JPH06504290A - シュウ酸カルシウム結石病の治療用化合物および医薬組成物 - Google Patents

シュウ酸カルシウム結石病の治療用化合物および医薬組成物

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JPH06504290A JP4504454A JP50445492A JPH06504290A JP H06504290 A JPH06504290 A JP H06504290A JP 4504454 A JP4504454 A JP 4504454A JP 50445492 A JP50445492 A JP 50445492A JP H06504290 A JPH06504290 A JP H06504290A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 シュウ酸カルシウム結石病の治療用化合物および医薬組成物発明の背景 技術分野 本発明は、シュウ酸カルシウム結石病の治療に関する。
背景技術の説明 シュウ酸カルシウムは、尿結石の最も一般的な成分であり、この塩の比較的大き な結晶は、再発性カルシウム含有結石をもつ患者の新しい排泄尿で頻繁に見つけ られることが多い。シュウ酸カルシウムの結晶生長および凝集の速度は、尿路の 狭いポイントで補足されるのに十分な大きさの粒子が、泌尿系における尿の通過 時間内に形成し得るか否かを決定する。粒子の補足される可能性はある程度、粒 子の大きさに依存する。結晶生長の速度は大いに、後に続くこの病巣の結石への 生長速度を決定すると思われる。規程かの尿成分(たとえばピロホスフェート、 グリコサミノグリカン類、シトレート)は、インビトロでのシュウ酸カルシウム の種結晶の生長および/または凝集の速度を抑制しうろことがよく知られている 。
シュウ酸カルシウム結晶生長の抑制剤として作用し、かつ再発性腎臓結石病に苦 しむ患者の治療に使用しつる化合物を同定または合成する試みにおいて、かなり の研究努力がなされつつある。ヒドロクロロチアジド、リン酸ナトリウムカリウ ム、およびクエン酸カリウムは、シュウ酸カルシウム結石病の治療に利用しつる 薬物であって、該結石病の再発を縮小させることが報告されている。これらの薬 物および他の利用できる薬物が、腎臓結石/断片を溶解または除去することは示 されていない。シュウ酸カルシウム結石形成を止めるのに有効で、かつ腎臓結石 /断片を溶解する薬物の開発がなお必要である。結石病の再発は、切石術または 他の結石除去手術の後の、腎臓におけるこのように遣残結石断片に大いに帰属す ると思われることから、それらの溶解は再発比率をドラマチックに縮小さぜるこ とができるであろう。
発明の概要 すなわち、本発明の目的は、実際使用に有効な、シュウ酸カルシウム結石病の治 療用化合物を提供することである。さらに詳しくは、本発明の目的は、下記(1 )〜(5)の望ましい性質の少なくとも1つを示す、シュウ酸カルシウム結石病 の治療用化合物を提供することである。
(1)非毒性で、すなわち、ヒトが摂取しても安全であること(2)経口摂取に よる投与時に、消化管内に吸収されること(3)患者の尿中で排泄されること (4)シュウ酸カルシウム腎臓結石の形成を防止および/または該結石を溶解す ること (5)被治療患者の骨に悪影響を及ぼさないことこれらの目的は、以下に示す特 性の少なくとも1つを有する精製化合物を提供することによって達成される。
一一蛙 インビトロでのシュウ酸カルシウム結晶生長を抑制。
1%エチレングリコールを与えたラットの腎シュウ酸カルシウム結晶沈着を抑制 。
エチレングリコールおよび当該化合物を与えたラットと、当該化合物を与えずエ チレングリコールを与えたラットを比較した場合、前者のラットの尿中のシュウ 酸塩の排泄量を少なくする; pH1,5の水溶液に14時間浸漬させた時に活性を保持:pH12,7の水溶 液に15時間浸漬させた時に活性を保持または活性の増大を示す; 中性水溶液中、98℃で少なくとも3時間加熱した時に安定:水に可溶。
ヘプタン、ヘキサン、ジエチルエーテルおよびクロロホルム/メタノール(1: 1)混合物に不溶; 無水エタノール、エタノール/水(2,5: 1、容量比)抽出によって溶液か ら析出する; pH8,6でDEAE−A−25セフアデツクス(S ephadex)に結合 ;2M−NaC1によりDEAE−A−25セフアデツクスから溶離(このこと はそれがアニオン性であることの証明);シュウ酸カルシウム結晶に結合; 2.7±0.5(SD)の等電点(pl)を有する。
また本発明は、本発明の化合物を塩基性pH(たとえばpH12以上)で処理す ることにより形成することができる変性化合物にも関係し、該処理によって、塩 基で処理しなかった化合物と比較して、シュウ酸カルシウム結晶生長に対する抑 制活性が大きい変性化合物を製造することができる。インビトロ研究に基づき、 この変性化合物は、上述の如き活性が大きいこと以外、未処理化合物と同じ特性 を有することが認められる。変性化合物は、精製した状態で使用することが好ま しい。
本発明の化合物は、抽出および精製の両方の種々の確立された方法に従って製造 することができる。かかる方法の1つは、本明細書に記載の方法である。他のア プローチにおいて、たとえば、本発明の化合物は、植物エリオポツリア・ジャポ ニカ(Eriobotrya japonica)の細胞から化合物を得、該化 合物を、陰荷電物質に選択的に結合するアニオン交換材料と接触させて精製し、 次いでアニオン交換材料から回収することにより製造することができる。
さらにまた、本発明は、有効量の上述の化合物単独または該化合物と適当な医薬 的に許容しうる担体の混合物を含有する、シュウ酸カルシウム結石病の治療に好 適な医薬組成物、並びに有効量の上記化合物または組成物を被検体に投与するこ とから、シュウ酸カルシウム結石病の治療法にも関係する。
好ましい実施態様の説明 本発明の化合物は、患者への投与に際し、精製した状態で存在することが好まし い。該化合物を植物の葉から抽出するとき、可溶抽出物と残留粒状物質を、適当 な手段(たとえば濾過、遠心分離、または他の分離法)で分離することが望まし い。該化合物の治療剤としての使用効果は、精製度が高まるにつれて増大する。
該化合物の純粋状態がより低い場合、それだけ多(の投与量が必要である。
本発明の化合物は、重金属、汚染植物物質、汚染微生物、シュウ酸もしくはシュ ウ酸の前駆物質または植物物質から誘導される粗プレパラートに一般的に存在し つる他の汚染物質が実質的に存在していないことが好ましい。
精製後の該化合物は、固体物質1g当たり少なくとも50000、好ましくは少 なくとも150000、より好ましくは少なくとも175000ユニツト活性の 純度レベルを有するべきである。現在まで製造された化合物は、固体物質(すな わち、全ての液体を蒸発させた後に残った物質)1g当たり、約50000〜2 50000、好ましくは約150000〜250000、最も好ましくは約17 5000〜200000ユニツト活性の純度レベルを有する。本明細書で用いる 語句”ユニット”の定義は、以下の通りである。すなわち、1ユニツトの抑制活 性は、検定システムにおいてシュウ酸カルシウム結晶生長の50%抑制を起こす 化合物の量を意味する。
ゼロ抑制は、検定中に溶液から損失した放射能の量が、対照サンプルから損失し た放射能の量と同等またはそれ以上の場合である。
100%抑制は、結晶生長検定中に溶液からの放射能の損失がない場合である。
