JPH0650447A - タンク内圧調圧機構 - Google Patents

タンク内圧調圧機構

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Publication number
JPH0650447A
JPH0650447A JP22463892A JP22463892A JPH0650447A JP H0650447 A JPH0650447 A JP H0650447A JP 22463892 A JP22463892 A JP 22463892A JP 22463892 A JP22463892 A JP 22463892A JP H0650447 A JPH0650447 A JP H0650447A
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JP
Japan
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valve
internal pressure
tank
seal
seal body
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Application number
JP22463892A
Other languages
English (en)
Inventor
Joji Kasugai
条治 春日井
Hiroyuki Hagano
博之 波賀野
Natsuji Miura
夏司 三浦
Norimichi Kubota
徳道 久保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/045,698 priority patent/US5279439A/en
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
  • Self-Closing Valves And Venting Or Aerating Valves (AREA)
  • Safety Valves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 タンク内を調圧する際のシール性を向上させ
る。 【構成】 燃料タンク内圧Pが調圧を必要としない所定
の調整負圧Pr以下の負圧の場合には、スプリング64
の付勢力によりバルブ60を押し上げ、シール体50の
シール面56にバルブ60のリップ部61を当接させて
バルブ60を閉弁状態とする。そして、燃料タンクを外
気からシールする。この際、ゴム製のシール体50の平
板部55を天板部31下面との間の間隙Lが狭くなるよ
うスプリング64の付勢力により撓ませる。また、バル
ブ摺動孔35内に位置するバルブ60のリブ62によ
り、バルブ60のシール体50に対する芯ズレを規制す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タンクの注入口に装着
されるキャップ本体に設けられ、タンク内圧の調圧を行
なうタンク内圧調圧機構に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のタンク内圧調圧機構を車両等の
燃料タンクの燃料キャップに設けた技術が、例えば、特
開昭57−61870号に提案されている。この技術で
は、弁体に設けたゴム製のパッキング材と樹脂製の突起
との当接・離間により、タンク内を外気とシールしたり
このシール状態を解除したりしている。そして、このシ
ール・解除をタンク内圧に応じて行なうよう構成するこ
とにより、燃料タンク内圧を調圧している。
【0003】ところで、燃料キャップにおける例えば負
圧のタンク内圧調圧機構では、燃料タンク負圧Pとタン
ク内圧調圧機構を介して通過する空気の流量Qとの間
に、図1に示すような関係があることが調圧作用上望ま
しい。つまり、燃料タンク負圧Pが所定の調整負圧Pr
以下では閉弁してその流量Qが0であり、調整負圧Pr
以上では即座に開弁してその流量Qが垂直に立ち上がる
特性を有することである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た公報に提案されたような従来のタンク内圧調圧機構で
は、次のような問題点が指摘されている。上記した調圧
は、キャップ本体に密着したゴム製のパッキング材と樹
