JPH0647682B2 - 金属焼結体の製造方法 - Google Patents

金属焼結体の製造方法

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JPH0647682B2
JPH0647682B2 JP62225240A JP22524087A JPH0647682B2 JP H0647682 B2 JPH0647682 B2 JP H0647682B2 JP 62225240 A JP62225240 A JP 62225240A JP 22524087 A JP22524087 A JP 22524087A JP H0647682 B2 JPH0647682 B2 JP H0647682B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は金属焼結体の製造方法に関し,特に金属焼結体
を製造する工程においてグリーン成形体を射出成形を利
用して製造する新規な方法に関する。
〔従来の技術〕
一般に,金属焼結体を製造する工程で,焼結前のグリー
ン成形体は金属の粉末を圧縮成形することにより,圧粉
体として得られている。これは通常,上下方向からパン
チにより加圧することから,成形体の形状としては円
柱,円筒のような比較的単純なものに制約され,複雑な
形状の製品を得るには焼結上がりの製品に切削,研削等
の後加工を施す必要がある。
一方,いわゆるエンジニアセラミック等を中心とした窯
業製品の分野では,原料粉末に10〜20重量%の有機
バインダーを加え,混合,混練した後,射出成形するこ
とにより複雑形状のグリーン成形体を得,脱バインダ
ー,焼結工程を経て,焼結体製品とすることが工業的に
行なわれ始め,注目されつつある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
金属焼結体の場合も脱バインダーを適切に行うことがで
きれば最終工程は窯業製品と同様に焼結することになる
ことから,上記のような技術は金属製品にも応用可能と
思われる。しかし,窯業製品の場合は取り扱い原料粉末
が,Al2O3,ZrO2等の酸化物を主体としたものがほとんど
である。このため,化学的に非常に安定であり,金属と
は本質的に次のような差異があることからそのまま金属
には適用できないのが現状である。
(1)脱バインダー,焼結工程の雰囲気はセラミックスで
は酸化性雰囲気でも場合によっては支障のないことが多
い。しかし,金属では,酸化によって致命的な特性低下
をきたすことが多いため,不活性ガス,真空中,場合に
よっては還元性雰囲気とする必要がある。
(2)セラミックスと金属では原料粉末そのものの強度が
異なる。特に,金属では延性,展性をもつものが多く,
混練,成形の技術ではセラミックスより高度のものが要
求される。
(3)セラミックスと金属では原料粉末の粒度,形状に差
異があり,同じ組成のバインダーを使用した場合,成形
性,また成形体の強度が異なる。
本発明者らはかかる問題点に鑑み,バインダーの組成と
脱バインダー,焼結の条件を鋭意検討の結果,本発明を
なすに至ったものである。
〔問題点を解決するための手段〕
即ち,本発明は重量%で,メタクリル酸ブチル−アクリ
ル酸ブチル共重合体:20〜60%,高密度ポリエチレ
ン及び線状低密度ポリエチレン,エチレン−アクリル酸
エチル共重合体,並びにエチレン−酢酸ビニル共重合体
の混合物:20〜65%,フタル酸ジエチル,フタル酸
ジブチル,フタル酸ジオクチル,トリメリット酸トリオ
クチルの内一種以上:2〜20%,低密度及び高密度ポ
リエチレンワックスの内少なくとも1種:2〜20%か
らなり,前記低密度ポリエチレンに対する前記高密度ポ
リエチレンの割合が1〜2倍であるバインダー:5〜1
5重量%と金属粉末とを混合,混練した後,射出成形し
てグリーン成形体を得,不活性または還元性ガス雰囲気
中で脱バインダーを行い,焼結工程を経て,後加工なし
に複雑な形状の焼結体を得ることを特徴とする。
このような目的に沿うために,バインダーに要求される
特性としては, (1)溶融粘度が低く,流動性の高いこと。
(2)粉末との濡れ性が良く,かつ結着力の高いこと。
