JPH0643904A - 制御量調整装置及びモータ制御装置 - Google Patents
制御量調整装置及びモータ制御装置Info
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- JPH0643904A JPH0643904A JP4198534A JP19853492A JPH0643904A JP H0643904 A JPH0643904 A JP H0643904A JP 4198534 A JP4198534 A JP 4198534A JP 19853492 A JP19853492 A JP 19853492A JP H0643904 A JPH0643904 A JP H0643904A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 運転状態に合わせて動的に制御定数を変更
し、制御定数の設定誤差による特性の低下等を回避す
る。 【構成】 制御定数決定手段15により、予め可変設定
された各制御定数が影響を受ける各制御量調整手段2,
4,8,9に係る偏差Δωr、ΔIt、ΔImの種類とそ
の影響度の関係(影響度行列M)に基づいて各制御定数
を変更するようにしているから、運転状態に合わせて動
的に適正な制御定数を設定でき、制御定数の設定誤差に
よる特性の低下等を回避できる。
し、制御定数の設定誤差による特性の低下等を回避す
る。 【構成】 制御定数決定手段15により、予め可変設定
された各制御定数が影響を受ける各制御量調整手段2,
4,8,9に係る偏差Δωr、ΔIt、ΔImの種類とそ
の影響度の関係(影響度行列M)に基づいて各制御定数
を変更するようにしているから、運転状態に合わせて動
的に適正な制御定数を設定でき、制御定数の設定誤差に
よる特性の低下等を回避できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、速度調整手段や電流調
整手段等の制御量調整装置及びそれを備えたモータ制御
装置に係り、特に制御量調整手段の制御定数を運転状況
に応じて、動的に可変設定するようにした制御量調整装
置に関する。
整手段等の制御量調整装置及びそれを備えたモータ制御
装置に係り、特に制御量調整手段の制御定数を運転状況
に応じて、動的に可変設定するようにした制御量調整装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】モータ制御装置等は、モータの速度を調
整するための速度調整手段と、トルク電流や励磁電流を
調整するための電流調整手段等を備え、これらから出力
される制御指令に従ってインバータを動作させることに
より、モータの入力を制御して速度及びトルク等の目標
値に従ってモータを駆動するようになっている。
整するための速度調整手段と、トルク電流や励磁電流を
調整するための電流調整手段等を備え、これらから出力
される制御指令に従ってインバータを動作させることに
より、モータの入力を制御して速度及びトルク等の目標
値に従ってモータを駆動するようになっている。
【0003】このようなモータ制御装置におけるモータ
の速度応答や電流応答等の制御特性は、各制御量調整手
段に関係する制御ループの特性に依存する。一般には、
各制御量調整手段の制御定数を適正な値に設定すること
により、所望の制御特性を実現するようにしている。
の速度応答や電流応答等の制御特性は、各制御量調整手
段に関係する制御ループの特性に依存する。一般には、
各制御量調整手段の制御定数を適正な値に設定すること
により、所望の制御特性を実現するようにしている。
【0004】このような制御量調整手段の制御定数は、
予め設計段階で決定された定数に設定し、試運転などに
より確認してから実運転に適用することなどが行われて
いる。このような制御定数の決定方法として、従来、次
の方法が知られている。
予め設計段階で決定された定数に設定し、試運転などに
より確認してから実運転に適用することなどが行われて
いる。このような制御定数の決定方法として、従来、次
の方法が知られている。
【0005】(1)各制御量調整手段を独立の制御ルー
プと見なし、古典理論あるいは現代理論に基づいて、系
が安定となるように各制御定数を決定する。
プと見なし、古典理論あるいは現代理論に基づいて、系
が安定となるように各制御定数を決定する。
【0006】(2)複数の制御量調整手段を一つのシス
テムと見なし、全体のループが安定となるように各制御
定数を決定する。
