JPH0643345B2 - オリゴマー化方法及びその触媒 - Google Patents

オリゴマー化方法及びその触媒

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、オリゴマー化触媒によってオレフィン化合物
類を供給することによってこれらのオレフィン類をオリ
ゴマー化する方法及びそのような触媒に関する。この触
媒は、少なくとも1つの相が他の相の存在下に結晶成長
によって成長する、その相として異なる無機結晶組成、
好ましくはモレキュラーシーブ組成を有し、 (a)異なる相が隣接し、かつ共通の結晶骨組構造を有
しており、 (b)1つの相が結晶骨組構造の一部として燐及びアル
ミニウム原子を含み、かつ (c)複合体中の他の相に対して1つの相がはっきりし
た組成的な異質性を示す多組成、多相複合体から成る。
この複合体は同一の骨組構造を有する小又は中細孔の非
ゼオライト系モレキュラーシーブ(NZMS)からなる
のが好ましい。
発明の背景 従来の技術 不均一系触媒反応の中には、くねり拡散として特徴づけ
られる現象が存在する。例えば、不均一固体触媒の多孔
性骨組中に於ける気体又は液体反応物質、及び反応生成
物の移行がその例である。くねり拡散は反応物質や反応
生成物の触媒層における規定滞留時間以上に気体或いは
液体反応物質・反応生成物が触媒の多孔性骨組中の触媒
剤と接触することを意味する。触媒内での反応物質・反
応生成物の滞留時間は気孔率と気孔の大きさの組合わせ
に依存する。表面積の大きい触媒の場合は気孔率はかな
り高く、反応物質・反応生成物は比較的長く、計算滞留
時間以上に触媒内にとどまる。もし反応物質及び反応生
成物が滞留時間経過と共に望ましくない物質を生成する
場合、反応効率は著るしく低下すると思われる。くねり
拡散の悪影響を防ぐ一つの方法は表面積の小さな触媒を
作ることである。即ちその触媒とは比較的気孔数が少な
く、しかもその気孔のサイズが大きいものである。しか
しすべての触媒に対して効果的にこのようなことをする
のは不可能である。中には有効でないものもあるし、表
面積の小さい構造をもつ触媒として存在しえないものも
ある。
ここではくねり拡散係数をコントロールするためのベー
スとなる新しい触媒オリゴマー化方法について述べる。
即ち、不変の結晶微孔性構造をもつ特殊な非ゼオライト
系モレキユラーシーブでオレフィンをオリゴマー化する
方法に関するものである。
現在係属中の米国特許出願番号 は、微孔性非
ゼオライト系モレキュラーシーブ(NZMS)と、もう一つ別
の非ゼオライト系モレキユラーシーブ(NZMS)を複合す
る、或いはゼオライト系モレキユラーシーブ(ZMS)と複
合するか、これらを組み合わせることを基本とした新し
い種類のモレキユラーシーブを教示している。
現在係属中の米国特許出願番号 は、NZM
S−37,例えばSAPO−37モレキユラーシーブと
他のホージヤサイト系モレキュラーシーブの複合体の使
用を教示している。現在係属中の米国特許出願番号
は、オクタン分増加触媒として中細孔のモレキユ
ラーシーブ複合体の使用を教示している。これらの出願
は、微孔性非ゼオライトモレキユラーシーブ及び本発明
に使用される複合体生成の為に採用されたようなモレキ
ユラーシーブ複合体生成の先行技術の発展を詳しく検討
している。それらの記載は本明細書の一部を成すものと
する。
現在係属中の米国特許出願番号 の発明に含ま
れる複合体の一つとして、表E記載の小又は中細孔のNZ
MS、例えば小又は中細孔のSAPO、AlPO4、MeAPO、MeAPS
O、ElAPO、ElAPSO等を含有せしめた複合体が挙げられ
る。
上記説明の例として1987年4月3日特許権を得た米
国特許第4,440,871号明細書には、小又は中細孔構造のN
ZMSのSAPO組成物が記載されている。即ち実施例15〜
22にはSAPO-11,実施例51〜53にはSAPO-31,実施
例46及び47にはSAPO-40そして実施例54にはSAPO-
41の構造及び製法が記載されている。SAPO-11は特徴の
あるX線粉末回折パターンを有する結晶性の微孔性シリ
コアルミノホスフエートとして特徴づけられるものであ
つて、下記の表Aに示したd−面間隔を少なくとも有す
る: SAPO-31は、特徴のあるX線粉末回折パターンを有する
結晶性の微孔性シリコアルミノホスフエートとして特徴
づけられるものであつて、下記の表Bに示したd−面間
隔を少なくとも有する: SAPO-41は、特徴のあるX線粉末回折パターンを有する
微孔性シリコアルミノホスフエートとして特徴づけられ
るものであつて、下記の表Cに示したd−面間隔を少な
くとも有する: SAPO-40は、特徴のあるX線粉末回折パターンを有する
結晶性の微孔性シリコアルミノホスフエートとして特徴
づけられるものであつて、下記の表Dに示したd−面間
隔を少なくとも有する: 前記米国特許第4,440,871号の明細書及び説明はこれら
の中細孔構造SAPOを適確に特徴づけている。
“小及び中細孔”という語は参照したモレキユラーシー
ブの技術分野に於いては標準重力吸着法により決定され
た気孔径で“大気孔”及び“小気孔”として認められて
いるものの中間的なサイズである。このことについては
村上、飯島及びJ.W.Ward編第7回国際ゼオライト会議講
演集“ゼオライトの科学と技術における新しい展開”
(1986年)の103〜112ページ、フラニゲン(Flani
gen)等の論文“アルミノホスフエートモレキユラーシー
ブと周期率表”を参照されたし。中細孔結晶性モレキユ
ラーシーブは0.4nm〜0.8nmの範囲、特に約0.6nmに存在
する細孔を持つ。本発明の目的のためには、約0.5〜0.7
nmの気孔をもつ結晶性モレキュラーシーブもこの中に含
まれる。小細孔モレキュラーシーブは約0.4nmに存在す
る細孔をもつ。
1984年の米国化学会誌(Journal of the American C
hemical Society)6092〜6093ページでロック(Lok)等
は中間細孔について次のように述べている: SAPO-11,-31,-40及び-41は細孔径が中位から大のもの
である。SAPO-11及びSAPO-40は両方共、2,2−ジメチル
プロパン(運動径6.2Å)より、シクロヘキサン(運動
径6.0Å)を容易に吸着し、SAPO-31及びSAPO-40は2,2−
ジメチルプロパンは吸着するが、もつと大きなトリエチ
ルアミン(運動径7.8Å)は、吸着しないこれらの構造
の細孔径はシリケート(6Å)の場合のように開いた1
0員環か或いはすぼんだ12員環によつて規定された1
2員環かSAPO-31及びSAPO-40に最もよくあてはまるもの
と思われる。
最近新しい種類の結晶性微孔モレキユラーシーブ酸化物
が特許権を得たり或いは特許出願されたりしている。下
記表Aを参照のこと。これらの酸化物は結晶構造の骨格
中にアルミニウムとリンが含まれていることに基づいて
いる。これらのモレキユラーシーブは実際ゼオライトで
はない、(Amer.Mineral Soc.Spec.Paper1963年No.
1281ページのスミス(J.V.Smith)著論文によると、
“ゼオライトは大きなイオンと水の分子の詰まつた空洞
を取り囲む骨格構造を持つアルミノシリケートである。
イオンも水の分子もかなり自由な動きをし、イオン交換
や可逆脱水も可能である。” 出版年:1979出版元:ワシントン米国化学学会出版
“ゼオライト化学と触媒作用”ASC論文171ラボ(J.L
abo)著第1章3ページ参照のこと)。何故なら、それ
らはアルミノシリケートではなく、多くは公知のゼオラ
イトと関連した新しい結晶構造をもち、又、位相幾何学
的にある種のゼオライトに匹敵する骨格構造を持つてい
るものもある。これらを便宜上“非ゼオライトモレキユ
ラーシーブ“グループのメンバーとして特徴づけ、頭文
字をとつて“NZMS”と総称する。NZMSのいくつかを網羅
した特許及び特許出願のリスト及びそれらの対象物の説
明は下記表Aに記載されている。これら新しいグループ
の製造方法は本発明の実施において使用される。
本発明にとつて、この新しいグループのNZMSが重要であ
るが故に、その命名に関して次の論文から引用すること
が妥当である:村上(Y.Murakami),飯島(A.Iijima)及び
ワード(J.w.ward)編第7回国際ゼオライト会議講演集
“ゼオライトの科学と技術における新しい展開”出版年
1986年103−112ページフラニゲン(Flanigen)等共
著“アルミノホスフエートモレキユラーシーブ及び周期
率表”: “物質はどのような構造であれ陽イオン骨格の各位置に
ある元素の数によつて2成分(2),3成分(3),4成分
(4),5成分(5)6成分(6)組成に分類される。標準化さ
れたTO2式は組成中の骨格元素の相対濃度を表わし、即
ち(ElxAlyPz)Oで、Elは組みこまれた元素であり、
x,y,zは、組成中のそれぞれの元素のモル分率を示
す。骨格構造を表わす頭文字は表1に示したが、例えば
SAPOは(Si,Al,PO 2組成である。組成を表わす頭文字
の次にくる整数は構造のタイプを示し、例えばSAPO-5は
5タイプの構造を持つた(Si,Al,P)O2組成物である。
構造タイプの番号は任意のものであり、以前文献に使用
された構造番号、例えばZSM-5とは全く関係なくアルミ
ノホスフエートベースのモレキユラーシーブに見られる
構造の確認に役立つ。同じ構造番号は異なつた骨格組成
を持つ共通の構造タイプに使われる。” この命名法は、本発明の複合体の特定相が如何にして形
成されるかを特徴づけることに従つて行なわれる。例え
ば、一つの相がSAPO-11を生成する方法で作られる場
合、その相はSAPO-11として特徴づけられる。もし一つ
の相がSAPO-31を生成する方法で作られる場合、その相
はSAPO-31として特徴づけられる。ゼオライトモレキユ
ラーシーブの相対酸性度が希釈(2モル%)n−ブタン
クラツキングにおけるゼオライトモレキユラーシーブの
性能によつて特徴づけることができると、当業界では認
められている。それについては、カナダ化学工業誌(Th
e Canadian Journal of Chemical Engineering)198
2年2月号No.6044−49ページ著者ラステリ(Rastell
i)他参照のこと。NZMSクラスのモレキユラーシーブに
ついては確かにその通りである。米国化学学会誌(Jour
nal of the American Chemical Society)1984年N
o.106ページ6092−6093著者:ロツク(Lok)他参照のこ
と。この中でも或いは特許請求の範囲においてもモレキ
ユラーシーブの酸性度について言及しているが酸性度の
特徴づけは、上記のラステリ(Rastelli)他が述べた通
り、希釈n−ブタンのクラツキング性能により決定され
たように物質のKA(酸性度定数)に関連している。広義
には、酸性度とは一般に触媒作用を受けた触媒の酸性の
反応を意味する。
表E及びフラニゲン(Flanigen)等の前述の論文に述べ
られているモレキユラーシーブは他のモレキユラーシー
ブ特にゼオライトモレキユラーシーブには見られないよ
うなユニークな触媒性能及び吸着性能を提供する。これ
らは広範な作用を有している。又多くの場合、熱及び水
熱性能の点においては非常に望ましい優れた安定性を持
つている。
後掲の表Eの中にでてくる特許の一つ、米国特許第4,44
0,871号の第8欄第10−16行は次のように述べてい
る: “SAPO組成物の合成にとつては本質的なことではない
が、一般に反応混合物の撹拌或いは適度の撹拌及び/或
いは反応混合物を生成すべきSAPO類或いは位相幾何学的
に類似のアルミノホスフエート或いはアルミノシリケー
ト組成物のいずれかの種晶でシーデイング(播種)する
ことにより、結晶工程が容易になる” 類似した言葉が後掲の表Eに引用された他の特許或いは
特許出願の多くに見ることができる この点に関して表
Eの記録を参照されたし。表Eに引用された特許及び特
許出願の中ではつきりとシーデイングが採用されている
例に特に言及している。表Eの特許及び特許出願の多く
はモレキユラーシーブ生成にアルミニウム及び/或いは
リンのソースとしてアルミニウム及び/或いはリン含有
モレキユラーシーブを使用していることを明らかにして
いる。表Eの特許及び特許出願のいずれもお互いに相が
異なり組成的に異質であるような多組成、多相組成物の
形成或いは複合体の形成については述べていない。
発明の概要 本発明は、少なくとも1つの相が他の相の存在下に結晶
成長によって成長する、その相として異なる無機微孔質
結晶組成、好ましくはモレキュラーシーブ組成を有し、 (a)異なる相が隣接し、かつ共通の結晶骨組構造を有
しており、 (b)少なくとも1つの相が結晶骨組構造の一部として
燐及びアルミニウム原子を含み、かつ (c)複合体中の他の相に対して1つの相がはっきりし
た組成的な異質性を示す多組成、多相複合体から成る触
媒を用いるオレフィンのオリゴマー化に関する。
この複合体は同一の骨組構造を有する他の非ゼオライト
系モレキュラーシーブと組み合わせた小又は中細孔のN
ZMSからなるのが好ましい。
本発明は、少なくとも50重量%、より好ましくは少な
くとも75重量%、さらに好ましくは少なくとも95重
量%、最も望ましくは(通常は)100重量%の、少な
くとも1つの相が他の相の存在下に結晶成長によって成
長する、その相として異なる無機小又は中細孔結晶組
成、好ましくはモレキュラーシーブ組成を有し、 (a)異なる相が隣接し、かつ共通の結晶骨組構造を有
しており、 (b)少なくとも1つの相が結晶骨組構造の一部として
燐及びアルミニウム原子を含み、かつ (c)複合体中の他の相に対して1つの相がはっきりし
た組成的な異質性を示す多組成、多相複合体を含む特定
の組成物と、複合体製造において得られるような複合体
の1つ以上の相の組成及び骨組構造のものであるモレキ
ュラーシーブからもっぱら成る別個の粒子からなる残部
とからなる触媒を用いてオレフィンをオリゴマー化する
方法も含む。
他の態様において、本発明は、オレフィンを、少なくと
も1つの相が、その上に別の相が析出される析出基体を
含み、又は(示差晶出によってのように)一緒に形成さ
れる複数の相が存在する、その相として異なる無機微孔
質結晶組成、好ましくは小又は中細孔モレキュラーシー
ブ組成を有し、 (a)異なる相が隣接し、かつ共通の結晶骨組構造を有
しており、 (b)1つの相が結晶骨組構造の一部として燐及びアル
ミニウム原子を含み、かつ (c)析出基体を含む相又は前記析出基体を構成する一
緒に形成される相の一方が前記複合体を構成する相の全
重量の少なくとも約20重量%含有される多組成、多相
複合体からなる触媒を用いるオレフィンのオリゴマー化
に関する。
発明の詳述 本発明は、下記表Eに特徴を挙げた種類のモレキュラー
シーブが表Eのモレキュラーシーブ類を含む他の構造的
に相容し得る無機物質と一体格子の関係にある(本発明
の複合体のこの一体格子関係、すなわちエピタキシャル
配列は複合体を構成する相の間の直接化学結合を意味す
ると思われる)オリゴマー化触媒として複合体を使用す
ることに関する。
本発明の複合体触媒は本質的に特異な微孔質結晶構造で
ある。この複合体は非晶質又は他の種類の結晶質とさら
に複合することができ、それらも本発明の一部である
が、この微孔質結晶複合体は、その用語が当分野におい
て理解され、かつさらに以下に論じるように、「結晶
質」であり、かつ単一化された結晶構造を形成してい
る。本発明の結晶複合体は、その少なくとも1つが当該
相の結晶骨組構造の一部としてアルミニウム及び燐を含
むNZNSである多くの相からなる。このことは、組成
の観点から、単位構造 がこの相の結晶骨組中に存在しうることを意味する。
本発明の他の態様において、複合体が異質の化学組成を
有していても、各相の結晶構造が共通の単一結晶構造の
複合体を生じるように複合体触媒の種々の相が1つの結
晶相の成長によって他の相と互いに一体的に結合してい
る。これらの相は本来互いに結晶学的に不明瞭である。
上記に指摘したように、複合体の相は互いに一体格子関
係にある。各相は直接化学結合によって一緒に結合され
ていると思われる。本発明の複合体触媒の相は単純混合
物又は本発明の各相の結晶学的特性表示及びそれらのエ
ピタキシャル関係を満たすことができない第三の成分に
よってもたらされる接着力によって一緒に結合される物
理的混合物ではない。最も好ましい実施態様において、
本発明の複合体触媒はコアとシェルとが互いに隣接して
配置された異なる相を形成し、それらの結晶骨組構造が
物質結晶学用語において同等であるシェルによって囲ま
れたコア粒子からなる。
小又は中細孔のNZMS類を含む本発明において使用さ
れる複合体触媒が供給原料オレフィンをオリゴマー生成
物に選択的に転化するために使用できることが判った。
本発明の方法は供給オレフィンのダイマー、トリマー、
テトラマー等の生成物への高い選択性を以ての転化を実
施するのに使用することができる。このようなオリゴマ
ー化方法の生成物は主にオレフィンオリゴマー及びほと
んどないに等しい軽質分解物、パラフィン等である。い
かなる理論によっても拘束されたくないが、この望まし
