JPH06504535A - ターゲット特異的物質としての赤血球及びトロンボー赤血球 - Google Patents

ターゲット特異的物質としての赤血球及びトロンボー赤血球

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JPH06504535A JP4502274A JP50227491A JPH06504535A JP H06504535 A JPH06504535 A JP H06504535A JP 4502274 A JP4502274 A JP 4502274A JP 50227491 A JP50227491 A JP 50227491A JP H06504535 A JPH06504535 A JP H06504535A
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ザ リサーチ ファンデーション オブ ザ ステイト ユニバーシティ オブ ニューヨーク
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
本明細書で開示される発明は、国立衛生研究所により授与された研究奨学金N) ILBI 19278の下に政府援助を部分的に受けてなされたものである。 1、発明の分野 本発明は、活性化されていない血小板ではなくて、活性化された血小板に選択的 に結合する能力を有する、トロンポー赤血球(thrombo−erythro oytes)と呼ばれるものの新規組成物に関する。 トロンポー赤血球は血小板減少(血液の血小板欠乏)哺乳動物の出血を制御する 点で、及び標識、治療用薬剤並びに遺伝物質を選択された標的に取り込み(up take)及び運搬させるために有用である。さらに、本発明はターゲット指向 赤血球及び化合物を取り込みそして運搬させる際のその使用に関する。 哺乳動物は、損傷部位で生産され又は放出される作用物質で活性化される血小板 を生成することにより出血を制御する。活性化は、血小板を凝塊又は血餅へ凝集 させるために必要である。 血小板の活性化は複雑な過程であり、これには血小板表面にて血漿タンパク質フ ィブリノーゲンに対する受容体を生成させること又はさらすことが含まれる。フ ィブリノーゲンは複数の結合部位を有しており、同時に2以上の血小板と結合し て凝集を開始する。血小板の表面に存在し、活性化過程の間にさらされる血小板 受容体はGPIlb/Ill&である。血小板数の低い患者は、出血を制御する ために、しばしば血小板の輸注を必要とする。 1000年にデュークは、血小板を含有する全血液の輸血は血小板減少による出 血を抑制しうろことを示唆するデータを提供した(Duke、 1910. J 、 Am、 Med、 As5oc、 60: 1185−1192) 、しか しながら、全身照射処理により血小板減少症にされた動物において血小板輸注の 効果に関し疑う余地のないデータが得られたのは1950年代になってからであ った(Cronkiteら、 1959.血液学における進歩、第2巻、トカチ ン編、 Grune and 5tratton、 NY、第239−257頁 )。血小板の入手及び保存の困難性のため、その後まもなく、研究者は新鮮な血 小板の代用物をめるようになった。凍結乾燥した血小板及び分解した血小板に関 してなされた研究は、これらの生成物が出血を抑制しえないことを示した(Cr onkiteら、上掲:Jacksonら、1959. J、Cl1n、Inv est、38: 1689; Hjortら、1,959゜Proc、 SOC ,EX+)、 Biol、 Med、 102: 3l−35)。リン脂質が凝 固反応を促進させる際に血小板の代用となりうろことが見い出されたとき、大豆 のホスファチドのセファリン分画が血小板減少症の子供における血小板の代用物 として研究された(Shulmanら、 1955゜Ann、 N、Y、 Ac ad、 Sci、 75: 195.アブストラクト)。予備的報告によれば、 成る患者においては臨床的改善が示唆されたけれど(Schulmanら、上掲 )、動物実験では効果が確認できず、この方法は結局放棄されてしまった(Ka hnら、 1985. Blood 66: 1−12. アブストラクト)。 自己由来の血小板を凍結保存したものは同種異系免疫(alloimmuniz ation)及び同種同系免疫(isoimmunizati。 n)に関連する困難を有する患者において成功裏に使用されてきたが(Schi fferら、 N、 Engl、 J、 Med、 299.7−1.2) 、 血小板収率は新鮮な血小板を有するものよりも低く、がっ、その方法は他の処理 の必要性並びに保存スペースの利用性から限定される(Murphy、 199 1.輸血医学の原則、 Williams & Wilkins、 Balti more、第205−21.3)。 血小板生理学の進展した理解は、血小板代用物を得るための他の方法をもたらし た。幾つかの実験は血小板膜タンパク質をインビトロの実験においてリポゾーム に導入することを可能にした(r’ariSe及びPh1llips、 198 5. J、 Biol、 Chem、 260: 17501756;Ba1d assareら、1988. J、Cl1n、Inveat、75: 35−3 9; Rybak、1986、 Thromb、 tlaew+ostas、  55: 240−245)。より最近になって、リーバツク (Rybak)及 びジンズリ−(Renzul li)は、GP!b、 GPIIb/111a及 びGPIVを含め15種のタンパク質を含む血小板膜のデオキシコーレート抽出 物をスフィンゴミエリン フォスファチジルコリン、モノシアリロガングリオン ド又は卵フォスファチドから製造した単ラメラの小さな(50〜2000m)リ ポゾームに組み込んだ(81ood 5upp1. I・473a、アブストラ クト)。両方の調製物を動脈内に注入すると血小板減少症のラットにおいてヒト の血小板が奏する程度に出血を減少させたが、いずれも出血時間を完全に通常の ものとはしなかった。興味あることに、GPIIb/l1la単独で含有するり ボゾームは効果的でなかった(Rybak及びRenzulli、 1990.  Blood 5upp1.1: 473a、アブストラクト)。この方法は重 要な機序についての情報を提供しうるが、治療上の干渉としてこれはインビボで の短かい生存可能性及び網内系の可能性のある閉塞を含む、リポゾームの一般的 な問題を生ずることがありうる(Kahnら、 1985、 Blood 66 : 1−12.アブストラクト)。加えて、血小板が出発物質であるゆえ、血小 板取得の問題及び感染性疾病の伝播の危険性は解消されない。最後に、仮に全血 小板抽出物が必要とされるときは、免疫原性が治療のために繰り返し使用する機 会を制限するかもしれない。というのは血小板はクラスI HLA抗原を有して おり(Me Farland及びアスター、 1991.輸血医学の原則、 W iIliams & Wilktns、バルチモ乙第193−204頁)、また 幾つかの血小板の糖タンパク質は多形性だからである(Lopez及びLudw jg、 1991、Cl1n、Res、39: 327)。 アガム(Agam)及びリブン(Ltvne)は、フィブリノーゲンでコーティ ングされた受動の固定血小板が天然の新鮮な血小板の血小板凝集を増大させる機 能を果すことができるという彼らの知見に基づく手法を採用した(Agam及び Livne、 1983. Blood、 61: 186;Agam及びI、 1vne、+984. Thronb、 tlaemostas、 51: 1 45−149; Agam及びLivne、 1988. Thromb、 t laemostas、 59: 504−506)。彼らは、活性化された血小 板が放出反応に遭遇し、相互作用を生じさせるためにその表面上のトロンポスポ ンジンをさらさなければならず、固定された血小板−トのフィブリノーゲンと活 性化された血小板上のトロンポスポンジンの間で最終的な相互作用が生じると結 論した(Agam及びLivne、 1983. Blood 61: 186 ; Agam及びLjvne、 1984、 Thromb、 Haemost as、 51: 145−149; Agam及びLivne、 1988.  Thromb、 Haemostas、 59: 504−506)。このこと は、この固定化過程はフィブリノーゲンがGPIIb/l1laと直接に相互作 用し得ないようにこれを変化させるが、トロンポスポンジンと相互作用しうるフ ィブリノーゲン分子の無傷の部位を残すことを示している。この方法は、これが 血漿からフィブリノーゲンを精製することに依存し、このため、血液から生ずる 疾病を伝播する危険を有するという重大な制限を伴う。加えて、ホルムアルデヒ ドは発癌可能性を有しうる細胞毒性剤であるから(Feronら、 1991.  Mutation Res。 259 :363−385)、インビボの使用のためには最も好ましい架橋試薬 ではないかもしれない。 本発明に至るまで、血小板の輸血は血小板減少による出血を防止し、かつ治療す るための唯一の効果的な治療法であった()leymanら、 1991.輸血 医学の原則、William & Wilkens、バルチモア。 第223−231頁)。米国において毎年輸血された血小板の単位数は、196 0年代に血小板輸血療法が広く導入されて以来、急速に増大した:事実、僅か1 980年と1987年の間に、その数はほぼ倍増し、600万単位/年を越える に至っている(Surgenorら、 1990. N、 Bngl。 J、 Med、 322: 1646−1651) 、この大きな成功にもかか わらず、血小板輸血療法は多くの極めて重大な制限及び欠点を有している=1) 調達の困難さ及び比較的短かい貯蔵寿命(5〜7日)の故えに供給がしばしば制 限される(Murphy、 1991.輸血医学の原則。 Williams & Wilers、バルチモア、第205−213頁);2 )通常複数単位が各輸血ごとに投与されるため、肝炎やエイズを生ずるウィルス の如き血液から派生する病原体を伝播する危険性がある(Heymanら、上掲 ): 3)恐らくは白血球の混入による、熱性反応が繰り返し輸血を受ける患者 において一般的である(Snyderら、1991、輸血医学の原則、 Wil liams & Wilkers、バルチモア、第641−648頁); 4) ランダムなドナーの血小板に治療抵抗性を示し、HL A抗原に適合した単一ド ナーの血小板に代える必要がある患者に、同種異系免疫を生じさせ、そして、H LAに適合した血小板輸血でさえも普遍的に成功するものではない(lleym anら、上掲)。 フィブリノーゲンと血小板の間の相互作用は従来の研究の主題であった。例えば 、血小板はフィブリノーゲン−コーティングしたポリアクリロニトリルビーズと 血小板表面のフィブリノーゲン受容体を含むメカニズムを介して相互作用を生ず る(Collerら。 +980. Blood、 55: 169−178頁の第177−178頁に 渡るパラグラフを参照)。アガムとりパンは(1983,Blood 61:  186−191頁)、フィブリノーゲンが結合した固定血小板は、活性化血小板 との選択的な反応により、活性化血小板の凝集に関与することを示した。 ルオスラーチ(Ruos[ahti)らの米国特許第4792525号明細書は 、細胞と相互作用するフィブリノーゲンの如きタンパク質の能力は、フィブリノ ーゲン構造内のArg−Gly−Asp−3erのアミノ酸配列と関係があるこ とを示した。ルオスラーチらの特許は、さらに、基体に適切に固定されたときに は、Arg−Gly−Asp−3erの配列を含むテトラペプチドが基体に細胞 を付着させる性質を有することを示している。このテトラペプチドはいずれの端 部においても付加的なアミノ酸により伸長させることができ、そして、テトラペ プチドを構成するアミノ酸の極めて限定された置換可能性が示唆された。 ルオスラーチらにより示された現実の適用は血小板凝集であった。 出血を制御する血小板の既知の役割及びフィブリノーゲンと血小板の間の相互作 用の既知の役割にもかかわらず、上述のように、かかる輸血のあらゆる不利益を 有する血小板の輸注以外には血小板減少症の患者における出血を制御する最新の 方法は存在しない。 それゆえ、豊富かつ安全なヒトの血小板の代用物の利用可能性は大きい利益をも たらす。しかしながら、かかる代替方法は血管の損傷部位において血栓を形成す るための血小板の特異性を保持させ、無差別の血栓の生成が起こらないように確 保することが極めて重要である。本発明以前には、豊富で安全なヒトの血小板代 替物は見い出されていなかった。 代替方法は、十分な血小板を得るために必要な大量の血液を減少させるために必 要である。理想的な方法は、血液から生ずる疾病の可能性を減少させるために、 患者自身の血液細胞を使用することであろう。 加えて、放射性ラベル化された分子、診断及び治療剤を特定の標的組織に正確に 移送することは、重要な実験的かつ臨床的問題である。 したがって、本発明の目的は、特定の標的物に正確に作用物質を移送させるため に使用することができる細胞を少量の血液、特に自己由来の血液から入手するこ との困難性を解決することである。 他の目的は、活性化血小板に選択的に結合することができ、インビボの活性化さ れていない血小板には結合しない物質の組成物を提供することである。活性化と は、これにより血小板がより凝集を受けやすくなる過程のことである。血小板が 活性化される過程は、特に、インビボではほとんど理解されていない。活性化過 程は、ADP、エピネフリン、コラーゲン、トロンビン及びトロンボキサンA2 のような多くのアゴニストにより引き起こされる。 作用物質が活性化及び非活性化血小板の両方に無差別に結合することは、患者を 血栓(血液凝塊)の危険性にさらし、これは、心臓や脳を含む重要な器官におけ る組織の死をもたらしめるものである。 3、本発明の概要 本発明は血小板の凝集を促進させ、出血を防止するための新規な化合物及び方法 を提供する。本発明は、本発明により製造されるR −G −D (Arg−G ly−Asp)配列(ここでは、包括的に“RGDペプチド”と称する)を含有 する成る種のペプチド及びポリペプチドに結合した赤血球が選択的に活性化血小 板に結合し、非活性化血小板とは結合しないという驚くべき発見に基づく。誘導 された赤血球の二面性の認識において、本明細書ではこれらを“トロンボ−赤血 球(thrombo−erythrocytes)”という。本発明の方法及び 化合物は、損傷部で特異的な血小板凝集を促進させる豊富で安全な物質を提供す ることにより、従来技術の血小板代用物に係る問題を克服する。本発明の方法に 従うことにより、驚くべきことにその流動特性に重大な変化を有しないトロンボ −赤血球が生成された。加えて、予想に反して、そして好適な一面において、ト ロンボ−赤血球は赤血球の表面上のグリコホリンA及びグリコホリンBに特異的 に架橋結合したRGDペプチドの大多数を有し、血小板GPIlb/l1la受 容体を介して活性化血小板と選択的に相互作用を生じうる変化した膜表面を有す るトロンボ−赤血球を生成する。本発明のトロンポー赤血球において、R−G− D配列のN−末端Argは、RGDペプチドが架橋結合している赤血球タンパク 質から9〜50オングストローム、より好適には10〜40オングストローム、 及び最も好適にはII〜25オングストロームの間隔をもつべきである。結果と して、活性化血小板は赤血球と凝集して血栓又は血塊を生成する。ヒトを含む哺 乳動物においてインビボでかかる血栓又は血塊が生ずると、それらは出血を制御 する際に有意義であり、特に小さな偏部からの出血を制御する際に有意義である 。 さらに、本発明は細胞内含有物をラベル又は作用物質を含む組成物で置換するこ とにより修飾した赤血球に向けられる。このような修飾赤血球は本明細書では“ 担体赤血球”と呼ばれる。この担体赤血球は、ターゲット指向性物質に結合する ことによりかかるラベル又は生物学的活性物質を特定の組織へ移送する際に使用 する。成る態様において、担体赤血球はトロンボ−赤血球であり、こうして、本 発明に従って製造されるRGDペプチドと結合させることにより特定の組織、特 に活性化血小板を標的とする。他の態様において、ペプチド、タンパク質、抗体 、抗体フラグメント、レクチン、炭水化物又はステロイドのような様々のターゲ ット指向性分子は、担体赤血球又は、特に担体トロンボ−赤血球に結合第1図。 コントロール赤血球及びトロンポー赤血球の浸透脆弱性。コントロール赤血球及 びトロンポー赤血球の溶解は種々の塩濃度を含有する溶液中に20分間インキュ ベートした後で測定した。 結果は、蒸留水中で生じた溶血(これを100%と定義する)に比較して表わさ れる。データは3個の別個の実験から得られる。 第2図。トロンボ−赤血球及びコントロール赤血球のエクタサイトメーター(B kta、cytometer)分析。トロンボ−赤血球を上述のようにして調製 し、15分、30分、60分及び120分のインキュベーションの後に試料をと り出した。次に、トロンボ−赤血球を0.15M NaC1,10mM )リス /HCI、5 mM KCI、 10mMグルコース、1%牛血清アルブミン、 pH7,4中で洗い、約33%までのへマドクリットで再懸濁した。3個の異な る赤血球のコントロールを調製した=1)上記緩衝液で単に洗っただけの赤血球 、2)ペプチドとインキュベートし、mat−sac−HNSAとはインキュベ ートしていない赤血球、3 ) mal−sac−HNSAとインキュベートし 、ペプチドとはインキュベートしていない赤血球。各試料の変形可能指数(de formabi−1ity 1ndex)を、22cp粘度の等張媒質中で剪断 率の関数として測定した。トロンポー赤血球試料及びコントロール試料のすべて が本質的に重ね合わせが可能な曲線を与えたが、簡潔化のために洗浄したコント ロール赤血球及び1.20分のトロンボー赤血球試料のみが示される。200個 以上の正常な試料のプラトーの変形可能指数(平均±SD) も示され、すべて の実験した試料はこの正常な範囲内にあった。 第3図。ペプチド架橋結合に関与するトロンボ−赤血球膜タンパク質の分析。赤 血球に3H−ペプチドを架橋させた後で、細胞を洗い、溶解させた。次に、トロ ンボ−赤血球ゴーストをドデシル硫酸ナトリウム中に溶解し、12.5%ポリア クリルアミドゲルで電気泳動させた。ゲルは順次、過ヨウ素酸シッフ染色法(P 、 A、 S、 )で染色し、写真にとり、クーマシーブルーで染色し、写真に とり、次いで沈澱及び蛍光水溶液との反応によるフルオログラフィーのために調 製した。次いで、ゲルを乾燥し、X−線フィルムのカセットに一70℃で7日間 放置した。P、 A、 S、染色はMr87,000.42.000及び22. 000の主要バンドを示し、これはフルオログラフィーにより同定された放射活 性のバンドに相当した。 第4図。血小板−トロンボ−赤血球の共凝集アッセイ。トロンボ−赤血球及びコ ントロール赤血球は第8.1節で記載したとおりに調製し、10%のへマドクリ ットに調節した。クエン酸を添加した血小板に富んだ血漿を調製しく約500. 000血小板/μl)、抗体7E3 (抗GP I lb/ I I Ia+抗 avβ、ビトロネクチン受容体;40μg/mlの最終濃度) 、EDTA ( 10+nM最終濃度) 、RGDF(300ug/ml最終濃度)又は緩衝液( 0,1,5M NaCl、 O,Ol、M トリス/HCI、0.05%ナトリ ウムアジド、pH7,4)とともに22℃で30分インキュベートした。アッセ イはマイクロタイターウェルに50μlのPRPを添加し、次いで選択されたウ ェルに10μlのADPを加え、最後にトロンボ−赤血球5μlを加えて実施し た。マイクロタイタープレートを22℃で27Orpmにて約6分間回転させ、 次いでプレートの写真をとった。ADPを含まない試料における血小板凝集又は 血小板−赤血球の共凝集の非存在を観察する。ADP処理により、トロンポー赤 血球は血小板とともに混合した集塊内に入った。ADP刺激したコントロール赤 血球試料を注意深く点検すると小さな白色の血小板の集塊が見られたが、これは 血小板の活性化及び凝集は生じたが、コントロール赤血球は集塊の中に入らなか ったことを示している。 第5図。血小板−トロンボ−赤血球の相互作用。血小板−トロンポル赤血球の共 凝集アッセイを実行した後で、試料をガラススライドLに拡散させ、空気乾燥さ せ、ライト染色で染色した。光学顕微鏡法を、油浸レンズにて1000倍で実施 した。血小板とトロンボ−赤血球との緊密な会合、つまりトロンボ−赤血球間に 交互嵌合(tnterdtgitated) した血小板を観察する。PRP十 :lントロール赤血球の場合は、ADPでの活性化は血小板凝集をもたらすが、 コントロール赤血球は凝集の中に入らなかった。 第6図。コントロール赤血球及びトロンボ−赤血球とゲル−濾過血小板との相互 作用。第861節で記載されたとおりにして調製された、ゲル−濾過した血小板 (450μl : 340,000/μl)及びコントロール赤血球又はトロン ボ−赤血球(20μf+lO%へマドクリット)をアブリボメータ−(aggr egometer)キュベツト中で攪拌し、次いでADP(4,3μM最終濃度 )を添加した。このアッセイにおいて、赤血球は光学密度に有意に寄与する。コ ントロール赤血球は血小板凝集体中に入らず、そのため、この試料では光学密度 が僅かしか減少しない。これに対して、トロンポー赤血球はADP−活性化血小 板と相互作用を生じ、光学密度の劇的な減少を生ずる。しかしながら、トロンボ −赤血球は37℃で攪拌しても非活性化血小板とは相互作用を起こさない。最後 に、血小板を抗体10E5と予めインキュベートすると、この抗体はGPI I b/I Ilaと反応するが、血小板−血小板及び血小板−トロンボ−赤血球の 相互作用を阻止する。ゲル濾過緩衝液(450μm)及びコントロール赤血球( 20μm)の混合物は、フルスケールの偏向(deflection)を確立す るために使用した。 第7図。コントロール赤血球及びトロンボ−赤血球とコラーゲンに付着した血小 板との相互作用。