JPH0645568B2 - 生理活性物質p−23924、その製造法および製剤 - Google Patents
生理活性物質p−23924、その製造法および製剤Info
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- JPH0645568B2 JPH0645568B2 JP59035074A JP3507484A JPH0645568B2 JP H0645568 B2 JPH0645568 B2 JP H0645568B2 JP 59035074 A JP59035074 A JP 59035074A JP 3507484 A JP3507484 A JP 3507484A JP H0645568 B2 JPH0645568 B2 JP H0645568B2
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- ethyl acetate
- solution
- water
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- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 本発明は、プロトコラーゲン・プロリン水酸化酸素阻害
作用、コラーゲン生合成抑制作用などを有する新規な生
理活性物質P−23924誘導体,その製造法および製
剤に関する。
作用、コラーゲン生合成抑制作用などを有する新規な生
理活性物質P−23924誘導体,その製造法および製
剤に関する。
プロトコラーゲン・プロリン水酸化酵素は、動物細胞内
のリボゾームで合成されたプロトコラーゲン中のプロリ
ンを特異的に水酸化する酵素であり、コラーゲン生合成
を律速する重要な因子の一つである。従来、本酵素活性
を阻害するものとしては、鉄キレーター(例えばa,
a′−ジピリジルなど)、SH酵素阻害剤(例えばp−
クロロマ−キューリ−ベンゾエートなど)、ある種の重
金属(例えばCu ,Zu など)などが知られているが、
これらの物質はいずれもコラーゲンおよび非コラーゲン
性蛋白質の生合成を非特異的に阻害するために副作用が
大きく、医薬とはなり得なかった。非コラーゲン性蛋白
質の生合成を阻害せず、コラーゲンの生合成のみを特異
的に阻害する物質が見いだされれば、その物質は動脈硬
化症、肝硬変症、強皮症、ケロイド、リューマチ性関節
炎、肺線維症などのコラーゲンの過剰蓄積を伴う臓器線
維症を含めた疾病の予防治療に使用することができる。
のリボゾームで合成されたプロトコラーゲン中のプロリ
ンを特異的に水酸化する酵素であり、コラーゲン生合成
を律速する重要な因子の一つである。従来、本酵素活性
を阻害するものとしては、鉄キレーター(例えばa,
a′−ジピリジルなど)、SH酵素阻害剤(例えばp−
クロロマ−キューリ−ベンゾエートなど)、ある種の重
金属(例えばCu ,Zu など)などが知られているが、
これらの物質はいずれもコラーゲンおよび非コラーゲン
性蛋白質の生合成を非特異的に阻害するために副作用が
大きく、医薬とはなり得なかった。非コラーゲン性蛋白
質の生合成を阻害せず、コラーゲンの生合成のみを特異
的に阻害する物質が見いだされれば、その物質は動脈硬
化症、肝硬変症、強皮症、ケロイド、リューマチ性関節
炎、肺線維症などのコラーゲンの過剰蓄積を伴う臓器線
維症を含めた疾病の予防治療に使用することができる。
本発明者らはプロトコラーゲン・プロリン水酸化酵素活
性を阻害する物質を微生物代謝生産物中に求め、鋭意検
索を行なった結果、コラーゲンの生合成を特異的に抑制
する生理活性物質P−23924A,BおよびCを見い
だし、またこれら化合物は、それらの還元体へ変換でき
ることを見いだした。
性を阻害する物質を微生物代謝生産物中に求め、鋭意検
索を行なった結果、コラーゲンの生合成を特異的に抑制
する生理活性物質P−23924A,BおよびCを見い
だし、またこれら化合物は、それらの還元体へ変換でき
ることを見いだした。
本発明者らは、これらの知見に基づいてさらに研究した
結果、本発明を完成した。
結果、本発明を完成した。
本発明は、(1)一般式 〔式中、R1は水素,またはメチルを、R2は水素また
はメトキシCOOHをそれぞれ示す。〕で表わされる化合
物, (2)一般式 〔式中、R1は水素,またはメチルを、R2は水素また
はメトキシをそれぞれ示す。〕で表わされる化合物を還
元反応に付すことを特徴とする一般式(I)で表わされ
る化合物の製造法,および一般式(I)で表される化合
物を含有する線維化抑制剤である。
はメトキシCOOHをそれぞれ示す。〕で表わされる化合
物, (2)一般式 〔式中、R1は水素,またはメチルを、R2は水素また
はメトキシをそれぞれ示す。〕で表わされる化合物を還
元反応に付すことを特徴とする一般式(I)で表わされ
る化合物の製造法,および一般式(I)で表される化合
物を含有する線維化抑制剤である。
本明細書においては、一般式 で表わされる化合物を、下表のとおり称することもあ
る。
る。
また、本明細書においては、一般式(I)または(II)
で表わされる化合物を総称して、あるいは単一化合物を
指称して、生理活性物質P−23924あるいは単にP
−23924と称することもある。
で表わされる化合物を総称して、あるいは単一化合物を
指称して、生理活性物質P−23924あるいは単にP
−23924と称することもある。
本発明方法に使用される微生物は、ストレプトミセス属
に属し、生理活性物質P−23924Bおよび/または
Cを生産する能力を有する微生物(以下、「P−239
24生産菌」と略称することもある。)であればいずれ
でもよい。
に属し、生理活性物質P−23924Bおよび/または
Cを生産する能力を有する微生物(以下、「P−239
24生産菌」と略称することもある。)であればいずれ
でもよい。
その具体例としては、たとえば沖縄県石垣島の土壌から
分離されたストレプトミセス・エスピ−No.23924
株(以下、「No.23924株」と略称することもあ
る。)が挙げられる。
分離されたストレプトミセス・エスピ−No.23924
株(以下、「No.23924株」と略称することもあ
る。)が挙げられる。
No.23924株について、インターナショナル・ジャ
ーナル・オブ・システマティック・バクテリオロジー
(International Journal of Systematic Bacteriolog
y),16巻,3号,313〜340頁(1966年)
記載の方法に準じて検討した性状は下記のとおりであ
る。なお、培地上の所見は、特に記載しないかぎり、2
8℃において14日間培養し、観察したものである。
ーナル・オブ・システマティック・バクテリオロジー
(International Journal of Systematic Bacteriolog
y),16巻,3号,313〜340頁(1966年)
記載の方法に準じて検討した性状は下記のとおりであ
る。なお、培地上の所見は、特に記載しないかぎり、2
8℃において14日間培養し、観察したものである。
(I)形態的特徴 基生菌糸より、らせん状、時により不完全ならせん状、
開放型らせん状、あるいは鈎状に短かい胞子鎖形成菌糸
を単純分枝状に伸長し、輪生枝は認められない。成熟し
た胞子鎖は一般に5〜10個の胞子の連鎖を認める。胞
子は円筒形ないし楕円形で大きさは0.4〜0.7×
0.7〜1.2μ、その表面は平滑である。
開放型らせん状、あるいは鈎状に短かい胞子鎖形成菌糸
を単純分枝状に伸長し、輪生枝は認められない。成熟し
た胞子鎖は一般に5〜10個の胞子の連鎖を認める。胞
子は円筒形ないし楕円形で大きさは0.4〜0.7×
0.7〜1.2μ、その表面は平滑である。
(II)各種培地上での成育状態 各種培地における生育の程度(G)、気菌糸(AM)の
生育および色調、可溶性色素(SP)の有無および色調
などについて以下に列記する。なお、色の記載について
()で示す標準色調記号はコンティナー・コーポレーショ
ン・オブ・アメリカ(Container Corporation of Ameri
ca)のザ・カラー・ハーモニー・マニュアル(The Calo
r Harmony Manual)第4版、1958年によった。
生育および色調、可溶性色素(SP)の有無および色調
などについて以下に列記する。なお、色の記載について
()で示す標準色調記号はコンティナー・コーポレーショ
ン・オブ・アメリカ(Container Corporation of Ameri
ca)のザ・カラー・ハーモニー・マニュアル(The Calo
r Harmony Manual)第4版、1958年によった。
(ア)シュークロース・硝酸塩寒天培地 (G):貧弱 (AM):貧弱,淡灰褐色(3ge) (SP):なし (イ)グルコース・アスパラギン寒天培地 (G):貧弱 (AM):なし (SP):なし (ウ)グリセリン・アスパラギン寒天培地 (G):なし (エ)スターチ・無機塩寒天培地 (G):豊富 (AM):豊富、粉状、灰色(3ih) (SP):黄褐色(4gc) (オ)チロシン寒天培地 (G):貧弱 (AM):貧弱,灰色(3ba) (SP):淡黄赤色(4ea) (カ)栄養寒天培地 (G):中程度 (AM):なし (SP):なし (キ)イースト・麦芽寒天培地 (G):中程度 (AM):貧弱,灰色(3fe) (SP):淡黄褐色(4ne) (ク)オートミール寒天培地 (G):中程度 (AM):貧弱,淡灰褐色(3ge) (SP):なし (III)生理的性質 (ア)生育温度範囲:15〜35℃ (イ)ゼラチンの液化(グルコース・ペプトン・ゼラチン
培地、24℃、3週間):陽性(弱) (ウ)殿粉の加水分解:陽性 (エ)脱脂乳の凝固・ペプトン化:共に陰性 (オ)硝酸塩の還元性:陰性 (カ)メラニン様色素の生成: チロシン寒天培地:凝陽性 ペプトン・イースト鉄寒天培地:陰性 (IV)炭素源の同化性(プリードハム・ゴットリーブ寒
天培地) L−アラビノース ± イノシトール − D−キシロース L−ラムノース− D−グルコース ラフイノース − D−フラクトース ± D−マンニット− シュークロース ± 対照 − (注)::豊富な生育、±:僅かに生育、 −:生育せず 上記形態的特徴からみて、本菌株がストレプトミセス
(Streptomyces)属に属することは明らかである。
培地、24℃、3週間):陽性(弱) (ウ)殿粉の加水分解:陽性 (エ)脱脂乳の凝固・ペプトン化:共に陰性 (オ)硝酸塩の還元性:陰性 (カ)メラニン様色素の生成: チロシン寒天培地:凝陽性 ペプトン・イースト鉄寒天培地:陰性 (IV)炭素源の同化性(プリードハム・ゴットリーブ寒
天培地) L−アラビノース ± イノシトール − D−キシロース L−ラムノース− D−グルコース ラフイノース − D−フラクトース ± D−マンニット− シュークロース ± 対照 − (注)::豊富な生育、±:僅かに生育、 −:生育せず 上記形態的特徴からみて、本菌株がストレプトミセス
(Streptomyces)属に属することは明らかである。
上記No.23924株は、昭和57年9月20日に財団
法人発酵研究所(IFO)に受託番号IFO14205
として寄託されている。また本微生物は昭和57年10
月1日に通商産業省工業技術院微生物工業技術研究所
(FRI)に受託番号FERM P−6739として寄
