JPH0646844U - 工作機械のワークパレット及びその保持装置 - Google Patents

工作機械のワークパレット及びその保持装置

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JPH0646844U
JPH0646844U JP9012792U JP9012792U JPH0646844U JP H0646844 U JPH0646844 U JP H0646844U JP 9012792 U JP9012792 U JP 9012792U JP 9012792 U JP9012792 U JP 9012792U JP H0646844 U JPH0646844 U JP H0646844U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワーク加工精度を上げ、長尺パレットを使用
可能とする。 【構成】 ワークパレット5の両端を保持部25,35
で保持し、第1保持機構24では流体圧シリンダ40で
パレット5の第1係合部材21を引張り、第2保持機構
34では流体圧シリンダ70によりパレット5の第2係
合部材22を押す。 【効果】 ワークパレット5は、両端支持形式で、かつ
その軸方向に働く押圧力または引張力で保持され、保持
強度が増し、工具12から荷重を受けても十分耐え、パ
レット5の変形も少ない。よって、ワークに基準孔加工
を施す場合、1列に配列されたワーク間の基準孔加工位
置誤差が少なく、長尺パレットの使用が可能となる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、工作機械において、複数の面にワークを支持可能な多面体状のワー クパレットとその保持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、工作機械によりワークを加工する分野では、ワークパレットの保有台数 を削減するため、ワークパレットを多面体状に形成し、各面にワークを支持可能 とし、ワークパレットを回動割り出しながらワークを加工している。そして、こ のワークパレットを使用して無人化で運転するため、自動ワーク交換装置が設け られている。
【0003】 図8は、従来の無人化自動運転に供されるワークパレット保持装置の構成図で 、同図(A)はワークを保持した状態を示し、同図(B)はワーク交換時の状態 を示す。図示の如く、従来のワークパレット101は、その一端部にパレットを 片側支持するためのコーン状の係合部102を設け、他端部に芯出し用の凹部1 03を形成したものを使用している。一方、このワークパレット101を保持す る保持装置104は、上記係合部102を保持するコーン状の係合孔105を有 する保持機構106と、ワークパレット101の芯出し凹部103に当接するテ ールストック107と、これをパレットの軸方向に移動させる移動手段108と を備えている。 上記構成のワークパレットの保持装置において、ワークパレット101の交換 時には、図8の(A)の状態からテールストック107を後退させ、その後、主 軸109に取り付けた交換アーム110でパレット101のコーン状係合部10 2の基端側チャック部を掴み、保持機構106の係合孔105から離脱させ、ワ ークマガジン111まで搬送し、新たなパレットをマガジン111から抜き出し 、上記と逆の操作で保持機構106に設置していた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなワークパレットの保持装置では、パレットをコーン 状係合部102で片側支持しているため、ワークの加工が、主軸109に取り付 けた工具によって、パレットの軸方向と直交する方向から行われると、その加工 時に工具側から荷重を受け、パレットが変形する可能性がある。パレットが変形 すると、ワークのパレット軸方向での加工誤差が生ずる。この加工誤差を少なく する為には、係合部102と保持機構106との保持状態を強固にする必要があ るが、保持状態を強固にするには、係合部102をパレットの軸方向に長くしな ければならない。そうすると、ワークの取り付け長さに対してパレットの軸方向 長さが大となり、テールストック107と保持機構106との間の距離が大とな るため、保持装置が大型化した。また、テールストック式の保持装置では、テー ルストック107で上記荷重を受けるには不十分であるため、パレット101は 軸方向に長いものを使用することができず、一面に支持できるワークの数および ワークの長さも限定されたものとなっていた。