ゲル濾過した血小板はコラーゲンをコーティングしたマイクロ タイターウェル上で濃密な層(dense lawn)を形成させ、次いで洗浄 後、コントロール赤血球又はトロンボ赤血球(50μj7:10%へマドクリッ ト)を22℃で1時間ウェルに添加した。最後に、非付着性のコントロール赤血 球及びトロンボ赤血球を洗い流した。コントロール赤血球については、血小板の 濃密層がその領域に単一の付着性赤血球のみをもつように見られる。これとは著 しく対照的に、トロンボ−赤血球は付着血小板に広範囲に結合した。付着血小板 へのトロンポー赤血球の結合は抗体10E5 (20μg/ml)で抑制され、 この抗体はGPIlb/l11a又はペプチドRGDF (400μg/ml) に対して特異的である。 示した実験は12個以」二の別個の実験を表わす。 第8A図。(G)n−RGDFビーズ凝集の評価。第9.1節で記載したように して、血小板に富んだ血漿(PRP、70μl)をG。 −RGDFビーズ(ビーズ0.22mgを含む5μn)と反応させ、26Orp mで回転させた。時間が増大するにつれて、凝集は一層進んだ。示した例は、凝 集の度合を判断するために使用された半定量的な尺度を示すために、異なる時間 間隔で選択された。また、ビーズ凝集物を3分間沈降させた後の上澄み液の血小 板の数を示している。 第8B図。PRP中の(G)n−RGDFビーズの凝集。実験は、Gl−RGD F、Gl−RGDF、及びGt−RGDFビーズを使用して上述のように実施し た。反応は左側で示されている時点で停止させ、マイクロタイタープレートの写 真をとった。凝集の程度の度合は各ウェルの右側に示されている。G、−RGD Fビーズに関しては最小の凝集が、G、−RGDFビーズに関しては中程度の凝 集が、そして、Cz−RGDFビーズでは最初の8分で広範な凝集が観察される 。 第9A図。PRPによる(G)n−RGDFビーズの凝集。実験は本文中で示し たとおりにして、PRP及びG、−PGDF(n−15) 、Ga RGDF  (n=1.7) 、Gs RGDF (n=15)及びGe RGDF (n= 16)ビーズを用いて実施された。プロットした値は、平均±SEMである。 第9B図。PRPによる(G)n−RGDFビーズの凝集。実験は本文中で示し たとおりにして、PRP及びG、、−RGDF (n−9) 、G17−RGD F (n=7) 、及びG、、−RGDF (n=7)ビーズを用いて実施され た。プロットした値は、平均±SEMである。 第10A図。ADPで予備処理されたPRPによる(G)n−RGDFビーズの 凝集。PRPはG、−RGDF (n=8)、G、−RGDF (n、=7)  、G、−RGDF (n=8) 、又はG、−RGDF (n=9)ビーズを添 加する前にADP(6,7μM)とともに22℃で30秒間インキュベートした 。プロットした値は、平均±SEMである。 第10B図。PGEIで予備処理されたPRPによる(G)n−RGDFビーズ の凝集。PRPはGI RGDF (n−7) 、Gs−RGDF (n−7)  、Gs RGDF (n=7) 、又はGl−RGDF (n=7)ビーズを 添加する前に、P G E + (0,14μM) テ30分間インキュベート した。プロットした値は、平均±SEMである。 第1OC図。天然の血小板、ADPで予め処理された血小板及びPGE、で予め 処理された血小板によるG3−RGDFビーズの凝集。実験は上記A及びBに記 載したとおりにしで実施した。プロットした値は、平均±SEMである。 第11A図。PRPによる凝集に対する(G)、−RG、DFペプチドのビーズ 表面密度を減少させる効果。G、−RGDFペプチドをグラフに示された異なる ミリモル濃度でビーズに結合させた。 結合の効率はすべてのペプチドにとり類似していた(結合の効率については第■ 表を、ペプチド間の最大平均距離については第V表を参照されたい)。PRPに よるビーズの凝集については本文に示したとおりにして試験した。プロットした 値は単一の実験結果である。 第JIB図。ADPで予め処理したPPPによる凝集に対するG9− R,G  D Fペプチド密度を減少させる効果。ビーズを添加する前にPRPをADP( 6,7μM)で22℃にて30秒間予め処理することを除いて、八で示したよう にして実験を行った。プロットした値は、単一の実験結果である。 第12図。ADPの存在又は非存在時でのゲル−濾過血小板(GFP)によるG 、−RGDF及びG1.−RGDFの凝集。天然のGFP(70μf)を5μ/ のG、−RGDFビーズ(n=5)又はG、、□RGDFビーズ(n=3)のい ずれかと反応させた。他の実験において、G、−RGDFビーズ(n=3)又は G、、−RGDFビーズ(n、=2)を添加する前に、GFPはADP(6,7 μM)で22℃にて30秒間予備処理した。プロットした値は、平均±SEMで ある。 第13A図。モノクローナル抗体10E5、A 2 A−及び7E3で予め処理 したPRPによる(G)* RG D Fビーズの凝集。実験は、20μg/m lの1OE5 (n=5) 、20μg/m1AzAs (n=5) 、又は2 0μg/mlの7E3 (n=4)で30〜60分間予め処理したPRPを用い て実施した。プロットした値は、平均±SEMである。 第13B図。モノクローナル抗体10E5、A 2 A e、又は7E3で予め 処理し、次いでADPで予め活性化したPRPによる(G)。 −RGDFビーズの凝集。実験は、ビーズを添加する前に血小板をA、DP(6 ,7μM)で30秒間予め処理したことを除き、Aのとおりに実施した。プロッ トした値は平均±SEMである。 第14図。概略図1=トロンボ−赤血球の調製。 第15図。概略図2ニトロンポ一赤血球の調製。 第16図。概略図3・トロンボ−赤血球の調製のための2段階方法。 5、発明の詳細な説明 本発明は、本明細書で提示されているように、RGDを含有するペプチド又はポ リペプチド(“RGDペプチド”)に結合した赤血球であり、そして、非活性化 血小板ではなくて、活性化された血小板に選択的に結合することが可能であり、 活性化された血小板及びトロンポー赤血球の共凝集(co−aggregati on)を引き起こす、トロンボ−赤血球に関する。活性化された血小板への高度 に選択的なこの結合は、活性化及び非活性化の両方の血小板にずっと少ない選択 性で結合する、溶液中のRGDペプチド又はビーズ表面の長いRGDペプチドの 態様とは対照的である。活性化血小板に対するトロンボ−赤血球の特異性は、外 因性の活性化剤の非存在下においてインビトロで示すことができる(下記第8節 )。 本発明のトロンポー赤血球は、損傷部位に特異的な、インビボでの血小板の凝集 を促進させるための豊富で安全な物質を提供することにより、従来の血小板代用 物に関連する問題を克服する。こうして出血が制御でき、また、出血は防止し得 る。自己由来のトロンボ−赤血球の投与を含む好適な一面において、従来方法に おいて存在した感染性物質の伝播及び副作用となる同種異系免疫反応の可能性が 排除される。 トロンボ−赤血球は、赤血球に結合したペプチド中の特定の間隔を置いて配置さ れたR−G−D配列を介して活性化血小板に結合する。赤血球からRGDペプチ ド内のArgのN−末端部までの距離は結合プロフィールに影響を与え、好適に は約9から約50オングストローム、より好適には約lOから約40オングスト ローム、及び最も好適には約11から約25オングストロームである。この距離 は、ポリペプチド中のアミノ酸の伸長されたコンフォメーションを想定しつつ、 標準の結合間隔を使用して直線分子として架橋剤及びArgのN−末端でのペプ チド配列を考慮することにより推定される。この距離は、赤血球とリンカ−分子 の間の共有結合から、結合の長さを含めて、R,G Dペプチド中のArgのN −末端までのセグメントの長さを表わす。 驚くべきことに、トロンボ−赤血球はまた、未処理の赤血球細胞のレオロジーか ら有意に異なることのないレオロジー特性を示す。さらに、本発明の好適な態様 において、トロンポー赤血球は賢くべきことに、赤血球表面上のグリコホリンA 及びグリコホリンBに架橋結合した大多数のRGDペプチドを有する。この点て 、グリコホリンに対する特異的な結合は重要な利点を提供する。 なぜならば、これは赤血球表面上に極めて多くのコピー数で存在しく赤血球表面 上たり600.000から100万)、これはRGDペプチド−リンカ−の高度 に効果的な結合を可能とするからである。 さらに、グリコホリンは赤血球の生理学において規定しうる役割を有しないから 、これは恐らく赤血球の生理的又は流動学的特性にゆがみを与えることなく、こ れに結合したRGD−ペプチドリンカ−をもつことかできる。 本発明の他の態様において、抗体又は生理学的リガンドのようなターゲット指向 性分子をトロンボ−赤血球又は赤血球に結合させることにより、ターゲット指向 赤血球及びターゲット指向トロンボ−赤血球が提供される。好ましい一面におい て、ターゲット指向赤血球は担体赤血球であり、これは処理されてその内容物を 放出しく赤血球の“ゴースト”を形成する)、そして、その膜を再び閉じる前に 作用物質を取み入れ、その結果、それらの内部に加える作用物質のインビボ運搬 体として使用することができる。 本明細書で使用されるとき、“ターゲット指向性分子(targeting m olecule)”とは、赤血球(又はトロンポー赤血球)に結合することがで き、そして、受容体又は他の認識分子又は細胞等に特異的な分子の如きインビボ で見い出される分子に特異的に結合する分子のことをいう。特定の態様において 、ターゲット指向性分子はペプチド、例えば、Arg−Gly−Asp(R−G  −D )配列を含有するペプチドである。かかるペプチドが第5.1.1節に 記載されているものであり、そして第5.1節に記載されているとおりの赤血球 に結合されたものであり、流動学的特性及び活性化血小板に対する特異性を細胞 が維持することとなる態様において、この細胞はターゲット指向されたトロンボ −赤血球である。このようなターゲット指向トロンボ−赤血球は血栓中の活性化 血小板と反応し、血栓のイメージング(imaging)又は血栓への治療剤の 運搬を可能とする。しかしながら、ターゲット指向赤血球はトロンボ−赤血球で ある必要はない。他の態様において、ターゲット指向性分子は抗体、又は抗体の フラグメント、レクチン、ステロイド又は炭水化物である。例えば、同一のイン ビボの位置へ赤血球を指向させるために2個の異なった分子を使用することによ り、2以上のターゲット指向性分子が使用しうる。 5、l、トロンボ−赤血球の調製 トロンボ−赤血球を製造するために、本発明の方法に従ってポリペプチドが調製 され、そして、下記にて記載される方法に従い多官能性分子を通して赤血球に共 有結合される。しかし、なから、結合反応が完了したときに、通常のレオロジー 特性及び血管の損傷部位で血栓を形成する血小板の特異性、即ち、活性化血小板 と選択的に相互作用する能力の双方を保持することの特異な能力についてトロン ボ−赤血球を試験しなければならないことに留意すべきである。本発明のトロン ボ−赤血球により示されるレオロジー特性と未処理の赤血球のそれとの間に有意 差がないことは、1以上の以下の特性においてトロンボ−赤血球と未処理の赤血 球の間に有意差が存在しないことを検出することにより観測され得る二表面積/ 容積比、細胞内水分、及び/又は]ζ記の実施例8に記載されるとおりのレーザ ー回折エクタザイトメトリー (ekta、cyt。 metry)又は本分野で既知の他の方法により試験しうるような膜剪断剛性。 トロンボー赤血球が活性化血小板に選択的に結合する能力を示すために使用され 得るインヒドロアッセイの例は第8.1.5及び8,18節に記載されている。 好適な一面において、本発明のトロンボ−赤血球は主にグリコホリンA及びグリ コホリンBを介して細胞表面に結合し、その結合したRGDペプチドを介して活 性化血小板上のGPIIb/l1la受容体と相互作用する能力を有する。 成る種の哺乳動物は、トロンポー赤血球を製造するための赤血球を提供しうる。 ヒト及びサルの赤血球は使用するのに好適であるー・方、ヒヒ、犬及びラットの 赤血球は有用でないように思われる。赤血球は当該分野で既知の方法により精製 かつ濃縮可能である。限定されるものではないが、典型的には実施例の方法によ り、血液を患者から取り出し、クエン酸のような抗凝固剤に添加する。 次いて血液を遠心分離し、血漿上澄みをピペットにより除き、赤血球を残す。約 p116から約p)18の緩衝液及び約0.15Nのイオン強度の緩衝液、好ま しくはリン酸緩衝溶液(PBS)を添加し、混合物は赤血球を洗うために再び遠 心分離される。この方法は、赤血球が十分に純化される迄、数回繰り返される。 しかしながら、赤血球の破損を避けるために、洗浄工程は最小限に保たれる。 ポリペプチド及び赤血球は、次いで、それぞれ多官能性分子に共有結合される。 有機溶媒に感受性の赤血球の溶解を避けるためにすべての操作は好ましくは水溶 液中で実施される。pHは6から8の間、好適には6.5と7.5の間にずべき である。 各々の型の基と直接に反応するヘテロニ官能性の架橋剤を使用するのが好まし、 い。良好に作用するヘテロ三官能性試薬はMal〜5ac−HNSA (1−ヒ ドロキシ−2−ニトロベンゼンー4−スルホン酸ナトリウム塩のN〜マレイミド −6−アミノカプロイルエステル)であり、これはバケムバイオサイエシス社( Bachem Biosciences。 Inc)、フィラデルフィア、PAから入手しうる。得られた細胞について、本 発明のトロンボ−赤血球に関連する流動特性及び活性化血小板への結合の特異性 に関して試験する限りにおいて、当該分野で既知の他の架橋剤を使用することか でき、下記の第5.1.2節に記載される。 当初は、RGDペプチド及び赤血球を多官能性分子に添加する順序は重要でない と考えられていた。従って、当初は第6節で示されるように、3つの成分は単純 に1つの反応混合物中で組み合わされた。 第6節に記載されている一段階反応の動力学は、本発明のトロンボ−赤血球が製 造され、それらは活性化血小板に結合することを示した。しかしながら、一段階 反応の動力学は、この一段階方法が予測(7えないことを示している。第1に、 赤血球のスルフヒドリル(チオール)基は、ペプチドのスルフヒドリル(チオー ル)基とMa、 l−8ac−)INSAリンカ−の間の所望の反応よりはむし ろ、Mal−3ac−HNSAリンカ−と反応することが可能であった。赤血球 細胞表面タンパク質の架橋か生したのであろう。この可能な競合的で望ましくな い反応は赤血球を傷つけ、そして、ペプチドに結合させるために利用可能なリン カ−を減するであろう。 したかって、より好適な二段階方法か工夫され、概略図3 (第16図)に示さ れるとおりに試験され、第7節に記載される。好適な一段階方法において、RG Dポリベプヂドーリンカーは最初別個に調製され、次いて赤血球上のタンパク質 と反応する。例えば、これは次のようにして実施しうる:赤血球を約pH7,4 において緩衝液中に維持する。これは赤血球の浸透圧による損傷を防く。 ポリペプチド−リンカ−は別個に約6.0のpHで調製される。ペプチドスルフ ヒドリルをリンカ−と結合させた後、反応溶液のpHを約7,4に上げる。pH 7,4における溶液中のペプチド−リンカ−複合体は赤血球の懸濁液に添加する ことができ、こうして、赤血球タンパク質上の遊離アミノ基をリンカ−の第2の 反応基と反応させる。ペプチド−リンカ−複合体は凍結乾燥し、後の使用のため に保存できる。 別法として、ペプチド−リンカ−複合体は、通常の化学的方法により、ペプチド 合成の後で連続する工程として架橋基を結合させることで化学的に合成される。 ペプチドに結合するリンカ−が、赤血球の反応性官能基への結合に利用できる結 合箇所を有する限りにおいて、この複合体は本発明において適切である。特定の 面において、RGDペプチド−リンカ−中間体は後で赤血球に結合させるために 保存しうる。 赤血球のRGDペプチドの密度が血小板との反応を支持しつるのに十分高くなる ことを確保するために、ペプチドは赤血球に対して大いにモル過剰に添加されな ければならない。例えば、赤血球に添加されるRGDペプチドのモル過剰は、約 0.5XIO”から約20X]、0”、好適には約lXl0”から約10XIO ’、そしてより好適には約3X1.0”から約7XIO’とすべきである。好ま しくは、各赤血球に結合するポリペプチドの数は、0.01 X to’程度の 少ない結合がなされたポリペプチドも官能性のトロンボ−赤血球を生成可能では あるが、約0.05 X 10’、好適には約lXl0’から約20X10’ま でとすべきである。 結合反応が完了した後で、好適には過剰の架橋剤は完全に洗浄することにより除 去される。さらに、残りの反応部位に反応させるため洗浄工程の間にアルブミン 又は自己由来の血清が添加され、次いで洗浄工程で除去される。 赤血球はその表面にアミノ基及びスルフヒドリル基をともに有する。これらの基 のいずれも多官能性分子の官能基の一つと共有結合を形成させるために使用しう る。別法として、カルボキシル基が、例えばカルボジイミド活性化により、多官 能性分子の1つの官能基に共有結合を形成させるため使用することができる。多 官能性分子の他の官能基はRGDペプチドに共有結合させる。好適には、アミノ 基が通常多官能性分子に結合するであろう。特定の一面において、RGDペプチ ドの結合部位がシスティンである場合には、アミノ基とスルフヒドリル基のいず れかが多官能性分子に結合しうる。結合がスルフヒドリル基に行われる場合には 、アミノ基は例えばアセチル化により保護されるべきである。 (本頁以下余白) 5 、1.1.本発明のRGDペプチド本発明に従って赤血球と結合させるため のRGDペプチドは、好ましくは天然に存在するI7−アミノ酸およびグリシン からなるアミノ酸配列で、次の式(1)で示される。 R,−Arg−Gly−Asp−Rt ■ 〔式中、R1は1つのアミノ酸または2以上のアミノ酸の配列を表し、特定の実 施例では、R5はXY(Z)n、ここでX、YおよびZはそれぞれ個別に1つの アミノ酸を表し、nは0またはlを表す;R7はOH,N112またはアミノ酸 のどれか、もしくは2以上のアミノ酸の配列を表す。特定の実施例では、R2は セリン、トレオニンおよびシスティン以外のアミノ酸、またはそれらのアミドを 表す。もう一つの実施例では、R9は2以上のアミノ酸で、Aspに結合してい る配列の最初のアミノ酸がセリン、トレオニンおよびシスティン以外のものか、 または任意の遊離カルボキシル基のアミドを表す。〕 式Iにおいて、R5およびR2は任意のアミノ酸またはそれらの配列でよい。ア ミノ酸は天然に存在するものが好ましい。最も一般的な天然に存在するアミノ酸 を表1に示す。 (本貫以下余白) 表 ■ 天然アミノ酸およびその略号 しかし、式IにおけるR1およびR2は20の天然アミノ酸に限定されるわけて はない。他の例では、R1およびR2は非古典的アミノ酸または環状ペプチドも しくは擬態ペプチド(化学的ペプチド類似体)でもよい。非古典的アミノ酸には 次のものがあるが、これに限定されるわけではない;一般のアミノ酸のD−異性 体、α−アミノイソ酪酸、4−アミノ酪酸、ヒドロキシプロリン、サルコシン、 シトルリン、システィン酸、t−ブチルグリシン、t−ブチルアラニン、フェニ ルグリシン、シクロへキシルアラニン、β−アラニン、そしてβ−メチルアミノ 酸、Cα−メチルアミノ酸、Nα−メチルアミノ酸や一般的なアミノ酸類似体の ような修飾アミノ酸。 さらに、RGD配列中のArgおよび/またはAspはD(右旋性)またはL( 左旋性)アミノ酸のどちらでもよい。 R,がXY(Z)、である特定の例において、Xはどのアミノ酸でもよく、特に バリンである必要はない。好ましくはXは天然に存在するアミノ酸がよく、最も 望ましくはシスティンまたはグリシンがよい。特定の例において、Yはどのアミ ノ酸でもよく、特にトレオニンである必要はない。好ましくはYは天然に存在す るアミノ酸がよく、最も望ましくはグリシンがよい。特定の例において、Zはど のアミノ酸でもよいが、好ましくは天然に存在するアミノ酸がよい。Zは好まし くはグリシンがよいが、Xがバリンを、および/またはYがトレオニンの場合、 Zはグリシンである必要はない。 上に述べたように、R2はO)IまたはNO3でもよい。他の例において、R2 は1つのアミノ酸でもよく、好ましくは天然に存在するI7−アミノ酸またはグ リシンがよい;特定の例において、R2はセリン、トレオニンおよびシスティン 、そしてそれらのアミドを表さない。好ましい例において、R7はフェニルアラ ニンまたはフェニルアラニンのアミドを表す。さらに別の例ではR2は1以上の アミノ酸の配列でよいが、特にAspのカルボキシル官能基に接する、最初のア ミノ酸がセリン、トレオニンおよびシスティン、そして配列中のいずれかの遊離 カルボキシル基とのアミド以外のものであればよい。 R2がアミノ酸の配列である場合、配列中のアミノ酸の数に必ずしも制限はない 。さらに、赤血球に結合させるポリペプチドはどんな大きさでもよく、オリゴペ プチドまたはタンパク質の範鴎に入るものも含まれる。好ましくは、ポリペプチ ドはアミノ酸数がおよそ1000以Jlこならないほうがよい。 まとめて述べると、R,およびR7ともに、−上述したアミノ酸の配列を表す。 特定の例において、R2はセリン、トレオニンおよびシスティンでない。好まし い具体例とL5て、例えばR,がXY (Z)ゎの場合、Xはシスティンまたは グリシンを表し、Yはグリシ゛ノ、Zはグリシンを表す。さらに好ましい例とし て、Xがシスティンまt、−はグリシンを、Yがグリシン、Zがグリシンを表し 、R7がフェニルアラニンまたはフェニルアラニンのアミドを表す。 最も好ま(1、い例では、XがS/スティン、Yがグリシン、Zがグリシン、R 7がフェニルアラニンのアミドを表す、。 R1がXY(Z)、のとき、X、YおよびZが任意のトリペプチド配列を表すこ とがある。このトリペプチドはVat−Tyr−Glyである必要はない。 ポリペプチドは当技術分野で知られた方法によって調製することができる。簡単 に例を示すと、固相ペプチド合成法は、C−末端アミノ酸のカルボキシル基をあ る樹脂にカップリングさせ、続いて、Nのα位を保護したアミノ酸を添加するこ とからなっている。保護するための基は当技術分野で知られた任意の、または以 下の章、5.1.2で述べるものでよい。