JPH0649763Y2 - テント - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、主として土木・建築工事現場などにおける
養生用として好適なテントに関する。

〔従来の技術、及びその問題点〕

神社仏閣における屋根の葺替え工事、あるいは、降雪地
域における土木・建築の基礎工事など土木・建築工事の
現場においては、雨や雪から養生のため上屋を仮設する
必要がある。このため、従来より、養生を必要とされる
土木・建築工事現場などにおいては、仮設の鉄骨を組
み、その上に養生シートを張設して上屋を形成していた
が、この場合には大きなスパンを要求されるため、相当
数の構成部材が必要とされるのみならず、組立て作業や
解体作業が極めて面倒で多大の時間がかかるものとなっ
ていた。特に、広大な工事現場においては、クレーン車
などの重機を使用するため、仮設の上屋をかけるにも工
程上無理なケースが生じやすく、ひいては、工期の遅れ
を惹起しやすいものとなっていた。

この考案は、従来の問題点を一挙に解決し、軽量で構成
部材点数が少なく、しかも、組立て作業や解体作業を極
めて簡単に行うことができる便利な養生のテントを提供
するにある。

〔問題点を解決するための手段〕

即ち、この考案は、両側一対のビームフレーム１間に所
定間隔をおいて湾曲状の空気注入弁付きチューブ製ビー
ム部材２が並列状に架設され、該各ビーム部材２は互い
に隣あう中央部どうしが接合すべく両端より中央部にか
けて漸次大径状に形成されると共に、隣あうビーム部材
２間には各々所要幅のテント布４が張設された構成より
なるものである。

〔作用〕

組立て時においては、各チューブ製ビーム部材２に空気
を圧入して膨張せしめ、その中央部を互いに押圧して当
接せしめつつテント布４を適正に緊張して安定的に支持
せしめる。また、解体するさいには各ビーム部材２より
空気を抜いて収縮せしめ、コンパクトにまとめることが
できる。

〔実施例〕

以下に、この考案を図面に示す一実施例について説明す
る。

１は所定間隔をおいて平行状に配設された一対の直線状
ビームフレームで、該ビームフレーム１はラチス材によ
り横断面三角形状に形成されている。２は該ビームフレ
ーム１間に所定間隔をおいて並列状に架設されたフレキ
シブルな湾曲状のチューブ製ビーム部材で、該ビーム部
材２は互いに隣あう中央部どうしを接合すべく両端部よ
り中央部に向けて漸次大径状に形成されている。３は各
ビーム部材２の両端部を気密に閉塞する空気注入弁付き
レーシングフレーム、４は隣あう該ビーム部材２間に張
設されたテント布、５は両端部のビーム部材２に取付け
られたガイケーブル、６は前記各ビームフレーム１の両
端部に設置された送風機で、該送風機６により気密開閉
ダンパー付き送風ダクト（図示略）を介してビーム部材
２に空気が圧入自在とされている。その他、７はテント
の接合山部に装着自在とされたジョイントカバーシー
ト、８は同谷部に装着自在とされた防水性のキャンバス
製樋、９はテントを設置する所要高のスタンド台10は側
面シート、11は吊設ロープを示す。

上述の如く構成されたテントを組立てるさいには、先
ず、送風機６を作動し、各ビーム部材２に空気を圧入し
て膨張せしめることによりテント布４を適正に緊張支持
する。このさい、ビーム部材２は両端部より中央部に向
けて大径状に形成されているから、空気を圧入したさい
における立上りをスムーズに行うことができるのみなら
ず、中央部で互いに押圧状態に当接するため強固な骨格
構造を呈し、テントとしての安定性が極めて良いもので
ある。しかるのち、クレーンなどにより吊設ロープ11を
介して吊上げ、予め所定の位置に配設されたスタンド台
９上に順次連続して設置する。（第５図参照）。つい
で、各テントの接合山部にはジョイントカバーシート７
を、同谷部には樋８を、また、スタンド台９の側面には
側面シート10を各々装着せしめると共に、ガイケーブル
５でもって引張支持し、取付けを完了する。（第１図な
いし第４図参照）。

組立てたテントを解体するさいには、ガイケーブル５の
引張を解いたのち、ジョイントカバーシート７、樋８、
及び側面シート10を各々取外し、ついで、各ビーム部材
２より空気を抜いて収縮せしめるとよい。

なお、この考案に係るテントは、スタンド台９に設置す
ることなく吊設ロープ11を介して直接クレーン等に吊設
支持せしめ、養生テントとして使用に供してもよい。ま
た、養生のみならず、テントとして他の用途にも使用す
ることができるものであること、勿論である。

〔考案の効果〕

この考案によれば以上の次第で、両側一対のビームフレ
ーム１間に所定間隔をおいて湾曲状の空気注入弁付きチ
ューブ製ビーム部材２が並列状に架設され、該各ビーム
部材２は互いに隣あう中央部どうしが接合すべく両端よ
り中央部にかけて漸次大径状に形成されると共に、隣あ
うビーム部材２間には各々所要幅のテント布４が張設さ
れているから、テントを組立てるさいにはビーム部材２
に空気を圧入して膨張せしめ、テント布４を適正に緊張
支持せしめることができ、また、解体時にはビーム部材
２より空気を抜いて収縮せしめることができるものであ
って、組立て・解体作業を極めて迅速に、しかも簡単に
行うことができる。また、テントのビームとしてチュー
ブ製ビーム部材２を使用するものであるから非常に軽量
であり、しかも、解体時には収縮せしめてコンパクトに
まとめることができるものであって、取扱いを極めて至
便に行うことができる。そして、特に、この考案は、各
ビーム部材２は互いに隣あう中央部どうしが接合すべく
両端より中央部にかけて漸次大径状に形成されているか
ら、テントの組立て時に空気を圧入したさいにおける立
上りを極めてスムーズに行うことができるのみならず、
その中央部が互いに押圧状態に当設するため強固な骨格
構造を呈し、テント布４が撓むことなく安定的に立設保
持せしめることが出来る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１図は組立
てた状態を示す平面図、第２図は同側面図、第３図は同
正面図、第４図は第３図のＡ部拡大断面図、第５図は組
立て状態を示す斜視図である。 １……ビームフレーム、２……ビーム部材、４……テン
ト布。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】両側一対のビームフレーム１間に所定間隔
   をおいて湾曲状の空気注入弁付きチューブ製ビーム部材
   ２が並列状に架設され、該各ビーム部材２は互いに隣あ
   う中央部どうしが接合すべく両端より中央部にかけて漸
   次大径状に形成されると共に、隣あうビーム部材２間に
   は各々所要幅のテント布４が張設されてなることを特徴
   とするテント。