テムと見なし、全体のループが安定となるように各制御
定数を決定する。
【0007】(3)上位コントローラによりモータ負荷
等のシステムの変更に合わせ、上記(1)又は(2)の
手法に従って制御定数を決定し、これに合わせて制御量
調整手段の制御定数を可変設定する(特開平4−856
04号公報)。
等のシステムの変更に合わせ、上記(1)又は(2)の
手法に従って制御定数を決定し、これに合わせて制御量
調整手段の制御定数を可変設定する(特開平4−856
04号公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
(1)は、設計値と実機定数の違いからくる制御定数の
設定誤差を避けることができず、制御特性、例えば指令
応答や負荷変動による追従性等が低下するという問題が
生ずる。
(1)は、設計値と実機定数の違いからくる制御定数の
設定誤差を避けることができず、制御特性、例えば指令
応答や負荷変動による追従性等が低下するという問題が
生ずる。
【0009】また、従来技術(2)の場合も、試運転と
実運転との条件の違い、例えば機械の損失や負荷の状況
等による制御定数の設定誤差が、上記と同様の制御特性
の低下をもたらすという問題がある。
実運転との条件の違い、例えば機械の損失や負荷の状況
等による制御定数の設定誤差が、上記と同様の制御特性
の低下をもたらすという問題がある。
【0010】また、従来技術(3)の場合にあっても、
基本的には上記(1),(2)の手法により制御定数の
変更値を決定するものであるから、それらと同様の問題
がある。
基本的には上記(1),(2)の手法により制御定数の
変更値を決定するものであるから、それらと同様の問題
がある。
【0011】すなわち、上記従来の技術によれば、制御
定数を決定する際の条件とこれに対する実際の条件と
に、例えば複数の制御量調整手段は相互に独立であると
の理想条件の下に設計する等、避けられない違いがある
からである。
定数を決定する際の条件とこれに対する実際の条件と
に、例えば複数の制御量調整手段は相互に独立であると
の理想条件の下に設計する等、避けられない違いがある
からである。
【0012】また、上記従来技術の問題は、モータ制御
装置に限られるものではなく、姿勢制御、位置制御、油
圧による各種制御等、各種の制御量調整装置に共通の問
題である。
装置に限られるものではなく、姿勢制御、位置制御、油
圧による各種制御等、各種の制御量調整装置に共通の問
題である。
【0013】本発明の目的は、上記従来の問題を解決す
ること、言い換えれば、運転状態に合わせて動的に制御
定数を変更設定することができ、制御定数の設定誤差に
よる特性の低下等を回避できる制御量調整装置及びこれ
を備えモータ制御装置を提供することにある。
ること、言い換えれば、運転状態に合わせて動的に制御
定数を変更設定することができ、制御定数の設定誤差に
よる特性の低下等を回避できる制御量調整装置及びこれ
を備えモータ制御装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、複数種類の制御目標値とこれに対応する
制御フィードバック値との偏差に基づいて、制御対象の
制御量をそれぞれ少なくとも1つの制御定数を有する制
御演算に従って調整する複数種類の制御量調整手段を備
えてなる制御量調整装置において、前記各制御量調整手
段の制御定数を可変設定する制御定数決定手段を設け、
該制御定数決定手段は、前記各偏差を入力し、予め可変
設定された前記各制御定数が影響を受ける前記偏差の種
類とその影響度の関係に基づいて各制御定数を変更する
ことを特徴とする。
め、本発明は、複数種類の制御目標値とこれに対応する
制御フィードバック値との偏差に基づいて、制御対象の
制御量をそれぞれ少なくとも1つの制御定数を有する制
御演算に従って調整する複数種類の制御量調整手段を備
えてなる制御量調整装置において、前記各制御量調整手
段の制御定数を可変設定する制御定数決定手段を設け、
該制御定数決定手段は、前記各偏差を入力し、予め可変
設定された前記各制御定数が影響を受ける前記偏差の種
類とその影響度の関係に基づいて各制御定数を変更する
ことを特徴とする。
【0015】また、本発明のモータ制御装置は、速度目
標値と速度フィードバック値との速度偏差を除去するよ
うに、少なくとも1つの制御定数を有する制御演算に従
ってモータの入力を調整する速度調整手段と、電流目標
値と電流フィードバック値との電流偏差を除去するよう
に、少なくとも1つの制御定数を有する制御演算に従っ
