JPH0647136Y2 - 密封装置 - Google Patents

密封装置

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JPH0647136Y2
JPH0647136Y2 JP1989106859U JP10685989U JPH0647136Y2 JP H0647136 Y2 JPH0647136 Y2 JP H0647136Y2 JP 1989106859 U JP1989106859 U JP 1989106859U JP 10685989 U JP10685989 U JP 10685989U JP H0647136 Y2 JPH0647136 Y2 JP H0647136Y2
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JP
Japan
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annular
sealing lip
radial
annular body
grease
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進一 水田
共和 杉浦
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Koyo Seiko Co Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/72Sealings
    • F16C33/76Sealings of ball or roller bearings
    • F16C33/78Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
    • F16C33/7869Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted with a cylindrical portion to the inner surface of the outer race and having a radial portion extending inward
    • F16C33/7879Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted with a cylindrical portion to the inner surface of the outer race and having a radial portion extending inward with a further sealing ring
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
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    • F16C33/72Sealings
    • F16C33/76Sealings of ball or roller bearings
    • F16C33/80Labyrinth sealings

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、自動車のハブユニット内部の軸受などに用い
られる密封装置に係り、特に、各種のシーリングリップ
を有する第1環体と、前記シーリングリップが接触させ
られる第2環体とを組み合わせた構造の密封装置に関す
る。
〈従来の技術〉 従来のこの種の密封装置の一例を第2図に示して説明す
る。第2図は、上側半分を示した半断面図であり、実際
には下側半分が上側半分と上下対称となる。
この密封装置は、例えば、ハブケース(図示せず)に車
軸1を支持させるための転がり軸受(通常はアンギュラ
玉軸受や円錐ころ軸受など)において、その内部空間X
と外部空間Yとを遮断することにより、内部空間Xへの
泥水等の異物の侵入を防止するとともに、外部空間Yへ
のグリースの漏れ出しを防止するために用いられる。
図示するように、軸受は、径方向内外で同心状に配され
て相対回転する外側部材としての外輪2と、内側部材と
しての内輪5とを備えている。
外輪2の内周面肩部には断面ほぼL形の第1環体4が内
嵌固定されている。第1環体4は、外輪2に直接固定さ
れる外側筒状部4Aと、この外側筒状部4Aと一体の径方向
環状板部4Bと、径方向環状板部4Bと一体で前記外側筒状
部4Aと同方向にわずかに延びる内側筒状部4Cとから構成
されている。内輪5の外周面肩部に断面ほぼL形の第2
環体6が外嵌固定されている。第2環体6は、内輪5に
