JPH0648743A - ガラス溶解炉 - Google Patents

ガラス溶解炉

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JPH0648743A
JPH0648743A JP22093392A JP22093392A JPH0648743A JP H0648743 A JPH0648743 A JP H0648743A JP 22093392 A JP22093392 A JP 22093392A JP 22093392 A JP22093392 A JP 22093392A JP H0648743 A JPH0648743 A JP H0648743A
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glass melting
melting furnace
furnace
dome
combustion chamber
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SUN ENGINEERING
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SAN ENG KK
SUN ENGINEERING
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B5/00Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture
    • C03B5/06Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture in pot furnaces

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Crucibles And Fluidized-Bed Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 坩堝であるオープンポットの炉本体への搬
入、搬出を簡単な作業により容易にしかも確実に行なえ
るようにする。 【構成】 炉本体4を、下部筒状部2とその上部開口を
覆うドーム状天井部3とで上下に二分割して構成する。
この炉本体内の燃焼室6底部にオープンポット5を配置
し、かつこのオープンポットに向って燃焼ガスを噴射す
るバーナ9を、ドーム状天井部に設ける。炉本体の一側
に固定柱20を立設し、この固定柱に対し可動筒22を
回動可能な状態で嵌装し、さらにこの可動筒を、昇降手
段23で固定柱に対し上下動可能に設ける。この可動筒
から側方に延設されてドーム状天井部に連接されるアー
ム部24とを設ける。オープンポットの搬入、搬出時に
ドーム状天井部を持ち上げながら回動させ、下部筒状部
の上部開口を開放する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、坩堝として一個または
複数個のオープンポットを用いてなる単独窯または連帯
窯によるガラス溶解炉に関し、特に炉内に配置されるオ
ープンポットの出し入れ作業を容易に行なえるようにし
たガラス溶解炉に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば工業炉等に用いられるガラス溶
解炉として、一個または複数個の坩堝(ねこつぼ、オー
プンポット等)を炉内に設置してなる単独窯や連帯窯
が、従来から一般に知られている。
【0003】ところで、この種のガラス溶解炉におい
て、炉本体内からの坩堝の出し入れを行なうにあたって
従来一般には、炉本体の側部断熱壁の一部を側方に開口
させて形成し、この開口を開閉する開閉扉を設け、この
開閉扉を必要に応じて開閉することにより行なってい
た。
【0004】すなわち、このような従来のガラス溶解炉
では、炉本体の側部断熱壁を構成する一部を、可動可能
に構成することにより、開閉可能に構成しているもので
あった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来構造によるガラス溶解炉では、たとえば角型形状
あるいは一側部を平面形状として炉本体を形成し、この
平面部分を開閉扉として分割し、キャスタ等で可動自在
に構成することで、燃焼室を開閉可能としているだけの
ものであり、構造が複雑化し、開閉扉の開閉動作も面倒
かつ煩雑である等の不具合を避けられないものであっ