い結果が広範な留分の芳香族炭化水素を形成しやすい最
少の水素化物移動活性を有する生成物を形成する適切な
酸度、結晶構造、及び孔径の特異な組合せによってもた
らされる、この特異な組合せが触媒の失活を防止するの
に役立つと考えられる。
従って、本発明は、直鎖及び/又は分岐鎖C〜C12
オレフィンをオリゴマー化する方法において、前記オレ
フィンを前記オリゴマー化に有効な処理条件で、少なく
とも1つの相が、その上に別の相が析出される析出基体
を含み、又は一緒に形成される複数の相が存在する、そ
の相として異なる無機結晶組成を有し、 (a)前記異なる相が隣接し、かつ共通の結晶骨組構造
を有しており、 (b)1つの相が前記結晶骨組構造の一部として燐及び
アルミニウム原子を含む小又は中細孔のNZMSであ
り、かつ (c)前記析出基体を含む相及び前記析出基体を構成す
る一緒に形成される相の一方が前記複合体を構成する相
の全重量の少なくとも約20重量%含有される多相複合
体の1相として小又は中細孔のNZMSを含むオリゴマ
ー化触媒と接触させることからなる方法を包含する。
本発明は、少なくとも1つの相が、その上に別の相が析
出される析出基体を含み、又は一緒に形成される複数の
相が存在する、その相として異なる無機結晶組成を有
し、 (a)前記異なる相が隣接し、かつ共通の結晶骨組構造
を有しており、 (b)1つの相が前記結晶骨組構造の一部として燐及び
アルミニウム原子を含む小又は中細孔のNZMSでであ
り、かつ (c)前記析出基体を含む相及び前記析出基体を構成す
る一緒に形成される相の一方が前記複合体を構成する相
の全重量の少なくとも約20重量%含有される多相複合
体の1相として小又は中細孔のNZMSを含むオリゴマ
ー化触媒も包含する。
好ましいNZMS含有複合体は、先に定義したように、
2.6トルの圧力及び22℃の温度において5重量%未
満のトリエチルアミン吸着によって特徴付けられる。
本発明のオレフィンオリゴマー化触媒としての複合体に
より、前述の通りオレフイン原料及びNZMS含有複合体触
媒が液相環境内で接触するようにオリゴマー化のプロセ
スが行なわれる。如何なる理論にも束縛されたくない
が、液相中にオレフィン原料とNZMS触媒を接触させるこ
とにより、即ち、反応物質が臨界超過で生成物が液体な
のだが、触媒の寿命を実質的に伸ばすことができる。何
故なら液相生成物は触媒の表面から高沸点の生成物を
“洗いながし”、このような物質の生成及び付随して起
こる活性触媒位置のブロツキングを妨げる。反応物質オ
レフインと生成物が共に気相中にある場合、高沸点生成
物はNZMS複合体触媒の表面上に析出し、触媒作用的に活
性な場所をブロツキングすることにより触媒を非活性化
する傾向にある。
オリゴマー化の過程で有用な原料は1種ないしはそれ以
上のC2-C12オレフイン、これらの混合物、及び/又はこ
れらとC1-C5パラフインの混合物及び/又は他の希釈剤
を含有する原料で、好ましくはエチレンプロピレン、ブ
テン及びこれらの混合物、それに基本的に直鎖及び/又
は分岐C2-C5オレフインからなる原料がよい、更に原料
はオレフイン形成原料、即ち直鎖又は分岐C2-C12オレフ
インを本来の位置に形成することのできる原料がよい。
また、原料は次に述べる他のソースから得られる多くの
原料のいずれでもよい:例えばFCC,TCC,又はライザー
(Riser)分解装置からの全ガス流、同じ或いは異なつ
たソースからのC3ガス留分、不飽和ガス装置からのC4
合物、合成ガス又は軽質アルコールをオレフイン含有生
成物に転化する転化プロセスの生成物、コークス化装置
からのガス流等、及び/又はオリゴマー化工程の一部生
成物のリサイクルも原料として使用できる。
本発明の一つの実施態様においてC2-C12オレフインが得
られる原料は軽質アルコール及びこれらの誘導体エーテ
ルをZSM型ゼオライト又は他のメタノールを介してオレ
フイン転化触媒に転化することから誘導される。このよ
うな転化方法は米国特許第4,062,905,4,079,095,4,07
9,096,3,911,041及び4,049,573に明らかにされている
が、これらの特許においてはZSM-型ゼオライトが触媒と
して使用されている。ZSM-タイプという名称は先行技術
の中で“ZSM-n”(nは整数)として一般に確認されて
いるゼオライトを意味している。メタノール及びデイメ
チルエーテルをオレフイン生成物に転化する方法はヨー
ロツパ出願第6,501(触媒はHZSM−5)、ヨーロツパ出
願第2,492(触媒はMn交換13Xゼオライト)ドイツ公
開第2,909,928(触媒はFe交換“シリカライド”)、Ang
ew,Chem,Int,Ed.,19,2(1980),126-7(触媒はMn交換菱沸
石(チヤバザイド)及びエリオナイト)、South Africa
n 78/2527(触媒はCaH-Fu-1ゼオライト)、ヨーロツパ
出願第11,900(触媒はホウ素変成シリカ)に明示されて
いる。
上記の通りメタノールの転化から誘導されたオレフイン
含有原料、即ち、軽質アルコールとそのエーテル誘導体
はC2−C12オレフィンのオリゴマー化の為の原料として
すぐにも有益に使用されると思われる。このように組織
化された方法においては、軽質アルコールのオレフイン
への転化は第一段階に行なわれるか、又はオリゴマー化
プロセスと同時に行なわれると思われる。即ち、メタノ
ール転化触媒及びNZMS複合体触媒は同じ反応域にあるの
で、オレフインオリゴマー化はオレフインの形成と共に
起こる。一般に、このような二段階プロセスは炭素5個
以上を含む炭化水素生成物の生成のためのものであり次
のプロセスから成り立つている: (a) 転化触媒、好ましくはZSMタイプ触媒を使用し効果
的な転化条件で軽質アルコール及び/又はそのエーテル
誘導体をオレフイン生成物に転化する。
(b) (a)で述べたオレフイン生成物にNZMS複合体触媒を
接触させ、効果的加工条件でそのオレフイン生成物をオ
リゴマー化する。
当方法で採用されている転化条件、例えば温度、圧力、
空間速度及びオレフイン反応物質に対する同時供給(co
-fed)希釈剤のモル比などはプロセス及びそのプロセス
によつて形成される生成物に影響を及ぼす。一般に、プ
ロセスは効果的な処理条件のもとで実施される、即ち前
述の出発オレフインのオリゴマー化が起こるような条件
であり、好ましくは少なくとも出発するオレフインの2
0重量%が出発オレフインよりも炭素数が多い生成物に
オリゴマー化されるような条件で、もつと好ましくは、
少なくも70重量%がそうなるような条件のもとで実施
される。最適転化条件は自動車用燃料が主要な生成物で
あるような、例えばオクタン価の高いガソリン製品(沸
点が約80゜Fと約420゜Fの間)及び/又はデイーゼ
ルオイル製品(沸点が約300゜Fと約700゜Fの間)
が得られるような条件で、温度及び圧力を考慮するにあ
たつては、最高の選択性とこのような製品に最大の収率
を与えるように考えられた転化レベルの範囲内で選択さ
れることになる。
本発明の方法はこのように実施されるのでオレフイン原
料の転化は、液相或いは気相中で反応域、例えば触媒の
固定層(この触媒組成物は合成されかつ、1或いはそれ
以上の既に定義済みのNZMS複合体組成物からなることを
特徴づけられたものだが)で、効果的な転化条件のもと
に実施可能である。この方法は固定層、流動層のどちら
でも実施でき、このどちらの操作の利点も容易に得るこ
とができる。
オレフィンのオリゴマー化を行なうにあたつて採用され
る効果的な転化条件としては効果的な温度、圧力、重量
空間速度、接触時間、及びもし採用されるなら効果的な
量の希釈剤などがある。この方法は普通約200゜Fか
ら1000゜F、好ましくは約300゜Fから600゜F
の間の効果的な温度で、大気圧から150気圧もしくは
それ以上の効果的な圧力のもとで実施される、圧力は大
気圧より低くてもよい。好ましくは、約1気圧(0psi
g)から100気圧の間である。C2−C12オレフインの重
量空間速度(WHSV)は、一般に約0.01hr-1から25hr-1
間、好ましくは0.1hr-1から1.0hr-1の間に保たれてい
る。
多くの場合この方法に次のような希釈剤を使用すること
が好まれているようだが必ずしも次のものに限るわけで
はない:C1−C4パラフイン(メタン、エタン、プロパ
ン、イソブタン及びn−ブタン)、窒素、二酸化炭素の
ような不活性ガス、水(及び/又は蒸気)、水素、好ま
しくは、オレフイン反応物質のパラフイン同族体及び水
である。
当方法における希釈剤の効果的な量は決定的なものでは
ないが希釈剤によつては(例えば水)効果的な量が存在
しているようだ。希釈剤の量は原料全体即ち希釈剤とC2
−C12オレフインの重量に対して0から約99重量%で
好ましくは約1から約95重量%がよい。更に好ましく
は、約10から約70重量%である。NZMS複合体触媒
(既に定義済み)は同時供給の水によつて利益を得てい
る、というのは水は気相条件においてNZMS複合体含有触
媒がコークス化し老化するのに抗する手助けをしている
からである。しかし水を希釈剤として使用することから
得られる利益はこれ1つだけではない。
オリゴマー化のために採用される効果的な接触時間は、
秒単位から時間単位まで差があり、普通は約0.05から約
4時間の間で、好ましくは約0.1時間から約2時間の間
であろう。
結晶性モレキュラーシーブは、ゼオライト或いはNZMS系
の如何にかかわらず、平均断面積が約0.1ミクロン(。
4×10-5インチ)から約75ミクロン( 。003イン
チ)、通常は0.1−10ミクロンの範囲にある小さな結
晶として形成される。どのように特殊なモレキユラーシ
ーブでも粒径の差は平均断面積で10ミクロンである。
結晶性モレキユラーシーブは球形ではなく多くの結晶が
そうであるように規則的な形から不規則的な形の構造ま
でさまざまである。多くのモレキユラーシーブは結晶の
塊全体の一部分として形成される。
生成されつつある結晶構造と共通の構造をもつシーデイ
ング化合物をモレキユラーシーブ結晶を成長させる為の
成分のゲルに混合することによつてモレキユラーシーブ
を作成する方法は広く知られている。典型的には種晶の
量はモレキユラーシーブの無機酸化物成分の10重量%
までであり、例えば米国特許第4,440,871の実施例51
及び53を参照のこと。この場合、次のことを発見す
る: 種晶は独特の特徴をもつ構造としては特徴づけられな
い。
シーデイング技術により生成された組成物は種晶から
どんな性質をも受けついでいない。
シーデイング技術は結晶生成を容易にする為の技術と
して良く知られている。
種晶よりゲルの濃度の方がはるかに影響力が大きいので
最終的に得られるモレキユラーシーブはシードの使用に
よつてその性質が影響を受けることはないと考えられて
いる。シーデイングされた組成物は、本発明の複合体の
有用な(時に、独特な)性質の多くを所有するとは考え
られていない。
更に、多くの文献が、アルミニウム及びリン含有モレキ
ユラーシーブの作成に際してリン或いはアルミニウムの
適当なソースとして、結晶構造或いは無定形構造いずれ
かのアルミノホスフエートの使用について述べている。
当該組成物はアルミノホスフエート試薬の組込みが充分
完壁であるとみえる均質構造であるという事実を考える
と、何物も種晶としての役割を演じたり、生成したモレ
キユラーシーブの性質に影響を与えたりしないと推定さ
れる。シーデイング能力を持つているアルミノホスフエ
ートはゲルに溶解し、NZMSタイプのモレキユラーシーブ
を生成するためのアルミニウム及びリンのソース(源)
となるという認識は次のことを表わしている。即ち、NZ
MSの組成物に試薬(reagent)を供給する程多くの種晶
が溶解するので、シーデイングの多くは少しの種晶で成
しとげうる。シーデイングの利点は種晶の個々の微粒子
の形を保持することにかかつているとは考え方は認めら
れていない。シーデイング及びアルミノホスフエートの
試薬としての使用については、後掲の表Eに引用された
特許に明らかである。
シーデイングによりモレキユラーシーブ生成のコストは
高くなる。シーデイングにより結晶核形成の誘導期は短
縮されるが(コスト削減に通じる)、同様の核形成誘導
期を含む種晶生成のコストはこのメリツトをかなり消し
てしまう。結局のところ、シーデイングというのは、あ
る種のモレキユラーシーブの作成を可能にする典型的な
実験室の手段である。シーデイングによりモレキユラー
シーブ生成コストが高くなるので種晶はモレキユラーシ
ーブの最終固形分のほんのわずかな部分を占めるにすぎ
ないのが普通である。モレキユラーシーブの“固形分”
とは前駆物質をか焼してか焼種晶にした後に残る無機酸
化物を表わしている。シーデイングは作成のゲル段階に
おける核形成に影響を与えるどのように核形成が作用す
るのかについてはまだ完全にはわかつていない。しかし
シーデイングがほんの少量の種晶で実施され、種晶表面
のいくらかはゲル媒体によつて溶解するのでシーデイン
グされた粒子の種晶として残る分はシーデイングに使用
された種晶の量によりかなり少ない筈である種晶は生成
物の為にではなく処理工程に役立つ。
他のモレキユラーシーブ生成の為の先行技術により種晶
としてモレキユラーシーブを使用すると同じ組成のモレ
キユラーシーブとは区別できるような特徴を持たない
が、このような種晶なしに作られる生成物が生成される
ということに注目することが重要である。
触媒或いは吸収剤としてのNZMSの利点の多くは、種晶粒
子の外側表面部分(マントル)で得られる。副生成物を
生じる不可逆二次反応が起こる化学反応の触媒としてNZ
MSを使用する場合、一次反応の多くは外部マントルで起
こり、二次反応の多くはモレキユラーシーブ粒子のコア
部分で起こる。この現象はモレキユラーシーブ粒子のコ
アを通して吸着物を拡散した結果であり、このことが吸
着物と触媒の接触を増やしていると考えられている。こ
の活性触媒相との余分な接触が望ましからざる二次反応
を促進することにつながつている。
化学反応の効率即ち選択性は不可逆二次(反応の脈絡に
おいて)反応生成物の生成を防ぎ、或いは最少限にとど
めつつ一次反応生成物を生成する触媒の能力によつて測
定される。この脈絡においては、二次反応生成物は反応
の望ましからざる副生成物と考えなくてはならない。本
発明は不可逆二次反応を最少限に押えつつ、一次反応生
成物に対してはより高度な効率即ち選択性を付与するNZ
MS触媒を供給することに関するものである。
本発明は粒子内の異なつた部分で触媒作用及び/又は選
択性に差異のあるオリゴマー化触媒として適した吸収粒
子複合体組成物を供給する。このことは複合体の相の組
成の選択及び複合体構造における相の配置特性によつて
可能である。もし複合体のコアが周りの層或いは相より
活性度が低い相でできている場合、全粒子が周りの層の
組成物でできている場合と比較して前記コアへの反応物
質のくねり拡散によつて得られた反応生成物は、二次反
応生成物がより少なく生成されたものになる。その結
果、高度な選択性が得られる。
本発明は種々の相の組成的異質性が保持される多組成、
多相触媒内で充分な量の相を使用することに関するもの
である。一つの相を他の相の析出基体として利用する場
合、析出基体は複合体内で位相として存在しうる十分な
量で最終複合体に存在しなければならない。即ち、明ら
かに複合体は互いに組成的には異質であるが、位相幾何
学的には互いになじんだ相により成り立つている。本発
明の特徴として析出基体は複合体を構成する相の全重量
の少なくとも約20重量%を構成するようになると考え
られる。換言すると、「少なくとも約20重量%の」と
いうことは複合体内に存在する析出基体相の量はその基
体相が複合体の他の相に対して別々の全く異なつた異質
組成性を保つために充分な量であることを意味してい
る。
複合体内で一つの相が他の相の上に析出するということ
は、析出相がもう一方の相の表面に直接層をなすという
ことだと考えられる。このような説明においては析出さ
れる層はここでは外部層と呼ばれ析出表面を供給してい
る基体相は析出基体と呼ばれるこの呼び方は複合体に2
つ以上の相が存在する場合でも変わらない。
本発明は又異質混合物から成るオリゴマー化触媒に関す
るものであり、 (A) 少なくとも一つの相が他の相の存在下に結晶成長
よつて成長する、その相として異なる無機結晶モレキユ
ラーシーブ組成から成る多組成・多相複合体で (a) 異なる相が隣接し、かつ共通の結晶骨格構造を有
しており (b) 少なくとも一つの相が結晶骨格構造の一部として
燐及びアルミニウム原子を含み (c) 複合体中の他の相に対して1つの相がはつきりし
た組成的異質性を示す、 及び、 (B) 多組成・多相複合体(A)にさほど隣接しておらず共
通の結晶骨格構造を持たないが、多組成・多相複合体
(A)と結合している無機結晶組成物又は、 (C) 多組成・多相複合体(A)と結合している無定形複合
体から成る。
本発明は少なくとも一つの相は次の式で示される無水基
準実験化学組成に含まれるモレキユラーシーブから成る
多組成・多相微孔性モレキユラーシーブオリゴマー化触
媒の利用にも関するものである。
(I) mR:(QwAlxPySiz)O2 〔式中、“Q”は電荷n(nは-3,-2,-1,0又は+1であ