各サンプルの抑制率(%)を算出するには、1 対照サンプル(該対照サンプル はサンプルの代わりに0.15M−NaC1を含有)から損失したdpm (崩 壊7分)を測定加えたトータルdpm/ 100 ul−検定の終りの溶液中の dpm/ 100 tt12 上記1と同様、分析サンプルから損失したdpa +を測定3 損失dpm (対照サンプル)−損失dpi (分析サンプル)5 、分析サンプルのユニット抑制活性=抑制率(%)+50=ユニット活性例: 下記表1の抽出物#60の抑制率(%)および抑制活性の計算1、11252− 5434=5818 dpm2.11252−9732冨1520dpm3、5 818−1520=4298 dpi+以下に列挙する略語は、それらが本明細 書で用いられる場合は常に、但し、用語が使用されている文脈によって他の意義 が明らかに要求されていない限り、以下に示す意義を有する。すなわち、 AA(原子吸光) 、BUN (血液尿素窒素LCi(キュリー) 、dpm  (崩壊7分)、EDTA(エチレンジアミンテトラ酢酸)、EG(エチレングリ コール)、EGTA (エチレングリコール−ビス(ベータアミノエチルエーテ ル)−N、N。
N’、N’−テトラ酢酸)、g(重量) 、gr (グラム)、h(時間) 、 kg (キログラム)、M(モル)、ff1g (ミリグラム) 、 ml ( ミリリットル)、N(正常)、NS(有意差なし)、P−P(ピロホスフェート ) 、rpa (回転7分)、U(ユニット)、■(容量)、W(重量)、pl (等電点)。
本発明の化合物は、その有効量を被験体に投与することにより、シュウ酸カルシ ウム結石病の治療および/または予防に使用することができる。実験室の場合、 実験哺乳動物、たとえばラット、マウス、サル、並びに他の哺乳動物を使用しう る。しかしながら、最終的に望ましい使用は、シュウ酸カルシウム結石病に苦し む患者(ヒト)を治療することである。
医薬的に許容される担体を伴うかもしくは伴わない本化合物の有効量からなる医 薬組成物に本化合物が製剤化されるであろうことは予期される。医薬的に許容さ れる担体は非毒性、即ち、ヒトの摂取にとって安全であり、本化合物と所望の投 与経路に適合する担体であれば何でもよい。
本発明の特定の態様とし、て、本治療または医薬組成物は有効単位投与量の本化 合物からなる。本明細書で使用する場合、用語「有効単位剤」または「有効単位 投与量」はインビボでシュウ酸カルシウム腎結石の溶解について効果的であるか 、もしくはインビボで腎結石の形成の程度を防止または減少させるのに有効であ るに足る本化合物の予め決定された量を意味する。医薬的に許容される担体は本 化合物を投与する目的にとって有用な物質であり、それは好ましくは非毒性、即 ち、ヒトの摂取について安全であり、固体、液体もしくは気体物質であり得、不 活性であり、医学的に許容され得、活性成分と適合するものである。医薬的に許 容される担体は、シュウ酸カルシウム腎結石を経験したことのあるヒト対象への 投与についてthe Food and Drug Administrati onによって認可されているか、もしくは認可されるであろう種類の担体であり 得る。本医薬組成物はマグネシウム、ビタミンB6またはクエン酸カリウムなど の他の活性成分を含有してもよい。また本医薬組成物はシュウ酸カルシウム腎結 石疾患に対して効果的な他の活性成分を含有してもよい。
本医薬組成物は経口的にも非経口的(注射、皮下を含む)にも投与することがで き、また、全開またはペッサリーとして使用することもできる。投与経路に関す る唯一の制限は本化合物が腎結石疾患を治療するに有効な量で腎臓に達するべき だということである。また治療される患者の尿路または膀胱に到達することも本 化合物にとって望ましいことであり得る。
本組成物は単位投与あたり5000〜30000、より好ましくは10000〜 20000単位の本化合物を含有し得る。典型的には、本化合物はその医薬組成 物の01〜90重量%を占め、より好ましくはその医薬組成物の0.5〜50重 量%を占めるであろう。
現在のところ、該化合物は消化管で吸収され腎臓に移されて排出されると思われ るので経口投与が好ましい。経口投与のため、細かな粉末または顆粒剤が希釈剤 、分散剤および/または表面活性剤を含有していてよく、水中またはシロップ中 の一回分にて:カプセル剤にてまたは乾燥状態または非水溶液または懸濁液にて (懸濁化剤が含まれていてよい):錠剤にて(結合剤および滑沢剤が含まねてい てよい);または水または他の液体またはシロップ中の溶液または懸濁液にて提 供することができる。所望の場合または必要な場合には、芳香剤、保存剤、懸濁 化剤、粘稠化剤または乳化剤が含まれていてよい。錠剤および顆粒剤が好ましく 、これらはコーティングしてよい。
経口投与のため、成人ヒト治療に用いる毎日の投与量は約5,000〜30.0 00単位、好ましくは約10.000〜20,000単位であってよく、これを 投与経路および患者の状態に依存して1〜5の日投与量にて投与することができ る。
組成物が投与単位からなる場合には、各投与単位には約1,000〜20.00 0単位の活性成分、好ましくは約5,000〜10,000単位が含まれていて よい。
ヒトの治療のための投与量は、臨床現場における試みで得られた経験による標準 法によって確立されるであろう。最初の評価は、下記仮定に基づく。
エチレングリコール摂取の間のラット(体重300 g)における腎結石の生成 を防ぐため、487単位(非精製抽出物)の日投与量を投与した。再発性のシュ ウ酸カルシウム結石疾患を有する70kgヒトを治療するため、ラットの研究に 基づいた下記計算の投与単位が適当である。ラットに1623単位/kg体重/ 日を与えた。薬物濃度のためのラットにおける単位/kgからヒトにおける単位 /kgへの外挿において、1/7の相関係数を適用しくゴルディン(Goldi n、 、A。
)ら、クオンティタティブ・アンド・クオリタティブ・プレディクション・オブ ・トキンシティー・フロム・アニマルズ・トウ・ヒューマンズ(Quantit ative and qualitative prediction of  toxjcity from animals to humans) 、タO ノン (Tagnon HJ ) 、スタブネット(StagnetMJ) (編)、 コントロバ−シーズ争インOキャンサー(Controversies in  Cancer) 、−ユ−ヨーク:マラソンパブリッシングtJsA、83〜1 04頁(1,978))、ヒトに対しては232単位/k g/日が得られた( 1623 X 1/7)。この治療投与量を用い、70kgのヒトは16.24 0単位のインヒビター7日を摂取すべきである。精製化合物(インヒビター)が 183.871単位/grを含有する場合には、88mgの日投与量が適当な量 のインヒビターを提供するであろう。
舌下投与のためには、化合物は通常の仕方で調合した錠剤、ガム、シロップ並び に他の液体剤型、ロゼンジであってよい。
本発明の化合物はまた、注射用に調合することもでき、保存剤を添加してまたは 添加せずにアンプル中または多投与コンテナー(multi−dose con tainers)中にて単位投与剤型にて提供することがてきる。組成物は、油 状または水性のビヒクル中の懸濁液、溶液または乳濁液などの形態をとってよく 、懸濁剤、安定剤および/または分散剤などの調合用剤を含有していてよい。別 法として、使用前に適当なビヒクル、たとえば滅菌生理食塩水で構成するために 活性成分を粉末の形態にしてもよい。