た。
【0006】特に、上述した炉本体の一側部を開閉扉と
して構成する場合には、蝶番構造あるいはスライド構造
を採用し、他の断熱壁を同様の構造を有する扉を可動自
在に構成することが必要で、炉本体が大型化する程、扉
の開閉構造も大掛かりとなり、しかもその固定壁部との
間のシールも面倒でかつ確実性に欠けるという問題を有
していた。
【0007】さらに、上述したガラス溶解炉では、燃焼
室を形成する炉本体の断熱壁を、できるだけ熱放散が最
小限となるような形状とすることが望まれるが、上述し
たように側壁部の一部を開閉扉とするには、断熱壁の形
状が場所によって異なる形状とする必要があり、放熱量
を最小限に抑えて、熱効率を高め、ガラス溶解炉として
の機能を発揮させるうえでは問題をもつものであった。
【0008】特に、近年では、オープンポットを坩堝と
して用いた小型なガラス溶解炉に対しての需要が大きく
なっているが、上述した従来構造では、炉本体の小型化
や使い易さの面で問題であり、断熱壁の構造を始めとし
て、坩堝の出し入れも容易に行なえるような何らかの対
策を講じることが望まれている。
【0009】すなわち、このような小型なガラス溶解炉
にあっては、その加熱温度が約1500℃前、後にも及ぶこ
とで、一般的な工業炉のように 700℃未満でよいものと
は炉各部の構成等を始めとしてバーナ等の配設状態を含
めた燃焼系の構成等に特別な配慮を必要とするもので、
このような点を考慮ししかも多品種少量生産向きのガラ
ス溶解炉の出現が要望されている。
【0010】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、オープンポットを坩堝として用いた小型の
炉本体において、オープンポットの寿命や割れ等を生じ
た際の交換や保守点検を行なう際に、燃焼室をきわめて
簡単な操作によって開放し、オープンポットの搬入、搬
出をきわめて簡単かつ確実に行なえるとともに、開閉部
分でのシールも比較的容易に行なえ、炉本体内の燃焼室
での熱効率を高めることも可能で、特に小型なガラス溶
解炉に用いて効果を発揮でき、コスト的にも安価である
ガラス溶解炉を得ることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような要請に応える
ために本発明に係るガラス溶解炉は、下部筒状部とその
上部に載置されるドーム状天井部とによって上下に二分
割して構成されかつ内部に燃焼室を形成する炉本体と、
この炉本体内の燃焼室底部に配置される少なくとも一個
のオープンポットと、このオープンポットに向って燃焼
ガスを噴射するように前記ドーム状天井部に設けられた
ホットスポット型等によるバーナからなり、炉本体の一
側に立設された固定柱と、この固定柱に対し回動可能な
状態で嵌装して支持されるとともに昇降手段によって上
下動可能に設けられた可動筒と、その側方に延設されて
ドーム状天井部に連接されるアーム部を設け、オープン
ポットの搬入、搬出時においてドーム状天井部を持ち上
げながら回動させ、炉本体の下部筒状部の上部開口を開
放するように構成したものである。
【0012】また、本発明に係るガラス溶解炉は、固定
柱に対して可動筒を上下動させる昇降手段として、可動
筒の上端部に螺合して設けられ下端部が前記固定柱の頂
部に回転自在な状態で摺接するねじ軸を用い、このねじ
軸を回転操作手段によって外部から回転操作可能に構成
したものである。
【0013】さらに、本発明に係るガラス溶解炉は、炉
本体の炉内壁を、ドーム状天井部の頂部に設けられて火
炎を噴射するバーナからの燃焼ガスが、天井部中央から
オープンポットの周縁を通ってガス排気通路に至るよう
な形状をもって形成したものである。
【0014】また、本発明に係るガラス溶解炉は、燃焼
室内で炉底部に、複数のオープンポットを等配して配置
させ、かつバーナをドーム状天井部で各オープンポット
に均等に対向するようにして天井部中央部に設けたもの
である。
【0015】さらに、本発明に係るガラス溶解炉は、炉
本体を構成する下部筒状部の側壁部で燃焼室内のオープ
ンポット側部に対応する部分に、ガス排気通路のガス排
気口を開口させたり、炉本体の側部に排熱利用型の徐冷
炉を配設し、かつこの徐冷炉に炉本体を構成する下部筒
状部の側壁部に形成されて燃焼室内の燃焼ガスを排気す
る排気ガス通路を接続したり、あるいは炉本体を構成す
る下部筒状部とドーム状天井部を、平面視円形状を呈す
るように形成したりしているものである。
【0016】
