JPH0643262B2 - 改質ポリエチレンの使用方法 - Google Patents

改質ポリエチレンの使用方法

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JPH0643262B2
JPH0643262B2 JP62156378A JP15637887A JPH0643262B2 JP H0643262 B2 JPH0643262 B2 JP H0643262B2 JP 62156378 A JP62156378 A JP 62156378A JP 15637887 A JP15637887 A JP 15637887A JP H0643262 B2 JPH0643262 B2 JP H0643262B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はガラス表面、特にガラス容器の外側表面のコー
テイングのために改質されたポリエチレンを使用する方
法に関する。
本発明は特に、金属酸化物(例えば、酸化スズ)の薄い
表面層(いわゆる熱仕上げコーテイング)を示すガラス
表面を、その表面の平滑性を改良するためおよび引掻き
硬度を高めるための、改質ポリエチレンの水性分散液に
よる後コーテイング(いわゆる冷間コーテイング)に関
する。
ガラスの強度はガラス表面の傷のないことにかかつてい
る。ガラスの製造直後にはその強度は最高である。しか
し、ガラス表面が引掻き傷または擦り傷を示すようにな
ると、強度は低下する。それ故、ガラス製物品の表面を
機械的損傷から保護するため多くの方法が知られてい
る。
かくしてガラス製物品をその成形後直ちにチタン、ス
ズ、ジルコニウムの有機または無機化合物と共に約37
0〜750℃の温度で処理すること(いわゆる熱仕上げ
コーテイング)が知られている。その際熱コーテイング
されたガラス製物品の表面上に薄い無色の透明な金属酸
化物被膜が生成する。
ガラス製物品の引掻き硬度、強度および特に平滑性をさ
らに高めるために、金属酸化物により被覆されたガラス
製物品の上にさらに有機被膜を塗ることが知られてい
る。
ぼう大な特許文献の中から技術の現状を明らかにするた
め次の特許明細書を挙げる。
ドイツ特許DE−PS第12 91 448号にはガラ
ス製物品の外側表面に薄い無色の透明な被膜を作ること
によりガラス製物品、特にガラス瓶の引掻き硬度と強度
を高める方法が記載されており、その特徴はガラス製物
品の上に塗布されたチタン、ジルコニウム、スズまたは
バナジウムの熱分解性無機塩または熱分解性有機化合物
の薄い層をそのガラス製物品の上で370〜705℃の
温度において熱分解させて相当する金属酸化物となし、
ガラス製物品230〜65.5℃の温度に冷却させ、ま
だ熱いガラス表面へオレフイン重合体、ポリウレタン、
ポリスチロールまたはある種のアルキルアミン酢酸塩を
吹き付け塗りすることから成る。オレフイン重合体の例
は低分子量のポリオレフインワツクスであり、これは水
性乳濁液の形で使用される。乳化剤として脂肪酸のアル
カリ金属塩、特にオレイン酸カリウムが用いられてい
る。ガラス製物品の上の被膜の厚さは約1μmになる。
このポリエチレンワツクスから成る被膜はしかし耐酸性
がないので、容器の洗浄の際に比較的短時間の後に洗浄
液の洗浄作用物質によつて剥がされる。
ドイツ特許DE−PS第12 98 681号より、摩
耗しにくいかつすべり易い層によりガラス製物品を被覆
する方法が公知である。この方法の特徴は、ガラス製物
品表面上にポリビニルアルコールの転化製品、ポリオレ
フイン乳濁液、特にポリエチレン乳濁液、および酸性化
合物から成る水溶液を塗布することである。
ドイツ特許DE−PS第15 96 742号はガラス
物体上に耐久性の平滑な被膜を作る方法に関するもの
で、その方法では70〜225℃に熱せられたガラス物
体の上にポリオレフイン分散液と脂肪酸のポリオキシエ
チレン誘導体の混合物から成る被膜が塗布される。その
分散ポリオレフインは特にポリエチレンである。脂肪酸
のポリオキシエチレン誘導体としては好んでポリオキシ
エチレンステアレートが用いられている。
ドイツ特許DE−PS第24 32 478号より、α
−オレフインとα,β−エチレン不飽和カルボン酸との
間のイオン性共重合体から成る被膜を有するガラス容器
が公知であり、その場合ガラス容器はさらに加えて次の
成分を重量部で含有する滑り被膜を示す。
1部:少なくとも1種の次の塩:ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸カルシウム、オレイ
ン酸亜鉛 0.5〜2部:可溶性ポリビニルアルコール、および 1.7〜3.6部:少なくとも1種の次のオレイン酸塩:オレ
イン酸カリウム、オレイン酸ナトリウムおよひオレイン
酸アンモニウム。
ドイツ特許DE−OS第14 95 137号より改質
ポリオレフインワツクスの製造方法が公知であり、その
方法では酸素含有量1〜10重量%、過酸化物含有量0.