てモータの入力を調整する電流調整手段とを備えてなる
ものにおいて、前記速度調整手段と前記電流調整手段の
各制御定数を可変設定する制御定数決定手段を設け、該
制御定数決定手段は、前記速度偏差及び前記電流偏差を
入力し、該各偏差と予め可変設定された各偏差の影響度
の関係に従って前記各制御定数を変更することを特徴と
する。
標値と速度フィードバック値との速度偏差を除去するよ
うに、少なくとも1つの制御定数を有する制御演算に従
ってモータの入力を調整する速度調整手段と、電流目標
値と電流フィードバック値との電流偏差を除去するよう
に、少なくとも1つの制御定数を有する制御演算に従っ
てモータの入力を調整する電流調整手段とを備えてなる
ものにおいて、前記速度調整手段と前記電流調整手段の
各制御定数を可変設定する制御定数決定手段を設け、該
制御定数決定手段は、前記速度偏差及び前記電流偏差を
入力し、該各偏差と予め可変設定された各偏差の影響度
の関係に従って前記各制御定数を変更することを特徴と
する。
【0016】この場合において、前記電流調整手段が、
トルク電流調整手段と励磁電流調整手段とからなるもの
にも適用できる。
トルク電流調整手段と励磁電流調整手段とからなるもの
にも適用できる。
【0017】
【作用】このように構成することにより、本発明によれ
ば、次の作用により上記目的が達成できる。
ば、次の作用により上記目的が達成できる。
【0018】制御量調整手段の制御定数が適正であるか
否かは、基本的に、その制御ループのフィードバック値
と目標値との偏差の大きさで判断できる。したがって、
その偏差に応じて制御定数を変更することが基本とな
る。例えば、速度応答性に関する制御定数の場合は、偏
差が大きいときはゲインを大きくし、偏差が小さいとき
はゲインを小さくするように変更する。
否かは、基本的に、その制御ループのフィードバック値
と目標値との偏差の大きさで判断できる。したがって、
その偏差に応じて制御定数を変更することが基本とな
る。例えば、速度応答性に関する制御定数の場合は、偏
差が大きいときはゲインを大きくし、偏差が小さいとき
はゲインを小さくするように変更する。
【0019】しかし、モータ制御の速度制御と電流制御
のように、複数の制御ループが存在する場合、1つの制
御ループに係る制御特性と、他の制御ループの制御特性
とが相互に影響し合うから、一の制御定数を変更するに
あたって、他の制御ループの影響を考慮しなければなら
ない。例えば、速度応答ゲインを変更するに際し、トル
ク電流の偏差に応じて速度応答を過渡的に下げて外乱を
減らすことが望ましい。また、電流制御相互間の干渉を
打ち消すように、励磁電流の偏差に応じて速度応答を過
渡的に上げるのが好ましい。
のように、複数の制御ループが存在する場合、1つの制
御ループに係る制御特性と、他の制御ループの制御特性
とが相互に影響し合うから、一の制御定数を変更するに
あたって、他の制御ループの影響を考慮しなければなら
ない。例えば、速度応答ゲインを変更するに際し、トル
ク電流の偏差に応じて速度応答を過渡的に下げて外乱を
減らすことが望ましい。また、電流制御相互間の干渉を
打ち消すように、励磁電流の偏差に応じて速度応答を過
渡的に上げるのが好ましい。
【0020】このような背景に鑑み、本発明の制御定数
決定手段は、予め可変設定された各制御定数が影響を受
ける各制御量調整手段に係る偏差の種類とその影響度の
関係(影響度行列)に基づいて各制御定数を変更するよ
うにしているから、適正な制御定数を設定できる。ま
た、偏差に応じて制御定数を設定していることから、運
転状態に合わせて動的に制御定数を決定することがで
き、制御定数の設定誤差による特性の低下等を回避でき
る。
決定手段は、予め可変設定された各制御定数が影響を受
ける各制御量調整手段に係る偏差の種類とその影響度の
関係(影響度行列)に基づいて各制御定数を変更するよ
うにしているから、適正な制御定数を設定できる。ま
た、偏差に応じて制御定数を設定していることから、運
転状態に合わせて動的に制御定数を決定することがで
き、制御定数の設定誤差による特性の低下等を回避でき
る。
【0021】また、速度調整手段、電流調整手段、及び
制御定数決定手段をマイクロコンピュータを用いて形成
し、制御定数決定手段は速度調整手段と電流調整手段の
演算周期にそれぞれ同期した演算周期で実行すれば、一
層速やかに実情に合った制御定数に変更できる。
制御定数決定手段をマイクロコンピュータを用いて形成
し、制御定数決定手段は速度調整手段と電流調整手段の