【0005】 本考案の目的は、一面に支持できるワークの数を増加でき、機械加工の精度を 向上でき、小型化が可能な、工作機械のワークパレット及びその保持装置を提供 することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係るワークパレットは、対向する第1保持機構及び第2保持機構に 両端を保持可能とされるもので、各面に複数のワークを支持可能な多面体状のワ ークパレット本体と、このパレット本体の両端部に固定された第1係合部材及び 第2係合部材とを備え、前記第1係合部材に、パレット本体の軸方向に直交する 方向から第1保持機構に係合案内可能な係合案内部を形成し、この係合案内部の 外周部に芯出し位置決め部を形成し、前記第2係合部材の軸中心に、前記第2保 持機構に係脱自在な芯出し用係合部を形成し、前記芯出し位置決め部及び芯出し 用係合部は、パレット本体の軸方向と直交する加工方向からの荷重に耐えうる剛 性を有するものである。 請求項2に係るワークパレットは、上記請求項1記載のワークパレットと異な り、パレット本体の両端部の第1係合部材及び第2係合部材の両方に、係合案内 部を形成したものである。
【0007】 請求項3に係るワークパレット保持装置は、請求項1又は2記載のワークパレ ットを用いて、そのパレット上のワークをワークパレットの軸方向と直交する方 向から加工する工作機械において、前記ワークパレットの軸方向一端を保持する ための第1保持機構と、前記ワークパレットの軸方向他端を保持するための第2 保持機構とを設け、第1保持機構及び第2保持機構に、ワーク加工中にワークパ レットをその軸方向に押圧力または引張力を与えて保持するための保持部を夫々 設けたものである。 請求項4に係る保持装置は、前記第1保持機構及び第2保持機構のうち少なく とも一方に、ワークパレットの軸方向で前記保持部を互に接近する方向へ押圧力 を与える流体圧シリンダを設けたものである。 請求項5に係る保持装置は、前記ワークパレットの係合案内部を係合保持する 保持機構に、ワークパレットをその軸方向へ保持部と一体的に移動させる手段を 設け、前記保持機構に、ワークパレットの軸方向で前記保持部を互に離間する方 向へ引張力を与える流体圧シリンダを設けたものである。 請求項6に係る保持装置は、前記第1保持機構及び第2保持機構のうち少なく とも一方に、ワークパレットをその軸を中心として回動させる割出し機構を設け たものである。 請求項7に係る保持装置は、前記ワークパレットの係合案内部を保持する保持 機構に、ワークパレットの芯出し位置決め部に係脱自在な係合位置決め部を設け たものである。
【0008】
【作用】
本考案に係るワークパレット及びその保持装置において、工作機械によりワー クパレット上のワークを加工する場合、ワークパレットの両端を、第1保持機構 及び第2保持機構により保持する。この際、芯出し位置決め部及び芯出し用係合 部は、パレット本体の軸方向と直交する加工方向からの荷重に耐えうる剛性を有 するから、パレットの軸方向と直交する方向から加工し、その工具からの荷重を 受けても、その荷重を均等に受けることができ、従来の如く、一端をコーン状の 係合部で受け他端を変形し易いテールストックで受ける場合に比べて、保持強度 が増大し、工具からの荷重に十分耐えることができ、パレットの変形も防止でき る。従って、ワークに基準孔加工を施すような場合などでも、1列に配列された ワーク間の基準孔加工誤差を防止できる。 しかも、請求項3,4,5のように、パレットをその軸方向に押圧力または引 張力を与えて保持すると、その保持強度がより増大する。しかも、押圧力または 引張力を与える手段として、請求項4,5のような流体圧シリンダを用いれば、 簡単な構成で、常に押圧力または引張力を与えることができる。
【0009】 上記の1面のワークの加工完了後、他の面にあるワークを加工するため、割出 し機構により、ワークパレットを回動し、次のパレット面のワークを加工する。 全てのワークを加工した後、流体圧シリンダによる押圧力または引張力を解除し て、ワークパレットを保持部からマガジン側に案内して新たなワークパレットと 交換する。
【0010】 この交換時には、請求項1のように、係合部材に係合案内部を形成すると、パ レット本体の軸方向に直交する方向から保持機構に案内されるので、パレットを その軸方向に移動させる必要がない。そのため、図8に示す従来例では、交換ア ームをパレットの軸方向に移動させながらコーン状係合部を保持機構に係合しな ければならなかったのを、本考案では、その必要がなく、パレットをマガジンか ら保持装置に搬送する搬送装置の構成も簡略化される。 また、交換時にパレットをその軸方向に移動させる必要がないので、第1保持 機構および第2保持機構間の距離もパレットの軸方向長さにほぼ合わせることが でき、保持装置の小型化が実現できる一方、パレットの長尺化も可能となり、そ の分パレットの軸方向に配列できるワークの数及びワークの長さも大にできる。