001〜0.3重量%および酸価1以上を示す酸素を含むポリ
オレフインワツクスを、少なくとも1つの、場合により
置換された窒素原子を示す化合物と反応させる。このポ
リオレフインワツクスをポリオレフインに添加して、そ
の着色性を改良することができる。しかしこの公開特許
明細書からこの種のポリオレフインワツクスをガラス製
物品の表面コーテイングのために使用できることを察知
することができないし、またこの驚くべき使用可能性を
これにより容易に思いつかせることもできない。
これら技術の現状から公知の被覆材料はしかしまだガラ
ス容器の被膜材に課せられているすべての要求を満足さ
せるに到つていない。これらの被膜は次の要求を満さな
ければならない。
これらの被膜はガラス瓶を機械的損傷、例えば洗浄、充
填または包装に際してガラス瓶が互いに摩擦したりある
いは洗浄機、充填機または包装機の金属面と摩擦的接触
をするとき生ずるような損傷から有効に保護しなければ
ならない。
それらの被膜は多数回の洗浄化および選択過程(例え
ば、自動洗浄機内におけるような)に耐えなければなら
ない。それ故被膜は特に熱い洗剤水溶液の攻撃に対して
抵抗性がなくてはならない。
それらの被膜は、それによつて処理されたガラス容器が
操作し易いように良好な滑り値を示さなければならな
い。
それらの被膜は、個々の損傷に際してそれ以上ガラス表
面から剥がされることのないように、ガラス表面にでき
るだけ良く付着すべきである。
レツテル、特に粘着層の付いたレツテルが、処理された
ガラス容器のレツテル保持が保証されるように、層の被
膜に十分固着しなければならない。
それらの被膜は生理的に危険のないものでなければなら
ない。なぜならこの種の被膜の付いたガラス容器の多く
は食料または飲料の包装用に使われるからである。
最後にそれらの被膜は処理されたガラス製品の最終価格
を本質的に高めてはならない。
本発明には、前記のような要求をできるだけ最適に満す
被膜材料を発見するという課題が基礎をなしている。そ
の際被膜材料は水性分散液の形でガラス表面に塗布でき
ることが好ましい。特に、あらかじめ金属有機化合物と
共に加熱して金属酸化物層を形成する熱コーテイング処
理を受けてからなお50〜150℃の温度にあるガラス
容器の上に被膜材料を塗布すること(冷間コーテイン
グ)が好まれる。
さていまある特定の方法で改質された、所望の特性プロ
フイールを有するポリエチレン被膜を製造できることが
発見されたことは驚くべきことである。
本発明の対象はそれ故、500〜10000の平均分子
量の、そして次式 CONH(CH2NR12 I (式中R1とR2は同一または異なりかつ1〜4炭素原子
を有する低級アルキル基を表わし、そしてn=2または
3である)の1つまたはそれより多くの、側鎖に結合さ
れた基を有する改質されたポリエチレン、又は1〜3炭
素原子を有する脂肪族カルボン酸とのそれらの塩を、好
ましくは水性分散液の形でガラス表面、特にガラス容器
の外側表面のコーテイングのために使用する方法であ
る。平均分子量500より小さくなるとガラス表面へのコ
ーテイングが困難になり、10000より大きくなると加工
や適用が困難になる。
好ましくは前記改質ポリエチレンは1000〜5000
の平均分子量を示す。平均的重合体分子はその際1〜1
0、好ましくは1〜5の側鎖に結合された式Iの基を示
す。
残基R1とR2は同一または異なるものであつてよい。し
かしそれらは同一なことが好ましい。それらはメチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、またはイソ
ブチル基を意味することができる。好ましくはR1とR2
はそれぞれメチル基の意味を有することである。
指数nは3であることが好ましい。
ポリエチレンは1〜10個の側鎖に結合された式Iの基
を示すことが好ましい。
脂肪族カルボン酸として好ましくは酢酸が役立つが、し
かしまたギ酸またはプロピオン酸も使用できる。
本発明に従つて使用される改質ポリエチレンの製造方法
はドイツ特許DE−OS第14 95 137号に記載
