JPH0641666A - 靱性および疲労強度に優れた耐熱アルミニウム合金 - Google Patents
靱性および疲労強度に優れた耐熱アルミニウム合金Info
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- JPH0641666A JPH0641666A JP21820492A JP21820492A JPH0641666A JP H0641666 A JPH0641666 A JP H0641666A JP 21820492 A JP21820492 A JP 21820492A JP 21820492 A JP21820492 A JP 21820492A JP H0641666 A JPH0641666 A JP H0641666A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 Si15〜25%、Fe3.5〜6.5%、
Cu0.4〜1.2%,Mg0.2〜0.7%およびZ
r,V,Moのうちの1種以上を総量で0.6〜2.0
%含み、残部Alおよび不可避的不純物からなる合金組
成を有し、合金組織中のSi粒子の平均粒子径が5μm
以下、平均粒子間隔が10μm以下であることを特徴と
する。 【効果】 靭性および疲労強度が優れ、エンジン部品や
コンプレッサ−ベーン材として好適に使用される。
Cu0.4〜1.2%,Mg0.2〜0.7%およびZ
r,V,Moのうちの1種以上を総量で0.6〜2.0
%含み、残部Alおよび不可避的不純物からなる合金組
成を有し、合金組織中のSi粒子の平均粒子径が5μm
以下、平均粒子間隔が10μm以下であることを特徴と
する。 【効果】 靭性および疲労強度が優れ、エンジン部品や
コンプレッサ−ベーン材として好適に使用される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、靭性および疲労強度に
優れた耐熱アルミニウム合金、特にエンジンのコンロッ
ド、コンプレッサーのベーン材等に好適に使用される耐
熱アルミニウム合金に関する。
優れた耐熱アルミニウム合金、特にエンジンのコンロッ
ド、コンプレッサーのベーン材等に好適に使用される耐
熱アルミニウム合金に関する。
【0002】
【従来の技術】コンロッド、ピストン等のエンジン部
品、コンプレッサーのベーン材等には、高速化や軽量化
の観点から最近アルミニウム合金の使用が試みられてい
るが、従来のアルミニウム合金は、高靭性、高疲労強
度、耐熱性等の要求特性が必ずしも満足すべきものでは
ないために十分な実用化には至っていないのが現状であ
る。発明者の一人は先に協同で、Si15〜35%、Cu0.
5 〜10%、Mg0.3 〜6 %、Mn0.3 〜4 %およびFe
0.3 〜9 %を含み、残部Alと不純物からなり、Si粒
子の平均粒径が5 μm 以下、平均粒子間隔が10μm 以下
であるアルミニウム合金を開発( 特公昭63-16459号公
報) し、エンジン部品等への適用を試みた。
品、コンプレッサーのベーン材等には、高速化や軽量化
の観点から最近アルミニウム合金の使用が試みられてい
るが、従来のアルミニウム合金は、高靭性、高疲労強
度、耐熱性等の要求特性が必ずしも満足すべきものでは
ないために十分な実用化には至っていないのが現状であ
る。発明者の一人は先に協同で、Si15〜35%、Cu0.