【0011】 尚、ワークパレットの係合部材にパレット本体の軸方向に直交する方向から保 持機構に係合案内する係合案内部のみを形成しただけでは、係合部の芯出しがで きないが、この係合部及びこれに対応する保持機構側に、請求項1,2および請 求項7に記載するように、芯出し位置決め手段を設けているから、従来の如く、 パレットの軸中心にコーン状の係合部を形成しなくても確実に芯出しを行うこと ができる。
【0012】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図1は本考案に係るワーク パレット保持装置を含む工作機械の全体斜視図、図2はワークパレット保持装置 の正面図、図3はワークパレット搬送状態を示す正面断面図、図4はワークパレ ットの係合案内部を有する係合部材の側面図、図5はワークパレット保持状態を 示す正面断面図、図6は第1保持機構を示す側面図、図7は第2保持機構を示す 側面図である。
【0013】 本実施例の工作機械1は、図1の如く、そのテーブル2に往復動自在に設置さ れた本考案に係るワークパレット保持装置3と、この保持装置3に搬送装置4を 介してワークパレット5を供給するワークマガジン6とを備えている。工作機械 1は、門型のものであって、そのコラム8にクロスバー9が差し渡され、このク ロスバー9に主軸頭10が横方向移動自在に取り付けられ、主軸頭10に主軸1 1が上下動自在に支持され、この主軸11に工具12が取り付けられている。 ワークマガジン6は、ワークパレット5の両端の係合部材を掴持し、多数のパ レット5(40個以上)を保有するもので、周知構造のチェーン機構により所望 のワークパレット5を取出し位置に移動させるものである。このマガジン6から 保持装置3にパレット5を供給する搬送装置4は、搬送台14の上端面に2列に 亙って案内ローラ15が配列され、搬送台14の上方を移動する搬送ロボット1 6等によって、パレット5を保持装置3との間で受け渡し可能とされる。
【0014】 本考案に係るワークパレット5及びその保持装置3は、図2の如く、ワークパ レット5の両端を支持し、加工中に工具12から受ける荷重を均等に受けるため のものであり、その構造を説明すると、まず、ワークパレット5は、各面に複数 のワークを支持可能な多面体上のワークパレット本体20と、このパレット本体 20の両端部に固定された第1係合部材21及び第2係合部材22とを備えてい る。
【0015】 前記パレット本体20は、側面視略十字形に形成され(図1参照)、その4面 に、各々複数のクランプ部材23がパレットの軸方向に配列され、1面で複数個 のワークをクランプ可能とされている。 前記パレット本体20の一端部の第1係合部材21は、図3,4の如く、側面 視4角形に形成され、その軸中心に、パレット本体20の軸方向に直交する方向 から第1保持機構24に係合案内可能で、かつワークパレット5をその軸方向へ 第1保持機構24の第1保持部25と一体的に移動させるための係合案内部とし ての横T字形の係合案内溝26が形成されている。この係合案内溝26の底壁2 6aおよび側壁26bは、後述する第1保持機構24側の案内ローラ27,28 の転動面とされる。更に、第1係合部材21の外周部には、後述の第1保持機構 24の面当て部材30に当接する面当て部材31と、パレット本体20の軸方向 と直交する加工方向からの荷重に耐え得る剛性を有する芯出し位置決め部として の位置決め孔32とが形成されている。 前記パレット本体20の他端部の第2係合部材22は、側面視4角形に形成さ れ、その軸中心に芯出し用係合部33が突出されている。この係合部33は、本 体20の軸方向と直交する加工方向からの荷重に耐え得る剛性を有するよう極太 に形成され、また第2保持機構34の第2保持部35に係合し易くするため、テ ーパ状に形成されている。 なお、図4において、36はパレット本体20と第1係合部材21との固定用 ボルトである。
【0016】 次に、保持装置3について説明すると、この保持装置3は、図2,3,5の如 く、ワークパレット5の軸方向一端を保持するための第1保持機構24と、ワー クパレット5の軸方向他端を保持するための第2保持機構34とを備えている。 第1保持機構24は、ワーク加工中にワークパレット5の第1係合部材21に 係合しその軸方向に引張力を与えて保持するための第1保持部25と、この第1 保持部25に引張力を与え保持部25をパレット保持姿勢と開放姿勢との間でパ レット5の軸方向に移動させる流体圧シリンダ40と、この流体圧シリンダ40 のピストンロッド41と前記第1保持部25とを連結する摺動杆42とを備えて いる。 前記第1保持部25は、図6の如く、側面視長方形に形成されて第1保持台4 4の内面側に配置され、前面側に前記第1係合部材21の係合案内溝26の底壁 26aを転動するローラ27が支持され、また背面側に案内溝26の側壁26b を転動するローラ28が支持されている。
