漏れインダク
タンスと点火コイルが発生するノイズとの関係の一例を
示すグラフ、第2図は第1図のグラフを得るための測定
に用いた回路構成を示す回路図、第3図は第1実施例の
点火コイルの断面図、第4図はその発生するノイズを従
来の点火コイルが発生するノイズと比較したグラフ、第
5図は第4図のグラフを得るための測定条件を示す概念
図、第6図は第2実施例の断面図、第7図は第3実施例
の断面図である。 1,20,40…閉磁路型点火コイル 9,29,49…一次巻線 13,33,53…二次巻線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気回路を閉磁路とし、一次巻線側の電流
    の断続により二次巻線側に接続した点火プラグに高エネ
    ルギの配電をする閉磁路型点火コイルにおいて、 前記一次巻線および前記第二次巻線の巻数,平均周長等
    の諸元を調整して、前記一次巻線側の漏れインダクタン
    スを0.7[mH]以上に設定し、上記一次巻線側の電
    流を遮断して二次巻線側の点火プラグに高エネルギを配
    電する際に発生するノイズを低減することを特徴とする
    閉磁路型点火コイル。
JP1042744A 1989-02-22 1989-02-22 閉磁路型点火コイル Expired - Lifetime JPH0650690B2 (ja)

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JP6287761B2 (ja) * 2014-10-31 2018-03-07 株式会社村田製作所 表面実装インダクタ及びその製造方法
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