【作用】本発明によれば、固定柱に嵌装されている可動
筒を上昇させ、かつこの可動筒を固定柱回りで回動動作
させることにより、炉本体を構成する下部筒状部上から
ドーム状天井部を側方に回動させ、下部筒状部の上部開
口を開放させることにより、オープンポットの炉本体内
への搬入、搬出を容易に行なえる。
【0017】
【実施例】図1ないし図7は本発明に係るガラス溶解炉
の一実施例を示すものであり、これらの図において、ま
ず、全体を符号1で示すガラス溶解炉の概略構成を簡単
に説明すると、このガラス溶解炉1は、ガラス溶解作業
現場の適宜の設置面Zに、耐熱煉瓦等を積み上げて形成
される筒状断熱壁とその周囲を覆う鉄板等による金属枠
とからなる有底筒状を呈する下部筒状部2と、その上部
開口を閉塞する状態で取外し自在に載置されるドーム状
天井部3とによって上下に二分割して構成される炉本体
4を備えている。なお、このドーム状天井部3も、前記
下部筒状部2と同様に耐熱煉瓦等による断熱壁とその外
側を覆う鉄板等の金属枠とから構成されている。
【0018】そして、上述した炉本体4内には、図1等
から明らかなように、底部に坩堝としてオープンポット
5を載置する燃焼室6が形成され、ドーム状天井部3の
斜め側方に開口されている溶解ガラス取出し口7からオ
ープンポット5内の溶解ガラスを、吹き竿8等で作業者
Hが、溶解ガラスを取出したりできるようになってい
る。なお、上述した取出し口7は、常時は石綿等の断熱
材による蓋体(図示せず)で閉塞されるようになってい
る。また、図中5aは燃焼室6の底部に設けられたオー
プンポット5の底部を支える耐熱煉瓦である。
【0019】さらに、図中9はドーム状天井部3におい
て頂部に設けられ火炎を燃焼室6内に下向きに噴射させ
るように配置されている、たとえばホットスポット型の
バーナである。このバーナ9には、周知の通り、燃料と
燃焼用空気とが導入され、その燃焼ガスを燃焼室6内に
適切に循環供給させ、オープンポット5内のガラス原料
を所要の状態で効率よく溶解させ得るように構成されて
いる。
【0020】ここで、このバーナ9の配設位置および火
炎の噴射方向に合わせて、燃焼室6を構成する炉本体4
の内壁面6aは、燃焼ガスを順次燃焼室6の下方に導
き、オープンポット5の周囲を均一に加熱し、熱効率を
増大させ得るような構成とされている。なお、このよう
なバーナ9として、ホットスポット型のものを用いる
と、上述したような燃焼室6の内壁面と協働して、この
バーナ9からの火炎と燃焼ガスとを、燃焼室6の下方に
適切かつ確実に導き、オープンポット5内および外周部
を効率よく加熱し、ガラス原料を所要の状態に溶解する
うえで効果を発揮し得るものである。
【0021】また、図2ないし図7から明らかなよう
に、炉本体4において下部筒状部2の側壁部で前記燃焼
室6内のオープンポット5の側部に対応する部分には、
前記燃焼ガスのガス排気通路を構成するガス排気口10
が形成され、燃焼室6内を効率よく循環した燃焼ガス
が、外部に排出されるように構成されている。
【0022】ここで、図7中符号11で示すものは、溶
解ガラスから製作した製品を徐々に冷やす徐冷炉で、そ
の上部には燃焼排ガスを排気するガス排気口12が形成
され、かつ前記燃焼室6からの高温排ガスを導いてこれ
を排ガス通路を構成する煙突部として利用するととも
に、その排ガスの熱エネルギの有効利用化を図るように
なっている。
【0023】さて、本発明によれば、上述したようにガ
ラス溶解炉1を構成する炉本体4を、略有底筒状を呈す
る下部筒状部2とその上部開口を閉塞するように載置さ
れるドーム状天井部3とによって上下に二分割して構成
し、かつこの炉本体4の一側で設置面Z上に、固定部2
1により支持した固定柱20を立設するとともに、この
固定柱20に対し可動筒22を、回動可能な状態で嵌装
して支持させ、かつこの可動筒22を、昇降手段23に
よって固定柱20に対し上下動可能に設け、さらにこの
可動筒22から側方に延設されるアーム部24を、前記
ドーム状天井部3の頂部に一体的に連接させて設け、燃
焼室6内へのオープンポット5の搬入、搬出時において
ドーム状天井部3を持ち上げながら回動させ、炉本体4
の下部筒状部2の上部開口を開放し得るように構成した
ところを特徴としている。
【0024】すなわち、本発明によれば、ガラス溶解炉
1を構成するドーム状天井部4を簡単な昇降手段23と
回動軸となる可動筒22に設けたアーム部24によっ
て、炉本体4による燃焼室6内に設置したオープンポッ
