JPH0646029U - 裏込め材 - Google Patents
裏込め材Info
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- JPH0646029U JPH0646029U JP8217192U JP8217192U JPH0646029U JP H0646029 U JPH0646029 U JP H0646029U JP 8217192 U JP8217192 U JP 8217192U JP 8217192 U JP8217192 U JP 8217192U JP H0646029 U JPH0646029 U JP H0646029U
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 複数の細紐状発泡PSシート1a…を加熱蒸
気等により部分融着させて成形したもの。 【効果】 透水性、断熱性、緩衝性及び保形性に優れ、
凍上圧によるトラフの破損を軽減することができ、さら
に、細紐状発泡PSシート1aを回収品としての不要な
発泡PSシートを使用することによって裏込め材の製造
費を安価なものとすることができ、結果として用排水溝
の施工費を低減することができる。
気等により部分融着させて成形したもの。 【効果】 透水性、断熱性、緩衝性及び保形性に優れ、
凍上圧によるトラフの破損を軽減することができ、さら
に、細紐状発泡PSシート1aを回収品としての不要な
発泡PSシートを使用することによって裏込め材の製造
費を安価なものとすることができ、結果として用排水溝
の施工費を低減することができる。
Description
【0001】
本考案は、寒冷地における農業用排水路等の用排水溝で使用される裏込め材に 関するものである。
【0002】
従来、用排水溝は、図3に示すように、敷設地11を排水溝体であるトラフ1 2の幅より幅広に掘り下げて、その底部に図示しない基板ベースを敷設した後、 その上に例えばコンクリート等で形成された上記トラフ12を設置し、このトラ フ12と敷設地11との間の隙間に、トラフ12から溢れた水を迅速に排水でき るように、砂や砂利等の裏込め材を充填している。
【0003】 ところが、このような用排水溝を用いた場合、寒冷地では、冬季、夜間に地面 の表層部に含まれる水分が凍結して膨張する凍上現象が発生して水平方向に押圧 (凍上圧)を生じる一方、昼間に、この凍結した水分が溶融して収縮するため、 このような膨張と収縮との繰り返しによって上記トラフ12が、底部のC点付近 において破損する恐れがあった。
【0004】 そこで、このような破損を回避するために、実公平4−10272号公報には 、空隙を有して透水性を備えるプラスチック発泡体を裏込め材としてトラフの外 側面と敷設地との隙間に設けたものが開示されている。上記プラスチック発泡体 は、発泡粒体が互いに接着、もしくは融着して形成されており、この発泡粒体の 緩衝材としての物性によって、上記のような凍上圧を吸収、分散してトラフの破 損を軽減できるようになっている。
【0005】
ところが、一般に裏込め材は通水性を有する必要があるので、上記プラスチッ ク発泡体を成形する場合、ある程度の空隙を有するように成形しなければならず 、発泡粒体を相互に接着剤によって成形したプラスチック発泡体では、発泡粒体 間を部分的に接合する為、点による接合となり、接合部分の面積が小さくなるの で、接合力が弱く、加圧により接合部分が剥がれ易くなる。一方、発泡粒体を相 互に融着して成形したプラスチック発泡体では、全体の融着を抑えて空隙を有す るように部分融着させるための成形が非常に困難となり、たとえ融着成形したと しても発泡粒体間で点による融着であるため、融着部分の面積は小さくなり、融 着力が弱く、加圧により融着部分が剥がれ易くなる。
【0006】 このため、接着、融着いずれの成形方法の場合であっても、凍上圧等の圧力が 加わったとき、ある程度以上の加圧力になると、接着部分或いは融着部分で発泡 粒体間が剥がれ易くなり、保形性を低下させ、その結果プラスチック発泡体にお ける弾力性が低下する。従って、このようなプラスチック発泡体を長期間トラフ の裏込め材として使用した場合、凍上圧による押圧により変形し、弾力性が低下 し、凍上圧による押圧を吸収することが困難となり、結果としてトラフを破損す るようになるという問題があった。
【0007】 そこで、本考案は、上記問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、空 隙率を高め、且つ保形性を向上させるような裏込め材を提供することにある。
【0008】
本考案の裏込め材は、複数の細紐状発泡ポリスチレン系樹脂シートを部分融着 させて成形されることを特徴とするものである。
【0009】
上記の構成により、裏込め材に複数の細紐状発泡ポリスチレン系樹脂シートを 用いることにより加熱蒸気等により簡単に接触部分だけを融着させることができ る。従って、空隙を有したまま、しっかりと部分融着させることが可能となり、 また、空隙部分が偏らず、均等に空隙部分を分布させることができるので、例え ば敷設地に埋めた場合、どのような設置角度で配設しても均一に排水作用を行う ことができ、結果として排水機能の向上を図ることができる。
