JPH0650532U

JPH0650532U - 歯ブラシ

Info

Publication number: JPH0650532U
Application number: JP9180192U
Authority: JP
Inventors: 孝夫加藤; 益弘余吾; 和俊遠藤
Original assignee: Lion Corp
Current assignee: Lion Corp
Priority date: 1992-12-21
Filing date: 1992-12-21
Publication date: 1994-07-12

Abstract

(57)【要約】【目的】バス法等の毛先磨きに適した歯ブラシを提供
する。【構成】先端にテーパ部１２ａを有する複数の刷毛１
２をテーパ部１２ａを基準に所定長さに切断して毛束１
３に束ね、この毛束１３の刷毛１２の基端部を溶着し
（溶着部１３ａ）、この刷毛１２の基端部が溶着された
毛束１３をヘッド１１の植毛面１１ａに固着して構成さ
れる歯ブラシである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、歯磨きに用いられる歯ブラシ、特に、歯と歯肉との境目等の清掃効果に優れた歯ブラシに関する。

【０００２】

【先行する技術】

近年、スクラブ法やバス法等の毛先磨きによる刷掃法が歯垢除去に有効であることが認められ、この種の毛先磨きに適した歯ブラシが種々提案されている。そして、本出願人にあっても、この種の歯ブラシを平成４年１１月６日付け差出の特許願（整理番号；ＰＫ２１１０６５）において提案している。

【０００３】上述した先願にかかる歯ブラシは、両端にテーパ部を有する合成樹脂製モノフィラメントを中央部から屈曲させ、刷毛として植毛台の植毛穴に集束植毛したものである。この先願の歯ブラシは、刷毛の先端がテーパ状、すなわち先鋭化しているため、歯間部や歯と歯茎との間の境目等に毛先が届き、これら歯間部等を効果的に清掃することができる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した先願にかかる歯ブラシにあっては、両端にテーパ部を有する合成樹脂製モノフィラメントを折り曲げて植毛台の植毛穴に集束植毛するため、合成樹脂製モノフィラメントの一方の端部のテーパ部に成形不良等が生じた場合に合成樹脂製モノフィラメントの全体を廃棄しなければならず合成樹脂製モノフィラメントを有効に利用できないという問題があった。

【０００５】また、この先願にかかる歯ブラシは、合成樹脂製モノフィラメントを中央位置で正確に折り曲げることが困難であり、植毛した状態で刷毛の毛足長（植毛長さ）が不揃いになりやすいという問題もあった。この考案は、上記各問題に鑑みてなされたもので、合成樹脂製モノフィラメント等の刷毛材を無駄なく、高い歩留りで使用でき、さらに、植毛長さを容易に揃えることができる歯ブラシを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、この考案に係る歯ブラシは、先端にテーパ部を有する複数の刷毛を前記テーパ部を基準に所定長さに切断して毛束に束ね、この毛束の刷毛の基端部を溶着し、この刷毛の基端部が溶着された毛束をヘッドの植毛面に固着して構成される。

【０００７】

【作用】

この考案に係る歯ブラシは、一端にのみテーパ部を有する刷毛を毛束に束ねて植毛するため、刷毛材にテーパ部の成形不良等が発生しても不良の刷毛を廃棄するのみで足り、刷毛を無駄なく、高い歩留りで利用できる。また、この歯ブラシは、刷毛をテーパ部を基準に長さを揃えて毛束に束ねるため、植毛長さを揃えることができる。

【０００８】

【実施例】

以下、この考案の実施例を図面を参照して説明する。図１から図３はこの考案の一実施例にかかる歯ブラシを示し、図１が歯ブラシの要部の模式正面図、図２が同歯ブラシの毛束の模式正面図、図３が刷毛の正面図である。

