JPH0646918Y2

JPH0646918Y2 - 印刷物処理装置

Info

Publication number: JPH0646918Y2
Application number: JP17243086U
Authority: JP
Inventors: 武美渡辺
Original assignee: 株式会社金田機械製作所
Priority date: 1986-11-10
Filing date: 1986-11-10
Publication date: 1994-11-30
Anticipated expiration: 2001-11-10
Also published as: JPS6377945U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、新聞等の印刷物処理装置の改良に係り、印刷
物の折り装置と包装結束装置とを有機的に連結すること
により、発送場所等を別途に設けなくてもよい様にした
印刷物処理装置に関する。

（従来の技術）一般に、発行部数の少ない新聞社等に於いては、輪転機
から排出されてくる新聞を人手によつて処理している。
即ち、第６図に示す如く三角板A,ニツピングローラB,鋸
胴C,折り胴Ｄ及びフアンＥ等から成る輪転機の折り装置
から新聞がコンベヤＦ上へ連続的に排出されてくるとき
に、これを一定部数毎に機械的に蹴り出して区分し、紙
取作業者が前記区分に従つてコンベヤＦから一定部数の
新聞を取り出して束にした後、この束を適当数交互に積
重ねて包装工程へ移送し、ここで包装・結束したあと発
送場へ送つている。

一方、高速輪転機を備えた発行部数の多い新聞社等で
は、所謂カウンタ・スタツカを別に設けて輪転機の折り
装置とスタツカ間をキヤリヤ装置で連結し、前記カウン
ト・スタツカで自動的に一定部数の新聞を集積すると共
にこれを自動結束するようにしている。

しかし乍ら、前者の人手による新聞等の印刷物処理に於
いては、紙取作業者の労働が過重になると共に複数の交
替要員を必要とし、印刷物の処理コストが高騰するとい
う難点がある。

又、後者のカウンタ・スタツカを用いる処理装置に於い
ては、設備費が大幅に高騰するだけでなく、スタツカ等
の設置に拡大なスペースを必要とし、様々な支障を起生
する。

（考案が解決しようとする問題点）本考案は、従前の輪転機の印刷物処理に於ける上述の如
き問題、即ち人手による印刷物の処理では、処理能率
が低くなるうえ、人件費等による処理コストの高騰が避
けられないこと、カウンタ・スタツカによる印刷物の
処理では、設備費が高騰するうえ、スタツカ等の設置に
拡大なスペースを必要とすること、等の問題を解決せん
とするものであり、広いスペースと多額の設備費を必要
とすることなく、しかも無人で迅速且つ確実に印刷物を
処理し得るようにした印刷物処理装置を提供するもので
ある。

而して、輪転機の折り装置は通常第６図に示す如く、所
謂両出し式構造となつており、三角板A,ニツピングロー
ラB,鋸胴C,折り胴D,フアンＥ等の各部材を夫々セツトで
配設すると共に、走行紙をスリツタＨで新聞２ページ幅
に切断したあと、これを夫々の三角板Ａへ送り込む構成
となつている。

ところが、発行部数が比較的少ない新聞社等では、紙の
走行系路の途中で紙幅を半分に切断して両者を重ね合
せ、一方の折り装置のみを運転して他方の折り装置を予
備として残す方策を取つており、所謂過剰設備の状態に
なつている。

本件考案は、前述の如き折り装置の改造過程に於いて創
作されたものであり、装置の新設は勿論のこと、従前の
両出し式折り装置を活用することによつて極めて経済的
に製作できるものである。

（問題点を解決するための手段）本考案は、輪転機からの印刷済み走行紙を裁断並びに折
り畳みする折り装置１と；該折り装置１の下方に配設さ
れ、前記裁断・折り畳み済みの印刷物の落下方向を切換
制御する切換羽根２と；該切換羽根２の下方に並設さ
れ、所定数量の印刷物を方向を変えて交互に放出する２
基のデリバリ・フアン3,3と；該デリバリ・フアン３の
下方に配設され、フアン３から放出される印刷物を、筒
状の本体13の床板６上に断面視に於いてほぼＵ字状に予
かじめ張架した包装用シート14上に集積して梱包する包
装・結束装置４とを考案の基本構成とするものである。