5 〜10%、Mg0.3 〜6 %、Mn0.3 〜4 %およびFe
0.3 〜9 %を含み、残部Alと不純物からなり、Si粒
子の平均粒径が5 μm 以下、平均粒子間隔が10μm 以下
であるアルミニウム合金を開発( 特公昭63-16459号公
報) し、エンジン部品等への適用を試みた。
【0003】しかしながら、このアルミニウム合金は、
靭性が十分でなく高負荷の下で使用するには問題がある
ことが判ったため、さらに合金組成の検討を行い、Si
15〜25%、Fe3.5 〜6.5 %を含むアルミニウム合金に
Zr、V、Moのうちの1種以上を0.6 〜2.0 %添加す
ることにより靭性を改良した(特願平2-81001 号) が、
改良アルミニウム合金でも高出力用ピストンのように高
負荷の下で長時間使用した場合、疲労クラックが生じる
ことがあり、さらに疲労強度の改善が要求された。
靭性が十分でなく高負荷の下で使用するには問題がある
ことが判ったため、さらに合金組成の検討を行い、Si
15〜25%、Fe3.5 〜6.5 %を含むアルミニウム合金に
Zr、V、Moのうちの1種以上を0.6 〜2.0 %添加す
ることにより靭性を改良した(特願平2-81001 号) が、
改良アルミニウム合金でも高出力用ピストンのように高
負荷の下で長時間使用した場合、疲労クラックが生じる
ことがあり、さらに疲労強度の改善が要求された。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アルミニウ
ム合金をエンジン部品のような耐熱、耐疲労用途に適用
する場合における上記問題点を解消するために、従来の
アルミニウム合金をベースとして成分組成および合金組
織を再検討した結果として開発されたものであり、その
目的は、靭性、疲労強度ともに優れ、エンジン部品やコ
ンプレッサーベーン材に適用し得る耐熱アルミニウム合
金を提供することにある。
ム合金をエンジン部品のような耐熱、耐疲労用途に適用
する場合における上記問題点を解消するために、従来の
アルミニウム合金をベースとして成分組成および合金組
織を再検討した結果として開発されたものであり、その
目的は、靭性、疲労強度ともに優れ、エンジン部品やコ
ンプレッサーベーン材に適用し得る耐熱アルミニウム合
金を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による耐熱アルミニウム合金は、重量基準
で、Si15〜25%、Fe3.5 〜6 .5%、Cu0.4 〜1.2
%、Mg0.2 〜0.7 %およびZr,V,Moのうちの1
種以上を総量で0.6 〜2.0 %含み、残部Alと不純物か
らなる組成を有し、合金組織中のSi粒子の平均粒径が
5 μm 以下、平均粒子間隔が10μm 以下であることを構
成上の特徴とする。
めの本発明による耐熱アルミニウム合金は、重量基準
で、Si15〜25%、Fe3.5 〜6 .5%、Cu0.4 〜1.2
%、Mg0.2 〜0.7 %およびZr,V,Moのうちの1
種以上を総量で0.6 〜2.0 %含み、残部Alと不純物か
らなる組成を有し、合金組織中のSi粒子の平均粒径が
5 μm 以下、平均粒子間隔が10μm 以下であることを構
成上の特徴とする。
【0006】本発明の合金成分について説明すると、S
iは耐摩耗性、弾性係数を向上し、熱膨張係数を低下さ
せる元素で、有効添加量は15〜25%(重量%、以下同
じ)である。15%未満では効果が小さく、25%を越える
と靭性が低下し、被切削性、鍛造性も劣化する。Feは
耐熱性、高温強度を向上させるとともに、弾性係数、熱
膨張係数を高める元素で、有効添加量は3.5 〜6.5 %で
ある。3.5 %未満では十分な高温強度が得られず、6.5
%を越えると延性および靭性が低下する。Cuはマトリ
ックスに固溶し一部S' (Al2CuMg) 相を形成することに
よって常温および高温の疲労強度を高める。有効添加量
は0.4 〜1.2 %であり、0.4 %未満では効果が十分でな
く、1.2 %を越えると室温の靭性が低下する。MgはC
uと同様、マトリックスに固溶し一部S' (Al2CuMg) 相
を形成することによって常温および高温の疲労強度を高
める。有効添加量は0.2 〜0.7 %であり、0.2 %未満で
は効果が小さく、0.7 %を越えると室温の靭性が低下す
る。
iは耐摩耗性、弾性係数を向上し、熱膨張係数を低下さ
せる元素で、有効添加量は15〜25%(重量%、以下同
じ)である。15%未満では効果が小さく、25%を越える
と靭性が低下し、被切削性、鍛造性も劣化する。Feは
耐熱性、高温強度を向上させるとともに、弾性係数、熱
膨張係数を高める元素で、有効添加量は3.5 〜6.5 %で
ある。3.5 %未満では十分な高温強度が得られず、6.5