りうる)を有する骨格酸化物単位QO2 nとして存在する少
なくとも一種類の元素、“R”は結晶内細孔系上に存在
する少なくとも一種類の有機鋳型剤(テンプレート
剤)〕を表わし、mは (QwAlxPySiz)O 1モル当りに存在する0〜約0.3の値を有するRモル量
を表わし、w,x,y及びzはそれぞれ骨格酸化物単位
として存在するQO2 n,AlO2 -,PO2 +及びSiO2のモル分率
を表わす。“Q”は約1.51Å〜約2.06Åの四面体酸化物
構造の平均T−O距離を有する元素として特徴づけられ
る。“Q”は約125Kcal/g-原子〜約310Kcal/gm
-原子のカチオン電気陰性度を有し、298゜Kにおい
て約59Kcal/g-原子より大きいQ−O結合解離エネル
ギーを有する三次元酸化物構造の安定なQ−O−P、Q
−O−Al又はQ−O−Q結合を形成する能力を有する、
前述のモル分率は次のような極限組成値の範囲内にあ
る。
w:0〜98モル% y:1〜99モル% x:1〜99モル% 及び z:0〜98モル% (I)式のQAPSOモレキユラーシーブのQは骨格四面
体酸化物を形成しうる少なくとも一つの元素を表わすも
のと定義され、ヒ素、ベリリウム、硼素、クロム、コバ
ルト、ガリウム、ゲルマニウム、鉄、リチウム、マグネ
シウム、マンガン、チタニウム、ヴアナジウム、及び亜
鉛のうちの一つの元素である。本発明はQに示されるよ
うな元素の組み合わせを意図し、QAPSO構造にこのよう
な組み合わせが存在するまで、1〜99%の範囲のQ成
分のモル分率に存在する、(I)式はQ及びSiの不在も意
図していることに気づかねばならないこのような場合、
前述の通り影響を及びす構造はAlPO4である、Zがプラ
ス値である場合前述の通り影響を及ぼす構造はSAPOであ
る、このようにQAPSOは必ずしもQ及びSの元素(実際
にはSi)の存在を表わしているわけではない。Qが数多
くの元素である場合、存在する元素がここで意図されて
いる範囲で、影響力のある構造は前述のようにELAPSO,
ELAPO,MeAPO或いはMeAPSOの構造である。しかし、Qが
他の一種又はそれ以上の元素であるQAPSO系のモレキユ
ラーシーブが発明されると考えられるのでそのようなモ
レキユラーシーブを本発明の実施に適したモレキユラー
シーブとして含むものとする。
QAPSO組成物及び構造の説明は、下記の表Eに説明
した特許及び特許出願の明細書及びFlanigen等による上
掲の「アルミノホスフェート・モレキユラ・シーブ及び
周期率表」と題する文献に記載された種々の組成物及び
構造である。
表 E 特許または特許出願番号 米国特許4,567,029 特許または特許出願の対象 MeAPO類はMO2 -2,AlO2 -およびびPO2 +の四面体単位の三
次元微孔骨格構造を有し、式 mR:(MxAlyPz)O2[式中、Rはその結晶円細孔系に存在す
る少なくとも一種類の有機鋳型剤を示し、mは代表的に
は0〜0.3の値をとり、(MxAlyPz)O2の1モル当り存在す
るRのモル数を表わし、Mはマグネシウム、マンガン、
亜鉛またはコバルトを示し、x,yおよびzはそれぞれ
四面体オキシドとして存在するM、アルミニウムおよび
リンのモル分率を表わす。〕によって表わされた無水基
準の実験化学組成を有する結晶質金属アルミノフォスフ
ェートである。前記モル分率は、この特許の図面の第1
図の点ABCおよびDによって規定された四角形の組成領
域中に入るような値である。
この特許は、第6欄において、アルミノフォスフェート
類のリン源(26〜28行)およびアルミニウム源(38〜40
行)としての利用、ならびに所望のモレキュラーシーブ
の結晶化助剤として種晶を利用すること(59〜36行)を
記載している。実施例85はMnAPO-36製造用種晶としてMA
PO-36を使用することを示している。MnAPO-36の化学組
成はマグネシウムが少しでも存在することを示してはい
ない。
米国特許4,440,871 SAPO系モレキュラーシーブは一般的な種類の微孔結晶質
シリコアルミノフォスフェート類である。細孔は約3Å
を越える呼称径を有する。「実質的な実験式」はmR:(Si
xAlyPz)O2であり、式中、Rはその結晶内細孔系に存在
する少なくとも一種類のテンプレート剤(有機鋳型剤)
を示し、mは代表的には0〜0.3の値をとり、(SixAl
yPz)O2の1モル当り存在するRのモル数を表わし、x,
yおよびzはそれぞれ四面体オキシドとして存在するケ
イ素、アルミニウムおよびリンのモル分率を表わす。こ
れらのモル分率はこの特許の図面の第1図の3成分系図
の点A,B,C,D及びEによって規定された五角形の
組成領域、好ましくは、この特許の図面の第2図の点a,
b,c,dおよびeによって規定された五角形の組成領域中
に入るような値である。SAPO系モレキュラーシーブはこ
の特許の表I,III,V,VII,IX,XIII,XV,XVII,XI
X,XXI,XXIIIおよびXXVのいずれかの一表に記載された
d-間隔を少くなくとも有する特徴的なX線粉末回折パタ
ーンを有する。さらに、この特許の合成されたままの結
晶質シリコアルミノフォスフェート類をそのような合成
の結果として結晶内細孔系中に存在する有機鋳型剤の少
くな くとも一部を除去するのに十分な温度でか()
焼することも出来る。これらのシリコアルミノフォスフ
ェート類は、この特許中で、「SAPO」または「SAPO-n」(n
は、その製造がこの特許中に記載されているような特定
のSAPOを示す整数である)として総称されている。
この特許はSAPO類を生成するために種品を用いることを
第8欄、12〜16行において言及している。この技術は実
施例22,51および53に記載されている。
米国特許出願番号 600,312 (対応ヨーロツパ出願は出願公開番号0159624を以って
公開。) ELAPSO系モレキュラーシーブはその骨格構造中にEL
O2 n,AlO2 -,PO2 +およびSiO2単位を有し、式mR:(ELwAlx
PySiz)O2[式中、ELは電荷n(但しnは-3、-2、-1、0
または+1をとりうる)を有する骨格オキシド単位ELO2 n
として存在する少くなくとも一種類の元素を表わし、R
はその結晶内細孔系中に存在する少くなくとも一種類の
有機鋳型剤を示し、mは (ELwAlxPySiz)O2の1モル当り存在するRのモル数を示
し、0〜約0.3の値をとり、w,x,yおよびzはそれ
ぞれ骨格オキシド単位として存在するELO2 n,AlO2 -,PO2
+およびSiO2のモリ分率を表わす)で表わされる無水基
準の実験化学組成を有する。ELは(a)四面体オキシド構
造中で約1.51Å〜約2.06Åの平均T-O距離、(b)約125kca
l/グラム原子−約310kcal/グラム原子の陽イオン電気
陰性度、および(c)298゜Kにおいて約59kcal/グラム原子
を越えるm-O結合解離エネルギーを有する結晶型3次元
オキシド構造において安定なM-O-P,M-O-AlまたはM-O-M
結合を形成する能力を有する元素として特徴づけられ
る。w,x,yおよびzはそれぞれ骨格オキシドとして
存在するEL,アルミニウム,リンおよびケイ素を示す。
ELは、骨格四面体オキシドを形成することの出来る少な
くとも一種類の元素を表わし、好ましくは、砒素,ベリ
リウム,硼素,クロム,コバルト,ガリウム,ゲルマニ
ウム,鉄,リチウム,マグネシウム,マンガン,チタ
ン,および亜鉛から成る群より選択され、w,x,yお
よびzはそれぞれ四面体オキシドとして存在するEL,ア
ルミニウム、リンおよびシリコンを表わす。
ヨーロツパ公開公報は16ページにおいて、リンおよびア
ルミニウム源として結晶質および非晶型アルミノシリケ
ートを使用すること、ならびに17ページにおいて反応混
合物をスィーディング(播種)することを記載してい
る。実施例11A,12A,93A-103A,5B,6B,55B,58B,59
B,50D-56D,59D-62Dおよび12F〜15Fは種晶の使用を開
示している。
米国特許4,500,651 (特許日:1985年2月19日) TAPO系モレキュラーシーブは、無水基準でmR:(TixAl
yPz)O2の1モル当り存在するRのモル数を示し、0〜5.
0の値をとり、どの場合においても、最大値は前記鋳型
剤の分子の大きさとその特定のチタン系モレキュラーシ
ーブの細孔系中の利用可能な空孔容積に依存し、x,
y,およびzはそれぞれ四面体オキシドとして存在する
チタン,アルミニウムおよびリンのモル分率を示す。〕
で表わされる単位実験式を有するTiO2,AlO2およびPO2
の3次元微孔結晶質骨格構造から成るものである。
これらのTAPO系モレキュラーシーブは、一般に、4.6ト
ルおよび約24℃における結晶内水吸着力が約3.0重量%
であることも特徴とする。加水状態及び脱水状態の両方
において同じ必須骨格移相幾何(the same essential fr
amework topology)を保持しながら、水の吸着が完全に
可逆的であることが観察されている。この米国特許はリ
ンおよびアルミニウム源として結晶質・非晶質アルミノ
フォスフェートを用いることを第8欄、65〜68行および
第9欄、15〜18行において開示している。第6欄、1〜
5行において、播種が結晶化工程を容易なものにすると
記載されている。比較例44は非晶質TiO2と95重量%ALPO
4-18の組成物を記載しているが、その組成物がどのよう
に作成されたかについては記載がない。
米国特許出願番号 600,179 (対応ヨーロツパ出願は公開番号0161488を以って公
開) TiAPSO系モレキュラーシーブは式mR:(TiwAlxPySiz)O
2〔式中、Rはその結晶内細孔系中に存在する少くなく
とも一種の有機鋳型剤を表わし、mは(TiwAlxPySiz)O2
1モル当り存在するRのモル数を示し、0〜約0.3の値
をとり、w,x,yおよびzはそれぞれ四面体オキシド
として存在するチタン,アルミニウム,リンおよびケイ
素のモル分率を表わし、それぞれ少くなくとも0.1の値
を有する。〕で表わされた無水基準実験化学組成を有す
るTiO2,AlO2 -,PO2 +およびSiO2四面体オキシド単位の3
次元微孔骨格構造を有する。モル分率w,x,yおよび
zは一般に本出願の第1図の3成分系図に関して定めら
れる。
公開公報は結晶質又は非晶質アルミノシリケートをリン
およびアルミニウム源として用いることを13ページにお
いて記載し、反応混合物をスィーディングすることによ
って結晶化の作業が容易になることを14ページで指摘し
ている。
米国特許4,554,143 (特許日:1985年11月19日) フェロアルミノフォスフェート類(FAPO類)が本明細書
の一部1成すものとして引用した米国特許4,554,143中
に開示されており、それらはAlO2,FeO2およびPO2の四
面体単位の3次元微孔結晶質骨格構造を有し、無水基準
で、mR:(FexAlyPz)O2〔式中、Rはその結晶内細孔系中
に存在する少なくとも一種類の鋳型剤を表わし、mは(F
exAlyPz)O21モル当り存在するRのモル数を示し、0〜
0.3の値をとり、どの場合においても、その最大値は前
記鋳型剤の分子の大きさと対応する特定のフェロアルミ
ノフォスフェートの細孔系中の利用可能な空孔容積とに
依存し、x,yおよびzはそれぞれ四面体オキシドとし
て存在する鉄,アルミニウムおよびリンのモル分率を表
わす。〕の必須実験化学組成を有する。合成された場
合、上記式中のmの最小値は0.02である。
FeO2構造単位の鉄は2価または3価のイオン価状態をと
りうるが、これらは専ら合成ゲル中の鉄源によって決ま
ってくる。従って、構造中のFeO2四面体は-1または-2の
合計電荷を持つことが出来る。
この特許は、第5欄,43〜45行および54〜56行におい
て、結晶・非晶質アルミノシリケートがリンおよびアル
ミニウム源として使用可能であることを示し、第6欄、
1〜5行で、反応混合物のスィーディングが結晶化作業
を容易にすることを記載している。
米国特許出願番号600,173 (対応ヨーロツパ出願は公開番号0161491を以って公
開。) FeAPSO系モレキュラーシーブは、無水基準で、式mR:(Fe
wAlxPySiz)O2〔式中、Rはその結晶内細孔系中に存在す
る少くなくとも一種類の有機鋳型剤を示し、mはFewAlx
PySiz)O2の1モル当り存在するRのモル数を示し、0〜
約0.3の値をとり、どの場合においても、その最大値は
前記鋳型剤の分子の大きさと対応する特定のモレキユラ
ーシーブの細孔系中の利用可能な空孔容積とに依存し、
w,x,yおよびzはそれぞれ四面体オキシドとして存
在する鉄,アルミニウム,リンおよびケイ素のモル分率
を表わす。〕の単位実験式を有する、FeO2 -2(および/
またはFeO2),AlO2,PO2およびSiO2四面体オキシド単
位の3次元微孔結晶質骨格構造を有する。ヨーロツパ公
開公報は結晶化作業を容易にするために反応混合物をス
ィーディングすることを12ページにおいて記載してい
る。18ページで、モレキュラーシーブを作成する際に結
晶質・非晶質アルミノフォスフェート類をリンおよびア
ルミニウム源として利用することも前記ヨーロツパ公開
公報は記載している。
アメリカ出願番号600,170 (対応ヨーロツパ出願は公開番号0158975を以って公
開) 1984年4月13日出願の米国特許出願番号600,170のZnAPS
O系モレキュラーシーブは、無水基準で、式mR:(ZnwAlxP
ySiz)O2〔式中、Rはその結晶内細孔系中に存在する少
くなくとも一種類の有機鋳型剤を示し、mは(ZnwAlxPyS
iz)O2の1モル当り存在するRのモル数を示し、0〜約
0.3の値をとり、w,x,yおよびzはそれぞれ四面体
オキシドとして存在する亜鉛,アルミニウム,リンおよ
びケイ素のモル分率を表し、それぞれ少くなくとも0.01
の値をとる。〕を有する、ZnO2 -2,AlO2 -,PO2 +およびS
iO2の骨格構造から成っている。
ヨーロッパ公開公報は13ページにおいて結晶質または非
晶質アルミノフォスフェートがリンまたはアルミニウム
源として使用可能であることを開示し、14ページにおい
て、前記結晶で反応混合物をスィーディングすることに
より結晶化作業が容易になることを示している。実施例
12〜15はスィーディング法を用いたと記載されている。
米国特許出願番号600,180 (対応ヨーロッパ出願は公開番号0158348を以って公
開) MgAPSO4系モレキュラーシーブはMgO2 -2,AlO2 -,PO2 +
よびSiO2四面体オキシド単位の3次元微孔骨格構造を有
し、無水基準で、式mR:(MgxAlxPySiz)O2〔式中、Rはそ
の結晶内細孔系中に存在する少なくとも一種類の鋳型剤
を示し、mは (MgwAlxPySiz)O2の1モル当り存在するRのモル数を表
わし、0〜約0.3の値をとり、w,x,yおよびzはそ
れぞれ四面体オキシドとして存在するマグネシウム,ア
ルミニウム,リンおよびケイ素のモル分率を表わし、好
ましくはそれぞれ0.1以上の値をとる。〕で表わされた
実験化学組成を持つ。ヨーロツパ公開公報はスィーディ
ングによって製品を得ることを14ページならびに実施例
5,6,55,58および59において示している。
米国特許出願番号600,175 (対応ヨーロッパ出願は公開番号0161490を以って公
開) 1984年4月13日出願の米国特許出願番号600175のMnAPSO
系モレキュラーシーブは、無水基準で、式mR:(MnwAlxPy
Siz)O2〔式中、Rはその結晶内細孔系中に存在する少な
くとも一種類の有機鋳型剤を示し、mは(MnwAlxPyiz)O2
の1モル当り存在するRのモル数を表わして、0〜約0.
3の値をとり、w,x,yおよびzはそれぞれ四面体オ
キシドとして存在するマンガン,アルミニウム,リンお
よびケイ素元素のモル分率を示す〕によって表わされた
実験化学組成を有する、MnO2 -2,AlO2 -,PO4 +およびSiO2
四面体単位の骨格構造を有する。ヨーロッパ公開公報は
13ページにおいて結晶質または非晶質アルミノフォスフ
ェートをリンまたはアルミニウム源として用いることを
記載し、14ページにおいて、結晶化作業を容易にするた
めに前記結晶を用いることを特徴として述べている。実
施例54〜56および59〜62はそのような結晶がMnAPSO系製
品の製造において使用 米国特許出願番号600,174 (対応ヨーロッパ出願は公開番号0161489を以って公
開) されたことを記載している1984年4月13出願のアメリカ
特許出願番号600,174のCoAPSO系モレキュラーシーブはC
oO2 -2,AlO2 -,PO2 +およびSiO2四面体単位の3次元微孔格
構造を有し、無水基準で、式mR:(CowAlxPySiz)O2 式中、Rはその結晶内細孔系中って公に存在する少くな
くとも一種類の有機型剤を表わし、mは(CowAlxPySiz)O
2の1モル当り存在するRのモル数を示して、0〜約0.3
の値をとり、w,x,yおよびzはそれぞれ四面体オキ
シドとして存在するコバルト,アルミニウム,リンおよ
びケイ素のモル分率を表わして、それぞれ少なくとも0.
