JPH0650286U

JPH0650286U - コネクタの搬送用吸着板および搬送用吸着板を有するコネクタ

Info

Publication number: JPH0650286U
Application number: JP10830791U
Authority: JP
Inventors: 善之太田
Original assignee: 京セラエルコ株式会社
Priority date: 1991-12-04
Filing date: 1991-12-04
Publication date: 1994-07-08

Abstract

(57)【要約】【目的】プリント基板上に結合されるコネクタをチッ
プマウンターの吸着面により吸着搬送するための搬送用
吸着板を得ること。【構成】コネクタのハウジングの外壁に弾性的に係合
可能な少なくとも一対の弾性脚部と、この一対の弾性脚
部と一体で上記コネクタ上に位置する吸着用平板部とを
有するコネクタの搬送用吸着板。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【技術分野】

本考案は、コネクタに関し、特にサーフェスマウントタイプのコネクタを吸着搬送するのに適した搬送用吸着板およびそのコネクタに関する。

【０００２】

【従来の技術およびその問題点】

ＩＣチップやコネクタ等の電子部品のプリント基板への搭載は、古くはプリント基板に孔を穿けて電子部品の端子を挿入し半田付けするスルーホールタイプが用いられていた。しかしこのタイプは孔の配列ピッチで実装密度が制限されるため、高級電子機器の小型化に対処できない。そこで、より実装密度を上げるため、プリント基板上に電子部品の端子を直接半田付けするサーフェスマウントタイプが一般的になっている。ところがこのサーフェスマウントタイプにおいても、電子機器および電子部品の一層の小型化の進展に伴ない、プリント基板への搭載が人手では困難となりつつある。電子部品のうち、ＩＣチップのようにそれ自身平坦面を有するものは、チップマウンター（ロボット）の吸着盤による吸着搬送が可能であるが、平坦面を有しない異形部品であるコネクタは、この困難が著しい。

【０００３】

【考案の目的】

本考案は、以上の問題意識に基づき、異形部品であるコネクタをチップマウンターの吸着盤により吸着搬送するための搬送用吸着板を得ることを目的とする。

【０００４】また本考案は、コネクタの端子ピンに対する悪影響を与えることがなく、繰り返し使用可能な搬送用吸着板を得ることを目的とする。さらに本考案は、搬送用吸着板との位置関係を簡単に決定できるコネクタを得ることを目的とする。

【０００５】

【考案の概要】本考案のコネクタの搬送用吸着板は、コネクタのハウジングの外壁に弾性的に係合可能な少なくとも一対の弾性脚部と、この一対の弾性脚部と一体で上記コネクタ上に位置する吸着用平板部とを有することを特徴としている。

【０００６】この吸着板によれば、一対の弾性脚部は、コネクタのハウジングの外面に係合するため、端子ピンに悪影響を与えることがなく、かつこの弾性脚部により繰り返しハウジングに対する着脱ができるので繰り返し使用ができる。

【０００７】コネクタのハウジングの外壁には、この搬送用吸着板の一対の弾性脚部が係合する対の位置決め凹部を形成すれば、簡単にコネクタに対する搬送用吸着板の位置決めを図ることができる。

【０００８】

【実施例】

以下図示実施例について本考案を説明する。図１ないし図３は本考案の第一の実施例を示す。コネクタ１０は、全体として略直方体状をなす絶縁材料からなるハウジング１１と、このハウジング１１に保持された複数のコンタクト１２とから成る。ハウジング１１は、長手方向に延びる一対の外壁１４と、その対向する外壁１４間に該外壁と一体に形成されたコンタクト支持部１５を有し、さらに、各外壁１４とコンタクト支持部１５との間に、相手プラグコネクタを受容するための凹部１６を有する。

【０００９】コンタクト１２は、コンタクト支持部１５に形成された溝に沿って垂直に配置され、コンタクト支持部１５の下部で直角に折り曲げられてハウジング１１の外方に延び、サーフェスマウントコンタクト部１２ａを提供する。