【0017】 前記第1保持部移動用の流体圧シリンダ40は、第1保持台44の外面に配置 され、そのピストンロッド41が第1保持台44の内面側で摺動杆42に連結さ れる。この摺動杆42は、第1保持部25をワークパレット5の軸を中心として 回動させる割出し機構46の回動筒47に内嵌されている。 前記割出し機構46は、図3,5の如く、前記第1保持台44に回動自在でか つワークパレット5の軸方向へ移動自在に内嵌された回動筒47と、この回動筒 47の内端に固定された割出し板48と、この割出し板48の背面側の割出し歯 50に噛合するよう第1保持台44の内面側に固定された割出し噛51と、前記 回動筒47をワークパレット5の軸方向へ移動させる移動手段52と、回動筒4 7を回動させる回動手段53とを備えている。 前記移動手段52は、図3,5の如く、流体圧を利用して回動筒47を移動さ せ割出し噛50,51を噛合・解除するためのもので、第1保持台44の内部に 形成されたシリンダ本体55と、回動筒47の外周部に固定されたピストン56 とから構成される。 前記回動手段53は、割出し板48を回動させ所望のワークパレット5のワー ククランプ面を工具12に対向させるためのもので、回動筒47の外周部に固定 された伝達ギヤ58と、モータ59(図2参照)の出力軸に固定され前記ギヤ5 8に噛み合う出力ギヤ60とから構成される。
【0018】 更に、前記割出し板48の外周部に、前記ワークパレット5の第1係合部材2 1の位置決め孔32に係脱自在な凸状の剛性のある芯出し位置決めピン62が第 1保持部25を挟んでその両側に形成されている。また、割出し板48の外周部 には、係合部材側の面当て部材31に当接する面当て部材30が固定されている 。なお、図3,5において、65は割り出し解除用シリンダ本体55の油路、6 6は移動用シリンダ40の油路、67は、第1保持部25の転動ローラ部、割出 し板48の外周部および位置決めピン62等にクリーニング用エアを吹き出させ るエア通路である。
【0019】 前記第2保持機構34は、図3,5及び図7の如く、ワーク加工中にワークパ レット5の第2係合部材22に係合しその軸方向に押圧力を与えて保持するため の第2保持部35と、この第2保持部35に押圧力を与え第2保持部35をその パレット保持姿勢と開放姿勢との間でパレットの軸方向に移動させる流体圧シリ ンダ70と、この流体圧シリンダ70のピストンロッド71の先端にワークパレ ット5の軸方向へ一体的に移動可能でかつピストンロッド71に対して回動自在 に連結された保持部用の軸受筒72とを備えている。 前記第2保持部35は、筒状に形成され、その内面側中央孔73がテーパ状に 形成され、このテーパ部が前記ワークパレット5の係合部33を嵌合する被係合 部74とされる。 前記流体圧シリンダ70は、第2保持台75の外面に配置され、そのピストン ロッド71の先端が第2保持部35の中央孔73に嵌合されている。前記軸受筒 72は、第2保持台75にワークパレット5の軸方向へ移動自在に嵌合され、か つ中央孔部に前記第2保持部35を回転自在に嵌合するものである。
【0020】 尚、図3,5において、77は第2保持部35と第2係合部33との嵌合部を 清掃するためのクリーニング用エアの吹き出し路である。また、第1保持台44 および第2保持台75の内面には、図2に如く、ワークパレット5の係合部材2 1,22の下面および外面を受ける案内用ローラ78,79が設けられている。 この案内用ローラ78,79は、図1に示す搬送装置4の案内ローラ15と同一 面に設置されている。
【0021】 上記構成のワークパレット及びその保持装置において、工作機械1によりワー クパレット5上のワークを加工する場合、テーブル2に設置した保持装置3を主 軸11側に往復動させ、ワークパレット5の一面にあるワークの全てを加工する 。このとき、ワークパレット5の両端の係合部33及び位置決めピン62等は、 剛性を有し、かつこれらの係合部33及びピン62等が保持部25,35で保持 され、第1保持機構24では流体圧シリンダ40により第1係合部材21を引張 り、第2保持機構34では流体圧シリンダ70により第2係合部材22を押して いるので、結局、ワークパレット5は、その軸方向に働く押圧力または引張力で 保持されることになり、従来の如く、一端をコーン状の係合部で受け他端をテー ルストックで受ける場合に比べて、保持強度が増大する。そのため、工具12か ら下方向に荷重を受けたとしても、この荷重に十分耐えることができ、パレット 5の変形も少なくなる。よって、ワークに基準孔加工を施すような場合などでも 、1列に配列されたワーク間の基準孔加工誤差が少なくなる。