01である。〕で表わされた実験化学組成を持つ。
ヨーロツパ公開公報は13ページにおいて結晶質・非晶質
アルミノフォスフェートをリンおよびアルミニウム源と
して用いることを示し、14ページにおいて、反応混合物
をスィーディングすることによって結晶化作業が容易に
なることを述べている。実施例11,12,13,93および97
-103は種晶の利用を記載している。
米国特許出願番号599,771 599,776 599,807 599,809 599,811 599,812 599,813 600,166 600,171 (それぞれ19844月13日出願、対応ヨーロッパ出願は19
85年10月23日公開番号0158976を以って公開。) MeAPO系モレキュラーシーブは置換金属がマグネシウ
ム,マンガン,亜鉛およびコバルトから成る群の二種ま
たはそれ以上の二価金属の混合物のうちの1つである結
晶質微孔アルミノフォスフェート類であって、米国特許
4,567,028に開示されている。この新規な種類の組成物
はMO2 -2,AlO2 -およびPO2の3次元微孔結晶質骨格構造を
有し、無水基準で、mR:(MxAlyPz)O2〔式中、Rはその結
晶内細孔系中に存在する少なくとも一種類の有機鋳型剤
を表わし、mは(MxAlyPz)O2の1モル当り存在するRの
モル数を示して0〜0.3の値をとるが、どんな場合でも
最大値は鋳型剤の分子の大きさと対応する特定の金属ア
ルミノフォスフェートの細孔系中の利用可能な空孔容積
に依存し、x,yおよびzはそれぞれ四面体オキシドと
して存在する金属M(即ち、マグネシウム,マンガン,
亜鉛またはコバルト),アルミニウムおよびリンのモル
分率を示す。〕の本質的には実験化学組成を有する。合
成された場合、上記式中のmの最小値は0.02である。
合成したままの組成物でも、非晶化することなく、空気
中において、350℃のか焼に長時間、即ち、少なくとも
2時間以上耐えることが出来る。
ヨーロッパ公開公報は14および15ページにおいて結晶質
および非晶質アルミノフォスフェートをリンおよびアル
ミニウム源として用いることを示し、15ページにおい
て、反応混合物をスィーディングすることによって結晶
化作業が容易になることを述べている。実施例8は結晶
のスィーディングを記載している。
ヨーロツパ出願85104386.9 (1985年4月11日出願、1985年10月13日公開番号015897
6を以って公開)、および ヨーロツパ出願85104388.5(1985年4月11日出願、1985
年10月16日公開番号158348を以って公開) ELAPO系モレキュラーシーブは、3次元微孔骨格を形成
しうる少くなくとも1種類の元素がAlO2,PO2およびMO2
四面体オキシド単位に結晶骨格構造を形成している一連
の結晶質モレキュラーシーブであり、MO2は電荷n(n
は-3,-2,-1,0または+1をとりうる)を有する四面体オ
キシド単位MO2として存在する少なくとも一種類の異っ
た(AlがP以外の)元素を表わす。この新規な種類のモ
レキュラーシーブ組成物はAlO2,PO2およびMO2四面体単
位の結晶骨格構造を有し、無水基準で、式mR:(MxAlyPz)
O2〔式中、Rはその結晶内細孔系中に存在する少なくと
も一種類の鋳型剤を表わし、mは(MxAlyPz)O2の1モル
当り存在するRのモル数を示し、Mは骨格四面体オキシ
ドを形成しうる少なくとも一種類の元素を表わし、x,
yおよびzはそれぞれ四面体オキシドとして存在する
M,アルミニウムおよびリンのモル分率を示す〕によっ
て表わされた実験化学組成を有する。Mはモレキュラー
シーブがAlO2やPO2の他に少なくとも一種類の骨格四面
体単位を含むような少なくとも一種類の別の元素(M1)で
ある。Mは砒素,ベリリウム,硼素,クロム,ガリウ
ム,ゲルマニウムおよびリチウムから成る群から選択さ
れる少なくとも一種類の元素でありMが2種類の元素を
表わす場合、第2の元素は上記したもののうちの一種類
の元素であって良く、および/またはコバルト,鉄,マ
グネシウム,マンガン,チタンおよび亜鉛から成る群か
ら選択される少なくとも一種類の元素である。
ELAPO系モレキュラーシーブはこれらのヨーロッパ出願
中で、AlO2,PO2およびMO2四面体オキシド単位の骨格中
の一種またはそれ以上の元素Mを示すために頭文字即ち
ELAPOによって一般に言及されている。実際の個々のモ
レキュラーシーブの頭文字のELをMO2四面体単位として
存在する元素で置き換えることによって示される。
Mが2種類の元素を意味する場合、Mはコバルト,鉄,
マグネシウム,マンガン,チタンおよび亜鉛から成る群
より選択される少なくとも一種類の元素であっても良
い。例えば、各事例において、Mは第1のグループの元
素、例えば、As,Be等のうちの少なくとも一種類の元素
を示し、二種類またはそれ以上の種類の元素が存在する
場合には、2番目およびそれ以外の元素の第1のグルー
プの元素および/または第2のグループの元素から上述
のごとく選択することが可能である。
ELAPO系モレキュラーシーブはAlO2,PO2およびMO2四面体
単位の結晶質3次元微孔骨格構造を有し、無水基準で、
式 mR:(MxAlyPz)O2〔式中、Rはその結晶内細孔系中に存在
する少なくとも一種類の鋳型剤を表わし、mは(M
)Oの1モル当り存在するRのモル数を示し
て0〜約0.3の値をとり、Mは砒素,ベリリウム,硼
素,クロム,ガリウム,ゲルマニウムおよびリチウムか
ら選択される、骨格四面体オキシドを形成することの出
来る少なくとも一種類の元素を示す〕によって表わされ
た実験化学組成を有する。Mが別の元素をさらに含む場
合、そのような別の元素Mはコバルト,鉄,マグネシウ
ム,マンガン,チタンおよび亜鉛から成る群より選択さ
れ少なくとも一種類の元素であって良い。
一種類またはそれ以上の元素M、アルミニウムおよびリ
ンの相対的な比率は実験化学式(無水) mR:(MxAlyPz)O2〔式中、x,yおよびzは前記M、アル
ミニウムおよびリンのモル分率を示す〕で表わされる。
(Mが2種類以上の元素、M1,M2,M3,…を表わす場合
の)個々のMのモル分率はそれぞれx1,x2,x3,…によっ
て表わすことが出来、その場合、x1,x2,x3,…は前記の
通りMに対する元素M1,M2,M3,…の個々のモル分率を表
わす。x1,x2,x3,…の値は以下においてxに対して規定
され、x1+x2+x3,…=xであり、x1,x2,x3,…はそれぞれ
少なくとも0.01以上である。ELAPO系モレキュラーシー
ブは、無水基準で、式 mR:(MxAlyPz)O2〔式中、Rはその結晶内細孔系中に存在
する少なくとも一種類の鋳型剤を表わし、mは(MxAl
yPz)O2の1モル当り存在するRのモル数を示して、0〜
約0.3の値をとり、Mは、上記のごとく、骨格四面体オ
キシドを形成することの出来る少なくとも一種類の異っ
た(AlやP以外の)元素を示し、x,yおよびzはそれ
ぞれ四面体オキシドとして存在するM、アルミニウムお
よびリンのモル分率を示す〕によって表わされた実験化
学組成を有する、MO2,AlO2およびPO2四面体単位の結晶
質3次形微孔骨格構造を有する。
米国特許4,310,440 AlPO4類は結晶質アルミノフォスフェート系モレキュラ
ーシーブの基本的かつ最も単純なものである。それらは
それぞれオキシドのモル比で表わされた化学組成がAl2l
3:1.0±0.2P2O5である骨格構造を有し、各骨格構造は細
孔が均一で約3〜約10Åの範囲の呼称径と4.6トルおよ
び24℃において少なくとも3.5重量パーセントの結晶内
吸水力を有し、水の吸収および放出は、加水および脱水
状態の両方において同じ必須骨格移相幾何を維持しつ
つ、完全に可逆的である。
米国特許出願番号600,168 600,181 600,182 600,183 (対応ヨーロッパ出願は1985年10月16日に公開番号0158
350を以って公開) SENAPSOは四面体オキシド単位MO2 n(n:-3,-2,-1,0又は+
1)およびAlO2 -,PO2 +,SiO2四面体オキシド単位を有する
少なくとも二種類の骨格構造を有し、無水基準で、式m
R:(MwAlxPySiz)O2〔式中、Rは結晶内細孔系中に存在す
る少なくとも一種類の鋳型剤を表わし、mは(MAl
Si)Oの1モル当り存在するRのモル数を
示して、0〜約0.3の値をとり、Mは砒素,ベリリウ
ム,硼素,クロム,コバルト,ガリウム,ゲルマニウ
ム,鉄,リチウム,マグネシウム,マンガン,チタン,
バナジウムおよび亜鉛から成る群より選択される少なく
とも二種類の元素を示し、nは上記の通りの意味を有
し、w,x,yおよびzはそれぞれ四面体オキシドとし
て存在するM、アルミニウム,リンおよびケイ素原子の
モル分率を示してそれぞれ少なくとも0.01以上の値を有
する〕表わされた実験化学組成を有する。ヨーロツパ公
開公報は、14〜15ページにおいて、反応混合物スィーデ
ィングして所望の製品を形成することが概略記載されて
いる。
本発明の多相組成物において、それらの相の少なくとも
1相は骨組構造にアルミニウム及び燐を含んでいる。本
発明の好ましい実施態様において、複数相の少なくとも
1相は上記式(I)のQAPSO構造を含んでいる。残
りの他の相の組成は式(I)の又は他のゼオライト系も
しくは非ゼオライト系タイプの結晶モレキュラーシーブ
構造によって包囲された異なるQAPSOでありうる。
ゼオライト系タイプの代表的なモレキュラーシーブに
は、小又は中細孔のゼオライト類及びその他、チャバザ
イト、レビーナイト、リンデタイプA(Linde Type A)、
ギスモンダイト、エリオナイト、アナルサイム、グメリ
ン沸石、ハーモトーム、モルデン沸石、エピスチルバイ
ト、ヒューランダイト、スチルバイト、エジングナイ
ト、メソ沸石、ナトロライト、スコレサイト、トムソン
沸石、ブルーステライト、ローモンタイト、フィリップ
サイト、ZSM類[例えば、ZSM−5(米国特許第
3,702,886号参照)、ZSM−20(米国特許
第3,972,983号参照)、ZSM−12(米国特
許第3,832,449号参照)、ZSM−34(米国
特許第4,086,186号参照)等]及びベータ(Bat
a)(米国特許第3,308,069号及び米国再発行特
許第28,341号参照)等として分類されるものがあ
る。特に、ある種のゼオライト系モレキュラーシーブは
オリゴマー化触媒における複合体の1相、好ましくは析
出基体として使用することができる。例えば、NZMS
−17構造はエリオナイトと、NZMS−34構造はチ
ャバザイトと、NZMS−42構造はA型エビーナイト
と、NZMS−43構造A型ゼオライト類と、NZMS
−43構造はギスモンダイトと、並びにNZMS−44
構造及びNZMS−47構造はチャバザイト状ゼオライ
ト類と複合形成させることができる。
複合体の種々の相の特性を決定する際に、当業界で既に
知られている特定の化学組成を参照している。何故なら
ば、作られる相(即ち、SAPO−11)が既に作られ
た化学組成物から出発するは、又は当該技術に従ってそ
のような公知の化学組成物を形成する製造方法を利用し
ているからである。このことは、相の化学組成がそのよ
うな特性決定で参照にしたものと全く同等であることを
意味するものではない。既に形成された公知の組成物か
ら出発するか又は公知の組成物を生成するための方法に
よって相を形成するかに係わらず、本発明の複合体にお
いて得られる相は最初に出発する組成物又は上記方法に
よって生成しようとする組成物とはかなりの点で化学組
成において異なっている。この化学組成におけるかなり
の相違は結晶構造における変化に反映されない。かなり
の相違が相の界面の化学組成にある。モレキュラーシー
ブの製造中の余分な骨組カチオンの著しいイオン移動を
可能とする領域がある。この為に、イオン交換によるか
なりの量のイオン移動が生じる。ある組成物が異なる組
成物上に析出される場合、そのようなイオン交換を生じ
る傾向が大いにある。さらに、他の相上への1つの相の
析出中に、析出基体に僅かに属する界面のその部分の化
学変化の原因となる外郭層の成分が析出基体の一部を再
溶解する傾向がある。界面におけるこの変化によって、
析出される外郭相の成分と再溶解される析出基体との間
で成分再分配がよく行われる。原子的な層に関するの
で、組成変化の程度は全く小さく、かつ特定の相の組成
に大きな変化はない。従って、核磁気共鳴(「NM
R」)によっていずれの相の骨組位置にも目覚しい組成
変化を検知できるような相の十分な化学組成変化が組成
物に見られない。そのような変化が起こったとしても、
結晶構造は予測でき、かつ析出基体の公知の結晶構造及
び外郭層に期待される結晶構造と一致する。しかしなが
ら、本発明の複合体触媒の各相の正確な化学組成を確信
をもって言うことはできない。
例えば、本発明の複合体中のSAPO−11相は、それ
らの組成物が本発明によって具体化された複合体中の他
のモレキュラーシーブ組成物と界面で出会う場合に米国
特許第4,440,871号の実施例16〜22に従っ
て製造したSAPO−11と完全に同等であるとは考え
られない。
本発明の複合体の又はそれらの複合体のいかなる相の結
晶構造も当業界の標準分析方法に従って判定される。当
業界においては、従来技術からモレキュラーシーブを定
義し又は区別するためにX線粉末回折分析によく頼って
いるが、結晶構造の特性決定はその種の分析だけに頼っ
ているのではないことを認識すべきである。X線粉末回
折分析が結晶構造の存在を適切に特徴付けるために適し
たパターンを生じない場合もある。それらの場合も、構
造が結晶でないことを意味するものではない。結晶構造
が存在することを立証するために他の方法を使用するこ
とができる。結晶構造の特性決定は多くの分析技術によ
って典型的に成される。その1つはX線粉末回折分析で
ある。これらの技術には、例えば、電子回析分析、分子
吸着データ及び吸着等温線分析がある。本発明の複合体
に使用されるある種の相は結晶構造を決定するのに適し
た特別なX線粉末回折パターンを示さない。他の技術を
併用して、相が存在する結晶格子の性質を決定すること
ができる。結晶構造が技術を併用することによってはっ
きりしなくなる場合さえあるが、揃えられた証拠に従っ
て、特定の構造と比較することによってそのものが結晶
であると特徴付けることができる。そのような疑似結晶
構造も本発明を理解するために結晶と見なされる。
本発明に使用される複合体の相は、それらが本質的に同
一の結晶骨組構造をそれぞれもっているので、互いに関
連している。判り易く言えば、これは、多相からなる複
合体のX線粉末回折パターン(又は結晶学における他の
証拠)が異なる骨組カチオンの大きさの変化によって影
響されるものを除いて重要な細目において同じであるこ
とを意味する。各相が異なるX線回折パターンを有する
こともあるが、それらの相違は実際の結晶学用語におい
て異なる構造を一致しうる骨組であると見なせるほど僅
かである。このことは、種々の相が骨組位相学的に言え
ば互いによく似ている結晶構造を有していることを意味
するものである。
本発明で使用される複合体の、それ複合体の提案した組
成の相に対する単一の組成物又は複合体の各相に対応す
る単一の組成物のブレンドより優れた重要な利点が、単
一の組成物又はそれらの組成物のブレンドを使用した場
合に比べて複合体をオリゴマー化触媒として使用した場
合に達成される優れた性能にあることを認識することが
重要である。
それはそうとして、本発明の特に望ましい実施態様にお
いては、1つの相として比較的安い結晶モレキュラーシ
ーブ及び他の相として高性能かつ割合高価なQAPSO
を使用している。複合体がそれぞれの場合に大いに減少
された費用で高価な成分の特性又はそれらの特性より秀
れた特性を示すことが判った。ある場合に、複合体は一
定のQAPSO重量基準でそのようなQAPSO単独よ
りも良好な性能を与える。実際、そのような良好な性能
は、費用が余り高くなっていない範囲においてさえ一定
重量の複合体を複合体を製造するのに使用したモレキュ
ラーシーブの最も優れた性能に対して比較する場合に見
られる。複合体が大抵の点で個々のQAPSOより優れ
ており、かつほぼ全ての点で余り高価でないモレキュラ
ーシーブ成分より優れているので、複合体は触媒の分野
において全く予期しえないユニークな相乗利益を得る。
本発明から判明した他のことは、他のNZMS又はゼオ
ライト系モレキュラーシーブよりオリゴマー化反応に対
して有効であるNZMS類が、それらが本発明において
想到するように複合体に形成されるならば、他のNZM
S又はゼオライト系モレキュラーシーブがそのよう化学
物質又は化学反応にほとんど不活性であるかのようにそ
の化学物質又は化学反応に関して作用することが認めら
れたことである。そこで、活性な合成ゼオライト系モレ
キュラーシーブを上記吸着質又は化学反応に関してNZ
MSの活性に悪い影響を与えることなくより活性のNZ
MSの周りに複合形成することができる。そのような場
合、NZMSの苛性アルカリによる浸蝕を避けるように
注意しなければならない。そのような複合体をコアを囲
む1相又はそれ以上のマントル層と特徴付けられる層に
よって囲まれたコアと考えると、そのような活性ゼオラ
イト系モレキュラーシーブはNZMSを囲む比較的薄い
マントル層を占めている。ゼオライトマントル層が厚す
ぎると、場合しだいでゼオライトの多孔質ラビリンスが
非常に広くなるので、吸着質又は化学反応のNZMS
層、即ちコアとの接近が最低限に抑えられる。それで、
活性なNZMSの化学物質又は化学反応に十分に影響を
及ぼす能力を減じる。そこで、NZMSをNZMSの活
性及び/又は選択性から得られる全ての恩恵に悪い影響
を与えることなく分解又は破壊から守るために高価で活
性のある及び/又は選択性のあるNZMSから形成され
た他のマントル層の周りに比較的安いモレキュラーシー
ブのマントル層を追加することもできる。
極めて効果的な非ゼオライト系モレキュラーシーブを製
造する際に費用の低減を考慮して本発明を実施する場
合、NZMSを含むその相が最低許容量で存在する複合
体を製造するのが望ましい。全く驚くべきことに、単一
のNZMSに少なくとも等しい性能特性が実質的に少な
いNZMSを使用しかつNZMS材の組成中にトポロジ
ー的に機能の等しいゼオライト系モレキュラーシーブ
(ZMS)を置換することによって本発明の複合体に得
られることが判った。複合体がNZMSから形成された
少なくとも1つの層及びZMSから形成された少なくと
も1つの層を含んでいる場合、NZMS類の吸着剤及び
触媒特性における利点が材料コストを低減して実際に獲
得できるので、ZMSが重量基準で複合体を構成する層
の大半を占めていることが判った。
本発明のこれらの利点は、外郭層が複合体の80重量%
未満を構成している場合に得られる。大抵の場合、外郭
部が複合体の重量の約60重量%未満、より好ましくは
約50重量%未満を構成しているのが望ましい。ずしも
全ての場合ではないが、大抵は、外郭層が少ない重量又
は容量の複合モレキュラーシーブからなる場合は、余り
二次反応が生じないことが判明した。外郭層が複合体の
80重量%以上を構成している場合、この複合体はあた
