JPH0649191A - 油変性アルキッド樹脂の製造方法 - Google Patents
油変性アルキッド樹脂の製造方法Info
- Publication number
- JPH0649191A JPH0649191A JP22347392A JP22347392A JPH0649191A JP H0649191 A JPH0649191 A JP H0649191A JP 22347392 A JP22347392 A JP 22347392A JP 22347392 A JP22347392 A JP 22347392A JP H0649191 A JPH0649191 A JP H0649191A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oil
- resin
- alkyd resin
- methyl ester
- modified alkyd
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
(57)【要約】
【構成】 オレイン酸メチルエステル含量が60重量%
以上で、かつ、リノール酸メチルエステル含量が25重
量%以下の原料脂肪酸メチルエステルを、グリセリン等
の多価アルコールによりエステル交換を行なった後、得
られたエステル交換反応生成物と無水フタル酸等の多塩
基酸とを反応させて油変性アルキッド樹脂を製造する。
得られたアルキッド樹脂は、イソブチル化メラミン樹脂
等の硬化剤を用いる焼き付け塗料などとして使用され
る。 【効果】 色調、耐候性が良好で、高温焼き付け時に黄
変化することがなく、洗濯機、冷蔵庫等の白物家電製品
用の白色塗料用、自動車ソリッドカラー用等の焼き付け
塗料などとして有用である。
以上で、かつ、リノール酸メチルエステル含量が25重
量%以下の原料脂肪酸メチルエステルを、グリセリン等
の多価アルコールによりエステル交換を行なった後、得
られたエステル交換反応生成物と無水フタル酸等の多塩
基酸とを反応させて油変性アルキッド樹脂を製造する。
得られたアルキッド樹脂は、イソブチル化メラミン樹脂
等の硬化剤を用いる焼き付け塗料などとして使用され
る。 【効果】 色調、耐候性が良好で、高温焼き付け時に黄
変化することがなく、洗濯機、冷蔵庫等の白物家電製品
用の白色塗料用、自動車ソリッドカラー用等の焼き付け
塗料などとして有用である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属製品、機械製品等
に使用する塗料などとして有用な油変性アルキッド樹脂
の製造方法に関する。
に使用する塗料などとして有用な油変性アルキッド樹脂
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】油変性アルキッド樹脂は、グリセリン等
の多価アルコールと無水フタル酸等の多価カルボン酸の
縮合により製造されるアルキッド樹脂の分子中に、動植
物油または脂肪酸が導入されて変性されたものである。
この変性は、酸化硬化という機能の付与以外に、顔料湿
潤性、塗膜のたわみ性、耐水性などの諸特性の改良に非
常に効果がある。
の多価アルコールと無水フタル酸等の多価カルボン酸の
縮合により製造されるアルキッド樹脂の分子中に、動植
物油または脂肪酸が導入されて変性されたものである。
この変性は、酸化硬化という機能の付与以外に、顔料湿
潤性、塗膜のたわみ性、耐水性などの諸特性の改良に非
常に効果がある。
【0003】油変性アルキッド樹脂は、動植物油に多価
アルコールを混合し、周知のエステル交換反応によって
多価アルコールの部分脂肪酸エステルに誘導したのち、
多価カルボン酸を加えて反応させ樹脂化する方法(変性
剤として動植物由来の原油を用いる方法);あるいは動
植物油を分解して得られる混合脂肪酸、多価カルボン酸