【0022】 上記の1面のワークの加工が完了すれば、次に、他の面にあるワークを加工す るため、まず、割出し噛50,51の噛合を解除するように、移動用のピストン 56を駆動し、回動筒47を内側(図5において左方)へ移動させる。このとき 、対向する第2保持機構34の流体圧シリンダ70のヘッド側室を開放するか、 ピストンロッド71側から圧油を供給し、ワークパレット5が第2保持部35側 (図5において左方)に移動するのを許容するようにする。割出し噛50,51 の噛合いが外れたならば、次に、回動用モータ59を駆動し、ギヤ58,60を 介して回動筒47を所望角度回動する。そうすると、回動筒47の回動に伴い、 割出し板48が回動し、位置決めピン62によって連結されているワークパレッ ト側の第2係合部材22も回動し、ワークパレット5も所望角度回動することに なる。このとき、第2保持機構34側では、ワークパレット5の第2係合部材2 2の係合部33が第2保持部35の中央孔73に押圧されているので、第2保持 部35も軸受筒72内で回動することになる。 ワークパレット5が所望角度回動したならば、移動用ピストン56を駆動し、 回動筒47を図5において右方へ移動させ、割出し歯50,51を噛合すると共 に、第2保持機構34の流体圧シリンダ70を駆動して、ワークパレット5を押 圧保持して、ワークの加工に備える。
【0023】 ワークパレット5の全てのワークを加工した後、マガジン6側のワークパレッ トと交換する。この交換動作は、まず、ワークパレット5を搬送時の状態まで回 動手段53により回動した後、第1保持機構側の流体圧シリンダ40を駆動し、 図5の状態から摺動杆42を第1保持台44の内側(図5において左方)に移動 させる。そうすると、図3の如く、第1保持部25が内方向へ移動し、位置決め ピン62が第1係合部材21の位置決め孔32から外れる。 このとき、第2保持機構34側では、流体圧シリンダ70を駆動すると、その ピストンロッド71に一体的に移動可能に連結された軸受筒72が外方向(図5 において左方)へ移動し、これに伴い、第2保持部35が開放姿勢に切り換えら れる。そうすると、第2保持部35から第2係合部材22が外れ、図3の如く、 案内ローラ78,79上に載置された状態となる。 一方、第1保持部側でも、案内ローラ78,79上に第1係合部材21が載置 される(図2参照)。また、この案内ローラ78,79を設けなくとも、第1係 合部材21が位置決めピン62から外れても、依然として、第1保持部25が案 内溝26内に位置しており、ローラ27,28が案内溝26の底壁26aおよび 側壁26bに位置することになるので、ワークパレット5が保持装置3から落下 することはない。
【0024】 この状態から、マガジン6側の交換用ロボット16の一対のアームによって、 パレット5の両端係合部材21,22を押し、パレット5を保持装置3からマガ ジン側の空領域に収納し、次に加工するワークパレット5を搬送台14に対向さ せ、ロボット16によって、パレット5を保持装置3まで搬送する。 搬送されたワークパレット5は、図3の状態であり、この状態から上記の取り 外し動作とは逆の動作でワークパレット5を保持装置3に取付ける。 これらの一連の動作を数値制御で行えばワークパレット5が自動的に交換され 、夜間でも連続運転が無人で行える。
【0025】 尚、本考案は、上記実施例に限定されるものではなく、本考案の適用範囲内で 多くの修正・変更を加えることができるのは勿論である。例えば、上記実施例で は、ワークパレットの一側に係合案内部を、他側に係合部を配したが、これに代 わり、両端に係合案内部を配してもよい。この場合、保持装置側では、これに対 応して、係合案内部を保持する上記実施例の第1保持機構と同様な機構を対向配 置することが望ましい。 また、上記実施例の保持装置では、第1保持機構によりワークパレットを引っ 張り、第2保持機構によりワークパレットを押圧したが、両保持機構が共にワー クパレットを押圧する機構であってもよく、また逆に両機構共にワークパレット を引張る機構であってもよい。要するに、ワークパレットを加工する方向に対し てほぼ直交する方向からパレットに押圧力または引張力を加える機構であればよ い。 