直接固定される内側筒状部6Aと、この内側筒状部6Aと一
体の径方向環状板部6Bとから構成されている。第1環体
4の外側筒状部4Aと第2環体6の内側筒状部6Aは径方向
で対向し、両径方向環状板部4B,6Bは軸方向で対向して
いる。第1環体4の径方向環状板部4Bは軸方向内側に位
置し、第2環体6の径方向環状板部6Bは軸方向外側に位
置している。
第1環体4と第2環体6との間を密封するためのシール
部材3が第1環体4における内側筒状部4Cに焼き付けに
よって被着されている。シール部材3は、第2環体6に
おける径方向環状板部6Bの内側面に軸受外部側に斜めに
延びて弾性圧接された環状の1つのダストシーリングリ
ップ3Aと、第2環体6における内側筒状部6Aの外周面に
弾性圧接された環状の2つのオイルシーリングリップ3
B,3Cとを有している。このオイルシーリングリップ3Bは
軸受外部側に、オイルシーリングリップ3Cは軸受内部側
にそれぞれ斜めに延びている。
第2環体6とダストシーリングリップ3Aとオイルシーリ
ングリップ3Bとで囲まれた環状空間部分にグリース7Aが
充填され、第2環体6と両オイルシーリングリップ3B,3
Cで囲まれた環状空間部分にグリース7Bが充填されてい
る。
以上のように構成された密封装置は、内部空間Xのグリ
ースが外部空間Yに漏れ出すことを防止するとともに、
外部空間Yの泥水等の異物が内部空間Xに侵入するのを
防止する。グリース7A,7Bは、各リップ3A,3B,3Cと第2
環体6との接触面での摩擦抵抗を軽減して摩耗を抑制す
るとともに、温度上昇を抑えて熱劣化を抑制し、併せ
て、内部空間Xへの異物侵入防止を充分に確実なものと
する。
各リップ3A,3B,3Cはまた、内部空間Xと外部空間Yとの
間に温度差が生じたとき、次のように機能する。
すなわち、外部空間Yの温度が内部空間Xよりも高くな
り、外部から内部に向かう圧力が生じた場合、その圧力
によって、外部に向かって斜めに延びて径方向環状板部
6Bに弾性圧接されたダストシーリングリップ3Aは径方向
環状板部6Bに対する弾性圧接力が増大するので、その圧
力にもかかわらず異物の侵入を確実に防止する。逆に、
内部空間Xの温度が外部空間Yよりも高くなり、内部か
ら外部に向かう圧力が生じた場合、その圧力によって、
内部に向かって斜めに延びて内側筒状部6Aに弾性圧接さ
れたオイルシーリングリップ3Cは内側筒状部6Aに対する
弾性圧接力が増大するので、その圧力にもかかわらず内
部空間X内のグリースの漏れ出しを確実に防止する。
以上のように、上記した従来の密封装置は、充分に高い
密封機能を発揮する。
〈考案が解決しようとする課題〉 しかしながら、より厳しい環境下でも同様に高い密封機
能を発揮することが求められるようになってきている現
状にあっては、従来の密封装置では対応しきれない可能
性がある。
すなわち、内圧が異常に高くなる条件下においては、そ
の異常高内圧によってオイルシーリングリップ3Cの内側
筒状部6Aに対する弾性圧接力が増すものの、オイルシー
リングリップ3Cが大きく変形してグリース7Bを圧迫し、
グリース7Bでの異常高圧が、軸受外部に向けて斜めに延
び内側筒状部6Aに弾性圧接されたオイルシーリングリッ
プ3Bを押し開く。すると、その異常高圧がグリース7Aを
介してダストシーリングリップ3Aに作用するようにな
り、ダストシーリングリップ3Aも押し開かれてしまう。
その結果、第1環体4の外側筒状部4Aと第2環体6の径
方向環状板部6Bの端部との間にラビリンス密封部が存在
しているとはいうものの、そのラビリンス密封部の面積
は僅かなため、どうしてもグリース7Aが外部に漏れ出し
たり、外部からグリース7Aに泥水等の異物が侵入するこ
とがある。
逆に、外圧が異常に高くなる条件下においては、その異
常高外圧によってダストシーリングリップ3Aの径方向環
状板部6Bに対する弾性圧接力が増すものの、ダストシー
リングリップ3Aが大きく変形してグリース7Aを圧迫し、
さらにグリース7Aの異常高圧によってオイルシーリング
リップ3Bを大きく変形させてグリース7Bを圧迫し、オイ
ルシーリングリップ3Cが押し開かれてしまう。その結
果、グリース7Bが内部空間Xに漏れ出すことがある。
以上は密封装置における『呼吸現象』と呼ばれるもので
あるが、前者,後者いずれの場合も、グリース7A,7Bが
漏れ出してグリース量の不足を来すと、各リップ3A,3B,
3Cと第2環体6との接触面での摩擦抵抗が増大して摩耗
が進行するとともに、昇温による熱劣化が激しくなり、
その結果として、気密機能が充分に発揮されなくなって
しまうという不都合を招来する。また、前者の場合のよ
うにグリース7Aに泥水等の異物が侵入すると、グリース
