JPH0643741Y2 - 改良型抵抗測定器 - Google Patents

改良型抵抗測定器

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JPH0643741Y2
JPH0643741Y2 JP7588688U JP7588688U JPH0643741Y2 JP H0643741 Y2 JPH0643741 Y2 JP H0643741Y2 JP 7588688 U JP7588688 U JP 7588688U JP 7588688 U JP7588688 U JP 7588688U JP H0643741 Y2 JPH0643741 Y2 JP H0643741Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (考案の分野) 本考案は、ミリΩ計等の微小な抵抗の測定器に関するも
のである。
(考案の背景及び従来技術) 抵抗測定の原理は第1図に示すように、被測定抵抗Rに
検出電流Iを流し、抵抗Rの両端において降下電圧Vを
測定し、R=V/Iによって抵抗Rの値を求める。然し
て、元来測定する抵抗Rが小さい場合には、導通する電
流I及び降下電圧Vも微小な値となることが多いので、
降下電圧Vを測定するには高倍率の増幅機が必要とな
る。
しかし、増幅機のノイズが測定値に影響を及ぼす。
一般に非可約過程の統計力学によって雑音電圧Vnは、 で与えられる(但し、k:ボルツマン定数、T:絶対温度
《k》、R:雑音発生原の抵抗値《Ω》、Δf:測定計の雑
音帯域幅《Hz》である)。
例えばI=1μA、R=1nΩとした場合、V=1nVとな
るが、このような測定において、喩え最新型の超低雑音
のオペアンプを使用したとしても、ノイズ(雑音)によ
る電圧はほぼ (上記式において ということである)であって、測定電圧とほぼ見合った
値となる。
従って、第1図のような回路において単に抵抗Rからの
降下電圧を増幅しただけでは、出力信号電圧をピックア
ップすることは不可能である。
この点を解決する為に、第2図に示す位相検波回路が使
用されている。
これは、検出電圧による入力の内半周期をそのまま伝達
し、残る半周期をオペアンプを利用した反転回路による
出力をスイッチSによって選択し、これをR−C回路の
コンデンサに蓄電することによってノイズを除去し、信
号電圧を取り出そうとするものである。
即ち、第3(a)図に示す信号電圧に対し、第3(b)
図のようなノイズ電圧が重畳され、これによって第3
(c)図のような重畳電圧が位相検波回路に加えられた
としても、信号後の半周期毎に反転されることによっ
て、例えば第3(d)図のような検波電圧が得られる。
この場合検波回路は信号電圧の半周期毎に反転するので
測定の対象となる抵抗Rの端子電圧を増幅したことによ
る信号電圧をEssinωtとし、雑音電圧をENsin(αt+
θ)とした場合(尚実際の雑音電圧はもっと複雑である
が、説明の便宜上正弦波を採用したまでのことであ
る。)第3(d)図に示す反転電圧は(2n−1)π/ω
≧t≧2(n−1)π/ωの場合 Essinωt+ENsin(αt+θ)であり、 2n・π/ω≧t≧2(n−1)π/ωの場合 −{Essinωt+ENsin(αt+θ)}である。
第3(d)図に示す反転電圧は、π/ωの時間毎に反転
しているので、信号電圧については|Essinωt|が得ら
れる(但し||は絶対値信号)。
これに対し、ノイズ電圧については、π/ωの時間毎に
ノイズ電圧が反転することになるが、ノイズ電圧自体の
周波数、振幅は雑多であって、いろいろなものが存在す
る以上、このような反転を行なったところで、その時間
的な平均値は零である。
定常状態において第2図に示す反転回路の出力電圧e0
時間平均値は、2/π・Esである(尚信号電圧の半周期毎
に反転を行なう代わりに、第3(c)図に示す重畳電圧
に対し、信号電圧の半周期ごとに反転を検波に代えて、
全波整流を行なった場合には、第3(e)図に示すよう
な波形を得ることになるが、これでは|Essinωt+ENs
in(αt+θ)|の平均値を得ることになり、これでは
ノイズ信号ENsin(αt+θ)が混入することになるの
で整流器等を用いた全波信号を行なうことは無意味であ