演算周期にそれぞれ同期した演算周期で実行すれば、一
層速やかに実情に合った制御定数に変更できる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を図示実施例に基づいて説明す
る。
る。
【0023】図1は、本発明の制御量調整装置を適用し
てなるモータ制御装置の一実施例の全体構成図である。
図示のように、加算手段1により速度目標値ωrとその
フィードバック値ωfの偏差Δωrが求められ、その偏差
が速度調整手段2に入力される。速度調整手段2は、そ
の偏差が零になるように、例えばその偏差を比例積分処
理してトルク電流目標値Itrを出力する。このトルク電
流目標値Itrは加算手段3によりフィーバック値Itfと
の偏差ΔItが求められ、トルク電流調整手段4に入力
される。トルク電流調整手段4は、入力される偏差が零
になるように、例えばその偏差を比例積分処理してトル
ク電流指令を指令合成手段5に出力する。一方、励磁電
流設定手段6から与えられる励磁電流目標値Imは、加
算手段7によりそのフィードバック値Imfとの偏差ΔI
mが求められ、励磁電流調整手段8に入力される。励磁
電流調整手段8は、入力される偏差が零になるように、
例えばその偏差を比例積分処理して励磁電流指令を指令
合成手段5に出力する。周波数調整手段9は、速度目標
値に対応した周波数を指令合成手段5に出力するように
動作するもので、比例積分制御系となっている。指令合
成手段5はトルク電流調整手段4、励磁電流調整手段8
及び周波数調整手段9の各出力を合成し、その合成され
た出力によりインバータ10を制御する。これにより、
モータ11の入力電力が目標速度に応じて制御される。
モータの入力電流は電流変成器12によって検出され、
またモータの速度は速度センサ13によって検出され、
それぞれフィードバック検出手段14に入力される。フ
ィードバック検出手段14は入力信号に基づいて、速度
フィードバック値ωf、トルク電流フィードバック値It
f、励磁電流フィードバック値Imfを生成し、それぞれ
加算手段1,3,7にネガティブ・フィードバックす
る。
てなるモータ制御装置の一実施例の全体構成図である。
図示のように、加算手段1により速度目標値ωrとその
フィードバック値ωfの偏差Δωrが求められ、その偏差
が速度調整手段2に入力される。速度調整手段2は、そ
の偏差が零になるように、例えばその偏差を比例積分処
理してトルク電流目標値Itrを出力する。このトルク電
流目標値Itrは加算手段3によりフィーバック値Itfと
の偏差ΔItが求められ、トルク電流調整手段4に入力
される。トルク電流調整手段4は、入力される偏差が零
になるように、例えばその偏差を比例積分処理してトル
ク電流指令を指令合成手段5に出力する。一方、励磁電
流設定手段6から与えられる励磁電流目標値Imは、加
算手段7によりそのフィードバック値Imfとの偏差ΔI
mが求められ、励磁電流調整手段8に入力される。励磁
電流調整手段8は、入力される偏差が零になるように、
例えばその偏差を比例積分処理して励磁電流指令を指令
合成手段5に出力する。周波数調整手段9は、速度目標
値に対応した周波数を指令合成手段5に出力するように
動作するもので、比例積分制御系となっている。指令合
成手段5はトルク電流調整手段4、励磁電流調整手段8
及び周波数調整手段9の各出力を合成し、その合成され
た出力によりインバータ10を制御する。これにより、
モータ11の入力電力が目標速度に応じて制御される。
モータの入力電流は電流変成器12によって検出され、
またモータの速度は速度センサ13によって検出され、
それぞれフィードバック検出手段14に入力される。フ
ィードバック検出手段14は入力信号に基づいて、速度
フィードバック値ωf、トルク電流フィードバック値It
f、励磁電流フィードバック値Imfを生成し、それぞれ
加算手段1,3,7にネガティブ・フィードバックす
る。
【0024】制御定数決定手段15は、各偏差Δωr、
ΔIt、ΔImを入力し、後述する影響度行列Mを用い
て、各調整手段2,4,8,9の制御定数(比例定数、
積分定数等)を求め、各調整手段に変更指令を出力す
る。タイミング発生手段16は、各調整手段2,4,
8,9の制御周期、及び制御定数決定手段15の動作タ
イミングをとるものであり、各調整手段が同期して動作
するように構成されている。例えば、モータ制御システ
ムの要請から、トルク電流調整手段4と励磁電流調整手
段8は、速度調整手段2に比較して2〜5倍速い速度で