【0010】 また、発泡ポリスチレン系樹脂は一般に断熱性、弾力性等に優れているので、 発泡ポリスチレン系樹脂シートを細紐状にして部分融着したものからなる成形品 においても、断熱性、弾力性等が優れ、特に、細紐状発泡ポリスチレン系樹脂シ ートが部分融着した場合では、空隙率が高くなるので、さらに弾力性の優れたも のとすることができ、凍上時における敷設地からの押力を容易に吸収、分散する ことができ、結果として、用排水溝のトラフの損傷を軽減することができる。し かも、細紐状発泡ポリスチレン系樹脂シートが部分融着していることで、構造的 に強固なものとなり保形性に優れ、裏込め材として長期間使用した場合でも、弾 力性が低下せず、耐久性を向上させることができ、結果として用排水溝等におけ るトラフの破損を軽減することができる。
【0011】 さらに、細紐状発泡ポリスチレン系樹脂シートとして例えば不要になった発泡 ポリスチレン系樹脂シートをシュレッダー等によって裁断したものを使用すれば 、原料費を低減できるので、裏込め材の製造費をより安価なものとすることがで き、結果として用排水溝等における施工費も低減することができる。
【0012】
本考案の一実施例について図1ないし図2に基づいて説明すれば、以下の通り である。
【0013】 本実施例に係る用排水溝は、図2に示すように、敷設地3を掘り下げて形成さ れた溝状部3a上に、排水機能等を有する裏込め材1が配設され、この裏込め材 1を介して断面U字のコンクリート等からなるトラフ2が配設された構造となっ ている。
【0014】 上記裏込め材1は、図1に示すように、押出発泡ポリスチレン系樹脂シート( 以下、発泡PSシートと称する)をシュレッダー等によって細紐状に裁断し、こ れら複数の細紐状発泡PSシート1a…を所定の型内に充填し、加熱蒸気により 相互に部分融着させることによって得られたものである。このように、上記裏込 め材1では、細紐状発泡PSシート1a…を任意の部分Aにおいて部分融着して いるので、成形品では、空隙部分Bがほぼ均等に形成されるようになる。この時 の融着部分及び空隙部分の割合は、成形条件、例えば原料である細紐状発泡PS シート1aの細さ及び長さによって変わるので、その都度、使用目的にあった裏 込め材を成形することができる。尚、上記裏込め材1の大きさは、用排水溝に使 用されるU字溝等の大きさ及び凍土条件に応じて変更されるようになっている。
【0015】 このような裏込め材1は、原料である細紐状発泡PSシート1a自身がある程 度、断熱性、弾力性等を備えているので、成形品においても断熱性、弾力性等を 備えたものとなっている。
【0016】 さらに、上記の裏込め材1は、図2に示すように、細紐状発泡PSシート1a …を相互に部分融着されることによって形成されていることで、成形品とした場 合の融着部分Aが成形品に均等に分布し、この融着部分の分布に伴って空隙部分 Bも均等に分布するようになるので、全体としての透水性を向上させることがで き、結果として排水機能をさらに向上させることができる。
【0017】 また、上記裏込め材1は、複数の細紐状発泡PSシート1a…を型内に充填す ることによって適当に絡み合った状態となり、加熱蒸気によって接触部分だけを 融着させることができるので、空隙を有したまま容易に部分融着させることがで きる。このため、構造的に強固なものとなり、保形性の優れたものとなり耐久性 を向上させることができる。その上、この保形性と空隙率の高さから、さらに弾 力性の優れた裏込め材1となっている。
【0018】 また、上記トラフ2は、予め工場で、幾つかの所定の規格寸法でそれぞれ作製 されているものであり、形状としては上記U字状に限らす、例えばV字状のもの もあり、さらに、材質としても上記コンクリート製に限らず、例えばプラスチッ ク或いは金属製のものもある。このようなトラフ2を敷設地3に施工する場合、 通常、トラフ2の外側面2a付近に断熱、排水等の作用を有する裏込め材1を配 設して施工されるようになている。
【0019】 ここで、トラフ2の施工について、図2を参照しながら以下に説明する。 先ず、敷設地3をトラフ2の幅より幅広に掘り下げた溝状部3aを形成した後 、その溝状部3aの底部に裏込め材1を載置する。このときの裏込め材1の幅は 、トラフ2の底部の幅と同じかそれに近い大きさとする。
【0020】 次に、裏込め材1が底部に載置された溝状部3aの側面部に裏込め材1を配設 した後、トラフ2を外側面2aと裏込め材1とが当接するように配設し水路が完 成する。
【0021】 ところで、トラフの外側に砂や小石を充填して裏込め材として使用している場 合、寒冷地では、冬季の夜間に地表の水分が凍結して膨張することにより水平方 向に凍上圧が生じ、トラフに押力が働くので、トラフが破損する恐れがあった。
【0022】 しかしながら、上記の構成では、図2に示すように、裏込め材1を配設するこ とによってこの裏込め材1の弾力性等のため、凍上時の敷設地からの押力を吸収 、または上下左右に分散させることができる。
【0023】 従来、透水性が高い裏込め材として発泡粒体を接着剤等によって接着成形した ものがあるが、このような裏込め材では、発泡粒体間が相互に接着或いは融着さ れているだけなので、接着部分或いは融着部分において剥がれ易くなり、加圧等 の応力によって変形し易くなり、弾力性が低下し、凍上時の敷設地からの押力を 十分に吸収、分散することができず、結果としてトラフが破損し易くなるという 問題が生じていた。
