JPH064533B2 - 外用医薬部材 - Google Patents

外用医薬部材

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JPH064533B2
JPH064533B2 JP60218820A JP21882085A JPH064533B2 JP H064533 B2 JPH064533 B2 JP H064533B2 JP 60218820 A JP60218820 A JP 60218820A JP 21882085 A JP21882085 A JP 21882085A JP H064533 B2 JPH064533 B2 JP H064533B2
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【発明の詳細な説明】 (a)産業上の利用分野 本発明は、担持体上に形成されるアクリル系共重合物の
分子量及び分子量分布を特異な範囲のものとすることに
より、該アクリル系共重合物に含有される薬物の経皮吸
収性を改良した外用医薬部材に関するものである。
(b)従来の技術 従来、経皮吸収性の薬物を含有させ、これを皮膚から生
体内に吸収させる外用医薬部材としては以下のものが知
られている。
第一の外用医薬部材は、経皮吸収性の薬物を感圧接着性
を有するアクリル系単独重合物或いはアクリル系共重合
物(以下、アクリル系重合物という)に溶解又は分散さ
せたものである。
従来、モノマーを共重合させてアクリル系共重合物を調
製する場合、残存モノマーを極力減らすために、高温下
で熟成操作が行われる。このように熟成することによっ
て残存する未反応のモノマーが共重合するが、これらの
操作によって、低分子量の共重合物が生成し、数平均分
子量は低下し、分子量分布の値は大きくなる。
従って、このアクリル系共重合物は、一般に、数平均分
子量が8万以下であり、分子量分布(Mw/Mn)は1
0以上、通常は20〜50の値を有する。
又、第二の外用医薬部材は、上記第一の外用医薬部材に
経皮吸収促進助剤や薬物の溶解剤等の添加剤を配合した
ものである。
(c)発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記第一の外用医薬部材では、アクリル
系重合物中での薬物の溶解性や拡散速度が充分でない場
合があり、薬物の生体内への望ましい吸収や、吸収に伴
う治療効果が期待出来ない場合があった。
又、上記第二の外用医薬部材は、上記第一の外用医薬部
材の欠点を改良したものではあるが、以下に述べる問題
を含んでいる。
経皮吸収促進助剤は、一般に皮膚表面を改質して薬物の
吸収性を向上させたり、或いは該経皮吸収促進助剤と共
に薬物を皮膚から吸収させるものであり、皮膚への刺激
性の発現及び経皮吸収促進助剤自体の生体内吸収に対し
て、安全性に問題を有する促進助剤があり、その選択が
煩雑である。
又、上記の経皮吸収促進助剤や溶解剤は、多量の添加に
よって効果を発揮するものが多く、そのためにアクリル
系共重合物の可塑化作用による凝集力の低下や、ブルー
ミング現象を生じ、アクリル系共重合物が剥離紙上や適
用皮膚面上に残存する、いわゆる「糊残り」現象や、外
用医薬部材側面部からアクリル系共重合物が食み出す
「糊食み出し」現象などが生じて皮膚面及び外用医薬部
材を汚染する場合がある。
更に上記添加剤を薬物との化学的相互作用によって薬物
の分解反応が起こる場合があり、薬物が不活性化する等
の問題が発生する可能性がある。
(d)問題点を解決するための手段 そこで本発明者らは、種々のアクリル系重合物と薬物の
経皮吸収性との関連について鋭意検討を重ねた結果、薬
物の経皮吸収性を改善するには、アクリル系共重合物が
好ましく、しかも薬物の経皮吸収性とアクリル系共重合
物の分子量及び分子量分布との間に相関性があることを
見い出し、これを鎮痛消炎剤であるインドメタシンに適
用した場合について既に出願を行っている(特開昭60
−118610号昭和60年5月31日出願(特開昭6
1−277615号))。
本発明者らは、その後の研究の結果、このアクリル系共
重合物を他の経皮吸収性薬物に適用しても優れた効果が
得られるとの知見を得、本発明を完成するに至ったもの
である。
即ち、本発明は経皮吸収性の薬物をアクリル系共重合物
に含有させ、これを担持体に直接或いは下塗り部材を介