動作するように設定されている。
ΔIt、ΔImを入力し、後述する影響度行列Mを用い
て、各調整手段2,4,8,9の制御定数(比例定数、
積分定数等)を求め、各調整手段に変更指令を出力す
る。タイミング発生手段16は、各調整手段2,4,
8,9の制御周期、及び制御定数決定手段15の動作タ
イミングをとるものであり、各調整手段が同期して動作
するように構成されている。例えば、モータ制御システ
ムの要請から、トルク電流調整手段4と励磁電流調整手
段8は、速度調整手段2に比較して2〜5倍速い速度で
動作するように設定されている。
【0025】ここで、制御定数決定手段15の詳細構成
について説明する。図2(a)〜(d)に、それぞれ調
整手段2,4,8,9の伝達関数の要部を示す。それら
の図において、各調整手段の制御定数は下記のとおりで
あり、設計段階で予め理論的に設定される。
について説明する。図2(a)〜(d)に、それぞれ調
整手段2,4,8,9の伝達関数の要部を示す。それら
の図において、各調整手段の制御定数は下記のとおりで
あり、設計段階で予め理論的に設定される。
【0026】 速度調整手段2 :比例定数…Kp 、積分定数…
Tp トルク電流調整手段4:比例定数…Kt 、積分定数…
Tt 励磁電流調整手段8 :比例定数…Km 、積分定数…
Tm 周波数調整手段9 :比例定数…Ks 、積分定数…
Ts 各制御定数の変更調整は、同図に示した補正係数(ゲイ
ン)k1〜k8を制御定数決定手段15により可変するこ
とにより行う。各ゲインは下記のとおりである。
Tp トルク電流調整手段4:比例定数…Kt 、積分定数…
Tt 励磁電流調整手段8 :比例定数…Km 、積分定数…
Tm 周波数調整手段9 :比例定数…Ks 、積分定数…
Ts 各制御定数の変更調整は、同図に示した補正係数(ゲイ
ン)k1〜k8を制御定数決定手段15により可変するこ
とにより行う。各ゲインは下記のとおりである。
【0027】 速度調整手段2 :比例定数ゲイン…k1 、積分
定数ゲイン…k2 トルク電流調整手段4:比例定数ゲイン…k3 、積分
定数ゲイン…k4 励磁電流調整手段8 :比例定数ゲイン…k5 、積分
定数ゲイン…k6 周波数調整手段9 :比例定数ゲイン…k7 、積分
定数ゲイン…k8 次に、影響度行列(M)を次のように定める。
定数ゲイン…k2 トルク電流調整手段4:比例定数ゲイン…k3 、積分
定数ゲイン…k4 励磁電流調整手段8 :比例定数ゲイン…k5 、積分
定数ゲイン…k6 周波数調整手段9 :比例定数ゲイン…k7 、積分
定数ゲイン…k8 次に、影響度行列(M)を次のように定める。
【0028】 ここで、各調整手段のゲインk1〜k8を次のように定義
する。
する。
【0029】 上記式の関係に従って、速度調整手段2の比例定数Kp
を例に取り、そのゲインk1の決定方法を説明する。式
(1)、(2)より、速度調整手段2の比例定数のゲイ
ンk1は式(3)で表すことができる。
を例に取り、そのゲインk1の決定方法を説明する。式
(1)、(2)より、速度調整手段2の比例定数のゲイ
ンk1は式(3)で表すことができる。
【0030】 k1=( m11 m12 m13 )*( Δωr ΔIt ΔIm )−1 = m11 * Δωr + m12 * ΔIt + m13 * ΔIm (3) したがって、影響度行列Mの要素 m11、m12、m13 を
決定することにより、各偏差Δωr、ΔIt、ΔImがk1に
与える影響を定義できる。
決定することにより、各偏差Δωr、ΔIt、ΔImがk1に
与える影響を定義できる。
【0031】例えば、比例定数Kpは従来から行われて
いる開ループの安定化法で求めることができる。これに
より求められたKpを用い、速度調整手段2の比例定数
をk1*Kp とし、k1を調整することにより可変する。
例えば、m11、m12、m13を各偏差の影響度を考慮し
て、 m11 = 2.0 、 m12 = 0.5 、 m13 = 1.0 とすると式(3)より、 k1= 2.0 * Δωr + 0.5 * ΔIt + 1.0 * ΔIm (4) となり、Δωrの変化に対し最も影響度を強くすること
ができる。これに対し、従来の調整手段では、 m11 = 1.0 , m12 = 0.0 , m13 = 0.0 であった。
いる開ループの安定化法で求めることができる。これに
より求められたKpを用い、速度調整手段2の比例定数
をk1*Kp とし、k1を調整することにより可変する。
例えば、m11、m12、m13を各偏差の影響度を考慮し
