JPH0650514U - スライドファスナー用スライダーの引手連結具および挟持止具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種の装飾体を引手として利用できるよう
に、装飾体を簡単にスライダー胴体に取付けられる引手
連結具である。 【構成】 スライダー胴体１に装飾体２を連結する際に
使用する引手連結具３であって、引手連結具３は二つ折
りタイプの挟持止具４の折曲部５にスライダー胴体１に
取付けるためのリング状の取付環６を挟着し、その挟持
止具４の挟持板部７、７間にループ状の紐、ゴム紐、チ
エンなどの紐体８の基端部を挟着し、この紐体８に飾り
玉１１を摺動自在に挿通した引手連結具３であり、紐体
８の先端に各種の装飾体２を括りつけて引手として使用
する。なお、装飾体２を取付ける場合、紐体８の括りつ
け操作のみによって簡単に取付けられる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、各種の装飾体をスライドファスナー用スライダーの引手として使 用する際、装飾体をスライダー胴体に取付けるために用いる、スライドファスナ ー用スライダーの引手連結具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、各種の装飾体をスライドファスナー用スライダーの引手として使用する ために、スライダー胴体に引手を用いずに取付ける連結具は存在しなかった。

【０００３】 従来知られている形態は、通常のスライドファスナー用スライダーの引手に直 接、各種の飾りや物品を装着したり、または引手にチエンあるいはボールチエン を連結して、その先端に飾りを取付けていた。

【０００４】 たとえば、実開昭５９−１１４００８号公報に開示されたスライドファスナー 用スライダーは、引手の透孔に直接チエンを装着し、チエンの先端に鈴を取付け たものである。また、実開昭５９−２２１０号公報に開示されたスライドファス ナー用スライダーは、やはり引手の透孔にベルトを挿通し、このベルトに飾りを 取付けたものである。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

前項で述べた公知のスライドファスナー用スライダーは、飾りなどを一旦引手 に取付けると、希望によって飾りを取替えようとしても、簡単に取替えることが できない不便さがあった。

【０００６】 この考案は、上述の問題点を解消するため考案されたもので、この考案のスラ イドファスナー用スライダーの引手連結具は、各種の装飾体を引手として簡単に 利用できるように、装飾体をスライダー胴体に取付けるための連結具であり、顧 客の要望によって何時でも装飾体の取替えが簡単に行える引手連結具を提供する ことが目的である。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

前記の目的を達成するため、この考案のスライドファスナー用スライダーの引 手連結具は、二つ折りタイプの挟持止具４の折曲部５にリング状の取付環６を挟 着し、挟持板部７に輪奈状に形成した紐体８の基端部を挟着したスライドファス ナー用スライダーの引手連結具を主な構成としている。

【０００８】 そして、中央に透孔１０の穿設した飾り玉１１を紐体８に摺動自在に挿通した スライドファスナー用スライダーの引手連結具でもある。

【０００９】 また、挟持止具４は長方形の金属板の中央両側に凹欠部１２を設けて折曲部５ を形成し、その両端側に、二条の凹条溝１３を凹設した挟持板部７を設け、凹条 溝１３は粗面に形成したスライドファスナー用スライダーの引手連結具における 挟持止具でもある。

【００１０】

【作用】

この考案のスライドファスナー用スライダーの引手連結具は、上述のような構 成であり、引手連結具は図６、７に示すように紐体８に装飾体２を括りつけて使 用するもので、その使用態様は下記のとおりである。

【００１１】 第一は、図６、７に示すような後付けタイプのスライダー胴体１に、装飾体２ がすでに取付けられている引手連結具を装着する場合。

【００１２】 第二は、通常のスライダー胴体１に引手連結具を装着しておき、装飾体２を後 で紐体８に取付ける場合。

【００１３】 たとえばスライドファスナーは被服などに縫着されており、スライダー１を取 外すことができないときでも、紐体８の括りつけ操作によって装飾体２を取付け る。またスライダー１を簡単に取外すことができるときは、取外して装飾体２を 取付ける。いずれにして紐体８を括りつけ操作によって装飾体２を取付け、また 取替えることができる。

【００１４】 さらに、紐体８に装飾体２を取付けた後、紐体８に挿通されている飾り玉１１ を適宜摺動させ、紐体８の変動を防ぎ、装飾体２の脱落を防止する。

【００１５】

【実施例】

この考案のスライドファスナー用スライダーの引手連結具は、スライドファス ナー用スライダー１に装飾体２を取付けるのに用いるもので、その引手連結具３ は、図１に示すように二つ折りタイプの挟持止具４の折曲部５にスライダー胴体 １の引手取付部に取付けるためのリング状の取付環６を挟着し、挟持止具４の挟 持板部７には輪奈状に形成した紐、ゴム紐、チエンなどの紐体８の基端部を挟着 したものである。

【００１６】 この引手連結具には、図２に示すように、中央に透孔１０を穿設した飾り玉１ １を紐体８に摺動自在に挿通してある。

【００１７】 そして、挟持止具４は、図３、４、５に示すように、長方形の金属板の中央両 側を切欠して凹欠部１２を設けることによって折曲部５を形成し、その上下両端 側に紐体８の端部を挟着するための挟持板部７を設け、この挟持板部７にはそれ ぞれ二条の凹条溝１３が凹設され、この凹条溝１３には適宜個所に溝内に突出す る突出部１４が形成されている。

