JPH0645694U - 人工浴湯装置の口過浄化装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】人口浴湯装置の循環式口過浄化装置においてフ
ィルタの有効寿命を長くすると共に浄化材の交換作業を
不要にする。 【構成】堅型筒状容器１内に定置されたフィルタ４上部
に導入浴水の旋回流を生成するための空室７を設けると
共にフィルタ下方の収容室１１内に活性化石炭による多
孔質浄化材が通水性袋体１０に充填されて定置されてい
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】 この考案はプール又は家庭用にも用いられる人工浴湯の環湯を口過し浄化する装 置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の人工浴湯装置の浴槽に接続される循環浄化装置は、繊維製フィルタ容器活 性石容器、ポンプ、ヒータ及び殺菌用オゾン処理装置等で構成されている。

【０００３】

【従来技術の問題点】

上記従来装置においては、浴水中の毛髪、ゴミ垢その他の固形浮遊物がフィルタ の表面及び内部に残留定着するので目詰りを生じ易い。この結果ポンプの負荷が 増大する上、循環水量が減少するので家庭用装置でも入浴回数９００〜１０００ 回が限度とされ、フィルタ交換が不可欠である。

【０００４】 更に、活性石もその表面が吸着物の推積によって次第に不活性化するので定期的 な洗浄又は交換が必要である。 また、オゾン発生装置等余分な装置も必要となり保守も複雑になる。

【０００５】

【解決しようとする問題点】

本案は、上記諸欠点を１個の槽において一挙に解消しうる装置を提供するもので ある。 本案の原理は、フィルタ上部に空室を設けて旋回流域としてゴミその他の固形浮 遊物を旋回流域の中心に保持して粗大固形物のフィルタへの直接接触を避けてフ ィルタの閉塞又は目詰りを防ぎ、更にフィルタ層を通過した浴水を活性炭又は活 性化石炭の浄化材層を透過させて微生物による有機物の吸着及び分解を行なわせ るものである。 本案装置は浴槽に限らずプール等にも適用できること勿論である。

【０００６】

【解決するための手段】

本案装置の構成は、口過浄化槽を構成する堅型筒状容器の上部に浴水が導入され る旋回流域を設けると共に該旋回流域の下方に接してフィルタ層が設けられ該フ ィルタ層の下部に多孔質化した活性化石灰塊又は石炭粗粉を充填した通水性袋体 が少なくとも１個収容されてなるものであって、活性化石炭が充填された袋体は 、麻又は合成繊維製の耐腐食性の通水性粗目袋体である。 本案において活性化石炭とは、灰分及び無機質分を比較的多く含有する低品位炭 を鉱酸によって処理して上記不純分を溶出させて微細多孔質物としたものであっ て、活性炭より比重が大きく（１．３〜１．５ｓｐｇ）吸着表面積は活性炭の６ ０〜８０％であるが安価に提供されるものである。 活性化石炭の粒度は、通水抵抗を考慮して定められること勿論である。 また、袋体の下方にはセラミックボール又は天然活性石の層を設けてもよい。 本案装置における活性石の機能は、従来装置における如く浴水中のアンモニア等 の可溶成分及び微小固形分の吸着にあるのではなく、専らミネラル分の溶出補給 にある。

【０００７】

【実施例】

１は筒状容器であって、上端部に開閉蓋２と下部に排出管３を備えている。 ４はフエルト製のフィルタであって目皿５に支持されている。目皿５は取外し自 在である。 フィルタ上方の空間は、旋回流域６となる空室７であって、該空室７の側壁１ ａには浴槽２０に接続する浴湯吸入管８が図２に示すように絞り管９を介して接 線方向に接続開口している。 １０は活性化石炭塊又は粗粒等の浄化材を充填した通水性袋体であって、収容室 １１内に装入及び取出しの便を考慮して２以上収容されている。 １２は下部目皿、１３は集水部である。１４は循環用ポンプ、１５はヒータ、１ ６は浴槽への吹込空気吸込管であって、浴水中への気泡供給及び特に活性化石炭 表面に棲息している微生物に酸素を補給するのに有効である。 空気の吸込みは任意にＯＮ、ＯＦＦできる。

【０００８】 吸入管８から絞り管９を経て空室７に導入された浴水は空室７の厚さの旋回流を 形成する。 この旋回流は次第に増加する毛髪ゴミ等の固形分を捲込んで中心に集まり回転す る棒状体Ｇとなって保持される。 従ってこれら比較的粗大分は、旋回流が存在している間フィルタ表面には接続せ ず、フィルタ４は比較的微粒子のみを捕捉して口過する。 口過浴水は活性化石炭と接触し微生物分解を受けながら浄化され、ポンプ１４、 ヒータ１５を経て浴槽直前においてジェット水流とされて浴槽２０内に放出され る。 ジェット水流は、空気吸込管１６からの空気を捲込んで浴水に気泡を供給すると 共に酸素を供給する。 活性石を備える場合は、活性石収容袋（図示せず）を下部目皿上又は集水室１３ 内に収容しておくだけでよい。

【０００９】

【効果】

本案装置にあっては、フィルタの交換寿命が３〜４倍になる他、従来の活性石に 相当する活性化石炭収容袋の引上げ作業が槽に水を満した状態で可能であるので 、浮力を利用することができ従って極めて容易になる。 オゾン発生機等を使用しないばかりか堅型１槽式であるので装置全体が小型化で き、従来装置に比して格段に小さい装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案装置の要部断面を含む循環装置の全体構成
図

【図２】図１のＸ−Ｘ拡大上面図

【符号の説明】

４ フィルタ ６ 旋回流域 ７ 空室 １０ 浄化材収容袋 １１ 収容室

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】口過浄化槽を構成する堅型筒状容器の上部
   に浴水が導入される旋回流域となる空室を設けると共に
   該空室の下方に接してフィルタ層が設けられ、該フィル
   タ層の下部に多孔質化した活性化石灰塊又は石炭粗粉を
   充填した通水性袋体が少なくとも１個収容されてなる人
   工浴湯装置の口過浄化装置。
2. 【請求項２】袋体の下方にセラミックボール等の活性石
   層が設けられてなる請求項１記載の装置。