該化合物は、好ましくは結石疾患の診断なされたらすぐに、さらに好ましくは患 者がシュウ酸カルシウムを含有する再発性腎結石を患っていることが決定された 後に患者に投与する。治療は1日毎に好ましくは少なくとも5日間、さらに好ま しくは少なくとも2週間、さらにもっと好ましくは少なくとも1カ月続ける。
該化合物の投与は、少なくとも3力月の間、1週間に少な(とも3回行い、結石 疾患の再発を防ぎまたは減少させる。シュウ酸カルシウム腎結石の再発が特定の 患者にとって重大の問題である場合または問題であった場合には、治療を無期限 で続けてよい、たとえば、患者の残りの人生にわたって治療を続けてよい。本発 明の化合物を長期間にわたって患者に投与した場合には、腎結石の再発を予防ま たは最小にできることが期待される。
また、本発明の化合物の投与と組み合わせて他の形態の治療、たとえば結石を破 砕するための超音波療法を、本発明の化合物で治療している患者に用いることも 可能である。
すべての腎結石の75%以上にンユウ酸カルシウムが含まれるため、該化合物は 再発性結石疾患を患う大部分の患者を治療するのに用いることができるであろう 。たとえば、該化合物は、結晶の結晶核生成、成長および/または凝集を防ぎま たは抑制することにより、結石の生成を防ぐのに有用である。粉砕した結石粒子 および腎結晶沈積物の東向での通過を保証するのを助けるため、該化合物はまた 、これら患者を体外衝撃波切石術に従って治療するのに用いることもできる。
該化合物はまた、原発性シュウ酸過剰尿症(シュウ酸の過剰産生の認められる遺 伝疾患)の患者(その多くは人生の初期に腎機能が完全に失われる)の治療にお いても有効である。該化合物は、シュウ酸カルシウム結石疾患の病歴を有する患 者において再発性腎結石を溶解するのに用いることができる。このことにより、 切石術や腎結石を除去するために現在用いられている他の技術の使用の頻度が減 少する結果となる。該化合物は、腎臓移植においてシ、つ酸カルシウムの沈積を 予防するために腎臓移植後の患者を治療するのに用いることができる。というの は、これら患者の多くは長期間にわたる透析の結果、体内にシュウ酸カルシウム を実質的に貯蔵しているからである。最後に、該化合物は、全身性シュウ酸症( すなわち人体の多(の組織中のシュウ酸カルシウム結晶の沈積)の患者を治療す るのに用いることができる。治療する(またはその生成を予防すべき)結石は、 腎臓、膀胱および/または尿管に存在していてよい。
現在のところ・エリオポツリア・ジャポニカ(E riobotrya jap onica)植物の葉からの該化合物の単離が該化合物を得る最も実用的な方法 であるが、本発明はまた、回収可能な量の化合物を含有しているかもしれない他 の植物などの他の採取源から該化合物を得ることも考えられる。また、エリオボ ッリア・ジャポニカ細胞などの植物細胞をインビトロで培養し、該細胞から該化 合物を抽出するがまたは細胞培養培地から該化合物を回収することにより該化合 物を得ることもできる。本発明はまた、上記特性を有する合成化合物を使用する ことも考えられる。
おそらく、そのような合成化合物は、本発明の化合物の化学構造が解明された後 に合成することができるであろう。
本明細書において用いる「化合物」なる語は、その正確な構造、その調製形また は方法または単離法のいかにかかわらず、エリオポッリア・ジャポニカの葉また は他の部分または該植物のすべての変異体、種、ハイブリッドまたは属を含む( しかし、これらに限られるものではない)他の天然の採取源から単離した活性成 分を意味する。「化合物」という語はまた、上記生物学的特性または治療適応症 を有する該化合物の塩、複合体および/または誘導体をも包含する。「化合物」 という語はまた、同じまたは類似の生物学的効果を奏する同じまたは類似の特性 を有する合成または生物学的に生成した活性成分をも包含する。
下記実施例は、エリオポツリア・ジャポニカ植物の葉の抽出および該抽出物が( i)インビトロでのシュウ酸カルシウム結晶の成長の抑制、(ii)ラットモデ ルにおけるインビボでの結石の生成および結晶沈積の抑制、および(iii)ラ ットモデルにおけるインビボでの腎結石の溶解、に及ぼす影響を記載する。
実施例1 エリオポツリア・ジャポニカ植物の葉を木から採り、該葉を該木から採った日に 一20℃にて貯蔵するかまたは同じ日に抽出した。抽出前に新鮮なまたは凍結し た葉を35℃にて水で丁寧に手洗いして表面の塵を除いた。ついで、食物ミンサ ー(mincer)を用い、葉のアリコートを蒸留水で室温にて2〜4分間ホモ ジナイズした。全ホモジネート(150gの葉を含む)を円錐形のピレックスフ ラスコ中で合わせ、さらに蒸留水を添加して全部で1300mlとした。このホ モジネートを沸騰させ、4.5±15時間ぐつぐつと煮た。抽出の間の溶液の温 度は90〜105℃である。この抽出物を冷却し、この溶液をステンレス鋼針金 メッシュを入れた漏斗に注ぐ(葉の粒子が保持された)。フラスコの底に沈んだ 沈澱を廃棄し、透明な上澄み液のみを保持する。水添加により、この抽出物の容 量を1300mlとし、抽出の間の蒸発による損失を補う。この抽出物を一20 ℃またはそれ以下の凍結液体の形態にて貯蔵する。凍結液体の形態の抽出物の種 々のバッチをN−1、N−2、N−3、#−60などと命名した。これら抽出物 は、異なるエリオポツリア・ジャポニカ植物から異なる時間に調製した。容量を 1300mlとする代わりに、抽出物を凍結乾燥して粉末にすることもできる。
ンユウ酸カルシウム結晶の成長に対する抽出物の作用を決定するため、リガブ− (L igabue)らの方法(C1in、 Chin、 Acta、98.3 9 (1979) )の修飾法を用いた。このアッセイの原理は、シュウ酸カル シウム結晶の添加後のシュウ酸カルシウムの代謝可能な溶液からのシュウ酸の経 時的な喪失に基づく。溶液からのシュウ酸の喪失は、ンユウ酸カルシウムの結晶 の成長を表す。化合物の抑制作用は、代謝可能な溶液に該化合物を添加し、該化 合物の不在の場合と結晶の成長速度を比較することにより行う。
抽出物の抑制作用並びにクエン酸およびピロリン酸(上記条件下でシュウ酸カル シウム結晶の成長を抑制することが知られている2つの化合物)の抑制作用を決 定した。
この実験に用いた代謝可能な溶液は下記成分を含有していた;NaCl 0.1 5M CaC1z 1.0mM Na、C204(シュウ酸ナトリウム) 0.2mMカコジル酸Na 5.0m M この溶液(200ml)を37℃とし、ミリポアフィルタ−(0,45μm)で 濾過した。濾液に14C−シュウ酸(3,4mC1/ミリモル)を加えて約10 ゜000壊変(1分間当たり)(dpm)/100μl [100μlの14c mンユウ酸(50μCi/ml)/100m1濾液]。この溶液のpHを60に 調節した。クエン酸の100mM溶液およびピロリン酸の1.25mM溶液をア ッセイと同じ日に調製した。これら溶液のアリコート(それぞれ、50μmおよ び10μl)を抑制作用について分析した。2つの抽出調製物のアリコート(− 20℃で貯蔵しておいた)(10μl)を分析した。
種結晶のストック懸濁液(0,15M NaCl (200ml)中の7ユウ酸 カルシウム−水和物結晶(200mg))を調製し、使用前に磁気撹拌しながら 37℃にて最小48時間インキュベートした。
37℃の代謝可能な14cmシュウ酸溶液(5ml)を入れた試験管を用意した 。