%を越えると延性および靭性が低下する。Cuはマトリ
ックスに固溶し一部S' (Al2CuMg) 相を形成することに
よって常温および高温の疲労強度を高める。有効添加量
は0.4 〜1.2 %であり、0.4 %未満では効果が十分でな
く、1.2 %を越えると室温の靭性が低下する。MgはC
uと同様、マトリックスに固溶し一部S' (Al2CuMg) 相
を形成することによって常温および高温の疲労強度を高
める。有効添加量は0.2 〜0.7 %であり、0.2 %未満で
は効果が小さく、0.7 %を越えると室温の靭性が低下す
る。
【0007】Zr,VおよびMoは、Feを含む高Si
アルミニウム合金に添加した場合、靭性を低下させるこ
となく高温強度を向上させるのに有効な元素である。有
効添加量は総量で0.6 〜2.0 %の範囲であり、0.5 %未
満では効果が小さく、総量が2.0 %を越えると靭性が低
下する傾向がある。本発明におけるもう一つの重要な要
件は、合金組織中のSi粒子を平均径が5 μm 以下、平
均粒子間距離が10μm以下となるように分散させること
であり、この分散組織を実現することによって十分な強
度および靭性を得ることができる。切削性の向上も得ら
れるので、合金の製品、部品への加工に必然的に伴われ
る機械加工が容易となり、加工時ビビレやムシレが生じ
ることがない。
アルミニウム合金に添加した場合、靭性を低下させるこ
となく高温強度を向上させるのに有効な元素である。有
効添加量は総量で0.6 〜2.0 %の範囲であり、0.5 %未
満では効果が小さく、総量が2.0 %を越えると靭性が低
下する傾向がある。本発明におけるもう一つの重要な要
件は、合金組織中のSi粒子を平均径が5 μm 以下、平
均粒子間距離が10μm以下となるように分散させること
であり、この分散組織を実現することによって十分な強
度および靭性を得ることができる。切削性の向上も得ら
れるので、合金の製品、部品への加工に必然的に伴われ
る機械加工が容易となり、加工時ビビレやムシレが生じ
ることがない。
【0008】本発明のアルミニウム合金材の組織中に前
記のSi粒子分散を得るには、当該合金の急冷凝固粉末
を成形する粉末冶金によるのが望ましい。詳細には、前
記所定成分を含むアルミニウム合金を溶製し、溶湯を例
えば100 ℃/ 秒以上の冷却速度で急冷凝固させる。具体
的にはアトマイズ法等が適用され、平均粒径200 μm以
下のアルミニウム合金粉末を得る。得られたアルミニウ
ム合金粉末を予備成形、容器封入、高温真空脱ガスの工
程を経て熱間押出しを行い目的形状のアルミニウム合金
材とする。Si粒子の平均粒径および平均粒子間隔はア
ルミニウム合金粉末の粒径、押出比等、合金材の製造条
件を選択、組み合わせることにより所定範囲に調整され
る。
記のSi粒子分散を得るには、当該合金の急冷凝固粉末
を成形する粉末冶金によるのが望ましい。詳細には、前
記所定成分を含むアルミニウム合金を溶製し、溶湯を例
えば100 ℃/ 秒以上の冷却速度で急冷凝固させる。具体
的にはアトマイズ法等が適用され、平均粒径200 μm以
下のアルミニウム合金粉末を得る。得られたアルミニウ
ム合金粉末を予備成形、容器封入、高温真空脱ガスの工
程を経て熱間押出しを行い目的形状のアルミニウム合金
材とする。Si粒子の平均粒径および平均粒子間隔はア
ルミニウム合金粉末の粒径、押出比等、合金材の製造条
件を選択、組み合わせることにより所定範囲に調整され
る。
【0009】
【作用】本発明は、耐摩耗性、耐焼付特性に優れた高S
iアルミニウム合金に対する特定量のFe、Cu,M
g,およびZr,V,Moの1種以上の添加と合金組織
中の特定なSi粒子分散との組み合わせによって、耐熱
性、高温強度、靭性を高め高温の疲労強度を向上させ
て、エンジン部品のような高温、高負荷での使用に耐え
る材料構成とするものである。
iアルミニウム合金に対する特定量のFe、Cu,M
g,およびZr,V,Moの1種以上の添加と合金組織
中の特定なSi粒子分散との組み合わせによって、耐熱
性、高温強度、靭性を高め高温の疲労強度を向上させ
て、エンジン部品のような高温、高負荷での使用に耐え
る材料構成とするものである。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して説
明する。 実施例1 表1に示す組成のアルミニウム合金を溶製し、エアアト
マイズ法により急冷凝固アルミニウム合金粉末として粒
径297 μm 以下に分級した。このアルミニウム合金粉末
をアルミニウム缶に充填し、480 ℃で真空脱ガスを行っ
た。ついでアルミニウム缶を密封して押出し用ビレット
とし、400 ℃で押出比15として熱間押出しを行い、18mm