【００１８】 なお、突出部１４の頂面をスリット状に形成してもよく、また凹条溝１３全体 の内面形状が凹凸面に形成しても差支えない、さらにまた凹条溝１３を折曲部５ に向って、幅広に形成してもよい。

【００１９】 さらに、左右の凹条溝１３間の肉厚部分には、一方に凸部１５を突設し、他方 には凹部１６を凹設して、挟持止具４を折曲部５において折曲重合させたとき、 凸部１５と凹部１６とは互いに嵌合するように形成されている。

【００２０】 挟持止具４は以上のように形成され、折曲部５にリング状の取付環６を配し、 折曲部５で折曲げると同時に両端の挟持板部７の凹条溝１３内に紐体８の基端部 を嵌入させ、凸部１５と凹部１６とが嵌合する状態で挟持板部７を緊定すること によって、取付環６と紐体８とを挟持止具４に挟着する。

【００２１】 前記凸部１５および凹部１６をそれぞれ形成することにより、折曲部５を塑性 変形させる場合の位置決め手段、および変形位置のずれを防止する手段として有 用であるとともに、引手操作時における引張りに対し、凸部１５と凹部１６とが 嵌合しているため、折曲部５の開き方向への曲げを未然に防ぐことができる。

【００２２】 そして、紐体８はある程度の長さを必要とする。たとえば図６に示すように紐 体８を装飾体２に括りつけるため短くては装飾体２を装着することができないの で、ある程度長く設定しておく必要がある。

【００２３】 図８は、挟持止具４の他の形態を示したものであり、凹部１６が貫通し、この 凹部１６に凸部１５が嵌挿され、凸部１５の先端を挟持板部７の表面で加締め固 定する。この実施例は引手の引張りに対し、挟持板部７、７の開口を防止する必 要がある場合に好ましい形態である。

【００２４】

【考案の効果】

この考案のスライドファスナー用スライダーの引手連結具は、上記のとおりの 構成であり、この構成によって下記の効果を奏する。

【００２５】 この考案のスライドファスナー用スライダーの引手連結具は、二つ折りタイプ の挟持止具４の折曲部５に取付環６を挟着し、挟持板部７に輪奈状に形成した紐 体８の基端部を挟着したから、引手連結具３を引手として摺動操作することは容 易であり、しかも装飾体２を取付けるのに紐体８の括りつけ操作のみによって簡 単に取付けられる利点がある。

【００２６】 また引手連結具３は、同種類のものを多数用意し、装飾体２は異種類のものを 多数用意し、この双方を組合せて使用できるので、多種異なる引手を顧客に提供 でき、また顧客の要望に即時応ずることができる。

【００２７】 さらに飾り玉１１を紐体８に摺動自在に挿通してあるから、装飾体２を取付け た後に、飾り玉１１を摺動させることによって、紐体８の変動を簡単に防ぐこと ができ、従って装飾体２の脱落を未然に防ぐことができる効果がある。

【００２８】 次に挟持止具は長方形の金属板の中央両側に凹欠部１２を設けて折曲部５を形 成し、その両端側に二条の凹条溝１３を凹設した挟持板部７を設け、凹条溝１３ は粗面に形成したから、取付環６および紐体８の取付けがきわめて簡単に行うこ とができ、そのうえ引手として紐体８を引張っても、紐体８は挟持止具４から抜 脱することがない利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】スライドファスナー用スライダーの引手連結具
の正面図である。

【図２】飾り玉を装備した引手連結具の正面図である。

【図３】挟持止具の展開平面図である。

【図４】図３におけるＡ−Ａ線断面図である。

【図５】図３におけるＢ−Ｂ線断面図である。

【図６】後付けタイプのスライダーに装着された引手連
結具の使用態様を示す正面図である。

【図７】同じく後付けタイプのスライダーに引手連結具
を装着するときの縦断側面図である。

【図８】他の形態に基づく挟持止具の横断面図である。

【符号の説明】

１ スライダー ２ 装飾体 ３ 引手連結具 ４ 挟持止具 ５ 折曲部 ６ 取付環 ７ 挟持板部 ８ 紐体 10 透孔 11 飾り玉 12 凹欠部 13 凹条溝

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 二つ折りタイプの挟持止具４の折曲部５
   に取付環６を挟着し、挟持板部７に輪奈状に形成した紐
   体８の基端部を挟着したことを特徴とするスライドファ
   スナー用スライダーの引手連結具。
2. 【請求項２】 中央に透孔１０を穿設した飾り玉１１を
   紐体８に摺動自在に挿通した請求項１記載のスライドフ
   ァスナー用スライダーの引手連結具。
3. 【請求項３】 挟持止具４は長方形の金属板の中央両側
   に凹欠部１２を設けて折曲部５を形成し、その両端側
   に、二条の凹条溝１３を凹設した挟持板部７を設け、凹
   条溝１３は粗面に形成した引手連結具３における挟持止
   具。