【０００９】図中、１１はヘッドであり、ヘッド１１は図示しないハンドル等と一体に樹脂の射出成形等で成形されている。このヘッド１１には図１中上側に略長方形状の植毛面１１ａが形成され、この植毛面１１ａに刷毛１２が複数の毛束１３に束ねられて植毛されている。

【００１０】刷毛１２は、図３に示すように、一端に先鋭化形状のテーパ部１２ａを有し、前述した先願と同様にポリエステル等の合成樹脂の合成樹脂製モノフィラメントから構成されている。この刷毛１２はテーパ部１２ａの先端を基準に長さが揃えられ、所定の数の刷毛１２が束ねられて毛束１３を構成している。なお、この刷毛１２に関してテーパ部１２ａの形状等は前述した先願に詳細に記載されているため、その説明を省略している。

【００１１】毛束１３は、ヘッド１１の植毛面１１ａに所定間隔を隔て整列されて配設されている。これら毛束１３はそれぞれが、図２に示すように、各刷毛１２の基端を熱溶融で溶着して刷毛１２が固着され（図２中、溶着部を１３ａで表す）、この溶着部１３ａがヘッド１１の植毛面１１ａに溶着あるいはインサート成形等で固着されている。

【００１２】この実施例の歯ブラシにあっては、刷毛１２の先端に先鋭化したテーパ部１２ａが形成されているため、歯と歯茎との境目部分また歯間の隙間に差し込むことができ、これら境目部分や歯間の隙間を効果的に清掃することができる。すなわち、この歯ブラシは、刷毛１２の先端が先鋭化しているため、バス法等の毛先磨きを効果的に行うことができ、境目部分等の歯垢を有効に除去できる。また、この歯ブラシは、各毛束１３が刷毛１２を溶着させて固着しているため、各毛束１３の根元を清潔に維持することができる。

【００１３】そして、この実施例の歯ブラシは、次のようにして製造される。先ず、一端にテーパ部１２ａを有する刷毛１２、すなわち、合成樹脂製モノフィラメントをテーパ部１２ａの先端を基準に長さを揃える。ここで、刷毛１２はテーパ部１２ａの先端を治具等に当接させた状態で切断すること等により長さが揃えられ、一つの毛束１３を構成する刷毛１２の長さを簡単な装置で容易かつ確実に揃えることができる。また、刷毛１２に不良品が発見されても、当該不良品のみを廃棄すれば足り、高い歩留りを得られる。

【００１４】次に、長さが揃えられた刷毛１２を所定数束ね、これら束ねられた刷毛１２の基端部を熱溶融させて溶着する。したがって、毛束１３には基端部に溶着部１３ａが形成される。そして、この溶着部１３ａが形成された毛束１３をヘッド１１の植毛面１１ａに溶着あるいはインサート成形等で固着し、歯ブラシが完成する。

【００１５】なお、上述した毛束１３の植毛面１１ａへの固着は上述したインサート成形等に限らず、特開平６０−２４１４０４号公報あるいは特表平２−５０３１５０号公報に記載された方法によっても可能である。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案によれば、先端に先鋭化するテーパ部が形成された刷毛を束ね、これら束ねられた刷毛の基端部を熱溶着して毛束を構成し、この毛束をヘッドの植毛面に固着して歯ブラシを構成したため、刷毛を高い歩留りで利用でき、また、植毛長さが揃った歯ブラシを提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例にかかる歯ブラシの要部の
模式正面図である。

【図２】同歯ブラシの毛束のサブアッセンブリされた状
態の模式正面図である。

【図３】同歯ブラシに用いる刷毛の模式正面図である。

【符号の説明】

１１ヘッド１１ａ植毛面１２刷毛１２ａテーパ部１３毛束１３ａ溶着部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】先端にテーパ部を有する複数の刷毛を前
記テーパ部を基準に所定長さに切断して毛束に束ね、こ
の毛束の刷毛の基端部を溶着し、この刷毛の基端部が溶
着された毛束をヘッドの植毛面に固着したことを特徴と
する歯ブラシ。