脂製の突起との当接・離間によりなされることから、図
1に示すような特性を得るには、パッキング材ばかりか
突起にもその形状や寸法等に高精度が要求される。
【0005】具体的には説明すると、平板円盤状のゴム
製のパッキング材にあっては、その厚みやシール面(突
起が当接する面)の仕上がり程度が全周に亘って均一で
ある必要がある。また、突起にあっては、突起先端の形
状や離間状態にある際のパッキング材のシール面からの
距離等が均一であることが必要である。
【0006】ところが、突起は樹脂製であることからそ
の先端形状等を均一にすることは容易であるが、パッキ
ング材については、ゴム製であることからその成形時に
ねじれ,反り等が発生し易く、厚み等を均一にすること
が難しい。このため、パッキング材と突起とが当接して
もその間に僅かな隙間が偏在したり、或いは突起がその
全周に亘って均一な力でシール面に当接しなくなる。従
って、シール不良を起こし、このシール不良に起因して
燃料タンク負圧Pと流量Qとの既述した理想的な調圧特
性を得ることができず、図1中に点線で示すようにこの
調整負圧Pr付近において緩やかに流量Qが立ち上がっ
たりする調整特性しか発現できないでいた。
【0007】こうした問題は、燃料タンク負圧Pが大き
いときに開弁して調圧する上述の負圧用のタンク内圧調
圧機構に限らず、燃料タンク内の圧力が大気圧より所定
圧以上大きくなった場合に開弁して調圧する正圧用のタ
ンク内圧調圧機構においても同様にあった。
【0008】本発明は、上記問題点を解決するためにな
され、タンク内を調圧する際のシール性を向上させるこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の採用した手段は、タンク注入口に装着され
るキャップ本体に設けられ、外気とタンク内部とを連通
するようキャップ本体に形成された外気流路を開閉する
ことによりタンク内圧の調圧を行なうタンク内圧調圧機
構であって、前記キャップ本体に設けられ、前記外気流
路途中で該流路の一部となる流路孔の周囲にシール面を
有するシール体と、該シール体のシール面に対して当接
・離間可能に設けられ、該シール面に環状のリップ部を
当接することで前記流路孔を閉じるバルブと、調圧を要
する過剰内圧に到る以前のタンク内圧に勝る付勢力を、
前記バルブに前記シール面に対して当接する方向に常時
付勢する付勢手段と、前記シール体に対する前記バルブ
の芯ズレを規制する規制手段とを備え、前記シール体
は、前記流路孔を取り囲んで前記キャップ本体に固定さ
れる基部と、前記リップ部が当接するシール面を形成す
るとともに、タンク内圧が前記過剰内圧に到る以前には
前記リップ部の当接を介して該シール面に作用する付勢
手段の付勢力によりその付勢方向に撓むように前記基部
に延設された平板部とを備えることをその要旨とする。
【0010】
【作用】本発明のタンク内圧調圧機構は、タンク内圧が
過剰内圧に到る以前には、当該タンク内圧に勝る付勢力
を付勢手段によりバルブに付勢する。そして、このバル
ブのリップ部をシール面に当接させて、流路孔を閉鎖す
る。この際、バルブのリップ部の当接を介してシール面
に作用する付勢手段の付勢力により、平板部をその付勢
方向に撓ませるとともに、規制手段により、バルブのシ
ール体に対する芯ズレを規制する。
【0011】よって、シール体の平板部やシール面に、
ねじれ,反り,うねり等による厚みの不均一や面精度不
良といった種々の不良が見られても、平板部を撓ませた
状態でシール面にリップ部を当接させることによりシー
ル面とリップ部とをその全周に亘り均一な力で確実に当
接・密着させ、これら不良に起因する流路孔の閉鎖不
良、即ちシール不良を抑制する。また、バルブのシール
体に対する芯ズレを規制することにより、シール面に対
するリップ部の当接位置を所定範囲内の定位置とし、シ
ール面とリップ部との当接状態を良好に再現する。
【0012】その一方で、タンク内圧が過剰内圧となれ
ば、この内圧によりバルブのリップ部を付勢手段の付勢
力に抗してシール面から離間させて流路孔を開き、タン
ク内圧を調圧する。この際、リップ部をシール面から離
間させるので、平板部はそれまでリップ部の当接を介し
て受けていた付勢手段の付勢力から解放され、平板部の
撓みも解除される。
【0013】そして、タンク内の過剰な負圧状態が解消
されて調圧が完了すると、付勢手段の付勢力によりバル