(3)脱バインダー工程でなるべく広い温度範囲で徐々に
ガス化して揮散すること。
(4)熱分解時になるべく多分子化しないこと。
(5)灰分が少ないこと。
等の点が挙げられる。本発明に使用されるバインダーの
各成分はかかる観点から鋭意検討の結果選び出されたも
のであるが,以下にその選定理由を説明する。
(1)高密度ポリエチレン,線状低密度ポリエチレン 無機粉末を高充填する場合,通常は結晶度が低く粉末の
混り易い低密度ポリエチレンが使用されるが,低密度ポ
リエチレンは炭素鎖の枝分かれが多く,熱分解時に分岐
点で炭素鎖が切断されて多分子化し易い。これに対し,
高密度及び線状低密度ポリエチレンではその度合いが少
なく,また機械的強度も高いので,取り扱い易い高強度
のグリーン成形体を与える。強度の点,また脱バインダ
ーの容易な点から薄肉形状製品の場合は,これらの配合
量は多い方が良好な結果となることが多い。
(2)エチレン−アクリル酸エチル共重合体,エチレン−
酢酸ビニル共重合体 これらはいわゆるホットメルト接着剤に多用され,金属
粉末との濡れ性が良好で,強度も高いため粉末粒子を強
く結着する。従って,本発明のように無機粉末をポリマ
ーに高充填する場合には欠くことのできないものであ
る。
(3)メタクリル酸エステル−アクリル酸エステル共重合
体 のポリマーは熱分解性が良好で,200℃以上で定量的
にモノマーを生成して速やかに揮散する。従って,本発
明のように成形後に加熱してバインダーを気化させて除
く場合には好適なポリマーである。
(4)フタル酸ジエチル,フタル酸ジブチル,フタル酸ジ
オクチル,トリメリット酸トリオクチル これらはいわゆる可塑剤であり,材料の流動性,成形性
を向上するために添加される。本発明の目的に沿うには
広い温度範囲で徐々に揮散するのが望ましいので、種々
の分子量のものを組み合わせて使用する必要がある。
(5)低密度ポリエチレンワックス,高密度ポリエチレン
ワックス これらはいわゆる滑剤であり,可塑剤と同様に使用され
る。また,これれは溶融粘度が低く,脱バインダー工程
で,成形体中で表面への移行が容易であり,本発明の目
的に適していると言える。しかし,これらの配合量を多
くし過ぎると成形体の強度を低下させ、取扱いに支障を
生じる場合があるので注意する必要がある。
次に,金属粉末について述べる。
本発明では基本的には焼結体として使用される金属は何
でも用い得る。しかし、その粒度はあまり細かいと同量
のバインダーを加えた時に成形性を低下させ,逆にあま
り粗い場合は焼結性を低下させるので,材質によって異
なるが1〜50μmが良い。また,粉末粒子の形状につ
いては,成形性だけを考えると球が望ましいが,焼結性
を考えると粒同士の接触面積が大きい方が良いので、必
ずしも球が望ましいとは言えなくなる。しかし,たとえ
ばカルボニルニッケルのような特異な形状の粉末は成形
性を著しく阻害するので適さないが,これは例外的なも
のである。なお,バンイダーと金属粉末との混合比は体
積比で言えば,35〜50:65〜50程度が好まし
い。
以下に実施例を挙げ説明するが、本発明はこれらの条件
に限定されるものでないことは勿論である。
〈実施例−1〉 平均粒径10μmのニッケル粉末を水アトマイズ法によ
り得,その粉末と,表−1に示した材料,すなわちメタ
クリル酸ブチル−アクリル酸ブチル共重合体:27.8
%,高密度ポリエチレン及び線状低密度ポリエチレン,
エチレン−アクリル酸エチル共重合体,並びにエチレン
−酢酸ビニル共重合体の混合物:64.4%,フタル酸
ジエチル,フタル酸ジブチル,フタル酸ジオクチル,ト
リメリット酸トリオクチルの混合物:4.4%,低密度
ポリエチレンワックスと高密度ポリエチレンワックスの
混合物:3.3%からなり,前記低密度ポリエチレンに
対する前記高密度ポリエチレンの割合が同じであるバイ
ンダー:9.9重量%とをスーパーミキサーで混合後,
表−1に示した条件,すなわちシリンダー温度140
℃,スクリュー回転数50r.p.mの混練条件の下,30m
/m二軸混練押出機で混練した。この原料をプラスチック
粉砕機で粒径約4m/mに粉砕した。この原料を表−1に
示した条件,すなわちシリンダー,ノズル温度160