託され、該寄託はブダペスト条約に基づく寄託に切換え
られて受託番号FERM BP−338として同研究所
(FRI)に保管されている。
法人発酵研究所(IFO)に受託番号IFO14205
として寄託されている。また本微生物は昭和57年10
月1日に通商産業省工業技術院微生物工業技術研究所
(FRI)に受託番号FERM P−6739として寄
託され、該寄託はブダペスト条約に基づく寄託に切換え
られて受託番号FERM BP−338として同研究所
(FRI)に保管されている。
一般に、ストレプトミセス属菌はその性状が変化しやす
く、たとえばX線照射,紫外線照射,放射線照射,人工
変異剤を用いる人工変異手段などで容易に変異し得る。
このような変異株であっても、P−23924A,Bお
よび/またはC生産能を有するものはすべて本発明の方
法に使用し得る。
く、たとえばX線照射,紫外線照射,放射線照射,人工
変異剤を用いる人工変異手段などで容易に変異し得る。
このような変異株であっても、P−23924A,Bお
よび/またはC生産能を有するものはすべて本発明の方
法に使用し得る。
P−23924生産菌の培養にあたっては、培地は液状
でも固状でもよいが通常は液体培地による振蘯培養また
は通気攪拌培養が便利である。培地は放線菌の生育に適
し、P−23924A,Bおよび/またはCを生産させ
得るものであればどのようなものでもよい。すなわち、
炭素源として例えばグルコース,ラクトース,グリセリ
ン,澱粉,シュークロース,デキストリン,糖蜜,有機
酸類(例、酢酸、酒石酸など)など、窒素源としては例
えばペプトン,カザミノ酸(デイフコ社製),N−Zア
ミンA(シエフイ−ルド社製)などの蛋白加水分解物、
酵母エキス,麦芽エキス,大豆粕,コーン・スティープ
リカー,アミノ酸類(例、アスパラギン酸,グルタミン
酸など),各種アンモニウム塩(例、硫酸アンモニウ
ム,塩化アンモニウムなど)などが用いられる。無機塩
として各種リン酸塩(例、第一リン酸ナトリウム,第二
リン酸カリウムなど),硫酸マグネシウム,塩化ナトリ
ウム,硫酸第一鉄などの金属塩,重金属塩(例、硫酸マ
ンガン,硫酸亜鉛など)などを添加してもよく、また菌
の生育を促進する目的でビタミン類(例、ビタミン
B1,パントテン酸カルシウムなど),該酸関連化合物
(例、アデニン,ウラシルなど)などを添加してもよ
い。また培養方法および培養条件によっては、シリコー
ン,ポリプロピレン・グリコール誘導体(例、アクトコ
ール(武田薬品工業株式会社製)など〕,大豆油などの
消泡剤を培地に加えることにより、P−23924A,
Bおよび/またはCの生産量を増大させるのに効果的な
場合もある。
でも固状でもよいが通常は液体培地による振蘯培養また
は通気攪拌培養が便利である。培地は放線菌の生育に適
し、P−23924A,Bおよび/またはCを生産させ
得るものであればどのようなものでもよい。すなわち、
炭素源として例えばグルコース,ラクトース,グリセリ
ン,澱粉,シュークロース,デキストリン,糖蜜,有機
酸類(例、酢酸、酒石酸など)など、窒素源としては例
えばペプトン,カザミノ酸(デイフコ社製),N−Zア
ミンA(シエフイ−ルド社製)などの蛋白加水分解物、
酵母エキス,麦芽エキス,大豆粕,コーン・スティープ
リカー,アミノ酸類(例、アスパラギン酸,グルタミン
酸など),各種アンモニウム塩(例、硫酸アンモニウ
ム,塩化アンモニウムなど)などが用いられる。無機塩
として各種リン酸塩(例、第一リン酸ナトリウム,第二
リン酸カリウムなど),硫酸マグネシウム,塩化ナトリ
ウム,硫酸第一鉄などの金属塩,重金属塩(例、硫酸マ
ンガン,硫酸亜鉛など)などを添加してもよく、また菌
の生育を促進する目的でビタミン類(例、ビタミン
B1,パントテン酸カルシウムなど),該酸関連化合物
(例、アデニン,ウラシルなど)などを添加してもよ
い。また培養方法および培養条件によっては、シリコー
ン,ポリプロピレン・グリコール誘導体(例、アクトコ
ール(武田薬品工業株式会社製)など〕,大豆油などの
消泡剤を培地に加えることにより、P−23924A,
Bおよび/またはCの生産量を増大させるのに効果的な
場合もある。
培養温度,培養時間,培地の液性などの培養条件は使用
する微生物の種類、培地組成などによって変動するが、
最終的にはP−23924A,Bおよび/またはCの生
産量が最大となるよう適当に選択、調節されればよく、
多くの場合好気的条件下に約20〜40℃でおよそ24
時間〜240時間培養し、この間培地の液性をpH約4〜
9付近に保つのがよい。
する微生物の種類、培地組成などによって変動するが、
最終的にはP−23924A,Bおよび/またはCの生
産量が最大となるよう適当に選択、調節されればよく、
多くの場合好気的条件下に約20〜40℃でおよそ24
時間〜240時間培養し、この間培地の液性をpH約4〜
9付近に保つのがよい。
このようにして得られた培養液から生理活性物質P−2
3924A,Bおよび/またはC採取するにあたっては
本物質の性状に基づいて、種々の方法を適当に組み合わ
せることによって容易に行ないうる。すなわち、例え
ば、中性ないし微酸性で、水と混和しない有機溶媒、例
えば酢酸エチル,酢酸ブチル,クロロホルム,ブタノー
ル,ベンゼン,トルエン,ジエチルエーテル,メチレン
クロライド,メチルイソブチルケトンなどによる抽出、
活性炭,シリカゲル,アルミナなどを用いる吸着クロマ
トグラフィー、セファデックスカラムによるゲル過、
イオン交換樹脂によるイオン交換クロマトグラフィーな
どである。
3924A,Bおよび/またはC採取するにあたっては
本物質の性状に基づいて、種々の方法を適当に組み合わ
せることによって容易に行ないうる。すなわち、例え
ば、中性ないし微酸性で、水と混和しない有機溶媒、例
えば酢酸エチル,酢酸ブチル,クロロホルム,ブタノー
ル,ベンゼン,トルエン,ジエチルエーテル,メチレン
クロライド,メチルイソブチルケトンなどによる抽出、
活性炭,シリカゲル,アルミナなどを用いる吸着クロマ
トグラフィー、セファデックスカラムによるゲル過、
イオン交換樹脂によるイオン交換クロマトグラフィーな
どである。
これらの手段を適当に組み合わせて使用することによ
り、生理活性物質P−23924A,Bおよび/または
Cは培養物から結晶あるいは結晶性粉末として単離され
る。
り、生理活性物質P−23924A,Bおよび/または
Cは培養物から結晶あるいは結晶性粉末として単離され
る。
後述の参考例2で得られた生理活性物質P−23924
A,BおよびCの理化学的性質を以下に示す。
A,BおよびCの理化学的性質を以下に示す。
(a)融点:A 186〜188℃;B 200〜202
℃;C 187〜190℃ (b)元素分析値(実測値): (c)分子量(マス・スペクトルによる)および分子式: (e)溶解性:P−23924AおよびBはいずれもジメ
チルスルホキシド,ジメチルホルミアミド,ピリジン,
5%炭酸水素ナトリウム水に易容。メタノール,ジオキ
サン,酢酸に可溶。水,アセトン,クロロホルム,n−
ヘキサン,石油エーテルに難溶ないし不溶。P−239
24Cはジメチルスルホキシド,ジメチルホルムアミ
ド,ピリジン,5%炭酸水素ナトリウム水に易溶。メタ
ノール,ジオキサン,アセトン,酢酸に可溶。水,クロ
ロホルム,n−ヘキサン,石油エーテルに (f)紫外部および可視部吸収スペクトル:第1〜第3図
に示す。各溶剤に溶解した直後の極大吸収を示す波長
(nm)および 値は下記の第1表の通りである。なお、第1〜第3図に
おいて はメタノール中での測定結果を、 は0.1N HC1−90%メタノール水中での測定結果
を、 は0.1N NaOH−90%メタノール水中での測定結果
をそれぞれ示す。
℃;C 187〜190℃ (b)元素分析値(実測値): (c)分子量(マス・スペクトルによる)および分子式: (e)溶解性:P−23924AおよびBはいずれもジメ
チルスルホキシド,ジメチルホルミアミド,ピリジン,
5%炭酸水素ナトリウム水に易容。メタノール,ジオキ
サン,酢酸に可溶。水,アセトン,クロロホルム,n−
ヘキサン,石油エーテルに難溶ないし不溶。P−239
24Cはジメチルスルホキシド,ジメチルホルムアミ
ド,ピリジン,5%炭酸水素ナトリウム水に易溶。メタ
ノール,ジオキサン,アセトン,酢酸に可溶。水,クロ
ロホルム,n−ヘキサン,石油エーテルに (f)紫外部および可視部吸収スペクトル:第1〜第3図
に示す。各溶剤に溶解した直後の極大吸収を示す波長
(nm)および 値は下記の第1表の通りである。なお、第1〜第3図に
おいて はメタノール中での測定結果を、 は0.1N HC1−90%メタノール水中での測定結果
を、 は0.1N NaOH−90%メタノール水中での測定結果
をそれぞれ示す。
(g)赤外線吸収スペクトル:臭化カリウム錠により測定
した赤外線吸収スペクトルを第4〜6図に示す。極大吸
収を示す主要な波数は次のとおりである。
した赤外線吸収スペクトルを第4〜6図に示す。極大吸
収を示す主要な波数は次のとおりである。
()P−23924A 3300,2930,1710,1665,1640, 1620,1570,1540,1500,1460, 1420,1380,1335,1280,1240, 1200,1180,1110,1040,1000, 970, 900, 860, 800 第4図参照 ()P−23924B 3300,2950,1725,1705,1660, 1630,1590,1540,1460,1420, 1370,1330,1300,1270,1210, 1190,1170,1130,1100,1060, 1020, 980, 950, 890, 860, 790, 760, 700 第5図参照 ()P−23924C 3400,3070,2940,1720,1680, 1635,1600,1540,1490,1460, 1420,1380,1350,1310,1250, 1220,1180,1120,1100,1040, 990, 930, 880, 820, 800, 705 第6図参照 (h)呈色反応:P−23924A,BおよびC,はいず
れも塩化第二鉄反応、アルコール性酢酸マグネシウム反
応、リドン−スミス反応陽性。
れも塩化第二鉄反応、アルコール性酢酸マグネシウム反
応、リドン−スミス反応陽性。
ニンヒドリン反応、エールリッヒ反応陰性。
(f)性状:P−23924A,BおよびCはいずれも酸
性脂溶性であり、黄色ないし黄橙色又は橙黄色の結晶、
結晶性粉末あるいは粉末を示す。
性脂溶性であり、黄色ないし黄橙色又は橙黄色の結晶、
結晶性粉末あるいは粉末を示す。
(j)該磁気共鳴スペクトル:400メガヘルツ、ジメチ
ル−d6スルホキシド中で測定したスペクトルを第7〜
9図に示す。特徴的ピークを以下に示す。
ル−d6スルホキシド中で測定したスペクトルを第7〜
9図に示す。特徴的ピークを以下に示す。
()P−23924A δ DMSO−d6ppm:1.86(3H,s),2.09 (3H,d,J=1.6Hz),2.71(1H,d
d,J=8.8,13,6Hz),2.91(1H,d
d,J=5.0,13.6Hz),3.66(1H,
d,J=12.9Hz),3.78(1H,d,J=1
2.9Hz),3.96(3H,s),4.47(1
H,dtlike,J=5.0,8.3,8.8Hz)6.8
9(1H,q,J=1.6Hz)7.09(1H,
s),8.18(1H,d,J=8.3Hz),12.