されており、それ故技術の現状に対応して酸化されたポ
リエチレンと式 H2N(CH2nNR12のジアルキルアミン(式中残
基R1とR2および指数nは前記に定義された通りであ
る)の反応により行われる。
その改質のためには酸化20〜40、特に20〜30の
およびけん化価20〜70、特に40〜60の酸化され
た、そして場合によりエステル化されたポリエチレンを
使用することが好ましい。
本発明により使用される改質ポリエチレンはガラス表面
上に優れた滑り値を有する平滑な被膜を生じさせる。そ
れらの被膜はガラス表面に非常に良く付着するので、従
つて特に中古瓶(何回も使いる瓶)の後コーテイングに
適する。
これらの被膜は多数回の熱い洗剤水溶液の作用に対して
安定でありかつ特にその平滑性を維持する。
これらの被膜を施されたガラス容器は普通の方法でレツ
テルを貼ることができる。
本発明により使用される改質ポリエチレンの特別な平滑
効果または既に熱仕上げコーテイングをしてあるガラス
容器が室温にあるポリエチレン分散液中に浸漬の後また
はそのような分散液をガラス容器に吹き付け塗りした後
に、しかも湿つた状態でまたは被覆したガラス表面へ凝
縮水の影響を受けているときにもなお良好な平滑効果を
示すことに現われるが、このようなことは非改質ポリエ
チレンに基づく他の冷間コーテイング材料においてはそ
のような層の乾燥の後にはじめて起ることである。
本発明により使用される改質ポリエチレンは被膜の形成
のために通例は水性分散液の形でガラス表面上に塗布さ
れてから、その上で乾燥される。ポリエチレン分散液の
塗布は多くの場合熱仕上げコーテイングに引続いて、コ
ーテイングされるガラス容器の余熱を利用して50〜1
50℃のガラス温度において行われる。その際分散液は
表面に吹き付けられる。またガラス容器を分散液の中に
浸漬させることもできる。
改質ポリエチレンの適当な分散液を製造するために技術
の現状から公知の分散助剤を使用することができる。適
当な分散助剤は脂肪アルコールまたはアルキルフエノー
ルにエチレンオキシドの付加した水溶性生成物である。
しかし分散助剤として特に使用可能なものは、親水基と
してベタイン基またはアミンオキシド基を、そして疎水
基として長鎖のアルキル残基を示すような界面活性化合
物である。
そのような適当なベタイン類の例は次の一般式の化合物
である。
上式中R3は長鎖の、脂肪酸から誘導された、平均7〜
17炭素原子を有するアルキル残基である。
同様に次の一般式のアミンオキシドも分散助剤として適
する。
上式中R3は前記に定義された通りである。
この種のベタインおよびアミンオキドは技術の現状より
公知である。
分散液を製造するためには、本発明の改質ポリエチレン
を融解させ、分散助剤または分散助剤混合物は目的にか
なうように水相に溶解させるかまたは均等に分散させ
る。改質ポリエチレンの溶融物を激しく攪拌しながら6
0〜95℃に加熱された水の中に加える。かくして得ら
れた分散液を徐徐に攪拌しながら冷却させるのが適切で
あり、その際約1〜3℃/分の冷却速度を維持すれば好
都合である。
式IIのベタインまたは式IIIのアミンオキシドを使用し
て調製された分散液は水硬化剤に対して鈍感である。
ガラス表面のコーテイングのために分散液は直接用いる
かまたは場合によりポリエチレン0.1重量%にまで希釈
の後に使用することができる。
次の実施例において改質ポリエチレンの製造、この改質
ポリエチレンの水性分散液の調製およびこの分散液の冷
間コーテイングへの使用を説明する。
攪拌機、温度計、蒸溜ブリツジ、受器および滴下漏斗の
付いた2の4頸フラスコ中に、けん化価約40〜60
のポリエチレンワツクス800gを融解させてから、1
20℃の温度で滴下漏斗から100gのジメチルアミノ
プロピルアミンを速やかに攪拌しながら加える。
それに引続いてその反応混合物を攪拌しながら約170
℃で約4〜5時間加熱する。次に水流ポンプの減圧下に
さらに攪拌しながら(生成物温度約170℃)、分解に
よつて得られる反応水またははアルコールおよび過剰の
