JPH0642788Y2 - 簡易液体浄化装置 - Google Patents

簡易液体浄化装置

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JPH0642788Y2
JPH0642788Y2 JP1989123280U JP12328089U JPH0642788Y2 JP H0642788 Y2 JPH0642788 Y2 JP H0642788Y2 JP 1989123280 U JP1989123280 U JP 1989123280U JP 12328089 U JP12328089 U JP 12328089U JP H0642788 Y2 JPH0642788 Y2 JP H0642788Y2
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誠 中川
雅士 遠藤
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トーメー産業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 (技術分野) 本考案は、医療や保健衛生、或いは生化学、細菌学の分
野、更には飲食品や化粧品類に関連する分野などで、無
菌の水や薬液等の液体を簡単に得るための簡易液体浄化
装置、特にコンタクトレンズ用ソリューションの浄化装
置として有用な液体浄化装置に関するものであり、詳し
くは大気中に開放される液体流出口からの細菌の侵入を
有利に防止し得るようにすると共に、流出液体を除菌す
るための除菌フィルタの製作を容易と為して、その分、
装置の製作性を向上し得るようにした簡易液体浄化装置
に関するものである。
(背景技術) 医療や保健衛生、或いは生化学、細菌学等の分野で使用
される水や薬液等の液体、例えば病院等の医薬機関で用
いられる薬液やコンタクトレンズ用ソリューションなど
の液体は、それらを比較的大型な容器内に収容した状態
で購入し、それを比較的長期間にわたって、小分け又は
分注することによって用いられるものが多く、そのため
にそれらの液体においては、容器開口部等から侵入する
細菌等による汚染が従来から問題となっている。
そこで、本願出願人らは、先に、特開昭62−125804号や
実開昭62−90706号等において、かかる容器開口部から
の細菌等の侵入による汚染の問題を解決することを目的
として、挟圧可能で、挟圧から開放された時に原形に復
し得る弾性材料にて液体収容容器を構成すると共に、該
容器内に収容された液体の送出流路上に、液体の流出は
許容するが細菌を阻止し得る多孔質膜を配してなる構造
の液体浄化装置を明らかにした。このような液体浄化装
置においては、容器内に収容された液体の送出に際し
て、液体がその送出流路上に配された多孔質膜にて除菌
されることから、収容液体が容器内で汚染されている場
合でも、無菌の液体を有利に得ることができるのであ
る。
ところが、かかる構造の液体浄化装置にあっては、容器
内より外部に液体を導く液体送出流路が、常時、液体送
出口を通じて外部空間に連通されているために、液体送
出口から該液体送出流路内に細菌が侵入して、その流路
内及びそこに設置された多孔質膜が汚染される恐れがあ
り、特に、液体を送出せしめた後、容器の復元力によっ
て惹起される陰圧に基づいて、空気が液体送出流路を通
じて容器内に流入させられる構造のものにあっては、細
菌が、その空気の流入に伴って、液体送出流路内に侵入
し易いといった問題があった。
一方、これに対して、本願出願人らは、先に、特願平1
−83003号において、圧縮ガスや液化ガスなどの圧力流
体の液体収容空間内への流入は許容するが、該液体収容
空間からの気体および液体の流出を阻止する第一のバル
ブ手段を設けると共に、液体送出流路上に設置した多孔
質膜と液体流出口との間において、該液体送出流路を連
通・遮断制御する第二のバルブ手段を設けてなる構造の
簡易液体浄化装置を提案し、且つ、そこにおいて、液体
除菌のための多孔質膜として多孔質中空糸を採用して、
その多孔質中空糸の多数を接着剤にてループ状に束ねて
なる構造の除菌フィルタを提案した。
かかる第一および第二のバルブ手段を備えた液体浄化装
置によれば、液体収容空間内への圧縮ガスまたは液化ガ
スの供給を第一のバルブ手段を通じて行なうようにする
と共に、非液体送出時において、液体送出流路を第二の