ペプチド鎖を延長するために、新しい 別のアミノ酸を添加する毎に、その前に添加したアミノ酸の保護基を除去する。 アミノ酸を適切な樹脂にカップリングさせる方法は、Rivierその他により 、米国特許第4244946号に述べられている。こうした固相合成法は、例え ばMcrrifieid、 1964゜J、 Am、 Chem、 Soc、  85: 2149; Valeその他、 1981.5cience 213: 1394−1397; Markiその他、 1981. J、 Am、 Ch em、 Sac、 103: 3178および米国特許第4305872号およ び第4316891号に述べられている。 5.1.2.架橋剤 ポリペプチドは多官能性分子、すなわち多官能性架橋物質を介(7て赤血球に結 合される。ここで使用される用語“多官能性分子“には、1以上の反応性基を有 している分子の他に、ホルムアルデヒドのような、単官能基でもl官能基が1回 以上連続して反応することのできる分子も含まれる(ただしホルムアルデヒドは 発癌性を有するため、使用することはない)。ここで使用される用語“反応性基 ”は、架橋物質上の官能基であって、架橋物質とペプチドまたはタンパク質問に 共有結合を形成するため、ペプチド、タンパク質または炭水化物上の官能基と反 応する基を表す。用語“官能基”は、有機化学における通常の意味である。使用 することのできる多官能性分子は生物適合性の架橋物質、すなわち1nvivo で非発癌性、非毒性、そして実質的に非免疫原性のものである。当技術分野で知 られたもの、およびここで述べられる多官能性架橋物質は、動物試験を行なって 簡単に生物適合性を調べることができる。多官能性分子は好ましくは2官能性が よい。ここで使用される用語“2官能性分子”は2つの反応性基を有する分子を 意味する。2官能性分子にはへテロ2官能性またはホモ2官能性がある。好まし くは、2官能性分子はRGDペプチドと赤血球を方向性を有して結合させること のできる、ヘテロ2官能性がよい。多官能性分子は、ポリペプチドおよび基質と pH6〜8緩衝水溶液などの水溶液中で反応させるため、十分に水溶性であるこ とが特に望ましい。典型的な例では、多官能性分子はポリペプチドのXおよび赤 血球の表面のアミノまたはスルフヒドリル基と共有結合する。しかし、本発明で は、カルボン酸またはヒドロキシル基のような他の官能基と反応性のある多官能 性分子をも意図している。 ホモ2官能性分子は少なくとも2つの同じ反応性官能基を有している。ホモ2官 能性分子上の反応性官能基には、例えばアルデヒド基や活性エステル基がある。 アルデヒド基を有するホモ2官能性分子には、例えばゲルタールアルデヒドやス バラルデヒド(subaraldehyde)を含んでいる。架橋剤としてのゲ ルタールアルデヒドの使用について、Poznanskyらにより、5cien ce 23.1304−1306(1984)に述べられている。 少なくとも2個の活性エステル単位を有するホモ2官能性分子には、ジカルボン 酸およびN−ヒドロキシスクシンイミドのエステルを含んでいる。これらN−ス クシンイミジルエステルの例として、ジスクシンイミジルスペレートおよびジチ オ−ビス−(スクシンイミジルプロピオネート)、そしてこれらの可溶性のビス スルホン酸、およびナトリウム塩やカリウム塩なとのビススルホン酸塩がある。 これらのホモ2官能性試薬はPierce、 Rockford。 1!l1nolsより入手できる。 ヘテロ2官能性分子は、少なくとも2個の異なる反応性基を有している。この反 応性基は、ペプチド上および赤血球の表面のタンパク質上の異なる官能基と反応 する。反応性基と反応するペプチドおよび赤血球タンパク質の異なった2つの官 能基は通常、アミノ基、例えばリシンのεアミノ基、およびスルフヒドリル基、 すなわちシスティンのチオール基である。しかし、ペプチドおよび赤血球タンパ ク質上のカルボン酸およびヒドロキシル官能基もまた、架橋物質と反応すること ができる。 ヘテロ2官能性分子の反応性基がアミノ基と共有結合する場合、その共有結合は 通常アミドまたはイミド結合である。アミノ基と共有結合する反応性基は、例え ば活性化されたカルボキシレート基、ハロカルボニル基またはエステル基である 。好ましいハロカルボニル基はクロロカルボニル基である。エステル基は好まし くは例えばN−ヒドロキシ−スクシンイミドエステル基またはMalSac−H NSAの開基である。 他の典型的な官能基は、チオール基、チオール基に変化しうる基またはチオール 基と共有結合を形成する基のいずれかである。 この共有結合は通常チオエーテル結合またはジスルフィドである。 チオール基と共有結合を形成する反応性基は、例えばチオール基と反応する二重 結合または活性化されたジスルフィドである。 チオール基と反応しうる二重結合を有する反応性基には、マレイミド基がある。 ただし、アクリルニトリルなどの他の基でもよい。 反応性ジスルフィド基には、例えば2−ピリジルジチオ基または5.5゛−ジチ オ−ビス−(2−ニトロ安息香酸)基でもよい。 反応性ジスルフィド結合を有するヘテロ2官能性試薬の例には、次のものが含ま れる二N−スクシンイミジル3−(2−ビリジルージチオ)プロピオネート(C arlsson他、 1978. Biochem、 J、、 173: 72 3−737)、ナトリウム−3−4−スクシンイミジルオキシカルボニル−α− メチルベンジルチオスルフェート、および4−スクシンイミジルオキシカルボニ ル−α−メチル−(2−ピリジルジチオ)トルエン。N−スクシンイミジル3− (2−ピリジルジチオ)プロピオネートが好ましい。チオール基と反応する二重 結合を有する反応性基を含むヘテロ2官能性試薬の例としては、スクシンイミジ ル4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレートおよび スクシンイミジル−m−マレイミドベンゾエートが含まれる。 他のへテロ2官能性分子には、スクシンイミジル−3−(マレイミド)プロビオ ネートスルフォスフシンイミジル−4−(p−マレイミド−フェニル)ブチレー ト、スルフォスフシンイミジル−4−(N−マレイミドメチルシクロヘキサン) −1−カルボキシレート、マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシ−スクシンイ ミドエステルが含まれる。スクシンイミジル−m−マレイミドベンゾエートのス ルフオン酸ナトリウム塩が好まい1゜上
【こ述べたヘテロ2官能性試薬およびそ れらのスルフォン酸塩の多く(′!、Pierceより入手てきる。 これらおよび他の他官能性試薬の製造および使用に関して、次の文献または当技 術分野で入手しうる他の文献により、さらに情報を得ることができる: Carlsson、 J、 et al、、 1978. Biochem、  J、 173: 723−737゜Cumber、 J、A、 et al、、  1985. Methods in [+nzymology112: 20 7−224゜ Blattler、 W、A、 et al、、 f985. Biochem 、 24: 1517−152゜Liu、 F、T、 et al、、 197 9. Biochem、 18:690−697゜You!e、 Rj、 an d Neville、 D、M、 Jr、、 1980. Proc、 Nat l、 Acad。 Sci、 U、S、A、 77: 5483−5486゜Lerner、 R, A、 et al、、 1981. Proc、 Na11. Acad、 S et、 U、S、A。 78: 3403−3407゜ Jung、 S、M、 and Moroi、 M、、 1983. Bioc hem、 Btophys、 Acta761:162゜ Caulfield、 M、P、 et al、、 1984. Bioche m、 81: 7772−7776゜5taros、 J、V、、 1982.  Biochem、 21: 3950−3955゜Yoshitake、 S 、 et at、、 1979. Fur、 J、 Biochem、 101 : 395−399゜Yoshitake、 S、 et al、、 1982 . J、 Biochem、 92: 1413−1424゜Pilch、 P 、F、 and Czech、 M、P、、 +979. J、 Biol、  Chem。 254: 3375−3381゜ Novick、 D、 et al、、 1987. J、 Biol、 Ch em、 262+ 8483−8487゜Lomant、 A、J、 and  Fairbanks、 G、、 1976、 J、 Mo1. Biol、 1 04:243−261゜ Hamada、 H,and Tsuruo、 T、、 1987. Anal 、 Biochem、 160: 483−488゜ Hashida、 S、 et al、、 1984. J、 Applied  Btochem、 6: 56−63゜さらに、架橋方法について、Mean sおよびFcency、 1990. Bi。 conjugate、 Chem、 1 : 2−12で検討されている。 ヘテロ2官能性試薬を介して、ペプチドを基質に結合させる代表的な戦略を、概 略図1および2 (それぞれ図14および15) Gこ示しである。概略図1に おいて、N−スクシンイミジル−3−(2−ピリジルジチオ)−プロピオネート (SPDP)がRGDペプチドで処理される。ポリペプチドのX上の遊離のアミ ノ基1個力(スクシンイミジルオキシ基と置換し、対応する3−(2−ピリジル ジチオ)プロピオニル(FDP)アミドを形成する。2−ピリジルジチオ基が例 えばジチオトレイトールで開裂されて、対応するチオプロピオニル(TP)アミ ド(n)が形成すると考えられる。次に、5PDPを少なくとも1個のアミノ基 を有する赤血球で処理して、対応するPDPアミド(n[)を形成する。遊離の スルフヒドリル基を有する■を、スルフヒドリル基と二重結合を形成する基、す なわちピリジルジチオ基を有する■で処理して、2つの多官能性分子を介してペ プチドが基質(赤血球タンノくり質)に共有結合している化合物(IV)を生成 する。 概略図2において、本発明のポリペプチドがスクシンイミジル4−(N−マレイ ミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート (SMCC)で処理され 、対応するN−マレイミドメチルシンクロヘキサン−1−カルボキシレートアミ ド(V)を生成する。 ■が赤血球表面のタンパク質の遊離のスルフヒドリル基と反応し、多官能性分子 を介してペプチドと赤血球が共有結合した化合物■となる。 好ましくは、SMCCの代わりにMAL−3ac−HNSAが用いられる。 本発明のポリペプチドのスルフヒドリル基を多官能性試薬に結合させることも可 能である。これはXはシスティンのときに生じ得る。このような場合で、多官能 性分子がスルフヒドリル基と同様にアミノ基とも反応するヘテロ2官能性分子で あるときには、システィン残基の遊離のアミノ基は保護される。この保護基は当 技術分野で知られている多数の保護基の中のどれでもよい。例えば、ポリペプチ ドを無水酢酸で処理して遊離のアミノ基にアセチル基を付加してもよい。または 、ポリペプチドをカルボベンゾキシクロライドで処理して、カルボベンゾキシ基 を付加してもよい。 他の有用なN−保護基として、ホルミル、L−ブトキシカルボニル−、トリフル オロアセチル−、トシル−1p−ニトロカルボベンゾキシ−、シクロペンチルオ キシカルボニル−1およびフェノキシカルボニル基がある。 5.2.出血の制御のためのトロンポー赤血球の使用本発明のトロンボ−赤血球 は、in vivoで出血の制御のために使用することができる。特に、トロン ポー赤血球はヒトを含む哺乳動物の血小板減少症患者の軽傷からの出血の制御の ために使用することができる。好ましくは、出血制御には自己由来のトロンポー 赤血球が投与される。あまり好ましくはないが、同種異系の投与でもよい。 特定の実施例において、哺乳動物の体重1kgあたり0.286−3.57m1 の血液を採取する。次に赤血球を洗浄し、濃縮する。洗浄した赤血球を、上記量 5.1で述べたように、多官能性分子を介して、RGDペプチドに共有結合させ る。その結果生成したトロンボ−赤血球を、普通の輸血方法によって、哺乳動物 中に入れる。 一実施例では、本発明のトロンポー赤血球は、血小板減少症の治療、すなわち、 患者の不足血小板を増加させるのに、使用される。他の例では、本発明のトロン ポー赤血球を、例えば、外傷に際し、または外科手術中、出血の制御を助けるた めに、ヒトを含む哺乳動物中に入れる。 哺乳動物への投与のためのトロンボ−赤血球は、F記章5.4で述べるように医 薬組成物とすることが望ましい。トロンボ−赤血球は哺乳動物に対して、静脈ま たは動脈ポーラス注射により、または静脈点適により、投与することができる。 投与するトロンボ−赤血球の数、すなわち投与量は、哺乳動物の血小板減少症の 程度によって決まるもので、当技術分野の専門家によ−)て、ケースバイケース で決定される。好まし、くは、トロンポー赤血球の数は、健康体に比較した血小 板減少患者の血小板数の不足分を補う量である。 (本頁以F余白) 5.3.ターゲット指向担体赤血球 本発明によると、本発明に従って調製された赤血球または特にトロンポー赤血球 を修飾して担体赤血球を形成するように赤血球に組み込まれている(すなわち赤 血球ゴーストに取り込まれる)標識または生物学的に活性な薬剤を種々の標的組 織に送達する。 一実施態様において、担体赤血球は担体トロンポー赤血球である(すなわち、細 胞内含有物が標識または薬剤を含む組成物により置換され、続いて膜が再密封さ れたトロンポー赤血球)。 担体赤血球はその大きなサイズ(マクロファージのようなスカベンジャー細胞に よるリポソームの非特異的エンドサイト−シスの問題を回避し、そして、例えば 低浸透圧条件下での完全な浸透性溶解から赤血球を保護する広範囲にわたる細胞 骨格が存在するので)によりリポソームよりも有利である。さらに、赤血球の細 胞表面膜内在性タンパク質はターゲラ)・指向性分子を架橋するための便利な足 場を提供する。さらに重要なことは、赤血球は本質的に生物学的適合性があるの で、担体赤血球もまた生物学的適合性があるように思われる。 5 、3.1. ターゲット指向送達のための材料多数の異なる分子、巨大分子 または巨大分子材料を特定のターゲトに送達するために本発明の担体赤血球に組 み込むことができる。 一実施態様において、画像剤を担体赤血球に組み込める。画像剤は重金属、X線 画像のためのコントラスト剤、磁気共鳴画像剤および放射性画像のための放射性 核種(すなわちアイソトープ)を含むがこれらに限定されない。 別の実施態様において、担体赤血球を1またはそれ以上の治療剤と共に与えるこ とができる。例えば、限定するものではないが、治療剤は化学療法剤、酵素、神 経毒、成長因子、神経栄養性因子、ホルモン、血栓溶解剤または任意の薬剤であ る。一般に、必要とする部位への薬剤の特異的なターゲット指向性は、さらに効 果的な治療となる。なぜなら、より多い治療用量が全身的に寛容し得る以上に送 達されるからである。例えば、より多い用量の化学療法剤が生物(例えばヒト) により全身的に寛容される以上に腫瘍に局部的に送達される。別の実施例におい て、血栓溶解剤を全身的に投与された場合制御不可能な出血を招くような濃度で 血栓症の部位に投与することができる。 別の実施態様において、担体赤血球を核酸配列と共に与えることができる。例え ば、限定するものではないが、核酸はターゲット細胞への送達のためのアンチセ ンスRNAまたはDNAである。 別の実施態様において、核酸は例えば遺伝子療法のための遺伝子または受精のた めの全ゲノムのような遺伝子情報である。担体赤血球を精子と共に与えるかまた は精子と融合して精子ハブロイドゲノムを得る。さらに別の実施態様において、 担体赤血球はプラスミド、または修飾ウィルスまたは送達のためのターゲット指 向のウィルス核酸を含む。 5 、3.2. ターゲット指向性分子本発明はターゲット指向性分子を赤血球 または赤血球ゴーストと結合することを提供する。ここで用いられる“ターゲッ ト指向性分子”とはin vivoで投与された場合所望の場所に局在化する分 子を意味する。上記5.1.2.項に記載された赤血球とペプチドの結合のため のクロスリンカ−を用いてターゲット指向性分子と赤血球を結合する;さらに、 担体でないトロンボ−赤血球とは対象的に、担体赤血球や担体トロンボ−赤血球 は赤血球を制御する流動学的性質を保持する必要はない。材料を担体赤血球に導 入する前かまたはその後にターゲット指向性分子を赤血球と結合する。 種々の実施態様において、ターゲット指向性分子またはペプチド、タンハク質、 抗体、レクチン、炭水化物またはステロイドである。一実施態様において、ター ゲット指向性分子はターゲット細胞上のレセプターのペプチドリガンドである。 特定の実施態様において、ターゲット指向性分子は上記5.1.1.項に記載さ れたペプチド配列であるかまたはその変異体である(それは例えば内皮細胞、癌 細胞、または卵(例えばRGD配列を認識するレセプターを有するヒトの卵)の ような細胞の表面上のレセプターと結合する)。担体トロンボ−赤血球の使用に 関する特定の実施態様において、ターゲット指向性分子は上記に記載されている ように付着されたペプチドR1−RGD−R,であり、赤血球ターゲット指向性 薬剤を血栓溶解剤と共に与えるそのようなトロンボ−赤血球は活性化血小板を標 的とするので特に血栓症の治療に有用である。 別の実施態様において、ターゲット指向性分子は抗体である。 好ましくは、ターゲット指向性分子はモノクローナル抗体である。 一実施態様において、赤血球との架橋を容易にするために抗体を2つのH鎖およ びL鎖の異種二量体を還元するか、またはF (ab’ ) tフラグメントを 還元して還元スルフヒドリルを介して赤血球と架橋する。別の実施態様において 、抗体の炭水化物部分を赤血球またはトロンボ−赤血球との付着のために直接ま たは誘導体を介して利用できる。 ターゲット指向性分子として用いられる抗体は細胞表面抗原に特異的である。一 実施態様おいて、抗原はレセプターである。例えば、メラノーマ細胞のような癌 細胞のレセプターに特異的な抗体を用いることができる。別の実施態様において 、例えばリンパ球抗原、CD(クラスター分化)抗原およびレセプター(例えば T細胞抗原レセプター)のような白血球表面抗原に特異的な抗体を赤血球ゴース トと結合することができる。細胞抗原に特異的な、当業者に知られているいかな る抗体もターゲット指向性分子として用いることができる。 所望の抗体が入手できない実施態様において、その抗体を調製できる。当業者に 知られている種々の方法を赤血球を修飾するのに用いられる標的抗原に特異的な 抗体の産生のために用い、ターゲット指向赤血球を調製することができる。その ような抗体はポリクローナル、モノクローナル、キメラ、単一鎖、Fabフラグ メントおよびFab発現ライブラリーを含むがこれらに限定されないのであるが 、モノクロ−カル抗体またはそのフラグメントが好ましい。抗体の産生に関して 、ウサギ、マウス、ラット等を含むがこれらに限定されない種々の宿主動物を標 的抗原マーカーを用いた注射により免疫化する。一実施態様において、標的抗原 を免疫原性担体に結合する。別の実施態様において、標的抗原エビ)−ブ(例え ばハプテン)をキーホール・リムペット・ヘモシアニンのような担体に結合する 。ここで用いられているように、“エピトープは特異的免疫活性(例えば抗体結 合)能力のある抗原のフラグメントである。宿主の種によるが、例えばフロイン ト (完全および不完全)水酸化アルミニウムのような無機質ゲル、リゾレシチ ン、プルロックポリオール、ポリアニオン、ペプチド、油性乳剤、ジニトロフェ ノールのような界面活性剤およびBCG(bacille Calmette− Guerin)やCorynebacterium parvumのような有用 なヒトアジュバントとなりうるちのを含むがこれらに限定されない種々のアジュ バントを用いて免疫応答を増加させる。 標的抗原に対するモノクローナル抗体は培養した連続継代細胞株による抗体分子 の産生を提供する、任意の方法を用いることにより調製できる。これらは、Ko hle、rおよびMilstin(1975,Nature256: 495− 497)により最初に記載されたハイブリドーマ法、さらに最近のB細胞ハイブ リドーマ法(Kozbor et al、、 1983+ Immunolog y Today 4: 72)およびEBvハイブリドーマ法(Cole et  al、。 1985、 Monoclonal Antibodies and Canc er TherFLpy、 Alan R,Ljss、Inc、、 pp、77 −96)を含むがこれらに限定されない。本発明の別の実施態様において、標的 抗原に特異的なモノクローナル抗体を最近の技術(PCT/US9010254 5)を用いて無菌動物中で産生ずる。 本発明によるとヒト抗体を用い、ヒトハイブリドーマ(Cote etal、、  1983. Proc、 Nat’1. Acad、 Sci、 U、S、A 、 80: 2026−20311)を用いることによりまたはin vitr oでヒトB細胞をEBVウィルスで形質転換すること(Cole et al、 、 1985. in Monoclonal Antibodies and  Cancer Therapy、 Alan R,Li5s、 pp、77− 96)により得ることができる。事実、本発明による、標的抗原に特異的なマウ ス抗体分子からの遺伝子を適切な生物学的活性を有するヒト抗体分子からの遺伝 子と接合させることにより“キメラ抗体″(Morrison et al、、 1984. Proc、Nat’1. Acad、Sci、U、S、A、81:  6851−6855; Neuberger et al、、1984. N ature 312: 604−608; Takedaet al、、 19 85. Nature 314:452−454)の産生のために開発された技 術を用いることができる;そのような抗体はこの発明の範囲内である。 本発明によると、単一鎖抗体(米国特許第4.946.778号)の産生のため に記載された方法を採用して標的抗原特異的単一鎖抗体を産生できる。