る。) 第2図に示す位相検波回路において、コンデンサCは、
第3(a)図に示す反転電圧を平均する作用を為す訳で
ある。
ここで第2図においては、ノイズ電圧はコンデンサCに
よって積分した場合には平均して零となるのに対し、測
定の対象となる抵抗Rの端子電圧を増幅したことによる
信号電圧Essinωtは|Essinωt|が検出されることにな
る。
ここでein=|Essinωt|とした場合、コンデンサCに発
生する電圧eOを計算する。
π/ω≧t≧0においては、ラプラス変換に基づく計算
によって、 eO=Es/(1+ω2C2R2)・ {(sinωt−ωCRcosωt)+ωCRe-t/RC}となる。
(但し、e:オイラー定数) π/ω≦t≦2π/ωの場合、重畳の理を用いて eO=Es/(1+ω2C2R2)・ {−(sinωt−ωCRcosωt)+ωCR(1+2
eπ/ωCR)e-t/RC}となる。
一般に(n−1)π/ω≦t≦nπ/において nが奇数の場合にはeO=Es/(1+ω2C2R2)・ {(sinωt−ωCRcosωt)+ωCR(1+2eπ/ωCR
2e2π/ωCR……+2e(n−1)π/ωCR)e-t/RC}と
なり、 nが偶数の場合には eO=Es/(1+ω2C2R2)・{−(sinωt−ωCRcosω
t)+ωCR(1+2eπ/ωCR+2e2π/ωCR……+2e
(n−1)π/ωCR)e-t/RC}となる。
以上より eO=Es/(1+ω2C2R2)・ 〔±(sinωt−ωCRcosωt+ωCR・ {(2enπ/ωCR−2)/(eπ/ωCR−1)−1}・
e-t/RC〕となる(尚前記式において±の内+はnが奇数
の場合の表示であり、−はnが偶数の場合の表示であ
る。)。
実際には電圧信号の周波数ω及び時定数RCを通常大きく
設計しているので、ωRC≫1である。
従って、 {(2enπ/ωCR−2)/(eπ/ωCR−1)−1}・
e-t/RC ={(2enπ/ωCR−eπ/ωCR−1)/(eπ/ωCR
−1)}・e-t/RC ≒2(1−e-t/RC)/eπ/ωR−1) (∵e(n π/ωCR−t/RC)≒1,eπ/ωCR≒1)であ
る。
上記式において第1項は第2項に比して遥かに小さいの
でこれを無視し、更に近似計算を行なった場合には、eO
=2Es/π・(1−e-t/RC)となる(∵eπ/ωCR≒1
+π/ωCR)。
即ち、コンデンサCの上端に発生する過度電圧として、
入力信号に対して全波整流を行なった場合の平均値であ
る2Es/πに過度頂である1−e-t/RCを掛け合わせたこ
とによる過度解を得ることになる。
従って、第2図において、位相検波によって生ずる信号
電圧の反転電圧であるein=|Essinωt|を加えた場合
(尚ノイズ電圧は時間平均によって零となるのでこれを
無視する。)に対応してコンデンサCの上端に発生する
定状電圧2Es/π又はこれに近い値を検出するには、常
に一定の遅延時間を要することになる。
ところで、例えば第2図の回路において、信号に消費さ
れる電力とノイズに表示される電力との比率(S/N)
は、 で与えられることが知られている(但し、f:測定す
る電圧の周波数であって、前記測定の対象となる抵抗R
の端子電圧を増幅したことによる信号波電圧Essinωt
のω/2πに相当する。τ=CR:第2図の回路のR、Cに
よる時定数である。En:ノイズ電圧の振幅。)。
従って、例えば、検波入力までの周波数帯域幅が1Khzで
あったとすれば、前記のように最新型の超低温雑音のオ
ペアンプを使用したとしても、これによるノイズ電圧は
前記のように であるから、 である。
他方、fも又通常1Khzと設定することが多い。
従って、前記S/Nを1とする為には、 から、τ=0.36(秒)であることが必要である。
即ち、時定数τ=RCが0.36(秒)となるようにR−C積
分回路のR及びCを設定することが必要となる。
このようなR−C積分回路において出力電圧が測定電圧
の目的値であるEsの99%に達成する為には、Es(1−e
−t/τ)=0.99Esであることから、e−t/τ=0.01であ
ることを要し、この場合のtはt=−τlog0.01=4.6τ
=1.7(秒)であることが必要となる。
即ち、1%の誤差を無視した測定を行うのに、約1.7秒