40(1H,s) 第7図参照 ()P−23924B δ DMSO−d6ppm:1.86(3H,s),1.95 (3H,s),2.70(1H,dd,J=8.8,1
3,7Hz),2.89(1H,dd,J=4.9,1
3.7Hz),3.65(1H,d,J=13.1H
z),3.77(1H,d,J=13.1Hz),3.
95(3H,s),4.03(3H,s),4.47
(1H,dtlike,J=4.9,8.1,8.8Hz),
7.11(1H,s),8.18(1H,d,J=8.
1Hz),12.59(1H,s) 第8図参照 ()P−23924C δ DMSO−d6ppm:1.85(3H,s),2.71(1
H,dd,J=8.8,13.7Hz),2.91(1
H,dd,J=4.9,13.7Hz),3.66(1
H,d,J=12,9Hz),3.77(1H,d,J
=12.9Hz),3.88(3H,s),3.95
(3H,s),4.47(1H,dtlike,J=4.9,
8.1,8.8Hz),6.26(1H,s),7.1
5(1H,s),8.18(1H,d,J=8.1H
z),12.73(1H,s) 第9図参照 (k)薄層クロマトグラフィーのRf値:シリカゲル・プレ
ート(メルク社製、商品番号5729)および逆相系HPTLC
プレート、RP−8(メルク社製、商品番号1372
5)上でのRf値は下記の通りである。
d,J=8.8,13,6Hz),2.91(1H,d
d,J=5.0,13.6Hz),3.66(1H,
d,J=12.9Hz),3.78(1H,d,J=1
2.9Hz),3.96(3H,s),4.47(1
H,dtlike,J=5.0,8.3,8.8Hz)6.8
9(1H,q,J=1.6Hz)7.09(1H,
s),8.18(1H,d,J=8.3Hz),12.
40(1H,s) 第7図参照 ()P−23924B δ DMSO−d6ppm:1.86(3H,s),1.95 (3H,s),2.70(1H,dd,J=8.8,1
3,7Hz),2.89(1H,dd,J=4.9,1
3.7Hz),3.65(1H,d,J=13.1H
z),3.77(1H,d,J=13.1Hz),3.
95(3H,s),4.03(3H,s),4.47
(1H,dtlike,J=4.9,8.1,8.8Hz),
7.11(1H,s),8.18(1H,d,J=8.
1Hz),12.59(1H,s) 第8図参照 ()P−23924C δ DMSO−d6ppm:1.85(3H,s),2.71(1
H,dd,J=8.8,13.7Hz),2.91(1
H,dd,J=4.9,13.7Hz),3.66(1
H,d,J=12,9Hz),3.77(1H,d,J
=12.9Hz),3.88(3H,s),3.95
(3H,s),4.47(1H,dtlike,J=4.9,
8.1,8.8Hz),6.26(1H,s),7.1
5(1H,s),8.18(1H,d,J=8.1H
z),12.73(1H,s) 第9図参照 (k)薄層クロマトグラフィーのRf値:シリカゲル・プレ
ート(メルク社製、商品番号5729)および逆相系HPTLC
プレート、RP−8(メルク社製、商品番号1372
5)上でのRf値は下記の通りである。
上記の理化学的諸性質から、P−23924A,Bおよ
びCの推定構造式は以下に示される。
びCの推定構造式は以下に示される。
化合物(II)は遊離のカルボキシ基を有するので、塩を
形成することができる。該塩を形成するには、自体公知
の方法が用いられる。該塩としてはたとえばカルシウム
塩,マグネシウム塩,バリウム塩,ナトリウム塩,カリ
ウム塩,マンガン塩,鉄塩,銅塩,亜鉛塩などが挙げら
れる。
形成することができる。該塩を形成するには、自体公知
の方法が用いられる。該塩としてはたとえばカルシウム
塩,マグネシウム塩,バリウム塩,ナトリウム塩,カリ
ウム塩,マンガン塩,鉄塩,銅塩,亜鉛塩などが挙げら
れる。
化合物Iは、化合物(II)を還元反応に付すことにより
製造される。
製造される。
本発明の還元反応は、自体公知の方法を採用すればよ
い。たとえば、接触還元,電解還元,還元剤を用いる還
元などが挙げられる。
い。たとえば、接触還元,電解還元,還元剤を用いる還
元などが挙げられる。
接触還元を行なうには、化合物(II)を触媒の存在下に
還元を行なう。化合物(II)をまず溶媒(例、アルコー
ル(例、メタノール,エタノール,イソプロパノー
ル),ジオキサン,テトラハイドロフラン,ジメチルホ
ルムアミドあるいはそれらの混合物など〕に溶かし、触
媒〔例、ラネーニッケル,パラジウム−炭素,パラジウ
ム−炭酸バリウム,酸化白金,ロジウムコンプレック
ス,コバルトのラネー型触媒,鉄のラネー型触媒,銅の
ラネー型触媒など〕の存在下に上記溶液中に水素ガスを
導入する。
還元を行なう。化合物(II)をまず溶媒(例、アルコー
ル(例、メタノール,エタノール,イソプロパノー
ル),ジオキサン,テトラハイドロフラン,ジメチルホ
ルムアミドあるいはそれらの混合物など〕に溶かし、触
媒〔例、ラネーニッケル,パラジウム−炭素,パラジウ
ム−炭酸バリウム,酸化白金,ロジウムコンプレック
ス,コバルトのラネー型触媒,鉄のラネー型触媒,銅の
ラネー型触媒など〕の存在下に上記溶液中に水素ガスを
導入する。
本反応は、約20℃ないし100℃、さらに好ましくは
約60℃ないし80℃の温度で、約10分ないし10時
間反応させることにより行なわれる。常圧でも反応は進
行するが、約5ないし200kg/cm2の加圧下に行なう
と好都合である。
約60℃ないし80℃の温度で、約10分ないし10時
間反応させることにより行なわれる。常圧でも反応は進
行するが、約5ないし200kg/cm2の加圧下に行なう
と好都合である。
還元剤を用いる還元を行なうには、化合物(II)を、還
元剤〔例、金属水素化合物(例、水素化アルミニウムリ
チウム,水素化ホウ酸ナトリウム,トリブチル錫ハイド
ライドなど),アルカリ金属(例、リチウム,ナトリウ
ムなど),金属塩(例、塩化クロム,酢酸クロムなどの
二価のクロム塩類など),亜鉛,亜鉛アマルガムなど〕
と、溶媒〔例、メタノール,エタノール,t−ブタノー
ル,アミルアルコール,ジメチルホルムアミド,ジオキ
サン,テトラヒドロフラン,ジメチルスルホキシド,エ
チレングリコール,エチレンジアミン,ジエチレントリ
アミンなど〕中で処理することにより行なわれる。本反
応は、約−50℃ないし150℃、さらに好ましくは室
温ないし約80℃で、約0.5ないし10時間反応させ
る。
元剤〔例、金属水素化合物(例、水素化アルミニウムリ
チウム,水素化ホウ酸ナトリウム,トリブチル錫ハイド
ライドなど),アルカリ金属(例、リチウム,ナトリウ
ムなど),金属塩(例、塩化クロム,酢酸クロムなどの
二価のクロム塩類など),亜鉛,亜鉛アマルガムなど〕
と、溶媒〔例、メタノール,エタノール,t−ブタノー
ル,アミルアルコール,ジメチルホルムアミド,ジオキ
サン,テトラヒドロフラン,ジメチルスルホキシド,エ
チレングリコール,エチレンジアミン,ジエチレントリ
アミンなど〕中で処理することにより行なわれる。本反
応は、約−50℃ないし150℃、さらに好ましくは室
温ないし約80℃で、約0.5ないし10時間反応させ
る。
電解還元を行なうには、化合物(II)を適当な溶媒に溶
かし、通常用いられる方法で行なわれる。たとえば、化
合物(II)を溶媒〔例、アルコール(例、メタノール,
エタノール),アンモニア,ジメチルホルムアミドな
ど〕に溶解し、低過電圧電極(例、白金,タングステン
など)または高過電圧電極(例、鉛,亜鉛,水銀など)
を用いて行なわれる。この場合、溶液のpHを酸性側に、
たとえばpH3ないし5に調整すると好都合である。本反
応は、約20℃ないし100℃で、さらに好ましくは約
60ないし80℃で、約1ないし5時間反応させる。
かし、通常用いられる方法で行なわれる。たとえば、化
合物(II)を溶媒〔例、アルコール(例、メタノール,
エタノール),アンモニア,ジメチルホルムアミドな
ど〕に溶解し、低過電圧電極(例、白金,タングステン
など)または高過電圧電極(例、鉛,亜鉛,水銀など)
を用いて行なわれる。この場合、溶液のpHを酸性側に、
たとえばpH3ないし5に調整すると好都合である。本反
応は、約20℃ないし100℃で、さらに好ましくは約
60ないし80℃で、約1ないし5時間反応させる。
このようにして得られた化合物(I)を採取,精製する
にあたっては、本物質の性状に基づいて、種々の方法を
適当に組み合せることによって容易に行ないうる。すな
わち、例えば、中性ないし微酸性で、水と混和しない有
機溶媒、例えば酢酸エチル,酢酸ブチル,クロロホル
ム,ブタノール,ベンゼン,トルエン,ジエチルエーテ
ル,メチレンクロライド,メチルイソブチルケトンなど
による抽出、活性炭,シリカゲル,アルミナなどを用い
る吸着クロマトグラフィー、セファデックスカラムによ
るゲル過、イオン交換樹脂によるイオン交換クロマト
グラフィーなどである。これらの手段を適当に組み合わ
せて使用することにより、化合物Iを結晶あるいは結晶
性粉末として精製,単離される。
にあたっては、本物質の性状に基づいて、種々の方法を
適当に組み合せることによって容易に行ないうる。すな
わち、例えば、中性ないし微酸性で、水と混和しない有
機溶媒、例えば酢酸エチル,酢酸ブチル,クロロホル
ム,ブタノール,ベンゼン,トルエン,ジエチルエーテ
ル,メチレンクロライド,メチルイソブチルケトンなど
による抽出、活性炭,シリカゲル,アルミナなどを用い
る吸着クロマトグラフィー、セファデックスカラムによ