アミンを蒸留して除く。かくして約874gのアミドプ
ロピルジメチルアミノ基を含有するポリエチレンが得ら
れる。
この本発明に従つて改質された、アミドプロピルジメチ
ルアミノ基含有ポリエチレン71.5gを約145℃に加熱
して、液状で滴下漏斗の中に入れた。この滴下漏斗は、
攪拌機、温度計および還流冷却器を備えた乳化器の中へ
注ぐ。乳化器の中には95℃の温度の、376.6gの水、1
2.5gのヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミンオ
キシドの35%水溶液および39.4gのヤシ油アミン(こ
れには既に50モルのエチレンオキシドが付加されてお
り、そして酢酸塩の形になつている)から成る混合物が
存在している。前記の熱いポリエチレンをこの混合物中
に滴下し、その際激しく攪拌する(本発明の分散液
1)。
同様にして第2の分散液を調製した。このため本発明に
従つて改質されたポリエチレン71.5gを約140℃に加
熱して滴下漏斗に入れる。前記の乳化器中には363.5g
の水、60.0gのヤシ油脂肪酸アミドジプロピルベタイン
の30%水溶液および5gの酢酸が存在している。その
混合物を90℃に加熱する。140℃の熱い改質ポリエ
チレンをその水溶液に加えて攪拌する。分散液をよく攪
拌しながら冷却させ、その際約2℃/分の冷却速度を維
持する(本発明の分散液2)。
比較試験を行うために、湿つた室温にあるビール瓶で5
0ctu(被膜の厚さ単位)の熱仕上げコーテイングを示
すものを用いた。
対照として次の技術の現状のポリエチレン分散液を使用
した。すなわち、けん化価40〜50の酸化されたポリ
エチレンを非イオン乳化剤と共に融解させてから、熱い
水に分散させたものである。この分散液は24%固形分
を含む。
本発明の分散液1および2と対照分散液を使用のため脱
イオン水で1:50に希釈した。この分散液に室温にあ
るビール瓶を完全に浸漬してから、ただちに再び引き出
した。その後、 a)それ以上の後処理を行わずに、または b)水で洗い流した後に、 そのつど引掻き抵抗試験機(Scratch Resistance Teste
rs)により引掻き試験値を測定した。かくして次の値が
測定された。
改質されないポリエチレン分散液: a)後処理なし 1〜2kg b)水洗いの後 1kg 本発明に従つて改質されたポリエチレンの分散液1: a)後処理なし >25kg b)水洗いの後 15kg 本発明に従つて改質されたポリエチレンの分散液2: a)後処理なし >25kg b)水洗いの後 20kg この実際的に行われた試験は、本発明に従つて改質され
たポリエチレンがガラス瓶の湿式コーテイングを可能な
らしめることおよびそのコーテイングを施したガラス表
面は掻き傷またはその他の表面損傷を生ずることなしに
25倍も大きな荷重に耐えること示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】500〜10000の平均分子量のそして次式 -CONH(CH2)nNR1R2 (式中R1とR2は同一または異なりかつ1〜4炭素原子
    を有する低級アルキル基を表わし、そしてn=2または
    3である) の1つまたはそれより多くの、側鎖に結合された基を有
    する改質されたポリエチレン、又は1〜3炭素原子を有
    する脂肪族カルボン酸とのそれらの塩を、好ましくは水
    性分散液の形でガラス表面、特にガラス容器の外側表面
    のコーティングのために使用する方法。
JP62156378A 1986-08-27 1987-06-23 改質ポリエチレンの使用方法 Expired - Fee Related JPH0643262B2 (ja)

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JPH06145653A (ja) 撥水剤組成物

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