分析のためのアリコート(5〜50μm)を適当な管に加え、ついで種結晶懸濁 液(200μm)を加えた。管に封をし、インキュベーションの間、37℃にて 90分間絶えず混合した。ついで、管を遠心分離にかけ(5分間、1500rp m)、ビオフラー(Biofuor) (5ml)中で放射能カウントを行うた めに上澄み液からアリコート(100μl)を取り、パラカード(Packar d)液体シンチレーションカウンター上でカウントした。試料はすべて2つずつ で行い、一方、参照の管(インヒビターの代わりに0.15M NaCI)およ び「金管」 (結晶無添加)は3つの分析を行った。この研究の結果を表1に示 す。結果は、溶液からの+4C−シュウ酸の%喪失にて表しである。
表1 ンユウ酸カルシウム結晶に対するインビトロでの2つの抽出調製物、ピロリン酸 (P、P、)およびクエン酸の作用 試料 残留dpm %喪失(成長) *全dpm 11,252 − *参照(0,15M NaCI) 5.434 51.7(50μm) 抽出物#N−1(10μl) 8.403 25.3#60 (10μ+) 9 .732 13.5P、P、(1,25mM)、10μl 8.619 23. 4クエン酸(100mM)、50μl 8.829 21.5*3つの決定の平 均。他の試料はすべて2つでアッセイを行った。
よびクエン酸の両方とも、試験した濃度にて結晶成長のかなりの抑制活性を示し なわち、クエン酸およびピロリン酸)と比較した場合にインヒドロにおいてンユ ウ酸カルシウム結晶の成長の有意の抑制を引き起こすことを示している。
上記植物抽出物がシュウ酸カルシウム結晶の成長をインビトロで抑制することを 確認したので、ラットにおいて実験を行ワた。この実験の目的は、この抽出物が 、ンユウ酸カルシウム結石疾患の動物モデルにおいてインビボで腎結石の生成を 抑制するかどうかを決定することであった。
エチレングリコールを動物またはヒトが摂取したときに、該化合物の1〜2%は シュウ酸に変換され、その結果、尿のシュウ酸の排泄および両腎臓におけるシ一 つ酸カルシウム結晶の沈積および結成の生成が劇的に増加する。1%エチレング リコール溶液をラットに飲み水にて与えると、これら被験動物は21〜28日以 内に腎結石を生じるにジキンスン(Hodgkinson、 A、 ) 、オキ ザリツク・アシッド・イン・バイオロジー・アンド・メディスン(Oxalic  acid in Biology andMedicine) 、アカデミツ クプレス、ロンドン1977.251〜253頁)。
この動物モデルはンユウ酸カルシウム結石疾患の多くのインビボ研究において価 値があることがわかり、この実験において用いた。
雄ウィスターラットをこの研究に用いた。これら動物を表2に示すようにして処 置した。
コントロール(■および■)には脱イオン水を与え(すなわち、処置せず)、■ および■には飲み水中にて1%(W/V)エチレングリコール(EG)を与え、 ■およびVIには1%(W/V)エチレングリコールと5%抽出物(容量%)を 飲み水中にて与えた。すべてのラットに通常のラット食事を与え、別個の代謝ケ ージにて飼った。治療を開始する前およびその後は表3に示す間隔で腎結石の存 在について6匹のすべてのラットをX線照射した。X線照射の結果を表3に示す 。
食事の高カルシウム含量はX線の解釈を非常に困難にするので、各X線照射の前 に24時間動物を絶食させた。7.ON HCI (1,0m1)を添加した容 器中で24時間尿の採集を行った。コントロールのラットIおよび■(データは 示していない)は、実験を通じて正常であった。
尿のシュウ酸は、コステo (Costello、 J、)らのJ、Lab、C 11n、Med、、87.903 (1976)の記載に従って測定した。腎結 石の存在または不存在は、X線分析を用いて放射線学者により確認された。
ラット■および■(処置せず)は腎結石を生成しなかった。ラット■および■は 腎結石をそれぞれ57日目および14日目に生成したが、ラットVおよび■は結 石をそれぞれ10404日目び57日目に生成した。ラット■および■によって 生成された結石のサイズは、ラットVおよび■によって生成された結石よりも目 で見て大きかった。
ラット■は37日目までに非常に大きな結石を有していた。42日目に、この動 物はEG処装を止め、5%抽出物を飲み水中にて与えた。この結果1.5日連続 して重篤な血尿(尿中の血液)となり、このことは尿中にシュウ酸カルシウムが 通過したことを示していた。X線照射すると、57日目に結石が粉砕されたよう に思われたが、このラットは麻酔のためその日に死亡した。その腎臓を調べたと ころ、一方の腎臓に多数の結石が認められた。これら結石についてさらに分析を 行わなかった。
ラント■は57日目に小さな腎結石を有していた。69日目に抽出物およびEG を止め、動物に脱イオン水を与えた。89日目にラットに5%抽出物を与え、こ れを14040日目続けた。両方の腎臓を取り出し、切開して腎結石について調 べたとき、結石は認められなかった。
ラット■の結果を表4にまとめて示す。
表4かられかるように、このラットは抽出物の摂取開始時期にわたって(96日 目〜99日目)尿中に非常に大量のシュウ酸を排泄した。正常な食事のラットは 24時間当たり0.5〜0.7mgのシュウ酸を排泄する。死後、両方の腎臓と もサイズが正常であり、いずれの腎臓にも結石の兆候は認められなかった。5% 抽出物処置(89日目に再開した)の後、96日目に血尿が観察された。
この実験(グループ当たり2匹のラット)は、1%EGで飼ったときに抽出物な しで1%EGを与えた動物(ラット■および■)に比べて腎結石生成に対して5 %抽出物が抑制作用を有するという見解を支持している。腎結石の存在が確認し 、EGを止めて動物(ラット■および■)を抽出物で処置したときに、とりわけ ラット■において腎結石が崩壊して尿中にシュウ酸カルシウムとして通過すると いう証拠が得られる。
実施例4 実施例3に記載した実験において、腎結石の生成に及ぼす抽出物の抑制作用並び に結石溶解を引き起こす作用が観察された。この実験の目的は、この抑制作用を 一層詳細に一層大きなグループのコントロールおよび実験動物で調べることにあ った。流体の摂取(すなわち、EG摂取)、体重の増加、腎結石の生成およびン ユウ酸カルシウム沈積の実験条件を注意深(モニターした。腎機能および尿中の シュウ酸排泄も決定した。
実施例3と同じ動物モデルを用いた。雄ウィスターラットを各群12匹の動物に て用いた。ラットを任意のラット食事で飼った。尿のシュウ酸測定は、コステロ らのJ 、 Lab、 C11n、 Med、 、 87.903 (1976 )の記載に従って行った。
動物を別個の代謝ケージに収容し、10日間順化させた。この期間の間に24時 間尿を回収し、尿のシュウ酸およびクレアチニンクリアランス値の測定のために 採血した。24匹の雄ウィスターラットを無作為に12匹ずつの2つのグループ に分けた。一方のグループ(コントロール)には飲み水中の1%(W/V)エチ レングリコール(EG)を41日間与え、一方、実験グループには飲み水中に1 %(W/V)EGおよび10%(V/V)抽出物を同じ期間与えた。処置開始前 に血漿クレアチニン、BUN、尿シュウ酸、クレアチニンおよび動物の体重を測 定した。動物による流体摂取を毎日注意深く記録した。シュウ酸測定のために1 週間毎に24時間尿回収を行い、尿を3.5N HCI (3ml)中に回収し た。
BUNおよびクレアチニンクリアランスも研究の最後に測定した。後眼窩(re tro−orbital)採血により血液試料を採集した。研究の完了後、動物 の体重を測定し、層殺し、その後のンユウ酸カルシウム分析のために腎臓を取り 出した。