るゲル過、イオン交換樹脂によるイオン交換クロマト
グラフィーなどである。これらの手段を適当に組み合わ
せて使用することにより、化合物Iを結晶あるいは結晶
性粉末として精製,単離される。
後述の状態1〜3で得られたP−23924AR,BR
およびCRの物理化学的性質を以下に記載する。
およびCRの物理化学的性質を以下に記載する。
(a)融点: P−23924AR145〜149℃;BR156〜159
℃;CR210〜212℃ (b)元素分析値(実測値): (c)分子量(マススペクトルによる)および分子式 (d)比旋光度▲〔a〕23 D▼(ジメチルスルホキシド中,
c=0.20%) AR 0° BR 0° CR 0° (e)溶解性: P−23924AR,BR,CRはいずれもジメチルス
ルホキシド,ピリジン,酢酸エチル,クロロホルム,ジ
オキサンに易溶又は可溶。水,n−ヘキサン,石油エー
テルに難溶又は不溶。
℃;CR210〜212℃ (b)元素分析値(実測値): (c)分子量(マススペクトルによる)および分子式 (d)比旋光度▲〔a〕23 D▼(ジメチルスルホキシド中,
c=0.20%) AR 0° BR 0° CR 0° (e)溶解性: P−23924AR,BR,CRはいずれもジメチルス
ルホキシド,ピリジン,酢酸エチル,クロロホルム,ジ
オキサンに易溶又は可溶。水,n−ヘキサン,石油エー
テルに難溶又は不溶。
(f)紫外部および可視部吸収スペクトル: 第10〜12図に示す。
各溶剤に溶解した直後の極大吸収を示す波数(nm)お
よび 値は下記の第2表の通りである。なお、第10〜12図
において はメタノール中での測定結果を、 は0.1NHCl−90%メタノール水中での測定結果を、 は0.1N NaOH−90%メタノール水中での測定結果を
それぞれ示す。
よび 値は下記の第2表の通りである。なお、第10〜12図
において はメタノール中での測定結果を、 は0.1NHCl−90%メタノール水中での測定結果を、 は0.1N NaOH−90%メタノール水中での測定結果を
それぞれ示す。
(e)赤外線吸収スペクトル:臭化カリウム錠により測定
した赤外線吸収スペクトルを第13〜15図に示す。極
大吸収を示す主要な波数は次のとおりである。
した赤外線吸収スペクトルを第13〜15図に示す。極
大吸収を示す主要な波数は次のとおりである。
(1)AR 3400−3450,2900−3000,1660, 1630,1605,1570,1490,1420, 1370,1330,1310,1275,1240, 1200,1165,1140,1060,1000, 910, 870, 810, 800, 700, 620 第3図参照 (2)BR 3400−3500,2960 1670,1630, 1600,1490,1455,1420,1380, 1330,1290,1230,1220,1150, 1110,1080,1020, 980, 920, 870, 820, 790, 705, 第14図参照 (3)CR 3400−3450,2930 1680,1640, 1600,1485,1420,1380,1350, 1310,1260,1250,1220,1210, 1140,1120,1015, 980, 960, 920, 870, 850, 790, 710 第15図参照 (h)呈色反応:P−23924AR,BR,CRはいず
れも塩化第二鉄反応、ハイドロサルファイトによる還元
反応陽性。
れも塩化第二鉄反応、ハイドロサルファイトによる還元
反応陽性。
ニンヒドリン反応、p−アニスアルデヒド−硫酸反応陰
性。
性。
()性状:P−23924AR,BR,CRはいずれも
弱酸性脂溶性であり、橙色ないし橙赤色ないし赤橙色の
結晶又は結晶性粉末を示す。
弱酸性脂溶性であり、橙色ないし橙赤色ないし赤橙色の
結晶又は結晶性粉末を示す。
(j)該磁気共鳴スペクトル:400メガヘルツ・ジメチ
ル−d6・スルホキシド中で測定したスペクトルを第1
6〜18図に示す。特徴的ピークとその帰属を以下に示
す。
ル−d6・スルホキシド中で測定したスペクトルを第1
6〜18図に示す。特徴的ピークとその帰属を以下に示
す。
(1)AR δDMSO-d6ppm:2.085(3H,d,J=1.6H
z,2−CH3),6.867(1H,q,J=1.6H
z,3−H),7.057(1H,s,5−H),3.
952(3H,s,6−OCH3),2.049(3H,
s,7−CH3),12.314(1H,s,重水置換に
より消失,8−OH) 第16図参照 (2)BR δDMSO-d6ppm:1.949(3H,s,2−CH3),
4.026(3H,s,3−OCH3),7.100(1
H,s,5−H),3.949(3H,s,6−OC
H3),2.053(3H,s,7−CH3),12.51
0(1H,s,重水置換により消失,8−OH) 第17図参照 (3)CR δDMSO-d6ppm:6.242(1H,s,2−H),3.
870(3H,s,3−OCH3),7.127 (1H,s,5−H),3.949(3H,s,6−OC
H3),2.063(3H,s,7−CH3),12.63
1(1H,s,重水置換により消失,8−OH) 第18図参照 (k)薄層クロマトグラフィーのRf値;シリカゲル・プレ
ート(メルク社製,商品番号5729)および逆相系HP
TLCプレート,RP−18(メルク社製,商品番号13
724)上でのRf値は下記の通りである。
z,2−CH3),6.867(1H,q,J=1.6H
z,3−H),7.057(1H,s,5−H),3.
952(3H,s,6−OCH3),2.049(3H,
s,7−CH3),12.314(1H,s,重水置換に
より消失,8−OH) 第16図参照 (2)BR δDMSO-d6ppm:1.949(3H,s,2−CH3),
4.026(3H,s,3−OCH3),7.100(1
H,s,5−H),3.949(3H,s,6−OC
H3),2.053(3H,s,7−CH3),12.51
0(1H,s,重水置換により消失,8−OH) 第17図参照 (3)CR δDMSO-d6ppm:6.242(1H,s,2−H),3.
870(3H,s,3−OCH3),7.127 (1H,s,5−H),3.949(3H,s,6−OC
H3),2.063(3H,s,7−CH3),12.63
1(1H,s,重水置換により消失,8−OH) 第18図参照 (k)薄層クロマトグラフィーのRf値;シリカゲル・プレ
ート(メルク社製,商品番号5729)および逆相系HP
TLCプレート,RP−18(メルク社製,商品番号13
724)上でのRf値は下記の通りである。
P−23924の生物学的性質を以下に示す。
(a)プロトコラーゲン・プロリン水酸化酵素阻害作用:
阻害活性の測定はK.I.KivirrikoらおよびJ.Halmeらの方
法〔Journal of Biological Chemistry242,4007(196
7)およびBiochimica et Biophysica Acta 198,460(1
967)〕に準じて、鶏胚より調製した部分精製酵素標品
を使用し、(Pro-Pro-Gly)5・4H2O(蛋白質研究奨励
会製,大阪)を基質として、R.E.Rhoadsらの方法〔Meth
ods in Enzymology XVII B,306(1971)〕に準じて行
なった。本法により部分精製酵母100μg(蛋白質と
して)の活性を50%阻害するのに必要なP−2392
4の濃度は下記の通りであった。
阻害活性の測定はK.I.KivirrikoらおよびJ.Halmeらの方
法〔Journal of Biological Chemistry242,4007(196
7)およびBiochimica et Biophysica Acta 198,460(1
967)〕に準じて、鶏胚より調製した部分精製酵素標品
を使用し、(Pro-Pro-Gly)5・4H2O(蛋白質研究奨励
会製,大阪)を基質として、R.E.Rhoadsらの方法〔Meth
ods in Enzymology XVII B,306(1971)〕に準じて行
なった。本法により部分精製酵母100μg(蛋白質と
して)の活性を50%阻害するのに必要なP−2392
4の濃度は下記の通りであった。
P−23924A:6.7×10−5M P−23924B:9.5×10−5M P−23924C:5.7×10−5M 上記と同様の方法で、P−23924AR,BRまたは
CRのプロトコラーゲン・プロリン水酸化酵素阻害作用
を測定した。結果を下表に示す。
CRのプロトコラーゲン・プロリン水酸化酵素阻害作用
を測定した。結果を下表に示す。
上記の結果から明らかなように、P-23924は、プロトコ
ラーゲン・プロリン・水酸化酵素活性を強く阻害する作
用を有する。
ラーゲン・プロリン・水酸化酵素活性を強く阻害する作
用を有する。
(b)コラーゲン生合成抑制作用:T.Ishimaruらの方法〔B
iochemical Pharmacology 31,915(1982)〕に
準じて、P−23924を1日1回、6日間、SD−系
ラット(雌,3週令)の腹腔内に投与し、子宮のコラー
ゲン量および非コラーゲン蛋白質量を対照群と比較し
た。以下の第3表に示したようにP−23924はそれ
ぞれコラーゲンの生合成を選択的にかつ有意に抑制し
た。
iochemical Pharmacology 31,915(1982)〕に
準じて、P−23924を1日1回、6日間、SD−系
ラット(雌,3週令)の腹腔内に投与し、子宮のコラー
ゲン量および非コラーゲン蛋白質量を対照群と比較し