して間接に形成した積層体であって、上記アクリル系共
重合物の数平均分子量が90,000〜250,000で、且つ該数
平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)との比(Mw
/Mn)が6〜12であるようにしたことを特徴とする
ものである。
本発明に用いられるアクリル系共重合物は、皮膚面に貼
付した際に粘着力によって貼付出来るものが好ましく、
薬物の溶解性や、外用医薬部材中からの放出性を向上さ
せて利用率を更に高めるためには、分子内にエーテル基
を有する(メタ)アクリル酸エステルと、(メタ)アクリル
酸アルキルエステルとの共重合物が更に好ましく用いら
れる。
分子内にエーテル基を有する(メタ)アクリル酸エステル
は、アクリル系共重合物への薬物の溶解性を向上させる
と共に、エーテル基の電子供与性等の性格に起因してア
クリル系共重合物中での薬物の拡散速度を向上させると
いう特徴を有する。
そして、分子内にエーテル基を有する(メタ)アクリル酸
エステルの具体例としては、テトラヒドロフルフリール
アクリレート、テトラヒドロフルフリールメタクリレー
ト、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メ
トキシポリエチレングリコールメタクリレート、エトキ
シジエチレングリコールアクリレート、ブトキシジエチ
レングリコールアクリレート、ブチレングリコールアク
リレート、ブチレングリコールメタクリレート、メトキ
シエチルアクリレート、メトキシエチルメタクリレー
ト、3−エトキシプロピルアクリレート、エトキシエチ
ルアクリレート、エトキシエチルメタクリレート、ブト
キシエチルアクリレート、ブトキシエチルメタクリレー
トなどを挙げることができる。
又本発明に用いられる(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルは、本発明の外用医薬部材に粘着性及び凝集性を付与
する成分であり、具体的には炭素数が4〜14の(メタ)
アクリル酸アルキルエステルであり、例えばn−ブチル
アクリレート、n−ブチルメタクリレート、ヘキシルア
クリレート、2−エチルブチルアクリレート、イソオク
チルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
2−エチルヘキシルメタクリレート、デシルアクリレー
ト、デシルメタクリレート、ドデシルアクリレート、ド
デシルメタクリレート、トリデシルアクリレート、トリ
デシルメタクリレート、テトラデデシルアクリレート、
テトラデシルメタクリレートなどを挙げることができ
る。
そして上述の分子内にエーテル基を有する(メタ)アクリ
ル酸エステル(A)と、(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル(B)との好ましい配合割合は上記の(A)と(B)の配合
物全体に対して(A)が10〜60重量%の範囲になるよ
うに調整するのが望ましく、(A)が10重量%未満では
皮膚接着性に対しては良好であるが、凝集力に劣り、皮
膚接着面の汚染を生じたり、(A)成分を配合することに
よる効果が充分に発現しないなどの問題点を生じ、一
方、(A)が60重量%以上では、薬物の溶解性及び放出
性は良好であるが、(B)成分の配合比率が少なくなるた
めに皮膚接着性不良に陥る恐れがあるので好ましくな
い。
本発明において、アクリル系共重合物には、上述の(A)
と(B)との共重合物に限定されるものではなく、上記の
(A)、(B)と共重合する他のアクリル系或いはビニル系
の極性モノマー(以下、Cという)を添加して共重合さ
せたアクリル系共重合物も含まれる。
上記(C)の具体例としては、例えば(メタ)アクリル酸、
イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、ヒドロキシ
エチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミドの如き官
能性モノマーやアクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタ
ムの如きビニルエステルなどの極性モノマー等が挙げら
れ、これらのモノマーが単独、或いは2種類以上併用し