および多価アルコールの3成分を反応させて樹脂化する
方法(変性剤として脂肪酸を用いる方法)により製造さ
れている。
アルコールを混合し、周知のエステル交換反応によって
多価アルコールの部分脂肪酸エステルに誘導したのち、
多価カルボン酸を加えて反応させ樹脂化する方法(変性
剤として動植物由来の原油を用いる方法);あるいは動
植物油を分解して得られる混合脂肪酸、多価カルボン酸
および多価アルコールの3成分を反応させて樹脂化する
方法(変性剤として脂肪酸を用いる方法)により製造さ
れている。
【0004】変性剤として用いられる原油もしくはその
脂肪酸原料としては、パーム油、大豆油、米糠油、脱水
ヒマシ油、アマニ油、綿実油などがあるが、これら原油
中には、原料動植物体の組織に由来する微粒子、色素、
タン白質、リン脂質その他のいわゆるガム質などの物質
が混在している。このため、これら原油を変性油として
そのまま使用した場合、樹脂の色調が悪くなったり、耐
候性が低下する問題がある。
脂肪酸原料としては、パーム油、大豆油、米糠油、脱水
ヒマシ油、アマニ油、綿実油などがあるが、これら原油
中には、原料動植物体の組織に由来する微粒子、色素、
タン白質、リン脂質その他のいわゆるガム質などの物質
が混在している。このため、これら原油を変性油として
そのまま使用した場合、樹脂の色調が悪くなったり、耐
候性が低下する問題がある。
【0005】そのため原油を脱酸(アルカリ精製)、脱
色などにより精製した油を変性剤として使用したり、あ
るいは動植物油を分解して得られた脂肪酸を蒸留によっ
て精製し変性剤として使用している。
色などにより精製した油を変性剤として使用したり、あ
るいは動植物油を分解して得られた脂肪酸を蒸留によっ
て精製し変性剤として使用している。
【0006】しかし原油を脱酸、脱色しても、これら着
色物質を除去することは困難であり、また、動植物油を
分解して得られた脂肪酸は沸点が高いため、精製に必要
な蒸留温度も高くなり、その結果、加熱劣化物が生じて
樹脂製品の色調、耐候性が低下する。
色物質を除去することは困難であり、また、動植物油を
分解して得られた脂肪酸は沸点が高いため、精製に必要
な蒸留温度も高くなり、その結果、加熱劣化物が生じて
樹脂製品の色調、耐候性が低下する。
【0007】さらに、メラミン樹脂や尿素樹脂等のアミ
ノ樹脂などを架橋剤として配合し、焼き付け型塗料とし
て用いられる油変性アルキッド樹脂においては、130
〜150℃の温度で20〜30分間という焼き付け条件
が一般に採用されている。
ノ樹脂などを架橋剤として配合し、焼き付け型塗料とし
て用いられる油変性アルキッド樹脂においては、130
〜150℃の温度で20〜30分間という焼き付け条件
が一般に採用されている。
【0008】しかしその際、焼き付け条件によっては加
熱劣化により塗膜表面が黄変化する現象が生じやすく、
白塗り用塗料として電気洗濯機や電気冷蔵庫、自動車の
ソリッドカラーなどとして利用した場合に商品価値が低
下するという問題があった。
熱劣化により塗膜表面が黄変化する現象が生じやすく、
白塗り用塗料として電気洗濯機や電気冷蔵庫、自動車の
ソリッドカラーなどとして利用した場合に商品価値が低
下するという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、色調、耐候
性が良く、加熱変色性の少ない、安定した品質の油変性
アルキッド樹脂を製造することを目的とする。
性が良く、加熱変色性の少ない、安定した品質の油変性
アルキッド樹脂を製造することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の油変性アルキッ
ド樹脂の製造方法は、オレイン酸メチルエステル含量が
60重量%以上で、かつ、リノール酸メチルエステル含
量が25重量%以下の原料脂肪酸メチルエステルを多価
アルコールによりエステル交換を行なった後、得られた