の待ち時間を必要とすることになり、測定時間の遅延を
もたらすことになる。
本願はこのような従来の位相検波を使用した測定方法に
おいて必然的に発生する待ち時間を短縮し、速やかに抵
抗測定を可能とする構成を第2図の基本回路を改良する
ことによって得ることを目的とするものである。
本考案の構成は、測定の対象となる抵抗の端子電圧を増
幅したことによる測定入力電圧に対し、絶対値検波を行
い、これをR−C回路を用いて積分することによってノ
イズをキャンセルさせる抵抗測定器において、 前記R−C積分回路を2個並列に設け、この内1個の積
分回路R1−C1の内コンデンサC1に対しスイッチS1を介し
て、敷居値電圧E1、初期値設定電圧E3として、電圧E1
E3をスイッチS1を介して予め蓄電し、測定用入力電圧印
加時に開放することを可能とした回路構成部分及び敷居
値電圧E1とコンデンサC1からの出力電圧とを比較するコ
ンパレータ回路1を設け、同様に、もう1個の積分回路
R2−C2において、 C2に対し、敷居値電圧E2及び初期値設定電圧を−E4とし
て電圧E2−E4をスイッチS2を介して予め蓄電し、入力印
加時にスイッチS2を開放することを可能とする回路構成
部分、及び敷居値電圧E2と入力に対しコンデンサC2から
の出力とを比較するコンパレータ2を備え、 コンパレータ1、同2によって、入力印加後タイマーに
よる一定時間内にコンデンサC1の出力及び同C2の出力が
夫々敷居値E1とE2の範囲内にあるか否かを検出する検出
回路を設け、該検出回路によって、コンデンサC1の出力
及び同C2の出力がそれぞれ敷居値E1とE2の範囲内にある
場合に、前記当該一定時間経過後のコンデンサC1又はC2
の端子電圧に基づいて、測定の対象となる抵抗の端子電
圧を測定することによる改良型抵抗測定器からなる。
(考案の作用原理) 以下本考案の作用原理を第4図に従って説明する。
本考案においては、第2図と異なり、積分回路としてR1
−C1、R2−C2の両回路を並列に設ける。
そして、第4図の回路において、左端のスイッチSは、
第2図の場合と同様抵抗及びオペアンプを有する増幅回
路に接続され、これが第1図において測定の対象となる
抵抗Rの端子電圧を入力とし得る点は、第2図の場合と
何ら変わりはない。
積分回路を構成するコンデンサC1に対し、敷居値電圧E1
及び初期値設定電圧E3をスイッチS1を介して印加及び開
放を可能とし、コンデンサC2に対し、スイッチS2を介し
て敷居値電圧E2及び初期値設定電圧−E4をスイッチS2
介して印加及び開放を可能とするように構成する(尚説
明の便宜上、E1>E2とする)。
他方、コンデンサC1の出力側において、コンデンサC1
出力端子電圧と敷居値E1とのコンパレータ(比較回路)
1を設け、同様にコンデンサC2の出力側において、敷居
値電圧E2とコンデンサC2の出力端子電圧とのコンパレー
タ(比較回路)2を設ける。
このように、2個のコンパレータ1、同2によってコン
デンサC1、同C2からの出力端子が、入力の印加後一定の
時間内に敷居値の範囲内にあるか否かを検出することが
可能となる。
一般に、コンパレータ1からの入力及びコンパレータ2
からの出力を夫々A1、A2とし、(但し、コンパレータ1
においては敷居値E1よりもコンデンサC1の出力端子電圧
が小さい場合を1とし、逆に大きい場合を0とし、コン
パレータ2においてはコンデンサC2の端子出力電圧の方
が敷居値E2よりも大きい場合に1とし、逆に小さい場合
に0とする。)、 タイマーの出力をT(一定時間経過する迄を0とし、一
定時間経過後を1とする)とした場合、一定時間内にコ
ンデンサ1、同2の出力が敷居値内にあるか否かは、出
力A1、A2、Tの論理積であるP=A1・A2・が1か0か
によって定まる(1の場合には一定時間を経過する前
に、両出力が敷居値内にあることが判明し、0の場合は
これと逆である。)。
即ちタイマーのnot出力とコンパレータ1、同2から
の各出力A1、A2とをアンド回路にインプットすることに
よって敷居値の範囲内にあるか否かを検出することがで
きる。
これに対し、一定の時間を経過してもコンパレータ1、
同2の何れか一方が敷居値の範囲内にないことを検出す
るには、論理和と論理積の組合わせであるQ=(