た。以下の第3表に示したようにP−23924はそれ
ぞれコラーゲンの生合成を選択的にかつ有意に抑制し
た。
尚、実験は1群10匹のラットを使用した。
P−23924の急性毒性(LD50値(ラット、腹腔
内投与)〕を以下に示す。
内投与)〕を以下に示す。
P−23924A:100〜200mg/kg,P−239
24B:50〜100mg/kg,P−23924C:10
0〜200mg/kg 上記したように、P−23924は、プロコトラーゲン
・プロリン水酸化酵素阻害作用および選択的なコラーゲ
ン生合成抑制作用を有するので、例えば生化学的試薬あ
るいは動物組織の線維化抑制剤などとして有用である。
24B:50〜100mg/kg,P−23924C:10
0〜200mg/kg 上記したように、P−23924は、プロコトラーゲン
・プロリン水酸化酵素阻害作用および選択的なコラーゲ
ン生合成抑制作用を有するので、例えば生化学的試薬あ
るいは動物組織の線維化抑制剤などとして有用である。
すなわち、P−23924は、哺乳動物(ウサギ,ラッ
ト,マウス,イヌ,ネコ,人など)の臓器線維症の予防
・治療剤としてたとえば肺線維症,肝硬変症,腎硬化
症,動脈硬化症,強皮症,骨髄線維症,慢性関節炎など
の予防・治療のために用いられる。
ト,マウス,イヌ,ネコ,人など)の臓器線維症の予防
・治療剤としてたとえば肺線維症,肝硬変症,腎硬化
症,動脈硬化症,強皮症,骨髄線維症,慢性関節炎など
の予防・治療のために用いられる。
P−23924の投与量は対象疾患,症状,投与対象,
投与方法によって異なるが、臓器線維症の予防・治療剤
として投与する場合は哺乳動物1日あたり0.2ないし
20mg/kgとなる量を1ないし3回に分けて投与され
る。
投与方法によって異なるが、臓器線維症の予防・治療剤
として投与する場合は哺乳動物1日あたり0.2ないし
20mg/kgとなる量を1ないし3回に分けて投与され
る。
P−23924を投与するにあたっては、それ自体ある
いは適宜の薬理的に許容される担体,賦形剤,希釈剤と
混合し、粉剤,顆粒剤,錠剤,カプセル剤,注射剤など
の剤型で経口的または非経口的に投与することができ
る。
いは適宜の薬理的に許容される担体,賦形剤,希釈剤と
混合し、粉剤,顆粒剤,錠剤,カプセル剤,注射剤など
の剤型で経口的または非経口的に投与することができ
る。
上記経口製剤、例えば錠剤を製造する際には、結合剤
(例、ヒドロキシプロピルセルロース,ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース,マクロゴールなど),崩壊剤
(例、デンプン,カルボキシメチルセルロースカルシウ
ムなど),賦形剤(例、乳糖,デンプンなど),滑沢剤
(例、ステアリン酸マグネシウム,タルクなど)などを
適宜配合することができる。
(例、ヒドロキシプロピルセルロース,ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース,マクロゴールなど),崩壊剤
(例、デンプン,カルボキシメチルセルロースカルシウ
ムなど),賦形剤(例、乳糖,デンプンなど),滑沢剤
(例、ステアリン酸マグネシウム,タルクなど)などを
適宜配合することができる。
また、非経口製剤、たとえば注射剤を製造する際には、
等張化剤(例、ブドウ糖,D−ソルビトール,D−マン
ニトール,塩化ナトリウムなど),防腐剤(例、ベンジ
ルアルコール,クロロブタノール,パラオキシ安息香酸
メチル,パラオキシ安息香酸プロピルなど),緩衝剤
(例、リン酸塩緩衝液,酢酸ナトリウム緩衝液など)な
どを適宜配合することができる。
等張化剤(例、ブドウ糖,D−ソルビトール,D−マン
ニトール,塩化ナトリウムなど),防腐剤(例、ベンジ
ルアルコール,クロロブタノール,パラオキシ安息香酸
メチル,パラオキシ安息香酸プロピルなど),緩衝剤
(例、リン酸塩緩衝液,酢酸ナトリウム緩衝液など)な
どを適宜配合することができる。
P−23924は、生化学的試薬として、たとえば動物
の培養細胞におけるコラーゲン生合成の阻害剤として、
あるいはプロトコラーゲン・プロリン水酸化酵素活性に
対する特異的阻害剤として有効に利用できる。
の培養細胞におけるコラーゲン生合成の阻害剤として、
あるいはプロトコラーゲン・プロリン水酸化酵素活性に
対する特異的阻害剤として有効に利用できる。
以下に本発明を参考例および実施例によりさらに具体的
に説明する。培地のパーセントは、重量/容量パーセン
トを示す。
に説明する。培地のパーセントは、重量/容量パーセン
トを示す。
参考例1 ストレプトミセス・エスピーNo.23924(IFO 14
205,FERM BP−338)をグルコース2.0%、グ
リセリン1.0%、生大豆粉0.5%、コーン・スティ
ープ・リカー0.5%、ポリペプトン(大五栄養化学株
式会社製)0.3%、塩化ナトリウム0.3%、炭酸カ
ルシウム0.5%、pH7.0からなる液体培地400ml
を含む2容坂口フラスコ5本に接種し、28℃で2日
間往復振盪培養して培養液約2を得た。この培養液を
上記と同一の培地100を含む200容タンクに移
し、28℃で2日間、通気攪拌培養した。得られた培養
液60を可溶性澱粉4%、脱脂大豆粉2%、チオ硫酸
ナトリウム0.1%、硫酸マグネシウム0.05%、リ
ン酸二カリウム0.05%、塩化カリウム0.03%
(pH6.0)からなる液体培地1200を含む200
0タンクに移殖し、24℃で5日間通気攪拌培養を行
なった。得られた培養液約1150に、トプコパーラ
イト#34(東興パーライト工業株式会社製)15kgを
加え、ハイフロスーパーセル(ジョンズ・マンビル社
製,米国)34kgをプレコートしたフイルタープレスを
用いて菌体および固形物を過し、液約1000を
得た。菌体および固形物は水150で洗浄後再過し
て洗液150を得た。この液と洗液を合わせ、硫酸
でpH3.0に調整し、1/2容の酢酸エチルを用いて61
50型ポドビルニアック抽出装置(ポドビルニアック社
製,米国)により向流抽出した。得られた抽出液約43
0は1%炭酸水素ナトリウム水1/2容で同じ装置を用
いて転溶し、転溶液215を得た。転溶液を硫酸でpH
3.0に調整したのち、再び1/2容の酢酸エチルで抽出
し、1/2容の水で2回繰返し洗浄後、減圧濃縮した。濃
縮液(400ml)をシリカゲル(メルク社製,西ドイ
ツ)カラム(4.6×65cm)に流し、酢酸エチル50
0ml、つづいて1%蓚酸含有酢酸エチル3で溶出し
た。活性区分(約3)を集め、500mlの水で2回洗
浄したのち減圧下濃縮乾固し、得られた固形物をジメチ
ルスルホキサイド約300mlに溶解した。この溶液に水
30mlを加えたのち、Prep PAK−500/C18 カラ
ムを装着したPrep LC/System500A型分取用液体ク
ロマトグラフ装置(ウオーターズ社製、米国)に導入
し、メタノール−水(1:1)に混液3、つづいてメ
タノール−水(3:2)混液5、最後にメタノール2
を用いて溶出し、溶出液を500mlづつ分取した。主
としてP−23924A,C,DおよびEを含有する画
分(フラクション2〜8)3.5と、主としてP−2
3924Bを含有する画分(フラクション9〜13)
2.5に分けた。P−23924B含有画分は室温で
放置すると約2.3gの黄橙色のP−23924B結晶
が析出したのでこれを別したのち、母液を減圧濃縮し
て約1とし、1/3溶の酢酸エチルで3回抽出し、抽出
液に無水硫酸ナトリウム50g添加して脱水後、約30
mlまで濃縮し、n−ヘキサン200mlを加えると黄橙色
結晶性のP−23924B粗粉末約7.1gがえられ
た。この粗粉末をメタノール溶液から再結晶し、P−2
3924Bの結晶約3gを得た。P−23924A,
C,DおよびE含有画分を約100mlまで濃縮し、シリ
カゲル・カラム(4.0×42cm)に流し、1%蓚酸含
有酢酸エチル2で溶出した。溶出液は100mlづつ分
散し、主としてP−23924AおよびDを含有する画
分(フラクション2〜7)600mlと、主としてP−2
3924CおよびEを含有する画分(フラクション8〜
14)700mlとに分けた。主としてP−23924A
およびDを含有する画分(600ml)を水洗後、濃縮乾
固し、メタノール50mlに溶解し、水50mlを加えて希
釈したのち、上記と同一の分取用液体クロマトグラフ装
置にかけ、メタノールー水(1:1)混液5.5で溶
出した。溶出液は500mlづつ分取し、フラクション1
3〜15までの区分1.5を集め、約700mlまで減
圧濃縮したのち、200mlの酢酸エチルを添加して3回
反復抽出した。抽出液を合わせて無水硫酸ナトリウム3
0gを添加して脱水後、減圧濃縮し、濃縮液約30mlに
n−ヘキサン200mlを加えると、P−23924Aお
よびDを含有する黄橙色粗粉末1.7gがえられた。こ
の粗粉末をクロロホルム−酢酸(4:1)混液100ml
に溶解し、シリカゲル・カラム(3.5×52cm)に流
し、クロロホルム−酢酸(4:1)混液400ml、クロ
ロホルム−酢酸(7:3)混液1を用いて溶出した。
溶出液は10mlづつ分取し、主としてP−23924A
を含有する区分(フラクション25〜29)主としてP
−23924Dを含有する区分(フラクション36〜1
36)に分けた。P−23924A含有画分(50ml)
を減圧下に濃縮乾固し、メタノール200mlに溶解した
のち、水200mlを添加し、上記分取用液体クロマトグ
ラフ装置を用いて再クロマトグラフィーを行ないP−2
3924A区分を集めた。この区分を減圧濃縮後、酢酸
