JPS6333514Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、フラツトパツク形の容器にLSIやIC
を収容したものやプリント板等のように、一般に
長く突出したリードをもたない平板状の回路体を
他のプリント板等に接続する際に用いられるコネ
クタ（ソケツトとも呼ばれる）の構造に関する。

その種の回路体は普通、少なくとも一面の周辺
部分に多数の接続パツトを有している。そして他
のプリント板等に接続する際には、例えば実公昭
56−46310号公報に示されているような平面実装
コネクタに取付けられる。そのようなコネクタに
おいては、絶縁性ハウジングに多数本の導電性コ
ンタクトを、回路板の接続パツドに対応接続され
るように組み込んでいる。

ところでハウジングに対するコンタクトの保持
を単なる圧入によつて行なわせた場合には、その
圧入部分の寸法のばらつきによりコンタクトの保
持力が大きく変化し、その力が小さい場合には搬
送中や他のプリント板への取付け時にコンタクト
がハウジングから浮き上がつたりすることがあ
る。そしてそれによりコンタクトが破損したり適
正な接触力が得られなかつたりする危険がある。

そこで圧入に加え、コンタクトの保持部に抜け
防止ばね片を設け、このばね片をハウジングに係
合させることでコンタクトの抜け止めを行うよう
にもしている。しかしその構造の場合、ばね片は
弾性を持たせるのにある長さを必要とするため、
どうしてもコネクタの高さ寸法が大きくなり、結
果として、平面実装の利点を損うことになつてし
まう。

また従来の構造にあつては、回路体を実装して
他のプリント板等に取付けた状態において外部よ
り回路等の検査を行うことが困難であつた。

それ故に本考案の目的は、高さ寸法を大きくす
ることなくハウジングに対するコンタクトの固定
を確実に行わせた平面実装コネクタの提供にあ
る。

さらに本考案は、回路体を実装して他のプリン
ト板等に取付けた状態においても、外部より回路
等の検査を簡単に行うことができる平面実装コネ
クタの提供を目的とする。

本考案の他の目的は、コンタクトの端子部への
半田付け等の接続作業を容易に行うことができる
ようにすることにある。

以下図面を参照しながら実施例を用いて説明す
る。

第１図は本考案による平面実装コネクタの一実
施例の要部のみの断面図である。このコネクタの
絶縁性ハウジング１は、上面１ａに形成した凹所
２に平板状回路体（図示せず）を受け入れるよう
になつている。このようなハウジング１の側面１
ｂに横穴３を多数、隣接形成する。これらの横穴
３には、第２図をも参照して、回路体を受ける
側、即ち上部の第一の空間４と、反対側、即ち下
部の第二の空間５とに仕切る隔壁６を形成する。
そして第一の空間４を奥部において凹所２に連通
させるよう開口７を形成し、一方、第二の空間５
の奥部にも外部に連通させるよう下面１ｃに開口
８を形成する。これらの開口７，８は上下方向で
互いに実質上一致する位置に選ばれる。また第二
の空間５の下面には横穴３の奥行き方向に沿つて
のびた切溝９を形成する。さらに隔壁６の奥部下
面には段部１１を形成する。

ハウジング１の多数の横穴３には、板材より作
つた導電性コンタクト１２をそれぞれ側面１ｂか
ら挿入配置する。こうしてハウジング１に組み込
まれたコンタクト１２は、第３図をも参照して、
第二の空間５に押し込まれて係止された保持部１
３を含んでいる。保持部１３は、隔壁６に面した
第一の部分１４と、この第一の部分１４の第二の
空間５の奥部に位置した端部から隔壁６とは反対
側に折り返えされた第二の部分１５とを有してい
る。コンタクト１２はさらに、第一の部分１４の
先端から引続いて隔壁６をまわり込んで第一の空
間４にのびたばね部１６と、第二の部分１５から
開口８を通つてハウジング１の外部へ突出した端
子部１７とを有している。なおばね部１６の先端
は開口７を通つて凹所２に少し突出し、これによ
り回路体の接続パツドに接触する接触部１８とさ
れている。

さらに保持部１３の第一の部分１４には、隔壁
６の段部１１に係合してコンタクト１２の横方向
への抜けを防止する係止部１９を設ける。この係
止部１９は第一の部分１４の一部に形成した切起
しよりなる。一方、保持部１３の第二の部分１５
はハウジング１の肩部２１に係合し、そしてそこ
には第一の部分１４に向つて少し突出するよう屈
曲した押圧部２２を設ける。この押圧部２２は第
一の部分１４を隔壁６に向けて押し、これにより
段部１１に対する係止部１９の係合を確実にす
る。したがつてコンタクト１２の横方向への抜け
はより確実に防止される。