ブをシール体に当接するよう付勢して、バルブのリップ
部をシール面に再現性良く当接させ、流路孔を再び閉鎖
する。
【0014】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明にかかる負圧用のタンク内
圧調圧機構を備えた燃料キャップの実施例について、図
面を用いて説明する。
【0015】本実施例の燃料キャップ1は、その断面図
である図2に示すように、燃料タンクの燃料補給用の注
入口を有するフィラーネック3に螺着されて用いられ
る。この燃料キャップ1は、ポリアセタール等の合成樹
脂材料から形成されたキャップ本体5と、このキャップ
本体5の上部に装着され、ナイロン等の合成樹脂材料か
ら形成される蓋体7とを備えている。
【0016】キャップ本体5は、フィラーネック3の内
周部に螺着される下部本体11を備え、この下部本体1
1上部の外周には、蓋体7を保持するためのフランジ部
13が形成されている。下部本体11の外周には、フィ
ラーネック3の一条ネジ3aに螺合するネジ15が設け
られ、ネジ15の上端のフランジ部13の下面には、シ
ールリング17が外装されている。
【0017】蓋体7は、フランジ部13に装着されてお
り、その上部に把持部21を備え、上部裏面に、フラン
ジ部13側の弾性爪部(図示省略)と係合可能なラチェ
ット凸部25が複数形成されている。なお、上記弾性爪
部及びラチェット凸部25は、蓋体7に閉じ方向へ所定
以上の回転力を加えた場合、つまり燃料キャップ1がフ
ィラーネック3に螺着される必要以上のトルクを加えた
場合に、蓋体7がキャップ本体5に対して空回りするよ
うにして、燃料キャップ1の締め過ぎを防止するように
構成されている。
【0018】キャップ本体5の下部本体11の上部中央
には、外気の通路を形成するための天井孔30が形成さ
れている。そして、この天井孔30の底である天板部3
1の上面には、キャップ本体5と同様ポリアセタール等
の合成樹脂材料から形成された防塵体40が超音波溶着
等により溶着されている。この防塵体40は、天井孔3
0の内周壁と対向する外壁41と、この外壁41の内側
の内壁42とを備え、この内壁42には横孔43が穿孔
されている。また、この横孔43とキャップ本体5の中
央側で対向するよう、天板部31の上面には、緩衝壁3
2が立設されている。
【0019】従って、キャップ本体5の上面から天板部
31の上面中央に亘って、天井孔30と防塵体40によ
り外気の通路(図中矢印A)が形成され、次のよう経路
で外気の流入が可能となる。まず、キャップ本体5の上
面の外気は、天井孔30内壁と外壁41との間に到り、
外壁41と内壁42との間、及び横孔43を経由し、緩
衝壁32を乗り越えて天板部31の上面中央に達する。
【0020】この際、天井孔30の最底部33が防塵体
40の外壁41先端より深く形成され、緩衝壁32が横
孔43と対向することから、矢印Aに沿って流入した外
気中のゴミや塵は、この天井孔30の最底部33の底部
及び緩衝壁32の基部に溜まることになる。よって、天
板部31の上面中央には、除塵後の外気が達することに
なる。
【0021】また、天板部31中央には、シール体圧入
孔34があけられており、ここにシール体50が圧入・
固定されている。このシール体50はフッ素ゴム等の弾
性材料から成形されており、その拡大断面図である図3
に示すように、中心に多段の通気孔51を有する。そし
て、シール体50は、その中央に厚肉の胴部52を備
え、その上部には胴部52から突出した突起53と、胴
部52下部には胴部52から連続した厚肉基部54と、
これに続く薄肉の平板部55とを備える。
【0022】胴部52は、その径が天板部31のシール
体圧入孔34の内径より僅かに大きく、その厚みが天板
部31の厚みより僅かに小さくなるよう形成されてい
る。このため、シール体50をシール体圧入孔34に突
起53側から圧入すれば、上記寸法の関係からこのシー
ル体50は芯ズレ及び上下動を起こすこと無くシール体
圧入孔34に固定されることになる。
【0023】シール体50の平板部55は、その厚みが
厚肉基部54より約0.5mmだけ薄肉である。従っ
て、上記したようにシール体50がシール体圧入孔34
に圧入・固定されれば、天板部31下面とシール体50
の平板部55の裏面との間には、シール体50の平板部
55と厚肉基部54との厚みの差ぶんの間隙L(約0.