更に、上記実施例では、第2係合部材の係合部を凸状に形成し、これに対応す る保持部を凹状にしているが、その逆の形状であってもよい。同様に、上記実施 例では、第1係合部材に案内溝を形成し、第1保持部をこれに嵌合する凸状に形 成したが、これとは逆に、案内溝を第1保持部に形成してもよい。 また、上記実施例では、パレットをその軸方向に押圧または引張る流体圧シリ ンダを第1保持機構及び第2保持機構の両方に設けたが、これに限らず、どちら か一方の保持機構のみに流体圧シリンダを設ける構成であってもよい。 更に、割出し機構についても、上記実施例のように、第1保持機構のみに設け る場合のみならず、第2保持機構においても割出し機構を設ける構成であっても よいことは勿論である。
【0026】
【考案の効果】 以上説明したように、請求項1に係るワークパレットによると、両端支持形式 であるため、その保持強度が大であり、加工時においてもその変形が少なく、ワ ークに基準孔加工を施すような場合などでも、パレットに複数のワークを1列に 配列したとしても、ワーク間の基準孔加工誤差を防止できる。また、第1係合部 材の外周部に芯出し位置決め部があり、第2係合部材も芯出し用係合部があるた め、両端でパレットの芯出しも確実に行える。 また、第1係合部材に係合案内部を形成すると、パレットの交換時に、パレッ ト本体の軸方向に直交する方向から保持機構に係合案内されるので、パレットを その軸方向に移動させる必要がなく、その分、パレットをマガジンから保持装置 に搬送する搬送装置の構成も簡略化される。 更に、パレット交換時にパレットをその軸方向に移動させる必要がないので、 第1保持機構および第2保持機構間の距離もパレットの軸方向長さにほぼ合わせ ることができ、保持装置の小型化が実現できる一方、パレットの長尺化も可能と なり、その分パレットの軸方向に配列できるワークの数およびワークの長さも大 にできる。
【0027】 請求項2に係るワークパレットによると、請求項1に係るものとその構造が異 なるが、ワークパレットの両端部に係合案内部を設けているので、保持機構への パレットの案内が容易に行え、パレットの交換時にパレットを軸方向へ移動させ る必要がないので、上記請求項1の場合よりもさらに保持装置の小型化が実現で きる。更に、剛性の芯出し位置決め部を有しているので、請求項1と同様に保持 強度が大となり、パレットに複数のワークを1列に配列したとしても、ワークの 加工誤差を小さくできる。 請求項3に係るワークパレット保持装置によると、ワーク加工中にワークパレ ットをその軸方向に押圧力または引張力を与えて保持しているから、パレット両 端の保持強度がより大になり、そのため、請求項1,2と同様に、パレットに複 数のワークを1列に配列したとしても、ワークの加工誤差を小さくできる。ワー クパレットをその軸方向に押圧または引張る手段として、請求項4および請求項 5のような流体圧シリンダを用いたので、簡単な構成で、常に押圧力または引張 力を与えることができる。
【0028】 請求項6に係るワークパレット保持装置によると、第1及ぶ第2の保持機構の 少なくとも一方に、ワークパレットをその軸方向を中心として回動させる割出し 機構を設けたから、多面にワークを保持するワークパレットであっても全面の加 工が実現できる。 請求項7に係るワークパレット保持装置によると、ワークパレットの係合案内 部に対応する保持機構に、芯出し位置決め部を設けたから、係合案内部に芯出し 機能がなくても確実に芯出しを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るワークパレット保持装置を含む工
作機械の全体斜視図
【図2】ワークパレット保持装置の正面図
【図3】ワークパレット搬送状態を示す正面断面図
【図4】ワークパレットの係合案内部を有する係合部材
の側面図
【図5】ワークパレット保持状態を示す正面断面図
【図6】第1保持機構を示す側面図
【図7】第2保持機構を示す側面図
【図8】従来の無人化自動運転に供されるワークパレッ
ト保持装置の構成図で、(A)はワークを保持した状態
を示す図、(B)はワーク交換時の状態を示す図
【符号の説明】
1 工作機械 2 テーブル 3 ワークパレット保持装置 4 搬送装置 5 ワークパレット 6 ワークマガジン 14 搬送台 15 案内ローラ 16 ロボット 20 パレット本体 21 第1係合部材 22 第2係合部材 23 クランプ部材 24 第1保持機構 25 第1保持部 26 係合案内溝 27,28 案内ローラ 30 面当て部材 31 面当て部材 32 位置決め孔 33 芯出し用係合部 34 第2保持機構 35 第2保持部 40 流体圧シリンダ 42 摺動杆 44 第1保持台 46 割出し機構 47 回動筒 48 割出し板 50 割出し歯 51 割出し歯 52 移動手段 53 回動手段 55 シリンダ本体 56 ピストン 58 伝達ギヤ 59 モータ 60 出力ギヤ 62 芯出し位置決めピン 70 流体圧シリンダ 72 軸受筒 73 中央孔 74 被係合部 75 第2保持台 78,79 案内用ローラ