て用いられる。
そして、上記(C)の配合割合は、上記の(A)と(B)と
(C)の合計重量に対して10〜40重量%の範囲にする
のが好ましい。
そして、本発明の最も大きな特徴は、上記アクリル系共
重合物の分子量分布において、その数平均分子量(Mn)
が90,000〜250,000であって、該数平均分子量(Mn)と
重量平均分子量(Mw)との比(Mw/Mn)が6〜12の
範囲とした点にある。
上記数平均分子量(以下、単にMnという)及び重量平
均分子量(以下、単にMwという)とは、ポリスチレン
を基準物質として、GPCにより平均分子量をポリスチ
レン換算で求めた値である。
Mnの値が上記範囲を超える場合には、アクリル系共
重合物の凝集力が高くなり、皮膚接着力が劣る恐れがあ
り、又薬物の拡散移動が阻害され易くなって、薬物の初
期放出量が減少したり、経皮吸収量が減少する場合も生
じるので好ましくない。
又、Mnが上記範囲を下回ると、薬物の拡散移動性が高
くなり、利用率が向上する可能性が高くなるが、反面、
アクリル系共重合物の凝集力が乏しくなり、皮膚面貼着
用の外用医薬部材とした場合に、皮膚面の汚染、貼着後
の位置ずれなど好ましくない問題点を生じる場合があ
る。
一方、上記Mw/Mnの値が12を超えると、凝集力が
低下するから、外用医薬部材を外皮から剥離するとき、
上記アクリル系共重合物の一部が皮膚に残り、使用者に
不快感を与えるので好ましくない。
又、本発明には、上述のアクリル系共重合物において、
そのMw/Mnの値が6に満たない場合には薬物の放出
性及び皮膚接着特性が劣るために、アクリル系共重合物
にアクリル系オリゴマーを添加し、これによって、上述
の分子量分布の範囲となるように調節したポリマーアロ
イも含まれる。
該アクリル系オリゴマーとしては、数平均分子量が700
〜5,000のアクリル系オリゴマーが好ましく用いられ、
例えば、プラスサイズL−201(アクリル酸エステル
低重合物、数平均分子量約1,500;互応化学工業社
製)、プラスサイズL−301(アクリル酸エステル低
重合物、数平均分子量約2,500;互応化学工業社製)、
上記した(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどの単量
体を連鎖移動剤の存在下で重合させることによって得ら
れるアクリル系オリゴマー等が挙げられる。
そして、該アクリル系オリゴマーの配合割合は、上記ポ
リマーアロイ全体中に0.5〜20重量%の範囲にするの
が好ましく、0.5重量%未満では配合割合が低くなり過
ぎて格別な効果が見られず、一方、20重量%を超える
と、凝集力が低下するため、皮膚からの剥離時にアクリ
ル系共重合物の一部が皮膚に残る恐れがあり好ましくな
い。
本発明に用いられる経皮吸収性薬物は生体内に吸収され
薬物であってインドメタシンを除くものであれば特に制
限されるものではない。
かかる薬物としては、次のものを例示することができ
る。
イ)コルチコステロイド類:例えばハイドロコーチゾ
ン、プレドニゾロン、ベクロメタゾンプロピオネート、
フルメタゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンア
セトニド、フルオシノロン、フルオシノロンアセトニ
ド、フルオシノロンアセトニドアセテート、プロピオン
酸クロベタゾールなど、 ロ)鎮痛消炎剤:例えばアセトアミノフェン、メフェナ
ム酸、フルフェナム酸、ジクロフェナック、ジクロフェ
ナックナトリウム、アルクロフェナック、オキシフェン
ブタゾン、フニルブタゾン、イブプロフェン、フルルビ
プロフェン、サリチル酸、サリチル酸メチル、l−メン
トール、カンファー、スリンダック、トルメチンナトリ
ウム、ナプロキセン、フェンブフェンなど(インドメタ
シンを除く)、 ハ)催眠鎮静剤:例えばフエノバルビタール、アモバル
ビタール、シクロバルビタール、トリアゾラム、ニトラ
ゼパム、ロラゼバム、ハロペリドールなど、 ニ)精神安定剤:例えばフルフェナジン、テオリタジ
ン、ジアゼパム、フルジアゼパム、フルニトラゼパム、
ハロペリドール、クロルプロマジンなど、 ホ)抗高血圧剤:例えばクロニジン、塩酸クロニジン、
ピンドロール、プロプラノロール、塩酸プロプラノロー
ル、ブフラノロール、インデノロール、ニバジピン、ニ
モジピン、ロフェジキシン、ニトレンジピン、ニプラジ