て、 m11 = 2.0 、 m12 = 0.5 、 m13 = 1.0 とすると式(3)より、 k1= 2.0 * Δωr + 0.5 * ΔIt + 1.0 * ΔIm (4) となり、Δωrの変化に対し最も影響度を強くすること
ができる。これに対し、従来の調整手段では、 m11 = 1.0 , m12 = 0.0 , m13 = 0.0 であった。
【0032】図3に、外乱に対するモータ制御装置の各
部の動作波形を示す。同図(a)に示すようにt1にて
負荷外乱が発生すると、従来は(b)に示すように速度
が落ち込み、速度フィードバック値はある時間の経過後
に復帰する。一方、トルク電流フィードバック値は
(c)に示すように、速度の落ち込みにより増加、減少
し、一定時間経過後落ちつく。このとき、(d)に示す
ように、励磁電流フィードバック値も若干ではあるが振
られることになる。これに対し、上記実施例の制御定数
決定手段15により決定されたゲインk1〜k8を用いる
と、速度フィードバック値は(e)の如く改善される。
図から判るように、制御性能の優れた速度調整手段を実
現できる。
部の動作波形を示す。同図(a)に示すようにt1にて
負荷外乱が発生すると、従来は(b)に示すように速度
が落ち込み、速度フィードバック値はある時間の経過後
に復帰する。一方、トルク電流フィードバック値は
(c)に示すように、速度の落ち込みにより増加、減少
し、一定時間経過後落ちつく。このとき、(d)に示す
ように、励磁電流フィードバック値も若干ではあるが振
られることになる。これに対し、上記実施例の制御定数
決定手段15により決定されたゲインk1〜k8を用いる
と、速度フィードバック値は(e)の如く改善される。
図から判るように、制御性能の優れた速度調整手段を実
現できる。
【0033】以上の動作は、トルク電流調整手段4、励
磁電流調整手段8、周波数調整手段9につても同様であ
り、各調整手段の制御定数がそれぞれ独立な制御ループ
として設計された場合においても、制御定数決定手段1
5により望ましい制御性能を得ることが可能となる。
磁電流調整手段8、周波数調整手段9につても同様であ
り、各調整手段の制御定数がそれぞれ独立な制御ループ
として設計された場合においても、制御定数決定手段1
5により望ましい制御性能を得ることが可能となる。
【0034】また、制御定数決定手段15は各調整手段
2,4,8,9の演算周期と同期して動作することか
ら、演算動作のばらつきによる調整誤差を最小にするこ
とができる。
2,4,8,9の演算周期と同期して動作することか
ら、演算動作のばらつきによる調整誤差を最小にするこ
とができる。
【0035】したがって、本実施例によれば、運転状況
に応じて各調整手段2,4,8,9の制御定数を、動的
に決定することが可能となり優れた制御性能を得ること
ができる。
に応じて各調整手段2,4,8,9の制御定数を、動的
に決定することが可能となり優れた制御性能を得ること
ができる。
【0036】なお、図1の実施例において各調整手段
2,4,8,9及び制御定数決定手段15から構成され
る制御量調整装置の部分は、マイクロコンピュータ等を
用いて形成できる。さらに、図4に示すように、複数の
プロセッサユニットを用いて構成することにより、演算
速度を高速化して、高応答性を実現できる。つまり、図
4に示すように、制御量調整装置は5つのプロセッサユ
ニット20a〜eとタイミング発生手段16から構成さ
れ、各プロセッサユニット20a〜eは高速伝送路21
により相互に連結され、相互に双方向のデータ伝送が可
能になっている。
2,4,8,9及び制御定数決定手段15から構成され
る制御量調整装置の部分は、マイクロコンピュータ等を
用いて形成できる。さらに、図4に示すように、複数の
プロセッサユニットを用いて構成することにより、演算
速度を高速化して、高応答性を実現できる。つまり、図
4に示すように、制御量調整装置は5つのプロセッサユ
ニット20a〜eとタイミング発生手段16から構成さ
れ、各プロセッサユニット20a〜eは高速伝送路21
により相互に連結され、相互に双方向のデータ伝送が可
能になっている。
【0037】プロセッサユニット20a〜eは、それぞ
れ同期検出手段22a〜eを有し、プロセッサユニット
20aは主として速度調整手段2の演算を司り、プロセ
ッサユニット20bは主としてトルク電流調整手段4の
演算を司り、プロセッサユニット20cは主として励磁
電流調整手段8の演算を司り、プロセッサユニット20
dは主として入出力処理23を司り、プロセッサユニッ