本発明の 別の実施態様はFab発現ライブラリー(Huse et al、、 1989 .5cience 246: 1275−1281)の構築のために記載された 技術を用いて、標的抗原に所望の特異性を有するモノクローナル抗体Fabフラ グメントの迅速て簡単な同定を可能にする。 標的抗原に特異的な部位を含む抗体フラグメントを既知の技術により産生ずる。 例えば、そのようなフラグメントは、抗体分子のペプシン消化により生成される F (ab’ ) 2フラグメントおよびF(ab’)2フラグメントのジスル フィド架橋を還元することにより生成されるFab’ フラグメントを含むがこ れらに限定されない。好ましくは還元フラグメントを用いる。なぜならこれらは そのスルフヒドリル基を介して赤血球タンパク質と結合できないからである。 本発明はさらに赤血球と結合した例えばレクチン、炭水化物、タンパク質および ステロイドのような他のターゲット指向性分子の使用を提供する。 5 、3.3.担体赤血球の調製 ターゲラ上指向性のために本発明を用いることに重要となるのは赤血球の一時的 に“漏出”する能力である。これらの修飾赤血球を漏出することによりその中身 を放出し所望の分子、小さな細胞、例えば精子、ウィルス、薬剤または変異した 遺伝子材料を取り込む;その後で赤血球は再密閉される。当業者によく知られて いるように、この方法に対する多くの改変法およびパリニージョンを用いること ができ、従って本発明は全てのそのようなバリエーションを含むものと意図され る。 赤血球を上記5.11項に記載されたように調製することができる。 任意の哺乳動物がそのような赤血球の源となる。選択された標的組織に搬送する ために分子を赤血球に組み込むために、当業上知られている任意の方法を用いて 赤血球からその中身を漏出させて(すなわち赤血球ゴーストを調製)続いて再密 閉される前に新しい分子を取り込む。そのような方法は次の参考文献に記載され ている= (社説)、1988. Lancet pp、1437−4438;  B+’earleyら、ino。 J、Pbafrn、Phar’macol 42: 297−307; Ton ettiら、1990. Biotech。 Appl、 Biochem、12: 26’l−269; Updikeおよ びRokania、 1983. J。 Lab、Cl1n、 Med、pp、679−691; Ram5eyら、19 86. Cl1n、Res、34:468A。 一実施態様において、限定するのではな〈実施例として次の方法を用いることが できる: 再密閉した赤血球をSodium pump−mediated ATP:AD P exchange:The 5ided effect of sodiu m and potassiumions”、Journal ofGener al Physiology 80: 9i5−937(1982)においてK ap fanにより記載された方法および“Volume−sensitive  K 1nflux in humanred cell ghosts”、J ournal of General Physiology、 92: 68 5−7N(1988)において5achsにより記載された方法と同様のゲル濾 過法により調製した。 修飾した細胞を血漿から分離し、l・リス(トリス(ヒドロキシメチル)アミノ メタン)でpH5,5に調整された、0.imMEDTA(エチレンジアミン四 酢酸)およびiomM P I PES (ピペラジン−N−N“−ビス(2− エタンスルホン酸)を含む150mM塩化コリン液で洗浄した。細胞を細胞懸濁 物のpHが6゜Oになるまで繰り返し洗浄した。続いて細胞を洗浄液中で50% へマドクリットにし、カラムに通すまで氷上に保存した。 カラムは45X’10cmであり旧o Gel A50ビーズ(Bio Rad  Inc。 Rockville Ceriter、 NY)を充填(7てあり、床容量は3 5リットルである。カラムは冷水筒で包み約1℃に維持する。ゲルを70mMP  I P E S、’11.2mM塩化コリンおよび0.imMEDTAを含む 溶液で平衡化する。その溶液をトリス(緩衝液A)でpH6,0に調整する。 トロンボ−赤血球ゴーストを調製するために、その塩化コリン濃度が150mM (緩衝液B)であること以外は緩衝液Aと同し溶液200m1をカラムに通(7 、続いて細胞懸濁物7575−1O0通ず。細胞はカラムで溶血(〜(ヘモグロ ビンや他の材料等の中身を漏出引る)、細胞内容物はビーズにより保持される。 ゴーストを緩衝液Bて溶出(7、水−して集める。ぞれらを遠心分離(40,0 00gで10分間)と−上清の吸引により濃縮し、1本または2本のチューブに 集め緩衝液A中に再懸濁する。ゴーストを再び遠心分離(7、■−清を取り除き 、ゴーストを再密閉液に分注4る。これらは2%量(ゴースI・を含む最終量) の500mM hリスHEPES (4−f:2−ヒドロキシメチル〕−1−ピ ペラジンエタンスルホン酸)液(37℃上リスによりpH8,0に調整した50 0mM HEPES) 、0.5mM +リスEGTA (エチレングリコール  ビス−〔β−アミノエチルエーテル〕N、 N’ −四酢酸) 、50mg/ 100m1のアルブミンおよびトロンボ−赤血球に組み込むために予定された分 子を含む。 ゴーストは懸濁物の量の1o−4o%を占める。ゴース+懸濁物を0℃で5分間 保ち、続いて37℃で60分間インキュベー+した。再密閉トロンボ−赤血球ゴ ーストを0.15M NaC1,0,1M NaPO< 、1mg/ml ヒト アルブミン、pH7,4中で3度洗浄することにより懸濁物から分離し、それで in vivoまたはin vitroでの使用準備ができた。 担体赤血球に導入される分子は5.3.1.項に記載されている。 担体赤血球内に組み込まれる分子の送達を容易にすることが望まれる一実施態様 において、赤血球の脂質組成を既知の方法により操作し細胞膜を不安定にするか または他の方法(例えば表面シアル酸残基を加熱するかまたは取り除く)で処理 して担体赤血球のin vivoの半減期を減少させる。 5 、3.4.ターゲット指向担体赤血球の投与本発明は標的担体赤血球を当業 上知られている任意の経路を介して被験者への投与を提供する。例えば、赤血球 ターゲット思考薬剤をリポソームを投与するために用いられる任意の経路を介し て投与することができる。別の実施態様において、2−3の経路を挙げると心室 内、腹腔内、筋肉内、皮下、静脈内または動脈内に赤血球標的剤を投与すること ができる。好ましくは、投与は静脈内または動脈内になされる。 好ましい実施態様において、ターゲット指向担体赤血球を、ターゲット指向赤血 球と医薬上許容される担体または賦形剤(下記5.411項参照)を含む医薬組 成物として投与する。 5.4.トロンボ−赤血球またはターゲラI・指向担体赤血球を含む医薬組成物 本発明はトロンポー赤血球またはターゲット指向担体赤血球を、好ましくは医薬 上許容される担体または賦形剤と混合して哺乳動物に投与することを意図しでい る。そのような混合物は本発明の医薬組成物を含む。 本発明に用いられる医薬上許容される担体または賦形剤は次の特徴を有する水溶 液を含む:約pH6とpH8との間のpH;修飾赤血球に適切な浸透環境を維持 するための約o、 isNのイオン濃度;そして生理学的適合性。医薬」−許容 される担体または賦形剤は修飾赤血球を粉砕または可溶化してはならない。例え ば油、乳化剤、洗浄剤、または細胞膜を溶解する濃度の界面活性剤を含んではな らない。 上記の制限範囲内において、医薬上許容される担体または賦形剤は水溶液または 懸濁液中のデスキトロース、グルコース、デンプン、ラクトース等を含む。 (本頁以下余白) 6、実施例ニトロンボー赤血球の調製及びテスト血液(lornl)を注射器及 び19ゲージの針によりヒトから採血し、0.1mlの40%クエン酸三ナトリ ウムを含むポリプロピレン製試験管内へ入れた。この血液を、約2.OOOXg で10分間、22℃において遠心し、この上清血漿を除去した。この赤血球ペレ ットを緩衝液A(0,15MのNaCI、0.05Mのリン酸、5mMのグルコ ース、2rnMのKCI、pH7,4)で、約2,000Xgで′t℃において 10分間の反復遠心により3回洗浄した。60%の容量が赤血球からなるような (60%へマドクリット)濃度で同一の緩衝液中に含まれる洗浄した赤血球の0 .5mlアリコートを取り出した。このアリコートを、以下に示すポリペプチド の2.9mg/ml溶液を含む0.5mlの緩衝液B(0,1,5MのNaCl 、0.OIMのNa−リン酸、p)(7,0)と混合したニ アセチル−Cys−Gly−G]、y−Arg−Gly−Asp−Phe−アミ ド 続いて、緩衝液り中に含まれる10mg/mlのMal−3ac−HNSA、( 1−ヒドロキシ−2−二トロベンゼン−4−スルフオン酸ナトリウム塩のN−マ レイミド−6−アミノカプロイルエステル; Bachem Bioscien ces、 Inc、 ; Ph1ladelphia、 PA)の50Mm分注 を添加し、更に、この反応を、22℃において2時間、震盪しながら進行させた 。インキュベーション後、0.5mlを取り出し、緩衝液Aで3回洗浄した。結 果として生じるトロンポー赤血球を、10%のへマドクリットになるように緩衝 液A中に再懸濁させた。赤血球の対照試料を、ペプチドもしくはMal−5ac −HNSAを添加しないこと以外は相同に処理した。 このアッセイは、50μ】のクエン酸化した血小板に富む血漿(0,01容量の クエン酸三ナトリウムで抗凝血化させである全血液を、700Xgで3.5分間 、22℃において遠心し、血小板を含まない血漿を用いて、細胞数をm1当たり 3.0XIO@血小板に合わせることにより調製した)、及び、血小板を活性化 するための5μIのアデノシンニリン酸(ADP)(100μmの保存溶液)を 添加した、もしくは、添加しない5μmのトロンポー赤血球を含んでいた。 赤血球の凝集は、マイクロタイタープレート中の試料を、22℃において様々な 期間、260rpmで回転させた後の顕微鏡的調査に基づいて、1−4+までに 等級分けした。2−3分においては、トロンボ−赤血球は、ADPの非存在下で は0−1+の凝集を、そして、ADPの存在下では4+の凝集を示した。これら の値は、残りの6分の観察時間について不変のままであった。対照赤血球は凝集 しなかった。 7、実施例: トロンボ−赤血球の調製についての2段階法実施例6において記 載されている1段階反応の動力学は、本発明のトロンボ−赤血球を調製すること ができ、かつ、これらが活性化した血小板に結合することを説明した。しかしな がら、この1段階反応の動力学は、この1段階反応は良く見ても予測が立たない ものであると思う理由を提供するものである。第1に、赤血球のスルフヒドリル (チオール)基は、ペプチドのスルフヒドリル(チオール)基とMal−3ac −HNSAリンカ−との間の希望する反応よりはむしろ、Mal−8ac−HN SAリンカ−と反応し得る。この競合する可能性がありかつ希望しない反応は、 赤血球に損傷を与え、かつ、ペプチドに対する結合のために利用可能なリンカ− を少なくするであろう。 従って、より好ましい2段階法を、概略図3(図16)及び本明細書中に記載し であるように、考案しテスト(7た。 赤血球の調製−血液(l 0m1)を、注射器及び19ゲージの針によりヒトか ら採血し、0.1mlの40%クエン酸三ナトリウムを含むポリプロピレン試験 管内に入れた。この血液を、約2゜000Xgで10分間、22℃において遠心 し、上清血漿を除去した。赤血球ペレットを、緩衝液A(0,15MのNaC+ 、0゜05Mのリン酸、5mMのグルコース、2mMのKCI、pH7゜4)で 、約700Xgで22℃において5分間の反復遠心により、3回洗浄した。60 %の容量が赤血球からなるような(60%へマドクリット)密度で同一緩衝液中 に含まれる洗浄した赤血球の0.5mlアリコートを取り出した。 ペプチド−リンカ−の調製−上述の6項において示した公式を有する2、0mg /mlのポリペプチドの溶液の0. 5アリコートを、緩衝液B(0,15Mの NaC]、0.01MのNaリン酸、pH6,0)中で調製した。この溶液に対 して、緩衝液B中に含まれる10mg/mlのMal−3ac−HNSA(1− ヒドロキシ−2−ニトロベンゼン−4−スルフオン酸ナトリウム塩のN−マレイ ミド−6−アミノカプロイルエステル; Bachem Bi。 5ciences、Inc、; Ph1ladelphia、 PA)の50  It Iアリコートを添加した。この反応は、pH6,0において、22℃にお いて5分間進行させ、従って、ペプチド−リンカ−複合体を形成した。将来利用 するために、このペプチド−リンカ−複合体を凍結乾燥し、更に、約−70℃に 保存することができた。 このペプチド−リンカ−複合体を、水酸化ナトリウム(NaOH)の0.1M溶 液でpH7,4に調節した。結合させたペプチドを含む0.5mlアリコートを 添加し、先に記載したように調製した赤血球の0.5mlアリコートと混合し、 この混合物を22℃及びpH7,4において120間震盪した。 インキュベーション後、このトロンボ−赤血球を、緩衝液A中で3回洗浄した。 結果として得られるトロンボ−赤血球を、10%のへマドクリットになるように 、緩衝液A中に再懸濁させた。 赤血球の対照試料を、ペプチドもしくはMa 1−3ac−HNSAを添加しな かったこと以外は同様に処理した。 アッセイは、クエン酸化させた血小板を豊富に含む血漿100μl(0,01容 量のクエン酸三ナトリウムで抗凝血化させである全血液を、700Xgで、22 ℃において3.5分間遠心し、血小板を含まない血漿を用いて、数をm1当たり 3.0XIO8血小板に合わせることにより調製した)、及び、血小板を活性化 するための10μmのアデノシンニリン酸(ADP)(100μmの保存溶液) を添加した、もしくは、添加しないlOμlのトロンボ−赤血球を含んでいた。 赤血球の凝集は、マイクロタイタープレート中の試料を、22℃において様々な 期間、26Orpmで回転させた後の顕微鏡的調査に基づいて、】−4+までに 等級分けした。2−3分目においては、トロンボ−赤血球は、ADPの非存在下 では0−1+の凝集を、ADPの存在下では4+の凝集を示した。これらの値は 、残りの6分の観察時間について不変のままであった。対照赤血球は凝集しなか った。 8、実施例ニトロンボー赤血球の詳細な特徴決定本実施例は、RGD−含有ペプ チドでコードンた赤血球は血小板と相互反応し、かつ、重要なことには、この相 互反応は、無差別の血栓形成の危険性を減少するための必要条件である、活性化 された血小板に選択的であることを示している。 ペプチドAc −CGGRGDF−NH2はt −boc化学及び4−メチルベ ンズヒドリルアミン樹脂を使用する自動ペプチド合成機(Applied Bi osystems 430A; Foster C1ty、 CA)で作成した 。 5つの合成の内の4つのものについては、カップリング溶媒はジメチルフォルム アミドであるが、5番目のものにおいてはN−メチルピロリドンであった。保護 基は、アスパラギン酸についてはβベンジルエステルであり、アルギニンについ てはトシルであり、かつ、システィンについては4−メチルベンジルであった。 2重カップリングは、この合成の内の3つにおいてはフェニルアラニンを用いて 、更に、全ての合成においてはアルギニンを用いて実行した。このペプチドが無 水酢酸を用いての反応によってまだ樹脂上に存在している間にアミノ末端をアセ チル化した。この樹脂からのペプチドの開裂は、硫化ジメチル、パラチオクレゾ ール、及び、アニソールの存在下において、無水HFを用いて行い、−10℃で 開始した。HF開裂後、このペプチド−樹脂混合物を、エーテルのみて(最初の 2つの合成)か、あるいは、エーテルとジクロロメタンで(後の3つの合成)洗 浄し、続いて、酢酸中に抽出し、後に凍結乾燥化した。HPLC分析(c−8カ ラム、220 x 4 、 6 mm、 Applied Biosystem s 300RP)により、各合成における単一の優勢なピークが220nmにお ける総吸光度の45〜57%を示すことが証明された。数種の実験については、 このペプチドを、使用前にHPLCにより精製した。高速原子衝撃質量分析(キ セノンガンパラメーターニアkV、fmA、0.4mAのイオン電流;質量分析 器バラメータm:加速ポテンシャル6kV、質量領域 132−1.172、解 像度 1,500、スキャン速度 10秒710回; 凍結乾燥した試料をグリ セリンもしくはチオグリセリン支持体に移した)を5つのペプチド類の内の2つ について実行し、これにより、このペプチドは期待された質量(751)を有す ることが証明された。 カップリング実験のためのペプチド濃度を、システィンを標準として使用して、 5.5゛ −ジチオ−ビス−(2−二トロ安息香酸)(エルマン試薬;Pier ee Chemicals、 Rockford、IL)で、遊離のスルフヒド リル基を滴定することにより決定した。放則能標識したペプチドを、ペプチドア セチル化反応(0,3mgの樹脂)を、4..75m1のジクロロメタン及び0 .25m1のジイソプロピルエチルアミンの混合物中で、0.05rnモル(2 5mCi)の” H−無水酢酸(Amersham Corp、、 ArliA rlln He1gM5. IL )を用いて、22℃において攪拌しながら1 20分実行(7、その後、更に別の5分間にわたり0.5ml (5mモル)の ラベル化していない無水酢酸を添加することにより調製した。この樹脂をその後 、かき乱さないように浮遊させ、遊泳液を除去し、ジクロロメタン中に溶解して いる10%の無水酢酸(〜5mモル)5mlをその樹脂に添加して更に5分間反 応させた。続いて、この樹脂を濾過し、最初にジクロロメタンで、続いて、メタ ノールで洗浄し、更に、スカベンジャーの存在下においてHFを用いてその樹脂 から開裂させた。この3H−ペプチドは、mモルのペプチド当たり1.3X10 ”dpmO比活性を有していた。HPLC分析により、83%の放射活性がペプ チドのピークと共に溶出したことが証明された。 8、 1. 2. トロンポー赤血球の調製トロンポー赤血球の調製。交差結合 法は〜1)このペプチドを、ヘテロ2官能性の交差結合試薬であるl−ヒドロキ シ−2−二トロベンゼン−4−スルフォン酸(mal−sac−HNSA;Ba chern Bioscience、 Bubendorf、 5w1tzer la、nd )のN−マレイミド−6アミノカブロイルエステルに対して、その ペプチド上の遊離のスルフヒドリルと交差結合試薬のマレイミド分子との間の反 応を介して結合し、さらにその後、2)このペプチド−クロスリンカ−を、赤血 球に対しで、赤血球のアミノ基とアミノカプロイルエステルとの間の反応を介し て結合させ、結果として、mal−sac−HNSAからの強力な吸収試薬1− ヒドロキシ−2−ニトロベンゼン−4−スルフォン酸ジアニオンの放出を生じた 。このマレイミド−スルフヒドリル反応中のエステルの加水分解を最小限にする ために、6.0のpHを最初の反応について選択した。 エステルと赤血球のアミノ基との間の反応の速度を上げるため、及び、赤血球の だめの生理学的p Hを保証するために、第2反応については7,4のpHを選 択した。 全血液を注射器により採取し、最終容量が10m1になるように、0.1rnl の40%クエン酸三ナトリウムもしくはl、2mlのCPDA−1抗凝血剤(8 9mMのクエン酸三ナトリウム、16mMのクエン酸、16mMのNaH7PO ,,160mMのデキストローズ、2mMのアデニン)のいずれかを含むポリプ ロピレンの試験管内に入れた。この血液を、血小板に富む血漿(PRP)のため に、7 (10X gで3.5分間、22℃で遠心した。 PRPを除去した後、この粘液を1600Xgで10分間、22℃において再遠 心し、結果として生じる、血小板を殆ど含まない血漿(P P r’)を除去し た。続いて、軟膜層を除去して棄却し、その赤血球を、緩衝液A(140mMの NaC1,5mMのKCl、1.OmMのグルコース、10mMのNaリン酸、 pi47.4)で50m1の容量にした。続いて、この赤血球を、緩衝液A中で 3回洗浄し、同一緩衝液中に10%のへマドクリットになるように再懸濁させた 。3mlの試料を、小さなポリプロピレン試験管内に移し、700Xgて5分間 、22℃で遠心し、2.5mlの上清緩衝液をその後除去し、0.5mlの60 %へマドクリ・ソト溶液(3,3XI0g赤血球)が残るようにした。いくつか の実験においては、やや異なる緩衝液(150mMのNaCl、50mMのNa リン酸、2mMのKCI、5mMのグルコース、pH7,4)を利用したが、結 果は同一であった。 続いて、このAc −CGGRGDF−NH2ペプチドを〜2゜Omg/ml  (2,6mM)の濃度で緩衝液B(150mMのNacI、10mMのNaリン 酸、pH6,0)中に溶解し、IMのNaOHでpH6゜0に再調節した。続い て、mal−sac−N ■(S Aを緩衝液B中に10mg/mlの濃度で溶 解し、更に0.5mlのペプチド溶液(1,3Hモル)及び0.05m1のma l−sac−NH8A(1,1Hモル)を室温において10分間・インキュベー トした。この溶液のpHをその後、0.1MのNaOHで7.4にまで上昇させ 、更に、この溶液を、直ちに、緩衝液A中に溶解している0、5mlの赤血球に 添加した。続いて、この試験管を様々な期間、通常2時間であるがある場合にお いては18時間、22℃において緩やかに震盪させた。他の実験においては、こ の反応を1段階で行い、ペプチド、クロスリンカ−1及び、赤血球を、pH7, 4−7,5において一緒にインキュベートした。反応が完結した後、トロンボ− 赤血球を緩衝液A中で3回洗浄した。トロンポー赤血球を直ちに使用するか、あ るいは、4℃に保存した。 エルマン試薬でモニターした予備実験(ma 1−5ac−HNSAのマレイミ ド基とペプチド上のスルフドリル基との間の反応を査定するため)により、等モ ル(2mM)濃度のクロスリンカ−とペプチドとをpH6,0において使用した 場合、マレイミド−システィン反応は5分以内に〉95%が完結していたことが 示された。