JPH0646530B2 - 3極以上の多極回路しや断器 - Google Patents

3極以上の多極回路しや断器

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JPH0646530B2
JPH0646530B2 JP62175259A JP17525987A JPH0646530B2 JP H0646530 B2 JPH0646530 B2 JP H0646530B2 JP 62175259 A JP62175259 A JP 62175259A JP 17525987 A JP17525987 A JP 17525987A JP H0646530 B2 JPH0646530 B2 JP H0646530B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、3極以上の多極回路しや断器、特にその消
弧能力の向上に関する。
〔従来の技術〕
第13図は例えば実開昭52−71051号に開示され
た形式の消弧装置を備えた従来の回路しや断器の1極の
部分断面側面図、第14図は第13図の消弧装置の平面
図であり、図において、(1)はしや断器ケース、(2)は開
閉機構(図示せず)に連結された可動接触子、(20
1)はその接点、(3)は固定接触子、(301)はその
接点、(4)は電流しや断時に前記接点(201),(3
01)間に生じるアーク(A)を消弧する消弧装置、(5)は
外部導体、(6)は外部導体(5)を固定接触子(3)に接続す
るための外部接続端子であつて、(601)は外部接続
端子(6)を固定接触子(3)に取付けるねじ、(602)は
外部導体(5)を外部接続端子(6)に締付け保持するねじで
ある。(7)は消弧装置(4)と外部接続端子(6)との間に配
設された絶縁隔壁、(8)は固定接触子(3)に設けられたア
ークランナである。
消弧装置(4)は接触子(2),(3)側に開口したほぼU字形の
複数枚の消弧板(401)を側部支持板(402)によ
つて上下方向、即ち消弧装置(4)の高さ方向に互いに
間隔を置いて保持してなるものであり、(403)は各
消弧板(401)の両脚部である。(9)はマイカ、アス
ベスト等の無機質材料からなる絶縁板であつて、両脚部
(403)の内側に配設されている。
次に動作について説明する。接触子(2),(3)が閉じてそ
の接点(201),(301)も閉じている状態におい
て過電流等の大電流が流れると開閉機構を介して可動接
触子(2)が固定接触子(3)から離反し、接点(201),
(301)が開離して接点(201),(301)間に
アーク(A)が生じる。その時アーク(A)は、そのアーク電
流により消弧板(401)を通して形成される磁束とア
ーク電流との電磁作用により消弧板(401)の奥の方
へ駆動されて引延ばされ、消弧板(401)により分
断、冷却されて消弧される。絶縁板(9)はかかる消弧に
際し、消弧板(401)がアーク熱によつて溶融飛散す
るのを防止すると共に前記実開昭52−71051号公
報には積極的には記載されていないが、アークが接点
(201)とか可動接触子(2)の先端あるいは側面から
消弧板(401)の脚部(403)に飛ぶのを防止し、
アークが脚部(403)に飛んでその位置に滞留し、し
や断不能になるのを防止する機能をも有する。
しかし、絶縁板(9)は無機質材料からなつているため、
しや断中はアーク熱によつて絶縁板(9)の表面が溶融状
態になるため電流零点における接点間の絶縁回復力が小
さくなり、しや断不能を起こすことがあり、量産性がな
く、製造コストが高いし、硬度が高いためもろく、振動
衝撃で破損しやすく、更にアーク発生時に絶縁板(9)の
表面にひび割れが生じるなどヒートシヨツクに弱い問題
点があつた。
しかして、かかる問題点を解決するために特願昭62−
91202号(特開昭63−257138号)において
絶縁板を樹脂材料で形成し、この絶縁板を消弧板の両脚
部の内側に配設することが提案された。かかる樹脂材料
からなる絶縁板は無機質材料の場合のようにアーク熱に
よつて表面が溶融状態になることがないので、しや断中
の表面抵抗が高く、しや断性能が良いし、安価に量産す
ることができ、振動衝撃を受けても破損しにくく、しか
もアークによるヒートシヨツクにも強い利点がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかるに樹脂材料からなる絶縁板はアーク熱によつて分