かもそれが組成及び構造において100重量%外郭槽で
あるように挙動しがちであり、かつそのような複合体を
本明細書で特徴付けしたような触媒として使用する場
合、二次反応が顕著に現れる。この二次反応への動向は
外郭層の重量が少なくなると低下する傾向にある。
本発明の他の態様において、その中の析出基体の量が複
合体の全重量の少なくとも約20重量%から約98重量
%の範囲であり、かつ少なくとも1相からなる外郭層の
量が複合体の全重量の約80重量%から約2重量%の範
囲である複合体を使用することができる。本発明の好ま
しい態様において、その中の析出基体の量が複合体の全
重量の少なくとも約40重量%から約98重量%の範囲
であり、かつ少なくとも1相からなる外郭層の量が複合
体の全重量の約60重量%から約2重量%の範囲である
複合体を使用することができる。より好ましい例におい
て、複合体は、2相から形成され、複合体中の析出基体
の量は複合体の全重量の約50重量%から約95重量%
の範囲であり、かつ外郭相は複合体の約5から50重量
%を構成している。
代表的な例において、外郭層(マントル)は析出基体の
厚さより薄い厚さである。代表的な例において、外郭層
は析出基体より少ない重量である。代表的な例におい
て、この理由は外郭層としてアルミニウム及び燐を含む
相を選択して使用しているからである。本発明を実施す
るに際し、比較的安いゼオライト系モレキュラーシーブ
をより高価なアルミニウム及び燐含有モレキュラーシー
ブと組合せることが望ましい。そのようなゼオライト系
モレキュラーシーブは大量に製造される。従って、複合
体を製造する際に市販の合成ゼオライトを使用するのが
望ましい。当然それらは析出基体として論理的に選択す
ることになる。最低限の量の高価で性能のよいアルミニ
ウム及び燐を含む相を使用しようとする願望と関連した
それらの事実が析出基体の重量に対して少ない重量の外
郭層を使用することになる。そのような場合、外郭層は
複合体の全重量の約2〜約50、好ましくは約2〜約4
0重量%を占め、残りの重量はゼオライト系モレキュラ
ーシーブのような余り高価でないモレキュラーシーブ又
はAIPOのような余り活性でないNZMSの重量で
ある。
本発明の好ましい実施態様において、複合体は平均断面
で約0.2〜約10ミクロンの範囲にある小さな粒子であ
る。好ましい実施態様において、粒子は1つ以上のマン
トルによって囲まれた内側コア部からなる。1つより多
いマントルがある場合、その1つはその他のマントル及
びコアに対する外郭層である。本発明を説明するため
に、本明細書及び特許請求の範囲に記載されているよう
に、コアを囲んでいる内部マントル及び必要に応じて他
のより内側のマントルをその外側のマントルに対してコ
アと言う。互いに接している各マントルは異なる化学組
成から成り、かつ接している各マントルとコアは異なる
化学組成から成る。粒子は本発明の目的の上記コア/マ
ントル関係を有するために球状である必要はない。コア
はその周りにマントル層が存在する粒子の凝結体であり
うる。代表的には、粒子は多面体の形状である。それら
の粒子は樹枝状結晶及び/又は球晶を含んでいる。究極
の粒子は粒子の凝集体の一部でありうる。
本発明のこれらの利点は、微孔モレキュラーシーブが結
晶構造の全域に亘って細孔を有するということを認識す
ることによって評価することができる。触媒の表面積の
大部分はこれらの細孔で占められる。触媒の活性部位の
実質的に全てを提供するのが細孔表面積である。供給原
料が触媒の内部に入ると、この原料はそれ自体又は触媒
中で生じた反応生成物として入り組んだ又は曲がりくね
った路を進む。くねり拡散(tortuous diffusion)は、十
分な接触時間を与えれば、一次反応生成物の一部が触媒
の細孔表面の活性部位で反応され、それによって一般に
低分子量の生成物を生じることを指示する。最も活性な
触媒種によってもたらされる入り組んだ路の大きさを小
さくすることによって、くねり拡散に付随する問題が低
減される。その結果、触媒の最も活性な部位内での接触
時間の程度が十分に調節され、二次反応の発生を可能な
かぎり少なくするので、一次反応生成物に対する選択性
が高められる。
本発明の複合構造の特別な利点は、複合体の与えられた
相の層の深さが触媒としてのその相の性能特性を調節す
る機構を与えることにある。この相が余りにも高い酸度
のために極めて活性である場合、高い酸度の分解させる
特性(例えば、二次反応)をできるだけ抑えながら高度
の触媒活性を保持できる。高酸度の、従って活性の触媒
の分解させる特性は反応物質が触媒中で過ごす滞留時間
に依存される。(外郭層に比べて)反応物質に比較的不
活性な析出表面上に活性相の薄い層を析出させることに
よって、反応物質の触媒、特に外郭層との接触時間が、
触媒の分解させる特性を最少にする程度まで短縮され
る。一次反応生成物を分解して望ましくない副生成物を
生じる特性を有する有用な触媒は所望の触媒反応より遅
い速度でそうなり、さもなければ触媒が利益を余り与え
ないのが明らかである。活性触媒層の厚さを減少するこ
とによって、くねり拡散による接触時間も活性触媒中で
減少される。これによって、触媒の選択性が改善され、
所望の反応生成物を生成しかつ二次反応生成物の生成を
最少限にする。本発明の層状の複合体触媒は外郭層の活
性を所望の反応及び反応生成物に適応させるために外郭
層の深さ、従ってくねり拡散を調節することによってそ
のような利益をもたらす。
かくして、本発明に従って製造される複合体触媒の着想
要因は触媒によって影響されうる種々の反応も考慮する
ことである。反応が単に式 の転化反応である場合、外郭層の量及び大きさに関して
より選択性に関して余り重要性がみられない。しかしな
がら、反応が、式 (式中、二次反応k及びkが望ましくない副生物C
を生じる)の場合のように不可逆副生物(「C」)を生
じる場合、触媒内部の接触を主反応がkであり、かつ
二次反応が避けられないならば、反応k及びkをで
きるだけ生じないように外郭のより活性な層の深さに実
質的に限定するのが好ましい。このようにして、触媒の
効果は外郭層組成物が粒状組成物そのものである充実触
媒粒子におけるよりもこれらの層状触媒の場合に選択的
である。
本発明の複合体はその上に結晶を成長させるための支持
表面の存在下に反応性ゲル先駆体の結晶構造への水熱晶
出によって製造することができる。ゲル先駆体は製造さ
れる構造によって決まる。アルミノシリケートを基とす
る結晶骨組の場合、先駆体はそのようなアルミノシリケ
ートを製造するために使用される代表的なアルミネート
及びシリケート組成物である。実際、本発明の特徴は、
各相が特定の相の組成物を製造する技術における通常の
手順によって製造することができることである。本発明
の成果を享楽するために他の相の存在下に相を形成する
新しい方法を使用する必要は一般にない。
極めて高いpHを使用することを要求する、例えば、水
酸化ナトリウムのような苛性試薬によって生じるような
12以上のpH、典型的には13〜14のpH範囲で操
作するなゼオライト系モレキュラーシーブ法を用いて製
造される複合体の場合、その様な方法を外郭基体ではな
く析出基体の製造に使用することが必要である。その様
な方法を外郭層の形成に使用する場合、析出基体の分
解、従って複合体の根本的一体性の崩壊を生じうる。ゼ
オライト系モレキュラーシーブの外郭層を製造する場
合、この方法における幾分かの苛性試薬を少なくとも置
換するためにアルミニウム塩を用いて低いpHで操作す
るのが望ましい。
非ゼオライト系アルミニウム及び燐基モレキュラーシー
ブ類は必要に応じて別の骨組元素及び有機鋳型剤を含ん
でもよい反応性のアルミニウム及び燐含有ゲルを約50
℃〜約250℃、好ましくは約100℃〜約225℃の
温度で水熱晶出することによって代表的に合成される。
最適な結晶化温度は組成及び構造によって決まる。Al
PO及びSAPO物質は約125℃以下の温度では晶
出しない傾向にあるが、MeAPO類の数種は約100
℃で容易に晶出する。
QAPSO組成物類は一種以上の元素「Q」(任意)、
ケイ素(任意)、アルミニウム及び燐の活性供給源、並
びに好ましくは有機鋳型剤、即ち、周期率表のVA族の
元素の化合物であるのが好ましい構造指導剤(structur
e-directing agent)及び必要に応じてアルカリ又は他の
金属を含有する反応混合物から水熱晶出することによっ
て一般に合成される。この反応混合物を、好ましくはポ
リテトラフルオロエチレンのような不活性プラスチック
でライニングした密封圧力容器に入れ、好ましくは自然
圧下に、好ましくは約100℃〜約225℃、より好ま
しくは100℃〜200℃の有効温度で、特定のQAP
SO生成物が得られるまで、通常は数時間から数週間の
有効晶出時間加熱する。一般に、約2時間〜約30日の
有効晶出時間を使用し、代表的には、4時間〜約20日
を使用して特定のQAPSO生成物を得る。この生成物
を遠心分離又は過のような通常の方法によって回収す
る。
本発明で使用するQAPSO生成物を合成する際に、次
のようなモル比基準組成 aR:(QAlSi)O:bHO (式中、Rは有機鋳型剤を表し;aは0〜約6の値であ
り、0より大きく6までの範囲内の有効量であるのが好
ましい有機鋳型剤Rの量を表し;bは0〜約500、好
ましくは約2〜約300の値であり;QはSiO、AlO
及びPO 四面体酸化物単位と骨組酸化物単位QO
を形成することができる上記した少なくとも1種の
元素を表し;nは−3、−2、−1、0又は+1の値で
あり、及びw、x、y及びzは上記に定義した通りであ
る)で表される反応混合物を使用するのが好ましい。
上記表現の反応組成において、反応物質をw+x+y+
x=1のようにw、x、y及びzの合計に関して正規化
しているが、実施例においては、反応混合物をP
のモル数に対して正規化された酸化物モル比によって表
しうる。この後者の表現形式は各成分(鋳型剤及び水を
含む)のモル数を元素(類)Q、アルミニウム、燐及び
ケイ素の全モル数で割ることによって通常の計算に従っ
て前の表現形成に容易に変えられ、上記成分の全モル数
に基づいて正規化されたモル分率となる。
QAPSOモレキュラーシーブを生成する反応混合物を
調製する際に、有機鋳型剤を使用するのが好ましく、か
つ通常のゼオライト系アルミノシリケート類の合成に使
用するために従来提案されたものでありうるが、とにか
く、選択される鋳型剤は製造される特定のQAPSOを
製造するために当業界において教示された鋳型剤であ
る。一般に、これらの化合物は元素の周期率表VA族の
元素、特に窒素、燐、ヒ素及びアンチモン、好ましくは
窒素又は燐、より好ましくは窒素を含む。これらの化合
物は1〜8個の炭素原子を有する少なくとも1種のアル
キル基又はアリール基も含んでいる。鋳型剤として使用
するためにとくに好ましい化合物はアミン、第四級ホス
ホニウム化合物及び第四級アンモニウム化合物である。
後の二つは式R(式中、X窒素又は燐であり、R
は1〜8個の炭素原子を有するアルキル又はアリール基
である)によって一般に表される。
[(C1432)(OH)(式中、Xは少
なくとも2の値である)のような高分子第四級アンモニ
ウム塩も適宜使用される。モノ、ジ及びトリアミンを単
独で第四級アンモニウム化合物もしくは他の鋳型剤と組
合せて使用するのが有利である。2種又はそれ以上の鋳
型剤の混合物が特定のQAPSOを製造するのに必要又
は役立つはずである。大抵の場合、最初のゲルのpHは
加水分解可能な金属カチオンの形態の元素を骨組にうま
く組入れることを容易にしかつ偽水酸化物又は酸化物と
してそれらが沈着するのを防止する弱酸である。代表的
な鋳型剤にはテトラメチルアンモニウム、テトラエチル
アンモニウム、テトラプロピルアンモニウ、テトラブチ
ルアンモニウム及びテトラペンチルアンモニウムのよう
なアンモニウムイオン及びジ−n−プロピルアミン、ト
リプロピルアミン、トリエチルアミン、トリエタノール
アミン、ピペリジン、シクロヘキシルアミン、2−メチ
ルピリジン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N
−ジメチルエタノールアミン、コリン、N,N′−ジメ
チルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ(2,2,
2)オクタン、N−メチルピペリジン、3−メチルピペ
リジン、N−メチルシクロヘキシルアミン、3−メチル
ピリジン、4−メチルピリジン、キヌクリジン、N,
N′−ジメチル−1,1,4−ジアザビシクロ(2,
2,2)オクタン、ジ−n−ブチルアミン、ネオペンチ
ルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、イソプロピルアミ
ン、t−ブチルアミン、エチレンジアミン、ジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、ピロリジン、2
−イミダゾリドン等がある。どの鋳型剤もあらゆる種類
のQAPSOの形成を指導するとは限らない。即ち、単
一の鋳型剤は、反応条件を適切に操作して、幾つかのQ
APSO組成物の形成を指導することができ、かつ所定
のQAPSO組成物は幾つかの異なる鋳型剤を用いて製
造することができる。
上記した「アルミノシリケート系モレキュラーシーブ及
び周期率表」という名称の文献においてフラニゲン等は
次のことを指摘している。
「有機鋳型剤は重要な構造を指導する役割を果している
と思われる。鋳型剤は、結晶が成長するに従い、結晶構
造の空隙にトラップ、即ち、閉じ込められる。第一級、
第二級及び第三級アミン並びにアルカノールアミンを含
む85以上のアミン及び第四級アンモニウムが晶出用鋳
型剤として首尾よく使用された。鋳型剤の構造を特定す
る程度は23種の鋳型剤でのALPO−5の晶出から
唯一の鋳型剤でのAlPO−20の形成まで様々であ
る。表6の主な構造を形成する代表的な鋳型剤の概要
が、1つの鋳型剤が多くの構造を形成する(ジ−n−プ
ロピルアミンでの11、31、41及び46)ことを説
明している。ここで、構造の調節が温度、鋳型剤の濃
度、ゲル酸化物の組成及びpHのような他の合成変数に
よって行われる。鋳型剤の影響は立体的及び電子的の両
方であり、AlPO−5及び11に関して示された純
化学量論及び空間充填特性を代表的に示している。」 上記に説明した鋳型剤の役割はQAPSO系の製造に関
する鋳型剤の一般的な役割の特徴である。
ケイ素源はシリカゾル又はヒュームドシリカとしてのシ
リカ、反応性の固体非晶質沈降シリカ、シリカゲル、ケ
イ素のアルコキサイド、シリカ含有クレー、ケイ酸又は
アルカリ金属シリケート及びそれらの混合物でありう
る。
アルミノホスフェート類用に今までに判っている最も適
切な燐源は燐酸であるが、トリエチルホスフェートのよ
うな有機ホスフェートも申分がないことが判っており、
同様に米国特許4,310,440号のAlPO組成
のような結晶又は非晶質アルミノホスフェートを得る。
テトラブチルホスホニウムブロマイドのような有機燐化
合物は燐の反応性供給源として働くように思われない
が、これらの化合物は鋳型剤としての機能を果す。ナト
リウムメタホスフェートのような通常の燐塩は、少なく
とも一部、燐源として使用しうるが、好ましくない。
好ましいアルミニウムはアルミニウムイソプロポキシド
のようなアルミニウムアルコキシド又は疑似ベーマイト
のいずれかである。適切な燐源である結晶又は非晶質ア
ルミノホスフェートは勿論適切なアルミニウム源でもあ
る。ギブサイト、アルミニウム含有クレー、アルミン酸
ナトリウム及び三酸化アルミニウムのようなゼオライト
合成において使用される他のアルミニウム源も使用でき
るが、好ましくない。
元素(類)Qを元素の反応形態の現場形成を可能とす
る、即ち、元素Qの骨組酸化物単位を形成するために反
応的な形状で反応系に導入することができる。使用しう
る元素(類)Qの化合物には、(それらに限定するもの
ではないが)酸化物、水酸化物、アルコキシド、硝酸
塩、硫酸塩、ハロゲン化物、カルボン酸塩及びそれらの
混合物がある。使用しうる代表的な化合物には、特に、
ヒ素及びベリリウムのカルボン酸塩類、塩化コバルト6
水塩、α型ヨウ化第一コバルト、硫酸第一コバルト、酢
酸コバルト、臭化第一コバルト、塩化第一コバルト、硼
素アルコキシド類、酢酸クロム、ガリウムアルコキシド
類、酢酸亜鉛、臭化亜鉛、蟻酸亜鉛、ヨウ化亜鉛、硫酸
亜鉛7水塩、二酸化ゲルマニウム、酢酸鉄(II)、酢酸
リチウム、酢酸マグネシウム、臭化マグネシウム、塩化
マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硝酸マグネシウ
ム、硫酸マグネシウム、酢酸マンガン、臭化マンガン、
硫酸マンガン、四塩化チタン、カルボン酸チタニウム、
酢酸チタニウム、酢酸亜鉛等がある。
結晶析出の後、生成したQAPSOを単離し、水で有利
に洗浄し、かつ風乾するのがよい。合成したままのQA
PSOはその内部細孔系内に少なくとも1種の形態のそ
の形成に使用した鋳型剤を一般に含んでいる。有機含有
反応系から製造された合成したままのアルミノシリケー
ト系ゼオライト類の場合も一般にそうであるが、最も一
般に、有機鋳型剤から派生するこの有機基は電荷均衡カ
チオンとして少なくとも一部存在する。しかしながら、
ある種の又は全ての有機基は特定のQAPSO種中に吸
蔵された分子種であるかもしれない。原則として、鋳型
剤、従って吸蔵された有機種は大きすぎて、QAPSO
生成物の細孔系を自由に移動できないので、この有機種
を熱崩壊させるために200℃〜700℃の温度でQA
PSOを焼成することによって除去する必要がある。あ
る場合に、特に鋳型剤が小さい分子である場合、QAP
SO組成の細孔は鋳型剤の移動を可能とするほど十分に
大きく、従ってその完全な又は部分的な除去がゼオライ
トの場合に実施されるような通常の脱着方法によって達
成できる。本明細書で使用する「合成したまま」と言う
用語は、組成式 mR:(QAlSi)O におけるmの値が0.02より小さい値を有するように
水熱晶出過程の結果として結晶内細孔系を占める有機種
を合成後の処理によって減少させたQAPSO種の状態
を含まないことが理解される。式の他の記号は上記で定
義した通りである。アルコキシドを元素(類)Q、アル
ミニウム、燐及び/又はケイ素の供給源として使用する
それらの製造方において、アルコキシドの加水分解物で
あるので、対応するアルコールが反応混合物中に必然的
に存在する。NZMSに関する特許文献に再三再四報告
されたように、このアルコールは鋳型剤として合成過程
に関与しているかどうかは判っていない。しかしなが
ら、本出願の目的のために、このアルコールを、それが
合成したままのQAPSO種中に存在しているとして
も、鋳型剤の群からは独断的に排除する。
本発明のQAPSO組成物は、−1、+1、0及びn
(nは−3、−2、−1、0又は+1である)の正味電
荷をそれぞれ有するAlO 、PO 、SiO
びQO 骨組酸化物単位から構成されているので、カ
チオン交換性の問題は、AlO 四面体と電荷均衡カ
チオンとの間に理想的に化学量論的関係があるゼオライ