【0024】 ところが、上記の裏込め材1では、図1に示すように、細紐状発泡PSシート 1a…が融着部分Aで部分的に融着しているので、空隙部分B…が多くなり全体 の空隙率を高めると共に、構造的に強固なものとなっており、凍上圧による押力 を容易に吸収することができるので、トラフ2の凍上圧による破損を軽減させて いる。
【0025】 また、上記構成の裏込め材1は、細紐状発泡PSシート1aを加熱水蒸気によ って部分融着して成形されているので、接着のための接着剤を必要とせず、さら に、細紐状発泡PSシート1aとして、不要の発泡PSシートをシュレッダー等 によって廃棄処分されるものであるので、製造費をより安価なものとすることが できる。
【0026】 従って、用排水溝の裏込め材1を、図1に示すような複数の細紐状発泡PSシ ート1a…を部分融着させて形成されたものとすることで、この裏込め材1によ って寒冷地における凍上時の敷設地3からの押力を吸収、または分散させること ができるので、トラフ2の破損を軽減することができる。また、裏込め材1は、 複数の細紐状発泡PSシート1a…を絡めた状態で成形することで、接触部分に おいて容易に融着させることができるので、容易に部分融着した構造とすること ができ、構造的にも強固な、そして、保形性を有する裏込め材を簡単に成形する ことができる。さらに、細紐状発泡PSシート1aは、不要になった発泡PSシ ートをシュレッダー等によって裁断されたものを使用しているので、裏込め材の 製造費を安価なものとすることができ、結果として用排水溝の施工費も低減させ ることができる。
【0027】
本考案の裏込め材は、以上のように、複数の細紐状発泡ポリスチレン系樹脂シ ートを部分融着させて成形されることを特徴とする構成である。
【0028】 それゆえ、複数の細紐状発泡ポリスチレン系樹脂シートを部分融着させること で、空隙部分を有したまま構造的に強固なものとすることができるので、容易に 透水性、断熱性、緩衝性及び保形性を有する裏込め材を成形することが可能とな る。また、原料である細紐状発泡ポリスチレン系樹脂シートを例えば不要な発泡 ポリスチレン系樹脂シートから作成すれば、裏込め材の製造費を安価なものとす ることが可能となる。
【0029】 この結果、用排水溝等においてトラフの破損を軽減することができると共に、 用排水溝等の施工費を安価なものとすることができるという効果を奏する。
【図1】本考案の一実施例を示す裏込め材の斜視図であ
る。
る。
【図2】図1の裏込め材を使用した用排水溝の概略断面
図である。
図である。
【図3】従来の用排水溝の概略断面図である。
1 裏込め材 1a 細紐状発泡PSシート 2 トラフ 2a 外側面 3 敷設地 3a 溝状部 A 融着部分 B 空隙部分
Claims (1)
- 【請求項1】複数の細紐状発泡ポリスチレン系樹脂シー
トを部分融着させて成形されることを特徴とする裏込め
材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8217192U JPH0646029U (ja) | 1992-11-27 | 1992-11-27 | 裏込め材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8217192U JPH0646029U (ja) | 1992-11-27 | 1992-11-27 | 裏込め材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0646029U true JPH0646029U (ja) | 1994-06-24 |
Family
ID=13766990
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8217192U Pending JPH0646029U (ja) | 1992-11-27 | 1992-11-27 | 裏込め材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0646029U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008095428A (ja) * | 2006-10-13 | 2008-04-24 | Public Works Research Institute | 水路の補修方法 |
KR100865874B1 (ko) * | 2008-04-18 | 2008-10-29 | 석성기업주식회사 | 친환경 생태수로 |
CN108240002A (zh) * | 2018-01-31 | 2018-07-03 | 长沙理工大学 | 一种基桩防冻装置及方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS639327B2 (ja) * | 1981-05-13 | 1988-02-27 | Hitachi Ltd |
-
1992
- 1992-11-27 JP JP8217192U patent/JPH0646029U/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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