ロール、ブクモロール、ジフエジピンなど、 ヘ)降圧利尿剤:例えばハイドロサイアザイド、ベンド
ロフルメサイアザイド、シクロベンチアザイドなど、 ト)抗生物質:例えばペニシリン、テトラサイクリン、
オキシテトラサイクリン、硫酸フラジオマイシン、エリ
スロマイシン、クロラムフェニコールなど、 チ)麻酔剤:例えばリドカイン、塩酸ジブカイン、ベン
ゾカイン、アミノ安息酸エチルなど、 リ)抗菌性物質:例えば塩酸ベンザルコニウム、ニトロ
フラゾン、ナイスタチン、アセトスルファミン、クロト
リマゾールなど、 ヌ)抗真菌物質:例えばペンタマイシン、アムホテリシ
ンB、ピロールニトリン、クロトリマゾールなど、 ル)ビタミン剤:例えばビタミンA、エルゴカルシフェ
ロール、コレカルシフェロール、オクトチアシン、リボ
フラビン酪酸エステルなど、 ヲ)抗てんかん剤:例えばニトラゼパム、メプロバメー
ト、クロナゼパムなど、 ワ)冠血管拡張剤:例えばニトログリセリン、ニトログ
リコール、イソソルビドジナイトレート、エリスリトー
ルテトラナイトレート、ペンタエリスリトールテトラナ
イトレート、プロパチルナイトレートなど、 カ)抗ヒスタミン剤:例えば塩酸ジフェンヒドラミン、
クロルフェニラミン、ジフェニルイミダゾールなど、 ヨ)鎮咳剤:例えば臭化水素酸デキストロメトルファ
ン、硫酸テルブタソン、エフェドリン、塩酸エフェドリ
ン、硫酸サルブタモール、塩酸イソプロテレノール、硫
酸イソプロテレノールなど、 タ)性ホルモン:例えばプロゲステロン、エストラジオ
ールなど、 レ)抗鬱剤:例えばドキセピン ソ)脳循環改善剤:例えばヒデルギン、エルゴットアル
カロイド、イフェンプロジルなど、 ツ)制吐剤,抗潰瘍剤:例えばメトクロプラミド、クレ
ボプライド、ドンペリドン、スコポラミン、臭化水素酸
スコポラミンなど、 ネ)生体医薬:例えばポリペプチド類(TRH,LHR
Hの誘導体)、プロスタグランジン類など、 ナ)その他:例えばフェンタニール、ジゴキシン、デス
モプレシン、5−フルオロウラシル、メルカプトプリン
など、が挙げられこれらの薬物は必要に応じて2種類以
上併用することができる。
そして、該薬物の配合割合は上記アクリル系共重合物と
薬物の全重量にて対して0.01〜30重量%、好まし
くは2〜20重量%となるように調整するのが望まし
い。
上記のようにして得た薬物含有アクリル系共重合物はプ
ラスチックフィルム・シート、ゴム及び/又は合成樹脂
製発泡シート・フィルム、又は片、紙、不織布、布、柔
軟な金属箔、更にこれらの積層フィルムやシートなどの
担持体上に直接、或いは薬物を含有しない下塗り部材、
例えばゴム及び/又は合成樹脂を主体とする感圧性接着
剤層等を介して間接的に全面或いは部分的に形成され
る。
そして、その形成方法は、薬物含有アクリル系共重合物
をエマルジョン重合、溶液重合などによって作成し、担
持体上に直接、或いは下塗り部材を介して間接的に塗布
乾燥するか、又は薬物含有アクリル系共重合物溶液を予
め剥離ライナー上に塗布乾燥して造膜化し、これを担持
体上に転写させる等、種々の方法を採用しうる。
(e)作用 本発明において、アクリル系共重合物の分子量分布を上
述の特異な範囲にすることによって生じる、当該アクリ
ル系共重合物への薬物の溶解性が向上したり、或いは上
記アクリル系共重合物中での薬物の拡散性や上記アクリ
ル系共重合物からの薬物の放出性などが優れる理由は明
確ではないが、分子量分布を比較的広い範囲に調整する
ことによりアクリル系共重合物の粘度に影響を与えた
り、薬物−アクリル系共重合物間にかなり強い電気双極
子の相互作用が生起したり、或いは薬物−アクリル系共
重合物間の水素結合が影響してその溶液状態が安定化す
るなどし、結局これらが互いに影響しあって、薬物の溶
解性、拡散性及び放出性が優れるものと推考される。
(f)実施例 以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発
明はこれに限定されるものではない。なお、本文中、部
又は%とあるのは総て重量換算の単位を示し、分子量と
はポリスチレンを基準物質としてGPCにて分子量を測
定し、これをポリスチレン換算で求めた値である。
実施例1 イソオクチルメタクリレート 80部 2−エトキシエチルアクリレート 20部 酸化ベンゾイル 0.1部 酢酸エチル 25部 上記配合物を4つ口フラスコに仕込み、不活性ガス雰囲