エチルを加えて抽出、脱水したのち濃縮するとP−23
924Aの粗粉末約250mgがえられた。この粗粉末を
メタノール溶液から再結晶すると黄橙色のP−2392
4A結晶約100mgがえられた。次いでP−23924
Dを含有する区分1を減圧下に濃縮乾固し、乾固物を
酢酸エチル約500mlに溶解し、200mlの水で3回繰
返し洗浄した。洗浄酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウム
50gで脱水後、酢酸エチルを減圧下に留去し、濃縮液
約30mlにn−ヘキサン200mlを加えると黄橙色のP
−23924D粗粉末約0.7gがえられた。この粗粉
末をクロロホルム−酢酸(4:1)混液25mlに溶解
し、シリカゲル・カラム(3×45cm)に流し、クロロ
ホルム−酢酸(4:1)混液で溶出し、P−23924
D区分を集めた。この区分400mlを減圧濃縮し、濃縮
液80mlに水100mlを加えたのち、1/3溶の酢酸エチ
ルで3回反復抽出した。抽出液を合わせ、水洗、脱水し
たのち、酢酸エチルを留去してえられた粗粉末約500
mgをメタノール−酢酸エチル(1:5)混液から再結晶
すると黄橙色のP−23924Dの結晶性粉末約330
mgがえられた。次に、シリカゲル・クロマトグラフィー
によってえられた主としてP−23924C,Eを含有
する区分(フラクション8〜14)700mlを水洗、脱
水後、酢酸エチルを留去し、残渣をメタノール50mlに
溶解した。この溶液を水で2倍に希釈したのち、分取用
液体クロマトグラフ装置(上記と同一カラム)にかけ、
メタノール−水(1:1)混液に溶出した。溶出液は2
00mlづつ分取し、主としてP−23924Eを含有す
る区分(フラクション10〜13)800mlとP−23
924Cを含有する区分(フラクション14〜18)1
とに分けた。P−23924E含有画分を減圧濃縮
し、1/3溶の酢酸エチルで3回反復抽出、脱水後、約2
0mlまで濃縮し、n−ヘキサン200mlを添加すると黄
橙色のP−23924Eの粗粉末約120mgがえられ
た。この粗粉末をクロロホルム−メタノール(3:2)
混液30mlに溶解し、シリカゲル・カラム(3×45c
m)に流し、クロロホルム−メタノール(3:2)で溶
出し、P−23924E含有区分を集めて濃縮し、濃縮
液10mlに酢酸エチル10ml、n−ヘキサン50mlを加
えると黄橙色のP−23924Eの結晶性粉末約30mg
がえられた。P−23924Cを含有する画分1は、
減圧下に濃縮乾固し、乾固物をクロロホルム15mlに溶
解し、シリカゲル・カラム(3.0×45cm)に流し、
クロロホルム−酢酸(4:1)混液で溶出し、P−23
924Cを含有する区分を集めた。この区分を濃縮乾固
するとP−23924Cの粗粉末約150mgがえられ
た。この粗粉末を酢酸エチル70mlを加えて溶解し、2
0mlの水で3回繰返し洗浄したのち、無水硫酸ナトリウ
ム2.5gを加えて脱水、酢酸エチル溶液を減圧濃縮し
て約10mlとし、n−ヘキサン25mlを加えると黄橙色
のP−23924Cの結晶約85mgがえられた。
205,FERM BP−338)をグルコース2.0%、グ
リセリン1.0%、生大豆粉0.5%、コーン・スティ
ープ・リカー0.5%、ポリペプトン(大五栄養化学株
式会社製)0.3%、塩化ナトリウム0.3%、炭酸カ
ルシウム0.5%、pH7.0からなる液体培地400ml
を含む2容坂口フラスコ5本に接種し、28℃で2日
間往復振盪培養して培養液約2を得た。この培養液を
上記と同一の培地100を含む200容タンクに移
し、28℃で2日間、通気攪拌培養した。得られた培養
液60を可溶性澱粉4%、脱脂大豆粉2%、チオ硫酸
ナトリウム0.1%、硫酸マグネシウム0.05%、リ
ン酸二カリウム0.05%、塩化カリウム0.03%
(pH6.0)からなる液体培地1200を含む200
0タンクに移殖し、24℃で5日間通気攪拌培養を行
なった。得られた培養液約1150に、トプコパーラ
イト#34(東興パーライト工業株式会社製)15kgを
加え、ハイフロスーパーセル(ジョンズ・マンビル社
製,米国)34kgをプレコートしたフイルタープレスを
用いて菌体および固形物を過し、液約1000を
得た。菌体および固形物は水150で洗浄後再過し
て洗液150を得た。この液と洗液を合わせ、硫酸
でpH3.0に調整し、1/2容の酢酸エチルを用いて61
50型ポドビルニアック抽出装置(ポドビルニアック社
製,米国)により向流抽出した。得られた抽出液約43
0は1%炭酸水素ナトリウム水1/2容で同じ装置を用
いて転溶し、転溶液215を得た。転溶液を硫酸でpH
3.0に調整したのち、再び1/2容の酢酸エチルで抽出
し、1/2容の水で2回繰返し洗浄後、減圧濃縮した。濃
縮液(400ml)をシリカゲル(メルク社製,西ドイ
ツ)カラム(4.6×65cm)に流し、酢酸エチル50
0ml、つづいて1%蓚酸含有酢酸エチル3で溶出し
た。活性区分(約3)を集め、500mlの水で2回洗
浄したのち減圧下濃縮乾固し、得られた固形物をジメチ
ルスルホキサイド約300mlに溶解した。この溶液に水
30mlを加えたのち、Prep PAK−500/C18 カラ
ムを装着したPrep LC/System500A型分取用液体ク
ロマトグラフ装置(ウオーターズ社製、米国)に導入
し、メタノール−水(1:1)に混液3、つづいてメ
タノール−水(3:2)混液5、最後にメタノール2
を用いて溶出し、溶出液を500mlづつ分取した。主
としてP−23924A,C,DおよびEを含有する画
分(フラクション2〜8)3.5と、主としてP−2
3924Bを含有する画分(フラクション9〜13)
2.5に分けた。P−23924B含有画分は室温で
放置すると約2.3gの黄橙色のP−23924B結晶
が析出したのでこれを別したのち、母液を減圧濃縮し
て約1とし、1/3溶の酢酸エチルで3回抽出し、抽出
液に無水硫酸ナトリウム50g添加して脱水後、約30
mlまで濃縮し、n−ヘキサン200mlを加えると黄橙色
結晶性のP−23924B粗粉末約7.1gがえられ
た。この粗粉末をメタノール溶液から再結晶し、P−2
3924Bの結晶約3gを得た。P−23924A,
C,DおよびE含有画分を約100mlまで濃縮し、シリ
カゲル・カラム(4.0×42cm)に流し、1%蓚酸含
有酢酸エチル2で溶出した。溶出液は100mlづつ分
散し、主としてP−23924AおよびDを含有する画
分(フラクション2〜7)600mlと、主としてP−2
3924CおよびEを含有する画分(フラクション8〜
14)700mlとに分けた。主としてP−23924A
およびDを含有する画分(600ml)を水洗後、濃縮乾
固し、メタノール50mlに溶解し、水50mlを加えて希
釈したのち、上記と同一の分取用液体クロマトグラフ装
置にかけ、メタノールー水(1:1)混液5.5で溶
出した。溶出液は500mlづつ分取し、フラクション1
3〜15までの区分1.5を集め、約700mlまで減
圧濃縮したのち、200mlの酢酸エチルを添加して3回
反復抽出した。抽出液を合わせて無水硫酸ナトリウム3
0gを添加して脱水後、減圧濃縮し、濃縮液約30mlに
n−ヘキサン200mlを加えると、P−23924Aお
よびDを含有する黄橙色粗粉末1.7gがえられた。こ
の粗粉末をクロロホルム−酢酸(4:1)混液100ml
に溶解し、シリカゲル・カラム(3.5×52cm)に流
し、クロロホルム−酢酸(4:1)混液400ml、クロ
ロホルム−酢酸(7:3)混液1を用いて溶出した。
溶出液は10mlづつ分取し、主としてP−23924A
を含有する区分(フラクション25〜29)主としてP
−23924Dを含有する区分(フラクション36〜1
36)に分けた。P−23924A含有画分(50ml)
を減圧下に濃縮乾固し、メタノール200mlに溶解した
のち、水200mlを添加し、上記分取用液体クロマトグ
ラフ装置を用いて再クロマトグラフィーを行ないP−2
3924A区分を集めた。この区分を減圧濃縮後、酢酸
エチルを加えて抽出、脱水したのち濃縮するとP−23
924Aの粗粉末約250mgがえられた。この粗粉末を
メタノール溶液から再結晶すると黄橙色のP−2392
4A結晶約100mgがえられた。次いでP−23924
Dを含有する区分1を減圧下に濃縮乾固し、乾固物を
酢酸エチル約500mlに溶解し、200mlの水で3回繰
返し洗浄した。洗浄酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウム
50gで脱水後、酢酸エチルを減圧下に留去し、濃縮液
約30mlにn−ヘキサン200mlを加えると黄橙色のP
−23924D粗粉末約0.7gがえられた。この粗粉
末をクロロホルム−酢酸(4:1)混液25mlに溶解
し、シリカゲル・カラム(3×45cm)に流し、クロロ
ホルム−酢酸(4:1)混液で溶出し、P−23924
D区分を集めた。この区分400mlを減圧濃縮し、濃縮
液80mlに水100mlを加えたのち、1/3溶の酢酸エチ
ルで3回反復抽出した。抽出液を合わせ、水洗、脱水し
たのち、酢酸エチルを留去してえられた粗粉末約500
mgをメタノール−酢酸エチル(1:5)混液から再結晶
すると黄橙色のP−23924Dの結晶性粉末約330
mgがえられた。次に、シリカゲル・クロマトグラフィー
によってえられた主としてP−23924C,Eを含有
する区分(フラクション8〜14)700mlを水洗、脱
水後、酢酸エチルを留去し、残渣をメタノール50mlに
