JPH0649220A - ホスファゼン重合体の製造方法 - Google Patents

ホスファゼン重合体の製造方法

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JPH0649220A
JPH0649220A JP3086107A JP8610791A JPH0649220A JP H0649220 A JPH0649220 A JP H0649220A JP 3086107 A JP3086107 A JP 3086107A JP 8610791 A JP8610791 A JP 8610791A JP H0649220 A JPH0649220 A JP H0649220A
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JP
Japan
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polymer
catalyst
phosphazene
polymerization
sulfonic acid
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JP3086107A
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Fumio Okada
文夫 岡田
Minoru Takamizawa
稔 高見沢
Hideaki Suzuki
英明 鈴木
Seiji Katayama
誠司 片山
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的低い反応温度において短時間で転化率
よく高分子量の重合体を製造することができ、しかも得
られる可溶性重合体の分子量を制御することが可能なホ
スファゼン重合体の製造方法を提供する。 【構成】 (NPCl23、(NPCl24又はこれら
の混合物を反応触媒として有機スルホン酸シリルエステ
ル化合物を用いて加熱重合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業の利用分野】本発明は、ホスファゼン重合体の製
造方法に関し、更に詳しくは、有機スルホン酸シリルエ
ステル化合物を触媒として用い、ヘキサクロロシクロト
リホスファゼン又はオクタクロロシクロテトラホスファ
ゼンを重合して有機溶剤に可溶なホスファゼン重合体を
得る新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ヘキサ
クロロシクロトリホスファゼン又はオクタクロロシクロ
テトラホスフアゼンを重合して得た有機溶剤に可溶なホ
スファゼン重合体(以下、単に可溶性ホスファゼン重合
体という)は、P原子と結合しているCl原子を適当な
置換基(例えばフルオロアルキル基、パーフロロアルコ
キシ基、アリルオキシ基、アリールオキシ基、アルコキ
シ基、アミノ基等)で置換することにより、水、酸、塩
基等に対して安定な重合体を得ることができ、またこの
場合に置換する有機基を種々選択することにより、耐熱
性、耐炎性、耐油性、耐寒性、潤滑性、生体組織との適
合性といった優れた性能を付与することができることか
ら、発泡断熱ゴム材料,難燃剤,Oリング,ガスケッ
ト,燃料ホース等のゴム製品、不燃性潤滑油等としての
工業材料分野、縫合糸,血管代用物,人工臓器,医薬品
担持体等としての生体医療用分野などへの利用研究が近
年活発に行なわれている。
【0003】従来、この可溶性ホスファゼン重合体を製
造する方法としては、ヘキサクロロシクロトリホスファ
ゼン[(NPCl23]、オクタクロロシクロテトラホ
スフアゼン[(NPCl24]又はこれらの混合物を無
触媒,真空封管中で加熱重合させる方法(米国特許第
3,370,020号)、(NPCl23を不活性ガス
雰囲気に置換した封管中で加熱重合させる方法(米国特
許第3,515,688号)などが知られている。
【0004】しかしながら、これらの方法で可溶性ホス
ファゼン重合体を製造する場合、250〜350℃とい
った高い温度で20〜72時間といった長時間加熱する
必要があり、また重合反応率(転化率)を上げると不溶