気下で酢酸エチル滴下による希釈、外浴温度の調整など
によって反応温度60〜63℃に制御しつつ4時間加熱
して重合し、更に80℃で3時間熟成させ、Mn180,00
0、Mw/Mn=7.8のアクリル系共重合物の溶液
(固形分30%)を得る。このアクリル系共重合物溶液
に精神安定剤であるジアゼパムを配合、溶解し、これを
剥離ライナー上に乾燥後の厚みが40μmとなるように
塗布し、80℃で7分間乾燥した。これをポリエチレン
フィルムに貼り合わせて転写することにより本発明の外
用医薬部材を得る。なお、精神安定剤であるジアゼパム
の添加量は上記厚みにおいて400μg/cm2となるよ
うに調整した。
比較例1 実施例1において、熟成時間を1時間とする他は同様の
操作でMn215,000、Mw/Mn=5.2のアクリル系
共重合物の溶液を得る。以下実施例1と同様の操作によ
り、外用医薬部材を得た。
実施例2 2−エチルヘキシルアクリレート 60部 2−メトキシエチルアクリレート 40部 アゾビスイソブチロニトリル 0.1部 酢酸エチル 25部 上記配合物を4つ口フラスコに仕込み、不活性ガス雰囲
気下で酢酸エチル滴下による希釈、外浴温度の調整など
によって反応温度60〜63℃に制御しつつ、4時間加
熱して重合し、更に80℃で4時間熟成させ、Mn135,
000、Mw/Mn=9.7のアクリル系共重合物の溶液
(固形分30%)を得る。このアクリル系共重合物溶液
に抗高血圧剤であるクロニジンを配合、溶解し、これを
剥離ライナー上に乾燥後の厚みが40μmとなるように
塗布し、100℃で5分間乾燥した。これを、ポリエチ
レンフィルムに貼り合わせて転写することにより本発明
の外用医薬部材を得る。なお、抗高血圧剤であるクロニ
ジンの添加量は上記厚みにおいて100μg/cm2とな
るように調整した。
比較例2 実施例2において、熟成時間を7時間とする他は同様の
操作でMn95,000、Mw/Mn=13.5のアクリル系
共重合物も溶液を得る。以下実施例2と同様の操作によ
り、外用医薬部材を得た。
実施例3 実施例2で得たアクリル系共重合物溶液に鎮痛消炎剤で
あるフルルビプロフェンを配合、溶解し、これを剥離ラ
イナー上に乾燥後の厚みが40μmとなるように塗布
し、100℃で5分間乾燥した。これをポリエステルフ
ィルムに貼り合わせて転写することにより本発明の外用
医薬部材を得る。なお、鎮痛消炎剤であるフルルビプロ
フェンの添加量は上記厚みにおいて200μg/cm2
なるように調整した。
実施例4 2−エチルヘキシルアクリレート 50部 2−メトキシエチルアクリレート 25部 酢酸ビニル 25部 アゾビスイソブチロニトリル 0.1部 酢酸エチル 25部 上記配合物を4つ口フラスコ内に仕込み、不活性ガス雰
囲気下で酢酸エチル滴下による希釈、外浴温度の調整な
どによって反応温度60〜63℃に制御しつつ4時間加
熱して重合し、更に80℃で4時間熟成させ、Mn110,
000、Mw/Mn=8.7のアクリル系共重合物の溶液
(固形分30%)を得る。このアクリル系共重合物溶液
に鎮痛消炎剤であるフルルビプロフェンを配合、溶解
し、これを剥離ライナー上に乾燥後の厚みが30μmと
なるように塗布し、100℃で5分間乾燥した。これを
ポリエステルフィルムに貼り合わせて転写することによ
り本発明の外用医薬部を得る。なお、鎮痛消炎剤である
フルルビプロフェンの添加量は上記厚みにおいて200
μg/cm2となるように調整した。
比較例3 実施例4において熟成時間を2時間とする他は同様の操
作で、Mn230,000、Mw/Mn=4.2のアクリル系
共重合物の溶液(固形分30%)を得た。
以下実施例4と同様の操作により外用医薬部材を得た。
実施例5 比較例3で得たアクリル系共重合物の溶液(固形分30
%)に、その固形分85部に対し15部のアクリル酸エ
ステル低重合物(数平均分子量約1,500、商品名プラス
サイズL−201;互応化学工業社製)を添加混合し、
Mn145,000、Mw/Mn=7.0のアクリル系共重合
物の溶液(固形分30%)を得る。以下同様の操作によ
り、鎮痛消炎剤であるフルルビプロフェン含有の本発明
の外用医薬部材を得る。
実施例6 実施例2で得たアクリル系共重合物溶液に冠血管拡張薬
であるイソソルビドジナイトレートを配合、溶解し、こ
れを剥離ライナー上に乾燥後の厚みが40μmとなるよ