エステル交換反応生成物と多塩基酸とを反応させること
を特徴とする。
ド樹脂の製造方法は、オレイン酸メチルエステル含量が
60重量%以上で、かつ、リノール酸メチルエステル含
量が25重量%以下の原料脂肪酸メチルエステルを多価
アルコールによりエステル交換を行なった後、得られた
エステル交換反応生成物と多塩基酸とを反応させること
を特徴とする。
【0011】
【発明の実施態様】本発明では、変性剤として脂肪酸メ
チルエステルを用いる。原料動植物油をエステル交換反
応させて脂肪酸メチルエステルを製造する際、反応時に
生成するグリセリンやアルカリ触媒と反応して生成する
石鹸中に、原料動植物油に由来する着色物質、不純物が
溶解し除去される。
チルエステルを用いる。原料動植物油をエステル交換反
応させて脂肪酸メチルエステルを製造する際、反応時に
生成するグリセリンやアルカリ触媒と反応して生成する
石鹸中に、原料動植物油に由来する着色物質、不純物が
溶解し除去される。
【0012】また、脂肪酸メチルエステルと多価アルコ
ールとを混合してエステル交換反応を行なう際にメタノ
ールが生じ、反応時に生成する着色原因物質の低級アル
デヒドや分解物がメタノールとともに除去される。その
ため、塗膜の白度や耐侯性の改善が可能となり、しかも
高温で焼き付けを行なっても加熱劣化して色調の低下が
なくなる。
ールとを混合してエステル交換反応を行なう際にメタノ
ールが生じ、反応時に生成する着色原因物質の低級アル
デヒドや分解物がメタノールとともに除去される。その
ため、塗膜の白度や耐侯性の改善が可能となり、しかも
高温で焼き付けを行なっても加熱劣化して色調の低下が
なくなる。
【0013】さらに本発明では、変性剤である脂肪酸メ
チルエステルの脂肪酸組成を制御し、オレイン酸メチル
エステルを60重量%以上含み、かつ、リノール酸メチ
ルエステル含量が25重量%以下のオレイン酸メチルエ
ステルを主体とする(混合)原料脂肪酸メチルエステル
を用いる。
チルエステルの脂肪酸組成を制御し、オレイン酸メチル
エステルを60重量%以上含み、かつ、リノール酸メチ
ルエステル含量が25重量%以下のオレイン酸メチルエ
ステルを主体とする(混合)原料脂肪酸メチルエステル
を用いる。
【0014】ここで、オレイン酸メチルエステル含量が
60重量%未満となると、塗料の塗膜性能、特に硬度、
付着性能が低下する。原料脂肪酸メチルエステル中のオ
レイン酸メチルエステルの含量は、70重量%以上が好
ましい。
60重量%未満となると、塗料の塗膜性能、特に硬度、
付着性能が低下する。原料脂肪酸メチルエステル中のオ
レイン酸メチルエステルの含量は、70重量%以上が好
ましい。
【0015】また、リノール酸メチルエステル含量が2
5重量%を超えると、高温焼付け時に黄変化が生じ、耐
候性も低下する。好ましくはリノール酸メチルエステル
の含量を20重量%以下とする。
5重量%を超えると、高温焼付け時に黄変化が生じ、耐
候性も低下する。好ましくはリノール酸メチルエステル
の含量を20重量%以下とする。
【0016】本発明の組成範囲を満足する原料脂肪酸メ
チルエステルは、たとえばパーム油やオリーブ油などを
アルカリ触媒でエステル交換してメチルエステルを製造
した後、分留する事によって得られる。なお、この市販
品としてはパステルM182(ライオンオレオケミカル
(株)製)が挙げられる。
チルエステルは、たとえばパーム油やオリーブ油などを
アルカリ触媒でエステル交換してメチルエステルを製造
した後、分留する事によって得られる。なお、この市販
品としてはパステルM182(ライオンオレオケミカル
(株)製)が挙げられる。
【0017】本発明のアルキッド樹脂の製造方法におい
ては、まず、不活性ガス雰囲気下で、触媒を添加し、上
記脂肪酸メチルエステルに対し多価アルコールを加え、
200〜250℃の温度で平衡点に達するまで1〜1.