解ガスを発生し、その結果、回路しや断器内部の圧力が
急上昇することになるが、3極以上の多極回路しや断器
においては、両端極間の中間極はその両側に他の極が存
在するため極間の圧力のバランスは保たれるが、両端の
極についてはしや断器ケースの外側は大気圧であるた
め、しや断器ケースの側壁の内外に大きな圧力差が生
じ、しや断器ケースが大破する問題点があつた。
この発明はかかる問題点を解決するためになされたもの
で、樹脂材料からなる絶縁板を使用しつつ、内部圧力の
急上昇によるしや断器ケースの大破がなく、しかも従来
の無機質材料の絶縁板を使用するものよりしや断性能の
良い3極以上の多極回路しや断器を提供することを目的
とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明に係る多極回路しや断器においては樹脂材料か
らなる絶縁板を両端極間の中間極の消弧装置にはその消
弧板の両脚部内側に配設し、両端極の消弧装置にはその
消弧板の両脚部のうちの一方の脚部の内側に配設したも
のである。
〔作用〕
この発明においては、両端極の消弧装置にはその消弧板
の一方の脚部にしか樹脂材料からなる絶縁板を設けない
ので、かかる絶縁板の分解ガスの発生による圧力上昇は
小さくしや断器ケースの側壁の内外に掛かる圧力差は小
さくなる。また、両端極と中間極との間の絶縁隔壁に掛
かる圧力差は大きくはなるが、両端極内には一枚の絶縁
板による分解ガス発生の圧力上昇があるので、両端極と
中間極の間の圧力差も絶縁隔壁を大破するまでには到ら
ない。更に、中間極の消弧板の両脚部内側に配設される
樹脂材料の絶縁板は中間極における消弧板がアーク熱に
よつて溶融飛散するのを防止すると共にアークが消弧板
に接触して滞留するのを防止し、両端極に設けられる絶
縁板は消弧板の一側(絶縁板が設けられる側)における
溶融、アーク滞留を防止する。
〔発明の実施例〕
以下、この発明の一実施例を第1図乃至第7図について
説明する。第1図はこの発明の一実施例による3極回路
しや断器の断面平面図、第2図は中間極(中央極)の消
弧装置の一部破断斜視図、第3図は第2図の平面図、第
4図は消弧板の斜視図、第5図は絶縁板の斜視図、第6
図は左端極の消弧装置の一部破断斜視図、第7図は第6
図の平面図であり、前記従来のものと同一部分には同一
符号を付してその説明は省略する。
図において、(101)はしや断器ケース(1)の側壁、
(102)は極間の絶縁隔壁であり、各極は絶縁隔壁
(102)をはさんで並設されている。(4A)は中間
極の消弧装置、(4B)は両端極の消弧装置、(10)
は可動接触子(2)を固定接触子(3)に対して開閉させる開
閉機構である。(9A)は第13図および第14図の従
来のものの(9)に対応する絶縁板であるが、この発明に
おいてはこの絶縁板(9A)は樹脂材料で形成され、中
間極の消弧装置(4A)においてはその消弧板(40
1)の両脚部(403)の内側に配置されており、両端
極の消弧装置(4)においてはその消弧板(401)の一
方の脚部(403)の内側に配設されている。
中間極および両端極の消弧装置(4A),(4B)の消
弧板(401)の絶縁板(9A)を配設すべき脚部(4
03)には内方へ突出した突起(404)が設けられて
おり、絶縁板(9A)には突起(404)の全てに対応
して穴(901)が設けられている。そして絶縁板(9
A)の穴(901)を突起(404)に嵌合させた後突
起(404)をかしめることにより絶縁板(9A)を脚
部(403)の内側に固定保持している。(405)は
消弧板(401)の奥の部分でその内側のエツジ(40
6)はアーク(A)と接触してこれを冷却するために露出
したままにしておく。なお、(407)は各消弧板(4
01)の各脚部(403)に外方へ向けて突出して形成
された突起で、側部支持板(402)に形成した穴(4
08)に突起(407)を嵌合させてかしめることによ
り、側部支持板(402)で消弧板(401)を支持す
るものである。
このように絶縁板(9A)を消弧板(401)の脚部
(403)の内側に配設することにより、アーク(A)が
消弧板(401)に飛ぶのが防止乃至抑制されるが、絶
縁板(9A)は樹脂材料で形成されているため表面が溶
融することなく、しや断中の絶縁板(9A)の表面抵抗
が高く、しや断性能が良いし、成形性が良くて安価に量