径の丸棒に成形した。成形材のSi粒子の平均粒子径は
いずれも5 μm 以下であり、平均粒子間隔はいずれも10
μm 以下であった。
明する。 実施例1 表1に示す組成のアルミニウム合金を溶製し、エアアト
マイズ法により急冷凝固アルミニウム合金粉末として粒
径297 μm 以下に分級した。このアルミニウム合金粉末
をアルミニウム缶に充填し、480 ℃で真空脱ガスを行っ
た。ついでアルミニウム缶を密封して押出し用ビレット
とし、400 ℃で押出比15として熱間押出しを行い、18mm
径の丸棒に成形した。成形材のSi粒子の平均粒子径は
いずれも5 μm 以下であり、平均粒子間隔はいずれも10
μm 以下であった。
【0011】
【表1】
【0012】作製された押出丸棒材について、常温およ
び200 ℃での高温引張試験を行って引張強度および伸び
率を測定した。また試験片にASTM E-602に規定される切
欠形状を付与して切欠引張試験を行い切欠耐力比( 切欠
引張強度/平滑引張試験の耐力) を測定した。疲労強度
は150 ℃における回転曲げ疲労試験の106 サイクルまで
の未破断強度とした。試験結果を表2に示す。表2にみ
られるように、No.1〜No.9のアルミニウム合金材は、常
温引張強度37kgf/mm2 以上、200 ℃での引張強度22kgf/
mm2 以上、常温の切欠耐力比1.03以上、200 ℃での切欠
耐力比1.40以上、150 ℃での疲労強度は13kgf/mm2 以上
といずれも優れた機械的性質を有していた。
び200 ℃での高温引張試験を行って引張強度および伸び
率を測定した。また試験片にASTM E-602に規定される切
欠形状を付与して切欠引張試験を行い切欠耐力比( 切欠
引張強度/平滑引張試験の耐力) を測定した。疲労強度
は150 ℃における回転曲げ疲労試験の106 サイクルまで
の未破断強度とした。試験結果を表2に示す。表2にみ
られるように、No.1〜No.9のアルミニウム合金材は、常
温引張強度37kgf/mm2 以上、200 ℃での引張強度22kgf/
mm2 以上、常温の切欠耐力比1.03以上、200 ℃での切欠
耐力比1.40以上、150 ℃での疲労強度は13kgf/mm2 以上
といずれも優れた機械的性質を有していた。
【0013】
【表2】
【0014】比較例1 表3のNo.10 〜20に示す組成のアルミニウム合金を溶製
し、実施例1と同様、エアアトマイズ法により急冷凝固
アルミニウム合金粉末として粒径297 μm 以下に分級し
た。このアルミニウム合金粉末を、実施例1と同じ工程
を経て径18mmの丸棒に押出し成形加工した。得られた材
料組織中のSi粒子の平均径はいずれも5 μm 以下、平
均粒子間隔はいずれも10μm 以下であった。No.21 につ
いては、合金溶製後、金型鋳造により押出し用ビレット
を作製し、実施例1と同じ条件で成形加工した。組織中
のSi粒子径は45μm,平均粒子間隔は180 μm であっ
た。なお、表3において本発明の成分限界を外れるもの
には下線を付した。
し、実施例1と同様、エアアトマイズ法により急冷凝固
アルミニウム合金粉末として粒径297 μm 以下に分級し
た。このアルミニウム合金粉末を、実施例1と同じ工程
を経て径18mmの丸棒に押出し成形加工した。得られた材
料組織中のSi粒子の平均径はいずれも5 μm 以下、平
均粒子間隔はいずれも10μm 以下であった。No.21 につ
いては、合金溶製後、金型鋳造により押出し用ビレット
を作製し、実施例1と同じ条件で成形加工した。組織中
のSi粒子径は45μm,平均粒子間隔は180 μm であっ
た。なお、表3において本発明の成分限界を外れるもの
には下線を付した。
【0015】
【表3】
【0016】比較例1で得られたアルミニウム合金材に
ついて、実施例1と同様な方法で引張試験および疲労試
験を行い、常温、高温の引張性能および切欠耐力比、疲
労強度を評価した。試験結果を表4に示す。
ついて、実施例1と同様な方法で引張試験および疲労試
験を行い、常温、高温の引張性能および切欠耐力比、疲
労強度を評価した。試験結果を表4に示す。
【0017】
【表4】
【0018】表4にみられるように、比較例1によるア
ルミニウム合金材料はいずれも満足すべき性能を示して
いない。No.10 はCu,Mgを含んでいないため疲労強
度が低く、No.11 もCu,Mgが少ないため疲労強度が
低い。No.12 はCu,Mgが限定範囲を越えているため
室温の切欠耐力比が低い。No.1およびNo.14 はそれぞれ
MgおよびCuを含まないため疲労強度が不十分であ
る。No.15 はMn,Crを含有し、No.16 はFe,Zr
が限定範囲を越え、No.17 はSiが限度を越えているた
めいずれも切欠強度が劣っている。No.18 はZr,V,