バルブ手段で遮断するようにすることにより、液体送出
口から多孔質膜側への細菌の侵入を良好に防止すること
ができるのであり、従って、それら第一および第二のバ
ルブ手段を有しない従来の液体浄化装置に比して、無菌
状態の液体を長期にわたって安定して得ることができる
のである。また、多孔質膜として多孔質中空糸を採用し
て除菌フィルタを構成すれば、液体に対する多孔質膜の
濾過面積を効果的に増大して、液体の送出流量を有利に
増大でき、もって除菌フィルタのコンパクト化、更には
装置のコンパクト化を有利に達成することができるので
ある。
ところが、このような構造の簡易液体浄化装置にあって
は、上述のように、液体送出口から除菌フィルタ側への
細菌の侵入を良好に防止して、無菌状態の液体を長期に
わたって安定して得ることができると共に、液体に対す
る多孔質膜の濾過面積を効果的に増大して、装置のコン
パクト化を有利に図ることができるものの、除菌フィル
タの多孔質膜として多孔質中空糸が採用されていること
から、その除菌フィルタの製作が面倒で、コスト的にも
高くなるといった問題があった。
(解決課題) ここにおいて、本考案は、このような事情を背景として
為されたものであり、その解決すべき課題とするところ
は、液体送出口から除菌フィルタ側への細菌の侵入を良
好に防止して、無菌状態の液体を長期にわたって安定し
て得ることができると共に、液体に対する多孔質膜の濾
過面積を有利に増大して、装置のコンパクト化を有利に
図ることができる簡易液体浄化装置であって、しかも除
菌フィルタの製作が容易で、その製造コストも安価で済
むものを提供することにある。
(解決手段) そして、かかる課題を解決するために、本考案に従う簡
易液体浄化装置は、(a)所定の液体が収容される密閉
空間を内部に備えた液体収容容器と、(b)該液体収容
容器の密閉空間内に圧縮ガスまたは液化ガスを供給する
ために、圧力流体の流入は許容するが、該密閉空間から
の気体および液体の流出を阻止する第一のバルブ手段
と、(c)前記液体収容容器を内外に貫通して設けられ
た、前記圧縮ガスまたは液化ガスの供給に基づいて高め
られた該液体収容容器の密閉空間内の圧力によって、か
かる密閉空間内に収容された液体を外部に送出させるた
めの液体送出流路と、(d)該液体送出流路上に配され
て、かかる液体送出流路を遮断状態に維持せしめ、前記
液体収容容器の密閉空間を加圧状態に保つ一方、外部か
らの操作によって開弁されて、該液体送出流路を連通せ
しめ、該液体収容容器の密閉空間内に収容された前記液
体の流出を許容する第二のバルブ手段と、(e)中空筒
状体の隔壁に多数の通孔が形成されてなる支持体と、該
支持体の通孔形成部位を覆う状態で、該支持体上に配さ
れた多孔質膜とを備えて構成され、該支持体の内側空間
を前記液体送出流路に連通せしめられる一方、前記容器
本体の密閉空間内に収容された液体中に浸漬されて配さ
れて、前記液体送出流路を通じて外部に送出される液体
を除菌する除菌フィルタとを含むように、構成すること
としたのである。
(作用) このような構成の簡易液体浄化装置においては、圧縮ガ
スおよび液化ガスの密閉空間内への供給を第一のバルブ
手段を通じて行なうようにする一方、液体の非送出時に
おいて、液体送出流路を第二のバルブ手段で遮断するよ
うにすることにより、前記特願平1−83003号に開示の
簡易液体浄化装置と同様に、液体送出口から除菌フィル
タ側に細菌が侵入することを良好に防止して、無菌状態
の流体を長期にわたって安定して得ることが可能となる
のである。
すなわち、上記のような本考案に従う構造とされた簡易
液体浄化装置にあっては、液体送出流路が、そこに配さ
れた第二のバルブ手段によって、液体が送出される浄化
時以外、閉塞されて、液体収容容器内が正圧に保たれて
いると共に、かかる第二のバルブ手段が開かれることと
なる浄化時にも、その液体収容容器内が正圧とされて、
液体送出流路を通じての液体乃至は気体の逆流が回避さ
れ得ることから、かかる液体送出流路内への細菌の侵入
およびそれに起因する該流路内及びそこに配された除菌
フィルタ(多孔質膜)の汚染が、略完全に防止され得る
こととなるのであり、以て無菌状態の液体を長期間に亘
って安定して得ることが可能となるのである。
また、かかる本考案に従う簡易液体浄化装置において
は、中空筒状体の隔壁に多数の通孔が形成されてなる支
持体と、かかる支持体の通孔を覆うように該支持体上に