腎臓を切開し、目に見える大きな結石を取り、重さを測った。シュウ酸カルシウ ム結晶の沈積とは裸眼では見えない沈積物をいい、それゆえ以下に記載する酸抽 出をその後に行う必要がある。ついで、腎臓を外科用メスで切り刻み、ねじぶた 式ナルンーン(Nalgene)遠心分離管に移し、16時間凍結乾燥し、乾燥 した粉末をへらで圧し潰した。湿った組織および凍結乾燥した粉末の重量を記録 した。
凍結乾燥した腎臓を1:1エーテル・石油エーテル混合物で4回洗浄して(2m l/洗浄)脱脂した。洗浄液1〜3を5分間澄ませ、有機溶媒を除去し、廃棄し た。最後の洗浄後、試料を遠心分離(15分間、7000 g)にかけて溶媒を 最大限除去した。組織を各管中に分散させ、1時間凍結乾燥する前に、ヒユーム フート(fume hood)中で約2.5時間乾燥させた。
ノユウ酸カルシウムを抽出するため、凍結乾燥した脱脂腎臓組織を入れた各画1 m6m1 (05N)HCIを加えた。これら管に封をし、室温にて16時間絶 えず混合し、遠心分離にかけ(20分間、7000g)、上澄み液を除き、保持 した。第二の抽出は4ml (0,5N)HCIを用いて上記のようにして処理 し、得られた上澄み液を50m1容ピレツクス管中で第一の酸抽出物と合わせた 。合わせた上澄み液の容量を測定し、アリコートをカルシウム含量のために保持 した。
”C−ンユウ酸(100μl、0.5μCi/ml)を各腎臓抽出物に加え、ア リコート(100μm)をカウントのために取り、抽出物とNaOH(ION) を用いてpH5,0まで滴定した。ノユウ酸は、飽和硫酸カルシウムおよびエタ ノール(それぞれ、0.33および2.25m1/ml酸抽出物)を添加するこ とにより溶液から沈澱し、混合し、室温で3時間放置した。管を遠心分離(15 分間、1500rpm)にかけ、上澄み液を除いて廃棄し、沈澱を凍結乾燥した 。
この乾燥沈澱を尿シュウ酸について以前に記載された(コステロら、J、Lab 、C11n、 Med、 、 87.903 (1976))のと同様にして分 析した。腎臓抽出物のカルシウム含量は、パーキンエルマーAAモデル2380 を用いた原子吸光により測定した。血漿および尿のクレアチニンの測定は、アボ ットバイオクロマティックアナライザー100上のアボットA−ジエント(Ge nt)クレアチニン試験キットを用いて行った。血液尿素窒素(BUN)の測定 は、同アナライザー上のアボットA−ジエントBUN試験キットを用いて行った 。
スチューデントのt検定を用いて結果を分析し、報告したp値は両側検定のため のものである。
その結果を表5にまとめて示す。これら結果は、平均±SDである。
尿のシュウ酸排出量はEGの摂取中、両群共にかなり増大したが、対照ラットは 抽出物を与えたラットより有意に多量のシュウ酸塩(p<0.001)を排出し た(表5、表7及び表8をも参照のこと)。これらの結果は抽出物がこの動物モ デルにおけるEGからのシュウ酸合成を抑制し得ることを示唆している。対照ラ ット中に認められた腎結石の数と重量は実験群よりも多量であったが、いずれも 有意には達しなかった(表5)。対照ラット中の腎臓カルシウムは抽出物処置ラ ット中に認められるもののほぼ9倍近くであり(p<0.05)、一方、シュウ 酸塩含量は対照ラットにおいて20倍高かった(p<0.02)。これらの結果 は抽出物処置群における腎臓シュウ酸カルシウム結晶沈着の本質的な抑制を立証 するものである。各動物中に認められる腎結石の重量(mgX分析したわけでは ないがここではノユウ酸カルシウムであると仮定する)をシュウ酸カルシウム沈 着物の重量と合わせると、対照群の総ンユウ酸カルシウム沈着物(即ち、腎結石 十酸抽出されたンユウ酸カルシウム沈着物の重量(mg))は実験群のそれより も有意に多量であった(p<0.02X表5)。
結石形成の過程において結晶成長が重要な部分であると同定されていると共に、 最近のインヒポ観察結果(Koh、 D、 J、ら、「結晶凝集はシュウ酸カル シウム尿結石形成の主要な要素である(原題Crystal agglomer ation is a major element in calcium  oxalate urinary 5tone formation)J 、  Kidney Int、 、 37.51.1X90)は大きい 結晶粒子の形成において、またそれゆえに腎結石の形成過程において、結晶凝集 が決定的な要素であることを示唆している。抽出物は1%ECを与えられたラッ トにおける結晶沈着/結石形成を有意に抑制するので、これが結晶成長だけでな く、インヒドロ研究によって示されているように、結晶凝集(結晶凝集体の形成 )をもインヒポで抑制すると考えることは合理的である。
対照ラットのBUN値は抽出物群よりも有意に高<(p<0.05.非開示デー タ)、一方、クレアチニン清掃率によって決定した腎臓の機能、1.15m1/ 分は抽出物処置ラソ)・より有意に低いものであった(表5)。これらの発見は 抽出物が腎臓機能の損失を、おそらくこの群における腎シュウ酸カルシウム結晶 沈着の減少の結果として、防止したことを立証している。比較すると、対照ラッ トは腎臓機能の有意な損失を示した。
ラットの水摂取量と体重を表5に示すが、どちらのパラメーターにも有意な相違 は観測されなかうた。したがって、2つの群の間のシュウ酸カルシウム沈着量と 腎臓機能の有意な相違(表5および上述の議論)はEGの摂取量の相違では説明 することはできない。
表6および7では各ラットの両腎臓の個々のカル7ウムおよびシュウ酸塩含量を 示し、一方、表8および9では連続した5週間にわたる各動物の週間尿シュウ酸 塩値と各動物群についての週間平均値を示す。
これらの結果は次のように要約することができる。
1、抽出物処置ラットは有意に少ないシュウ酸塩を尿中に排出し、EGからのシ ュウ酸合成の抑制を示唆している。
2、腎臓カルシウムおよびシュウ酸塩は抽出物群で有意に低く、抽出物によるシ ュウ酸カルシウム沈着の抑制を立証している。
3、腎臓機能は研究の完結時に抽出物群で有意に高く、やはり、抽出物がシュウ 酸カルシウム結晶沈着と腎機能の損失を抑制するという考えを支持している。
4 腎結石の数と重量は対照群でより高かったが、有意には達しなかった。
5、シかし、各ラットにおける腎結石(ンユウ酸カルシウムであると仮定する) の重量を7ユウ酸カルシウム結晶の沈着物の重量と合わせると、対照ラットは抽 出物群より有意に高い、腎臓に沈着した総シュウ酸カルシウムを有する。
6 これらの発見から、抽出物がインビボでンユウ酸カルシウム結晶の形成を防 止することが示唆される。
7、液体摂取量とそれゆえにEG摂取量は両群で類似していた。
8 体重増加量は研究期間の間、両群で類似していた。
上記の実験的腎結石動物モデルでは、抽出物がンユウ酸カルシウム結晶の沈着と 腎臓機能の損失の防止に関して強力な抑制活性を示した。抽出物摂取の存在下に おける尿ンユウ酸塩排出量の有意な減少はEGからの7ユウ酸塩合成の抑制を示 唆している。
実施例5 この調査の目的は消化管(胃腸路)からのEG吸収に対する抽出物摂取の効果が あるとすればそれを決定することであった。腎シュウ酸カルシウム結石形成に対 する抽出物の作用の部位をより明確に確立するためには、抽出物摂取によるEG の吸収の何らかの変化を決定することは極めて重要であった。
実施例3に記載の如く、雄のウィスター(fister)ラットを飼育し、餌を 与えた。
トレーサー”C−EG(4,7mC1/mmo)を1.6μci/ラット/日の 量で飲料水に加え、EGの吸収を監視した。胃腸吸収の指標として、尿+4C値 と14Cラベルの糞便損失量を決定した。