性のゲル分が生じるため、重合率を約50%程度にとど
める必要がある。更に、重合体の分子量の制御も極めて
困難であり、また重合反応の再現性に乏しいといった問
題点を有する。
【0005】そこで、このような加熱重合法の欠点を改
善するため、触媒を用いる重合方法について多くの研究
が行なわれており、種々の提案がなされている。例え
ば、特定の酸や特定の陰イオンの金属塩又は第4級アン
モニウム塩とハロ環状ホスファゼンとの反応生成物を触
媒とする方法(特開昭51−1600号公報)、微量の
水を触媒とする方法(特開昭51−61498号公
報)、三弗化硼素、アルキルアルミニウム及びアルキル
アルミニウムハライドといったアルミニウム又は硼素の
ルイス酸触媒を使用する方法(特開昭52−44900
号公報)、一般式M(OR)xで示される金属アルコキ
シドを触媒として用いる方法(特開昭53−47396
号公報)、無機塩、特にCrCl3,NiCl2,MgC
2等の金属ハライドを触媒とする方法(特開昭53−
129300号公報)、硫黄を触媒とする方法(特開昭
54−152693号公報)、チーグラー触媒を使用す
る方法(特開昭55−16076号公報)、トリフェニ
ルアンチモンを触媒とする方法(特開昭55−1206
29号公報、特開昭55−123623号公報)、ルイ
ス酸とハロゲン化中性塩又はホスフェート類とを組み合
わせた触媒を利用する方法(特開昭55−12362
4、特開昭56−50103号公報)、スルホン酸エス
テルを触媒とする方法(特開昭55−136107号公
報)、スルホン酸又はその金属塩などを触媒とする方法
(特開昭58−45230号公報)、ジチオカーバメー
ト等の有機硫黄化合物を触媒とする方法(特開昭58−
164619号公報)、遷移金属化合物と有機金属化合
物とを組み合わせて触媒とする方法(特開昭63−20
332号公報)、SO4を含む化合物を触媒とする方法
(特開昭63−41537号公報)、スルホン酸のオニ
ウム化合物を触媒として用いる方法(特開昭63−11
508号公報)などが提案されている。
【0006】しかし、これら触媒を用いた重合方法は、
無触媒で重合反応を行なう場合に比べて多くの利点はあ
るものの、上記欠点を十分に解消するには至っていな
い。
【0007】即ち、例えば上記特開昭51−1600号
公報に示されている方法においては、(CF3SO32
Hg、(CF3SO3Hg)2O、CF3SO3H等のスル
ホン酸系化合物を触媒として用いると、比較的低い重合
温度(190〜217℃)で可溶性重合体が得られる
が、この方法では転化率が40〜60%と高い場合には
分子量の小さい重合体(η=0.06〜0.31)しか
得られず、分子量の大きな重合体(η=0.75〜2.
7)を得る場合には、転化率が30%以下になってしま
うという欠点がある。
【0008】また、特開昭55−136107号公報に
示された方法においては、一般式ROSO2R’(ただ
し、R及びR’は同一又は異なる置換基で、水素原子、
ハロゲン原子、アンモニウム、アミン、炭素原子数1〜
12の脂肪族アルキル基、炭素数1〜12の置換及び/
又は非置換脂環式炭化水素基、置換及び/又は非置換の
アリール基、ヘテロ環式炭化水素基、又はRとR’とで
閉環し、ROSO2R’中の硫黄原子を環原子として有
する基を表す。)で示されるスルホン酸エステルを触媒
として用いるもので、例えば下記構造式(a)〜(d)
に示した化合物を触媒として用いることにより高分子量
の重合体(MW=69万〜125万、收率35〜69
%)が得られるが、この場合230〜280℃という比
較的高い重合温度が必要となる。
【0009】
【化1】
【0010】特開昭63−11508号公報に示された
方法においては、(C494N(SO3CF3)等のス
ルホン酸のオニウム化合物を触媒として用いるものであ
り、可溶性重合体の収率は35〜90%であるが、高い
転化率で反応を行なった場合は、得られる重合体の分子
量が極めて小くなってしまうという欠点を有する。
【0011】更に、その他の触媒を用いる方法において
も、比較的低い重合温度、短い反応時間で可溶性重合体
を得ることはできるが、重合率をある一定値より高くす
るとゲル状物が生じたり、生成重合体の分子量が極めて
低かったり、或いは重合が促進されると同時にゲルの発