さらにこの第二の部分１５は横穴３の入口付近
にまで延長形成する。これによると、回路体を実
装して他のプリント板等に取付けた状態において
も、触針２３を用いて外部より回路等の検査を簡
単に行うことができる。

ところで端子部１７は第二の部分１５の一部を
切り起すことで作られたものである。そして端子
部１７となる切り起しの向きにより、コンタクト
１２としては第３図に示したもののほかに、第４
図に示したものが得られる。なお第４図において
は端子部を記号１７′で示してある。

このような二種類のコンタクト１２を、ハウジ
ング１の横穴３に交互に挿入配置する。この結
果、端子部１７，１７′は隣り合つたコンタクト
１２間では横穴３の奥行き方向で互いに異なる位
置から突出することとなる。したがつて端子部１
７，１７′の相互間隔が広くとられるので、半田
付け等の端子処理作業が簡単となる。

以上実施例を用いて説明したように、本考案の
平面実装コネクタによれば、コンタクトはハウジ
ングに対し横方向に挿入されるため、コネクタの
搬送時や他のプリント板等への取付時に不用意に
端子部より力Ｆを受けても、コンタクトの接触部
の高さに影響することはなく、したがつて平板状
回路体との間に常に適正な接触力Ｐが得られる。
また回路体を実装して他のプリント板等に取付け
た状態においても、ハウジングの横穴を通してコ
ンタクトに接触できる構造になつているため、回
路等の検査を外部から簡単に行うことができ便利
である。

なお上述の実施例には各種の設計変更が可能な
ことはいうまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による平面実装コネクタの一実
施例の要部のみの断面図、第２図はハウジングの
要部のみの断面斜視図、第３図はコンタクトの一
例の斜視図、第４図はコンタクトの他例の斜視図
である。 １……絶縁性ハウジング、３……横穴、４……
第一の空間、５……第二の空間、６……隔壁、１
２……導電性コンタクト、１３……保持部、１６
……ばね部、１７……端子部、１８……接触部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 少なくとも一面の周辺部分に多数の接続パツ
   ドを有した平板状回路体を平面実装するコネク
   タにおいて、上記回路体を受ける面に対し直角
   な側面に横穴を形成した絶縁性ハウジングと、
   該ハウジングの横穴に挿入配置された多数の導
   電性コンタクトとを含み、上記ハウジングは上
   記横穴を上記回路体を受ける面側の第一の空間
   と反対面側の第二の空間とに仕切つた隔壁を有
   し、上記コンタクトの夫々は、上記第二の空間
   に押し込まれて係止された保持部と、該保持部
   から上記隔壁をまわり込んで上記第一の空間に
   のびて先端を接触部にされたばね部と、該保持
   部から上記ハウジングの外部へ突出した端子部
   とを有していることを特徴とする平面実装コネ
   クタ。 ２ 実用新案登録請求の範囲第１項記載の平面実
   装コネクタにおいて、上記コンタクトの保持部
   は、上記隔壁に面した第一の部分と、該第一の
   部分の上記第二の空間の奥部に位置した端部か
   ら上記隔壁とは反対側に折り返えされた第二の
   部分とを有し、上記ばね部は該第一の部分に引
   き続いて設けられていることを特徴とするも
   の。 ３ 実用新案登録請求の範囲第２項記載の平面実
   装コネクタにおいて、上記隔壁は上記第二の空
   間側の面に段部を有し、上記第一の部分は該段
   部に係合してコンタクトの抜け止めを行う係止
   部を有し、上記第二の部分は上記第一の部分を
   上記隔壁に押しつけるスプリング部を有してい
   ることを特徴とするもの。 ４ 実用新案登録請求の範囲第２項又は第３項記
   載の平面実装コネクタにおいて、上記第二の部
   分は上記横穴の入口付近にまで延長されている
   ことを特徴とするもの。 ５ 実用新案登録請求の範囲第２項又は第３項又
   は第４項記載の平面実装コネクタにおいて、上
   記端子部は、上記第二の部分に一体に設けられ
   たもので、しかも隣り合つたコンタクト間では
   上記横穴の奥行き方向で互いに異なる位置から
   上記第一の部分とは反対側に突出していること
   を特徴とするもの。