配される多孔質膜とから除菌フィルタが構成され、支持
体の内側空間が液体送出流路に連通せしめられた状態
で、かかる除菌フィルタが密閉空間内の液体中に浸漬さ
れて用いられるようになっていることから、単に液体送
出流路を仕切るように多孔質膜を配するような場合に比
べて、液体に対する多孔質膜の濾過面積を効果的に増大
することができる上に、その構造も、フィルム状の多孔
質膜を支持体上に配するだけの極めて簡単な構造である
ため、多孔質中空糸を用いるものに比べて、その製作が
著しく簡単で済むと共に、その製造コストも著しく安価
で済むのである。
(実施例) 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
先ず、第1図には、本考案に従う簡易液体浄化装置の一
例が示されている。そこにおいて、10は、容器本体であ
って、有底円筒形状を為しており、その筒壁の開口部外
周面には雄ねじが形成されている。一方、同図におい
て、12は、蓋体であって、底壁部が厚肉の有底円筒形状
を呈しており、その筒壁部の内面に雌ねじを有してい
る。そして、ここでは、かかる蓋体12が、その雌ねじに
おいて、容器本体10との間でパッキン14を挟圧する状態
で、容器本体10の雄ねじに螺合されており、これによ
り、容器本体10の内側空間を密閉状の液体収容空間16と
する液体収容容器18が構成されている。
なお、容器本体10および蓋体12の成形材料は、何れも特
に限定されるものではなく、樹脂やガラス、セラミック
ス等の公知の容器材料の中から、その内部に収容される
液体20に対して影響を与えたり、また該液体20にて影響
を受けない材料が適宜に選定されることとなる。
ここで、容器本体10と共に液体収容容器18を構成する蓋
体12の底壁部には、中心から所定寸法偏った部位に位置
して、該底壁部を軸心方向に貫通する状態で、空気導入
通路22が形成されている。そして、この空気導入通路22
の中間部に位置して、かかる空気導入通路22を通じての
液体収容空間16内への圧力流体の流入は許容するが、該
液体収容空間16内からの液体並びに気体の流出は阻止す
る、ボール24とスプリング26とからなる第一のバルブ手
段としての逆止弁28が設けられている。なお、図中、30
は、空気導入通路22の液体収容空間16側の開口部に螺合
されて配設されたばね受け部材である。
また、かかる空気導入通路22が形成された蓋体12の底壁
部には、該空気導入通路22を同心的に取り囲むように、
かかる蓋体12の底壁部の外面、即ち液体収容容器18の上
面に開口する状態で、所定深さの環状溝32が形成されて
おり、この環状溝32によって外周面を画定された状態
で、円柱状の突起部34が形成されている。そして、この
突起部34に筒壁部で摺動可能に嵌合されて、有底円筒形
状のキャップ部材36が配設されている。
このキャップ部材36は、空気導入通路22を通じて前記液
体収容空間16内に圧縮空気を供給する空気ポンプの操作
手段としての役割を果たすものであり、その筒壁部の外
周面には、第3図乃至第5図に示されているように、軸
心方向に延びる所定長さの垂直部38と、該垂直部38の上
端部から水平方向(周方向)に延び出させられた所定長
さの水平部40とからなる逆L字形状のガイド溝42が形成
されている。一方、これに対して、環状溝32で突起部34
から隔てられた蓋体12の底壁部の部位には、ねじ部材46
が、先端の係合ピン部44をかかるキャップ部材36のガイ
ド溝42内に突入せしめられた状態で螺合されている。そ
して、ここでは、かかるガイド溝42の垂直部38がねじ部
材46の先端の係合ピン部44で案内されることに基づい
て、キャップ部材36の上面が蓋体12の上面と略面一とな
る下降位置と、キャップ部材36の上面が蓋体12の上面か
ら所定寸法突出する上昇位置との間で、キャップ部材36
が昇降せしめられるようになっていると共に、ねじ部材
46の係合ピン部44がガイド溝42の水平部40に係合させら
れることに基づいて、かかるキャップ部材36がその下降
位置、即ち蓋体12内に収容される位置に保持され得るよ
うになっている。
また、ここにおいて、キャップ部材36の底壁の外側面に
は、該底壁の外側面を2分するように、所定深さの溝48
が形成されており、この溝48内に開口する状態で、キャ
ップ部材36の内外の空間を連通するように、通孔50が形
成されている。そして、この通孔50が開口するキャップ
