JPH0645513Y2 - 建設機械の据え付け装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、建設機械の据え付け装置にかかわり、とく
にアースドリル機を設置するのに設置に好適な建設機械
装置に関している。

〔従来の技術〕

建設機械、たとえば、アースドリル機，クレーン，杭打
ち機などは、機械本体を水平に設置することが要求され
ている。

設置は、通常の地盤の場合、設置場所に鉄板をしき、地
盤を養生し、それから、鉄板に機械本体を載せることに
よってなされている。また、傾斜地では、まず、地盤を
水平に整地してから、鉄板をしき、機械本体を載せてい
る。

〔考案が解決しようとする課題〕

傾斜地設置における整地作業は、堀削機械を必要とし、
これらがちかくにないと、作業者が手作業によってなさ
れなければならず、かなりの手間とコストを必要として
いる。

本考案は、傾斜地における建設機械の設置を、より簡単
にかつ迅速におこなうことができ、しかも低コストでも
って、これをおこなうことができる、建設機械用据え付
け装置を提供しようとするものである。

〔課題を解決するための手段〕 本考案の建設機械用据え付け装置は、地面に配置される
基台と、一端を基台に回動可能に連結された、建設機械
を搭載するための支持台と、支持台に回動をなさせるた
めに、支持台と基台とのあいだに配設された駆動機構と
を具備していることを特徴としている。

〔作用〕

この据え付け装置において、建設機械の傾斜地にたいす
る設置は、支持台における基台に連結されている端部を
坂の頂上側にむけて、この装置を配置したあと、駆動機
構を作動させて、支持台を回動させ、支持台が水平にな
るまで回動させてから、建設機械を支持台に載せること
によってなされる。

〔実施例〕

図面は本考案の建設機械用据え付け装置の一実施例を示
している。

この据え付け装置は、第１図および第２図に示すよう
に、基台10、支持台11、それに、油圧シリンダ12を具備
している。

基台10は本体部10aおよび支持板10bを具備している。本
体部材はフラットな板状の形態をもっている。支持板
は、本体部材の一端に位置して、本体部材の両側面に配
置されているとともに、本体部材に溶接固定されてい
る。

支持台11は本体部材11aおよび逆Ｌ字形部材11bを具備し
ている。本体部材は鋼板を溶接組立した閉鎖断面構造か
らなる箱形の形態をもっている。逆Ｌ字形部材は本体部
材の端部に一体に構成されている。この支持台は、逆Ｌ
字形部材のある端部と反対側端部を支持板11bのあいだ
に位置させて、基台上に配置するとともに、これらにシ
ャフト15を貫通させかつ抜け出しをとめることによっ
て、基台にたいして取り付けられている。

油圧シリンダ12は、支持台11と基台10とにおけるシャフ
ト15によって連結されている端部と反対側の端部側に位
置して、支持台と基台とのあいだに形成される空間に配
置されている。ロッドは、支持台11の下面に溶接固定さ
れた支持板16に、ケースは基台10の上面に溶接固定され
た支持板17にたいして、それぞれピン18,19によって連
結されている。

基台10の側面に配置されている弁21,22と管継手23,24と
は、油圧シリンダ12にたいする作動油供給手段の一部を
構成している。これらのうち、弁21,22は、支持台11に
固定され、油圧ホースによって油圧シリンダ12の作動油
出入口に接続されているとともに、油圧ホースによって
管継手23,24に接続されている。管継手23,24は、第３図
に示すように、たとえば、自動閉塞形の管継手における
プラグからなっている。

油圧駆動装置は建設機械に組み込まれている油圧駆動装
置である。第３図はこの油圧駆動装置の一部を示してい
る。方向切換弁25は、三位置切換弁からなっていて、出
口側ポートを固定配管によって管継手26,27に接続され
ている。これらの管継手は、プラグ23,24にたいするソ
ケットを構成させられているとともに、自動閉塞形管継
手からなっている。また、方向切換弁25の入口側ポート
は、図示されていないが、油圧駆動装置を構成している
油圧ポンプの吐出口および油圧駆動装置の最大圧力を設
定するリリーフ弁に接続されている。