ト系モレキュラーシーブの場合におけるよりもかなり複
雑である。本組成物において、AlO 四面体はPO
四面体、アルカリ金属カチオン又は陽子のような単
純カチオン、反応混合物中に存在する元素Qのカチオン
又は鋳型剤から派生する有機カチオンと組合せることに
よって電気的に釣り合わせることができる。同様に、Q
酸化物はPO2四面体、アルカリ金属カチオン
のような単純カチオン、金属Qのカチオン、鋳型剤から
派生する有機カチオン又は外部供給源から導入された他
の2価又はそれ以上の多価金属カチオンと組合せること
によって電気的に釣り合わせることができる。
QAPSO組成物は、ゼオライト系アルミノシリケート
を従来は使用したイオン交換技術を用いて分析した場合
に、カチオン交換能を示し、かつ各種の格子構造に固有
である少なくとも約3オングストロームの直径の細孔径
を有している。合成したままのQAPSO組成物中に存
在する水を除去するための脱水は、少なくともある程度
まで有機種を除去することなく通常の方法で通常達成さ
れるが、有機種が存在しない場合、吸着及び脱着方法が
非常に容易にされる。QAPSO物質は様々な程度の水
熱及び熱安定性を有しており(ある物はこれ点に関して
非常に優れている)、かつモレキュラーシーブ吸着剤及
び炭化水素添加用触媒又は触媒支持体として作用する。
本発明の複合体を製造するために使用されるゼオライト
構造はQAPSO含有相と接触することなく、又はゼオ
ライトゲルのpHについて注意が成されるAPSO含有
相の存在下に形成しうる。これらの構造は塩基性条件下
にアルミネート及びシリケートを水熱晶出することによ
って生じうる。反応物質の水性ゲルを約50℃〜約20
0℃、好ましくは約100℃〜175℃の範囲の温度で
加熱する。最適晶出温度は組成及び構造によって決ま
る。ゼオライトを製造するための方法の良い特徴付けが
「ゼオライト系モレキュラーシーブ」、発行ジョン・ウ
イリー・アンド・サンズ社、ニューヨーク、(1974
年)のブレック(Breck)による第4章及び同書ラボ(Rab
o)のマギー(Magee)及びブラゼグ(Blazek)による第11
章に見出だすことができる。
本発明の複合体は他の1種以上の相の存在下に1つの相
を水熱晶出することによって都合よく形成される。概し
て、複合体の各相はその成分を水熱晶出することによっ
て水性ゲルから誘導される。複合体は、複合体の他の相
を構成する析出基体の存在下に先駆体を水熱晶出して目
的の相を形成することによって得られる。本発明を実施
する際に、析出基体は完全に形成された(例えば、完全
に結晶化された)組成物である必要はない。従って、水
熱晶出法によってモレキュラーシーブ構造の形成を開始
でき、結晶構造が完全に形成される前に、それを外郭層
の製造に使用するための先駆体に添加して先駆体の析出
基体として利用する。そのような場合、この析出基体を
「生」の状態に在ると言う。その上に外郭層を析出した
後の析出基体から1種以上のカチオンを除去する場合が
ある。そのようなカチオンの除去は、析出が完了し、複
合構造が形成された後に行うことができる。
両相を生じる単一のゲルを用いて1つの相を他の相の晶
出の前に晶出する差異晶出法は析出基体を形成する他の
方法である。その様な方法は、両相がNZMSであり、
かつそれらの相がMeAPO、MeAPSO、ELAP
O又はELAPSO組成を生じるMe又はEL元素が存
在するかしないかによって主として異なる場合に、効果
がある。
本発明に使用する複合体は複合体の製造中又は最終複合
体中の1つの相の骨組組成と他の組成との間の明確な境
界の存在に左右されない。上記に指摘したように、相の
界面で転移がよく起こるので、その界面は目的の2相系
の名目上の第三の骨組又は目的の3相系の第四もしくは
第五の骨組相を構成していると見られる。実際に、相間
に存在する勾配組成変化として1つの相の骨組組成から
他の組成に転移が見られる。けれども、その勾配は、残
りの相がそれぞれ組成的により均質である界面の周りに
おいて主として区別できると考えられる。本発明の複合
体の組成における異質性は、各相の組成における相違に
よって総体的な意味で及び界面における骨組組成に関し
てある相の他の相に対する関係において拡大する。
複合体を合成するための水熱晶出条件は水熱晶出を行う
相として予定した特定のモレキュラーシーブ組成物に関
して上記で引用したものである。予め生成されたゼオラ
イト系モレキュラーシーブを非ゼオライト系のアルミニ
ウム及び燐基モレキュラーシーブを析出させるための析
出基体として使用する場合、ゼオライト系モレキュラー
シーブの存在下に反応性のアルミニウム及び燐含有ゲル
を水熱晶出する方法を勿論使用すべきである。このこと
は、この合成がその水熱晶出合成で目的とするモレキュ
ラーシーブの組成に全く類似した相を生じることを意味
しない。生成された組成物は、上記に示したように、界
面において生じる事によって微妙に異なるが、そのよう
なモレキュラーシーブの組成を決定する従来の方法によ
って容認されるには十分類似していると思われる。析出
基体として作用する、複数相の1つは完全に形成された
結晶構造であるのが好ましい。組成物を他の相を生じる
ために使用される成分と接触させる前に、鋳型剤を実質
的に除去してもしなくてもよい。析出基体は次に形成さ
れる相(外郭層)の支持体であり、エピタキシャル成長
用の基体となる。一度1つの相を他の結晶相の存在下に
晶出させると、その複合体をさらに他の固体相を形成す
るための支持体として使用することができる。この手順
を所望の回数、即ち、異なる組成であるが同じ結晶骨組
を有する十分なモレキュラーシーブが存在するように繰
り返して、実質的に単一の結晶構造の複合体を得ること
ができる。この技術によって、本発明の複合体の場合
に、層が互いに化学結合している以外は、玉葱の皮の形
態の異なるモレキュラーシーブの繰返し層を有する複合
体を製造できる。別個のモレキュラーシーブ組成の材料
をブレンドし、かつ本発明に包含される混合相を形成す
るために水熱差異晶出を行いたい場合もある。代表的な
例において、複合体が、モレキュラーシーブ混合物を他
の適当な結晶構造を有する既に形成された又は部分的に
形成された結晶モレキュラーシーブと接触して水熱晶出
させることによって形成される。
複合体が析出基体の表面で結晶をエピタキシャル成長さ
せることによって形成されると思われる。[ある場合に
は、この成長が析出基体によって促進されるという例も
ある。それは「播種」効果と言われる。しかしながら、
それはユニークで思いも掛けない特性を有する複合体を
製造する際の析出基体の役割に比べて余り重要な問題で
はない。]この方法における成長が、結晶モレキュラー
シーブの層がそろ上に析出され、かつ水熱晶出の過程に
おいて支持体表面の結晶骨組にエピタキシャル的にグラ
フトする支持基体表面を生じる。このようにして、他の
モレキュラーシーブ(類)の層又はフィルム又はマント
ルによって包囲されたコアを得ることができる。複合体
の深さに沿って異なる交換特性を有する膜をコアの上及
び前もって析出させた各層上に析出させたこれらの多層
フィルムから製造することができる。それらの性能にお
いて多面性を有する複合体を、各層が異なる吸着及び触
媒特性を有する層から構成することができる。
他の既に形成された相の存在下に相を水熱晶出する間
に、その結晶化のあるものは複合体を形成しない粒子を
生じる、即ち、結晶化が既に形成された相の表面で起き
ないこともある。その種の独自の結晶化はたとえ起こっ
たとしても僅かであることが今日までの経験が示してい
る。通常の場合、約50重量%以下の水熱晶出生成物が
そのような複合体を形成しない粒子を含んでいる。より
好ましくは約25重量%以下、最も好ましくは約5重量
%以下、さらに最も望ましくは(通常は)約0重量%の
水熱晶出生成物がそのような複合体を形成しない粒子を
含んでいる。
以下に指摘するように、複合体の形状は個々の微粒子で
あるが、オリゴマー化触媒として使用する場合、複合体
の使用形態によって、その相対的な形状が決まる。オリ
ゴマー化触媒の状況において、複合体は形成されたまま
の状態で使用することができ、またそれらをバインダー
を使用しない方法か又は他の成分を使用する方法のいず
れかによって一緒にして、使用するのにより望ましい構
造にすることができる。これらの粒子は、噴霧乾燥、マ
トリックスバインダーによる粒子の結合等によってのよ
うな当業界でよく知られた種々の技術によって他の形状
に成形することができる。触媒を反応器の形状又は反応
形態に合せて適切に成形するように製造する。しかしな
がら、ある種の特別な効果は本発明の複合体構造で得る
ことができる。例えば、複合体をマトリックス結合媒体
と一緒にする前に析出基体表面に外郭層を析出するより
はむしろ、析出基体を用途に従って噴霧乾燥又はマトリ
ックス結合媒体と一緒にすることによってまず成形し
(即ち、ペレット、押出物などに)、次に析出基体又は
表面を含む成形体を外郭層を形成する先駆体混合物中で
水熱晶出処理する。このようにして、外郭層が成形体の
むきだしのままの析出表面に析出される。この方法は複
合体/マトリックス成形物に必要な外郭層の量を最少に
する。好ましい実施態様において、複合体は複合体を含
む成形体の形成に先立って形成される。
先に指摘したように、複合体から形成される完成触媒又
は吸着剤粒子の形状はその使用形態によって決定され
る。形成された粒子としてそれ自体を使用することがで
き、また形成された粒子を互いに直接又は結合媒体によ
って間接的に結合して、目的とする触媒の用途を満足す
るより大きな形状の触媒を製造することができる。最も
よくある例において、複合体粒子は噴霧乾燥、ペレット
化、押出し、等によってのような種々の技術によって一
緒に結合される。代表的には、バインダーを使用して、
複合体粒子を触媒技術の通常の方法によって所定のペレ
ット、噴霧乾燥粒子又は押出物に望み通りに成形する。
例えば、複合体粒子をマトリックス材、代表的には触媒
方法の反応物質に不活性なものとブレンドし、それから
所望の形状にペレット化又は押出しする。本発明の複合
体の形状は本発明に重要ではないが、特定の用途に関し
ては重要でありうる。
本発明の複合体から製造されるオリゴマー化触媒は、代
表的には複合体と非晶質無機酸化物触媒、例えば、非晶
質アルミノシリケート及びゼオライトのような触媒活性
シリカ−アルミナ、クレー、シリカ、アルミナ、シリカ
−ジルコニア、シリカ−マグネシア、アルミナ−ボリ
ア、アルミナ−チタニア等及びそれらの混合物を含む触
媒を製造する際に従来使用された無機酸化物マトリック
ス材のいずれかでありうる無機酸化物マトリックス材と
の物理的ブレンドである。複合体を通常はマトリックス
材と混合し、次いで適当な触媒形状に成形する。
無機酸化物マトリックス材、例えば、アルミナ、シリ
カ、クレー等は触媒の全重量に基づいて約5〜約99重
量%、好ましくは約5〜約95、より好ましくは約10
〜約85重量%の範囲の量で最終触媒中に存在しうる。
この無機酸化物マトリックス材はゾル、ヒドロゲル又は
ゲル状であってよく、代表的には、それらの数種及び組
成物が市販されている通常のシリカ−アルミナ触媒にお
いて使用されるようなアルミナ、シリカ、クレー及び/
又はシリカ−アルミナである。マトリックス材はそれ自
体触媒効果を与えることができ、また本質的に不活性で
ありうる。ある場合に、最終触媒を噴霧乾燥し、またバ
インダーを必要とすることなく成形することができる
が、ある場合には、マトリックスが「バインダー」とし
て作用しうる。これらのマトリックス材はシリカとアル
ミナとの同時ゲル又は予め形成、熟成したヒドロゲル上
に沈着させたアルミナとして製造することができる。シ
リカは、例えば、約3〜約40重量%、好ましくは約1
0〜約35重量%の量で存在するそのようなゲル中に存
在する固形分の成分として存在しうる。シリカは約75
重量%のシリカと約25重量%のアルミナとから成る又
は約87重量%のシリカと約13重量%のアルミナとか
ら成る同時ゲルの形態で使用することもできる。
アルミナ材は種々のアルミナ、例えば、疑似ベーマイト
の離散粒子から成りうる。このアルミナ材はブルナウア
ー−エメット−テーラーの方法(BET)によって測定
して、約20m2/gより大きい、好ましくは145m2
gより大きい、例えば、約145〜約300m2/gの合
計表面積を有する離散粒子の形状でありうる。アルミナ
材の細孔容積は代表的には0.35cc/gより大きい。
アルミナ粒子の平均粒径は一般に10ミクロンより小さ
く、好ましくは3ミクロンより小さい。上述したよう
に、アルミナはマトリックス材として単独で使用するこ
とができ、またシリカのような他のマトリックス材と組
合せてもよい。アルミナ材は以下なるアルミナであって
もよく、かつ前もって形成して、その表面積及び細孔構
造が安定されるような物理的形態にしておくのが好まし
い。このことは、アルミナをかなりの量の残存可溶性塩
を含有する精製していない無機ゲルに加えた場合、これ
らの塩が測定できる程度に表面及び細孔特性を変化させ
ないし、変化を受ける先に形成された多孔質アルミナに
対する化学的攻撃を助成しないことを意味する。例え
ば、アルミナは、適切な化学反応によって生成し、スラ
リーを熟成し、過し、乾燥し、残存塩がないように洗
浄し、次いで加熱して揮発分を約15重量%未満に減少
させたアルミナでありうる。さらに、アルミナヒドロゾ
ルもしくはヒドロゲル又は含水アルミナスラリーを触媒
の製造に使用しうる。
複合体粒子及び無機マトリックスの混合物を噴霧乾燥、
ペレット化、押出し及び他の適切な慣用手段を含む標準
の触媒製造技術によって成形して触媒としての最終形状
にすることができる。代表的には、そのような触媒は、
触媒製造技術の当業によく知られている噴霧乾燥によっ
て製造される。
本発明の複合体から触媒を製造する方法は、例えば、次
の通りである。ケイ酸ナトリウムを硫酸アルミニウム溶
液と反応させて、シリカ/アルミナヒドロゲルスラリー
を生成し、次にそのスラリーを所望の細孔特性とするた
めに熟成し、かなりの量の無用かつ望ましくないナトリ
ウム及び硫酸イオンを除去するために過し、次いで水
で再スラリー化する。アルミナを、アルミン酸ナトリウ
ム及び硫酸アルミニウムの溶液を適切な条件下に反応さ
せ、所望の細孔特性のアルミナを得るようにスラリーを
熟成し、水での再スラリー化物を過乾燥して、ナトリ
ウム及び硫酸イオンを除去し、次いで乾燥して揮発分含
有量を15重量%未満に減少することによって製造しう
る。次に、アルミナを水でスラリー化し、かつ精製しな
いないシリカ−アルミナヒドロゲルのスラリーと適量ず
つブレンドしうる。次に、複合体モレキュラーシーブを
このブレンドに加えることができる。十分な量の各成分
を使用して所望の最終組成とする。次に、得られた混合
物を過して、そこから残存している無用の可溶性塩の
一部を除去する。過した混合物を次に乾燥して、乾燥
固体を得る。引き続き、乾燥固体を水で再スラリー化
し、望ましくない可溶性塩が実質的になくなるまで洗浄
する。次に、触媒を残存水分量が約15重量%未満にな
るまで乾燥する。代表的には、触媒を焼成後に回収す
る。
最終触媒中の複合体及び無機酸化物マトリックス材に加
えて種々の他のゼオライト類、クレー、一酸化炭素酸化
促進剤などを含む他の材料を使用することも本発明の範
囲に入る。
本発明で使用することができる代表的なマトリックス系
はそれらの参照として本明細書に組入れた1973年5
月2日に発行された英国特許明細書第1,214,55
3号並びに米国特許第3,446,727号及び第4,
086,186号に開示されている。
本発明をより詳細に説明するために、その実施態様につ
いて具体的に言及する。それらは本発明の範囲を限定す
るために行うものではない。
実施例において、不活性プラスチック材料でライニング
されたステンレス鋼製反応容器を使用して、反応混合物
の汚染を避けている。一般に、複合体を晶出する最終反
応混合物を、析出基体を加える前に全ての試薬混合物を
生成し、次いで析出基体を加えることによって製造す
る。逆に、析出基体を反応器にまず加え、次に外郭層を
生じるヒドロゲルを生成する試薬を加えてもよい。その
後、水熱晶出を行う。ある相の試薬が、他の相の試薬に
よって生じるものとは異なる水熱晶出速度となる条件が
ある。その状況においては、試薬を同時に混合すること
ができ、かつこの速度の相違が結晶成長用の析出基体を
提供する。そのことを本明細書においては「差異晶出」
と言う。ある例において、混合試薬は中間混合物中でそ
れらの独自性を保持し、他の例においては、試薬の一部
又は全てが化学反応に巻き込まれ、新しい試薬を生じ
る。「混合物」という用語は両方の例において適用され
る。さらに、別に指摘しない限り、各中間混合物並びに
最終反応混合物を実質的に均一になるまで攪拌した。
次の表Fは本発明に適した好ましい複合体触媒を製造す
るために組合せることができる異なる相の組合せを示し
ている。
本発明によって包含される広範な種類の複合体の例とし
て、次の表Gは外郭層としての1つのモレキュラーシー
ブを水熱晶出法によって他のモレキュラーシーブからな
る析出基体上に析出する本明細書で述べた技術を用いる
2相複合体を構成的に換算した形で説明している。
表Gの複合体は指摘したモレキュラーシーブ析出基体及
び外郭層を使用している。各析出基体を参照従来技術に
開示された方法を用いて予め形成する。外郭層を参照従
来技術に従って修正される次の一般手順によって製造す
る。一般手順は次の通りである。
参照従来技術に引用された表示量の鋳型剤を第一の容器
中で溶解することによってゲルを製造する。次に、参照
従来技術に従って、使用するならば、シリカ源の表示量
をこれに添加し、使用しないならば、アルミニウム及び
燐源を添加する。シリカを使用する場合、第二の容器中
で、参照従来技術によって引用された表示量の[疑似ベ
ーマイト相(Al:74.2重量%、水:25.8
重量%)のような]水和酸化アルミニウム、表示量の燐
酸(85%)のような燐源、表示量の金属塩及び特定量
の水を十分に混合する。次の工程において、第一の容器
中の混合物を第二の容器中のアルミナ、燐酸及び(使用
するならば)金属塩のスラリーに加え、この結合物をさ
らにある時間混合して、析出基体を処理するために使用
されるゲルを形成する。1つの容器だけを使用する場合
は、内容物をゲルの硬さになるまで適当に混合する。
複合体を製造するに際し、ゲル及び析出基体の十分な混
合物をポリテトラフルオロエチレンでライニングされた
250ccのステンレス鋼製反応器に入れ、約5〜24時
間200℃で(攪拌操作することなく)静置温浸する。
温浸した複合体生成物を冷却し、存在する上澄液をデカ
ントする。固体生成物を水で数回洗浄し、最後に風乾す
る。
表Gに引用した重量比は外郭層に対する析出基体の重量
比である。
実施例 本発明の特徴を詳細に説明してきたが、本発明をさらに
明確に説明するために実施例を挙げる。
実施例1 a)17.7gのジ−n−プロピルアミン(DPA)及
び18.4gのジエタノールアミン(DEA)を水13
3.2g中85重量%オルト燐酸(HPO)40.