24時間の糞収集物をHCI(25%)、1.0m110.1g−糞便と混合し 、室温で3時間抽出し、次いで遠心分離(15分、1500rpm)した。その 上清をデカントし、体積を決定し、パラカード(Packard)シンチレーシ ョン計数器を用いてパイオフルアー(Biofluor)シンチレーション液中 でシンチレーション計数するためにその05mlを採取した。クエンチング補正 によってdpmを決定した。
24時間の尿収集物のうち0.5mlを計数することによって、尿中に存在する 14Cを同様に決定した。水摂取量を監視することによって14cmEGの毎日 の摂取量を決定し、飲料水の一部を尿について上述した如くに計数した。
12匹の雄ウィスターラットを個々の代謝カゴ中で1週間順化させた。次に動物 を各群6匹の2つの群(対照群および実験群)に無作為に分別した。対照動物に は飲料水中に1%(W/V)EGと”C−EG(1,6μCi/ラット/日)を 与え、一方、実験群には対照と同様の1%(w/v)EGおよび14cmEGと 10%抽出物(体積率)を与えた。両群共に5日間連続して研究した。毎日24 時間の尿および糞便の収集を研究期間中宮に行い、飲料溶液の摂取量を24時間 毎に正確に記録した。
糞便と尿の14(排出値を表11に示す。
O) OLl’) 口 0 結果を14C−EG摂取の百分率(%dpm)として表し、各群についての平均 上SDを示す。第3日および第4日の糞便IC排出量はこれらの試料を失ったの で示していない。尿の14c排出量は、抽出物処置ラットが有意に高い排出量を 示した第2日(p<0.01)を除いて、両群で類似していた。しかし、5日間 を通して比較すると両群の間に有意な相違はなかった。糞便I4Cは第1日では 抽出物群が高く、第4日および第5日では類似していたが、それぞれの日に摂取 された総+4(のごく一部に過ぎなかった。これらの結果は10%抽出物溶液が 1%EGの吸収を有意に変化させないことを示している。
上述のことから、先の研究において立証された腎シュウ酸カルシウム沈着に対す る抽出物の抑制効果がEG吸収の変化によってもたらされたものではないと結論 づけることができる。この発見は抽出物が腎臓部位で作用することによってシュ ヴ酸カルシウム沈着を防止するという考えを支持している。
実施例6 植物エキスのへブタン、ヘキサン、およびクロロホルム−メタノール による処理 エキスの水溶液を同量のヘキサンおよびヘプタンで別々に処理し、1.5分間激 しくかきまぜ、1.0OOrpI11で10分間遠心分離し、下層の水相を除去 してアッセイした。また、エキス2mlをクロロホルム/メタノール(1: 1  v/v)の混合物41Illで処理し、かきまぜ、上記と同様にして遠心分離 し、上層の水−メタノール相をとってアッセイにかけた。試料は全て2回アッセ イにかけ、非処理エキスと比較した。試料は全て5μmをアッセイしたが、クロ ロホルム/メタノール処理したサンプルは10μmを使用し、メタノールによる 1:2の希釈を補正し非処理エキス 44.20 ヘキサ〉処理 50.53 ヘプタン処理 46.22 クロロホルム/メタノール処理 42.63これらのデータは、エキスをヘキサ ン、ヘプタン、またはクロロポルム/メタノールで処理した場合、有意な活性の 損失はな(、活性は全て水相に残存していてこれらの有機溶媒には溶解しないこ とを示している。
実施例7 阻止活性のジエチルエーテルへの溶解性水性エキス、N−3を4+e l工−テル40m1で処理し、激しく20分間かきまぜ、水相を分岐ロートで分 けた。水相を、更にエーテル10+alと5分間混合し、再度分離した。両抽出 からのエーテル相を合わせ、蒸発させ、凍結乾燥し、蒸留水0゜5mlに再溶解 した。この処理エキス(水相)には、活性の損失がながったが、エーテル抽水物 には全阻止活性の2%しか含まれていなかった。
実施例8 エキスのエタノール処理 エタノール(200ブルーフ)2.5+alを1+スN−3の1.0m1lJ] えると、直ちに沈澱が生じた。この試料を遠心し、上澄液を除去し、沈澱を蒸留 水3.51Plに再溶解した。再懸濁した沈澱は、N−3の阻止活性の85%以 上を含んでいた。
実施例9 植物エキスからの、結晶成長阻止物質の代表的精製性実施例1と同様 の方法で、葉から、凍結液状植物エキスを調製し、−20℃で保存した。凍結し た液状エキスを温水中で融解し、5mlを取り、ヘキサン5mlと混合し、約2 分間かきまぜ、1,00Qrpmで10分間遠心し、下層約4.6+alをとり 、凍結乾燥した。この乾燥粉末(約40mg)をトリス−HCl、0.02M、 pH7,38,2,0mlに溶かし、同じトリス−HCl緩衝液で平衡化したG −75セフアデツクスカラム(寸法IX44cm)でクロマトグラフィーにかけ た。試料を、40m1/時間の流速でカラムから溶出させ、144個の1.Om 1分画を集めて活性をアッセイした。活性のピーク(修酸カルシウムの結晶成長 阻止活性の大部分を含んでいる分画)は分画13−32に溶出されたのでこれを 合わせ、分子量排斥が12.000−14.000ダルトンである膜を使って水 に対して透析し、。
と凍結乾燥した。この粉末を蒸留水4.5mlに再溶解し、バイオラッド・ロト フ7−ル(BioRad Rotofor) (条件二側性電解質1%、653 ボトル、19ミリアンペア、12ワツト、70分間)を使って等電点電気泳動に より更に精製した2活性の大部分を含んでいる分画1−3を合わせ、上記と同様 にして透析し、凍結乾燥した。凍結乾燥品は白色粉末であった。この精製粉末の 活性は188.87IU/grであり、未精製エキスは17.400U/grで あった。
精製阻止物質を大量に製造するには、更に研究を進めて上記の精製法は多少改良 されることになろう。G−75セフアデツクスからの活性ピーク分画の溶出およ び透析に次いて、試料をDEAEセファデックス−A25 (2,5X20cm )カラムでクロマトグラフィーし、リニアーNaC1グラジェント(0−2,0 M)で溶出することになろう。この工程により試料が濃縮され、更に精製される 。このイオン交換工程の後、活性をエタノールで沈澱させ、蒸留水に再溶解し、 後置実施例12に記載した様に等電点電気泳動にかけ、上に述べた様に再びエタ ノールで処理し、凍結乾燥する。この化合物を適当なHPLCカラムにかけて更 にその純度を調べる。
害施例10 抽出物N−1の阻害活性に及ぼすpH調節の効果酸性pHの効果 抽出物N−1の一部(pH5,33: 5m1)をlNHClてpH1,48に 滴定し、4℃で14時間放置し、次いてlNNaOHでpH5,36(元のpH に近い)に滴定した。この酸処理した試料は、対照の未処理抽出物と比較して活 性の損失を示さなかった。
抽出物試料 %阻害活性* N−1(未処理)林 3732 N−1(pH調節)37.47 * ノユウ酸カル/ウムの結晶成長に対する阻害活性林酸/アルカリによるN− 1の希釈効果に対して補正した値 実施例11 抽出物の一部、N−1、N−2、および#−60を2.5N NaOHでpH1 2゜60またはそれよりわずかに高く滴定し、4℃で最低15時間放置し、次い で3゜5N HCIで元のpHの0.1以内に滴定した。未処理の対照とともに 全ての試料の活性を検定した。3つの抽出物の全てが、以下に示すようにシュウ 酸カルシウム結晶成長に対する活性の実質的な増加を示した。
N−135,180,336,0 N−234,074,723,6 #−6038,472,720,2 *これらの値(実施例11)は、処理抽出物への酸/アルカリ添加に起因する希 釈効果に対して補正した。