（作用）折り装置１で所定の形状に裁断・折り畳みされた印刷物
は、切換羽根２を介して片側のフアン３内へ送り込ま
れ、所定部数の送り込みが完了すると、切換羽根２が切
換えられて、引き続き他側のフアン３内へ印刷物が送ら
れる。

一方、フアン３からは、所定数量の印刷物が同一の向き
で、下方に位置する包装用シート14を展張した包装・結
束装置４内へ送出され、所定数量の放出が終ると、他側
のフアン３から所定数量の印刷物が前とは逆向きの姿勢
で放出される。

この様にして、所定数量の印刷物が交互に一定数量だけ
集積されると、包装・結束装置４の前方ドアー５が開放
されると共に床板６が前方へ押し出され、集積物が前方
へ移動される。

また、床板６の押し出しと同時にシート展張機構16が前
方へ押し出され、新たな梱包用シート14が展張されると
共に、結束機構17が作動し、集積物の梱包とシート14の
切断が行なわれる。そして、梱包された印刷物が取り除
かれると、床板６が手前に引き戻され、その後ドアー５
が垂直状態に戻される。

（実施例）以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は本考案に係る印刷物処理装置Ｐの正面図であ
り、第２図はその側面図である。図に於いて１は折り装
置、２は切換羽根、３はデリバリ・フアン、４は包装・
結束装置、５は包装結束装置のドアー、６は包装結束装
置の床板である。

前記折り装置１は、公知の輪転機用折り装置であり、ド
ラツグローラ7,三角板8,ニツピングローラ9,鋸胴10,折
り胴11,折込みローラ12等より構成されている。

前記切換羽根２は、折込みローラ12の下方に位置して下
端部を左右方向へ揺動自在に軸支されており、駆動装置
（図示省略）によりその下端部が左右方向へ間欠的に揺
動される。

前記デリバリ・フアン３は公知の輪転機用折り機に設け
られているものと同一の構造であり、２基のデリバリ・
フアン3,3が対向状に配設され、駆動装置（図示省略）
により夫々矢印方向へ回動自在に支持されている。

包装・結束装置４は第３図乃至第５図に示す如く、前方
にドアー５を回動自在に設けた四角筒形の本体13と、前
後方向へ摺動自在に設けた床板６と、包装用シート14の
供給機構15と、伸縮自在な２基のシート展張機構16a,16
bと、結束機構17等から構成されている。

当該包装・結束装置４は、適当な横幅を有する包装用シ
ート14を本体13上へ展張した状態でデリバリ・フアン３
の下方に配設され、フアン３から放出されてくる印刷物
を積層収容する。

尚、包装・結束装置４の形状や構造は、前記実施例の以
外の如何なるものであつてもよく、包装用シート14上へ
の印刷物の積層収容と、積層された印刷物の梱包とが、
夫々単独に、或いは同時に支障なく行えるものであれば
十分である。

次に、本考案の作動について説明する。

ドラツグローラ７によつて輪転機から引込まれてきた印
刷走行紙は、三角板８によつて縦に二つ折りにされた
後、ニツピングローラ９を介して鋸胴10と折り胴11間へ
送り込まれ、所定の長さ（例えば新聞１頁の長さ）に鋸
胴10によつて切断されると共に、折り胴11によつて中央
から二つ折りされ、折込みローラ12を通して下方へ排出
される。

排出された折り畳み済みの印刷物は、切換羽根２によつ
て左・右何れのデリバリ・フアン３内へ送り込まれ、所
定数量（例えば25部）の印刷物が片側のフアン３内へ送
り込まれると、前記切換羽根２が切換えられ、他方のフ
アン３内へ印刷物が送り込まれる。