部材36の底壁の内面(下面)側に位置して、該通孔50の
下部開口を塞ぐ状態で、ゴム等の可撓性材料からなる円
板状のシール材52が配設されていると共に、該シール材
52をキャップ部材36の底壁部との間で挟むように、上記
通孔50の開口部位まで延びる切欠き54を備えた円板状の
シール押さえ板56(第6図参照)が配設されており、こ
のシール押さえ板56と前記蓋体12の突起部34に形成され
た段付面との間に、キャップ部材36を常時上方に向かっ
て付勢するスプリング58が配設されている。
従って、前記ねじ部材46の係合ピン部44がキャップ部材
36のガイド溝42の垂直部38に係合させられた状態では、
キャップ部材36は、常には、スプリング58の付勢力によ
って、第1図に示されているように、蓋体12の上面から
所定寸法突出する上昇位置に保持されることとなり、こ
の状態から、キャップ部材36が押込み操作されて、下降
させられると、シール材52がキャップ部材36の底壁部に
密着して通孔50の下部開口を閉塞することに基づいて、
キャップ部材36内の空気が圧縮され、この圧縮された空
気が前記逆止弁28を通じて液体収容空間16内に圧送され
て、液体収容空間16内の圧力が高められることとなる。
一方、かかるキャップ部材36の押込み操作状態から、キ
ャップ部材36に対する押込み力を解除すれば、キャップ
部材36はスプリング58の付勢力によって上昇させられる
こととなり、その際、シール押さえ板56の切欠き54内に
シール材52が変形、収容されることに基づいて、キャッ
プ部材36の内側空間が通孔50に連通せしめられ、もって
かかる通孔50を通じて空気がキャップ部材36の内側空間
内に流入せしめられることとなる。
つまり、押込み操作によるキャップ部材36の下降作動
と、スプリング58によるキャップ部材36の上昇作動の繰
り返しによって、液体収容容器18の液体収容空間16内に
圧縮空気を漸次供給して、液体収容空間16内の圧力を充
分高め得るようになっているのであり、このことから明
らかなように、ここでは、キャップ部材36,シール材52,
シール押さえ板56およびスプリング58等から、空気導入
通路22を通じて液体収容空間16内に空気を圧送するため
の空気ポンプが構成されているのである。
ところで、蓋体12の底壁部には、第1図に示されている
ように、前記空気導入通路22と同様に、該底壁部を軸心
方向に貫通する状態で、通孔60が形成されており、この
通孔60内に位置して、該通孔60を連通乃至遮断せしめ
る、ボール62とスプリング64からなる逆止弁66が設けら
れている。そして、この通孔60の外部空間側の上側開口
部に、該逆止弁66を開閉制御するための押込み操作ボタ
ン68が嵌合されて設けられていると共に、液体収容空間
16側に開口する下側開口部に、ホース70を介して、除菌
フィルタ72が接続されており、押込み操作ボタン68を押
込み操作して逆止弁66を開弁させると、液体収容空間16
内に収容された液体が、前記キャップ部材36の押込み操
作によって液体収容空間16内に圧送された空気の圧力に
基づいて、かかる液体収容空間16から除菌フィルタ72、
ホース70および通孔60を通じて外部に送出せしめられる
ようになっている。
より具体的には、押込み操作ボタン68は、大径部、中径
部および小径部からなる段付円筒部74の大径部から、ノ
ズル部76が側方に延び出させられた構造とされている
(第2図および第3図参照)。一方、蓋体12に形成され
た通孔60は、その上半部が、かかる押込み操作ボタン68
の段付円筒部74に略対応した段付円筒部とされており、
その上部開口端には、段付円筒部の大径部と蓋体12の外
側面とを連通する状態で、前記押込み操作ボタン68のノ
ズル部76を収容するための切欠き78が形成されている。
そして、押込み操作ボタン68は、その段付円筒部74の大
径部、中径部および小径部において、ノズル部76を切欠
き78内に収容させられた状態で、通孔60の上部開口を液
密且つ気密に閉塞するように、通孔60の段付円筒部の大
径部、中径部および小径部にそれぞれ摺動可能に嵌合さ
れて配設されている。なお、ここでは、押込み操作ボタ
ン68の段付円筒部74の中径部と通孔60の段付円筒部の中
径部との間にOリング79が配設されて、それらの間が液
密且つ気密に保持されている。
ここで、押込み操作ボタン68には、その段付円筒部74お
よびノズル部76を鉤形に貫通して通孔60と外部空間とを