これらの予備的反応も叉、クロスリンカ−上のアミノ−反応性部分の 加水分解の指示薬としての、mal−sac−HNSAからの1−ヒドロキシ− 2−二トロベンゼン−4−スフロン酸ジアニオンの放出について、405nmで モニターした(Aldwin and N1tecki、1987 Anal、  Biochem、164:494−501 ) o これらの実験の終了時に は、試料を、2価イオン(同上)の完全な放出を起こさせる0、05倍容量の5 NのNaOHで処理し、反応中に放出された総ジアニオンのパーセント率を確立 した。この結果から、ma l −5ac−HNSA上のアミノ−反応基の〜1 %より少ないものが、pH6,0における10分間のマレイミド−システィン反 応中に加水分解されたことが示された。 8、 1. 3.ペプチド結合の定量化各トロンポー赤血球に対して交差結合し ているペプチド分子の数を決定するために、放射標識したペプチドを、標識して いないペプチドと組み合わせて使用した。選択した時間間隔で、トロンポー赤血 球をインキュベーション混合物から除去し、緩衝液A中で3回洗浄し、続いて低 浸透圧溶解に供して赤血球ゴーストを産生じた。これは、最初に、赤血球を10 %の緩衝液A(つまり、最初の濃度の10%に希釈した緩衝液A)で、0℃にお いてインキュベートし、続いて、38,000Xgで20分間、0℃で遠心して 、上清液及び細胞破片からなる堅く赤いボタン状物の両方を除去し、残存してい るピンク色のゴーストを、1%の冷却した緩衝液A中に再懸濁させ、冷却した1 %の緩衝液A中で2回洗浄した。いくつかの実験においては、0.5mMのED TAを添加して緩衝液を洗浄し、赤血球ゴーストの再密閉を防いだ。最終的には 、赤血球ゴーストを、0.1−0.4mlの1%ドデシル硫酸ナトリウム(S  D S)中に可溶化させ、この溶液を6mlのシンチレーション液(Ultim a Gold; Packard)に添加し、液体シンチレーション計数機(P ackard 1900CA、 Downers Grobe、 IL )内で 計数した。続いて赤血球当たりに結合したペプチド分子の数を、トロンポー赤血 球内に特異的に取り込まれた放射活性から算出したUつまり、全部のトロンボ− 赤血球インキュベーション混合物(赤血球+ペプチド十クロスリンカ−)との反 応後のゴーストに関連する放射活性 マイナス 非特異的対照(赤血球子ペプチ ド)のゴーストに関連する放射活性である]。ある実験においては、10%及び 1%の溶菌緩衝液は、プロテアーゼ阻害剤であるPMSF (J、mM) 、o イベブチン(0,’5mM)、及び、EDTA(0,5mM)を含む。ちょうど 0.5mMのEDTAを含む1%の溶菌緩衝液中での余分の最終洗浄をこの実験 においては利用したが、それは、このゴーストは懸濁するのが難しく、更に37 ℃における可溶化を、200μm(7)l 0XSDS+20μ1(7)O。 1MのNaOH−4−200μlの組織可溶化剤(TS−2,0,5N ; R e5earch Products International、Mount  Prospect、 IL )の混合物を用いて行ったためである。続いてこ の可溶化したゴーストを、18m1のシンチレーション液に添加して、計数した 。 8、 1. 4.ペプチドが交差結合する赤血球蛋白質の同定純粋な3H−ペプ チド(1,3μモル)を1.20分間、先に記載したような2段階反応において 赤血球と反応させた。このトロンポー赤血球をその後、EDTA (0,5mM )を含む冷却した低張性緩衝液を使用して溶菌させ、結果として生じるゴースト を、その後、100μmの1. 7%SDS中で15℃において溶解し、更に、 −80℃で凍結させた。溶菌以前に取り出してきた試料についての血小板−トロ ンボ−赤血球の共役凝集アッセイ(以下を参照せよ)により、トロンポー赤血球 はこのアッセイにおいて活性であることが証明された。次に、可溶化したトロン ボー赤血球の20μmの試料を解凍し、20μlの試料混合物及び2μmの2− メルカプトエタノールと混合し、3分間10o℃にまで加熱し、Laemml  iの方法(1970,Nature 227:680−682)によりポリアク リルアミドゲル(3%の重層、12.5%の分解ゲル)で電気泳動した。このゲ ルをその後、25%のイソプロパノ−ルー10%の酢酸中で一晩固定化すること による過ヨウ素酸−シッフ法で染色し、10%の酢酸で洗浄し、3%の酢酸中の 1%の過ヨウ素酸で60分間インキュベートし、水で4回洗浄し、暗所で60分 間シッフ染色液と反応させ、0.1MのHCl中の1%のNa2S20、で3回 洗浄した。このゲルを、その後、7%の酢酸中で、4℃において一晩保存し、写 真撮影し、クーマシーブルーで染色し、脱染色し、更に、再度撮影した。最終向 には、このゲルを30%のメタノール、10%の酢酸中で30分間、3回固定化 し、蛍光強度測定調製用キット(Entensify、 New Englan d Nuclear Re5earch Products、 Boston、  MA)の沈殿化用試薬(溶液A)中で30分間インキュベートし、更に、水性 の蛍光試薬(溶液B)中で30分間インキュベートすることにより、蛍光強度測 定用に調製した。このゲルをその後乾燥させ、XXR−5フイルム(Eas t manKodak、 Rochester、 NY)を有するカセット内に、7 日間、−70℃下において入れておいた。 8、 1. 5.血小板−トロンボ赤血球の共役凝集アッセイ血小板の凝集進展 を開始させるトロンボ−赤血球の能力を査定するために、マイクロタイターアッ セイを開発した。血小板に富む血漿(P R,P )を0.01倍容量の40% のクエン酸ナトリウムで抗凝血化させた血液から調製し、血小板を殆ど含まない 血漿で、3.5x1.0@/mlの血小板数に調節した。このPRPのアリコー ト(50もしくは100μl)をマイクロタイターウェルに添加し、その後、5 もしくは10μmのADP(100μMの保存溶液)を選択したウェルに対して 添加し、その後、5もしくはioμmのトロンボ−赤血球(緩衝液A中での10 %へマドクリット)を添加した。このマイクロタイタープレートをその後、27 0rpmで、22℃において、0. 5と20分との間の様々な期間回転させ、 更に、血小板−トロンポー赤血球の共役凝集の程度を、拡大鏡を利用して、0− 4+の程度について肉眼で査定した。この反応の選択性を査定するために、幾つ かの実験においては、PRPを、lomMのEDTA、300μg/mlのペプ チドRGDF、もしくは、フィブリノーゲンの結合を遮断して血小板を活性化す るGPIlb/IIIaレセプター及びα9β。 ビトロネクチンレセプターの両方に対する20μg/mlの抗体(7E 3)で 予めインキュベートした(Coffer、 1985. J、 C1tn。 Invest、 76:101−108; Co11er et al、、 1 991. Blood 77:75−83)。 血液塗抹標本を幾つかの実験における試料から作成し、更に標準的なライト染色 ([(emastain、 Geometric Data、 Wayne、  PA)で染色した。 トロンボ−赤血球の血小板との共役凝集についてのより定量的なデータを取得す るためにこのアッセイを凝集針に適応させた。 PRPをACD−Aで抗凝血化させた全血液(8,5: 1. 5)から調製し て、修飾化したチロ−デス緩衝液(140mMのNaC1,3mMのKCI、1 2mMのNaHCOa 、0.4mMのN a 82 P 01 、I Om、 MのHEPES、2mMのM g Cl 2.0.2%のウシ血清アルブミン、 5mMのグルコース、pH7゜4)を使用して、セファ−ロース2 B (Ph armacia )のカラムを通してゲル濾過した。試料は、450μIのゲル 濾過した血小板+20μlのトロンボー赤血球(10%l\マドクリット)もし くは対照赤血球(つまり、クロスリンカ−は含まないでペプチドとインキュベー トした赤血球)からなるものであった。極大透過を450μIの緩衝液+20μ mの対照赤血球で設定した。血小板をADP (4,3μMの最終濃度)もしく はエビネフェリン(10MM)で活性化させた。 8、 1. 6.溶血の査定 トロンボ 赤血球調製中の赤血球の溶血を、任意の遊離ヘモグロビンとりューコ マラカイトグリーン(Kodak; 3 、 3 Mの酢酸中に含まれる0、1 %のp、 p’ −ベンジルイデネビスー (N、 N−ジメチルアニリン)) の反応により査定した。結果として生じる化合物を、617nmの吸光度により 検出するが、この波長はmal−sac−HNSAジアニイオンにより妨害され ない波長である。標準物は、脱イオン水中に含まれる既知の量の赤血球を溶血さ せることにより調製した。このアッセイは、10μmの試料(遠心して完全なま まの赤血球を除去した後の反応混合物の上清)、1mlのりューコマラカイトグ リーン、及び、1mlの0゜1%H20,からなる。10分後に各試料の吸光度 を617nmで読み取った。 8、 1. 7.浸透脆弱性 トロンボ−赤血球、対照赤血球、及び、未処理の赤血球を、様々な濃度のNaC l溶液に添加した。22℃で20分おいた後、この試料を遠心し、更に、上清液 の吸光度を540nmにおいて査定した。結果は、パーセント溶血として表わし 、100%溶血を、水に添加した赤血球の試料の吸光度として定義した。 精製したタイプ1ラツトの皮膚コラーゲンに対する血小板の吸着を始めとするア ッセイの第1段階を、血小板を放射能照射することを除いては以前に記載したよ うに実行した(Caller et al。 1989、 Blood 74:182−192 ) 、簡潔に述べると、2m MのMgCl2の存在下でのゲル濾過した血小板の試料(100μl;5゜5x lO’/ml)を、コーラゲンで予めコートしであるマイクロタイタープレート のウェルに添加し、更に、その血小板を1時間、22℃において吸着させた。こ のウェルをその後学にして、緩衝液(0,15MのNaC1,o、OIMのトリ ス/HCI、0.5%のウシ血清アルブミン、5mMのグルコース、pH7゜4 )で3回洗浄した。対照赤血球もしくはトロンボ−赤血球(50μl;10%へ マドクリット)をその後、この時点で2mMのM g Cl xを補足した同一 緩衝液を含むこれらのウェルに添加した。60分後、このウェルを空にして、先 に示したように3回洗浄した。このウェルをその後、ノルマスキー光学鏡を装備 した顕微鏡を利用して400倍拡大で肉眼的に調査した。フィブリノーゲンの結 合及び血小板の凝集を遮断するGPiIb/1iraに対する20μl/mlの 抗体(10E 5 ) (Coffer et al、、 1983、 J、  Cl1n、 Invest、 72:325−328) 、及び、4ooμg/ m+のペプチドRGDFの、血小板に対するトロンボ−赤血球吸着についての効 果をこれらの試薬類をトロンボ−赤血球に対して添加することによりテストし、 その直後に、トロンボ−赤血球をマイクロタイタープレートに添加した。 8、 1. 9. t−ロンボー赤血球の容量及び表面特性の査定トロンボ−赤 血球及び対照赤血球についてレーザー回折エクタサイトメトリー(Ektacy tometry)を、主に、以前に記載しであるように(Mohandas e t at、、 1980. J、 Cl1n、 Invest、 66:563 −579; C1arck et al、 1983. Blood 61:8 99−910) 、スト−ニープルツクからバークレイまで4℃の冷却小包で翌 日配達側により送された試料を使用して実行した。対照赤血球もしくはトロンポ ー赤血球(0,15MのNaCl、0.OIMのトリス/HCI、5mMのKC I、10mMのグルコース、1%のウシ血清アルブミン、pH7,4の緩衝液中 に含まれる20μIの〜33%懸濁液)を、290m05mに調節しであるリン 酸緩衝化したNaCI(粘土=22cp)中に溶解している3、5mlの4%( w/v)ポリビニルピロリドンに添加した。この試料をその後装置内に入れ、変 形指数(円形から楕円形への細胞形の変化の測定)を、細胞を増加剪断率(0− 1,037s ’)に供している際に継続的に測定した。 l・ロンボー赤血球反応を実行した後の上清液は、0.40±0゜09%(平均 値±SD ; n=6)の赤血球溶血を有し、これは対照反応における0、13 ±0.04%(n=6)と比較される。 浸透脆弱性の研究によっては、トロンポー赤血球と対照赤血球との間には僅かな 差異のみが示され(図1は、3回の別々な実験のデーターを含む)、更に、対照 赤血球は未処理の赤血球とは異ならなかった。レーザーエクタサイトメトリーに よって、トロンボ−赤血球は、対照赤血球及び未処理の赤血球と同一の変形特性 を有していた(図2)。対照赤血球とトロンポー赤血球の両方共は、200個体 を越える研究から決定された正常範囲(0,6±0゜02:平均値±SD)内で あるプラトー値を有していた。 8.2.2.”H−ペプチドを用いる研究トロンボ−赤血球光たりに結合したペ プチド分子の数を決定するための5種類の別々の実験の結果を表IIに示した。 赤血球に対する” H−CGGRGDFペプチドの結合*この反応に利用した’  H−CGGRGDFペプチド及び交差結合試薬(ma l−5ac−HNSA )のμモル数を示している。 各反応混合物は、〜3.3X1.0’個の赤血球を含んでいた。 時間の関数として、トロンポー赤血球光たりに結合した’H−ペプチドはとんと ん増加してゆき、反応は、90−120分の時間点において緩慢になった、もし くは停止した。3.3X109個の赤血球当たりに、1,3μモルのペプチド及 び1.1nモルのクロスリンカ−を使用した極大特異的取り込みは、トロンボ− 赤血球当たり0.5−1.4X10’個のペプチド分子であり、これは、〜0. 3−0.7%の添加されたペプチドを意味する。 対照赤血球とのペプチドの非特異的会合は、クロスリンカ−薬を省いである対照 試料により判定したところによると、特異的取り込みのく3%であった。単一の 段階において反応を行った3つの実験において、その結果を、2段階反応を使用 して行ったものと比較17た。放射標識化したトロンポー赤血球をSDS中に可 溶化し、更に、ポリアクリルアミノゲル電気泳動に供した研究においては、3本 の同定可能な放射活性バンドが存在した(図3)。最も強力なものはMr 87  kDに存在し、これは、主要な過ヨウ素酸−シッフ(1) A S ) −染 色バンド(PAS−1)に相当する(Thompson and Maddy、  1982. in Red Ce1l Membranes−A Metho dological Approach、 Ellory and Young 、 eds、 Academic AcademicPress、 NY、 p p、 67−93) o第2のものはMr42に、Dに存在し2、第2のPAS −陽性バンド(PAS −2)に相当し、更に、第3のものはM r 22 k  Dに存在する弱いバンドであり、第3のPAS−陽性バンド(PAS −3) に相当する。 8、 2. 3.血小板−トロンボ−赤血球相互作用20を越える個別の実験に おいて、ペプチド−クロスリンカ−を赤血球と120分間インキュベートするこ とにより調製したトロンボ−赤血球は、ADPを使用する血小板−トロンボー赤 血球共役凝集アッセイにおいて陽性反応を生しるため、エビネフエリン及びトロ ンビンを、より少ない数の実験においてテストしたところ、それらは、赤色の共 役凝集物として顕微鏡的に可視できる血小板−トロンボ−赤血球相互作用を刺激 化するのに有効であることも見いだされた(図4)。染色した塗抹標本の顕微鏡 調査により、血小板とトロンボ−赤血球との間の密接な会合が確証され(図5) 、血小板の凝集物は、トロンポー赤血球間の橋渡しとして作用していた。それと は対照的に、トロンボ−赤血球は、拮抗剤を添加しない際には、血小板とは相互 作用を行わず、これにより、活性化された血小板についてのトロンボ−赤血球の 選択性が証明された。クロスリンカ−とは反応させずにペプチドと反応させであ る対照赤血球は、活性化していない、もしくは、活性化した血小板のいずれとも 相互反応しなかった(図4)。これらの試料中に含まれる血小板を活性化した場 合、純粋な血小板凝集物は顕微鏡的に同定することが可能であり(図5)、顕微 鏡的には、これらは、小さい白色の塊に見えた(図4)。経時実験においては、 15分という短い交差結合用インキュベ・−ジョンは、このアッセイにおいて陽 性反応を生じるトロンボ−赤血球を産生ずるのに充分なものであることが見いだ されたものの、反応は強くはなくなる傾向にあった。 これらの研究において使用されるクエン酸抗凝血化剤の、混乱を招くような任意 の効果を除外するために、このアッセイもやはり、ヘパリン(4U/ml)もし くはヒルジン(IOU/ml;S i gma )を含むPRP抗凝血化剤を使 用して実行し、類似した結果が取得されたが、予期されたように、トロンビン− 誘導活性はこれらの抗凝血化剤では生じなかった。これらのアッセイは、正常血 漿を含むため、フィブリノーゲンは活性化されたGPIIb/I I Iaレセ プターに対(2て結合するのに利用可能であり、従って、トロンボ−赤血球が、 GPIIb/l1laレセプターについてフィブリノーゲンと効果的に競合する ことかできたということを特筆するのは重要である。 数種の阻害剤を用いて、トロンボ−赤血球が活性化した血小板のGPIlb/I JIaレセプター上のRGD結合部位に対して実際に結合するのかどうかを査定 した。実際には、共役凝集は、液相のRG Dペプチド、GPIlb/1lla 、及び、血小板に対するフィブリノーゲンの結合と、R,G Dコートしたビー ズと血小板間の相互作用との両方を遮断するαヤβ3ヒドロネクチンレセプター に対するモノクローナル抗体(Coffer、 1985. J、 Cl1n。 Invest、 76: 101−108: Coffer et al、、  1991.、 Blood 77:75−83)及び、EDTA、インテグリン レセプターを有する全てのりガントの相互作用を阻害する強力な2価陽イオン性 キレート剤、により阻害された(図4)。 より定量的なデータを取得するために、凝集測定機内でゲル濾過した血小板及び トロンポー赤血球を使用するアッセイを開発した。図6は、トロンポー赤血球は ADP−活性化した血小板と相互作用するが、対照赤血球はしない、ということ を証明する実験の結果を示す。トロンポー赤血球は、攪拌及び37℃の温度にも かかわらず、活性化していない血小板とは相互作用を行わなかった。フィブリノ ーゲンの血小板に対する結合を遮断し、かつ、血小板のRGD−コートしたビー ズとの相互作用を部分的に遮断するGPIlb/ITlaに対するモノクローナ ル抗体である10E 5 (Coffer et at、、1983. J、C l1n、 Invest、72:325−338) Iよ、血小板とトロンボ− 赤血球との間の相互作用を阻害した。このアッセイにおいては血漿蛋白質をゲル 濾過段階において除去し、そのため、活性化された血小板に対する結合について トロンボ 赤血球と競合する外因性のフィブリノーゲンは殆ど存在しないか、あ るいは、全く存在しなかった。 in vivoにおける止血は、血管が損傷を受ける場合、内皮下層の蛋白質、 特にコラーゲンに対する血小板の吸着により開始するものと考えられている(C oller et al、、 1989. Blood、 74:182−19 2)。その後血小板は、吸着した血小板の上で凝集するが、それは恐らく、吸着 した血小板の内腔表面上のGPI I b/I I I aレセプターが、フィ ブリノーゲン及びフォン=ウイレブランド因子(Plow and Ginsb erg、 1989. Prog、 llem、 Thromb、 lo:11 7−156)のような吸着性糖蛋白質を高い親和性で結合させるような変形を行 った結果であろう。我々は、そのため、コラーゲンに対して吸着している血小板 に対して結合するトロンボ−赤血球の能力をテストした。我々の以前の研究のよ うに(Caller et al、、上述)、密集した芝生のようになっている 血小板は、2rnMのM g C] 2の存在下においてコラーゲンに対して吸 着した。その後、対照赤血球を添加した際、赤血球はほとんど一つも血小板に結 合しなかった(図7)。それとは極めて対照的に、トロンボ−赤血球は、血小板 層の上に存在して、密集した層を形成しており、かつ、この反応を実際に、抗体 10E5もしくはペプチドRGDFにより完全に阻害することができた(図7) 。 8.3 討論 以前の方法が失敗に終わっている研究で成功する試みにおいて。 我々は、ペプチドA c −CG G RG D F −N H2,を、ヘテロ ニ官能性の交差結合試薬を利用し、表面にあるアミノ基を介して赤血球に対して 共有結合させた。赤血球当たり約0. 5−1. 5X10@個のペプチド分子 が120分後には交差結合した。このペプチドは糖蛋白質類に対して選択的に交 差結合したように思われ、これらの糖蛋白質は、I)AS −1,、PAS − 2、及び、PAS −3領域に存在し、そのため、このペプチドはグリコホリン A(この2量形態が主にPAS−1の原因となっており、この単量体形は主にP AS −2の原因となっている)、及び、関連する糖蛋白質であるグリコホリン B(これは主にPAS −3の原因となっている)に対して交差結合しているこ とが最も強く考えられる(Anstee、 1990. Vox Sang、  58:l−20) 。赤血球当たり推定で0.2−1. OX 10 ’個のグ リコホリンAの分子が、更に、赤血球当たり〜0.25XlO’個のグリコホリ ンBの分子他存在するということは興味深く、これにより、交差結合しているペ プチド分子の数と、グリコホリンA+グリコホリンB分子の数との間にはI・l の化学量論が存在する可能性が生じる。 トロンポー赤血球を、様々な方法で分析した。交差結合反応自身は、単に赤血球 を洗浄するよりは、はんのいく分多めの各面を産生じた。更に、浸透脆弱性にお いては最小の変化のみが存在した。赤血球膜内、及び、赤血球の細胞質の水和状 態における変化に対して感受性である技術であるレーザー回折エクタサイトメト リーは、インビトロにおいて変化した赤血球及び様々な疾患を有する患者からの 赤血球の分析に有効な手段である(Moh旧1das etal、、1980.  J、Cl1n、Ir+vest、66:563−573; C1arck e t al、、+983、 Blood 61:899−910; Pa5vol  et al、、 1989. Blood 74:1836−i843)。