産することができ、ヒートシヨツクに強い。また、両端
極の消弧板(401)には一方の脚部にしか絶縁板(9
A)は設けられず、他方の脚部にはアーク(A)が接触す
ることはあるが、前記一方の脚部側には絶縁板(9A)
が存在するため、ここにアーク(A)が滞留することはな
いので、アーク(A)は絶縁板(9A)側から消弧板(4
01)の奥の方へ引込まれ、前記他方の脚部上に滞留す
ることはない。更に、絶縁板(9A)を樹脂材料で形成
することにより更に次のような効果が得られる。即ち、
絶縁板(9A)の樹脂材料は温度上昇すると分解ガスを
発生するが、分解ガス発生の際にアークのエネルギーが
奪われるし、分解ガスによつてアークが冷却されしかも
分解ガスの発生によつて絶縁板(9A)の表面の圧力が
上昇してアークを消弧板の奥へ駆動し、分解ガスによる
圧力上昇は接触子の開極速度を上昇させるので消弧板
(401)の一方の脚部にしか絶縁板(9A)を設けな
い両端極においてさえ、上述のようにアーク(A)が滞留
しないことと併せ、従来の無機質の絶縁板(9)を両脚部
の内側に配設するものより、むしろしや断性能は良くな
る。しかして、中間極の消弧装置(4A)はその消弧板
(401)の両脚部(403)の内側に絶縁板(9A)
を有するので中間極は第1相しや断能力を十分有するも
のであるから、しや断時に中間極が最初に電流零点を迎
えれば中間極が第1相しや断を行なうことになり、その
後はしや断回路は両端極により構成される単相回路とな
るため、両端極の消弧装置(4B)は絶縁板を一枚しか
有しないだけ中間極よりはしや断性能は劣るが、電源が
Y結線の場合、両端極の二対の接点により (Eは相電圧)を断路すれば良いことになり、容易にし
や断完了することができる。△結線の場合は二対の接点
でEを断路すれば良いので更に容易にしや断完了するこ
とができる。また両端極のいずれか一方が最初に電流零
点を迎えた場合、それが第1相しや断を行なえばそれで
良いし、仮にこれが第1相しや断を行なえなかつたとし
てもその後中間極が電流零点を迎えた時に第1相しや断
を行なうのでわずかにしや断時点が遅れるというだけで
しや断は確実に行なわれるので実質的に問題はない。こ
れに対し、無機質材料の絶縁板は各極の消弧装置に設け
たとしても各極ともしや断不能の事態になることがある
訳である。
更に、両端極の消弧装置には樹脂材料の絶縁板(9A)
を一枚しか設けないので、絶縁板(9A)の分解ガスの
発生による圧力上昇は中間極より小さく、しや断器ケー
ス(1)の側壁(101)の内外に掛る圧力差は小さくな
り、側壁(101)が大破することはない。また、両端
極と中間極との間の絶縁隔壁(102)にも圧力差はか
かるが、両端極にも上述したように一枚の絶縁板からの
分解ガスによる圧力上昇があるため、絶縁隔壁(10
2)を大破するようなことはない。
なお、振動を受けて絶縁板(9A)と消弧板(401)
とがこすれ、絶縁物の粉が生じてこれが接点(20
1),(301)間に入ると閉成時における接点(20
1),(301)間の導通が不良になるが、この実施例
におけるように絶縁板(9A)を全ての消弧板(40
1)で保持するようにすると、振動を受けても絶縁板
(9A)と消弧板(401)とはこすれにくく、接点
(201),(301)間が導通不良になることはな
い。
この発明の他の実施例が第8図に断面平面図で示されて
いる。この実施例が第1図の実施例と異なるのは両端極
の可動接触子(2)の中心線X−Xがその消弧装置(4
B)の消弧板(401)の中心線Y−Yより横方向外側
に変位しており、この場合の好ましい形態として絶縁板
(9A)を可動接触子(2)に近接する側の消弧板脚部
(403)の内側に配設している点である。つまり、可
動接触子(2)に近い側の脚部(403)の方がアークに
接触しやすいので、こちらの側を絶縁板(9A)によつ
て優先的に保護しようとするものである。
このように可動接触子(2)の中心線X−Xが消弧板(4
01)の中心線Y−Yより外側に変位する場合として
は、例えば回路しや断器の内部機構(開閉機構(10)
等)を標準化したものとし、しや断器ケース(1)をその
定格通電電流の大きさに応じた大きさとする場合があ
る。例えば600A用の回路しや断器の場合には、両端
極の可動接触子(2)の中心線X−Xと消弧板(401)
の中心線Y−Yとは一致するが400A用の回路しや断
器のしや断器ケースに600A用と同じ内部機構を収納