連通せしめる状態で、段付筒部74に形成された垂直穴
と、ノズル部76に形成された水平穴とからなるL字状の
通孔80が形成されている。そして、この押込み操作ボタ
ン68の通孔80の段付円筒部74に形成された垂直穴の底部
に上端部で当接する一方、前記逆止弁66のボール62上面
に下端部で当接する状態で、該押込み操作ボタン68の通
孔80の垂直穴および蓋体12の通孔60に比して充分小さい
直径の作用ロッド82が配設されており、ここでは、押込
み操作ボタン68の押込み操作時において、その押込み操
作力がかかる作用ロッド82を介して逆止弁66のボール62
に伝達されて、逆止弁66が弁開せしめられるようになっ
ている一方、押込み操作ボタン68の非押込み操作時にお
いて、逆止弁66のスプリング64の付勢力がかかる作用ロ
ッド82を介して押込み操作ボタン68に作用させられて、
該押込み操作ボタン68がその下降限度位置よりも所定寸
法高い上昇位置に保持せしめられるようになっている。
つまり、このことから明らかなように、ここでは、押込
み操作ボタン68の非押込み操作時においては、逆止弁66
がスプリング64の付勢力に従って閉弁状態に保持され
て、液体収容空間16からの液体の送出が阻止されるよう
になっている一方、押込み操作ボタン68が押込み操作さ
れると、逆止弁66がスプリング64の付勢力に抗して開弁
させられて、液体収容空間16内の液体が、その空間16内
の圧力に基づいて、除菌フィルタ72、ホース70、通孔60
および80を通じて、外部に送出せしめられるようになっ
ているのであり、液体収容空間16内の液体の非送出時に
おいては、逆止弁66が自動的に閉弁されて、除菌フィル
タ72が、通孔80の外部空間側の開口部である液体送出口
から自動的に遮断されるようになっているのである。
そして、このことから明らかなように、ここでは、ホー
ス70と両通孔60,80とから液体送出流路が構成されてい
るのであり、また通孔60内に設けられた逆止弁66によっ
て第二のバルブ手段が構成されているのである。
なお、前記空気ポンプの操作手段としてのキャップ部材
36は、かかる押込み操作ボタン68の押込みによる液体20
の送出制御時においては、押込み操作ボタン68の押込み
操作の邪魔にならないように、通常、ガイド溝42の水平
部40においてねじ部材46の係合ピン部44に係合されて、
その下降端位置に保持されることとなる。
また、第1図乃至第3図から明らかなように、ここで
は、上昇位置における押込み操作ボタン68のノズル部76
の下面に対応した高さの切欠き84が、前記通孔60の上部
開口端に形成された切欠き78に階段状に連結された形態
で、蓋体12の底壁部に形成されている。そして、押込み
操作ボタン68をかかる切欠き84側に回転させることによ
って、前記キャップ部材36の押込み操作時等において、
かかる押込み操作ボタン68を誤って押込み操作すること
による液体の誤送出を防止できるようになっている。
なっているのである。
更に、第1図において、86は、通孔60の下部開口部に螺
合されたばね受け部材であり、ここでは、かかるばね受
け部材86に対してホース70が接続せしめられている。
一方、ホース70を介して前記通孔60の下部開口に接続さ
れた除菌フィルタ72は、中空筒状の樹脂製の支持体88
と、該支持体88上に配されたフィルム状の樹脂製多孔質
膜90とから構成されており、その中空支持体88の内側空
間92(第9図及び第10図参照)を通孔60に接続させられ
た状態で、液体20に浸漬せしめられている。
ここで、支持体88は、第7図乃至第10図に示されている
ように、内外に貫通する通孔94を有する接続突起96をそ
の上面に備えており、その接続突起96において、ホース
70に連結されている。そして、かかる支持体88の側壁に
は、軸心方向に延びる所定幅の連結部98で周方向の両端
部をそれぞれ画定される状態で、周方向に延びるスリッ
ト100が一定のピッチで軸心方向に多数形成せしめられ
ている。
一方、多孔質膜90は、支持体88のスリット100の形成部
位よりも若干大きい矩形フィルム状を成しており、液体
20の通過は許容するが、細菌および空気の通過は許容し
ないように、その膜孔径が設定されていると共に、公知
の親水化処理等が施されている。
そして、ここでは、かかる多孔質膜90が、支持体88のス
リット100の形成部位を覆うように配されて、少なくと