短 縮しているインビボの赤血球生存率に関連した多くの疾患において異常な値が得 られた(C1arck et al、、 1983. Blood 61、 + 899−910)。従って、トロンボ−赤血球は、このアッセイにおいて未処理 の赤血球とは区別されるものであることは特筆に価する。 トロンボ−赤血球は、ADPで活性化した血小板、エピネフエリン、もしくは、 トロンビンと選択的に相互作用して、血小板と赤血球との混合物を含む巨大な凝 集物を産生ずる。GPIlb/IIIaに対するモノクローナル抗体及び液相の RGDペプチドを用いる研究により、赤血球上のRGDペプチドは、血小板上に 存在する活性化したGPIlb/l1laレセプターに対して結合することが示 される。この相互反応は、血漿フィブリノーゲンの正常量の存在下においてさえ 生じ、これにより、トロンポー赤血球は、活性化されたGPIIb/IIIaレ セプターに対する結合についてフィブリノーゲンと効果的に競合することができ るということが示される。更に、この相互作用はクエン酸化したPRP中におけ る血小板に限定はされず、それは、ヘパリンもしくはヒルジンのいずれかで抗凝 血化した血液から調製したPRP中に存在する血小板もやはり、トロンポー赤血 球と相互作用することができるためである。 血管損傷の部位(第1に血小板が血管壁内の吸着性蛋白質に対して吸着する)に おけるインビボでの状況に類似した状況9LMより刺激するために、我々は、コ ラーゲンに対して吸着している血小板に対して吸着するトロンボ−赤血球の能力 をもテストした。 トロンボ−赤血球はこの吸着性血小板に対して簡単に結合したが、対照赤血球は 結合せず、更に、GPIlb/IIIaに対するモノクローナル抗体及びRGD ペプチドを用いる研究は、RGDペプチドの活性化されたGPIIb/IIIa レセプターとの相互作用を伴うメカニズムを再び指示するものであった。 これらのインビトロでの研究は、新鮮な血小板に代わる可能性のある代用物とし てのトロンポー赤血球の利用性の明白な指標である。正常個体の循環器系中には 血小板の20倍もの赤血球が存在するため、50m1の血液中に含まれる赤血球 の、トロンポー赤血球への転換は、1リツトルの血液中に存在する血小板、すな わち、約2単位(因習的単位)の血小板が存在するのと等量のトロンボ−赤血球 を産生ずる。更に、赤血球は血小板より9倍大きいため、50m1の血液は、質 量でいうと18単位(因習的単位)の血小板に等価にものを生しる。赤血球洗浄 の技術が既に血液銀行における標準的慣習になっており、かつ、交差結合反応は 、選択したペプチドの密度に依存して1.−2時間以内に行うことができる。従 って、トロンボ−赤血球は、同厚の、半一人工的な血小板代用品として機能する ことができる。 血小板吸着及び凝集におけるこれらの機能に加えて、血小板は止血を左進させる という他の貢献をしており、そのため、トロンボ−赤血球もやはり、止血反応を 左進させるのに役立つか否かを問うことは適切である。血小板が担う機能の一つ は、共役凝集反応が起こる表面として作用することである(Walsh and  Schmaier。 1987、In Homeostasis and Thrombosis:  Ba5ic Pr1nciples andClinical Practic e、 Colman et al、、 eds、、 Lippincott、  Ph1ladelphia、 pp、 689−703)。特有な血小板レセプ ター及び血小板の非特異的リン脂質膜の両方がこの機能に関与しているが、更に 、どの程度各々が貢献しているかは不明である(Walsh and Schm aier、 1987. In Homeostasis and Throm bosis: Ba5ic Pr1nciplesand C11nical  Practice、 Colman eL al、、 eds、、 Lippi ncott、 Ph11adelphia、 pp、 689−703) 。赤 血球膜もやはり一定の条件下では共役凝集反応を左進する役目を果たすことがで き、そのため、トロンポー赤血球もやはり、トロンビン形成を促進することがで きることがある(Zwaal et al、、 1989. Mo1ec、 C e1l Biochem、 91+23−3])。赤血球が、エイコサノイド代 謝を伴う血小板との共同的な生化学的相互作用を介して血小板の活性化を左進す ることができる(Santos et al、、 1991. J、 Cl1n 、 Invest、 87:571−591)という最近の発見により、トロン ポー赤血球が、残存している血小板の機能を亢進することができるという他の有 力なメカニズムが提供されている。刺激された場合、血小板は、その密集した顆 粒からADPを放出し、ADP−誘導性血小板活性化を誘導するが、赤血球はA 、 D Pに富んでおり、そのため、ADPが、止血栓に絡まったようになるト ロンボ−赤血球からもれ出ることができる。結局のところ、血小板活性化の強力 な阻害剤として血管壁内の細胞により産生される酸化窒素の同定により、トロン ポー赤血球は血小板機能を左進することがあるという他の可能性のあるメカニズ ムが示唆されるが、それは、遊離のヘモグロビン及び赤血球中のヘモグロビンが 酸化窒素の効果を中和することが証明されているためである(Houston  et al、、 1990. Blood 76:953−958)。 9、血小板に対するRGD結合についてのビーズモデルポリアクリルニトリルビ ーズにそれらのアミノ末端を介して共有結合している一般構造(G)、−R,G DF (nは、グリシン残基の数に等しい)のペプチドについて本明細書中に記 載されている一連の研究においては、ペプチドの長さが、血小板と相互作用する ビーズの能力に深く影響を与えることを発見した。従って、n=1であるペプチ ドでビーズをコートすると、そのビーズと、活性化していないもしくは活性化し た血小板との間には非常に僅かな相互作用が生じる一方、n=9である場合には 、活性化していない血小板と活性化した血小板の両方で、強い相互作用が生じた 。ペプチドがn=3を有する場合、相互作用は血小板活性化の状況によりかなり 左右され、PGE1て処理した血小板は殆ど反応しないか全く反応しないが、A DPで処理(7た血小板は活発に反応する。 具体的には、血小板インテグリン(表IIKを参照のこと)のRGD結合領域に ついての追加的な情報を得るために、スペーサーとしての様々な数のグリシン残 基を含む一連のRGDペプチド[(G)、−RGDFIを、それらのアミノ末端 のグリシン残基を介してポリアクリロニトリルビーズ上に固定化(7、血小板と 相互作用するこれらのビーズの能力をその後評定した。グリシン残基の数の関数 としてのこれらビーズの分別的血小板凝集効果は、ベース条件F及び血小板拮抗 剤及び阻害剤の存在ドにおいて、I〈GD結合部位の探査を可能にしていた。更 に、我々は、様々なインテグリンレセプターに対する一連のモノクローナル抗体 を、その相互作用を阻害するそれらの能力について分析することができた。 表■ 血小板 インテグリン レセプター→−血小板表面面積は22.2 B  ’及びレセプター間は等間隔であると仮定9.1.材料および方法 血液を注射器で採取し、0.O1容量の40%クエン酸三ナトリウムを入れたポ リプロピレン製の試験管に入れた。22℃、〜700Xgで3.5分間遠心する ことにより血小板の多い血漿(p!atelet ″rich plasrr+ a:PRP)を調製し、血小板の少ない血漿(plat、elet−poor  plasma : PPP、22℃、1600Xgで10分間遠心することによ り調製)を用いて3XlO”/lに調製した。PRPをセファロース2Bカラム 上に置き、CaCl2を加えず、かつ2mm0+、/薯 MgCIzを含む修飾 Tyrode溶液(138m、mo1/l NaC1,2,7mmol/川 K Cl、0.4tnmo ]/] NaH2PO,、l 2mmo l/I Na H2O+、2mmol/I MgC1z、0.2% ウシ血清アルブミン(BS A)、0.1% グルコース、I Ommo I/l 1(EPES。 pH7,4)で溶出することにより、前述の方法(Coffer et al、 、 1989.81ood 74:182)でゲル濾過血小板(gel−fit traオed platelets:GFP)を調製した。 9、 1. 2.ペプチド t−Bocを用いる固相合成機(Applied Biosyst、ems、フ ォスターシティ−、カリフォルニア、モデル430A)で、ペプチド(G)。− RGDFを2回合成し、樹脂から切り出した後のペプチドが遊離のカルボキシル 基よりもカルボキシ末端アミドを含むように、4−メチルベンズヒドリルアミン (4−MBHA)樹脂を用いた。アスパラギン酸およびアルキニンの側鎖保護基 にはそれぞれベンジルエステルおよびトシルを用いた。 最初の合成では、ペプチドG、RGDFを製造し、樹脂の20%を除去し7て1 4Fで切り出した。次いで樹脂上で2個のグリシンをペプチドに加え、さらに2 0%を除去してH1”で切り出した。この工程を繰り返して全ペプチド(G、  、G、 、G5、G、およびG、RGDF)を合成した。第2の合成では、同様 の一般法を用いたが4つの異なる合成物・G、およびG 3 RG D F :  G sおよびG 7RG D F : G 9、G11およびG、5RGDF  ;並びにG+s、G t+およびG l 9 RG D Fからなる。アルギ ニン、フェニルアラニン、第1の合成における5番目とそれ以降の全てのグリシ ン残基、並びに第2の合成における4番目とそれ以降の全てのグリシン残基には ダブルカップリングを用いた。ペプチドはHFを用いてアニソールおよびジメチ ルスルフィドの存在下に(容量比]0:1=1)樹脂から切り出した。その際、 最初の温度は一10℃であり、水−塩の混合物中に氷を加えることによって切り 出し中の温度を一2℃以下に維持した。ペプチドをエチルエーテルで洗浄し、次 いで30% HAcで2回、10% HAcで2回抽出した。 抽出物を集めて 〜10% HA cの最終濃度まで希釈して凍結乾燥した。C 8逆相カラム(Aquapore RP−300゜Applied Biosy stems、孔サイズ300人、7μ球状シリカ、4.6X220mm)を用い るI−(P L Cで、40分にわたって溶出するようにプログラムされた0、 1%トリフルオロ酢酸中の0.60%アセトニトリル勾配てペプチドの均質性を アッセイした。第1の合成の平均純度は72±5%(平均上標準誤差)であり、 第2の合成では80±3%であった。G、、RGDFがHP L Cにより最も 低い均質性(56%)を示したので、同じ材質のより大きなカラム(10X25 0mm)を用いるプレバラティブ?(P L Oによりこれを95%以上の均質 性まで精製した。ビーズ凝集アッセイにおける粗G + * RG D Fペプ チドと精製G 、、RG D Fペプチドの機能的活性は同じであった。追加ア ミノ末端チロシンを含むフィブリノーゲンγ−鎖ドデカペプチド(アミノ酸40 0−411)(Y−HHLGGAKQAGDV)は、ニューヨーク州、スト−ニ ープルツク、ニューヨーク州立大学のEllinor Peerschke博士 から恵与された。RGD配列を含み、かつG P Il b / III aへ のフィブリノーゲンの結合を阻害するヘビ毒ペプチドであるトリグラミン(tr igrami n) (t(uang et al、、 1987. J、 B ial、 Chem、 262+16157)は、ペンシルバニア州、フィラデ ルフィア、テンプル大学の5tephan Niewiarowski博士から 恵与された。 HPLC溶出ピークを回収し、減圧下にサンプルを乾燥しく5peed Vac  Concentrator、SavantInstruments Inc、 、ファーミングデール、ニューヨーク)、これをメタノール(G、−、RGDF )または25%HCI (G、、、RGDF)に再溶解することによって第2の 合成で製造したペプチドについて高速原子衝撃(FAB)マススペクトルを測定 した。G1−1.RGDFペプチドについては、マススペクトルプローブを50 %グリセリン150%チオグリセリンマトリックス1μmでプレコーティングし 、次いでペプチド溶液1μIを加えた; G w−1s RG D Fペプチド については、プローブをチオグリセリンマトリックス1μlでプレコーティング し、次いでペプチド溶液1μmを加えた。高速原子衝撃マススペクトルはKra tos MS890/DS90マススペクトルシステム(ラムゼー、ニューシャ ーシー)を用いて発生させた。高速キセノン原子源としてサドルフィールドイオ ン源(I o n、T e c h、ミドルセックス、イギリス)を用い、これ は?kVで操作するときに1rnAのイオン電流を生じる。マススペクトロメー ターを6.8kVで操作し、プロトン化により分子に1 amu加えるよう調整 した後、lO秒/10個のスキャン速度を用いて陽性イオンモードでヨウ化セシ ウムによるマス領域の較正を行った。第2の合成で製造した全てのペプチド(G 1.、、、RGDF)の測定分子量は予測した分子量と正確に一致した。第1の 合成で製造したペプチドの同定を確認するために、第1と第2の合成における対 応するペプチドのl=1混合物をHPLCで分析したところ、これら全てが単一 のピークを示した。 放射性標識モノクローナル抗体の血小板への結合に対するRGD含有ペプチドの 効果を評価するために、ペプチドRGDSをPenfnsula Labora tortes(ベルモント、カリフォルニア)から購入するか、あるいは上記の ようにして合成した。γ−鎖デカペプチド(402−411)とRuggeri ら(Ruggeri et al、、 1986. Proc、 Natl、  Acad、 Sci、 U、S、A、 83: 5708)によって記載された ポリアルギニンRGDVペプチドの1つ(LGGAKQAGDV (R)、RG DV)との複合体である長いペプチドも同様に試験した。このペプチドは上記の 方法で合成し、HPLCで67%以上の吸光度を含む単一の主要ピークを示した 。 ペプチドの長さを測定するにはBIOGRAPH分子モデリングコンピューター プログラム(Bio Design、Inc、、パサデナ、カリフォルニア;バ ージョン1.34)を用いた。計算は伸長した形とアルファへリックス配座の両 方のペプチドについて行い、これら2つの極端な可能性をカバーするようにした 。 溶液中でのペプチドの正確なコンホメーションは分からないが、グリシン残基の 回転自由度のために、RGDFに付着したグリシンが多数のランダムなコンホメ ーションをとっていると推定している。しかしながら、ビーズ上にある高密度の ペプチドの固定性がこのコンホメーションの自由度を制限しているかも知れない 。 上述した方法(Coffer、 1980. Blood 55:169)によ りフィブリノーゲンビーズ凝集アッセイを実施した。簡単に述べると、M。 5essonの方法(Mosesson、 1962. Biochim、 B iophys、 Acta57:204)で精製したフィブリノーゲン(ロフト 番号PR2548、Cutter Laboratories、バークレー、カ リフォルニア)を、ビーズスラリ−1,ml(67mgのビーズを含有)(Ma trex 102;Am1con、ダンバース、マサチューセッツ)当たりフィ ブリノーゲン3mgの比率で、N−ヒドロキシスクシンイミド基を含む1゜3μ ポリアクリロニトリルビーズとカップリングした。カップリング完了後ビーズを 0゜05%アジドナトリウム(T S A)を含む0.15M NaCl、10 mM Tr i s/HCI、pH7,4でよく洗浄し、TSAに再懸濁して4 ℃で保存した。アッセイを実施するには、丸底の96ウエルミクロタイタープレ ート上で、クエン酸化PRP (3X10”/1)35μmをTSA中のペプチ ド35μlとともに22℃で少なくとも10分インキュベートした。次いで結合 フィブリノーゲン 〜0.4μgを含むビーズ5μl (ビーズ当たり5X10 ’分子)を加えてプレートを26Orpmで回転した。 凝集度は時間の関数として目視により0から100%の間で評価した。GPII b/IIIaに結合してフィブリノーゲン結合を阻害する抗体10 E 5 ( Coller et all、 1983. Blood 61:99)は1〇 −20Mg/mlで用いるときにこのアッセイでビーズ凝集の完全な阻害をもた らすので、ペプチドの代わりに10E5を含むサンプルをポジティブコントロー ルとして各アッセイに含めた。ペプチドの代わりにTSAバッファーを含むネガ ティブコントロールも各アッセイに含め、このコントロールは常に4分後に最大 凝集(100%)に達したので、溶液中のペプチドG1−、RGDFの阻害効果 も4分後に評価した。より長いペプチドG、、−,,RGDFはこの条件では溶 解性に乏しく、この方法では試験できなかった(以下の記載参照)。 9.1..4. ビーズへのペプチドの共有カップリング乾燥ジオキサン中のポ リアクリロニトリルビーズ(67mg)(Matrex 102、ロット番号J C1236および1239)1mlを22℃、10.000%gで1分遠心した 。上清のジオキサンを捨ててビーズを0.05M酢酸ナトリウムpH5゜5で2 回すばやく洗浄した。次いでペレット状ビーズを0.05M酢酸ナトリウムバッ ファーpH6,5中のG1、G8、G5、G7またはG、R,GDFペプチドの 4.05mM溶液1ml中に再懸濁して4℃で一夜振とうさせた。IHグリシン エチルエステル(pH8)0.1容量を22℃で30分間加えることにより残っ ている反応性N−ヒドロキシスクシンイミド基をブロックした。 次いでビーズをTSA、pH7,4でよく洗浄し、TSAl、5ml中に再懸濁 して4℃で保存した。G l l、G13、G1□、G−およびG、IRGDF ペプチドは酢酸バッファーには部分的にしか溶解しないが、0.1%トリフルオ ロ酢酸(TFA) pH2,5には22℃または37℃で完全に溶解した。そこ でGll、G13、G;6、Gl、およびGltRGDFペプチドは0.1%  TFA、pH2,5中のビーズと72時間カップリングさせた。比較のためにG l 、G1、G、 、G、およびG、RGDFペプチドもこの条件でビーズにカ ップリングさせたが、これらのビーズは酢酸バッファー中でカップリングさせた ビーズと同様のカップリング効率および血小板凝集活性を示した(以下の記載参 照)。コントロールとしてウシ血清アルブミン(BSA、実質的にグロブリンを 含まない、Sigrna社)を3(17zMでビーズ1mlとカップリングさせ た。ビーズ上でのペプチドの密度を減少させる効果を評価するための別の実験で は、カップリング前にG、RGDFおよびG。 RGDFペプチドを0.48Mから4.05rnMO間の濃度に希釈した。 カップリング効率はカップリング前とカップリング後のサンプルのペプチドピー クの面積を比較することによってHP T、 Cにより評価した。4.05mM ペプチドを用いる標準法での結果を表■に示す。pH6,5におけるG1、G3 、G6、G7およびG。 RG D Fペプチド、並びにp ii 2゜5におけるGxsGls、G +  i、G + tおよびG19RGDFペプチドはそれぞれ 〜74%および〜 91%の効率でカップリングした。 表■ ポリアクリロニトリルビーズへのペプチドのカップリング効率G、、、−RGD F 4.05 酢酸 、 pH6,573土1m(n451および75土4(n −51 Glll1l−RGD F 4 、OS TF A ’ 91土S (nms  >G、−RGDF 2 酢酸虫 、 pH6,594G、−RGDF 1 酢酸 Q 、 pH6,597に、−RGDF 0.5 酢酸jk 、 pH6,59 8c、−RGDF O、0004−0、5酢酸基 、 pH6,5>98G、− RGDF 2 酢酸jλ 、 pH6,588G、−FtGDr 1 酢酸4  、 pH6,592G、−RGDF 0.0004−0.5 酢酸fλ 、 p H6,598G、−1’1coy <0.5 酢酸4 、 p)16.5 >9 8アルプミ:10・03 酢酸4 、 pH6,598壷平均上障準誤差 今トリフルオロ酢酸 これらのペプチドの平均カップリング効率が80%と仮定すると、ビーズ各67 mg ((4,05Mモル/m1)(6,02x1017分子/μモル)(0, 8))に対して 〜l、9X10”ペプチド分子が結合したことになり、この分 子数はビーズ上のN−ヒドロキシスクシンイミド基の 〜40%を表し、高い力 ・ノブリング効率であることを示す。ビーズの推定表面積は6m2/gであるの で2ペプチドはビーズ上で 〜4.6人離れている((6m” 7g)X (0 ,067g)=0. 4m2 ; 10.4m”=0.63mまたは6.3XI O’人:↓1.9XlO”分子=1.38X10’分子、(6,3X 10 ’ 入)/(1,38X10’分子)−4,6人/゛分子)(表V)。これが表す極 めて高いペプチド密度は、液相中でて分子が4.6人離れていると仮定したとき の等モル濃度に結果を解釈するのが最も適当てあり、結果は17M溶液である。 比較のため、各種濃度での液相ペプチドの平均距離を、ビーズ上のフィブリノー ゲン分子、血漿中のフィブリノーゲン分子、ビーズトのアルブミン分子および血 漿中のアルブミン分子と並へて示す。 表■ リガンド密度と濃度 ビーズ67″tgt° 分子間の 加えた量 カップリング効率 平均距離固定化 アルブミン3.0XIO298471,6X 10”9.1.5.モノクローナ ル抗体 表■は抗体、その特異性および使用濃度を表す。これらは全て既に性状決定がな されている:抗体1.0 E 5 (Coller et al、、 1983 、J、Cl1n、Invest、72:325) 、 7 E 3 (Call er B、S、、1985゜J、 Cl1n、Invest、 76:101)  、6 D ] (Coller et al、、 1983. Bfood  61:99)および6 F 1 (Coller et al、、 1989.  Blood 74:182)は実験室から得;抗体A2Al (Bennet  et at、、 1983. Pr。 