活性の同様の増加が、N−1(pH12,7)を煮沸水浴中に1時間入れ、次い でpHをほぼ元の値に調節したときに得られた(データは示していない)。精製 したN−1(1: 1でヘキサン処理し、G−75セフアデツクスでクロマトグ ラフィー処理し、活性分画を合わせ、透析し、そして凍結乾燥する)を同様の方 法で処理したときには、活性は22.6%から494%に増加した。この活性の 大きな増加は元のpHに戻す滴定によって逆転せず、未精製および精製化合物の 両方で起こる。このことは、抽出物中に存在する阻害物質または他の化合物(群 )に対する永久的な修飾を示唆する。この増加は、阻害性化合物(群)に対する 化学的もしくは構造的変化の結果、または不活性化合物(「プレー阻害物質」) から活性化合物(阻害物質)への変換の結果であろう。
実施例12 精製抽出物および修飾抽出物(pH調節)の安定性pH12,6に 16時時間順し、次いで元のpHに再調節したN−2(即ち、修飾N−2)を煮 沸洛中に3時間入れた。N−2の別の一部をpH1,5に16.5時間調節した 。N−2の画処理は、活性の損失を全くまたはわずかしか引き起こさなかった。
精製N−1(セファデックスG 100/120、透析および凍結乾燥)は、p H12,7で16.5時間、pH1,5で16.5時間維持したとき、および3 時間煮沸したときに、活性の損失を示さなかった(これら実験のデータは示して いない)。これらの結果は、抽出物のこれら異なる調製物が酸、アルカリ、また は熱で処理したときに活性の損失を示さないことを確かめるものである(アルカ リ処理後の活性の増加は実施例11に議論されている)。
実施例13 ンユウ酸カルシウム結晶成長の植物抽出阻害物質の等電点(pi) の測定 抽出試料をBioRad等電点フォーカシング・セルで移動させた。このセルは 、移動終点において別の試験管中に異なる”pH分画”を集める。
抽出阻害物質の等電点(pi) 次の試料をRotoforセル(Bio−Radフリー溶液等電点フォーカシン グ装置)でフォーカシングした 精製N−1(セファデックスG−100/12 0、透析、凍結乾燥)、N−3、精製N−1(透析、EDTA/EGTA処理、 G−75で移動、ピーク分画を集める)、修飾N−1(pH12,7で16時間 、元のpHに滴定)。
次の2種類のプレーフォーカシング工程(a)および(b)の後に全ての試料を フォーカシングした。
(a)0.75%両性電解賀を含有する3M尿素を60〜75分間フォーカシン グした。
(b)工程(a)に続いて、5〜7UAlを位置1から取り、0,2Mリン酸( 5ml)で置換し、もう一度セルをフォーカシングした。工程(a)および(b )に続いて、約5+alを位置10から取り、フォーカシングしようとする適当 な試料を位置10に加え、もう一度セルをフォーカシングした。この第3の最後 の移動の後、全ての20分画を集め、pHと活性の両方を測定した。同様のpI 値が全ての試料について得られ、3.07の平均pI値が得られた。
上記した本研究で用いた3M尿素の存在下での見掛けのpi(pI app)は 0.3のpH単位でpIよりも大きいく即ち、pl app −pi = 0. 3)ことが、Gelsemaら[Journal of Chromatogr aphy 171: 171−181 (1979)]によって観察されている 。
従って、上で得られた値に対する0、3の補正によって、約2.7±0.5(S D)のplが得られた。
シュウ酸カルシウム結晶は、抽出物N 2(50+al)の存在下に、45〜5 0℃で]時間にわたってシュウ酸カリウムおよびCaC1zの0.2M溶液(2 5al)を同時滴下することによって得られた。撹拌をさらに2時間続け、懸濁 液を2,50Q rpmで10分間遠心し、上清を除去しく96111)、沈澱 を蒸留H20(15+el)で洗浄し、上記のように遠心し、上清を除去した。
この結晶ペレットに、3.5N HCl中の0.9%NaC1(30+1)を加 え、混合した(ごくわずかの結晶が溶解した)。次いで、KCI(4g)をこの 結晶懸濁液に加え、約2時間振盪させ、そしてこの懸濁液を12.000〜14 .000ダルトンの分子量カットオフを有する透析膜により22℃で17時間、 IM KCI(2L)に対して透析した。この懸濁液を回収し、1500rpm で15分間遠心し、上清(32al)を取り、保持した。この上清を、pH2, 0の蒸留H,0(5L)に対して67時間、H2O(5L)に対して24時間、 そして最後にH2O(4L)に対して25時間さらに透析した。この透析した溶 液(29,51al)を凍結乾燥して12.7+gの白色粉末を得た。この回収 した粉末の分析により、これが大きな阻害活性(57,834U/g)を有して いること、およびこの阻害物質がンユウ酸カルシウム結晶に強く吸着されること が確認された。
実施例15 抽出物によるカルシウムおよびマグネシウムの結合N−1抽出物を 、5pectra Port 6透析管(MWカットオフ 10.0000)中 、脱イオン水に対し、脱イオン水を数回換えて6日間にわたり透析した。阻害活 性は全く失われないか、またはごくわずかしか失われなかった。透析後のN−1 の一部を、EDTA 100■M、EGTA 3mM、およびEDTA 100 mM+EGTA 3mM、終濃度と別々に混合した。次いで、試料を、5pec tra Por2により脱イオン水に対して透析した。以下に挙げる結果は、カ ルシウムおよびマグネシウムが阻害活性を含有する抽出分画に結合することを示 す。EDTAによる処理の後に、マグネシウムはカルシウムよりも早く除去され る。カルシウムの全てを除去することはできなかった。EGTAは、カルシウム の除去においてEDTAよりも効果が小さかった(データは示していない)。こ れらの結果は、カル/ラムは阻害活性を含有する抽出分画にマグネシウムととも に結合するが、カルシウムがさらに強固に結合することを確かめるものである。
結果 N−1のカル/ラムおよびマグネシウム濃度に及ぼす透析ならびにEDTAおよ びEGTAによる処理の効果カルシウム マグネシウム (mg/l、00m1) ・元の抽出物N−18,787,74 ・脱イオン水に対する徹底的な透析後 1,03 0.73・100mM ED TAとの混合と その後の透析 0.049 0.008・3+nM EGTA+100mM E DTAとの混合とその後の透析 0.084 0.010実施例16 抽出物N−3中のポリアニオンの存在を、Fellstromら(Europe an J、C11nical Investigation 16.292.1 986)が記述しているようにして、アルシアン・ブルー(Alcian Bl ue) 8 G X (シグマ)を用いて決定した。ヘパリンを標準として用い た。2゜5体積のエタノールによって(実施例8に記載の如<)N−3から抑制 (阻害)活性を沈殿させ、凍結乾燥した沈殿物を蒸留水に再溶解し、ポリアニオ ンについて検定した。この検定によって、エタノールで沈殿させたN−3の画分 中にかなりの量のポリアニオン(〉45%)の存在が確認された。またこの画分 はN−3の抑制活性の85%以上を含有しており、抑制化合物がポリアニオンで あることを示唆している(非開示データ)。
N−3と精製したN−1(セファデックスG100/120.透析および凍結乾 燥)の一部を(a)炭水化物、(b)タンパク質および(C)リボ核酸の存在に ついて分析した。
炭水化物に関するアンスロン(Anthrone)試験:N−3と精製したN− 1(セファデックスG100/120、透析し、凍結乾燥したもの)の一部を炭 水化物について分析した。試験管中のアンスロン試薬(濃硫酸中の0.2%(W / V )アンスロン)2m1に試料200μmを加えた。N−3と精製したN −1は共に、炭水化物について陽性である緑色を形成した。