の潤滑性能が劣化し、前述同様の不都合を招来する。
本考案は、このような事情に鑑みてなされたものであっ
て、内圧,外圧が異常に高くなる厳しい条件下において
も、所期どおりの高い密封機能を発揮させることができ
るようにすることを目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 本考案は、このような目的を達成するために、 径方向内外で同心状に配されて相対回転する部材のうち
の外側部材に内嵌固定された外側筒状部およびこの外側
筒状部と一体の径方向環状板部からなる断面ほぼL形の
第1環体と、 この第1環体の外側筒状部および径方向環状板部の各々
に対向する状態で内側部材に外嵌固定された内側筒状部
およびこの内側筒状部と一体の径方向環状板部からなる
断面ほぼL形の第2環体と、 前記第1環体に被着され、前記第2環体における内側筒
状部の外周面に弾性圧接された環状のオイルシーリング
リップおよび前記第2環体における径方向環状板部の内
側面に弾性圧接された環状のダストシーリングリップを
有するシール部材と、 前記第2環体,オイルシーリングリップおよびダストシ
ーリングリップで囲まれた環状空間部分に充填されたグ
リースとを備えた密封装置において、次のような構成を
とる。
本考案の密封装置では、 前記第2環体の径方向環状板部に、前記第1環体の径方
向環状板部側に向けて突出する状態に環状隆起部が形成
されているとともに、 前記シール部材におけるダストシーリングリップが、前
記環状隆起部の外側周面にリップ先端部が軸受外部側に
向いて弾性圧接される第1のダストシーリングリップ
と、前記環状隆起部の内側周面にリップ先端部が軸受内
部側に向いて弾性圧接される第2のダストシーリングリ
ップとからなっていることに特徴を有する。
〈作用〉 上記構成による作用は、次のとおりである。
すなわち、内圧が異常に高くなるなどしてオイルシーリ
ングリップが大きく変形されてオイルシーリングリップ
側に充填されているグリースを圧迫したとしても、第2
ダストシーリングリップが環状隆起部の内側周面により
強く弾性圧接される結果、第1,第2の両ダストシーリン
グリップ間の環状空間部分にオイルシーリングリップ側
のグリースが流入することはない。そのオイルシーリン
グリップ側のグリースの圧力は第2ダストシーリングリ
ップによって強力に受け止められる。したがって、第1,
第2の両ダストシーリングリップ間のグリースに第2ダ
ストシーリングリップからの圧力がかかるとしても、そ
の圧力は第2ダストシーリングリップにおいて既に大幅
に減衰されているから、僅かな圧力でしかない。
そして、環状隆起部と第1,第2のダストシーリングリッ
プとで囲まれた環状空間部分は、回転軸心からの半径が
大きく、それだけこの環状空間部分の容積は大きくなる
から、圧力の分散性が高くなり、第1ダストシーリング
リップを押し開くまでには至らない。
また、逆に、外圧が異常に高くなった場合は、第1ダス
トシーリングリップが環状隆起部の外側周面により強く
弾性圧接される結果、その異常高外圧は第1ダストシー
リングリップによって強力に受け止められる。したがっ
て、第1,第2の両ダストシーリングリップ部間のグリー
スに第1ダストシーリングリップからの圧力がかかると
しても、その圧力は第1ダストシーリングリップにおい
て既に大幅に減衰されていて僅かな圧力となっていると
ともに、大きな容積をもつ第1,第2の環状空間部分での
圧力分散性の高さから、第2ダストシーリングリップを
押し開くまでには至らない。
〈実施例〉 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1図は本考案の一実施例に係る密封装置の上側半分を
示した半断面図であり、実際には下側半分が上側半分と
上下対称となる。
径方向内外で同心状に配されて相対回転する外側部材と
しての外輪10と、内側部材としての内輪11とを備えてい
る。外輪10の内周面肩部に断面ほぼL形の第1環体20が
内嵌固定されている。第1環体20は、外輪10に直接固定
される外側筒状部21と、この外側筒状部21の一端から径
方向内方に一体的に延びる径方向環状板部22と、径方向
環状板部22と一体で前記外側筒状部21と同方向にわずか
に延びる内側筒状部23とから構成されている。内輪11の
外周面肩部には断面ほぼL形の第2環体30が外嵌固定さ
れている。第2環体30は、内輪11に直接固定される内側
筒状部31と、内側筒状部31の一端から径方向外方に一体
的に延びる径方向環状板部32と、径方向環状板部32と一
体で前記内側筒状部33と同方向にわずかに延びる外側筒
状部33とから構成されている。
第1環体20の外側筒状部21と第2環体30の内側筒状部31