Moのうちの1種以上を含まないために高温強度が低
い。No.19 およびNo.20 はCu,Mgが少ないため疲労
強度が劣り、No.21 はSi粒子の平均径、平均粒子間隔
ともに限定範囲を越えているため十分な切欠耐力比、疲
労強度が得られない。
ルミニウム合金材料はいずれも満足すべき性能を示して
いない。No.10 はCu,Mgを含んでいないため疲労強
度が低く、No.11 もCu,Mgが少ないため疲労強度が
低い。No.12 はCu,Mgが限定範囲を越えているため
室温の切欠耐力比が低い。No.1およびNo.14 はそれぞれ
MgおよびCuを含まないため疲労強度が不十分であ
る。No.15 はMn,Crを含有し、No.16 はFe,Zr
が限定範囲を越え、No.17 はSiが限度を越えているた
めいずれも切欠強度が劣っている。No.18 はZr,V,
Moのうちの1種以上を含まないために高温強度が低
い。No.19 およびNo.20 はCu,Mgが少ないため疲労
強度が劣り、No.21 はSi粒子の平均径、平均粒子間隔
ともに限定範囲を越えているため十分な切欠耐力比、疲
労強度が得られない。
【0019】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に従えば、特に靭
性および疲労強度に優れたアルミニウム合金が得られ、
ピストン、コンロッド等のエンジン部品、コンプレッサ
ーベーン材等への応用が期待される。
性および疲労強度に優れたアルミニウム合金が得られ、
ピストン、コンロッド等のエンジン部品、コンプレッサ
ーベーン材等への応用が期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水越 秀雄 東京都港区新橋5丁目11番3号 住友軽金 属工業株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 重量基準で、Si15〜25%、Fe3.5 〜
6.5 %、Cu0.4 〜1.2 %、Mg0.2 〜0 .7%およびZ
r,V,Moのうちの1種以上を総量で0.6〜2.0.%含
み、残部がAlおよび不可避的不純物からなる合金組成
を有し、合金組織中のSi粒子の平均粒径が5 μm 以
下、平均粒子間隔が10μm 以下であることを特徴とする
靭性および疲労強度に優れた耐熱アルミニウム合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21820492A JPH0641666A (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | 靱性および疲労強度に優れた耐熱アルミニウム合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21820492A JPH0641666A (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | 靱性および疲労強度に優れた耐熱アルミニウム合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0641666A true JPH0641666A (ja) | 1994-02-15 |
Family
ID=16716258
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21820492A Pending JPH0641666A (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | 靱性および疲労強度に優れた耐熱アルミニウム合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0641666A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111471882A (zh) * | 2019-12-18 | 2020-07-31 | 安徽嘀通网络科技有限公司 | 一种汽车用快速凝固/烧结式高硅铝合金的制备工艺 |
-
1992
- 1992-07-24 JP JP21820492A patent/JPH0641666A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111471882A (zh) * | 2019-12-18 | 2020-07-31 | 安徽嘀通网络科技有限公司 | 一种汽车用快速凝固/烧结式高硅铝合金的制备工艺 |
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