すれば、しや断器ケース(1)が600A用のものより小
さくなり、消弧装置(4B)を固定接触子(3)と共に可
動接触子に対して中間極寄りに変位させなければならな
いため、中心線X−Xは中心線Y−Yより外側に変位す
ることになる。また、しや断器ケースの外形寸法を変え
ることなく、機械強度向上の目的等で両側壁(101)
の壁厚を大きくすると、一般に固定接触子(3)としては
同じものを使用しかつ固定接触子(3)間のピツチは同一
になされるので、両端極の可動接触子(2)と消弧装置(4)
を中間極側へ寄せなければならないため、固定接触子
(3)の中心線が消弧板(401)の中心線Y−Yに対し
て横方向外方に相対的に変位することになり、この場合
にも絶縁板(9A)は第8図の実施例と同じ側の消弧板
脚部(403)の内側に配設することになる。更に、何
等かの理由により可動接触子(2)の中心線および/また
は固定接触子(3)の中心線が消弧板(401)の中心線
に対して中間極側に変位する場合には、第8図の実施例
とは反対側の消弧板脚部(403)の内側に絶縁板(9
A)を配設すれば良い。
この発明の他の実施例における中間極の消弧装置(4
A)が第9図に示されている。この消弧装置(4A)が
第2図乃至第5図のものと異なるのは、突起(404)
は一番上と一番下の消弧板(401)のみとし、中間の
消弧板(401)には突起を設けていない点である。か
くして絶縁板(9A)は、この突起(404)に対応し
た部分にだけ穴(901)を有し、この穴(901)を
一番上と一番下の消弧板(401)の突起(404)と
嵌合させ、突起(404)をかしめる。この消弧装置は
絶縁板(9A)の中央部では突起(404)がないので
第2図乃至第5図の消弧装置より更にアーク(A)が中央
部の消弧板(401)に飛びにくいという点で優れてい
る。
この発明の別の実施例における消弧装置(4A)が第1
0図および第11図に示されている。第10図は消弧装
置の斜視図、第11図は消弧板の斜視図である。各消弧
板(401)の両脚部(403)の先端には内方に間隔
を置いて保持部(409)が設けられ、また各消弧板
(401)の奥(406)にも両脚部(403)から内
方に間隔を置いて保持部(410)が設けられている。
そして絶縁板(9A)は両脚部(403)と保持部(4
09),(410)との間に挿入され、保持部(40
9),(410)をかしめることにより消弧板(40
1)に固定される。この消弧装置(4A)は、絶縁板
(9A)に穴(901)を形成しなくても良い点で先の
ものより優れている。なお、この消弧装置(4A)では
全ての消弧板(401)で絶縁板(9A)を保持してい
るが、第9図のものと同様一番上と一番下の消弧板によ
つて保持するようにしても良い。
この発明の更に他の実施例における消弧装置が第12図
に平面図で示されている。この消弧装置(4A)におい
ては、消弧板(401)は両脚部(403)の内側エツ
ジが若干傾斜している点が先の実施例におけるものとは
異なるがほぼU字形のものである点は同じであり、かか
る形状の消弧板(401)は従来公知である。この消弧
装置(4A)では絶縁板(9A)は各消弧板(401)
の両脚部(403)の内側に適当な接着剤により接着さ
れている。従つて、消弧板(401)の両脚部(40
3)は絶縁板(9A)によつてぼ完全にアーク(A)から
絶縁され、両脚部(403)へアーク(A)が飛ぶことは
実質的に完全に防止される。消弧板が第14図に示した
形状のものであつても、この実施例と同様その両脚部
(403)に接着により絶縁板(9A)を固定しうるこ
とは言うにおよばない。また、第9図乃至第12図と同
様な構成は両端極の消弧室(4B)にも適用しうるもの
である。
次に、絶縁板(9A)の材料について述べる。絶縁板
(9A)は上述したように樹脂材料から形成するのであ
るが、樹脂材料は熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とに大別
され、第1図乃至第7図の実施例について述べた樹脂材
料の利点を熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との間で比較す
ると、一般に成形性、耐振動、衝撃性、耐ヒートシヨツ
ク性の点では熱硬化性樹脂より熱可塑性樹脂の方が優れ
ており、表面抵抗の点では熱可塑性樹脂より熱硬化性樹