5時間反応させながらメタノールを系外に除去すること
によって、エステル交換反応を行ない、モノまたはジグ
リセライド等の多価アルコールの部分エステル化物を主
体とするエステル交換反応生成物を得る。このエステル
交換用触媒としては通常、Pb,Zn,Ca,Liもし
くは水酸化物あるいはその有機酸塩などが用いられる。
ては、まず、不活性ガス雰囲気下で、触媒を添加し、上
記脂肪酸メチルエステルに対し多価アルコールを加え、
200〜250℃の温度で平衡点に達するまで1〜1.
5時間反応させながらメタノールを系外に除去すること
によって、エステル交換反応を行ない、モノまたはジグ
リセライド等の多価アルコールの部分エステル化物を主
体とするエステル交換反応生成物を得る。このエステル
交換用触媒としては通常、Pb,Zn,Ca,Liもし
くは水酸化物あるいはその有機酸塩などが用いられる。
【0018】また、この多価アルコールとして代表的な
ものを例示すると、エチレングリコール、ネオペンチル
グリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチ
ロールエタン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
ものを例示すると、エチレングリコール、ネオペンチル
グリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチ
ロールエタン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
【0019】次いで、得られたエステル交換反応生成物
に多塩基酸および場合によってはアルキッド樹脂の形成
に必要な追加の多価アルコールを加え、さらに系中に2
〜3%のキシレンを加えて生成する水を共沸混合物とし
て系外に除きながら、段階的に昇温を行ない、200〜
230℃の定温反応で縮合反応を行なう。
に多塩基酸および場合によってはアルキッド樹脂の形成
に必要な追加の多価アルコールを加え、さらに系中に2
〜3%のキシレンを加えて生成する水を共沸混合物とし
て系外に除きながら、段階的に昇温を行ない、200〜
230℃の定温反応で縮合反応を行なう。
【0020】所定の粘度と酸価とをもったアルキッド樹
脂を得た後、冷却し、所定量の溶剤を加えて油変性アル
キッド樹脂溶液を製造する。上記多塩基酸としては安息
香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメ
リット酸、ピロメリット酸、コハク酸、マレイン酸、ア
ジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸などが使用され
る。
脂を得た後、冷却し、所定量の溶剤を加えて油変性アル
キッド樹脂溶液を製造する。上記多塩基酸としては安息
香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメ
リット酸、ピロメリット酸、コハク酸、マレイン酸、ア
ジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸などが使用され
る。
【0021】溶剤としてはキシレン、トルエンなどで代
表される芳香族系溶剤をはじめ、メタノール、ブタノー
ルなどで代表されるアルコール類、メチルエチルケトン
などで代表されるケトン類、酢酸メチル、酢酸ブチルな
どで代表されるエステル類、またはエチレングリコール
モノブチルエーテルなどで代表されるグリコールエーテ
ル類などが挙げられる。
表される芳香族系溶剤をはじめ、メタノール、ブタノー
ルなどで代表されるアルコール類、メチルエチルケトン
などで代表されるケトン類、酢酸メチル、酢酸ブチルな
どで代表されるエステル類、またはエチレングリコール
モノブチルエーテルなどで代表されるグリコールエーテ
ル類などが挙げられる。
【0022】このようにして得られた本発明の油変性ア
ルキッド樹脂を硬化させるには、架橋剤としてアミノ樹
脂が用いられる。かかるアミノ樹脂としては慣用のもの
がすべて使用できるが、そのうちで代表的なものを例示
すれば、メチルエーテル化メラミン樹脂、ブチルエーテ
ル化メラミン樹脂、メチルエーテル化尿素樹脂またはブ
チルエーテル化尿素樹脂などであり、これらは単独であ
るいは2種以上の混合物として用いられる。
ルキッド樹脂を硬化させるには、架橋剤としてアミノ樹
脂が用いられる。かかるアミノ樹脂としては慣用のもの
がすべて使用できるが、そのうちで代表的なものを例示
すれば、メチルエーテル化メラミン樹脂、ブチルエーテ
ル化メラミン樹脂、メチルエーテル化尿素樹脂またはブ
チルエーテル化尿素樹脂などであり、これらは単独であ