は径方向で対向し、両径方向環状板部22,32は軸方向で
対向している。第1環体20の径方向環状板部22は軸方向
内側に位置し、第2環体30の径方向環状板部32は軸方向
外側に位置している。
第2環体30の径方向環状板部32の径方向中央部におい
て、第1環体20の径方向環状板部22側に向けて断面山形
状の環状隆起部34が一体的に形成されている。また、第
2環体30の外側筒状部33と第1環体20の外側筒状部21と
の間にラビリンス密封部が形成されている。このラビリ
ンス密封部の面積は前記外側筒状部33の長さ分だけ大き
くされている。
そして、第1環体20にはシール部材40が焼き付けによっ
て被着されている。シール部材40は、第2環体30におけ
る環状隆起部34の傾斜した外側周面34Aにリップ先端が
軸受外部側に向いて弾性圧接される環状の第1ダストシ
ーリングリップ41と、環状隆起部34の傾斜した内側周面
34Bにリップ先端が軸受内部側に向いて弾性圧接される
環状の第2ダストシーリングリップ42を備えている他、
第2図の従来例と同様に、第2環体30における内側筒状
部31の外周面に弾性圧接された環状の第1,第2の2つの
オイルシーリングリップ43,44とを有している。この二
つのオイルシーリングリップ43,44の前記内側筒状部31
への弾性圧接方向は第2図の従来例と同様であるため、
説明は省く。
環状隆起部34と第1,第2のダストシーリングリップ41,4
2とで囲まれた環状空間部分にグリース12が充填され、
径方向環状板部32と第2ダストシーリングリップ42と第
1オイルシーリングリップ43とで囲まれた環状空間部分
にグリース13が充填され、さらに、筒状部31と第1,第2
のオイルシーリングリップ43,44で囲まれた環状空間部
分にグリース14が充填されている。
第1,第2のダストシーリングリップ41,42と環状隆起部3
4とで囲まれグリース12を充填している環状空間部分
は、両ダストシーリングリップ41,42が回転軸心から比
較的遠い距離に位置しているので、その容積は充分に大
きなものとなっている。
次に、このように構成された密封装置の機能を説明す
る。
温度変動等によって内部空間Xの圧力が異常に高くなっ
た場合、その異常高内圧によって第2オイルシーリング
リップ44が大きく変形して筒状部31に対する弾性圧接力
が増大し、内部空間X内のグリースが外部に漏れ出すの
を阻止するが、第2オイルシーリングリップ44の大きな
変形によってグリース14を圧迫し、その結果、第1オイ
ルシーリングリップ43が押し開かれてグリース13が圧迫
され、第2ダストシーリングリップ42に高内圧がかか
る。
しかし、第2ダストシーリングリップ42は環状隆起部34
の内側周面34Bにより強く弾性圧接される結果、その閉
止作用が増大し、グリース12にグリース13が流入するこ
とはない。
グリース13の高内圧は、第2ダストシーリングリップ42
によって強力に受け止められて大幅に減衰されるから、
第2ダストシーリングリップ42を介してグリース12に圧
力がかかるとしても、その圧力は小さな圧力まで低下し
ていることになる。また、グリース12を充填している環
状空間部分の容積が大きく圧力分散性が高いこともあっ
て、第1ダストシーリングリップ41が押し開かれること
はない。
逆に、内部空間Xの圧力が異常低下し、相対的に外部空
間Yの圧力が異常に高くなった場合、その異常高外圧に
よって第1ダストシーリングリップ41が大きく変形して
環状隆起部34の外側周面34Aに対する弾性圧接力が増大
し、外部空間Yから泥水等の異物が侵入するのを阻止す
るとともに、第1ダストシーリングリップ41の大きな変
形によってグリース12を圧迫するとしても、第1ダスト
シーリングリップ41にかかった異常高外圧は既に第1ダ
ストシーリングリップ41によって強力に受け止められて
大幅に減衰されるから、また、グリース12を充填してい
る環状空間部分の容積が大きく圧力分散性が高いことも
あって、第2ダストシーリングリップ42が押し開かれる
ことは著しく抑制される。
たとえ、僅かに押し開かれてグリース13に侵入しても、
その圧力が第1オイルシーリングリップ43を筒状部31に
弾性圧接すること、及びその圧力が小さくなっているこ
とから、グリース14に対する圧力は殆どなく、第2オイ
ルシーリングリップ44が押し開かれることはない。
以上のように、内圧,外圧が異常に高くなる厳しい条件
下においても、呼吸現象が防止され、充填グリースの漏
れ出しがなく、また、泥水等の異物の侵入もなくなり、
グリース不足に起因した摩耗や熱劣化、異物侵入に起因
した潤滑性能の劣化を招かずにすみ、所期どおりの高い
密封機能を発揮させることができるのである。
