JPH0649602Y2 - 点滅灯の受光装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、道路の急カーブや見通しの悪い地点等におい
て、夜間通行する車両に対し注意喚起するための点滅灯
の構造の改良に関するものである。

（従来の技術） 上記の注意喚起をはかる手段として、従来太陽電池を電
源とし常時灯火を点滅せしめる方式の警告灯が多く用い
られており、その改良の一例として、発光ダイオードを
矩形状のリフレクターに組み込み、かつこれを複数個周
設することにより、あらゆる方向からの入射光を充分反
射させ、かつ発光ダイオードの点滅光を広範囲に拡散さ
せることとした警告灯（実開昭62−103813）の提案があ
る。

これに対して、車両に対する注意喚起の効果をより大な
らしめるため、点滅は車両から入射光を受けた場合にの
み作動するものとし、急カーブ地点、見通しの悪い変則
又は多岐の交差路等において、あらゆる方向から接近す
る車両の照射光を捕捉して点滅作動することとした点滅
灯の方式（実願平２−8471（実開平３−100308），道路
反射鏡用点滅灯。）を本出願人により提案している。

（考案が解決しようとする課題） 上記の二方式のうち後者の方式は、同じく太陽電池を電
源とし、車両センサー部とコントロール部と発光部をも
って構成されており、その中で車両センサー部は光の鏡
面反射を利用し、１個のフォトトランジスターで360°
全方向の光を感知することを可能としたものであるが、
車両からの照射光は一般に下方に向けられるのが実態で
あるため、端末のセンサーケースはすべての光を捕捉す
る必要から、点滅灯本体の下方に配置せねばならず、こ
れがため点滅灯が自らの支柱の存在によって入射光の一
部を妨げられ、点滅作動しない場合を生じた。しかも点
滅灯の頂部に一体的に形成される太陽電池は南向に設置
することを要するため、上記センサーケースの死角を避
けるための点滅灯の設置方位の修正はなし得ず、センサ
ーケース自体の取り付け位置をそれぞれの設置現場に即
して変更するための機器修理を要する等の欠点を有して
いた。

（課題を解決するための手段） 本考案は、上記の欠点を補い、太陽電池の指向方向を基
準とした点滅灯の設置状態のもとで、機器の加工を要せ
ず、センサーケースの位置を任意に設定し得る装置とし
た点滅灯を提供するものである。

すなわち、円筒体に形成された点滅灯本体の軸芯を回転
板及び回転プレートに軸架して基台及び支柱に固着する
と共に、該基台の周縁に沿った所要の位置に広角度にわ
たる長孔を穿設し、上記回転板に設けた通し孔にセンサ
ーケースの上端を係着し、下端は上記長孔から基台外に
垂下せしめることにより、該センサーケースを円周方向
に回動自在ならしめるものである。

（作用） 本考案による点滅灯を設置することにより、四囲の道路
状況、建造物、樹木等の状態に応じて、車両照射光の受
光に支障を生じない位置にセンサーケースを設定するこ
とが出来るほか、道路状況の変化等に応じて機器調整が
容易となり、本考案による点滅灯の機能を十全に発揮す
ることが出来る。

（実施例） 本考案による実施例を図面に従って説明する。第１図に
示す点滅灯本体（１）は、太陽電池（16）を載設したフ
ードキャップ（２）と基台（３）の間に透明プラスチッ
クからなる円筒体の外装パイプ（４）を挾み込むように
固定してある。該外装パイプ（４）は上部に発光ダイオ
ード（17）と反射鏡（18）からなる発光部を、下部に蓄
電池（19）のほか、塩化ビニールからなる回転板（５）
及びABS樹脂からなる回転プレート（６）を備え保護パ
イプ（７）に収納されている。該保護パイプ（７）の中
心部には上端をフードキャップ（２）に固着した軸芯
（８）が立設され、該軸芯（８）は回転板（５）及び回
転プレート（６）に軸架され、下端が固定軸（９）を用
いて基台（３）及び支柱（10）に固着されている。

次に第２図に示すように、回転板（５）にはセンサーケ
ース（11）を挿通するための通し孔（12）を設けてあ
り、回転プレート（６）にはベアリングが組み込まれ、
回転板（５）を駆動し得るようにしてある。又、基台
（３）は鋳鉄により形成され、周縁に沿った所要の位置
に14mm巾の長孔（13）を角度270°間にわたり穿設して
ある。

次に上記センサーケース（11）は、第３図に示すよう
に、アクリル樹脂丸棒の上端に１個のフォトトランジス
ター（14）を嵌設し、下端に角度45°の直線円錐鏡体に
成形加工した直角反射体（15）を垂直に取り付けて成る
ものであり、この直角反射体（15）は、あらゆる方向か
ら発する水平光も垂直に上部へ反射しフォトトランジス
ター（14）に達するよう取り付けたものであるが、該セ
ンサーケース（11）は、上記の回転板（５）の通し孔
（12）及び基台（３）の長孔（13）に挿通して、その上
端を回転板（５）に係着せしめ、下端を基台（３）の下
方に垂下せしめる。

なお、センサーケース（11）を駆動するための上記の長
孔（13）の囲み角度（270°）は、通常の各種道路実態
に充分対処し得るものであるが、必要によってはこれを
延伸することが可能であり、角度は限定しない。

（考案の効果） 本考案は、交通事故防止に寄与する一般道路用点滅灯の
機能とその効率化を更に高める効果を有するが、この方
式により各種道路保安施設（例えば、工事現場又は事業
場内車両出入管理）等にも応用し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による点滅灯本体の一部断面図（制御回
路省略）、第２図はセンサーケース駆動部分の分解斜視
図、第３図はセンサーケースの斜視図、第４図は点滅灯
の設置例を示す斜視図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】太陽電池を電源とし、光電変換素子と発光
   ダイオードを備え制御回路を配設した円筒体からなる点
   滅灯において、該点滅灯の軸芯を回転板及び回転プレー
   トに軸架して基台及び支柱に固着すると共に、該基台の
   周縁に沿って広角度にわたる長孔を穿設し、上記回転板
   に設けた通し孔に上端を係着したセンサーケースの下端
   を上記長孔を通して垂下せしめ、該センサーケースを円
   周方向に回動自在ならしめたことを特長とする点滅灯の
   受光装置。