るいは2種以上の混合物として用いられる。
【0023】本発明のアルキッド樹脂はそれ自体で硬化
性にすぐれているために、硬化触媒の使用は特に必要で
はないが、さらに一層硬化性を高めるために、パラトル
エンスルフォン酸、キシレンスルフォン酸の如き触媒
を、顔料分散性および貯蔵安定性を損なわない範囲で用
いることもできる。
性にすぐれているために、硬化触媒の使用は特に必要で
はないが、さらに一層硬化性を高めるために、パラトル
エンスルフォン酸、キシレンスルフォン酸の如き触媒
を、顔料分散性および貯蔵安定性を損なわない範囲で用
いることもできる。
【0024】
【発明の効果】本発明により得られる油変性アルキッド
樹脂は、塗料用として優れ、特に色調、耐候性が良好
で、高温焼き付け時に黄変化することがない。よって、
本発明の油変性アルキッド樹脂は、洗濯機、冷蔵庫等の
いわゆる白物家電製品用の白色塗料用、自動車ソリッド
カラー用等の焼き付け塗料などとして有用である。
樹脂は、塗料用として優れ、特に色調、耐候性が良好
で、高温焼き付け時に黄変化することがない。よって、
本発明の油変性アルキッド樹脂は、洗濯機、冷蔵庫等の
いわゆる白物家電製品用の白色塗料用、自動車ソリッド
カラー用等の焼き付け塗料などとして有用である。
【0025】
【実施例】以下、実施例および比較例を示して本発明を
具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限される
ものではない。なお、実施例、比較例における配合量
は、特にことわりのない限り重量基準である。
具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限される
ものではない。なお、実施例、比較例における配合量
は、特にことわりのない限り重量基準である。
【0026】実施例1 撹拌装置、温度計、脱水トラップ付還流冷却器および窒
素ガス導入装置付4ツ口フラスコに、ステアリン酸メチ
ル/オレイン酸メチル/リノール酸メチル=14/70
/16の脂肪酸組成メチルエステルを1170部、水酸
化リチウム0.7部およびグリセリン810部を仕込ん
で200℃で1時間エステル交換を行なったのち、無水
フタル酸1220部およびキシレン120部を加えて1
50℃から220℃まで3時間を要して徐々に昇温さ
せ、さらに220℃で4時間脱水反応を行ない、キシレ
ンで不揮発分が60%になるように希釈して、粘度(ガ
ードナー)Z3、酸価5.6および水酸基価61.1な
る油変性アルキッド樹脂溶液を得た。
素ガス導入装置付4ツ口フラスコに、ステアリン酸メチ
ル/オレイン酸メチル/リノール酸メチル=14/70
/16の脂肪酸組成メチルエステルを1170部、水酸
化リチウム0.7部およびグリセリン810部を仕込ん
で200℃で1時間エステル交換を行なったのち、無水
フタル酸1220部およびキシレン120部を加えて1
50℃から220℃まで3時間を要して徐々に昇温さ
せ、さらに220℃で4時間脱水反応を行ない、キシレ
ンで不揮発分が60%になるように希釈して、粘度(ガ
ードナー)Z3、酸価5.6および水酸基価61.1な
る油変性アルキッド樹脂溶液を得た。
【0027】実施例2 オレイン酸メチル/リノール酸メチル=90/10の脂
肪酸組成メチルエステルを使用する以外は、実施例1に
準じてエステル交換反応を行なった。その後、エチレン
グリコール85部、無水フタル酸1235部およびキシ
レン120部を加え、その後4時間を要して徐々に21
0℃まで昇温して、同温度での酸価が8.7になるまで
エステル化反応を行ない、キシレンで不揮発分が60%
になるように希釈した。得られた油変性アルキッド樹脂
溶液は、不揮発分60.2%、粘度(ガードナー)Z2
〜Z3、酸価5.2および水酸基価71.9であった。
肪酸組成メチルエステルを使用する以外は、実施例1に
準じてエステル交換反応を行なった。その後、エチレン
グリコール85部、無水フタル酸1235部およびキシ
レン120部を加え、その後4時間を要して徐々に21
0℃まで昇温して、同温度での酸価が8.7になるまで
エステル化反応を行ない、キシレンで不揮発分が60%
になるように希釈した。得られた油変性アルキッド樹脂
溶液は、不揮発分60.2%、粘度(ガードナー)Z2
〜Z3、酸価5.2および水酸基価71.9であった。
【0028】比較例1 ステアリン酸メチル/オレイン酸メチル/リノール酸メ
チル=8/64/28の脂肪酸組成メチルエステルを使
用する以外は、実施例1に準じてエステル交換反応を行
なった。その後、無水フタル酸1220部およびキシレ
ン120部を加えて150℃から220℃まで6時間を
要して徐々に昇温させ、さらに220℃で2時間脱水反