5mm)が形成されることになる。つまり、シール体5
0は、弾性材料からの成形体であることから、平板部5
5を上記間隙Lが狭くなる方向に撓むことができる。そ
して、このシール体50は、その薄肉である範囲の平板
部下端平面を後述するバルブ60のシール面56(弁
座)とし、本実施例における負圧用のタンク内圧調圧機
構を構成する。
【0024】シール体50の下方には、シール面56に
対して当接・離間するバルブ60が、下部本体11に天
板部31の下方にシール体圧入孔34と同心にあけられ
たバルブ摺動孔35内に組み付けられている。このバル
ブ60は、キャップ本体5と同様ポリアセタール等の合
成樹脂材料から射出成形された椀状をしている。そし
て、その拡大平面図である図4及びそのI−I線断面図
である図5に示すように、バルブ60は、その上面に、
外側に傾斜して突出しその先端頂部をR付した環状のリ
ップ部61を備える。よって、このリップ部61により
開弁及び閉弁作用をなす。
【0025】また、その外周には、形状維持のための補
強用のリブ62を90度ピッチで備える。この各リブ6
2は、対向するリブ同士の最外辺間の間隔M(図4参
照)が天板部31下方のバルブ摺動孔35の径より約
0.5mm小さくなるよう形成されている。このため、
バルブ摺動孔35に対するバルブ60の芯ズレを、バル
ブ摺動孔35の径と上記間隔Mとの差の1/2の範囲で
規制する。このバルブ摺動孔35はシール体圧入孔34
と同心であることから、シール体圧入孔34に圧入・固
定されているシール体50に対しても、バルブ60の芯
ズレが規制されることになる。つまり、このリブ62が
タンク内圧調圧機構における規制手段を構成する。
【0026】更に、このバルブ60は、その内側に組立
用の湾曲片63を対向して備え、この湾曲片63の外側
の窪みを、バルブ60をシール体50に向けて付勢する
円錐状のスプリング64の上部スプリング座65とす
る。そして、バルブ60及びスプリング64は、シール
体50と同様、本実施例における負圧用のタンク内圧調
圧機構を構成する。
【0027】このバルブ60は、スプリング64の付勢
力により常時シール体50に向けて付勢されている。そ
して、このスプリング64は、調圧を必要としない範囲
の燃料タンク負圧に勝る付勢力をバルブ60に常時作用
させる。従って、バルブ60のリップ部61は、燃料タ
ンクの内圧が調圧を必要としない範囲の負圧である場合
には、シール体50のシール面56に当接し、燃料タン
クは外気とシールされる。この際、シール体50の平板
部55は、天板部31下面との間の間隙Lが狭くなるよ
う撓んだ状態にある。なお、この平板部55の撓み量は
タンク内の圧力により変動する。
【0028】上記したようにバルブ60を付勢するスプ
リング64は、下端部でばね受け部材73に支持されて
いる。このばね受け部材73は、上記下部本体11の下
部内周に放射状に複数(4カ所)突設された補強用リブ
81の凹部83に係止されている。このばね受け部材7
3の中央には、通過孔76があけられている。
【0029】次に、天板部31に圧入・固定されたシー
ル体50やバルブ60,スプリング64等から構成され
たタンク内圧調圧機構による燃料タンク内の調圧につい
て説明する。
【0030】燃料キャップ1がフィラーネック3に装着
させた状態にあるとき、燃料タンク内が負圧であれば、
バルブ60はその負圧に応じてシール体50から離間す
る方向の吸引力を受ける。しかし、このバルブ60は、
スプリング64によりシール体50に向けて付勢されて
いる。このため、燃料タンク負圧Pが調圧を必要としな
い圧力(所定の調整負圧Pr以下の負圧)の場合には、
スプリング64による付勢力と燃料タンク内圧による吸
引力との関係から、シール体50周辺の要部拡大図であ
る図6に示すように、シール体50のシール面56にバ
ルブ60のリップ部61が当接してバルブ60が閉弁状
態にあり、燃料タンクは外気とシールされている。よっ
て、天井孔30,横孔43等を図中矢印Aで示すように
外気がシール体50まで達しても、この外気が燃料タン
ク内に進入することはない。
【0031】一方、燃料タンク負圧Pが大きくなって所
定の調整負圧Prを負圧側に超えると(図1参照)、燃
料タンク負圧Pによる吸引力がスプリング64の付勢力
に勝るので、バルブ60は、スプリング64の付勢力に
抗して下方に移動する。この際、バルブ60は、リブ6
2により案内されてバルブ摺動孔35の内壁に沿って移