うに塗布し、100℃で5分間乾燥した。これをポリエ
ステルフィルムに貼り合わせて転写することにより本発
明の外用医薬部材を得た。なお、冠血管拡張薬であるイ
ソソルビドジナイトレートの添加量は上記厚みにおいて
800μg/cm2となるように調整した。
比較例4 比較例2で得たアクリル系共重合物溶液に対し、実施例
6と同様の操作により、外用医薬部材を得た。
第1表に実施例1〜6及び比較例1〜4の試験結果を示
す。
第1表中の判定及び測定方法 血中濃度測定方法:体重2.3Kgの白色家兎の背部をバ
リカン及び電気カミソリで除毛し、除毛部に5cm×10
cmに裁断した各実施例及び各比較例の外用医薬部材を貼
り付けた。貼り付けて2,4,7,24時間後に耳静脈
より採血を行い、遠心分離法により血漿を採取した。
この血漿から薬物を抽出し、電子捕獲型検出器を装備し
たガスクロマトグラフにより、定量した。なお、測定結
果は、各サンプル間の比較を明確化するためにAUC
(Area Under the Curve,ng・h/ml)で示した。
凝集性:上記血中濃度の測定に際して、各外用医薬部材
の剥離時に、担持体上の薬物含有アクリル系共重合物が
ラット皮膚面に全く残らない場合を〇、該薬物含有アク
リル系共重合物が糸引き状態となって皮膚面に一部残る
場合を×とした。
薬物の利用率:上記血中濃度試験において、貼り付け後
24時間経過したのちに剥離した各外用医薬部材中の残
存する薬物を抽出し、高速液体クロマトグラフによって
その残存量を定量した。又、未貼付の外用医薬部材につ
いても同様の操作にて定量を行い初期含有量とした。
利用率は以下の式によって算出した。
第1表に示す、各実施例及び各比較例の試験結果から明
らかなように、各実施例の外用医薬部材はAUC及び薬
物の利用率が比較例に対し著しく改善されており、しか
も、薬物の有効利用が図られることが認められる。
(g)発明の効果 本発明の外用医薬部材は、薬物を溶解するアクリル系共
重合物の分子量及び分子量分布を特異な範囲とすること
によって、該共重合物への薬物の溶解性及び拡散性を向
上させたから、外皮及び/又は粘膜からの薬物の吸収効
率率が著しく向上するものである。
又、本発明の外用医薬部材はそれに含まれる薬物の溶解
性及び拡散性に優れるから、必ずしも薬物の溶剤や経皮
吸収促進助剤(以下、助剤等という)を添加する必要が
なく、このため、助剤等を使用することにより生ずる問
題、例えば皮膚刺激性及び助剤等の生体内での挙動や安
全性又は助剤等と薬物との化学的相互作用等の問題、を
考慮する必要がなく、安心して使用できる等の効果を奏
するのである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】経皮吸収性の薬物をアクリル系共重合物に
    含有させ、これを担持体に直接或いは下塗り部材を介し
    て間接に形成した積層体であって、上記アクリル系共重
    合物の数平均分子量が90,000〜250,000で、且つ該数平
    均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)との比(Mw/
    Mn)が6〜12であることを特徴とする外用医薬部
    材。
  2. 【請求項2】上記アクリル系共重合物が、分子内にエー
    テル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル10
    〜60重量%と(メタ)アクリル酸アルキルエステル40
    〜90重量%から成る共重合物である特許請求の範囲第
    1項記載の外用医薬部材。
  3. 【請求項3】上記アクリル系共重合物が、アクリル系共
    重合物80〜99.5重量%とアクリル系オリゴマー
    0.5〜20重量%とから成るポリマーアロイである特
    許請求の範囲第1項記載の外用医薬部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS57116011A (en) * 1981-01-08 1982-07-19 Nitto Electric Ind Co Ltd Pharmaceutical preparation
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