溶解した。この溶液を水で2倍に希釈したのち、分取用
液体クロマトグラフ装置(上記と同一カラム)にかけ、
メタノール−水(1:1)混液に溶出した。溶出液は2
00mlづつ分取し、主としてP−23924Eを含有す
る区分(フラクション10〜13)800mlとP−23
924Cを含有する区分(フラクション14〜18)1
とに分けた。P−23924E含有画分を減圧濃縮
し、1/3溶の酢酸エチルで3回反復抽出、脱水後、約2
0mlまで濃縮し、n−ヘキサン200mlを添加すると黄
橙色のP−23924Eの粗粉末約120mgがえられ
た。この粗粉末をクロロホルム−メタノール(3:2)
混液30mlに溶解し、シリカゲル・カラム(3×45c
m)に流し、クロロホルム−メタノール(3:2)で溶
出し、P−23924E含有区分を集めて濃縮し、濃縮
液10mlに酢酸エチル10ml、n−ヘキサン50mlを加
えると黄橙色のP−23924Eの結晶性粉末約30mg
がえられた。P−23924Cを含有する画分1は、
減圧下に濃縮乾固し、乾固物をクロロホルム15mlに溶
解し、シリカゲル・カラム(3.0×45cm)に流し、
クロロホルム−酢酸(4:1)混液で溶出し、P−23
924Cを含有する区分を集めた。この区分を濃縮乾固
するとP−23924Cの粗粉末約150mgがえられ
た。この粗粉末を酢酸エチル70mlを加えて溶解し、2
0mlの水で3回繰返し洗浄したのち、無水硫酸ナトリウ
ム2.5gを加えて脱水、酢酸エチル溶液を減圧濃縮し
て約10mlとし、n−ヘキサン25mlを加えると黄橙色
のP−23924Cの結晶約85mgがえられた。
次に前記と全く同じ方法で、培養液から酢酸エチルによ
る抽出,1%炭酸水素ナトリウム水による転溶,酸性側
での酢酸エチルによる抽出,水洗,濃縮等の操作を経て
得られた濃縮液(200ml)をシリカゲル(メルク社
製、西ドイツ)カラム(4.6×65cm)に流し、酢酸
エチル2、つづいて1%蓚酸含有酢酸エチル7で溶
出した。主としてP−23924Fを含有する区分2
を集め、300mlの水で2回洗浄したのち、減圧下濃縮
乾固し、得られた固形分をクロロホルム−酢酸(9:
1)混液80mlに溶解した。この溶液をシリカゲルカラ
ム(3.4×54cm)に流し、クロロホルム−酢酸
(9:1)混液1.2、同(8:2)混液1.2、
同(7:3)混液1.2で溶出し、主としP−239
24Fを含有する区分(約1.5)を集めて減圧下に
濃縮乾固し、得られた残渣をメタノール−水(1:1)
混液400mlに溶解したのちPrep PAK−500/C18
カラムを装着したPrep LC/System500A型分取用液体
クロマトグラフ装置に導入し、メタノール−水(3:
2)混液5を用いて溶出した。
る抽出,1%炭酸水素ナトリウム水による転溶,酸性側
での酢酸エチルによる抽出,水洗,濃縮等の操作を経て
得られた濃縮液(200ml)をシリカゲル(メルク社
製、西ドイツ)カラム(4.6×65cm)に流し、酢酸
エチル2、つづいて1%蓚酸含有酢酸エチル7で溶
出した。主としてP−23924Fを含有する区分2
を集め、300mlの水で2回洗浄したのち、減圧下濃縮
乾固し、得られた固形分をクロロホルム−酢酸(9:
1)混液80mlに溶解した。この溶液をシリカゲルカラ
ム(3.4×54cm)に流し、クロロホルム−酢酸
(9:1)混液1.2、同(8:2)混液1.2、
同(7:3)混液1.2で溶出し、主としP−239
24Fを含有する区分(約1.5)を集めて減圧下に
濃縮乾固し、得られた残渣をメタノール−水(1:1)
混液400mlに溶解したのちPrep PAK−500/C18
カラムを装着したPrep LC/System500A型分取用液体
クロマトグラフ装置に導入し、メタノール−水(3:
2)混液5を用いて溶出した。
主としP−23924Fを含有する区分を集めて減圧下
に濃縮乾固するとP−23924Fの粗粉末1.3gが
得られた。これをメタノール:水(8:2)混液から再
結晶すると黄橙色のP−23924Fの結晶約500mg
が得られた。
に濃縮乾固するとP−23924Fの粗粉末1.3gが
得られた。これをメタノール:水(8:2)混液から再
結晶すると黄橙色のP−23924Fの結晶約500mg
が得られた。
参考例2 参考例1と同様の種培養液60を、可溶性澱粉4%、
デキストリン1%、脱脂大豆粉2%、チオ硫酸ナトリウ
ム0.1%、硫酸第一鉄・7結晶水0.05%、リン酸
二カリウム0.05%、塩化カリウム0.03%pH6.
0からなる液体培地1200を含む2000溶タン
クに移植し、24℃で6日間通気攪拌培養を行なった。
えられた培養液約1100を実施例1と同様の方法
で、過、酢酸エチル抽出、炭酸水素ナトリウム溶液へ
の転溶、酢酸エチル再抽出したのち、濃縮し、濃縮液7
00mlを得た。この濃縮液をシリカゲル・カラム(5.
4×6cm)に流し、酢酸エチル3で、つづいて1%蓚
酸含有酢酸エチル10で溶出し、主としてP−239
24A,BおよびDを含有する区分2.6と、主とし
てP−23924CおよびEを含有する区分4.2
と、主としてP−23924Fを含有する区分3.0
とに分けた。P−23924A,BおよびD含有画分は
水洗、脱水後、酢酸エチルを留去して得られた残渣を2
00mlのメタノールに溶解した。この溶液にジメチルス
ルホキサイド200mlおよび水200mlを加え、Prep P
AK−500/C18カラムを装着したPrep LC/System5
00A型分取用液体クロマトグラフ装置に導入し、メタ
ノール−水(1:1)混液で溶出し、主としてP−23
924AおよびDを含有する区分2.5と主としてP
−23924Bを含有する区分3.1とを集めた。P
−23924AおよびD含有区分は上記液体クロマトグ
ラフ装置で再クロマトグラフしたのち、濃縮、酢酸エチ
ル抽出、脱水、濃縮操作を行ない濃縮液50mlをえた。
これをシリカゲル・カラム(4.5×70cm)に流し、
ジクロルメタン−酢酸(9:1)混液1.5、同
(8:2)混液5.0、同(7:3)混液2の順に
溶出し、主としてP−23924Aを含有する区分1
とP−23924Dを含有する区分1.2を集めた。
P−23924A含有区分を300mlの水で3回水洗し
たのちジクロルメタン層を分散して濃縮乾固し、乾固物
をメタノール200mlに溶解し、水200mlを加えて、
前記と同一の条件で分取用液体クロマトグラフ装置にか
けた。P−23924A含有区分を集め、濃縮してメタ
ノールを留去し、1/3容酢酸エチルで3回抽出を繰返し
たのち、抽出液を合わせて脱水し、濃縮乾固した。乾固
物をメタノールに溶解し、放置するとP−23924A
の結晶300mgが得られた。つぎにP−23924D含
有区分(1.2)を減圧濃縮し、濃縮液30mlをシリ
カゲル・カラム(3.5×50cm)に流し、ジクロルメ
タン−酢酸(9:1)混液1、同(8:2)混液、同
(7:3)混液各1で順次溶出した。主としてP−2
3924Dを含有する区分1.4を集めて減圧下に濃
縮乾固し、乾固物にメタノール200mlを加えて溶解し
た。この溶液に水200mlを加え、前記と同一の条件で
分取用液体クロマトグラフを行ない、P−23924D
区分2.7を集めた。この画分を減圧下にメタノール
を留去して得た濃縮液1.5に1/3容酢酸エチルを加
えて3回反復抽出したのち、脱水し、約25mlまで濃縮
放置するとP−23924D結晶約1gがえられた。P
−23924Bを含有する画分(3.1)は室温で放
置するとP−23924Bの結晶が析出した。これを集
めメタノールから再結晶してP−23924Bの結晶約
3gがえられた。次に前記の主としてP−23924C
およびEを含有する画分(4.2)は1の水を用い
て3回洗浄液、無水硫酸ナトリウム30gを用いて脱
水、酢酸エチルを留去して得られた残渣をメタノール2
00mlに溶解した。これに水200mlを加えて前記と同
一の条件で液体クロマトグラフを繰返し、P−2392
4Eを含有する区分1.8とP−23924Cを含有
する区分2.4を集めた。P−23924E含有画分
1.8は約50mlまで減圧濃縮し、あらかじめメタノ
ールに懸濁して充填したセファデックスLH−20(フ
ァルマシア社製、スエーデン)カラム(3.5×52c
m)に流し、メタノールで溶出し、P−23924Eの
みを含有する区分200mlを集めた。この画分を減圧濃
縮し、濃縮液20mlに酢酸エチル20mlとn−ヘキサン
200mlを加えると黄橙色のP−23924Eの結晶性
粉末約700mgが得られた。次に主としてP−2392
4Cを含有する区分2.4を減圧濃縮し、濃縮液1.
2に1/3容の酢酸エチルを加えて3回繰返し抽出した
のち、酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウム20gを用い
て脱水し、酢酸エチルを留去して得られた残渣をメタノ
ールにとかし放置するとP−23924Cの粗結晶が析
出した。これをメタノールから再結晶すると、P−23
924Cの結晶1.5gが得られた。
デキストリン1%、脱脂大豆粉2%、チオ硫酸ナトリウ
ム0.1%、硫酸第一鉄・7結晶水0.05%、リン酸
二カリウム0.05%、塩化カリウム0.03%pH6.
0からなる液体培地1200を含む2000溶タン
クに移植し、24℃で6日間通気攪拌培養を行なった。
えられた培養液約1100を実施例1と同様の方法
で、過、酢酸エチル抽出、炭酸水素ナトリウム溶液へ
の転溶、酢酸エチル再抽出したのち、濃縮し、濃縮液7
00mlを得た。この濃縮液をシリカゲル・カラム(5.