この様に、一方のフアン３から所定数量の印刷物が包装
・結束装置４内へ放出されると、次に他方のフアン３か
ら印刷物が包装・結束装置４内へ放出され、装置４の本
体13内には印刷物の束18が交互にその方向を替えて積層
されることになる。

尚、前記一束の印刷物の数量は、切換羽根２の切換時間
内に於ける鋸胴の作動回数によつて計数されており、且
つ片側のフアン３からの印刷物の排出が完了後に他方の
フアン３から印刷物が放出されるように、両フアンの羽
根数及び回転数のタイミングが取られている。

所定数量の印刷物が包装・結束装置４の本体13内に積層
されると、第３図乃至第５図に示す如く装置４のドアー
５が水平方向に回動されると共に、床板６がシリンダー
6aによつて前方へ押し出される。これにより集積物は、
ドアー５の上方へ移動される。

一方、床板６と同期的に両側のシート展張機構16a,16b
が夫々ドアー５の先端位置まで伸長される。これによ
り、包装用シート14の両端部が結束機構17の位置まで移
動され、該結束機構17によりシートの両端部14a,14bが
保持される。

その後、両方のシート展張機構16a,16bは直ちに元の位
置まで引き戻され、引き戻しが終るとシート供給機構15
からシート14が強制的に繰り出され、第４図に示す如く
床板６上にシート14が略Ｕ字状に張架される。この様な
状態になれば、フアン３から再度印刷物がシート14上へ
落下され始める。

又、前記結束機構17は、シート14の両端部14a,14bを保
持すると同時に作動を開示し、集積物に巻回したシート
14の巻き締めと、シート端部の切断を行なう。

集積物の梱包が終れば、梱包物18は外方へ排出されその
後床板６が引き戻されると共にドアー５が垂直姿勢に戻
される。

尚、床板６が引き戻される時点に於いては、シート14上
に印刷物が若干積層されている床板６は無理なく滑動
し、定位置に引き戻される。

（効果）本考案に於いては、輪転機の折り装置と包装・結束装置
とを機能的に組合せると共に、一対のデリバリ・フアン
と切換羽根を設けることにより、所定数量の印刷物を直
接包装・結束装置内へ集積してこれを梱包する構成とし
ている。その結果、従前のカウンタ・スタツカーを使用
するシステムに比較して設備費や設置スペースの大幅な
削減が可能となる。

また、従前の両出し式折り装置を有する設備にあつて
は、これを改修することにより簡単に本考案を実施する
ことができ、経済的にも極めて有利である。

更に、２基のデリバリ・フアンを交互に作動させること
により、印刷物の束をその配列方向を交互に違えて集積
することができ、梱包がより容易となる。

本考案は上述の通り、比較的発行部数の少ない新聞や雑
誌等の印刷に於いて、優れた実用的効果を発揮する印刷
物処理装置である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す正面図であり、第２図は
その側面図である。第３図は包装・結束装置の平面概要図、第４図は包装結
束装置の一部縦断面図、第５図は包装結束装置の作動説
明図である。第６図は公知の両出し式折り機の正面概要図である。Ｐ……印刷物処理装置１……折り装置２……切換羽根３……デリバリ・フアン４……包装・結束装置 14……包装用シート 18……印刷物の束

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】輪転機からの印刷済み走行紙を裁断並びに
折り畳みする折り装置（１）と；該折り装置（１）の下
方に配設され、前記裁断・折り畳み済みの印刷物の落下
方向を切換制御する切換羽根（２）と；該切換羽根
（２）の下方に並設され、所定数量の印刷物を方向を変
えて交互に放出する２基のデリバリ・ファン（３），
（３）と；前記両デリバリ・ファン（３），（３）の中
央部の下方に配設され、両デリバリ・ファン（３），
（３）から放出される印刷物を、筒状の本体（13）の床
板（６）上に断面視に於いてほぼＵ字状に予かじめ張架
した包装用シート（14）上に集積して梱包する１基の包
装・結束装置（４）とより構成した印刷物処理装置。