脂の方が優れている。分解ガスの発生量は両者大差な
い。その他、軽量であり、振動、衝撃で消弧板との間に
摩擦が生じても粉が発生しにくく、また耐湿性が良いと
いう点で熱硬化性樹脂より熱可塑性樹脂の方が優れ、熱
変形温度が高く、熱膨張力が小さい点では熱硬化性樹脂
の方が優れている。更に、具体的に述べると絶縁板(9
A)を形成するのに適した熱可塑性樹脂としてはシリコ
ーン樹脂およびポリエステル樹脂を挙げることができ、
熱硬化性樹脂としてはシリコーン樹脂、ポリエステル樹
脂の他、エポキシ樹脂、フエノール樹脂を挙げることが
できる。シリコーン樹脂は先に述べた一般的な特性を有
する他、アークに触れて分解ガスを発生しても、絶縁板
(9A)の表面に炭素を殆ど析出することがないので、
しや断後の絶縁不良、絶縁劣化の心配がないという利点
を有し、この点で他の樹脂材料より優れている。
また、ポリエステル樹脂、フエノール樹脂の場合には、
これにガラスフアイバーを混入することによつて機械的
強度を大きくすることができる。なお、絶縁板(9A)
の構成としては、通常の樹脂成形体とフアイバーシート
とが挙げられるが、同じ樹脂材料で形成してもフアイバ
ーシートは通常の樹脂成形体に比較して分解ガス量が多
く、成形加工性も良く、プレス抜きも非常に容易にでき
る利点がある。
なお、前記実施例では両端極においてはいずれも消弧板
(401)の中間極から遠い方の脚部(403)に絶縁
板(9A)を設けているが、第8図の場合も含め、中間
極寄りの脚部に設けても良い。また、前記実施例では3
極回路しや断器を示したがこの発明は中性極(接地極)
を有する4極回路しや断器、3極回路しや断器を二つ並
設した6極回路しや断器等、3極以上の多極回路しや断
器に広く適用しうるものであり、例えば4極回路しや断
器の場合には中間極は二つ、6極回路しや断器の場合に
は中間極の数は四つということになり、これらの中間極
の消弧装置にはその消弧板の両脚部内側に樹脂材料の絶
縁板を配設し、両端極の消弧装置にはその消弧板の両脚
部のうちの一方の脚部の内側に同様な絶縁板を配設すれ
ば良い。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明によれば中間極の消弧装置には
その消弧板の両脚部内側に樹脂材料の絶縁板を配設し、
両端極の消弧装置にはその消弧板の両脚部のうちの一方
の脚部の内側に同様な絶縁板を配設するという極めて簡
単な構成により、従来の無機質材料の絶縁板を使用する
ものよりしや断性能が良く、かつ樹脂材料の絶縁板がア
ーク熱により分解ガスを発生してもしや断器ケースが大
破することのない3極以上の多極回路しや断器が得られ
る効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による3極回路しや断器の
断面平面図、第2図は第1図の実施例における中間極の
消弧装置の一部破断斜視図、第3図は第2図の平面図、
第4図は第2図の消弧装置の消弧板の斜視図、第5図は
絶縁板の斜視図、第6図は第1図の実施例における左端
極の消弧装置の一部破断斜視図、第7図は第6図の平面
図、第8図はこの発明の他の実施例の断面平面図、第9
図はこの発明の他の実施例における中間極の消弧装置の
一部破断斜視図、第10図はこの発明の更に他の実施例
における中間極の消弧装置の一部破断斜視図、第11図
は第10図のものにおける消弧板の斜視図、第12図は
この発明の更に他の実施例における中間極の消弧装置の
平面図、第13図は従来の回路しや断器の部分断面側面
図、第14図は第13図に示された消弧装置の平面図で
ある。 図において、(2)は可動接触子、(3)は固定接触子、(4
A)は中間極の消弧装置、(4B)は両端極の消弧装
置、(401)は消弧板、(403)は消弧板の両脚
部、(404)は突起、(409),(410)はそれ
ぞれ保持部、(9A)は絶縁板、(901)は穴、(A)
はアークである。 なお、各図中同一符号は同一部または相当部を示す。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各極が一対の開閉可能な接触子とこの接触
    子に対向して配設され電流しや断時に前記接触子間に生
    じるアークを消弧する消弧装置とを備え、各極を互いに
    並設してなる3極以上の多極回路しや断器であって、各
    消弧装置が前記接触子側に開口したほぼU字形の消弧板