ト5を、メンテナンス時や交換時等において、燃焼室6
内に搬入または搬出し得るように構成している。
【0025】ここで、上述した固定柱20に対して可動
筒22を上下動させる昇降手段23としては、可動筒2
2の上端部に固着したナット部25に螺合して設けられ
かつ下端部が前記固定柱20の頂部に回転自在な状態で
摺接するねじ軸26を用い、このねじ軸26を、回転操
作手段としての操作レバー27によって外部から回転操
作可能に構成している。
【0026】特に、このようなねじ軸26の内方端を、
可動筒22に設けたナット部25に螺合させながら固定
柱20の頂部で摺接させると、可動筒22およびこれに
アーム部24を介して連結されているドーム状天井部3
を、きわめて簡単な操作によって、固定柱20に対し相
対的に昇降動作させることが可能となる。これは、上述
した可動筒22が、アーム部24でドーム状天井部3側
に連結され、固定柱20回りでの回動が規制されている
ことから、明らかであろう。
【0027】なお、上述した固定柱20の下端側と先端
側部分には、可動筒22が摺動自在に嵌装して保持され
る摺動部28,28が設けられている。また、上述した
可動筒22の下端側の一部も、連結レバー29でドーム
状天井部3側に連結されている。
【0028】ここで、上述した炉本体4を構成する下部
筒状部2とドーム状天井部3との接合部は、図1、図
3、図4および図7から明らかなように、鉄板等の金属
材により補強して形成され、かつその接合面には、図示
は省略したが、セラミックファイバ等の断熱シール材が
介在して設けられることは言うまでもない。
【0029】以上の構成によるガラス溶解炉1によれ
ば、固定柱20に嵌装されている可動筒22を、図1等
から明らかなように昇降手段23にて上昇させ、かつこ
の可動筒22を、図2に示すように固定柱20回りで回
動動作させ、図中想像線で示す位置まで回動させること
により、炉本体4を構成する下部筒状部2上からドーム
状天井部3を側方に回動させて寄せ、下部筒状部2の上
部開口を開放させることができ、これによりオープンポ
ット5の炉本体4内への搬入、搬出を、きわめて容易に
しかも確実に行なえる。
【0030】ここで、このガラス溶解炉1が小型溶解炉
である場合には、オープンポット5も小さくしかも軽い
ため、作業者が手でもって搬入、搬出することができ
る。勿論、大型のものでは、クレーン等といった適宜の
搬送手段を用いるとよい。
【0031】また、上述した構成では、炉本体4を構成
する下部筒状部2とドーム状天井部3を、平面視円形状
を呈するように形成しており、これにより炉本体4とし
ての放熱効率を必要最小限とし、溶解炉1としての効果
を発揮させ得るという利点もある。
【0032】さらに、上述した炉本体4では、バーナ9
からの燃焼ガスが、ドーム状天井部3の頂部から下向き
に噴射され、燃焼室6の内壁部に沿って、オープンポッ
ト5の回りを加熱しながら、炉底部に向かい、適宜の位
置で合流して炉側部のガスはい菊池10から排気される
もので、燃焼室6内での適切な流れでオープンポット5
内のガラス原料を適切かつ確実に溶解させることがで
き、溶解炉としての機能を発揮させ得るものである。
【0033】ここで、このような構成によるガラス溶解
炉1を用いるガラス溶解作業は、まず、炉本体4内に半
焼成状態のオープンポット5を搬入しその焼成作業を行
ない、次でオープンポット5内にガラス原料を投入し、
炉内を1500℃前後に加熱してガラス原料を溶解し、その
温度を1350〜1400℃程度に維持した状態でガラス成形作
業が行なわれる。なお、このような溶解ガラスとして
は、色ガラス、スキガラス、クリスタルガラス、硬質ガ
ラス、光学ガラス、その他のガラス等、種々の種類に対
応し得るものである。
【0034】また、前述したバーナ9には、図示は省略
したが、燃料と燃焼用空気とが適宜の供給量を制御され
た状態で供給されるようになっている。
【0035】なお、本発明は上述した実施例構造に限定
されず、ガラス溶解炉1各部の形状、構造等を、適宜変
形、変更することは自由で、たとえば炉本体4の構造、
オープンポット5の設置位置や設置数、バーナ9の種類
等を含めた各部の構造等について種々の変形例が考えら
れることは、容易に理解されよう。
【0036】すなわち、燃焼室6内で炉底部に、複数の
オープンポットを等配して配置し、かつバーナ9をドー
ム状天井部3で各オープンポットに均等に対向するよう
にして天井部中央部に設ける等の変形例を採用してもよ