生も促進されてしまうといった欠点を有している。
【0012】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、(NPCl23、(NPCl24又はこれらの混合
物を重合させて可溶性重合体を得る場合に、比較的低い
反応温度で短時間に良好な重合反応を行なうことがで
き、かつゲルの発生を可及的に防止し得、また高い転化
率が得られると共に、高転化率で高分子量の可溶性重合
体が得られ、しかも得られる可溶性重合体の分子量を制
御することが可能なホスファゼン重合体の製造方法を提
供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため、鋭意検討を行なった結果、ヘキ
サクロロシクロトリホスファゼン[(NPCl23]又
はオクタクロロシクロテトラホスファゼン[(NPCl
24]又はこれらの混合物を加熱重合させて有機溶剤に
可溶なホスファゼン重合体を得る場合に、反応触媒とし
て有機スルホン酸シリルエステル化合物を用いることに
より、重合反応が容易に起こり、130〜300℃とい
った比較的低い温度で0.5〜50時間という比較的短
時間に良好な重合反応を行なうことができ、またこの場
合ゲルの発生が可及的に防止され、ゲル分をほとんど含
まない重合体を高転化率で得ることができ、しかも高い
転化率を維持したまま高分子量の重合体を得ることがで
きると共に、上記有機スルホン酸シリルエステル化合物
の添加量、反応温度、反応時間を種々選択することによ
り、得られる重合体の分子量を制御し得ることを見出
し、本発明を完成するに至ったものである。
【0014】従って、本発明は、ヘキサクロロシクロト
リホスファゼン又はオクタクロロシクロテトラホスファ
ゼン又はこれらの混合物を有機スルホン酸シリルエステ
ル化合物の存在下で加熱することを特徴とするホスファ
ゼン重合体の製造方法を提供するものである。
【0015】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明のホスファゼン重合体の製造方法において、
重合触媒として用いられる有機スルホン酸シリルエステ
ル化合物としては、通常一般式R1SO3SiR234
(ただし、式中R1は水素原子、F、Cl、炭素原子数
1〜12の置換又は非置換のアルキル基、炭素数1〜1
2の置換又は非置換の脂環式基、置換又は非置換のアリ
ール基及びヘテロ環式基からなる群より選ばれた1価の
基、R2、R3及びR4は炭素数1〜12の置換又は非置
換のアルキル基、炭素数1〜12の置換又は非置換の脂
環式基、置換又は非置換のアリール基及びR1SO3基か
らなる群より選ばれた1価の基であり、R1〜R4は互い
に異なっていても同一であってもよい)で示される化合
物が用いられ、具体的には以下の化合物を挙げることが
できる。
【0016】
【化2】
【0017】この有機スルホン酸シリルエステル化合物
の使用量は、目的重合体の分子量等に応じて適宜選定さ
れるが、通常原料モノマー〔(NPCl23、(NPC
24又はこれらの混合物〕に対して0.01〜20モ
ル%、好ましくは0.05〜10モル%とされる。な
お、この場合触媒量が少ないとホスファゼン重合体の転
化率が低くなる傾向にあり、また触媒の使用量が多いと
ホスファゼン重合体の分子量が低下する傾向にある。
【0018】本発明のホスファゼン重合体の製造方法
は、この有機スルホン酸シリルエステル化合物の存在下
で原料モノマー〔(NPCl23、(NPCl24又は
これらの混合物〕を加熱重合するものであるが、この場
合の加熱温度は、130〜300℃程度とすることがで
き、比較的低温で処理することが可能である。この場
合、重合温度が低過ぎると重合反応が起こり難くなる傾
向があり、一方高過ぎると生成したホスファゼン重合体
の解重合が生じ易く、またゲル化が起こり易くなる。な
お、より好ましい重合温度は、150〜250℃、最も
好ましくは180〜230℃である。また、重合時間は
通常0.5〜50時間程度とすることができ、比較的短
時間に重合反応を完結させることができる。
【0019】ここで、本発明の製造方法においては、上
記触媒の使用量、重合温度、重合時間を種々選択するこ
とにより生成する可溶性ホスファゼン重合体の分子量を