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する第1保持機構及び第2保持機構
    に両端を保持可能とされるワークパレットであって、各
    面に複数のワークを支持可能な多面体状のワークパレッ
    ト本体と、このパレット本体の両端部に固定された第1
    係合部材及び第2係合部材とを備え、前記第1係合部材
    に、パレット本体の軸方向に直交する方向から第1保持
    機構に係合案内可能な係合案内部を形成し、この係合案
    内部の外周部に芯出し位置決め部を形成し、前記第2係
    合部材の軸中心に、前記第2保持機構に係脱自在な芯出
    し用係合部を形成し、前記芯出し位置決め部及び芯出し
    用係合部は、パレット本体の軸方向と直交する加工方向
    からの荷重に耐えうる剛性を有することを特徴とする工
    作機械のワークパレット。
  2. 【請求項2】 対向する第1保持機構及び第2保持機構
    に両端を保持可能とされるワークパレットであって、各
    面に複数のワークを支持可能な多面体状のワークパレッ
    ト本体と、このパレット本体の両端部に固定された第1
    係合部材及び第2係合部材とを備え、前記第1係合部材
    及び第2係合部材に、パレット本体の軸方向に直交する
    方向から第1保持機構及び第2保持機構に係合案内可能
    な係合案内部を形成し、この係合案内部の外周部に芯出
    し位置決め部を形成し、前記芯出し位置決め部は、パレ
    ット本体の軸方向と直交する加工方向からの荷重に耐え
    うる剛性を有することを特徴とする工作機械のワークパ
    レット。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のワークパレットを
    用いて、そのパレット上のワークをワークパレットの軸
    方向と直交する方向から加工する工作機械において、前
    記ワークパレットの軸方向一端を保持するための第1保
    持機構と、前記ワークパレットの軸方向他端を保持する
    ための第2保持機構とを設け、第1保持機構及び第2保
    持機構に、ワーク加工中にワークパレットをその軸方向
    に押圧力または引張力を与えて保持するための保持部を
    夫々設けたことを特徴とする工作機械のワークパレット
    保持装置。
  4. 【請求項4】 前記第1保持機構及び第2保持機構のう
    ち少なくとも一方に、ワークパレットの軸方向で前記保
    持部を互に接近する方向へ押圧力を与える流体圧シリン
    ダを設けたことを特徴とする請求項3に記載の工作機械
    のワークパレット保持装置。
  5. 【請求項5】 前記第1保持機構及び第2保持機構のう
    ち前記ワークパレットの係合案内部を係合保持する保持
    機構に、ワークパレットをその軸方向へ保持部と一体的
    に移動させる手段を設け、前記保持機構に、ワークパレ
    ットの軸方向で前記保持部を互に離間する方向へ引張力
    を与える流体圧シリンダを設けたことを特徴とする請求
    項3に記載の工作機械のワークパレット保持装置。
  6. 【請求項6】 前記第1保持機構及び第2保持機構のう
    ち少なくとも一方に、ワークパレットをその軸を中心と
    して回動させる割出し機構を設けたことを特徴とする請
    求項3に記載の工作機械のワークパレット保持装置。
  7. 【請求項7】 前記ワークパレットの係合案内部を保持
    する保持機構に、ワークパレットの芯出し位置決め部に
    係脱自在な係合位置決め部を設けたことを特徴とする請
    求項3に記載の工作機械のワークパレット保持装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0181237U (ja) * 1987-11-20 1989-05-31
JPH02110445U (ja) * 1989-02-20 1990-09-04

Patent Citations (2)

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