℃,射出圧力80kg/cmの成形条件の下で射出成
形を行い,30φ×24φ×10というリング状のグリーン成
形体を得た。次に,この成形体を内容積約4.2の加熱
炉に装入し,0.5/minでH2を流しながら,室温より7
℃/Hrの昇温速度で550℃まで昇温した。その後,5
50℃に8Hr保持した後急冷した。このような条件で脱
バインダーを行なったグリーン成形体の相対密度(成形
体密度/純ニッケルの密度)は61.3%であった。これを
さらに炉中で,400℃/Hrで昇温し,1200℃で2Hr
保持した後急冷するという条件で焼結を行い,相対密度
98.2%の焼結体を得た。
〈実施例−2〉 Fe:48.5wt%−Co:48.5wt%−V:3wt%という組成の
合金のインゴットを溶製し,実施例−1と同様に水アト
マイズ法により平均粒径9μmの粉末とした。この粉末
と,表−1に示した材料,すなわちメタクリル酸ブチル
−アクリル酸ブチル共重合体:27.8%,高密度ポリ
エチレン及び線状低密度ポリエチレン,エチレン−アク
リル酸エチル共重合体,並びにエチレン−酢酸ビニル共
重合体の混合物:64.4%,フタル酸ジブチル,トリ
メリット酸トリオクチルの混合物:4.4%,高密度ポ
リエチレンワックス:3.3%からなり,前記低密度ポ
リエチレンに対する前記高密度ポリエチレンの割合が2
倍であるバインダー:9.9重量%とをスーパーミキサ
ーで混合し,その後表−1に示した条件,すなわちシリ
ンダー温度140℃,スクリュー回転数50r.p.mの混
練条件の下,30m/m二軸混練押出機で混練する。その
後,その原料を実施例−1と同様に粒径約4m/mに粉砕
した。この原料を表−1に示した条件,すなわちシリン
ダー,ノズル温度170℃,射出圧力100kg/cm
の成形条件の下で射出成形を行い,グリーン成形体を
得た。このグリーン成形体について実施例−1と同様に
脱バインダー,焼結を行い相対密度97.1%の焼結体を得
た。
〈比較例−1〉 平均粒径10μmのニッケル粉末を水アトマイズ法によ
り得、表−1に示した組成の原料として実施例−1と同
様の工程に従って焼結まで行なってみた。その結果,脱
バインダー後の成形体には“ふくれ”や変形が見られ,
相対密度はそのために48.8%と低いものであった。これ
をそのまま焼結しても脱バインダー後の成形体の不具合
のため良好な焼結体を得ることができなかった。
〈比較例−2〉 比較例−1と同じニッケル粉末を使用して表−1に示し
た組成の原料として実施例−1と同様の工程に従って焼
結まで行なった。この場合は比較例−1のような“ふく
れ”等が見られなかったものの成形体が割れることが多
く,満足な焼結体は得られなかった。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば,複雑形状の金属焼
結体を後加工なしに得ることができる。また,射出成形
は量産性に優れるため,コスト面でのメリットが大き
く,工業上非常に有益である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メタクリル酸ブチル−アクリル酸ブチル共
    重合体:20〜60%,高密度ポリエチレン及び線状低
    密度ポリエチレン,エチレン−アクリル酸エチル共重合
    体,並びにエチレン−酢酸ビニル共重合体の混合物:2
    0〜65%,フタル酸ジエチル,フタル酸ジブチル,フ
    タル酸ジオクチル,トリメリット酸トリオクチルの内一
    種以上:2〜20%,低密度及び高密度ポリエチレンワ
    ックスの内少なくとも1種:2〜20%からなり、前記
    低密度ポリエチレンに対する前記高密度ポリエチレンの
    割合が1〜2倍であるバインダー:5〜15重量%と,
    残部が平均粒径1〜50μmの金属粉末とからなる混合
    物を射出成形した後,真空中,不活性ガス又は還元性ガ
    ス雰囲気中で加熱して脱バインダーを行い,続いて脱バ
    インダー後の成形体を該金属に適した条件で焼結するこ
    とを特徴とする金属焼結体の製造方法。
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