い。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るガラス
溶解炉によれば、下部筒状部とその上部に載置されるド
ーム状天井部とによって上下に二分割して構成されかつ
内部に燃焼室を形成する炉本体と、この炉本体内の燃焼
室底部に配置される少なくとも一個のオープンポット
と、このオープンポットに向って燃焼ガスを噴射するよ
うに前記ドーム状天井部に設けられたホットスポット型
等によるバーナからなり、炉本体の一側に立設された固
定柱と、この固定柱に対し回動可能な状態で嵌装して支
持されるとともに昇降手段によって上下動可能に設けら
れた可動筒と、その側方に延設されてドーム状天井部に
連接されるアーム部を設け、オープンポットの搬入、搬
出時においてドーム状天井部を持ち上げながら回動さ
せ、炉本体の下部筒状部の上部開口を開放するように構
成したので、簡単かつ安価な構造にもかかわらず、燃焼
室内へのオープンポットの搬入、搬出をきわめて簡単な
操作によって、簡単かつ確実に行なえ、しかもガラス溶
解炉としての機能を発揮し得るという利点を奏する。
【0038】特に、本発明に係るガラス溶解炉は、小型
のものである場合に適用してより一層効果を発揮し得る
ものである。
【0039】また、本発明によれば、炉本体を、水平方
向から見て円形状に形成することが可能で、これにより
放熱面積を必要最小限とし、その結果として熱効率を増
大させ、坩堝内のガラス溶解効率をよくすることが可能
で、しかも無駄な断熱壁等は不要となり、コスト的にも
安価にできるという利点を奏するものである。
【0040】さらに、本発明によれば、可動筒に固設し
たナットとこれに螺合されるボルトとを用い、かつこの
ボルトの先端を固定柱の頂部に滑りを生じる状態で押し
当てるように構成しており、このボルトを回転操作する
だけで、簡単にしかも適切にドーム状天井部の持ち上げ
を行なえるもので、またこの状態で可動筒に設けたアー
ム部を回動操作すれば、ドーム状天井部は、下部円筒部
上から側方に位置ずれを生じ、その上部開口を開放し得
るもので、結果として燃焼室内からの坩堝の出し入れを
きわめて簡単にしかも確実に行なえるという利点があ
る。
【0041】また、本発明によれば、小型のガラス溶解
炉を小型化し、かつその構造の簡素化と低コスト化を、
鉄板材と断熱壁との組み合わせによって達成し得るもの
で、その実用上での利点は大きい。
【0042】さらに、本発明によれば、燃焼室内に載置
したオープンポット上方からホットスポット型などによ
るバーナを下向きに燃焼し、その燃焼室の内壁を伝わっ
ての燃焼ガスの循環によって、オープンポット内のガラ
スを、高い効率をもって迅速に溶解し、溶解炉としての
機能を発揮し得るもので、その利点は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガラス溶解炉の一実施例を示す全
体の概略縦断面図である。
【図2】図1を平面方向から見た概略図である。
【図3】図1を正面方向から見た概略図である。
【図4】本発明を特徴づける炉本体を構成する下部筒状
部およびドーム状天井部の概略構成を説明するための分
解図である。
【図5】図4におけるV−V線断面図である。
【図6】図4におけるVI−VI線断面図である。
【図7】図1に示したガラス溶解炉を正面方向から見た
概略図である。
【符号の説明】 1 ガラス溶解炉 2 下部筒状部 3 ドーム状天井部 4 炉本体 5 オープンポット(坩堝) 6 燃焼室 7 溶解ガラス取出し口 8 吹き竿 9 バーナ 10 ガス排気口 11 徐冷炉 20 固定柱 22 可動筒 23 昇降手段 24 アーム部 25 ナット部 26 ねじ軸 27 操作レバー(回転操作手段)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有底筒状を呈する下部筒状部とその上部
    開口を閉塞するように載置されるドーム状天井部とによ
    って上下に二分割して構成されかつ内部に燃焼室を形成
    する炉本体と、この炉本体内の燃焼室底部に配置される
    少なくとも一個のオープンポットと、このオープンポッ
    トに向って燃焼ガスを噴射するように前記ドーム状天井
    部に設けられたバーナとからなり、 前記炉本体の一側に立設された固定柱と、この固定柱に
    対し回動可能な状態で嵌装して支持されるとともに昇降
    手段によって固定柱に対し上下動可能に設けられた可動