制御することができる。この場合、分子量を小さくする
場合は、触媒の使用量を多くし、一方分子量を大きくす
る場合には、触媒の使用量を少なくすればよい。
【0020】この重合反応は、無溶媒下で行なっても、
適当な溶媒の存在下で行なってもよい。反応溶媒として
は、生成重合体及び触媒と反応しないものから適宜選択
され、具体的にはベンゼン、トルエン、キシレン、クロ
ルベンゼン、ジクロルベンゼン、トリクロルベンゼン、
テトラクロルベンゼン、ニトロベンゼン、ビフェニル、
ナフタレン、デカヒドロナフタレン、テトラヒドロナフ
タレン、クメン、シメン、四塩化炭素、ヘキサクロルエ
タン、テトラクロルエタン、ジクロロエタン、トリクロ
ロエチレン、パラフィン、塩素化パラフィン等を例示す
ることができる。なお、溶媒を用いて溶液重合を行なう
場合、原料モノマー〔(NPCl23、(NPCl24
又はこれらの混合物〕の濃度は、約5%〜約95%の範
囲とすることが好ましい。
【0021】また、重合反応は、密閉系で行なっても開
放系で行なってもよく、この場合大気圧下又は加圧下で
重合反応を行なう場合は、窒素、ヘリウム、アルゴン等
の乾燥不活性雰囲気下で反応を行なうことが好ましい。
また、真空又は減圧下で重合反応を行なう場合には、反
応系内における酸素の存在量を極力少なくすることが好
ましく、具体的には酸素存在量を6%以下とすることが
好ましい。
【0022】本発明の製造方法により得られる可溶性ホ
スファゼン重合体は、通常の単離手段、例えばヘキサン
溶媒等を用いた再沈殿法などによって容易に単離,精製
することができる。また、得られた可溶性ホスファゼン
重合体は、そのP原子に結合したCl原子を適当な有機
基で置換することにより、水、酸、塩基等に対して安定
な重合体とすることができると共に、更にその用途等に
応じて耐熱性、耐炎性、耐油性、耐寒性、潤滑性、生体
組織との適合性等の性能を付与することができる。
【0023】
【実施例】以下、実施例,比較例を示して本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるもの
ではない。
【0024】[実施例1]内容積300mlの4つ口フ
ラスコに温度計、マグネット式撹拌機、窒素ガス通気用
コック及び予めアルゴン置換ドライボックス内で1,
2,4−トリクロルベンゼン40mlとトリメチルシリ
ルトリフルオロメタンスルホネート[CF3SO2 Si
(CH33]0.1gとを仕込んだ100mlの滴下ロ
ートを取り付けた。この場合、4つ口フラスコ内部と窒
素通気管、滴下ロートとはコックで遮断できるようにし
た。
【0025】このフラスコにヘキサクロロシクロトリホ
スファゼン(以下、3PNCと略記する)40gを仕込
み、真空ポンプで脱気し、フラスコ内を0.5〜1mm
Hgに2時間保持した。次いで、このフラスコ内を乾燥
窒素で置換した後、滴下ロートより上記トリメチルシリ
ルトリフルオロメタンスルホネートを含む1,2,4−
トリクロルベンゼンを滴下した。次に、乾燥窒素をフラ
スコ内に通気しながら空気が入らないように注意して滴
下ロートを蛇管型水冷却器と交換し、乾燥窒素を通気し
ながらこのフラスコをオイルバスに浸漬して撹拌下に2
00℃で5時間重合した。なお、3PNCに対するトリ
メチルシリルトリフルオロメタンスルホネートの使用量
は0.1モル%である。
【0026】重合終了後、室温(23℃)に冷却し、フ
ラスコ内に100mlの乾燥トルエンを注いで不溶分
(ゲル及び触媒残渣)と可溶分とにそれぞれ分別し、可
溶分を更に300mlの乾燥ヘプタンに注いでエラスト
マー状の重合体を沈殿物として分離した。この可溶性重
合体の収量は29.4gで原料の3PNCに対する収率
は73.4%であった。なお、このとき不溶分中にゲル
分は見当らず、重合反応によるゲルの生成は認められな
かった。
【0027】得られた重合物を再び100mlの乾燥ト
ルエンに溶解し、CF3CH2ONa塩(0.396モ
ル)のテトラヒドロフラン(THF)溶液に約55℃で
撹拌しながらゆっくり滴下した。更に、THF還流下で
16時間反応させた後、1リットルの水・メタノール
(50/50)溶液に注いで2,2,2−トリフルオロ
エタノール置換重合体を分離し、この置換重合体を水・
メタノール(50/50)溶液で数回洗浄した後、30