)・Tが1か0かによって検出できる(1の場合に
は一定時間を経過した後少なくとも一方が敷居値の範囲
内にあり、0の場合にはこれと逆である。)。
即ち、コンパレータ1と同2の各not出力の論理和とタ
イマーからの出力との論理積の回路によって得られるこ
とになる。
前記の如き論理積A1・A2・を求める回路及び論理和と
論理積との結合である()・Tを求める回路
としては、いろいろな設計が可能であるが、第4図にお
いて点線に囲まれた部分は、これらの出力を得る具体例
を示す。
即ち、第4図の点線部分の「GO」によって示す端子3
は、前記論理積A1+A2・を出力し、「NOGO」によって
示される端子4は、()・Tを出力する。
測定用入力電圧が各積分回路に入力される前に、敷居値
電圧E1と初期値設定電圧E3による電圧(E1+E3)は、コ
ンデンサC1に入力・充電されており、同様に敷居値電圧
E2と初期値設定電圧−E4とによる電圧(E1−E4)はコン
デンサC2に充電されている。
そして、信号電圧と雑音電圧との和(Es+En)とは各積
分回路R1−C1、R2−C2に入力され、雑音電圧が積分によ
ってキャンセル(消去)され、信号電圧Esが充電され始
める段階で、スイッチS1、S2はOFFとされる。
ここでVs=2/π・Esとした場合(但しEs:第1図の測定
の対象となる抵抗Rの端子電圧を増幅したことによる測
定電圧の振幅幅)、Vsは、当該端子電圧を全波整流を行
った場合の平均値を表すことになる。
この場合、コンデンサC1の端子電圧は、V1=(E1+E2
−t/τ1+(1−e−t/τ1)Vsとなる。
但しτ=C1・R2である。
同様にコンデンサC2の出力端子電圧は V2=(E1−E4)e−t/τ2+(1−e−t/τ2)Vsとな
る。但しτ=C2・R2である。
第6(a)図に示すように、測定の対象となる電圧V
sが、敷居値E1、E2の範囲内にある場合には、コンデン
サC1、同C2の各出力端子電圧が敷居値E1、同E2と等しく
なる時間は必ず到来する。
ところで、第2図の基本回路において、R−C積分回路
のコンデンサCの出力端子電圧は、e=Vs(1−e
−t/τ)であるが、これが本来の目標値Vsに対し、(1
−α)倍(但しαは目標とする電圧に対しこれに近い電
圧の誤差の割合を示し、前述したようなEsに対し99%の
値に設定する場合の1%の誤差即ち1/100がこれに該当
する。一般に1》α>0である。)となるtをT′とし
た場合、T′はe−t/τ=αを満たす必要がある。この
ような時間は、T′=τlog(1/α)である。
これに対し、第4図の本考案の回路において、コンデン
サC1の出力端子の電圧が敷居値電圧E1になる時間は、 (E1+E3)e−t/τ1+(1−e−t/τ1)Vs=E1を満
たす必要がある。
信号電圧Es、ひいてはこれに対応し、Vsを予め予測し、
敷居値電圧E1をVsに近い値に設定し、しかも敷居値電圧
E1とVsとの差をαVsとした場合、E1−Vs=αVsである
(但し、1》α>0である。) 以上の2式を解いた場合、コンデンサC1の出力端子電圧
がE1となる時間は、T1=τlog{1+(1+1/α)E3/E
1}である。
同様に、コンデンサC2の出力端子電圧V2が敷居値電圧E2
と等しくなる時間は、(E2−E4)e−t/τ+(1−e
−t/τ)Vs=E2を満たすことが必要である。
しかも、敷居値電圧E2を前記の場合と同様Vsに近い値に
設定し、Vsと敷居値電圧E2との差をαVsとすれば、Vs
E2=αVsである。
以上の2式を解いた場合、コンデンサC2の出力端子電圧
がE2となる時間は、 T2=log{1+(1/α−1)E4/E2}である。
第2図に示す基本回路において、コンデンサCの出力端
子が (1−α)Vsに至る時間τlog1/αと、前記の式の大小
を比較した場合にはE1≫E3であるから、明らかに 1/α》1+(1+1/α)E3/E1であり、 E2》E4であるから、明らかに1/α》1+(1/α−1)E4
/E2である。
従ってT′》T1、T2が成立する。
即ち、第4図に示すように、予め初期値設定電圧をE3
−E4と設定することによって、目標とする電圧Vsが敷居
値電圧E1、E2の範囲内にある場合には、第2図の基本回
路の場合に比し、遥かに短い時間で測定の対象となるVs