4×6cm)に流し、酢酸エチル3で、つづいて1%蓚
酸含有酢酸エチル10で溶出し、主としてP−239
24A,BおよびDを含有する区分2.6と、主とし
てP−23924CおよびEを含有する区分4.2
と、主としてP−23924Fを含有する区分3.0
とに分けた。P−23924A,BおよびD含有画分は
水洗、脱水後、酢酸エチルを留去して得られた残渣を2
00mlのメタノールに溶解した。この溶液にジメチルス
ルホキサイド200mlおよび水200mlを加え、Prep P
AK−500/C18カラムを装着したPrep LC/System5
00A型分取用液体クロマトグラフ装置に導入し、メタ
ノール−水(1:1)混液で溶出し、主としてP−23
924AおよびDを含有する区分2.5と主としてP
−23924Bを含有する区分3.1とを集めた。P
−23924AおよびD含有区分は上記液体クロマトグ
ラフ装置で再クロマトグラフしたのち、濃縮、酢酸エチ
ル抽出、脱水、濃縮操作を行ない濃縮液50mlをえた。
これをシリカゲル・カラム(4.5×70cm)に流し、
ジクロルメタン−酢酸(9:1)混液1.5、同
(8:2)混液5.0、同(7:3)混液2の順に
溶出し、主としてP−23924Aを含有する区分1
とP−23924Dを含有する区分1.2を集めた。
P−23924A含有区分を300mlの水で3回水洗し
たのちジクロルメタン層を分散して濃縮乾固し、乾固物
をメタノール200mlに溶解し、水200mlを加えて、
前記と同一の条件で分取用液体クロマトグラフ装置にか
けた。P−23924A含有区分を集め、濃縮してメタ
ノールを留去し、1/3容酢酸エチルで3回抽出を繰返し
たのち、抽出液を合わせて脱水し、濃縮乾固した。乾固
物をメタノールに溶解し、放置するとP−23924A
の結晶300mgが得られた。つぎにP−23924D含
有区分(1.2)を減圧濃縮し、濃縮液30mlをシリ
カゲル・カラム(3.5×50cm)に流し、ジクロルメ
タン−酢酸(9:1)混液1、同(8:2)混液、同
(7:3)混液各1で順次溶出した。主としてP−2
3924Dを含有する区分1.4を集めて減圧下に濃
縮乾固し、乾固物にメタノール200mlを加えて溶解し
た。この溶液に水200mlを加え、前記と同一の条件で
分取用液体クロマトグラフを行ない、P−23924D
区分2.7を集めた。この画分を減圧下にメタノール
を留去して得た濃縮液1.5に1/3容酢酸エチルを加
えて3回反復抽出したのち、脱水し、約25mlまで濃縮
放置するとP−23924D結晶約1gがえられた。P
−23924Bを含有する画分(3.1)は室温で放
置するとP−23924Bの結晶が析出した。これを集
めメタノールから再結晶してP−23924Bの結晶約
3gがえられた。次に前記の主としてP−23924C
およびEを含有する画分(4.2)は1の水を用い
て3回洗浄液、無水硫酸ナトリウム30gを用いて脱
水、酢酸エチルを留去して得られた残渣をメタノール2
00mlに溶解した。これに水200mlを加えて前記と同
一の条件で液体クロマトグラフを繰返し、P−2392
4Eを含有する区分1.8とP−23924Cを含有
する区分2.4を集めた。P−23924E含有画分
1.8は約50mlまで減圧濃縮し、あらかじめメタノ
ールに懸濁して充填したセファデックスLH−20(フ
ァルマシア社製、スエーデン)カラム(3.5×52c
m)に流し、メタノールで溶出し、P−23924Eの
みを含有する区分200mlを集めた。この画分を減圧濃
縮し、濃縮液20mlに酢酸エチル20mlとn−ヘキサン
200mlを加えると黄橙色のP−23924Eの結晶性
粉末約700mgが得られた。次に主としてP−2392
4Cを含有する区分2.4を減圧濃縮し、濃縮液1.
2に1/3容の酢酸エチルを加えて3回繰返し抽出した
のち、酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウム20gを用い
て脱水し、酢酸エチルを留去して得られた残渣をメタノ
ールにとかし放置するとP−23924Cの粗結晶が析
出した。これをメタノールから再結晶すると、P−23
924Cの結晶1.5gが得られた。
次に前記の主としてP−23924Fを含有する区分
(3.0)は水洗、脱水後、酢酸エチルを留去して得
られた残渣をクロロホルム−酢酸(9:1)混液100
mlに溶解した。この溶液をシリカゲルカラム(3.4×
54cm)に流し、クロロホルム−酢酸(9:1)混液1
、同(8:2)混液1、同(7:3)混液1の順
に溶出し、主としてP−23924Fを含有する区分
1.8を集め、濃縮乾固した。乾固物をメタノール−
水(1:1)400mlに溶解し、Prep PAK−500/C
18カラムを装着したPrep LC/System500A型分取
用液体クロマトグラフ装置に導入し、メタノール−水
(3:2)混液で溶出し、主としてP−23924Fを
含有する区分(2.4)を集めた。これを減圧下に濃
縮するとP−23924Fの粗結晶が析出した。これを
メタノール:水(3:2)から再結晶するとP−239
24Fの結晶2.5gが得られた。
(3.0)は水洗、脱水後、酢酸エチルを留去して得
られた残渣をクロロホルム−酢酸(9:1)混液100
mlに溶解した。この溶液をシリカゲルカラム(3.4×
54cm)に流し、クロロホルム−酢酸(9:1)混液1
、同(8:2)混液1、同(7:3)混液1の順
に溶出し、主としてP−23924Fを含有する区分
1.8を集め、濃縮乾固した。乾固物をメタノール−
水(1:1)400mlに溶解し、Prep PAK−500/C
18カラムを装着したPrep LC/System500A型分取
用液体クロマトグラフ装置に導入し、メタノール−水
(3:2)混液で溶出し、主としてP−23924Fを
含有する区分(2.4)を集めた。これを減圧下に濃
縮するとP−23924Fの粗結晶が析出した。これを
メタノール:水(3:2)から再結晶するとP−239
24Fの結晶2.5gが得られた。
実施例1 P−23924A1gをメタノール300mlに溶解し、
溶解液を500ml容のオートクレープに入れ、ラネーニ
ッケル5gを添加したのち、初圧100kg/cm2、反応
温度70℃で5時間接触還元した。
溶解液を500ml容のオートクレープに入れ、ラネーニ
ッケル5gを添加したのち、初圧100kg/cm2、反応
温度70℃で5時間接触還元した。
反応液を過して触媒を除去したのち液を約20mlま
で減圧濃縮し、濃縮液を水で希釈して約300mlとし
た。
で減圧濃縮し、濃縮液を水で希釈して約300mlとし
た。
この液を100mlの酢酸エチルで3回抽出を繰返したの
ち、抽出液を50mlの水で2回水洗したのち、酢酸エチ
ル層を分取脱水後、約20mlまで減圧濃縮すると橙赤色
のP−23924ARの結晶119mgが得られた。
ち、抽出液を50mlの水で2回水洗したのち、酢酸エチ
ル層を分取脱水後、約20mlまで減圧濃縮すると橙赤色
のP−23924ARの結晶119mgが得られた。
実施例2 P−23924B2.5gをメタノール500mlに溶解
し、溶解液を1容のオートクレープに入れ、ラネーニ
ッケル15gを添加したのち、初圧100kg/cm2,反
応温度70℃で5時間接触還元した。
し、溶解液を1容のオートクレープに入れ、ラネーニ
ッケル15gを添加したのち、初圧100kg/cm2,反
応温度70℃で5時間接触還元した。
反応液を過して触媒を除去したのち、液を減圧下で
濃縮乾固した。乾固物を酢酸エチル250mlに溶解し、
溶解液を100mlの水で3回水洗したのち、酢酸エチル
層を分取脱水後、約25mlまで減圧濃縮すると橙赤色の
P−23924BRの結晶0.9gが得られた。
濃縮乾固した。乾固物を酢酸エチル250mlに溶解し、
溶解液を100mlの水で3回水洗したのち、酢酸エチル
層を分取脱水後、約25mlまで減圧濃縮すると橙赤色の
P−23924BRの結晶0.9gが得られた。
実施例3 P−23924C3gをメタノール700mlに溶解し、
溶解液を1容のオートクレープに入れ、ラネーニッケ
ル15gを添加したのち、初圧100kg/cm2,反応温
度70℃で5時間接触還元した。
溶解液を1容のオートクレープに入れ、ラネーニッケ
ル15gを添加したのち、初圧100kg/cm2,反応温
度70℃で5時間接触還元した。
反応液を過して触媒を除去したのち液を減圧下で濃
縮乾固した。乾固物を酢酸エチル800mlに溶解し、溶
解液を水300mlで3回水洗したのち、酢酸エチル層を
分取脱水後、約50mlまで減圧濃縮すると、橙赤色のP
−23924CRの結晶1.23gが得られた。
縮乾固した。乾固物を酢酸エチル800mlに溶解し、溶
解液を水300mlで3回水洗したのち、酢酸エチル層を
分取脱水後、約50mlまで減圧濃縮すると、橙赤色のP
−23924CRの結晶1.23gが得られた。
実施例4 上記の成分を常法(湿式法)にしたがって打錠し、錠剤
とする。
とする。
実施例5 上記の成分(1),(2),(3)および(4)の1/2を混和したの
ち、常法に従って顆粒化する。これに、成分(4)の残り
を加え、常法に従って1号ゼラチンカプセル(第10改
正日本薬局方)に封入し、カプセル剤とする。
ち、常法に従って顆粒化する。これに、成分(4)の残り
を加え、常法に従って1号ゼラチンカプセル(第10改
正日本薬局方)に封入し、カプセル剤とする。
実施例6 上記の成分を常法(湿式法)にしたがって打錠し、錠剤
とする。
とする。
第1図ないし第3図および第10図ないし12図は生理
活性物質P−23924A,B,C,AR,BR,およ
びCRの紫外部および可視部吸収スペクトルを、第4図
ないし第6図および第13図ないし第15図は生理活性
物質P−23924A,B,C,AR,BRおよびCR
の赤外部吸収スペクトルを、第7図ないし第9図および
第16図ないし第18図は生理活性物質P−23924
A,B,C,AR,BRおよびCRの該磁気共鳴スペク
トルをそれぞれ表わす。
活性物質P−23924A,B,C,AR,BR,およ
びCRの紫外部および可視部吸収スペクトルを、第4図
ないし第6図および第13図ないし第15図は生理活性
物質P−23924A,B,C,AR,BRおよびCR
の赤外部吸収スペクトルを、第7図ないし第9図および
第16図ないし第18図は生理活性物質P−23924
A,B,C,AR,BRおよびCRの該磁気共鳴スペク
トルをそれぞれ表わす。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/12 ADD 9283−4C C12P 7/66 Z 9282−4B // C07C 323/59 7419−4H (C12P 7/66 C12R 1:465)
Claims (3)
- 【請求項1】一般式 [式中、R1は水素またはメチルを、R2は水素または
メトキシをそれぞれ示す。]で表される化合物。 - 【請求項2】一般式 [式中、R1は水素またはメチルを、R2は水素または
メトキシをそれぞれ示す。]で表される化合物を還元反
応に付すことを特徴とする一般式 [式中、R1およびR2は前記と同意義を有する。]で
表される化合物の製造方法。 - 【請求項3】一般式 [式中、R1は水素またはメチルを、R2は水素または
メトキシをそれぞれ示す。]で表される化合物を含有す
る繊維化抑制剤。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP83110283.5 | 1983-10-15 | ||
EP83110283A EP0106341B1 (en) | 1982-10-20 | 1983-10-15 | Physiologically active substance p-23924, its production and use |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6083592A JPS6083592A (ja) | 1985-05-11 |
JPH0645568B2 true JPH0645568B2 (ja) | 1994-06-15 |
Family
ID=8190750
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59035074A Expired - Lifetime JPH0645568B2 (ja) | 1983-10-15 | 1984-02-24 | 生理活性物質p−23924、その製造法および製剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0645568B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7142886B2 (ja) * | 2017-12-18 | 2022-09-28 | 公立大学法人大阪 | 抗線維化剤 |
-
1984
- 1984-02-24 JP JP59035074A patent/JPH0645568B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
J.CHEM.RESEARCH=1982 * |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6083592A (ja) | 1985-05-11 |
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