動する。よって、シール体50周辺の要部拡大図である
図7に示すように、シール体50のシール面56からバ
ルブ60のリップ部61が離れる。
【0032】この結果、図中矢印Aで示すようにシール
体50まで達した外気は、図中矢印Bで示すように、シ
ール体50の通気孔51,シール面56とリップ部61
との間の間隙,ばね受け部材73の通過孔76を順次通
過し、フィラーネック3から燃料タンク内に入る。これ
により、燃料タンク内の過剰な負圧状態が解消される。
そして、この燃料タンク内の過剰な負圧状態が解消され
ると、スプリング64の付勢力によりバルブ60がシー
ル体50に向けて押し上げられる。よって、リップ部6
1がシール面56に当接し、燃料タンクは再び外気とシ
ールされることになる。
【0033】以上説明したように本実施例の燃料キャッ
プ1におけるタンク内圧調圧機構は、燃料タンクの内圧
が調圧を必要としない範囲の負圧である場合には、ゴム
製のシール体50の平板部55を天板部31下面との間
の間隙Lが狭くなるようスプリング64の付勢力により
撓んだ状態として平板部55のシール面56にバルブ6
0のリップ部61を当接し、燃料タンク内を外気とシー
ルする。しかも、バルブ60のリブ62により、バルブ
60のシール体50に対する芯ズレを規制する。
【0034】よって、ゴム製のシール体50の平板部5
5にゴム製であることに起因してその成形時にねじれ,
反り等が発生し、平板部55の厚みがある程度不均一で
あったり、シール体50のシール面56にうねり等があ
ったりしても、本実施例の燃料キャップ1におけるタン
ク内圧調圧機構によれば、次のような効果を奏すること
ができる。
【0035】上記寸法不良や形状不良がシール体50に
生じても、既述したように平板部55を撓ませてシール
面56にリップ部61を当接させている。このため、こ
れら寸法不良や形状不良に拘らずシール面56とリップ
部61とを確実に当接・密着させるとともに、リップ部
61をその全周に亘って均一な力でシール面56に当接
させることができる。この結果、上記寸法不良等を補っ
て、閉弁時におけるシール性を向上させることができ
る。また、スプリング64の付勢力がバルブ60に対し
て偏って作用しても、上記平板部55の撓みによりこの
アンバランスを吸収し、やはりこのようなアンバランス
を補って、閉弁時におけるシール性を向上させることが
できる。
【0036】しかも、バルブ60のシール体50に対す
る芯ズレを規制しているので、シール面56に対するリ
ップ部61の当接位置を厚肉部54からほぼ一定距離の
定位置とすることができる。このため、シール面56と
リップ部61との当接状態及び平板部55の撓み状態を
良好に再現させる。よって、上記したように向上させた
閉弁時におけるシール性を維持することができ、シール
の信頼性を向上させることができる。
【0037】以上換言すれば、本実施例の燃料キャップ
1におけるタンク内圧調圧機構によれば、閉弁時のシー
ル性の向上・維持を通してバルブ60の開閉圧の均一化
を図り、図1に示すような理想的な調圧特性に近似した
調圧特性のタンク内圧調圧機構を提供することができ
る。
【0038】また、本実施例の燃料キャップ1では、防
塵体40を設けて燃料タンク内に流入する外気を除塵後
のものとしたので、タンク内の燃料の劣化を防止するこ
とができる。
【0039】なお、上記実施例では、負圧用の正圧弁に
ついて説明したが、これに限らず正圧用の調圧弁であっ
てもよい。また、燃料キャップに限らず、ラジエータタ
ンクのキャップに用いることもできる。また、上記実施
例では、規制手段を構成するリブ62をバルブ60側に
設けたが、このリブ62に替わる突条をキャップ本体5
側、即ち下部本体11のバルブ摺動孔35内周面に設け
てもよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明のタンク内圧
調圧機構は、過剰内圧に到る以前のタンク内圧に勝る付
勢力をバルブに付勢してリップ部とシール面との当接を
図り流路孔を閉鎖する際に、平板部をその付勢方向に撓
ませるとともに、バルブのシール体に対する芯ズレを規
制する。
【0041】よって、シール体の平板部やシール面に、
ねじれ,反り,うねり等による厚みの不均一や面精度不
良といった種々の不良が見られても、本発明のタンク内
圧調圧機構によれば、平板部を撓ませた状態でシール面
にリップ部を当接させることによりシール面とリップ部