応を行ない、キシレンで不揮発分が60%になるように
希釈して、粘度(ガードナー)Z3、酸価5.9および
水酸基価62.3なる油変性アルキッド樹脂溶液を得
た。
チル=8/64/28の脂肪酸組成メチルエステルを使
用する以外は、実施例1に準じてエステル交換反応を行
なった。その後、無水フタル酸1220部およびキシレ
ン120部を加えて150℃から220℃まで6時間を
要して徐々に昇温させ、さらに220℃で2時間脱水反
応を行ない、キシレンで不揮発分が60%になるように
希釈して、粘度(ガードナー)Z3、酸価5.9および
水酸基価62.3なる油変性アルキッド樹脂溶液を得
た。
【0029】比較例2 ステアリン酸メチル/オレイン酸メチル/リノール酸メ
チル=45/50/5の脂肪酸組成メチルエステルを使
用する以外は、実施例1に準じてエステル交換反応を行
なった。その後、無水フタル酸1000部、テレフタル
酸220部およびキシレン120部を加えて150℃か
ら220℃まで6時間を要して徐々に昇温させ、さらに
220℃で2時間脱水反応を行ない、キシレンで不揮発
分が60%になるように希釈して、粘度(ガードナー)
Z3、酸価5.2および水酸基価60.8なる油変性ア
ルキッド樹脂溶液を得た。
チル=45/50/5の脂肪酸組成メチルエステルを使
用する以外は、実施例1に準じてエステル交換反応を行
なった。その後、無水フタル酸1000部、テレフタル
酸220部およびキシレン120部を加えて150℃か
ら220℃まで6時間を要して徐々に昇温させ、さらに
220℃で2時間脱水反応を行ない、キシレンで不揮発
分が60%になるように希釈して、粘度(ガードナー)
Z3、酸価5.2および水酸基価60.8なる油変性ア
ルキッド樹脂溶液を得た。
【0030】試験例 以上のそれぞれの実施例および比較例において得られた
4種の変性アルキッド樹脂を用いて、表1に示す如き配
合により各別に塗料を作成し、キシレンでNo4フォー
ド・カップで22秒になるように希釈し、これをエアス
プレーで30〜35μの膜厚に塗装し、次いで130℃
にて20分間焼き付けを行なって試験片を得た。
4種の変性アルキッド樹脂を用いて、表1に示す如き配
合により各別に塗料を作成し、キシレンでNo4フォー
ド・カップで22秒になるように希釈し、これをエアス
プレーで30〜35μの膜厚に塗装し、次いで130℃
にて20分間焼き付けを行なって試験片を得た。
【0031】
【表1】表1:塗料の配合組成 各種油変性アルキッド樹脂溶液 70部 イソ−ブチル化メラミン樹脂ワニス 「ユーバン165」(三井東圧化学(株)製、60%) 30部 酸化チタン 「タイペーク CR−50」(石原産業(株)製) 60部
【0032】それぞれの試験片を用いて、塗膜性能試験
を行なった結果を表2にまとめて示した。なお、試験は
以下の方法で行なった。
を行なった結果を表2にまとめて示した。なお、試験は
以下の方法で行なった。
【0033】1) 色調 日本電色工業(株)製、Z−1001 DP型色差計を
用いて白板に対するΔEを測定した。ΔE(色差)の評
価基準は、次の通りである。 ΔEが、 0〜0.5:ほとんど差なし。 ΔEが、0.5〜2.0:やや差あり。 ΔEが、2.0〜4.0:差あり。
用いて白板に対するΔEを測定した。ΔE(色差)の評
価基準は、次の通りである。 ΔEが、 0〜0.5:ほとんど差なし。 ΔEが、0.5〜2.0:やや差あり。 ΔEが、2.0〜4.0:差あり。
【0034】2) 鉛筆硬度 塗膜を傷付けるのに要する鉛筆(三菱鉛筆(株)製「ユ
ニ」)の硬度で表示した。 3) ゴバン目 カッターで塗面に1mmマスを100個作り、セロファ
ンテープを貼り、剥す操作を5回繰り返して行ない、マ
ス目のハクリ数を調べ塗料の付着状態を評価した。
ニ」)の硬度で表示した。 3) ゴバン目 カッターで塗面に1mmマスを100個作り、セロファ
ンテープを貼り、剥す操作を5回繰り返して行ない、マ
ス目のハクリ数を調べ塗料の付着状態を評価した。
【0035】4) 光沢 60°−60°鏡面反射率(%)で表示した。 5) 耐アルカリ性 試験片を40℃、5%NaOH水溶液中に72時間浸漬
した。 6) 耐酸性 試験片を5%HCl水溶液中に72時間浸漬した。
した。 6) 耐酸性 試験片を5%HCl水溶液中に72時間浸漬した。
【0036】7) 耐水性 試験片を70℃温水中に30日間浸漬した。 8) 耐候性 焼付けした試験片をサンシャインウエザオメーター試験
機(東洋精機(株)製)でブラックパネル温度63℃、
水スプレー毎時12分間の条件で1000時間暴露した
後、60°鏡面反射率を測定して光沢保持率を算出し
た。
機(東洋精機(株)製)でブラックパネル温度63℃、
水スプレー毎時12分間の条件で1000時間暴露した