パイオーラッド(クーマシー・ブルー)タンパク質検定・N−3、N−3の沈殿 物(エタノールとNaC]で沈殿させ、蒸留水に再溶解したもの)、および精製 したN−1(G100/120.透析し、凍結乾燥したもの)の一部をタンパク 質について検定した。牛血清アルブミンを標準として使用した。N−3、N−3 の沈殿物または精製したN−1のいずれの試料にも検出可能なタンパク質はなか った。
抽出抑制物質中のタンパク質の存在に関するプロナーゼ試験: Koideらが 記述したようにして(Invest Urol 1g、 382.1981)、 適当な対照と共に、N−3と上述の精製したN−1の一部をプロナーゼ(ストレ プトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)由来 の非特異的プロテアーゼ)と−緒に24時間インキュベートした。その結果は精 製したN−1調製物からその抑制活性の20%の損失を示したが、N−3抽出物 からの損失はなかった。これらの矛盾する結果は、本抑制化合物がタンパク質/ ペプチド成分を含有し得ることを示唆している。
リボ核酸の存在に関するリボヌクレアーゼ検定:抑制物質がリポ核酸からなって いるとすれば、酵素リボヌクレアーゼによる処理はその活性を破壊するはずであ る。N−3および上述の精製したN−1の一部をKoideら(Invest  tlrol 18.382.1981)が記述しているようにしてリボヌクレア ーゼと共に24時間インキュベートした。N−3とN−1を含有しりボヌクレア ーゼを含有しない対照と緩衝液中のりボヌクレアーゼのみの対照をも実験した。
結果はりボヌクレアーゼ処理後に抑制活性の損失がないことを示し、抑制化合物 がリボ核酸でないことを示唆している。
抽出抑制物質中のウロン酸の存在に関する検定 B1ua+enkrantz及 び^5boe−Bansen(^nal Biochem 54.484.19 73)が記述しているようにして、N−3とN−3の沈殿物(エタノールとNa C+で沈殿させ、蒸留水に再溶解したもの)の一部をウロン酸含量について検定 した。グルクロン酸を標準として使用した。その結果は、N−3が26±0.1 (SD)のウロン酸/mlを含有し、N−3のエタノール沈殿物が43±0.2 (SD)mg/m]または4.3±0.2mg/15mg(即ち29%がウロン 酸)を含有することを示した。エタノール沈殿物はN−3の抑制活性の〉85% を含有するので(実施例8を参照のこと)、これらの結果は抑制物質が高い百分 率のウロン酸を含有していることを示唆している。これらの結果に基づけば、抑 制物質はグリコfミノグリカン型物質である可能性が高い。
上注の結果の要約は、抽出抑制物質はリポ核酸を含有しないが、炭水化物を含有 し、またグリコ号ミノグリカンであり得ることを示唆している。タンパク質分析 はそれがタンパク質ではないことを示唆しているが、それがタンパク質/ペプチ ド成分を含有する可能性を排除するものではない。
上述の如く本発明を記述したので、本発明が様々に変化し得ることは明らかであ ろう。そのような変化は本発明の思想と範囲からの逸脱であると見なされるべき ではなく、当業者には明白であろうそのような改良はすべて下記請求の範囲の範 囲に包含されるものとする。
手続補正書(方式) 1、事件の表示 2発明の名称 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 名称 アリゲ二一一シンガー・リサーチ・インステイテユート4、代理人 自発 6、?11正の対象 国際調査報告

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.下記性質を有する精製化合物 インビトロでシュウ酸カルシウム結晶の成長を阻害する、1%エチレングリコー ルを与えたラットにおいて腎シュウ酸カルシウム結晶の沈積を阻害する、 アニオン性であって、pH8.6にてアニオン交換樹脂DEAE−A25に結合 する、 水溶性であり、かつ 固体g当り少なくとも50,000単位の活性を示す精製度を有する。
  2. 2.さらに下記の性質 シュウ酸カルシウム結晶に結合する を有する請求の範囲第1項の精製化合物。
  3. 3.該化合物を植物エリオボツリア・ジャポニカの細胞から得て梱製される請求 の範囲第1項の化合物。
  4. 4.該化合物を植物エリオボツリア・ジャポニカの細胞から得、塩基性pHにて 該化合物を処理して該化合物の活性を増大させて調製される請求の範囲第1項の 化合物。
  5. 5.固体g当り少なくとも約150,000単位の活性を示す精製度を有する請 求の範囲第1項の精製化合物。
  6. 6.植物エリオボツリア・ジャポニカの細胞から抽出された化合物であって、下 記の性質を有する精製化合物。 インビトロでシュウ酸カルシウム結晶の成長を阻害する、エチレングリコールを 与えたラットにおいて腎シュウ酸カルシウム結晶の沈積を阻害する、 pH1.5の水溶液に14時間暴露しても活性を保持している、pH12.7の 水溶液に15時間暴露すると増大した活性を示す、98℃にて3時間水溶液(抽 出物のpH)で加熱したとき安定である、水溶性である、 ヘプタン、ヘキサン、クロロホルム/メタノール混液、およびジエチルエーテル に不溶性である、 水溶液からエタノールで沈殿する、 pH8.6にてDEAE−A−25セファデックスに結合し、該DEAE−A− 25セファデックスから2MNaC1にて溶出され、かつ固体g当り少なくとも 50,000単位の活性を示す精製度を有する。
  7. 7.該化合物を該植物の細胞から得、 該化合物を、負電荷物質を選択的に結合するアニオン交換物質と接触させて該化 合物を構製し、ついで 該アニオン交換物質から該化合物を回収することによって調製される請求の範囲 第10項の精製化合物。
  8. 8.植物エリオボツリア・ジヤポニカの細胞から抽出され、pH12以上で処理 された化合物であって下記性質を有する改質化合物インビトロでシュウ酸カルシ ウム結晶の成長を阻害する、エチレングリコールを与えたラットにおいて腎シュ ウ酸カルシウム結晶の沈積を阻害する、 pH1.5の水溶液に14時間暴露しても活性を保持する、98℃で3時間中性 水溶液中で加熱しても安定である、水溶性であり、かつ pH8.6でDEAE−A−25セファデックスに結合する。
  9. 9.有効量の請求の範囲第1項の化合物および医薬上許容される担体からなる、 シュウ酸カルシウム結石病の治療に適した医薬組成物。
  10. 10.経口投与に適した剤形である請求の範囲第9項の医薬組成物。
  11. 11.非経口投与に適した剤形である請求の範囲第9項の医薬組成物。
  12. 12.有効量の請求の範囲第1項の化合物を患者に投与することを特徴とするシ ュウ酸カルシウム結石病の治療方法。
  13. 13.該化合物を、結石を有すると診断された患者に投与する請求の範囲第12 項の方法。
  14. 14.該化合物を、結石が発達する傾向を示す患者に少なくとも1ヵ月投与する 請求の範囲第12項の方法。
  15. 15.該化合物を、結石疾患にかかっている患者に対し、1週間に少なくとも3 回、少なくとも3ヵ月投与し、結石疾患の再発を予防または減少させる、請求の 範囲第12項の方法。
  16. 16.請求の範囲第1項の化合物を、カルシウムおよびシュウ酸をシュウ酸カル シウム結晶と共にまたはそれを伴わずに含有する溶液に加えることを特徴とする シュウ酸カルシウム結晶の成長を抑制する方法。
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