0mlのアセトンに溶解し、再び水・メタノール(50
/50)溶液中に注いで分離し、50℃で乾燥し、白色
ゴム状の2,2,2−トリフルオロエタノール置換重合
体56.7gを得た。
【0028】この置換重合体は、アセトン中での固有粘
度[η]がdl/g,20℃で1.54であり、アセト
ン、THF、DMF、酢酸エチルに可溶性で、トルエ
ン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、1,2,4−トリ
クロルベンゼン、ジクロルメタン、クロロホルムには不
溶性であった。
【0029】[実施例2〜4]原料モノマーとして3P
NCの代わりに3PNCとオクタクロロシクロテトラホ
スファゼン(以下、4PNCと略記する)とを表1に示
した混合比で混合した混合物を用いた以外は実施例1と
同様にしてホスファゼン重合体を製造し、得られた重合
体の収率とゲル分の生成量を調べた。結果を表1に併記
する。
【0030】
【表1】
【0031】[実施例5〜7]重合時間を表2に示した
時間とした以外は、実施例1と同様にしてホスファゼン
重合体を製造し、得られた重合体の収率とゲル分の生成
量を調べた。結果を表2に併記する。
【0032】
【表2】
【0033】[実施例8〜10]反応触媒のトリメチル
シリルトリフルオロメタンスルホネートの使用量を表3
に示した量とした以外は、実施例1と同様にしてホスフ
ァゼン重合体を製造し、得られた重合体の収率とゲル分
の生成量を調べた。結果を表3に併記する。
【0034】
【表3】
【0035】[比較例1]反応触媒としてトリメチルシ
リルトリフルオロメタンスルホネートの代わりにパラト
ルエンスルホン酸エチルエステルを用いた以外は、実施
例8と同様にしてホスファゼン重合体を製造し、得られ
た重合体の収率とゲル分の生成量を調べたところ、ゲル
分はほとんど認められなかったが、収率が59.0%に
低下した。
【0036】[比較例2]反応触媒としてトリメチルシ
リルトリフルオロメタンスルホネート1.0モル%の代
わりにジンクジエチルジチオカルバメート1.15モル
%を用いた以外は、実施例10と同様にしてホスファゼ
ン重合体を製造し、得られた重合体の収率とゲル分の生
成量を調べたところ、収率は49.6%であり、また不
溶性のゲル分が少量(3.6%)発生していた。
【0037】[実施例11〜13]反応触媒としてトリ
メチルシリルトリフルオロメタンスルホネートの代わり
に表4に示した有機スルホン酸シリルエステル化合物を
用いた以外は、実施例1と同様にしてホスファゼン重合
体を製造し、得られた重合体の収率とゲル分の生成量を
調べた。結果を表4に併記する。
【0038】
【表4】
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の製造方法
によれば、(NPCl23、(NPCl24又はこれら
の混合物を重合して有機溶剤に可溶なホスファゼン重合
体を確実に得ることができ、しかもこの場合比較的低い
反応温度において短時間で転化率よく高分子量の重合体
を製造することができ、しかも得られる可溶性重合体の
分子量を制御することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 英明 神奈川県川崎市高津区坂戸100−1 信越 化学工業株式会社コーポレートリサーチセ ンター内 (72)発明者 片山 誠司 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社シリコーン電子材料技術研 究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘキサクロロシクロトリホスファゼン又
    はオクタクロロシクロテトラホスファゼン又はこれらの
    混合物を有機スルホン酸シリルエステル化合物の存在下
    で加熱することを特徴とするホスファゼン重合体の製造
    方法。
JP3086107A 1991-03-26 1991-03-26 ホスファゼン重合体の製造方法 Pending JPH0649220A (ja)

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