異常圧力がかからない平常時においては、従来例と同
様、むしろそれ以上に高い密封機能を発揮できることは
いうまでもない。
また、環状板部32に一体に外側筒状部33を設けて、筒状
部21との間のラビリンス面積を増やしているから、泥水
等の異物の侵入防止の効果を一層高いものにできる。
ところで、第1,第2のオイルシーリングリップ43,44の
うち、内側の第1オイルシーリングリップ43を省略した
状態で実施してもよい。
〈考案の効果〉 以上説明したように、本考案によれば、次の効果が発揮
される。
すなわち、環状隆起部と第1,第2のダストシーリングリ
ップとで囲まれた環状空間部分は、回転軸心からの半径
が大きく、それだけこの環状空間部分の容積を大きくで
きるから、圧力の分散性を高いものにすることができ
る。
そして、外圧が異常に高くなり第1ダストシーリングリ
ップに高圧力が作用したとき、第1ダストシーリングリ
ップが環状隆起部の外側周面により強く弾性圧接させら
れて、その高圧力が第1ダストシーリングリップで強く
受け止められることになり、逆に、内圧が異常に高くな
り第2ダストシーリングリップに高圧力が作用したと
き、第2ダストシーリングリップが環状隆起部の内側周
面により強く弾性圧接させられて、その高圧力が第2ダ
ストシーリングリップで強く受け止められることにな
る。
第1,第2の両ダストシーリングリップ間のグリースに対
して第1または第2のダストシーリングリップからの圧
力がかかるとしても、その圧力はすでに第1または第2
のダストシーリングリップにおいて大幅に減衰されてい
るから、僅かな圧力でしかなく、しかも、その環状空間
部分での圧力分散性が高いことから、第2または第1の
ダストシーリングリップの押し開きが阻止されることに
なる。
以上の結果として、呼吸現象が防止され、充填グリース
の漏れ出しがなく、また、泥水等の異物の侵入もなくな
り、グリース不足に起因した摩耗や熱劣化、異物侵入に
起因した潤滑性能の劣化を招かずにすみ、内圧,外圧が
異常に高くなる厳しい条件下においても、所期どおりの
高い密封機能を発揮させることができるのである。
【図面の簡単な説明】 第1図は本考案の一実施例に係る密封装置の上側半分を
示した半断面図、第2図は従来例の密封装置の上側半分
を示した半断面図である。 10……外輪、11……内輪、 20……第1環体、21……外側筒状部、 22……径方向環状板部、30……第2環体、 31……内側筒状部、32……径方向環状板部、 34……環状隆起部、 34A……環状隆起部の外側周面、 34B……環状隆起部の内側周面、 40……シール部材、 41……第1ダストシーリングリップ、 42……第2ダストシーリングリップ、 43……第1オイルシーリングリップ、 44……第2オイルシーリングリップ、 12〜14……グリース。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】径方向内外で同心状に配されて相対回転す
    る部材のうちの外側部材に内嵌固定された外側筒状部お
    よびこの外側筒状部と一体の径方向環状板部からなる断
    面ほぼL形の第1環体と、 この第1環体の外側筒状部および径方向環状板部の各々
    に対向する状態で内側部材に外嵌固定された内側筒状部
    およびこの内側筒状部と一体の径方向環状板部からなる
    断面ほぼL形の第2環体と、 前記第1環体に被着され、前記第2環体における内側筒
    状部の外周面に弾性圧接された環状のオイルシーリング
    リップおよび前記第2環体における径方向環状板部の内
    側面に弾性圧接された環状のダストシーリングリップを
    有するシール部材と、 前記第2環体,オイルシーリングリップおよびダストシ
    ーリングリップで囲まれた環状空間部分に充填されたグ
    リースとを備えた密封装置において、 前記第2環体の径方向環状板部に、前記第1環体の径方
    向環状板部側に向けて突出する状態に環状隆起部が形成
    されているとともに、 前記シール部材におけるダストシーリングリップが、前
    記環状隆起部の外側周面にリップ先端部が軸受外部側に
    向いて弾性圧接される第1のダストシーリングリップ
    と、前記環状隆起部の内側周面にリップ先端部が軸受内
    部側に向いて弾性圧接される第2のダストシーリングリ
    ップとからなっていることを特徴とする密封装置。
JP1989106859U 1989-09-12 1989-09-12 密封装置 Expired - Lifetime JPH0647136Y2 (ja)

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