c、 Natl、 Acad、 Sci、 U、S、A、80:2417)はペ ンシルバニア大学のJoel Bennett博士からの恵Jj:抗体PAC− 1(Shattil et al、、 1985. J、 Biol、 Che m、 260:1107)はペンシルバニア大学の5anford 5hatt tl博士からの恵与;抗体LM 609 (Cheresh et al、、  1987. J、 Biol、 Che+++、 262:17703)はスク リブスリサーチイシスティチュートのDavidCheresh博士からの恵与 ;抗体G o H3(Sonnenberg etal、、 1988. Na ture 336:487)はオランダ赤七字のA、Sonnenberg博士 からの恵与;そして抗体mA b l 6 (Akiyamaet at、、1 989. J、 Ce1l Biol、 109:863)はメリーランド州、 ベセスダ、NIHのKenneth Yamada博士からの恵与である。ビー ズ添加の30−60分前に指示された濃度の抗体とともに血小板をインキュベー トした。活性化血小板とのみ結合するPAC−1(Shattil et al 、、 1985. J、 Btol、 Chem、 260:1107)の場合 、抗体添加前5分間は撹拌せずにADP (最終濃度6.7μM)で血小板を活 性化した。 表■ G、−R,GDFビーズアッセイにおけるモノクローナル抗体およびペプチド試 験Anヒ抗体11 トリグラミン 4.5 pg/ml O丸底96ウエルのポリメチ1ノン製ミク ロタイタープレート中の3X10’血小板/1のPRPまたはGFP70μmに 、よく混合したビーズ懸濁物5μI (0,22mgビーズ)を加え、0から3 0分の各種時間(0,5,1,2,4,6,8,10,12,15,20,25 ,30分)プレートを260rpmで回転した(Orbit 5haker、L ab Line Instruments、メルロースパーク、イリノイ)。上 記の時間にウェルを底から拡大鏡袋fit(Cooke Microtiter  SystemXDynetech Laboratories、InC,、ア レキサンドリア、ヴアージニア)を用いて観察し、ビーズ凝集の程度を0%(目 視できる凝集なし、コントロールであるアルブミンコーティングビーズと区別で きない)から100%(全凝集)までを目視て評価した(図8A)。ビーズ凝集 物を3分間沈降させた後、上清から5μlを取り、上清血漿またはバッファー中 の血小板数を測定した。血小板数は凝集の過程で減少し、これは凝集物への血小 板の取り込みが増大したことを示唆する(図8)。いくつかの実験では、ビーズ 添加30秒前に6.7IMADPで血小板を活性化し、その他の実験では、血小 板を0゜1471M PGEl(S i gma、セントルイス)とともに30 分間ブレインキュベートした。コントロール実験はEDTA (10mM)の存 在下では全く凝集が起こらないことを示唆した。凝集の過程で上清中のラクテー トデヒドロゲナーゼレベルにはほんのわずかな増加しかみられず、これは血小板 とビーズの相互作用により有意の血小板溶血がもたらされなかったことを示唆す る。 9、 1. 7.血小板からの14cmセロトニンの放出クエン酸化PRP(3 x1.O目/1)を”C−5−セロトニン(10μci/mlストック溶液、最 終濃度2O−25nCi/ml、New England Nuclear、ボ ストン、マサチューセッツ)とともにテフロンコーティングした撹拌棒で穏やか に撹拌(〜10100rpして22℃で30分間インキュベートした。PRP( 7)pHを常に〜7.6oに維持するために、インキュベーションを始める直前 にPRPを5%CO2,95%空気で覆った。イミブラミン(Sigma)5μ Mを加えてセロトニンの取り込みを終結させ、さらに5分間撹拌を続けた。この 条件下における全取り込みは添加セロトニンの70−80%であった。8分間振 とうした後PBS、pH7,4中の冷2%バラホルムアルデヒド70μlをウェ ルに加えて、ミクロタイタープレートを22℃、1100Oxで5分間遠心する 以外は上記と同様の方法で凝集アッセイを四重試験で行った。上清の上部50μ l (各ウェルの全容量は145μm)をシンチレーション液に入れてシンチレ ーションスペクトロメーターで測定した。いくつかの実験では、セロトニン取り 込みの間にPRPをアセチルサリチル酸(50MM)またはPGE、(0,14 MM)とともにプレイン初期の7E3および】OE5結合率に対するRGD含有 ペプチドの効果を評価するために、本質的には上記の方法(Coller、 B 。 S、、 +985. J、 Cl1n、 Invest、 76:101 )で ”5I−7E3および””!−10E5を用いて研究を行った。RGDSまたは LGGAKQAGDV (R)@ RGDVペプチドを22℃、各種濃度で1− 5分間クエン酸化PRP (〜3 X 1.08/m I)とともにインキュベ ートし、次いて非飽和濃度の抗体(1,,5−2,5μg/m1)を1−2分間 加えた。PRPを20%蔗糖を用いて遠心して結合抗体を遊離抗体から分離し、 血小板ペレットと上清の両方をカウントした。結果はバッファーコントロールと 比較した抗体結合の増加または減少として表した。 可溶性G + −o RG D Fペプチドの血小板−フィブリノーゲン相互作 用を阻害する能力をフィブリノーゲンビーズアッセイで試験した(表■)。 表■ フィブリノーゲンビーズアッセイにおける溶液中の遊離(G)。−RGDFペプ チドの最小阻害濃度グリシン残基の数が増加するにつれて能力がはっきりと減少 し、RGDFペプチドはG9−RGDFペプチドよりも約lθ倍強力であった。 長いペプチドの能力の低下は拡散係数の低下だけでは説明できないように思われ る。なぜなら、G、−RGDFペプチドの分子量(786)はRGDFペプチド の分子量(435)の2倍よりも小さいからである。 9.2.2.ペプチドビーズ凝集アッセイアルブミンでコーティングしたビーズ はたとえADPを加えても血小板によっては凝集しなかった。これはADPを加 えるときに形成する血小板集合物中にビーズが非特異的に取り込まれるのではな いことを示唆する。 図8および9のデータは、PRPによる(G) 、、、−R,GDFビーズの凝 集度を時間とグリシン残基の数の関数として示したものである。グリシン残基の 数が1から13に増加するとき全血小板凝集活性と凝集速度はともに劇的に増加 したが、グリシン数がさらに19まで増加するにつれて活性は減少した。G、− RGDFビーズはG、−RGDFビーズとG、−RGDFビーズの中間の値を示 し、G1、−RGDFとG、、−RGDFビーズはG + s −”−RG D Fビーズと同様の値を示した。したがつC、フィブリノーゲンビーズアッセイの 阻害において液相で試験するとき、たとえ短いRGDFペプチドがG、−RGD Fペプチドよりも強力であるとしても、固定化G9−RGDFペプチドは固定化 された短いペプチドよりも血小板凝集においてはるかに強力であった。長いペプ チド(G 、、−およびG、9−RGDF)における血小板凝集活性の減少は顕 著であり、これは多分ペプチドが折り畳めるほど十分な自由度をも、っているか 、あるいは相互に作用していることを示唆している。 (G)ゎ −RGDFビーズより先に血小板にADPを添加すると、全ての種類 のビーズにおいて凝集速度と凝集程度がともに増加した(図1OA)。ADP刺 激によって、30分間で44±6%(n=17)から96±4%(n−7)へと Gl−RGDFビーズが全凝集程度において最大の増加を示した。したがって、 ADPによる血小板の前活性化はRGD−結合部位の親和性を増加し、および/ またはその血小板表面からの距離を減少すると思われる。 PGE、 とともにl) RPをブレインキュベーションすると、PRPの(G )、−RGDFビーズ凝集能力を有意に減少させた(図10B)。G l−RG  D FおよびG、t−RGDFビーズの凝集は完全に停止したが、長いビーズ による凝集はあまり影響を受けなかった;実際、G、−RGDFビーズは30分 で75±16%(n−7)凝集であり、61%−RG D Fビーズは同じ時間 で88±13%(n=4)であった。したがって、l) G E 、による血小 板活性化の阻害によっては、血小板と長い(G) 、、−R,GDFビーズとの 間の相互作用は有意に阻害されなかった。G、−RGDFベブヂドでコーティン グしたビーズは血小板活性化の機、能としての血小板相互作用において最も顕著 な相違を示(7た。すなわち、PGE、は相互作用を完全に阻害し、一方ADP は凝集速度と程度をともに劇的に増加した(図10C)。したがって、G 3− RGDFペプチドは、RG D受容体部位の活性化の状態を報告する際の決定的 長さあるいは融通性をもっていると思われる。 ビーズ表面上でのペプチド数の減少により凝集反応が減少した(図11)が、ペ プチド数をほぼ10倍減少させたときでも実際には完全凝集が達成された。ペプ チド数が約100倍減少したときでさえ、P RPでの凝集がいくらか起こ〕だ 。ADPで前活性化すると全てのビーズ調製物で凝集の増強が見られ、約100 倍少ないペプチドを含むビーズでさえ完全凝集が達成された。密度計算(表■) によれば、非活性化血小板の完全凝集にはビーズ」二で13Å以下のペプチド− ペプチド間の距離が必要であり、一方ADP活性化血小板の完全凝集には41Å 以下のペプチド−ペプチド距離が適当であることをデータは示している。 ビーズ凝集に対する遊離RGDFおよびγ−鎖ペプチドの阻害効果も検討した。 長いペプチドを含むビーズの凝集を阻害するには高濃度のRGDFが必要であり (表■)、また短いペプチドを含むビーズには低濃度のRGDFが必要であった 。例えば、G。 −RGDFビーズでは41.ttMのRG I) Fが凝集を停止させたが、一 方G、−RGI)Fビーズにおいて凝集停止に400μMが必要であり、7個ま たはそれ以上のグリシン残基を含むビーズでは凝集停止には3−4m、MのRG DFが必要てあった。低濃度のRGDペプチドは不完全な阻害をもたらし、これ は血小板凝集の初期に最も顕著であった。フィブリノーゲンγ−鎖ドデカペプチ ド誘導体も(G)ゎ−RGDFビーズの凝集を阻害した。すなわち、モル数換算 すると、γ−鎖ペプチドの阻害能力はRGDFペプチドの阻害能力よりもやや低 かった(表■)。 9.2.3.セロトニンの放出 PRP中の血小板と長い固定化ペプチドとの相互作用はセロトニンの放出をもた らし、放出度は凝集度と相関していた(表■)。 (本頁以下余白) 表■ (G)。−RGDFビーズと相互作用する血小板の多い血漿中の血小板からの8 分間でのセロトニンの放出ビーズ上のペプチド セロトニン放出(最大%〉−! ヨ79Ω−〇 1−RGDF O會 1慟 G、−RにDF ’ ]フ C,−RGDF 9 75 G、−M;DF 16 8B G、−RGOF 100 惨2回または3回の実験の平均値 アセチルサリチル酸(501zM)とともに血小板をブレインキュベーション( 7てもこのパターンに変化はなかった。しかしながら、PGEIは全てのビーズ における8分間の凝集における放出を停止させたが、長いビーズにおける凝集応 答は依然50%に達した。したがって、放出反応は凝集には必要ではないが、応 答を増幅し、また加速するのかも知れないと推論される。 9.2.4.GFPとRGDFビーズとの相互作用凝集がペプチドの長さに依存 し、かつADPで血小板を活性化することにより増強されるという点において、 ゲル濾過血小板は、PRPで観察されたのと同様のビーズとの相互作用パターン を示した(図12)。これらのデータは、凝集にはビーズと血漿タンパク質との 相互作用は必要ではないことを示唆している。しかしながら、PRPと比べてG FPには凝集にいくらかの差異があった。したがって、短いペプチドを含むビー ズを用いると、GFPによる凝集はPRPよりも遅く、かつ小さい。これとは対 照的に、長いペプチドを含むビーズを用いると、いずれの血小板調製物を用いて も究極的な凝集程度は最大であったが、G F Pによる凝集はPRPでの凝集 よりもいくらか活発であった。血小板機能に対するゲル濾過の効果、血漿タンパ ク質の存在および、/またはpHの相違(P Ri、)のpHは〜7.70であ り、GFPのpHは7゜40であるンが多分これらのささいな相違を説明するの であろう。 GPIIb/IIIaと相互作用し、かつフィブリノーゲンの血小板への結合を 阻害するモノクローナル抗体10E5、A 2A−17E3、およびPAC−1 は全て、ADP活性化を行ったとしても、PRP中における血小板のG IRG  D F 、 G 2 RG D FおよびG、−RGDFビーズとの相互作用 を90%以上阻害した。しかしながら、長いビーズを用いると、抗体の阻害能力 における相違は明らかとなった。図1.3Aに示すように、G、−RGDFビー ズを用いると、I OF2は初期の凝集応答を顕著に遅らせたが、30分までに コントロール値の〜60%に達した。l OF2は血小板集合をブロックするの で、これは血小板の集合が凝集が起きるためには必要ではない、ことを示すもの である。10E5の濃度を3倍に増加(60Hg/mIまで)してもこのパター ンに変化はなかった。A、 2 A、、は、より大きいがまだ不完全な阻害をも たらし、30分での凝集は38%のみにとどまった。7E3は最大の阻害をもた らし、30分で検出しうる凝集を全く生じなかった。 ADPで刺激した血小板でアッセイを実施すると、I OF2およびA2A、は 特に初期の段階でやや阻害が少なくなったが、コントロールと比較するとまだ相 違は劇的であった(図1.3B)。7E3はこれらの条件下でまだ完全阻害をも たらすことができた。しかしながら、G l+−1G11−、Gl?−RGDF ビーズおよびADP活性化PRPを用いると、7E3でも凝集を完全に阻害する ことはできず、30分後には1.1−25%に達した(データ示さず)。 7E3の阻害能力についての1つの可能な説明としては、これがG P II  b / III aに加えてav/IIIa VnRと反応することである(C aller et al、、 1991. Blood 77:75HChar o et al、、 1987、 J、 Biol、 Che+n、 262: 9935) 、これを確かめるため、我々はav/ m aとは反応するがG  P II b / III aとは反応せず、またa、/ma機能をブロックす ることのできる抗体LM 609 (Colleret a、1.、1991. 前出; Cheresh et al、、 1987. J、 Bjol、 C hem。 262 :17703)の効果を研究した。抗体7E3もa、/I[[a機能を 阻害することができ、かつ7E3とともに血小板をブレインキュベーションする と”’I−LM 609の結合を減少させ、これは7E3とLM 609がa、 1ma上の近い部位で結合することを示唆する。LM 609だけではビーズ凝 集に何ら効果をもたらさず、1OE5(抗−GP11b/II[a)およびLM 6099(抗−av/I[ra)との組み合わせは10E5単独よりも阻害が少 なかった。7E3はav/nl[aとも反応するので、これらのデータは7E3 がその他の抗体よりもG P II b / III aに対するより強力な阻 害物質である、という仮説を指示しない。 G、−RGDFおよびGa RGDFビーズの凝集を効果的に阻害するPAC− 1は、長いビーズで試験したとき、その他の3抗体よりもはるかに阻害活性が少 なかった。例えば、G、−RGDFとでは、30分で8%の阻害を生じたのみで あった(表■)。 したがって、PAC−1がRGD−結合部位に結合することを示唆する証拠(T aub et al、、 1989. J、 Biol、 Chem、 264 :259)があるにもかかわらず、これはその他の抗体よりも阻害活性が少なか った。 血小板GPUb/ma受容体をほぼ飽和すると報告されている濃度(Huang  et al、、 1987. J、 Btol、 Chem、 262:+6 157)の約2倍であるトリグラミン3−4.5ug/mI (〜0.6μM) は、短いビーズで凝集を阻害したが、長いビーズでは初期で阻害したのみであり 、30分では全く阻害が観察されなかった(表■)。可溶性RGDFペプチドで は〜200μg/m1 (〜400μM)で同様の阻害パターンが観察され、フ ィブリノーゲンの血小板への結合阻害において、トリグラミンがRGDSペプチ ドよりも約500倍強力であることを示すHuangら(前出)のデータと一致 した。 そのリガンド内でRGD−含有配列を認識することのできるその他の血小板上の インテグリン受容体に対する全ての抗体[G。 )(3(抗−1c/l1a) 、mAb 16 (抗−1c*/l1a)、およ び6FI (抗−1a/IIa)]は、ビーズ凝集を阻害しなかった(表■;各 抗体につき3つの異なる実験を行った)。非−インテグリン受容体GPIbに対 する抗体である6D1も凝集に何ら効果をもたらさなかった。これらのデータは 受容体と(G)。−RGDFペプチドとの相互作用が観察された凝集に寄与しな いことを示唆するが、RGD結合部位への接近をブロックすることなしに受容体 への大分子リガンドの結合を阻害する方法でこれらの抗体が受容体と結合するこ とが可能であるので、この結論を緩和されなければならない。 (本頁以下余白) 9 、2.6.7E3および10E5の結合に及ぼすRGDペプチドの作5nM までの濃度のRGDSとのクエン酸化PRPのインキュベーションは7E3結合 の初速塵を阻害しなかった:事実、2.5 mMでは63%の速度の増加(n= 1)であり、0.5−1 mMでは21%の増加(n = 4 )であって速度 は一貫して増加した(5mMでは66%の速度増加(n = 2 ))。同じよ うな濃度のRGDSは1OE5結合にほとんどまたは全く作用を及ぼさず、ひと つの実験においては5%速度を減少し、他の2つの実験においては2%と24% 速度を増加した。しかしながら、より長いRGDペプチド[LGGAKQAGD V(R)gRGDV]は7E3と10E5両方の結合の初速塵を一貫して阻害し た。ペプチドの濃度の増加と共に20μMでの最大−73%阻害(n=2)まで 、7E3結合の初速塵の漸増阻害を示し7E3に及ぼす作用はさらに顕著であっ た。これよりさらに高いペプチドの濃度(80lIM −1,67mM)は阻害 を有意に増加しなかった(76%;n;8)。2071Mまでのペプチドの濃度 は血小板に対する10E5の結合切速度を漸進的により大きな阻害を生じ43% 阻害でプラトーに達したニアE3に関しては、ペプチド濃度をさらに増加させて も阻害を増加しなかった(8074 M −1,67mM= 46%; n=4 )。 9.3.検討 粘着性糖タンパク質に含まれるRGD配列と血小板表面のレセプターとの相互作 用は正常な血小板機能に必須であると考えられる。本研究において、我々はこれ らの相互作用を仲介する血小板レセプターの構造的プローブとして種々の長さの 固定RGDペプチドを用いた。我々は最短の固定ペプチド(G、−RGDF)が PRPにおいて未活性化または活性化血小板と最小の反応をするが長いペプチド (>G、−RGDF)は未活性および活性血小板の両方とうまく相互作用する( しかし後者は活発な相互作用である力りことを見い出した。さらに、これら長い ペプチドとの相互作用は、恐らくレセプタークラスターを生じることにより血小 板放出反応を誘発し得る。PGE、による血小板活性化の阻害は短いペプチドを 含むビーズとの血小板の相互作用を止めるが、長いペプチドで被覆されたビーズ との血小板の相互作用を部分的にのみ阻害した。中間サイズのペプチド(G s  RG D F )はPGEIで前処理した血小板とは事実」二相互作用がなく 、天然の血小板とはゆっくりで不完全な相互作用でありそしてADP活性化血小 板とは活発で大規模な相互作用があり血小板の活性化状態に対しては最大の感度 を示した。 長い固定化ペプチドの血小板と相互作用する強化された能力とは対照的に、溶液 中の長いペプチドは血小板とフィブリノーゲン被覆ビーズとの間の相互作用を阻 害することにおいて短いペプチドよりも強くはなかった。これはグリシン残基数 の増加によって与えられた固有の親和上の有利性の結果と(7て固定化された長 いペプチドが血小板との強化された相互作用を示さない、ことを示す。事実、そ れらは親和性に関して固有の不利な点を克服しなければならなかった。ビーズ上 のペプチド密度の相異もまた観察された相異を説明することはできない。なぜな らペプチドは大体同し密度で全て固定化しており希釈研究はペプチド密度におけ る小さな相異がほとんど作用しないことを示した。従って、長いペプチドはより 効果的なようであった。なぜなら、それらはし・セプターのRGD結合部位によ り容易に近づくことができるからである。 長いペプチドの長さの増加と柔軟性の増加の両方がレセプターと相互作用する、 この強化された能力に寄与し得る。 任意の条件Fての血小板と相互作用する、最短のペプチドの最小能力は、RGD 結合部位がレセプターの表面から少なくとも数オングストローム引っ込んでいる ことを示す。ペプチドの長さを増加するにつれて漸増する相互作用の勾配はRG D部位が種々の深さに並んでいることを示している。なぜならレセプター自体血 小板から種々の距離であるかまたはRGD結合部位がレセプターにおいて種々に 引っ込んでいるかどちらか一方だからである。反応性の増加がG、−RGDFと G、−RにDFビーズとの間で最も顕著でかつペプチドの長さを9グリシン残基 以上に増加した後、血小板反応性における増加はほとんどないので、レセプター の大部分はG、 −RGDFおよびG o RG D Fペプチドの届くところ に位置しているようである。この範囲のペプチドが代表する最大長を推定するた めに、我々はグリシンがαらせんコンホメーション(この場合、グリシンは、は んの1.55人しか離れていない)であるよりむしろlグリシン残基に付き3. 5人を有する伸長したコンホメーションを採っていると仮定する。従って我々は RGD結合部位の主要部位はビーズの表面から〜1.1..32人伸長している ペプチドにより届くと結論する。G、3−RGDFより長いペプチドを含むビー ズと起る凝集の増加が微小でさえもないので、我々は実際上全てのレセプターは ビーズの表面から〜46人伸長しているペプチドにより届くと結論する。 