ト20eは主として制御定数決定手段15の演算を司
る。また、タイミング発生手段16から出力されたタイ
ミング信号は、前記各同期検出手段22a〜eで受信さ
れ、そのタイミング信号に同期化して各調整手段2,
4,8,15,23を動作させるようになつている。す
なわち、図5に示すタイミングチャートのように、周期
Tで発生されたタイミング信号が同期検出手段22a〜
eに入力されると、同期検出手段22a〜eは内部で予
め定められた基準によりタイミングをとって、同期処理
を実現している。この実施例では、同期検出手段22a
は周期2Tで速度調整手段2を動作させるように設定さ
れている。
れ同期検出手段22a〜eを有し、プロセッサユニット
20aは主として速度調整手段2の演算を司り、プロセ
ッサユニット20bは主としてトルク電流調整手段4の
演算を司り、プロセッサユニット20cは主として励磁
電流調整手段8の演算を司り、プロセッサユニット20
dは主として入出力処理23を司り、プロセッサユニッ
ト20eは主として制御定数決定手段15の演算を司
る。また、タイミング発生手段16から出力されたタイ
ミング信号は、前記各同期検出手段22a〜eで受信さ
れ、そのタイミング信号に同期化して各調整手段2,
4,8,15,23を動作させるようになつている。す
なわち、図5に示すタイミングチャートのように、周期
Tで発生されたタイミング信号が同期検出手段22a〜
eに入力されると、同期検出手段22a〜eは内部で予
め定められた基準によりタイミングをとって、同期処理
を実現している。この実施例では、同期検出手段22a
は周期2Tで速度調整手段2を動作させるように設定さ
れている。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
運転状況に応じて制御量調整手段の制御定数を決定する
ことができ、制御定数の設定誤差による特性の低下等を
回避できるから、制御性能の優れた制御量調整装置及び
モータ制御装置を実現できる。
運転状況に応じて制御量調整手段の制御定数を決定する
ことができ、制御定数の設定誤差による特性の低下等を
回避できるから、制御性能の優れた制御量調整装置及び
モータ制御装置を実現できる。
【図1】本発明の一実施例の制御量調整装置が用いられ
たモータ制御装置の全体構成図である。
たモータ制御装置の全体構成図である。
【図2】各制御量調整手段の伝達関数の主要構成を示す
図である。
図である。
【図3】図1実施例の動作を説明するための、各部の動
作波形図である。
作波形図である。
【図4】図1実施例の主要部を複数のプロセッサユニッ
トにより構成した実施例のブロック図である。
トにより構成した実施例のブロック図である。
【図5】図4実施例の動作タイミングを説明するタイミ
ングチャートである。
ングチャートである。
2 速度調整手段 4 トルク電流調整手段 5 指令合成手段 8 励磁電流調整手段 9 周波数調整手段 14 フィードバック値検出手段 15 制御定数決定手段 16 タイミング発生手段 20 プロセッサユニット 21 高速伝送路 22 同期検出手段 23 入出力処理手段 24 調整手段管理処理手段 M 影響度行列
Claims (4)
- 【請求項1】 複数種類の制御目標値とこれに対応する
制御フィードバック値との偏差に基づいて、制御対象の
制御量をそれぞれ少なくとも1つの制御定数を有する制
御演算に従って調整する複数種類の制御量調整手段を備
えてなる制御量調整装置において、前記各制御量調整手
段の制御定数を可変設定する制御定数決定手段を設け、
該制御定数決定手段は、前記各偏差を入力し、予め可変
設定された前記各制御定数が影響を受ける前記偏差の種
類とその影響度の関係に基づいて各制御定数を変更する
ことを特徴とする制御量調整装置。 - 【請求項2】 速度目標値と速度フィードバック値との
速度偏差を除去するように、少なくとも1つの制御定数
を有する制御演算に従ってモータの入力を調整する速度
調整手段と、電流目標値と電流フィードバック値との電
流偏差を除去するように、少なくとも1つの制御定数を
有する制御演算に従ってモータの入力を調整する電流調
整手段とを備えてなるモータ制御装置において、前記速
度調整手段と前記電流調整手段の各制御定数を可変設定
する制御定数決定手段を設け、該制御定数決定手段は、
前記速度偏差及び前記電流偏差を入力し、該各偏差と予
め可変設定された各偏差の影響度の関係に従って前記各
制御定数を変更することを特徴とするモータ制御装置。 - 【請求項3】 請求項2において、前記電流調整手段