=2/π・Esに近い値に接近することが判明する。
本考案において、コンパレータ1、同2を備え、入力印
加後短時間でコンデンサC1の出力及び同C2の出力が、そ
れぞれ敷居値E1とE2の範囲内にあるか否かを検出出来、
良品の場合判定時間が短縮できる。
つまり多数が良品の場合の検査が速く行えることにな
る。
そして、敷居値E1、E2を予め予測される目標電圧Vsに近
い値に設定しておき、コンデンサC1、C2の端子電圧が、
敷居値E1、E2となる時刻、即ち前記T1、T2の時刻ではな
く、これらの時刻を経過した後の一定時間(第6(a)
図において、Tの出力が1から0となる時間)以後に測
定した場合には、より目標とすべき電圧Vsにこれらの端
子電圧が近づいていることに基づく。
即ち、コンデンサC1、C2の端子電圧が各敷居値E1、E2
範囲内にあることが検出できる時間においては、必然的
に敷居値E1、E2よりも更に測定の対象となるVsに近い値
がコンデンサC1、C2の端子において形成されていること
になる。
この場合、コンデンサC1と同C2の端子電圧の何れが、目
標とする電圧Vsに近いかは、コンデンサC1、同C2の容量
の程度及び設定電圧E3、−E4の大きさに由来しており、
ケースバイケースであるが、両者の加算平均値を求めた
場合には、一方はVsよりも大きい値であり、他方はVs
りも小さい値であることから、よりVsに近い値になり得
る。
他方、第6(b)図に示すように、一定時間内にコンデ
ンサC1の端子電圧及び同C2の端子電圧の双方が、それぞ
れ敷居値E1とE2の範囲内にない場合には、第6(b)図
に示すように、一定の時間(第6(b)図において、T
の出力が1から0となる時間)を経ても、コンデンサC1
とC2の内の少なくとも一方は、目標とする電圧Vsに近づ
いておらず、この時点でコンデンサC1、同C2の少なくと
も一方又は両者の平均から第6(a)図の場合に比し、
目標とする電圧Vsに近い値を測定することができない。
実際の測定においては、第6(a)図に示すように、一
定の検出時間(T)において、コンデンサC1、C2が各敷
居値電圧の範囲内にある場合には、出力P=A1・A2
となり、この出力は第4図の端子3によって確認され、
この場合に、コンデンサC1又はC2の端子電圧もしくは両
者の平均による端子電圧によって、スイッチSにおける
信号電圧の全波整流における平均値を求めることにな
る。
逆に、第6(b)図に示すように、目標とすべき電圧Vs
が、例えば敷居値電圧E1よりも上にある場合には、第4
図の端子4において、当該検出時間以降Q=(
)・Tが1となり、この場合には、一定時間内に良品
判定が行われなかったこと、つまり不良品であることが
判明する。
(実施例) 第4図の点線で囲んだ回路部分によって、測定回路全体
が良品であるか不良品であるかを判別する為の信号であ
る P=A1・A2・及びQ=()Tを実現する論
理回路の具体例が示されているが、このような論理回路
は、例えば第5図に示す回路によっても無論実現でき
る。
そして、このような検出を行う論理回路は、前記のよう
な実施例に限定されず、P、Qが夫々1か0かが判断で
きる論理回路であるならば如何なるものであっても良
い。
(考案の効果) 以上のように、本考案においては、予め設定した短い一
定時間Tの時点で、測定の対象となる抵抗Rの端子電圧
に比例した目標電圧(Vs)に充分近い値を測定でき、し
かもこのような短時間における正確な製品の良否が、2
個のコンパレータの出力を組み合わせることによって、
判別することができ、本考案はミリΩ計等の微小抵抗の
測定及び判別に極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図:抵抗測定を示す原理回路図である。 第2図:オペアンプの反転回路及び選択スイッチによる
絶対値検波回路と積分回路とによるノイズをキャンセル
する基本回路図である。 第3(a)図:信号波電圧を表わすグラフである。 第3(b)図:ノイズ電圧を表わすグラフである。 (但し図3(b)図においてはノイズ電圧を典型的な正
弦波にモデュレイトしている。) 第3(c)図:信号波電圧及びノイズ電圧を重畳した電