もその周縁部で支持体88に溶着されて、除菌フィルタ72
が構成されており、もって液体収容空間16内に収容され
た液体20が、かかる除菌フィルタ72の多孔質膜90で除菌
されて、前記押込み操作ボタン68の通孔80の外側開口部
である液体送出口から外部に送出せしめられるようにな
っている。
なお、多孔質膜90の膜孔径は、通常、液体20に要求され
る清浄度に応じて適宜選択せしめられることとなる。
また、ここで、支持体88の成形材料としては、一般に、
フッ素、ポリスルホン、ポリプロピレン等の樹脂材料を
採用することが可能であるが、ポリプロピレンを採用す
ることが、価格面で有利となる。
更に、多孔質膜90としては、液体20の種類や除菌機能等
に応じて、フッ素、ポリプロピレン、ポリエチル、ポリ
サルフォン、トリアセチルセルロース、ナイロン等の多
種多様のものが使用可能であるが、一般には、特殊構造
に製造されたポリサルフォン製の多孔質膜を採用するこ
とが、耐熱性、価格、液体流通量等の面において好まし
い。
このような構造の簡易液体浄化装置においては、前述の
ように、キャップ部材36の押込み操作による空気の圧送
作用により、液体収容空間16内の圧力が高められ、かか
るキャップ部材36の押込み操作によって液体収容空間16
内の圧力が高められた状態下に、押込み操作ボタン68が
押込み操作されることにより、除菌フィルタ72で除菌さ
れた液体20が液体送出口から送出せしめられることとな
る。
而して、このような構造の簡易液体浄化装置において
は、前述のように、液体20が送出されない押込み操作ボ
タン68の非押込み操作時においては、逆止弁66が自動的
に閉弁され、除菌フィルタ72が液体送出口から自動的に
遮断されることとなるために、液体送出口から除菌フィ
ルタ72側への除菌等の侵入が良好に防止され、除菌フィ
ルタ72の液体送出流路(内側空間92)側の汚染が良好に
防止されて、送出液体20が長期にわたって安定して無菌
状態、すなわち所望の清浄度に維持され得るのである。
また、かかる構造の簡易液体浄化装置においては、除菌
フィルタ72全体の大きさに比して、多孔質膜90に対する
液体20の流通面積、即ち濾過面積を著しく大きくできる
のであり、それ故、除菌フィルタ72の大きさに比して液
体20の送出流量を大きく為し得て、除菌フィルタ72、ひ
いては液体浄化装置を有利にコンパクト化することがで
きるのである。
更に、かかる構造の簡易液体浄化装置においては、除菌
フィルタ72が、中空筒状の支持体88上にフィルム状の多
孔質膜90を配しただけの簡単な構造で済むために、多孔
質中空糸を用いた除菌フィルタに比べて、その製作が著
しく容易で、その製造コストも著しく安価で済むのであ
る。
しかも、本実施例の液体浄化装置においては、多孔質膜
90が支持体88に溶着されて除菌フィルタ72が構成され、
接着剤が使用されていないために、安全性が高いといっ
た利点もあるのである。
以上、本考案の一実施例を詳細に説明したが、これらは
文字通りの例示であり、本考案が、かかる具体例に限定
されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内におい
て、種々なる変更,修正,改良等を施した態様で実施で
きることは、勿論である。
例えば、前記実施例では、第一および第二のバルブ手段
として、それぞれ、ボールタイプの逆止弁が採用されて
いたが、それらのバルブ手段として、ボールタイプの逆
止弁以外のバルブ手段を採用することも可能であり、ま
たそれらバルブ手段の配設位置、ひいては空気導入通路
22や液体送出流路の形成位置も、状況に応じて適宜変更
することが可能である。
また、前記実施例では、液体収容容器18に空気ポンプが
一体的に設けられて、かかる空気ポンプにて液体収容空
間16内に空気が圧送されるようになっていたが、かかる
空気ポンプの如きポンプ手段は液体収容容器18と必ずし
も一体的に設ける必要はなく、また液体収容容器18内に
空気以外の圧縮ガスや液化ガスを供給して、液体収容容
器18内の圧力を高めるようにすることも可能である。
さらに、前記実施例では、除菌フィルタ72の支持体88の
側壁に形成された周方向に延びる多数のスリット100
が、液体を流通させるための通孔としての役割を果たし
ていたが、軸心方向に平行乃至は所定の角度をもって傾
斜した状態で支持体88の側壁に形成した多数のスリット