が、トルク電流調整手段と励磁電流調整手段とからなる
ことを特徴とするモータ制御装置。 - 【請求項4】 請求項2又は3において、前記速度調整
手段、前記電流調整手段、及び前記制御定数決定手段が
マイクロコンピュータを用いて形成され、前記制御定数
決定手段は前記速度調整手段と前記電流調整手段の演算
周期にそれぞれ同期した演算周期で実行されることを特
徴とするモータ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4198534A JP2772407B2 (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | モータ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4198534A JP2772407B2 (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | モータ制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0643904A true JPH0643904A (ja) | 1994-02-18 |
JP2772407B2 JP2772407B2 (ja) | 1998-07-02 |
Family
ID=16392755
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4198534A Expired - Lifetime JP2772407B2 (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | モータ制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2772407B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008129899A1 (ja) * | 2007-04-13 | 2008-10-30 | Makita Corporation | モータ制御装置とそれを用いた電動工具 |
JP2012096567A (ja) * | 2010-10-29 | 2012-05-24 | Aisin Seiki Co Ltd | 運動量制御装置 |
US8264189B2 (en) | 2007-04-13 | 2012-09-11 | Makita Corporation | Motor controller and electric power tool having the same |
JP2016171698A (ja) * | 2015-03-13 | 2016-09-23 | 株式会社東芝 | モータ制御用デバイス |
-
1992
- 1992-07-24 JP JP4198534A patent/JP2772407B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008129899A1 (ja) * | 2007-04-13 | 2008-10-30 | Makita Corporation | モータ制御装置とそれを用いた電動工具 |
US8193753B2 (en) | 2007-04-13 | 2012-06-05 | Makita Corporation | Motor controller and electric power tool having the same |
US8264189B2 (en) | 2007-04-13 | 2012-09-11 | Makita Corporation | Motor controller and electric power tool having the same |
JP2012096567A (ja) * | 2010-10-29 | 2012-05-24 | Aisin Seiki Co Ltd | 運動量制御装置 |
JP2016171698A (ja) * | 2015-03-13 | 2016-09-23 | 株式会社東芝 | モータ制御用デバイス |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2772407B2 (ja) | 1998-07-02 |
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