JPH0644284Y2 - ポータブル電源装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の利用分野 本考案は自動車用電気機器を自動車の室外で使用するこ
とを目的としたポータブル電源装置の改良に関するもの
である。

従来の技術とその問題点 自動車用電気機器の発達はめざましく、カラーテレビ，
冷蔵庫をはじめ、自動車無線等、すべての家庭電気製品
やOA機器がその対象となっていると言っても過言ではな
い。これらの機器を自動車室内以外の、所謂、アウトド
アで使用するための電源としてポータブル電源装置もい
ろいろ提案されているが、そのいずれもが前記用途のみ
に限定されているため、消費者のニーズを満足させるに
到っていない。

一方、自動車に搭載される電池はバッテリー上りから脱
出するため、専用のチャージャーにより充電されるが、
AC電源の無いところでは使用できない。また、ブースタ
ーケーブルによる方法は、他の自動車の協力なしではバ
ッテリー上りからの脱出は不可能であり、いつでも、ど
こでも、あらゆる条件における自力対応は困難であっ
た。

問題点を解決するための手段 本考案はポータブル電源を単に自動車用電気機器の電源
として使用するのみではなく、常に自動車内に携帯する
ことにより、自動車搭載電池にバッテリー上り等の異常
が生じた場合、ポータブル電源装置に内蔵されたバッテ
リーチェッカーにより異常の程度を判定し、さらにポー
タブル電源装置により自動車搭載電池を充電して自力脱
出を可能にするもので、その要旨はケース内に蓄電池と
充電制御回路および電池の残存容量判定のためのバッテ
リーチェッカーを内蔵すると共に、出力端子としてシガ
ーライターソケットを備えたポータブル電源装置におい
て、前記蓄電池として自動車搭載電池より１セル多いも
のを使用し、かつ、出力回路に前記蓄電池および外部電
池の残存容量を任意に判定するための切換スイッチを介
して前記バッテリーチェッカーを接続したことを特徴と
するものである。

実施例 以下、本考案ポータブル電源装置の一実施例を図面に基
ずいて説明する。図において１は充放電可能な蓄電池
１、２は同蓄電池の充電制御回路、３は前記蓄電池と外
部電池の残存容量をチェックするためのバッテリーチェ
ッカー回路、４はバッテリーチェッカーを動作させるた
めの作動スイッチ、５は前記蓄電池１と外部電池の残存
容量を任意に判定するための切換スイッチ、６は充電制
御回路２に電力を供給するためのインプットソケット、
７は前記蓄電池から直流電力を取出すための自動車用シ
ガーライターソケットと同一形状のシガーライターソケ
ットで、これらはケース８に収納されている。

即ち、蓄電池１の充電はACアダプター又はソーラーチャ
ージャー（いずれも図示せず）を用い、インプットソケ
ット６より充電制御回路２を介して行われる。

蓄電池１は通常、自動車搭載電池がDC12Vであり、自動
車用電気機器もDC12Vであるから、その自動車搭載電池
を充電するためDC14Vタイプになっている。14Vタイプの
電池は鉛電池の場合、電池群構成を12Vタイプ電池より
１セル増し、７セル構成にすることにより容易に可能と
なる。

バッテリーチェッカー回路３は電池の電圧により残存容
量を判定する方式を採用し、通常は動作せず、作動スイ
ッチ４を押した時のみ作動するので、無駄な電力を消費
しないですむ、また、切換スイッチ５を同時に押せば蓄
電池１との接続が断たれ、シガーライターソケット７を
通じて外部電池（図示せず）が接続されている場合は、
その外部電池の残存容量が確認できる。

本考案装置の出力端子であるシガーライターソケット７
には負荷側より延長されたシガーライタープラグ９を着
脱する。

即ち、自動車用電気機器の電源として使用する場合は、
自動車用電気機器のシガーライタープラグ９を本装置の
シガーライターソケット７に接続するのみでよい。な
お、本装置の出力電圧はDC14Vであるが、通常、自動車
のシガーライターソケットから、これらの機器を使用す
る場合でもエンジン駆動中はDC13〜15Vの電圧になって
おり、なんら問題ないばかりか、従来の12V品と比較し
て電圧が高いため、カーテレビ等を使用した場合、明る
い安定した映像や良質な音声が得られる。もちろん、使
用中の残存容量のチェックはバッテリーチェッカー３を
作動させるスイッチ４をONにすることにより可能であ
る。

また、本考案の大きな特徴である自動車搭載電池のバッ
テリー上りからの脱出の場合は、先ず本装置のシガーラ
イターソケット７と該自動車のシガーライターソケット
（図示せず）間をシガーライタープラグコードで接続す
るのみの簡単な操作で自動車のボンネットを開けること
なく、運転席にて可能となる。即ち、本装置の内蔵電池
１はDC14Vであり、自動車搭載電池はDC12Vであるから、
この電圧差を利用して充電するのである。

通常、ヘッドライトやスモールランプの消し忘れにより
バッテリー上りが生じ、エンジン始動不能になった場
合、その程度に応じて約4Aの充電電流で５〜30分充電す
ればエンジン始動が可能となるので、蓄電池はDC14Vで
約2Ah程度の電気量が取出せるような容量のものでよ
い。具体的には自動車搭載電池の約1/10程度の小容量の
小形蓄電池を用いる。

尚、バッテリー上りの程度を判定するのはシガーライタ
ープラグコードを両方のソケットに接続後、バッテリー
チェッカー３の作動スイッチ４と切換スイッチ５を同時
にONすることにより自動車搭載電池の残存容量がチェッ
ク出来る。

考案の効果 本考案装置においては、内蔵されたバッテリーチェッカ
ーにより内蔵蓄電池はもちろん、外部電池の残存容量が
チェック出来、極めて実用的で便利である。また、いず
れの使用後も内蔵電池１を充電することにより繰返し使
用できるのはもちろんである。

故に消費者は電源のない場所でも他人の助けを借りず
に、いつでも、どこでも、あらゆる場所でバッテリー上
りのトラブルから脱出できるほか、日常はポータブル電
源としてアウトドアライフに役立てることもでき、しか
も繰返し使用が可能で、経済的であるという効果が得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の基本回路図、第２図本考案装置の
斜視図である。 １……蓄電池、２……充電制御回路 ３……バッテリーチェッカー ４……作動スイッチ、５……切換スイッチ ６……インプットソケット ７……シガーライターソケット ８……ケース ９……シガーライタープラグ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ケース内に蓄電池と充電制御回路および電
   池の残存容量判定のためのバッテリーチェッカーを内蔵
   すると共に、出力端子としてシガーライターソケットを
   備えたポータブル電源装置において、前記蓄電池として
   自動車搭載電池より１セル多いものを使用し、かつ、出
   力回路に前記蓄電池および外部電池の残存容量を任意に
   判定するための切換スイッチを介して前記バッテリーチ
   ェッカーを接続したことを特徴とするポータブル電源装
   置。