この据え付け装置では、さらに、支持台11と基台10との
連結している端部側に、案内板28を具備している。案内
板自体は、ほぼ三角柱の形態をもつ、鋼板などを溶接組
立した閉鎖断面構造物からなっている。後部には取り付
け板29が溶接固定されていて、これらの取り付け板を支
持台11と基台における支持板10bとのあいだに配置する
とともに、シャフト15に挿入することによって、支持台
および基台に組み込まれている。ストップ30は、案内板
86の回転角度を制限するためのもので、たとえば第２図
に示す位置からさらに反時計方向に回転されたときに、
取り付け板29に接触するように、支持板11bの内面に配
置されているとともに、これに溶接固定されている。な
お、案内板28を反対方向に回転させたときの回転制限
は、案内板の斜面が支持台上面に接触することによって
なされている。

第４図はこの建設機械用据え付け装置の使用状態を示し
ている。据え付け装置は、傾斜地に、支持台11における
基台10に連結されている端部を坂の頂部側にむけて配置
される。そのあと、管継手23,24をたとえばアースドリ
ル機に組み込まれている油圧駆動装置にある外部油圧取
り出し口に接続してから、弁21,22を開き、油圧駆動装
置を作動させ、そして、方向切換弁25のスプールを移動
させる。これによって、油圧シリンダ12のロッドが伸張
し、支持台11がシャフト15を中心にして回動される。支
持台上面が水平になったところで、切換弁25および弁2
1,22を閉じ、油圧駆動装置との接続の切り離しをおこな
う。それから、アースドリル機30を支持台上に走行させ
る。アースドリル機は、これによって、水平に設置され
る。

本考案による建設機械用据え付け装置、このように、装
置を建設機械の設置場所に配置し、油圧駆動装置に接続
し、支持台を回動させるだけ、設置場所の領域角度にか
かわりなく、建設機械を水平に設置することができるの
で、水平地におけるそれにほとんどかわらない手間でも
って、傾斜地における建設機械の設置作業をおこなうこ
とができる。

本考案による建設機械用据え付け装置は、使用後に、こ
のまま運送車両にのせ、運び出すことによって、設置場
所から除去される。が、油圧シリンダ12を油圧駆動装置
に接続して、ロッドを収縮させ、第１図に示すように、
基台10と平行になるまで支持台11を回動させ、支持台11
に接触するまで案内板28を回動させてから、設置場所か
ら除去することもでき、そうすることによって、装置全
体がきわめてコンパクトなものとなって、運搬や保管な
どの作業を容易におこなうことができる。

なお、以上述べた実施例において、支持台11の回動は基
台10とのあいだに形成される空間に配設された油圧シリ
ンダ12によってなされているが、油圧シリンダ12を基台
10および支持台11の側面に配置しかつこれらにピン連結
することによってもなさせることができ、油圧シリンダ
自体をもねじジャッキのような他の手段を採用すること
ができる。

〔考案の効果〕

本考案の建設機械用据え付け装置は、以上説明したよう
に、傾斜地に配置し、駆動機構によって支持台を回動さ
せることによって、建設機械を水平に設置することがで
きて、設置場所の堀削などの作業をまったく必要としな
いので、建設機械の設置作業を短時間でかつ簡単に、し
かも低コストでもっておこなうことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の建設機械用据え付け装置の一実施例を示
していて、第１図は側面図、第２図は平面図、第３図は
油圧回路図、第４図は使用状態を示す説明図である。 10……基台、11……支持台、12……駆動機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】地面に配置される基台と、一端を基台に回
   動可能に連結された、建設機械を搭載するための支持台
   と、支持台に回動をなさせるために、支持台と基台との
   あいだに配設された駆動機構とを具備していること、を
   特徴としている建設機械の据え付け装置。