ADP活性化後の応答の増加は活性がRGD結合部位を血小板表面に近づくよう に動かすかまたは、恐らく立体的妨害によりレセプターのRG Dペプチドに対 する親和を増加させることを示す。 後者の過程を上に重なり収縮している領域が開くかまたは結合部位へのさもなけ ればねじれた経路がまっすぐになることとして視覚化し得る。PGEIにより生 じた凝集応答の減少は、それがRGD結合部位をさらに引っ込ませるかまたは恐 らくより大きな立体的妨害の結果として低親和性になるかどちらか一方を示す。 しかしながら、PGEI前処理してさえ長いビーズはかなりの凝集を生ずること ができるということを強調することが重要である。 ひとつの可能な説明は、血小板eAMPを増加するPGEIのような薬剤による 最大の阻害下においてさえ、レセプターはRGD含有リガンドと相互作用できる コンホメーションとできない他のものとの間のダイナミックな平衡状態にあると いうことである。 適切なコンホメーションのレセプターを介してのビーズ上のRGDペプチドに対 する血小板の結合は、その時血小板がビーズ表面にとどまるのを可能にするが、 別のレセプターは正しいコンホメーションを一時的に採る。RGDペプチドの密 度は非常に高いので、レセプターはRGDペプチドを見つけて、たとえそのレセ プターが適切なコンホメーションにとどまっている時間が短くとも相互作用する ようである。このように各相互作用は血小板が長くとどまるようにし、さらに別 の相互作用を容易にし、その過程を促進し完全凝集になるまで続く。または、あ るいはさらに、長いペプチドの長さおよび柔軟性により、充分な時間があれば、 それらが自分自身をさもなければ近づけないレセプターのRGD結合部位に入り 込むのを可能にする。ビーズ上の非常に高密度のベブチドはまた低親和性相互作 用にさえ都合よく働くであろう。 10.実施例:赤血球と結合したモノクローナル抗体上記5,31項で記載して いるように、種々のターゲット指向性分子を赤血球と結合してターゲット指向赤 血球、特にターゲット指向担体赤血球を産生ずる。本実施例は、モノクローナル 抗体を赤血球に結合することにより赤血球の血小板に対する標的を示す。 全血を最終量10m1になるようにCPD−A I抗凝血物質1.2mlを含む チューブに集めた。血液を700Xgで3.5分間、22℃で遠心分離した。血 小板を多く含んだ血漿(PRP)を取り除き、1700小板の少ない血漿(PP P)を取り除き、赤血球2mlを残した。 赤血球を緩衝液C(140mM NaC1,5mM KCLSlomM NaP O+、および10mMグルコース、pH7,4)中で3度洗浄し、10%へマド クリットになるように緩衝液C中に懸濁した。 10、1.2.モノクローナル抗体10E5血小板糖タンパク質GPIIb/l 1la特異的モノクローナル抗体10E5の1. Img/ml溶液を調製した (上記8および9項参照)。約1mlの10E5溶液に+25 i標識した10 E5抗体10ul (21μg/ml)を加えた。非放射性および放射標識10 E5抗体溶液を12.000−14.000分子量カットオフ透析チューブを用 いて透析した。緩衝液CをN、バブルでガス抜きし、I(+−D Gクロマトグ ラフィー支持体(BioRad Econopac) l0m1で平衡化した。 10E5を2−メルカプトエタノール1μl (約14mM)を加え22°Cで 60分間インキュベートして(一対のH鎖−L鎖の一価分子を含む種々の形態に )還元した。還元10E5を緩衝液Cで溶出したIO−D Gカラムを用いてク ロマトグラフィーにかけた。それぞれ0.5mlずっ2oフラクション集めた。 フラクション# 5−8 (2,2m1)は放射性でありがっ0゜53mgの抗 体(1,77x 10105cpを含んでいた。これらの貯めたフラクションか ら、ゲル電気泳動およびエルマンアッセイのために75μl取り出した。 1.0.1.3.モノクローナル抗体の赤血球とのカップリング赤血球3m1( 10%へマドクリット)を430Xgで4分間、22℃で遠心分離した。ベレッ トを緩衝液Cに30%へマドクリット(1ml)となるように懸濁した。赤血球 に、緩衝液050μ!中に新しく調製したlomg/ml mat−sac−H NSA O,5mgを加えた。反応混合物を22℃で120分間振盪し、続いて 緩衝液Cて4度洗浄し、緩衝液C中で1mlになるように懸濁した。続いて赤血 球の250μ!アリコートを還元10E5抗体0.53rng (2,1ml) と30分間22℃で反応させた:反応混合物の上をN2でおおった。 mal−sac−HNSAとカップリングした対照赤血球を緩衝液C(抗体なし )と30分間22℃で反応させた。 10E5または緩衝液のみと反応させた後、細胞を4分間、430×gで、22 ℃で遠心分離した。上清を取り出し冷凍保存した。細胞を緩衝液Cで3度洗浄し 放射能を測定した。10E5抗体の比活性に基づく計算は、l赤血球に付き約1 360抗体分子が結合するこ血小板共凝集アッセイを行った。赤血球100μl  (10%へマドクリット、結合した10E5、mal−sac−HNSA対照 および未修飾対照)を混合し10分間インキュベートした。混合細胞を8分間回 転させ、新しい試料の微視的細胞結合を400X位相差顕微鏡を用いて、ただち に測定した。さらに血液塗抹標本を調製し、染色し、オイルイマーションレンズ を用いて100OXで顕微鏡により観察した。 顕微鏡検査は、血小板と相互作用する10E5結合赤血球と相互作用しないma l−sac−結合赤血球とを明瞭に区別した。 10E5結合赤血球の血小板との結合が特異的であることを示すために、共凝集 アッセイを可溶性1.0E5抗体の存在下で行った。 試料の顕微鏡検査は、可溶性10E5と事前にインキュベートした場合、血小板 が10E5結合赤血球と結合しないが、可溶性10E5の非存在下では血小板は 10E5結合赤血球との相互作用を再び示すことが明らかとなった。 +0.2.検討 これらの結果は赤血球はターゲット指向性分子と結合することにより、特定の細 胞を標的にてきることを明瞭に示す。この場合、ターゲット指向性分子は血小板 上の糖タンパク質GPIIb/1llaに特異な一価モツクローナル抗体10E 5に還元する。 本発明はごこに記載された特定の実施態様により範囲を限定されるものではない 。なぜならそのような実施態様は本発明の態様の唯一の実例を意図するものでは ないからであり、また機能的に等価なとのような実施態様も本発明の範囲に入る 。事実、ここで示されかつ記載されたものに加えて本発明の種々の改変は上述の 記載とそれに付随した図面により当業者には明らかであろう。そのような改変は 本発明の請求の範囲に入るものと意図される。 種々の参考文献がここに引用されており、その開示を本明細書に完全なまま参考 文献として編入している。 (来貢以下余白) [NaCl3 (%) 変形可能指数 一一一一一一一一 −・ PA、S、+ PA、S、 フルオログラムトロンボ赤血球 コントロール赤血球 FIG、 8B PRP中の(G)n−RGDFビーズ凝集時間(分) 時間(分) 時間(分) 012 4 6 8 (012’30 時間(分) ■ V工 国際調査報告 −−−1−m−j″FCr/l!141 /lll11i+Il−−−^−−H a訂瓜】1m℃ PCT/Uミ 91/の643の z++蕩−&−−j番 番コ rvrr P二τlτ7fi/フ;2The c laimt of the イIVP areluot have the e hsirscteritties+ vf=・ Sユ11ユ+T−ニー?7.  i:、 and Eラ ―re、ピravh tr a mmthCd it、 r:::t8′二二二+*;l Lユeeピir;9. c二atzified  =r、C二agi Ehの4. cvh:二act 4゜tar9etpd  @Prythroeytr、e二5assi?iec! ic C1ass 4 =!、t=*=二aLL :4C,:。 IV、 Cユa1mt 68. 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Claims (67)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.(a)赤血球; (b)該赤血球に第1官能基で共有結合により結合された多官能性生体適合性分 子;および (c)式: R1 【配列があります】R2 〔式中、R1はアミノ酸または1個より多いアミノ酸の配列を表し、そしてR1 は多官能性分子の第2官能基に共有結合で結合しており、R2はOH、アミノ酸 またはそのアミド、もしくは1個より多いアミノ酸の配列を表す〕を有するポリ ペプチド; を含み、活性化血小板に選択的に結合できることを特徴とするトロンボー赤血球 。
  2. 2.匹敵する未処理の赤血球の流動学的性質と有意な差がない流動学的性質をも つことをさらに特徴とする、請求項1記載のトロンボー赤血球。
  3. 3.前記有意差の欠如はレーザー回折エクタサイトメトリーにより証明される、 請求項2記載のトロンボー赤血球。
  4. 4.赤血球と多官能性分子上の第1官能基間の共有結合(結合の長さを含む)か らポリペプチド中のArgのN末端までのセグメントの長さが、該セグメントを 直線として測定するとき、9−50オングストロームである、請求項1記載のト ロンボー赤血球。
  5. 5.前記セグメントの長さが10−40オングストロームである、請求項4記載 のトロンボー赤血球。
  6. 6.前記セグメントの長さが11−25オングストロームである、請求項4記載 のトロンボー赤血球。
  7. 7.多官能性分子の第1官能基がグリコホリンAダイマー、グリコホリンAモノ マー、およびグリコホリンBより成る群から選ばれる赤血球上の分子に結合して いる、請求項1記載のトロンボー赤血球。
  8. 8.R2がフェニルアラニンである、請求項1記載のトロンボー赤血球。
  9. 9.(a)赤血球; (b)該赤血球に第1官能基で共有結合により結合された多官能性生体適合性分 子;および (c)式: XY(Z)n【配列があります】R 〔式中、X、YおよびZは独立してアミノ酸を表し、そしてXは多官能性分子の 第2官能基に共有結合で結合しており、nは0または1を表し、RはOH、アミ ノ酸またはそのアミド、もしくは1個より多いアミノ酸の配列を表す〕を有する ポリペプチド; を含み、活性化血小板に選択的に結合できることを特徴とするトロンボー赤血球 。
  10. 10.記載した順序で、次の工程: (a)式: R1【配列があります】R2 〔式中、R1はアミノ酸または1個より多いアミノ酸の配列を表し、R2はOH 、アミノ酸またはそのアミド、もしくは1個より多いアミノ酸の配列を表す〕を 有するポリペプチドに多官能性生体適合性分子を約6.0のpHで結合させるこ と、その際ポリペプチドヘの多官能性分子の結合は該分子上の第1官能基とR1 間の共有結合の形成によるものである; (b)生成した多官能性分子−ポリペプチド複合体のpHを約7.4のpHに調 整すること;および (c)多官能性分子−ポリペプチド複合体を赤血球と約7.4のpHで結合させ ること; を含み、その結果多官能性分子上の第2官能基と赤血球との間に共有結合が形成 される、トロンボー赤血球の製造方法。
  11. 11.請求項10の方法により製造されたトロンボー赤血球。
  12. 12.匹敵する未処理の赤血球の流動学的性質と有意な差がない流動学的性質を もつことをさらに特徴とする、請求項11記載のトロンボー赤血球。
  13. 13.前記有意差の欠如はレーザー回折エクタサイトメトリーにより証明される 、請求項12記載のトロンボー赤血球。
  14. 14.赤血球と多官能性分子上の第2官能基間の共有結合(結合の長さを含む) からポリペプチド中のArgのN末端までのセグメントの長さが、該セグメント を直線として測定するとき、9−50オングストロームである、請求項11記載 のトロンボー赤血球。
  15. 15.前記セグメントの長さが10−40オングストロームである、請求項14 記載のトロンボー赤血球。
  16. 16.前記セグメントの長さが11−25オングストロームである、請求項14 記載のトロンボー赤血球。
  17. 17.多官能性分子の第2官能基がグリコホリンAダイマー、グリコホリンAモ ノマー、およびグリコホリンBより成る群から選ばれる赤血球上の分子に結合さ れている、請求項11記載のトロンボー赤血球。
  18. 18.多官能性分子が1−ヒドロキシ−2−ニトロベンゼン−4−スルホン酸ナ トリウム塩のN−マレイミド−6−アミノカプロイルエステルであり、ポリペプ チドが アセチル【配列があります】 アミド である、請求項11記載のトロンボー赤血球。
  19. 19.多官能性分子の第2官能基が赤血球のアミノまたはスルフヒドリル基と共 有結合を形成することにより赤血球に結合される、請求項11記載のトロンボー 赤血球。
  20. 20.多官能性分子上の第1官能基がR1のアミノ酸またはスルフヒドリル基と 共有結合を形成することによりR1に結合する、請求項11記載のトロンボー赤 血球。
  21. 21.R2がフェニルアラニン、トリプトファン、トレオニン、およびそれらの アミドより成る群から選ばれる、請求項11記載のトロンボー赤血球。
  22. 22.R1が【配列があります】またはそのアセチル化誘導体である、請求項2 1記載のトロンボー赤血球。
  23. 23.記載した順序で、次の工程: (a)式: XY(Z)n【配列があります】R 〔式中、X、YおよびZは独立してアミノ酸を表し、nは0または1を表し、R はOH、アミノ酸またはそのアミド、もしくは1個より多いアミノ酸の配列を表 す〕を有するポリペプチドに多官能性生体適合性分子を約6.0のpHで結合さ せること、その際ポリペプチドヘの多官能性分子の結合は該分子上の第1官能基 とXの間の共有結合の形成によるものである; (b)生成した多官能性分子−ポリペプチド複合体のpHを約7.4のpHに調 整すること;および (c)多官能性分子−ポリペプチド複合体を赤血球と約7.4のpHで結合させ ること; を含み、その結果多官能性分子上の第2官能基と赤血球との間に共有結合が形成 される、トロンボー赤血球の製造方法。
  24. 24.有効量の請求項1記載のトロンボー赤血球を哺乳動物に投与することから 成る、哺乳動物における出血の制御方法。
  25. 25.有効量の請求項3記載のトロンボー赤血球を哺乳動物に投与することから 成る、哺乳動物における出血の制御方法。
  26. 26.有効量の請求項4記載のトロンボー赤血球を哺乳動物に投与することから 成る、哺乳動物における出血の制御方法。
  27. 27.有効量の請求項11または16記載のトロンボー赤血球を哺乳動物に投与 することから成る、哺乳動物における出血の制御方法。
  28. 28.哺乳動物がヒトである、請求項24記載の方法。
  29. 29.哺乳動物がヒトである、請求項27記載の方法。
  30. 30.トロンボー赤血球が前記ヒトに由来するものである、請求項28記載の方 法。
  31. 31.トロンボー赤血球が前記ヒトに由来するものである、請求項29記載の方 法。
  32. 32.次の工程: (a)哺乳動物1kgあたり約0.286−3.57mlの赤血球含有血液を採 取すること; (b)該赤血球を洗浄すること; (c)該赤血球を多官能性生体適合性分子を介して約0.05×106−20× 106/赤血球のポリペプチドに結合させること、ここで該ポリペプチドは式: R1【配列があります】R2 〔式中、R1はアミノ酸または1個より多いアミノ酸の配列を表し、R2はOH 、アミノ酸またはそのアミド、もしくは1個より多いアミノ酸の配列を表す〕を 有する;および (d)赤血球−結合ポリペプチドを哺乳動物に投与すること;を含む、哺乳動物 における出血の制御方法。
  33. 33.請求項1または3記載のトロンボー赤血球および製剤上許容される担体ま たは賦形剤を含有する医薬組成物。
  34. 34.請求項11または16記載のトロンボー赤血球および製剤上許容される担 体または賦形剤を含有する医薬組成物。
  35. 35.請求項33記載の医薬組成物をヒトに投与することから成る、ヒトにおけ る出血の制御方法。
  36. 36.請求項34記載の医薬組成物をヒトに投与することから成る、ヒトにおけ る出血の制御方法。
  37. 37.トロンボー赤血球が前記ヒトに由来するものである、請求項34記載の方 法。
  38. 38.式: XY(Z)n【配列があります】R 〔式中、X、YおよびZは独立してアミノ酸を表し、nは0または1を表し、そ して RはOHまたはNH2;セリン、トレオニンまたはシステイン以外のアミノ酸ま たはそのアミド;もしくは1個より多いアミノ酸の配列(アスパラギン酸に結合 される該配列中の第1のアミノ酸はセリン、トレオニンまたはシステイン以外の ものである)、または遊離カルボキシル基のアミドを表し、ここでRがフェニル アラニンである場合、YまたはZのいずれかがグリシンではない〕を有するポリ ペプチド。
  39. 39.Xがシステインおよびグリシンより成る群から選ばれる、請求項38記載 のポリペプチド。
  40. 40.Rがフェニルアラニン、トリプトファン、およびそれらのアミドより成る 群から選ばれる、請求項38記載のポリペプチド。
  41. 41.nが1で、YおよびZがグリシンである、請求項38記載のポリペプチド 。
  42. 42.Xが生体適合性リンカー分子に共有結合により結合されており、その際ペ プチドに結合されるリンカーが少なくとも1つの遊離反応性官能基を含む、請求 項38記載のポリペプチドを含むポリペプチドー架橋剤組成物。
  43. 43.架橋剤の遊離反応性基がスルフヒドリルおよびアミンより成る群から選ば れる官能基と反応性である、請求項42記載のポリペプチドー架橋剤組成物。
  44. 44.(a)内部に標識を含む再閉鎖された赤血球ゴースト;および(b)共有 結合により該赤血球ゴーストに結合されたターゲット指向性分子; を含む、ターゲット指向赤血球。
  45. 45.標識が放射性核種、重金属、および磁気共鳴イメージング剤より成る群か ら選ばれる、請求項44記載のターゲット指向赤血球。
  46. 46.(a)内部に生物学的活性物質を含む再閉鎖された赤血球ゴースト;およ び (b)共有結合により該赤血球ゴーストに結合されたターゲット指向性分子; を含む、ターゲット指向赤血球。
  47. 47.生物学的活性物質が化学療法剤、薬物、酵素、神経毒、血栓溶解剤、成長 因子、神経栄養因子、ホルモン、および核酸より成る群から選ばれる、請求項4 6記載のターゲット指向赤血球。
  48. 48.ターゲット指向性分子がペプチドまたはタンパク質、抗体、レクチン、炭 水化物、およびステロイドより成る群から選ばれる、請求項44または46記載 のターゲット指向赤血球。
  49. 49.ターゲット指向性分子がモノクローナル抗体またはそのフラグメントであ る、請求項44または46記載のターゲット指向赤血球。
  50. 50.モノクローナル抗体が血小板抗原に結合する、請求項49記載のターゲッ ト指向赤血球。
  51. 51.ターゲット指向性分子が配列【配列があります】を含むポリペプチドであ る、請求項44または46記載のターゲット指向赤血球。
  52. 52.生物学的活性物質が血栓溶解剤であり、ターゲット指向性分子が配列【配 列があります】を含むポリペプチドである、請求項46記載のターゲット指向赤 血球。
  53. 53.赤血球ゴーストが多官能性生体適合性分子に多官能性分子上の第1官能基 を介して共有結合で結合されており、多官能性分子が多官能性分子上の第2官能 基を介して式:R1【配列があります】R2 〔式中、R1はアミノ酸または1個より多いアミノ酸の配列を表し、そしてR1 は多官能性分子の第2官能基に共有結合で結合しており、R2はOH、アミノ酸 またはそのアミド、もしくは1個より多いアミノ酸の配列を表す〕を有するポリ ペプチドに共有結合で結合されており、生成する赤血球ゴーストが活性化血小板 に選択的に結合できることを特徴とする、請求項44または46記載のターゲッ ト指向赤血球。
  54. 54.請求項44または46記載のターゲット指向赤血球、および製剤上許容さ れる担体または賦形剤を含有する医薬組成物。
  55. 55.次の工程: (a)赤血球にその細胞内内容物を放出させること;(b)工程(a)で作られ た赤血球に物質を導入すること;(c)工程(b)で作られた赤血球の膜を実質 的に閉じること;および (d)ターゲット指向性分子を該赤血球に共有結合により結合させること; を含む、ターゲット指向赤血球の製造方法。
  56. 56.結合工程(d)を工程(a)の前に行う、請求項55記載の方法。
  57. 57.結合工程(d)を工程(c)の後に行う、請求項55記載の方法。
  58. 58.物質が標識または生物学的活性物質である、請求項55記載の方法。
  59. 59.ターゲット指向性分子がモノクローナル抗体またはそのフラグメントであ る、請求項58記載の方法。
  60. 60.治療上有効な量の請求項46記載のターゲット指向赤血球を哺乳動物に投 与することから成り、生物学的活性物質が治療薬である、哺乳動物における病気 または疾患の治療方法。
  61. 61.有効量の請求項45記載のターゲット指向赤血球を哺乳動物に投与するこ とから成る、哺乳動物における病気または疾患の診断方法。
  62. 62.出血を制御するための請求項1、10または12記載のトロンボー赤血球 を含む組成物。
  63. 63.病気または疾患の治療方法において使用するための、生物学的活性物質が 治療薬である請求項46記載のターゲット指向赤血球を含む組成物。
  64. 64.病気または疾患の診断方法において使用するための、請求項45記載のタ ーゲット指向赤血球を含む組成物。
  65. 65.出血を制御する医薬を製造するための、請求項1記載のトロンボー赤血球 を含む組成物の使用。
  66. 66.病気または疾患を治療するための、生物学的活性物質が治療薬である請求 項46記載のターゲット指向赤血球を含む組成物の使用。
  67. 67.病気または疾患を診断するための、請求項45記載のターゲット指向赤血 球を含む組成物の使用。
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