後、60°鏡面反射率を測定して光沢保持率を算出し
た。
【0037】9) 耐黄変性 試験片を150℃で30分間焼き付け後の色調を、視覚
により判定した。 ◎:焼き付け前の色調と比較して、差が認められなかっ
た。 ○:焼き付け前の色調と比較して、ほとんど差が認めら
れなかった。 △:焼き付け前の色調と比較して、やや黄変化した。 ×:焼き付け前の色調と比較して、かなり黄変化した。
により判定した。 ◎:焼き付け前の色調と比較して、差が認められなかっ
た。 ○:焼き付け前の色調と比較して、ほとんど差が認めら
れなかった。 △:焼き付け前の色調と比較して、やや黄変化した。 ×:焼き付け前の色調と比較して、かなり黄変化した。
【0038】
【表2】表2:130℃−20分間焼付の場合の塗膜性能 実 施 例 比 較 例 1 2 1 2 色調 0.5 0.3 2.5 0.4 鉛筆硬度 H H H B ゴバン目 100/100 100/100 100/100 96/100 光沢 98.0 97.5 96.0 95.0 耐アルカリ 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 耐酸性 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 耐水性 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし 耐候性 94.5 91.0 52.0 70.0 耐黄変性 ◎ ◎ × ○
Claims (1)
- 【請求項1】 オレイン酸メチルエステル含量が60重
量%以上で、かつ、リノール酸メチルエステル含量が2
5重量%以下の原料脂肪酸メチルエステルを多価アルコ
ールによりエステル交換を行なった後、得られたエステ
ル交換反応生成物と多塩基酸とを反応させることを特徴
とする油変性アルキッド樹脂の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22347392A JPH0649191A (ja) | 1992-07-30 | 1992-07-30 | 油変性アルキッド樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22347392A JPH0649191A (ja) | 1992-07-30 | 1992-07-30 | 油変性アルキッド樹脂の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0649191A true JPH0649191A (ja) | 1994-02-22 |
Family
ID=16798694
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22347392A Pending JPH0649191A (ja) | 1992-07-30 | 1992-07-30 | 油変性アルキッド樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0649191A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002161132A (ja) * | 2000-11-27 | 2002-06-04 | Kansai Paint Co Ltd | アルキド樹脂の製造方法 |
US6537456B2 (en) | 1996-08-12 | 2003-03-25 | Debasish Mukhopadhyay | Method and apparatus for high efficiency reverse osmosis operation |
US7320756B2 (en) | 2001-05-05 | 2008-01-22 | Debasish Mukhopadhyay | Method and apparatus for treatment of feedwaters by membrane separation under acidic conditions |
-
1992
- 1992-07-30 JP JP22347392A patent/JPH0649191A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6537456B2 (en) | 1996-08-12 | 2003-03-25 | Debasish Mukhopadhyay | Method and apparatus for high efficiency reverse osmosis operation |
