JPH0641865B2 - 容積式流量測定装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は容積式流量測定装置に関し、より詳しくは組付
けの容易な容積式流量測定装置に関する。

（従来技術） ロータの回転をもとにして流量を測定する容積式流量計
は流体の熱膨張に基づく誤差を補正する必要があるた
め、一般に管路の一部等に温度センサを取付け、流量計
本体に組込んだ温度補正回路に検出した流体の温度デー
タを入力して流量を補正するように構成されている。こ
のためこの種の流量測定装置は、その取付けに当って、
管路への温度センサの取付け作業や温度センサと流量計
本体との間の配線作業といった煩わしい作業が必要にな
るほか、長期の使用によっては、リード線が腐蝕したり
断線したりする不都合が生じる。

（発明が解決しようとする課題） 本発明はこのような問題に鑑みてなされたもので、その
目的とするところは、取付けが容易でしかも断線等の虞
れのない新たな容積式流量測定装置を提供することにあ
る。

（課題を解決するための手段） すなわち、本発明はかかる課題を達成するための容積式
流量測定装置として、上面にロータの出力軸を突出さ
せ、かつ上面一部に温度センサ挿入孔を設けた流体流路
の一部を構成するロータ収納ケーシングと、内部に温度
補正回路、回転式機電変換手段及び温度センサを備え、
かつ下面に機電変換手段の入力軸と温度センサを突出さ
せた電気機器収納筺とにより構成し、電気機器収納筺を
ロータ収納ケーシング上に組付けることにより、温度セ
ンサを温度センサ挿入孔に挿入し、入力軸端を出力軸端
に結合するようにしたものである。

（実施例） そこで以下に図示した実施例について説明する。

図において符号１で示したロータ収納ケーシングには、
そのロータ収納室２の上面開口部を覆うようにしてロー
タ押え板４がボルト６により一体的に取付けられてい
る。このロータ押え板４には、ケーシング１の流入側部
分に温度センサ１８を挿入する挿入孔５が設けられ、ま
たロータ収納室２内に配設された一対のロータ７、７の
うちの一方のロータ軸は、出力軸８としてこの押え板４
上に突出し、その軸端にブラケット９をもって固定した
環状の永久磁石１０を介して後述するロータリエンコー
ダの入力軸１６と結合するように構成されている。

一方、上記したロータ収納室２の直上部に取付けられる
電気機器収納筺１２は、回転式機電変換手段としてのロ
ータリエンコーダ１５と、流体の温度を検出する温度セ
ンサ１８と、温度補正回路及びパルス発信回路等を収納
したユニットとして構成されている。この電気機器収納
筺１２にはその底板１３に、ロータ出力軸８端の環状磁
石１０内に貫入する非磁性材製のカバー１４が気密に一
体的に取付けられていて、底板１３を貫通して下方に伸
びたロータリーエンコーダ１５の入力軸１６をこのカバ
ー１４により保護するとともに、その軸１６端に固定し
た永久磁石１７をロータ出力軸８端の環状磁石１０と磁
気的に結合させるようにした、いわゆる磁気継手として
構成されている。

これに対して上記した温度センサ１８は、ロータ押え板
４上の挿入孔５と対応する収納筺底板１３部分の下方に
突出するように気密に取付けられていて、収納筺１２を
ロータ収納ケーシング１上に取付けた際には、押え板４
上の挿入孔５とケーシング１上の挿入孔３を貫通して管
路内に突出するように構成されている。

なお図中符号１９は電気機器収納筺１２の上面に設けた
液晶式の流量表示器、２０はその上を覆っているガラス
をそれぞれ示している。

このように構成された装置は、はじめに温度センサ１８
の先端をロータ押え板４上の挿入孔５に挿入して電気機
器収納筺１２を位置決めした上、収納筺１２をそのまま
ロータ押え板４上に降ろす。これにより、ロータリエン
コーダ１５の入力軸１６を覆っている非磁性カバー１４
は、ロータ出力軸８端の環状磁石１０内に貫入して両軸
８、１６を磁気的に結合し、同時に電気機器収納筺１２
はロータ収納ケーシング１上に載置される。

したがって、この状態でボルト２２により収納筺１２を
ケーシング１上に結合すれば、全ての組付けを終えるこ
とができる。そして、この状態で管路内を流れる流体の
一部は温度センサ１８と挿入孔３、５の隙間からケーシ
ング１と収納筺１２の間に流入するが、非磁性カバー１
４によって気密に保護された収納筺１２内には流体の侵
入が阻止される。

（効果） 以上述べたように本発明によれば、ロータ収納ケーシン
グの上面にロータ出力軸を突出させ、かつ上面一部に温
度センサ挿入孔を設ける一方、電気機器収納筺の下面に
回転式機電変換手段の入力軸と温度センサを突出させ
て、ロータ収納ケーシング上に電気機器収納筺を組付け
ることにより温度センサ挿入孔に温度センサを挿入し、
出力軸端に入力軸端を結合させるようにしたので、この
種の温度補正式流量測定装置をきわめて容易に組付ける
ことができるとともに、リード線の腐蝕、切断等を皆無
となして装置の信頼性を大巾に向上させることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す装置の断面図、第２図
は電気機器収納筺を外した状態をもって示した装置の平
面図である。 １……ロータ収納ケーシング ３、５……温度センサ挿入孔 ４……ロータ押え板 ８……ロータの出力軸 １０……環状磁石 １２……電気機器収納筺 １５……ロータリーエンコーダ １６……入力軸 １７……磁石 １８……温度センサ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】上面にロータの出力軸を突出させ、かつ上
   面一部に温度センサ挿入孔を設けた流体流路の一部を構
   成するロータ収納ケーシングと、 内部に温度補正回路、回転式機電変換手段及び温度セン
   サを備え、かつ下面に上記機電変換手段の入力軸と上記
   温度センサを突出させた電気機器収納筺と、 により構成し、上記電気機器収納筺を上記ロータ収納ケ
   ーシング上に組付けることにより、上記温度センサを上
   記温度センサ挿入孔に挿入し、上記入力軸端を上記出力
   軸端に結合するようにしたことを特徴とする容積式流量
   測定装置。