    筒と、この可動筒から側方に延設されて前記ドーム状天
    井部に連接されるアーム部とを設け、前記オープンポッ
    トの搬入、搬出時においてドーム状天井部を持ち上げな
    がら回動させ、炉本体の下部筒状部の上部開口を開放す
    るように構成したことを特徴とするガラス溶解炉。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のガラス溶解炉において、 バーナとしてホットスポット型バーナを用い、かつこの
    バーナからの火炎および燃焼ガスを、燃焼室の下方に導
    くように該燃焼室の内壁を形成したことを特徴とするガ
    ラス溶解炉。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載のガラス溶
    解炉において、 固定柱に対して可動筒を上下動させる昇降手段として、
    可動筒の上端部に螺合して設けられ下端部が前記固定柱
    の頂部に回転自在な状態で摺接するねじ軸を用い、この
    ねじ軸を回転操作手段によって外部から回転操作可能に
    構成したことを特徴とするガラス溶解炉。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2または請求項3記載
    のガラス溶解炉において、 炉本体を構成する下部筒状部とドーム状天井部は、その
    少なくとも外殻が鉄板材によって構成され、その内側に
    断熱壁が形成されていることを特徴とするガラス溶解
    炉。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2、請求項3または請
    求項4記載のガラス溶解炉において、 炉本体の炉内壁は、ドーム状天井部の頂部に設けられて
    火炎を噴射するバーナからの燃焼ガスを、天井部中央か
    らオープンポットの周縁を通ってガス排気通路に至るよ
    うな形状をもって形成されていることを特徴とするガラ
    ス溶解炉。
  6. 【請求項6】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4または請求項5記載のガラス溶解炉において、 燃焼室内で炉底部には、複数のオープンポットが等配し
    て配置され、かつバーナはドーム状天井部で前記各オー
    プンポットに均等に対向するようにして天井部中央部に
    設けられていることを特徴とするガラス溶解炉。
  7. 【請求項7】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5または請求項6記載のガラス溶解炉におい
    て、 炉本体を構成する下部筒状部の側壁部で前記燃焼室内の
    オープンポット側部に対応する部分に、ガス排気通路の
    ガス排気口を開口させたことを特徴とするガラス溶解
    炉。
  8. 【請求項8】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5、請求項6または請求項7記載のガラス溶
    解炉において、 炉本体の側部に排熱利用型の徐冷炉を配設し、この徐冷
    炉に前記炉本体を構成する下部筒状部の側壁部に形成さ
    れて燃焼室内の燃焼ガスを排気する排気ガス通路を接続
    したことを特徴とするガラス溶解炉。
  9. 【請求項9】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5、請求項6、請求項7または請求項8記載
    のガラス溶解炉において、 炉本体を構成する下部筒状部とドーム状天井部は、平面
    視円形状を呈するように形成されていることを特徴とす
    るガラス溶解炉。
JP22093392A 1992-07-29 1992-07-29 ガラス溶解炉 Expired - Lifetime JP2630540B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109399899A (zh) * 2018-12-18 2019-03-01 李福全 适用于全氧窖炉的余热退火系统
CN116119900A (zh) * 2023-01-10 2023-05-16 齐鲁工业大学(山东省科学院) 一种玻璃材料制备装置及其使用方法

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