4gの溶液にゆっくり加えた。この液を混和するまで攪
拌し、周囲温度まで冷却した。この溶液に、4.8gの
「HiSil」(沈降シリカ、SiO:88重量%、
水:12重量%)を混合し、次いで25.9gの水和ア
ルミナ(疑似ベーマイト相、Al:70重量%、
水:30重量%)を添加した。得られた混合物を均一に
なるまで混合した。その混合物の酸化物モル比で表した
元素組成は次の通りであった: 1.0DPE:1.0DEA:0.4SiO:Al
:P:50HO。
b)0.18DPE:Al:P:0.8H
Oの元素組成を有する合成したままのAlPO−1
1、48.4gを乳鉢及び乳棒でゆっくり粉砕してか
ら、100gの水でスラリーとした。このAlPO
11スラリーをa)の混合物に素早く加えた。さらに用
意しておいた23gの水を使用してAlPO−11の
全てを完全に移して、最終混合物を得た。この最終混合
物の酸化物モル比で表した元素組成は次の通りであっ
た: 0.6DPE:0.5DEA:0.2SiO:Al
:P:45HO。
この最終混合物を攪拌できるように装備されたステンレ
ス鋼製の圧力容器に充填し、2時間に亘って175℃に
加熱した。反応混合物を175℃で24時間保持した
後、冷却した。生成物を24時間沈降させ、上澄母液を
デカントーした。固体を新たに用意した水に再度懸濁さ
せ、1時間沈降させた。濁った上澄液をデカントし、遠
心分離によって回収した。沈降した固体を過によって
回収した。
c)回収した生成物の重量は 上澄液から得た固体 57.4g 沈殿した固体 20.3g であった。48.4gの出発AlPO−11に加えて
さらに29.9gの物質が回収された。このことは、S
APO−11外郭層が複合構造体の約38重量%である
ことを示している。これら2種の生成物のX線分析は、
沈殿した固体が純粋な11構造型(AlPO4−11上
に複合したSAPO−11)であり、上澄液から回収し
た固体は微量の−41構造型を含んでいるが主に11構
造型(AlPO4−11上に複合したSAPO−11)
であることを示した。
d)沈殿固体の試料を500℃で16時間空気中で焼成
してから、上記したようにn−ブタン分解活性について
試験した。この試料は0.2のkを示した。
e)沈殿固体試料は次の元素分析値(重量%で示す)を
示した。
表 H Al2O3 37.2 P2O5 46.5 SiO2 1.9 炭素 5.3 窒素 1.0 強熱減量 13.8 f)沈殿固体試料を600℃で3時間空気中で焼成し
た。350℃で真空活性化した後、吸着容量を標準のマ
ックベイン−ベーカー重量法吸着装置によって測定し
た。次の結果を得た。
g)最初の反応混合物に添加した合成したままのAlP
−11及び沈殿固体のSAPO−11/AlPO
−11複合体に関して粒径分析を行った。AlPO
11の中央粒径は3.5ミクロンであり、SAPO−1
1/AlPO−11複合体の中央粒径は4.8ミクロ
ンであった。
実施例2 本実施例は析出基体としてのAlPO−11粒子上に
析出され、それらを包囲するSAPO−11外郭層から
なる複合体を製造する方法を示す。101.2gの85
重量%オルト燐酸と79.5gの蒸溜水とを配合し、そ
れに69.8gの水和酸化アルミニウム(疑似ベーマイ
ト相、Al:74.4重量%、水:25.6重量
%)を高速度で攪拌しながら添加して、均一なゲルを形
成することによって、アルミノホスフェート先駆反応混
合物を調整した。このゲルに、25重量%テトラ−n−
ブチルアンモニウムヒドロキサイド(TBAOH)メタ
ノール溶液500gに19.4gのフュームドシリカ
(SiO2:92.8重量%、水:7.2重量%)を含
む混合物を添加した。得られたシリコアルミノホスフェ
ートゲル配合物を十分に攪拌し、かつ攪拌しながら10
1.2gのジ−n−プロピルアミンを添加した。この反
応混合物の酸化物モル比は 2.0Pr2NH:0.5(TAB)2O:Al2O3:P2O5:0.6SiO2:16.75H2O:2
4.3CH3OHであった。
全ゲル重量は約690gであ、pHは9.4であった。
このゲルを各137gずつ5等分した。5つに分けたそ
れぞれ15gずつの焼成していないAlPO−11モ
レキュラーシーブ(固形分:85%、水分:15%)を
各137gに分けたSAPO−11ゲルに加えた。次
に、各分を攪拌して均一にし、250ccのポリテトラフ
ルオロエチレンでライニングされたパイプ形ボンベに移
した。各分のこの新規の析出基体を含む反応混合物ゲル
のpH(9.5)は余り変化しなかった。これらのボン
ベを既に200℃で平衡させたオーブン中に入れ、6時
間温浸を重複させてそれぞれ2、4、6及び24時間温
浸した。このようにして5つのボンベを各温浸期間で対
処した。所望の温浸時間の後、各ボンベをオーブンから
取り出し、室温に冷却した。各ボンベ中の反応混合物を
遠心分離に掛けて固体を取り出し、この固体を蒸溜水に
分散させ、かつ遠心分離に掛けて未反応の物質を除去し
た。この洗浄工程を繰り返し、洗浄した固体を回収し、
100℃で乾燥させた。
添加したAlPO4−11及び生成された複合体を分析
したところ、固体基準で次の成分を含んでいた。
温浸時間が2時間から24時間へと長くなるに連れて析
出基体に比べてSiO含有量が増大することに注意さ
れたい。これはシリカを含有しないAlPO−11析
出基体相上に析出したSAPO−11外郭層の量に相当
する。
全ての生成物をX線粉末回析分析に掛けたところ、Al
PO−11及びSAPO−11特有の回析パターンを
有することが判った。
実施例3 本実施例は、エチレンのオリゴマー化における4時間温
浸した上記実施例1の手順に従って製造したSAPO−
11/AlPO−11複合体の触媒効率を説明する。
エチレンのより重質のオレフィン類へのオリゴマー化を
次の手順に従って微小反応器中で行った。
実施例1の手順に従って製造した「4時間温浸」SAP
O−11/AlPO−11の一部を500℃以上、合
成中に配合された実質的に全ての鋳型剤を除去するに十
分な温度で2時間以上空気中で焼成した。この活性化し
た粉末状の複合体1gを3gの石英チップと混合し、順
次砂浴熱源中に置かれる管状反応器に充填した。反応器
の入口を制御した圧力及び流量で原料流を配送すること
ができる原料配送系に接続した。反応器の出口を反応器
から排出するガスの量を測定する乾式テストメーター及
び重要な全ての生成物(C〜Cパラフィン及びオレ
フィン全て)を分析することができるオンラインガスク
ロマトグラフを含む生成物回収系に接続した。反応器を
窒素でパージし350psiの反応圧力に加圧し、かつ4
27℃(800゜F)の反応温度付近に加熱した。反応
温度に到達したら、窒素のパージを止め、窒素中14重
量%のエチレンからなる原料を反応圧力及び反応温度を
保持しながら198cc/分の流量で触媒上に通した。反
応器からの流出物を分析し、その結果をオリゴマー化生
成物に転化したエチレンの%を計算するために使用し
た。比較のために、米国特許第4,440,871号に
従って製造したSAPO−11の試料を同等の条件下に
試験した。両試験の結果を次に列挙する。
表 K 触媒 SAPO-11 SAPO-11/AlPO4-11 オリゴマー化率(%) 18.3 34.1 これらの結果は、本複合体がSAPO−11より非常に
有効なオリゴマー化触媒であることを示している。
実施例4 本実施例は、AlPO−11をSAPO−11上に析
出させた複合体の製造法を説明する。6.87gの水和
酸化アルミニウム(疑似ベーマイト相、Al:7
4.4重量%、水:25重量%)を11.53gの85
重量%オルト燐酸(HPO)の希釈溶液及び3.0
gの蒸溜水と配合することによって反応混合物を調整し
た。これに5.06gのジ−n−イソプロピルアミンを
加え、溶液を十分に混合した。40ccの蒸溜水中でスラ
リー化された既に合成されたSAPO−11(米国特許
第4,310,440号参照)約22gを得られたAl
PO−11ゲルに加え、この配合物を高速攪拌機を用
いて15分間混合した。SAPO−11を含有するAl
PO−11ゲルをポリテトラフルオロエチレンでライ
ニングされた250ccパイプ形ボンベに入れた。この反
応混合物を200℃に保持されたオーブン中にボンベを
入れることによって200℃で24時間温浸した。使用
されたゲルからのPLPO−11の歩留りはSAPO
−11を使用すること無く製造したAlPO−11の
先の製造に基づいて約4.4gであると予想される。温
浸後、ボンベをオーブンから取り出し、室温に冷却し
た。反応混合物を高速で遠心分離し、固体を回収した。
回収した固体を蒸溜水中に再度懸濁させ、もう一度遠心
分離し、未反応物質を除去した。この洗浄手順をもう一
度繰り返し、固体を回収し、かつ100℃で乾燥させ
た。
本製造で用いたSAPO−11析出基体を分析したとこ
ろ、無機酸化物固体基準で38.8%のAl
8.1%のSiO及び51.5%のPを含んで
いた。得られたAlPO−11/SAPO−11複合
体生成物を分析したところ同様の固体基準で41.9%
のAl、3.7%のSiO及び53.2%のP
を含んでいた。この生成物はSAPO−11及び
AlPOに特有のX線粉末回折パターンを有してお
り、出発SAPO−11析出基体に比べて129%の結
晶体から成っていた。
実施例5 本実施例はSAPO−31/AlPO−31複合体の
製造法を説明する。
(a)水75.7g中の85%オルト燐酸34.8gを
21.7gの水和酸化アルミニウム(疑似ベーマイト
相、Al:70.6重量%、水:29.4重量
%)に加えることによって最初の混合物を調整した。こ
の最初の混合物に、18.1gの水性シリカゾル(Si
O2:30.1重量%)を加え、次いで22.8gのn
−エチルブチルアミン(ETBUTN)を添加した。こ
の反応混合物は酸化物モル比で次の組成を有していた。
1.5ETBUTN:1.0Al2O3:1.0P2O5:0.6SiO2:40H2O この反応混合物を3等分した。これらの1部を14:1
の反応混合物対AlPO−31の重量比に相当する
4.0gの予め生成しておいたAlPO−31と配合
した。この反応混合物をポリテトラフルオロエチレンで
ライニングされた密封ステンレス製圧力容器に入れ、2
00℃で6時間オーブン中で加熱した。固体を遠心分離
によって回収し、蒸溜水で洗浄し、100℃で乾燥させ
た。この反応によって4.0:14.0のAlPO
31対全生成物重量比を示す14.0gの生成物を得
た。固体を化学分析に掛けたところ、その化学組成がA
:36.6重量%、P:45.2重量
%、SiO:6.8重量%、C:4.5重量%、N:
0.9重量%及びLOI:11.5重量%であることが
わかった。
次に、分析試料のX線粉末回折パターンデータを挙げ
る。
(b)上記(a)における固体の一部を600℃で1時
間焼成し、標準マックベイン−ベーカー重量法吸着装置
を用いる吸着容量の検討に使用した。360℃で一晩活
性化した後、次のデータを得た。
焼成した生成物の細孔径は6.2Aの動力学的径を有す
るネオペンタンを吸着することによって示されるように
6.2Aより大きい。吸着性の検討に使用したSAPO
−31/AlPO−31複合体をX線分析したとこ
ろ、X線回折パターンが吸着質類と接触した結果として
本質的に変化しないことが確立された。
(c)上記(b)で得た焼成物質の一部を炭化水素のク
ラッキング用触媒としての有用性を示すための試験に使
用した。その1.64gを500℃及び約50cm3/分
(標準温圧)の流量で50分間ヘリウム気流中2モル%
のn−ブタンと反応させた。ブタン消費に対する疑似一
次反応速度定数(k)は0.8であった。
実施例6 本実施例はSAPO−31/AlPO−31複合体の
製造法を説明する。
(a)水100.8g中の85%オルト燐酸46.8g
を28.9gの水和酸化アルミニウム(疑似ベーマイト
相、Al:70.6重量%、水:29.4重量
%)に加えることによって最初の混合物を調整した。こ
の最初の混合物に、24.9gの水性シリカゾル(Lu
doxTM−LS、SiO2:30.1重量%)を加
え、次いで30.1gのn−エチルブチルアミン(ET
BUTN)を添加した。この反応混合物はモル酸化物比
で次の組成を有していた。
1.5ETBUTN:1.0Al2O3:1.0P2O5:0.6SiO2:4OH2O この反応混合物の一部40.0gを6.45:1の反応
混合物対AlPO−31の重量比に相当する6.2g
のAlPO−31と混合した。
この反応混合物をポリテトラフルオロエチレンでライニ
ングされた密封ステンレス製圧力容器に入れ、200℃
で3時間オーブン中で加熱した。固体を遠心分離によっ
て回収し、水で洗浄し、100℃で乾燥させた。この反
応によって6.2:12.9の析出基体対全生成物比を
示す12.9gの生成物を得た。固体を化学分析に掛け
たところ、その化学組成がAl:37.2重量
%、P:47.0重量%、SiO:4.5重量
%、C:4.0重量%、N:0.8重量%及びLOI:
10.7重量%であることがわかった。
分析試料のX線粉末回折パターンデータは次の通りであ
る。
(b)上記(a)における固体の一部を600℃で1時
間焼成し、標準マックベイン−ベーカー重量法吸着装置
を用いる吸着容量の検討に使用した。350℃で一晩活
性化した後、次のデータを得た。
焼成した生成物の細孔径は6.2Aの動力学的径を有す
るネオペンタンを吸着することによって示されるように
6.2Aより大きい。吸着性の検討に使用したSAPO
−31/AlPO−31複合体をX線分析したとこ
ろ、X線回折パターンが吸着質類と接触した結果として
本質的に変化しないことが確立された。
(c)上記(b)で得た焼成物質の一部を炭化水素のク
ラッキング用触媒としての有用性を示すための試験に使
用した。その2.89gを500℃及び約50cm5/分
(標準温圧)の流量で50分間ヘリウム気流中2モル%
のn−ブタンと反応させた。ブタン消費に対する疑似一
次反応速度定数(k)は0.3であった。
実施例7 次の表は、1−ヘキセン全転化、二重結合(D.B.)
異性化、骨格異性化、クラッキング、オリゴマー化及び
他の転化モル%に関し、実施例94のSAPO−11/
AlPO複合体触媒(「COMP」)で示す)のSA
PO−11とAlPO−11との物理的混合物、SA
PO−11自体及び上述したと同等のZSM−5との
[表示した650゜F(343℃)及び900゜F(43
2℃)、40psi及び8cm3/分の流量での]1−ヘキセ
ンの転化に就いて比較したものである。
上記表は、本発明の複合体触媒がSAPO−11自体及
び各相に対応するNZMS−11の混合物より高級体へ
の全転化、骨格異性化、クラッキング及びオリゴマー化
において優れていることを示している。
実施例8 本実施例は別の結晶化によるCoAPSO−47析出基
体へのSAPO−47外郭層の形成法を説明する。
(a)12.5gの酢酸コバルト4水和物[Co(CH
CO・4HO]を128.5gの水に容解
し、それに112.8gのアルミニウムイソプロポキシ
ド[Al(OC]を添加することによって最
初の反応混合物を調製した。得られた混合物に、36.
1gの水性シリカゾル(「LudoxTMLS」、Si
O2:30.1重量%)を添加し、次いで69.3gの
85%オルト燐酸(HPO)、128.7gの水及
び71.2gのジエチルエタノールアミン[(CH
NCHCHOH]を予め混合した溶液を加
えた。得られた混合物は酸化物モル比で 2.0Et2NEtOH:0.167CoO:0.917Al2O3:1.0P2O5: 0.6SiO2:0.33CH3COOH:5.5iPrOH:55H2O の組成を有していた。この反応混合物を0.6ステン
レス鋼製圧力反応容器に入れ、攪拌しながら1時間に亘
って室温から150℃に加熱した。この反応混合物を1
50℃、自然圧力下に攪拌しながら121時間温浸し
た。固体を遠心分離によって回収し、水洗し、過し、
室温で風乾した。この固体の一部をX線及び化学分析に
掛けた。X線粉末回折パターンは次の通りである。
(b)バルク(bulk)分析によって、その化学組成がAl
:26.4重量%、P:38.6重量%、
CoO:5.0重量%、SiO:5.5重量%、C:
10.6重量%、N:2.1重量%及びLOI:23.