とをその全周に亘り均一な力で確実に当接・密着させる
ことができる。この結果、本発明のタンク内圧調圧機構
によれば、これら不良に起因する流路孔の閉鎖不良、即
ちシール不良を抑制してその閉弁時におけるシール性を
向上させることができる。
【0042】また、バルブのシール体に対する芯ズレを
規制することにより、シール面に対するリップ部の当接
位置を基部からほぼ一定距離の定位置とし、調圧完了時
におけるシール面とリップ部との当接状態及び平板部の
撓み状態を良好に再現する。よって、本発明のタンク内
圧調圧機構によれば、閉弁時における平板部の撓みによ
り向上させたシール性を維持することができ、シールの
信頼性を向上させることができる。
【0043】以上換言すれば、本発明のタンク内圧調圧
機構によれば、閉弁時のシール性の向上・維持を通して
バルブの開閉圧の均一化を図り、図1に示すような理想
的な調圧特性に近似した調圧特性を容易に発現すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料タンク負圧Pとタンク内圧調圧機構を介し
て通過する空気の流量Qとの関係を示すグラフ。
【図2】本発明にかかる負圧用のタンク内圧調圧機構を
備えた実施例の燃料キャップを示す断面図。
【図3】実施例の燃料キャップ1に用いるシール体50
の拡大断面図。
【図4】実施例の燃料キャップ1に用いるバルブ60の
拡大平面図。
【図5】図4のI−I線断面図。
【図6】シール体50周辺の要部を示す拡大図断面図。
【図7】シール体50周辺の要部を示す拡大図断面図。
【符号の説明】 1…燃料キャップ 3…フィラーネック 5…キャップ本体 11…下部本体 30…天井孔 31…天板部 34…シール体圧入孔 35…バルブ摺動孔 40…防塵体 50…シール体 51…通気孔 52…胴部 53…突起 54…厚肉基部 55…平板部 56…シール面 60…バルブ 61…リップ部 62…リブ 64…スプリング 73…ばね受け部材 76…通過孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 夏司 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 久保田 徳道 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンク注入口に装着されるキャップ本体
    に設けられ、外気とタンク内部とを連通するようキャッ
    プ本体に形成された外気流路を開閉することによりタン
    ク内圧の調圧を行なうタンク内圧調圧機構であって、 前記キャップ本体に設けられ、前記外気流路途中で該流
    路の一部となる流路孔の周囲にシール面を有するシール
    体と、 該シール体のシール面に対して当接・離間可能に設けら
    れ、該シール面に環状のリップ部を当接することで前記
    流路孔を閉じるバルブと、 調圧を要する過剰内圧に到る以前のタンク内圧に勝る付
    勢力を、前記バルブに前記シール面に対して当接する方
    向に常時付勢する付勢手段と、 前記シール体に対する前記バルブの芯ズレを規制する規
    制手段とを備え、 前記シール体は、 前記流路孔を取り囲んで前記キャップ本体に固定される
    基部と、 前記リップ部が当接するシール面を形成するとともに、
    タンク内圧が前記過剰内圧に到る以前には前記リップ部
    の当接を介して該シール面に作用する付勢手段の付勢力
    によりその付勢方向に撓むように前記基部に延設された
    平板部とを備えることを特徴とするタンク内圧調圧機
    構。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09109703A (ja) * 1995-10-13 1997-04-28 Akurosu Kk 塗料組成物及びフューエルキャップパッキン
US6289929B1 (en) 1999-09-30 2001-09-18 Denso Corporation Pressure control valve for fuel tank
KR20160069528A (ko) * 2014-12-08 2016-06-17 현대자동차주식회사 퓨얼필러캡의 구조

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