圧を表わすグラフである。 第3(d)図:信号波電圧及びノイズ電圧を重畳した電
圧において信号電圧の半周期毎に位相検波回路によって
反転させた電圧を表わすグラフである。 第3(e)図:信号波電圧及びノイズ電圧を重畳した電
圧を全波整流を行なった電圧を表わすグラフである。 第4図:2個の積分回路及びコンパレータによる本考案の
構成を示す回路図である。 (尚スイッチSより左側は第2図におけるスイッチSよ
り左側と同一の回路に接続される。) 第5図:P=A1+A2・及びQ=()・Tを検
出する為の他の論理回路図である。 第6(a)図、第6(b)図:C1、C2の出力端子電圧が
敷居値電圧の範囲内にある場合及びない場合についてそ
れぞれA1、A2、T、P、Qの各出力を示すグラフであ
る。 1、2:コンパレータ 3:検出の結果速やかかつ正確な測定が行われることを知
らせる出力端子 4:検出の結果速やかかつ正確な測定が行い得ないことを
知らせる出力端子

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】測定の対象となる抵抗の端子電圧を増幅し
    たことによる測定入力電圧に対し、絶対値検波を行い、
    これをR−C回路を用いて積分することによってノイズ
    をキャンセルさせる抵抗測定器において、 前記R−C積分回路を2個並列に設け、この内1個の積
    分回路R1−C1の内コンデンサC1に対しスイッチS1を介し
    て、敷居値電圧E1、初期値設定電圧E3として、電圧E1
    E3をスイッチS1を介して予め蓄電し、測定用入力電圧印
    加時に開放することを可能とした回路構成部分及び敷居
    値電圧E1とコンデンサC1からの出力電圧とを比較するコ
    ンパレータ回路1を設け、 同様に、もう1個の積分回路R2−C2において、C2に対
    し、敷居値電圧E2及び初期値設定電圧を−E4として電圧
    E2−E4をスイッチS2を介して予め蓄電し、入力印加時に
    スイッチS2を開放することを可能とする回路構成部分、
    及び敷居値電圧E2と入力に対しコンデンサC2からの出力
    とを比較するコンパレータ2を備え、 コンパレータ1、同2によって、入力印加後タイマーに
    よる一定時間内にコンデンサC1の出力及び同C2の出力が
    夫々敷居値E1とE2の範囲内にあるか否かを検出する検出
    回路を設け、該検出回路によって、コンデンサC1の出力
    及び同C2の出力がそれぞれ敷居値E1とE2の範囲内にある
    場合に、前記当該一定時間経過以後のコンデンサC1又は
    C2の端子電圧に基づいて、測定の対象となる抵抗の端子
    電圧を測定することによる改良型抵抗測定器。
  2. 【請求項2】コンパレータ1において、コンデンサC1
    端子出力電圧が敷居値電圧E1よりも大きい場合のディジ
    タル信号を0とし、小さい場合のディジタル信号を1と
    する出力信号をA1とし、コンパレータ2においてコンデ
    ンサC2の出力電圧が敷居値電圧E2よりも大きい場合の出
    力信号を1とし、小さい場合の出力信号を0とする出力
    をA2とし、タイマーによる一定時間が経過する前のタイ
    マー出力を0とし、経過後の出力を1とする信号をTと
    した場合、コンパレータ1、同2及びタイマーからの論
    理演算回路として、 P=A1・A2・(但しはTのnot出力)及び Q=()・T(但しはA1+A2のno
    t出力)による論理回路を設定し、Pの出力が1の場合
    には良品の出力信号を表示し、Qの出力が1の場合には
    不良品の出力を表示することにより、不良品は、測定開
    始より一定時間を必要とするが、良品の場合一定時間を
    必要としないことにより、良品範囲に入った時点で、良
    品信号を出力できる実用新案登録請求の範囲(1)記載
    の改良型抵抗測定器。
  3. 【請求項3】コンデンサC1の端子電圧及び同C2の端子電
    圧の双方の平均値を求めることを特徴とする実用新案登
    録請求の範囲(1)記載の改良型抵抗測定器。
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