2重量%であることがわかった。試料の一部をEDAX
(X線エネルギー分散型分析)並びに検鏡用に薄く切断
した切片を用いて通常のSEM(走査電子顕微鏡)観察
によって検査した。47構造型の結晶形態学的特徴を有
する純粋な結晶に対するEDAX研究によって、相対ピ
ーク高さに基づいて次の分析値を得た。
分析した結晶のうち最も小さな結晶を除く全てがCoに
富む中心とSiに富む外周とを示している。
(c)試料の一部の粒径を沈降天秤によって調べた。2
つの試料を同じゲル組成であるが反応時間だけを違えて
調製した。沈降天秤による測定結果は、結晶化時間を長
くした場合に平均粒径が顕著に増大したことを示した。
これは光学顕微鏡によるエピタキシャル成長及びCo濃
度勾配の観察並びに他の関連データと一致する。
(d)上記(a)で得た固体の一部を500℃で焼成
し、標準マックベイン−ベーカー重量法吸着装置を用い
る吸着容量の検討に使用した。350℃で一晩活性化し
た後、次のデータを得た。
(e)上記(d)で得た焼成物質の一部を炭化水素のク
ラッキング用触媒としての有用性を示すための試験に使
用した。その2.17gを500℃及び約50cm3/分
(標準温圧)の流量で50分間ヘリウム気流中2モル%
のn−ブタンと反応させた。ブタン消費に対する疑似一
次反応速度定数(k)は17.2であった。上記
(a)で得た合成したままの試料の一部2.55gをそ
の場で2時間ヘリウム気流中500℃で活性化し、次に
500℃及び約50cm3/分(標準温圧)の流量で50
分間ヘリウム気流中2モル%のn−ブタンと反応させ
た。ブタン消費に対する疑似一次反応速度定数(k
は2.4であった。
実施例9 本実施例は、SAPO−47が析出基体であるCoAP
SO−47/SAPO−47複合体の製造法を説明す
る。
(a)最初の反応混合物を80.8gの85%ネルト燐
酸(HPO)、267.2gの水及び61.5gの
メチルブチルアミン(MeBuNH)を混合することに
よって調製した。この反応混合物に、14.4gのSi
(Hi−Si1)を添加し、次いで51.7gの水
和疑似ベーマイトアルミナ(Al2O3:70.6重量
%)を添加した。得られた最終混合物は酸化物モル比で
2.0MeBuNH:0.6SiO2:1.0Al2O3:1.0P2O5:50H2Oの組成を有
していた。この反応混合物を0.6ステンレス鋼製圧
力容器に入れ、攪拌しながら1時間に亘った室温から2
00℃に加熱した。この反応混合物を攪拌しながら20
時間200℃で温浸した。この時点で反応混合物を50
℃に冷却し、少量の試料を取り出した。固体を遠心分離
によって回収し、真空過によって洗浄し、室温で風乾
した。
(b)残りの反応混合物に、13.9gの酢酸コバルト
4水和物[Co(CHCO・4HO]を4
6.5gの水に溶解した予備混合溶液を加えた。得られ
た混合物(12984−68)は酸化物モル比で 2.0MeBuNH:0.6SiO2:0.20CoO:1.0Al2O3: 1.0P2O5:0.4CH3COOH:60H2O の組成を有していた。この反応混合物を攪拌しながら1
時間に亘って150℃に予備加熱し、150℃で45時
間温浸した。小さら粒状の固体を遠心分離によって回
収、洗浄し、一方粗粒状分は沈殿によって回収し、真空
炉かによって洗浄し、室温で風乾した。
(c)(a)及び(b)で回収した生成物の一部をX像
及び化学分析に掛けた。X線粉末回折パターンを次の表
に示す。
(d)試料のSAPO−47部分はAl:36.
6重量%、P:27.5重量%、SiO:8.
7重量%、C:8.7重量%、N:2.0重量%及びL
OI:20.6重量%のバルク(bulk)分析化学組成を有
していた。SAPO−47のCoAPSO−47部分は
Al:28.3重量%、P:35.3重量
%、SiO:9.0重量%、CoO:4.9重量%、
C:11.0重量%及びLOI:21.0重量%のバル
ク分析化学組成を有していた。
(e)沈降天秤による粒径測定値をCoAPSO−47
の晶出前のSAPO−47及び晶出後のCoAPSO−
47に関して得た。その結果はエピタキシャル成長と一
致する平均粒径の増大を示した。
(f)上記(a)で得た固体の一部を500℃で焼成
し、炭化水素のクラッキング用触媒としての有用性を示
すための試験に使用した。その1.64gを500℃及
び約50cm3/分(標準温圧)の流量で50分間ヘリウ
ム気流中2モル%のn−ブタンと反応させた。ブタン消
費に対する疑似一次反応速度定数kは1.6であっ
た。上記(b)で得た固体の一部を500℃で焼成し、
炭化水素のクラッキング用触媒としての有用性を示すた
めの試験に使用した。その2.30gを500℃及び約
50cm3/分(標準温圧)の流量で50分間ヘリウム気
流中2モル%のn−ブタンと反応させた。ブタン消費に
対する疑似一次反応速度定数kは42.9であった。
実施例10 次に、CoAPO−31の製造法を示す。
(a)最初の反応混合物を230.6gの85%オルト
燐酸(HPO)及び593.0gの蒸溜水を混合す
ることによって調製した。この反応混合物に、146.
7gの水和酸化アルミニウム(Al:70.6重
量%、LOI:29.6重量%、疑似ベーマイト)を添
加した。得られた混合物に、152.0gのジ−n−プ
ロピルアミン(C15N)を加え、次に5重量%
(乾燥酸化物基準)のAlPO種晶を添加した。次
に、得られた混合物を幾つかの部分に分割した。10.
0gの酢酸コバルト4水温 (Co(CHCO・4HOを66.9gの蒸
溜水に溶解することによって調製した溶液を152.5
gの上記混合物に加えて、酸化物モル比で次の組成を有
する最終混合物を生成した。
1.5(C6H15N):0.2CoO:1.0Al2O3:1.0P2O5: 0.4CH3COOH:58.5H2O この反応混合物をテフロン(商標)でライニングされた
密封ステンレス鋼製圧力容器に入れ、オーブン中で自然
圧力下に168時間150℃で加熱した。固体を遠心分
離によって回収し、水洗し、過し、次いで室温で風乾
した。この固体の一部をX線及び化学分析に掛けた。
生成物は混合物であるが、主相は次のデータを特徴とす
るX線粉末回折パターンを示した。
化学組成はAl:28.4重量%、P:3
2.9重量%、CoO:6.1重量%、C:4.4重量
%、N:0.74重量%及びLOI:31.8重量%で
あることがわかった。酸化物モル比(無水基準)で表し
て、その組成は0.36C6H15N:(Co0.08Al0.05P0.42)O2の実
験化学組成に相当する 0.26C6H15N:0.37CoO:1.20Al2O3:1.00P2O5 であった。
実施例11 次に、CoAPSO−41の製造法を示す。
ワーリングブレンダー中の18.0gのアルミニウムイ
ソプロポキシドに、29.2gの水に10.5gの85
重量%オルト燐酸(HPO)を含む溶液を加えた。
この混合物を、粘稠かつ均一になるまでブレンドした。
この混合物に、順に 1)6.2gのLudox LS(商標)(30重量%水性コロ
イドシリカ、デュポン社製)、 2)10.1gの水に溶解した2.5gの酢酸コバルト
(Co(CHCO・4HO、及び 3)10.1gのジ−n−プロピルアミン(n−Pr
NH)を、添加し、添加後、均一になるまで混合物をブ
レンドした。最後に、1.8gのAlPO種晶を添加
し、馴染ませた。この反応混合物は酸化物モル比で表し
て 2.0nPr2NH:0.2CoO:0.6SiO2:0.9Al2O3: 0.9P2O5:5OH2O:0.4HOAc:5.4iPrOH の組成(種晶含まず)を有していた。この反応混合物を
ポリテトラフルオロエチレンでライニングされたステン
レス鋼製圧力容器に入れ、自然圧力下に24時間200
℃で加熱した。晶出した生成物を過によって回収し、
洗浄し、次いで100℃で乾燥した。生成物は混合物で
あるが、主生成物は次のデータを特徴とするX線粉末回
折パターンを示した。
実施例12 本実施例はAlPO−34の製造法を示す。
a)反応混合物を、51.8gの85%オルト燐酸(H
PO)及び130.8gの水性燐酸モノアルミニウ
ム[Al(HPO;Al:7.8重量
%、P:32.8重量%]を混合することによっ
て調製した。この反応混合物に、368gの39.3重
量%水性水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAO
H)を加え、均一になるまで攪拌した。最終反応混合物
の酸化物モル比で表した組成は 10.0TEAOH:Al2O3:5.3P2O3:177H2O5であった。
反応混合物(274.6g)の一部をテフロン製のジャ
ーに密封し、オーブン中で144時間100℃で加熱し
た。液体をデカントし、残存固体を水で洗浄してから周
囲温度で乾燥させた。得られた4.6gの固体をX線粉
末回折によって分析したところ、米国特許第4,31
0,440号の実施例46に記載されたAlPO−1
8であることがわかった。デカントした液体をテフロン
(商標)製のジャーに密封し、オーブン中で269時間
100℃で加熱した。5.0gの焼成AlPO−5を
この加熱反応混合物に加え、均一になるまで混合し、7
1時間100℃で加熱した。生成AlPO−34を遠
心分離によって回収し、水洗し、周囲温度で風乾した。
上記で使用した焼成AlPO−5は85%オルト燐
酸、水和アルミナ(疑似ベーマイト相)及び鋳型剤とし
ての水酸化テトラエチルアンモニウム及びトリプロピル
アミンを用いて米国特許第4,310,440号の実施
例1〜26に開示された方法と同様に製造した。結晶化
を150℃及び自然圧力下に攪拌式ステンレス鋼製オー
トクレーブ中で行った。乾燥生成物のX線粉末回折によ
って、AlPO−5が単一の生成物であることが示さ
れた。この合成したままのAlPO−5を空気中で
2.5時間600℃で焼成し、次いで周囲条件で再水和
した。
生成乾燥AlPO−34の一部4.6gを分析し、次
の化学分析結果を得た。
表 Y 重量% 炭素 10.8 窒素 1.4 Al2O3 28.5 P2O5 46.7 LOI 25.5 *LOI=強熱減量 上記化学分析値は 0.092TEAOH:(Al0.46P0.54)O2の実験化学組成(無水基
準)に相当する 0.40TEAOH:Al2O3:1.18P2O3:177H2O5の酸化物モル比で表
した生成物組成に相当する。
生成AlPO−34は次表のデータを特徴とするX線
粉末回折パターンを示した。
b)a)において得られたAlPO−34生成物の一
部を時間当り31℃の割合で600℃に加熱し、4.5
時間600℃に保持することによって空気中で焼成し
た。室温に冷却しかつ周囲空気中で再水和した後、焼成
固体は次表のデータを特徴とするX線粉末回折パターン
を有していた。
焼成したAlPO−34の一部を標準のマックベイン
−ベーカー重力法吸着装置に入れ、減圧下に一晩350
℃で活性化した。その後、吸着データが下記の表に示し
たように測定された。350℃での減圧活性化を吸着質
を変えて全てに実施した。
これらの結果は、生成AlPO−34が5.0Aより
小さいが少なくとも4.3Aの細孔径を有する微孔質モ
レキュラーシーブであることを示している。
以下に本発明の要点を総括して示す。
1.直鎖及び/又は分岐鎖C〜C12オレフィンをオ
リゴマー化する方法において、前記オレフィンを前記オ
リゴマー化に有効な処理条件で、少なくとも1つの相
が、その上に別の相が析出される析出基体を含み、又は
一緒に形成される複数の相が存在する、その相として異
なる無機結晶組成を有し、 (a)前記異なる相が隣接し、かつ共通の結晶骨組構造
を有しており、 (b)1つの相が前記結晶骨組構造の一部として燐及び
アルミニウム原子を含む小又は中細孔の非ゼオライト系
モレキュラーシーブ(NZMS)であり、かつ (c)前記析出基体を含む相及び前記析出基体を構成す
る一緒に形成される相の一方が前記複合体を構成する相
の全重量の少なくとも約20重量%含有される多相複合
体の1相として小又は中細孔のNZMSを含むオリゴマ
ー化触媒と接触させることからなることを特徴とする方
法。
2.少なくとも1つの相が、その上に別の相が析出され
る析出基体を含み、又は一緒に形成される複数の相が存
在する、その相として異なる無機結晶組成を有し、 (a)前記異なる相が隣接し、かつ共通の結晶骨組構造
を有しており、 (b)1つの相が前記結晶骨組構造の一部として燐及び
アルミニウム原子を含む小又は中細孔のNZMSであ
り、かつ (c)前記析出基体を含む相及び前記析出基体を構成す
る一緒に形成される相の一方が前記複合体を構成する相
の全重量の少なくとも20重量%含有される多相複合体
の1相として小又は中細孔のNZMSを含むオリゴマー
化触媒。
3.各相が相の結晶骨組構造の一部として燐及びアルミ
ニウムを含み、かつ相の1つが相の全重量の少なくとも
約20重量%含有される要点2記載の触媒。
4.1つの相がシリコアルミノホスフェート(SAP
O)組成である要点2記載の触媒。
5.1つの相がSAPO組成である要点3記載の触媒。
6.前記結晶骨組構造の一部として燐及びアルミニウム
原子を含む相が次式I: mR:(QAlSi)O (I) [式中、Qは (a)電荷n(nは−3、−2、−1、0又は+1で有
りうる)を有する骨組酸化物単位QO として存在す
る少なくとも1つの元素;又は (b)(i)約1.51Å〜約2.06Åの四面体酸化
物構造の平均T−O距離を有する元素; (ii)約125kcal/g−原子〜約310kcal/g−原
子のカチオン電気陰性度を有する元素;又は (iii)298゜Kにおいて約59kcal/g−原子より
大きいQ−O結合解離エネルギーを有する三次元酸化物
構造の安定なQ−O−P、Q−O−Al又はQ−O−Q結
合を形成する能力を有する元素を表し、Rは結晶内細孔
系上に存在する少なくとも1種の有機鋳型剤(テンプレ
ート剤)を表し、mは(QAlSi)O1モル
当りに存在する0〜約0.3の値を有するRのモル量を
表し、w、x、y及びzはそれぞれ骨組酸化物単位とし
て存存在するQO 、AlO2 -、PO 及びSiO2のモ
ル分率を表し、かつ骨組酸化物単位として存在するQ、
アルミニウム、燐及びケイ素のモル分率はそれぞれ次の
極限組成値: w:0〜98モル%; y:1〜99モル%; x:1〜99モル%;及び z:0〜98モル% の範囲内にある]によって表される無水基準実験化学組
成を有するモレキュラーシーブである要点2記載の触
媒。
7.全ての相が異なる組成のものであり、かつそれぞれ
が式(I)によって包含される要点6記載の複合体。
8.前記析出基体を含む相が前記複合体を構成する相の
全重量の少なくとも約50重量%含有される要点3記載
の多相、多組成複合体触媒。
9.前記析出基体を含む相が前記複合体を構成する相の
全重量の50重量%より多く含有される、要点8記載の
多相、多組成複合体触媒。
10.前記析出基体を含む相が前記複合体を構成する相
の全重量の少なくとも約50〜98重量%含有される要
点8記載の触媒。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直鎖及び/又は分岐鎖C〜C12オレフ
    ィンをオリゴマー化する方法において、前記オレフィン
    を前記オリゴマー化に有効な処理条件で、少なくとも1
    つの相が、その上に別の相が析出される析出基体を含
    み、又は一緒に形成される複数の相が存在する、その相
    として異なる無機結晶組成を有し、 (a)前記異なる相が隣接し、かつ共通の結晶骨組構造
    を有しており、 (b)1つの相が前記結晶骨組構造の一部として燐及び
    アルミニウム原子を含む小又は中細孔の非ゼオライト系
    モレキュラーシーブ(NZMS)であり、かつ (c)前記析出基体を含む相及び前記析出基体を構成す
    る一緒に形成される相の一方が前記複合体を構成する相
    の全重量の少なくとも20重量%含有される多相複合体
    の1相として小又は中細孔のNZMSを含むオリゴマー
    化触媒と接触させることからなることを特徴とする方
    法。
  2. 【請求項2】少なくとも1つの相が、その上に別の相が
    析出される析出基体を含み、又は一緒に形成される複数
    の相が存在する、その相として異なる無機結晶組成を有
    し、 (a)前記異なる相が隣接し、かつ共通の結晶骨組構造
    を有しており、 (b)1つの相が前記結晶骨組構造の一部として燐及び
    アルミニウム原子を含む小又は中細孔のNZMSであ
    り、かつ (c)前記析出基体を含む相及び前記析出基体を構成す
    る一緒に形成される相の一方が前記複合体を構成する相
    の全重量の少なくとも20重量%含有される多相複合体
    の1相として小又は中細孔のNZMSを含むオリゴマー
    化触媒。
  3. 【請求項3】前記結晶骨組構造の一部として燐及びアル
    ミニウム原子を含む相が次式I: mR:(QAlSi)O (I) [式中、Qは (a)電荷n(nは−3、−2、−1、0又は+1で有
    りうる)を有する骨組酸化物単位QO として存在す
    る少なくとも1つの元素;又は (b)(i)1.51Å〜2.06Åの四面体酸化物構
    造の平均T−O距離を有する元素; (ii) 125kcal/g−原子〜310kcal/g−原子
    のカチオン電気陰性度を有する元素;又は (iii) 298゜Kにおいて 59kcal/g−原子よ
    り大きいQ−O結合解離エネルギーを有する三次元酸化
    物構造の安定なQ−O−P、Q−O−Al又はQ−O−Q
    結合を形成する能力を有する元素を表し、Rは結晶内細
    孔系上に存在する少なくとも1種の有機鋳型剤(テンプ
    レート剤)を表し、mは(QAlSi)O1モ
    ル当りに存在する0〜0.3の値を有するRのモル量を
    表し、w、x、y及びzはそれぞれ骨組酸化物単位とし
    て存在するQO 、AlO2 -、PO2 +及びSiO2のモル分
    率を表し、かつ骨組酸化物単位として存在するQ、アル
    ミニウム、燐及びケイ素のモル分率はそれぞれ次の極限
    組成値: w:0〜98モル%; y:1〜99モル%; x:1〜99モル%;及び z:0〜98モル% の範囲内にある]によって表される無水基準実験化学組
    成を有するモレキュラーシーブである請求項2記載の触
    媒。
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