    を複数枚前記消弧装置の高さ方向に互いに間隔を置いて
    保持してなるものにおいて、両端極間の中間極の消弧装
    置にはその消弧板の両脚部内側に樹脂材料からなる絶縁
    板を配設し、両端極の消弧装置にはその消弧板の両脚部
    のうち一方の脚部の内側に樹脂材料からなる絶縁板を配
    設したことを特徴とする3極以上の多極回路しや断器。
  2. 【請求項2】両端極の接触子の少なくとも一方の中心線
    がその消弧装置の消弧板の中心線から横方向に変位して
    いる3極以上の多極回路しや断器において、絶縁板を前
    記の少なくとも一方の接触子に近接する側の消弧板脚部
    の内側に配設したことを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の3極以上の多極回路しや断器。
  3. 【請求項3】消弧板の絶縁板を配設すべき脚部に内方へ
    突出した突起を設け、前記絶縁板には前記突起に対応し
    た穴を設け、前記突起を前記穴にかしめたことを特徴と
    する特許請求の範囲第1項または第2項記載の3極以上
    の多極回路しや断器。
  4. 【請求項4】消弧板の絶縁板を配設すべき脚部の全てに
    内方へ突出した突起を設け、前記絶縁板には前記突起の
    全てに対応して穴を設け、前記突起を前記穴にかしめた
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第3項のい
    ずれか一に記載の3極以上の多極回路しや断器。
  5. 【請求項5】一番上の消弧板と一番下の消弧板の絶縁板
    を配設すべき脚部に内方へ突出した突起を設け、前記絶
    縁板には前記突起の全てに対応した穴を設け、前記突起
    を前記穴にかしめたことを特徴とする特許請求の範囲第
    1項乃至第3項のいずれか一に記載の3極以上の多極回
    路しや断器。
  6. 【請求項6】消弧板の絶縁板を配設すべき脚部の全てに
    この脚部から内方に間隔を置いて位置する保持部を設
    け、この保持部と前記脚部との間に前記絶縁板を挿入し
    たことを特徴とする特許請求の範囲第1項または第2項
    記載の3極以上の多極回路しや断器。
  7. 【請求項7】絶縁板を消弧板の脚部内側に接着したこと
    を特徴とする特許請求の範囲第1項または第2項記載の
    3極以上の多極回路しや断器。
  8. 【請求項8】絶縁板がシリコーン樹脂からなることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項または第2項記載の3極
    以上の多極回路しや断器。
  9. 【請求項9】絶縁板がポリエステル樹脂からなることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項または第2項記載の3
    極以上の多極回路しや断器。
  10. 【請求項10】絶縁板がエポキシ樹脂からなることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項または第2項記載の3極
    以上の多極回路しや断器。
  11. 【請求項11】絶縁板がフエノール樹脂からなることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項または第2項記載の3
    極以上の多極回路しや断器。
  12. 【請求項12】絶縁板がポリエステル樹脂にガラスフア
    イバーを混入したものからなることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項または第2項記載の3極以上の多極回路
    しや断器。
  13. 【請求項13】絶縁板がフエノール樹脂にガラスフアイ
    バーを混入したものからなることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項または第2項記載の3極以上の多極回路し
    や断器。
  14. 【請求項14】絶縁板が樹脂材料のフアイバーシートか
    らなることを特徴とする特許請求の範囲第1項または第
    2項記載の3極以上の多極回路しや断器。
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