JP2002161132A (ja) * | 2000-11-27 | 2002-06-04 | Kansai Paint Co Ltd | アルキド樹脂の製造方法 |
US7320756B2 (en) | 2001-05-05 | 2008-01-22 | Debasish Mukhopadhyay | Method and apparatus for treatment of feedwaters by membrane separation under acidic conditions |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100219354B1 (ko) | 열경화성폴리에스테르수지 | |
DE3131048A1 (de) | Verfahren zur herstellung von gehaerteten harzen auf basis von siliconharzen und epoxyharzen | |
US3446764A (en) | Solvent composition for water reducible resin dispersions | |
KR20170093011A (ko) | 내열성 및 용제 용해성이 우수한 폴리에스테르 수지 및 이를 함유하는 코팅 조성물 | |
US4997480A (en) | Alkyd resins and the use thereof for high solids coatings | |
JPS6324023B2 (ja) | ||
DE2407566C2 (de) | Polysiloxanmodifizierte Überzugsmittel | |
JPH0649191A (ja) | 油変性アルキッド樹脂の製造方法 | |
JPH0649845B2 (ja) | 缶用オーバーコートクリア塗料組成物および該組成物を用いた塗膜形成方法 | |
DE3634780A1 (de) | Ueberzugsmittel | |
DE2525066B2 (de) | Warmhaertende beschichtungszusammensetzung mit hohem feststoffgehalt | |
US3108089A (en) | Nondrying alkyd resins, and amine-formaldehyde resin coating compositions plasticized therewith | |
US3956210A (en) | Coating compositions comprising derivatives of autoxidizable maleinized fatty acids | |
DE2441922A1 (de) | Lufttrocknende, fettsaeuremodifizierte alkydharze | |
JP5794880B2 (ja) | 水性分散体およびその製造方法 | |
US4217257A (en) | Alkyd resins with use of multifunctional monomers | |
US5198528A (en) | Diallyl ether high solids alkyd | |
DE2439548A1 (de) | Wassermischbare reaktivverduenner | |
US4145319A (en) | Process for preparing water-soluble alkyds modified with multifunctional monomers | |
US1979260A (en) | Mixed synthetic oil and product derived therefrom | |
US3766118A (en) | Water soluble alkyd resins | |
US3238161A (en) | Furan carboxylic acid-modified alkyd resin and process of making the same | |
US2920054A (en) | Coating composition comprising nitrocellulose and alkyd resin and article coated therewith | |
RU2249017C1 (ru) | Способ получения алкидной смолы (варианты) и лакокрасочный материал на ее основе | |
JP2013209433A (ja) | ポリエステル樹脂水性分散体の製造方法 |