【００１０】このハウジング１１の一対の外壁１４の外面には、長さ方向の中心に関し対称に、それぞれ一対の位置決め凹部１７が形成されている。

【００１１】搬送用吸着板２０は、金属板材をプレス成形して形成したもので、吸着用平板部２１の両側に、それぞれ一対ずつの弾性脚部２２を曲折形成している。この弾性脚部２２は、その弾性により、コネクタ１０の外壁１４（位置決め凹部１７）に係脱できる。吸着用平板部２１の幅ｗは、コネクタ外壁１４間の幅Ｗに近い寸法に形成されている。したがって、コネクタ１０がプリント基板上に半田付けされたときにその半田付けされたサーフェスマウントコンタクト部１２ａの半田付状態の良否上方より目視により確認できる。

【００１２】以上のコネクタ１０と搬送用吸着板２０は、プリント基板への装着前に、図１のように結合される。この際には、位置決め凹部１７によってコネクタ１０に対する搬送用吸着板２０の位置が決定されるから、結合作業は容易である。この結合体は、コネクタの給送ラインに載せられ、チップマウンターの吸着面（バキュームカップ）３０が搬送用吸着板２０の吸着用平板部２１を吸着する。チップマウンターは、コネクタ１０と一緒に搬送用吸着板２０をプリント基板上の所定位置に搬送し、そこで、各コンタクト１２がプリント基板上の所定のマウントサーフェスコンタクトに半田付けされる。半田付けの終了後、搬送用吸着板２０は、コネクタ１０から離脱され、次のコネクタ１０用に再び使用される。

【００１３】搬送用吸着板２０は、金属板材から成っているから、半田付けの際の耐熱性に優れ、また吸着用平板部２１の平面度も容易に高めることができるので、吸着盤３０による吸着搬送に繰り返し使用することができる。また、搬送用吸着板２０の弾性脚部２２は、ハウジング１１の外壁１４に係脱し、コンタクト１２には非接触であるから、コンタクト１２の導電性や弾性に悪影響を与えるおそれが全くない。さらに、コネクタ１０の大きさは区々であるが、その幅Ｗがある範囲のものに対しては、搬送用吸着板２０を共用化して用いることができる。

【００１４】搬送用吸着板２０の吸着用平板部２１の大きさ、および弾性脚部２２の位置、数、形状は、適宜設定することができる。図４は吸着用平板部２１を大きくし、その中間部に弾性脚部２２を設けた搬送用吸着板２０の例を示している。

【００１５】

【考案の効果】

以上のように本考案のコネクタの搬送用吸着板によれば、平坦部がない異形部品であるコネクタを、チップマウンターにより吸着搬送することが可能となる。そして、本搬送用吸着板は、その弾性脚部がコネクタの外面に係脱するから、コネクタのコンタクトに対する悪影響を与えることがなく、かつ繰り返し使用することができる。さらにコネクタのハウジング側に、位置決め用凹部を設けることにより、搬送用吸着板との位置関係を簡単に決定し、装着作業を容易にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるコネクタの搬送用吸着板の実施例
を示す、コネクタと吸着板の結合状態を示す斜視図であ
る。

【図２】図１の搬送用吸着板単体の斜視図である。

【図３】図１のコネクタ単体の斜視図である。

【図４】本考案の別の実施例を示す、図１と同様の斜視
図である。

【符号の説明】

１０コネクタ１１ハウジング１２コンタクト１４外壁１５コンタクト支持部１６凹部１７位置決め凹部２０搬送用吸着板２１吸着用平板部２２弾性脚部３０吸着面

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】コネクタのハウジングの外壁に弾性的に
係合可能な少なくとも一対の弾性脚部と、この一対の弾
性脚部と一体で上記コネクタ上に位置する吸着用平板部
とを有することを特徴とするコネクタの搬送用吸着板。
【請求項２】ハウジングの外壁に少なくとも一対の位
置決め凹部を有するコネクタ；および、このコネクタのハウジングの位置決め凹部に弾性的に係
合可能な少なくとも一対の弾性脚部と、この一対の弾性
脚部と一体で上記コネクタ上に位置する吸着用平板部と
を有する搬送用吸着板；を備えた搬送用吸着板を有する
コネクタ。