を液体流通用の通孔として採用することも可能であり、
また支持体88の側壁に形成したスリット以外の形態の孔
を液体流通用の通孔として採用することも可能であり、
更にそのような通孔を支持体88の上壁部や底壁部等に形
成するようにすることも可能である。
(考案の効果) 以上の説明から明らかなように、本考案に従う簡易液体
浄化装置によれば、液体送出口から除菌フィルタ側への
細菌の侵入を良好に防止して、無菌状態の液体を長期に
わたって安定して得ることができると共に、液体に対す
る多孔質膜の濾過面積を有利に増大して、装置のコンパ
クト化を有利に図ることができるのであり、しかも多孔
質中空糸を用いる除菌フィルタに比べて、除菌フィルタ
の製作を容易と為すと共に、その製造コストを安価に為
し得て、装置の製作性の向上および製造コストの低減化
を有利に図ることができるのである。そして、それ故
に、多孔質中空糸を用いた除菌フィルタを採用する場合
に比べて、同等の機能の簡易液体浄化装置を一層有利に
提供することが可能となるのである。
加えて、このような液体浄化装置は、容器内に高圧の圧
縮ガスまたは液化ガスを予め蓄える蓄圧タイプになって
いるため、第二のバルブ手段を操作することにより、必
要量の液体を適宜に流出させることができるのであり、
容器の挟圧による加圧を行なう方式に比べて、操作性が
飛躍的に向上されると共に、多孔質膜を通じての濾過が
より高圧で為され得るのであり、そしてそれによって、
該多孔質膜による液体の濾過効果(単位面積当りの流通
量)が高く設定され得て、良好なる使用性を確保しつ
つ、コンパクト化が可能であるといった利点をも有して
いるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案に従う簡易液体浄化装置の一例を示す
断面図であり、第2図は、その左側面要部図であり、第
3図は、第1図の装置の一部切欠平面図であり、第4図
は、第3図におけるIV−IV断面図であり、第5図は、第
1図の装置のキャップ部材を示す正面図であり、第6図
は、第1図の装置のシール押さえ板を示す斜視図であ
り、第7図は、第1図の装置の除菌フィルタの支持体を
示す正面図であり、第8図は、その平面図であり、第9
図は、第7図IX−IX断面図であり、第10図は、第9図の
X−X断面図である。 10:容器本体、12:蓋体 16:液体収容空間(密閉空間) 18:液体収容容器、20:液体 22:空気導入通路 28:逆止弁(第一のバルブ手段) 60,80:通孔 66:逆止弁(第二のバルブ手段) 68:押込み操作ボタン、70:ホース 72:除菌フィルタ、82:作用ロッド 88:支持体、90:多孔質膜 92:内側空間、98:連結部 100:スリット(通孔)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の液体が収容される密閉空間を内部に
    備えた液体収容容器と、 該液体収容容器の密閉空間内に圧縮ガスまたは液化ガス
    を供給するために、圧力流体の流入は許容するが、該密
    閉空間からの気体および液体の流出を阻止する第一のバ
    ルブ手段と、 前記液体収容容器を内外に貫通して設けられた、前記圧
    縮ガスまたは液化ガスの供給に基づいて高められた該液
    体収容容器の密閉空間内の圧力によって、かかる密閉空
    間内に収容された液体を外部に送出させるための液体送
    出流路と、 該液体送出流路上に配されて、かかる液体送出流路を遮
    断状態に維持せしめ、前記液体収容容器の密閉空間を加
    圧状態に保つ一方、外部からの操作によって開弁され
    て、該液体送出流路を連通せしめ、該液体収容容器の密
    閉空間内に収容された前記液体の流出を許容する第二の
    バルブ手段と、 中空筒状体の隔壁に多数の通孔が形成されてなる支持体
    と、該支持体の通孔形成部位を覆う状態で、該支持体上
    に配された多孔質膜とを備えて構成され、該支持体の内
    側空間を前記液体送出流路に連通せしめられる一方、前
    記液体収容容器の密閉空間内に収容された液体中に浸漬
    されて配されて、前記液体送出流路を通じて外部に送出
    される液体を除菌する除菌フィルタとを、 含んで構成されていることを特徴とする簡易液体浄化装
    置。
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