JPH0641566Y2 - ゴルフのクラブやゲートボールのスティック等における変形シャフトの取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この本考案は、ゴルフのクラブやゲートボールのスティ
ック等における変形シャフトの取付構造に関する。

［従来の技術］ 従来ゴルフのクラブやゲートボールのスティック等にあ
っては、１つのグリップを両手で握りスイングを行うよ
うになっている。

しかしながら、かかるグリップは必ずしもベストとはい
いきれない。

例えば、ゴルフにおけるパットにあっては、通常はパタ
ーのヘッドの打球面をスイング方向に直交するようにあ
わせ、且つヘッドをできるだけストレートに振り出すこ
とが望ましい。しかるに、従来のクラブは１つのグリッ
プを両手で握ってスイングするため、スイングの途中で
手首を捏ね易く、この結果ボールに対しヘッドの打球面
が直角にヒットせず、ボールが思わぬ方向にころがって
しまうことをよく経験する。またヘッドを目標に向って
ストレートに振り出すことも非常に難しい。また高度な
プレーとして、目標に向って意識的にスライスやフック
ボールを打つ場合があるが、このようなプレーはプレー
ヤー自身の高度な技術によるものであって、目標に向っ
て正確にスライスボールやフックボールを打つことは一
層難しい。

これらのことは、ゲートボールにおけるスティックのス
イングであっても全く同様である。

従来、ゴルフクラブのパターやゲートボールのスティッ
クのスイング時に手首を捏ねる動作を規制し、且つヘッ
ドを目標に向ってストレートに振り出すことを容易にす
るものとして、本考案者が出願した、ゴルフのクラブや
ゲートボールのスティック等のグリップがある（実開昭
61-191064号）。これは、ゴルフのクラブやゲートボー
ルのスティック等のシャフトに形成するグリップを左手
用グリップと右手用グリップとに別個に形成したもので
ある。

［考案が解決しようとする課題］ 上記のゴルフのクラブやゲートボールのスティック等の
グリップによれば、ゴルフクラブのパターやゲートボー
ルのスティックのスイング時に手首を捏ねる動作を規制
し、且つヘッドを目標に向ってストレートに振り出すこ
とを容易にすることができるが、目標に向って正確にス
ライスボールやフックボールを打つことは非常に難し
い。

この考案は上記点に鑑み、ゴルフクラブのパターやゲー
トボールのスティックのスイング時に手首を捏ねる動作
を規制し、且つヘッドを目標に向ってストレートに振り
出すことを容易にし、更に、スイングに対しヘッドの打
球面の角度を変更できるようにしてスライスボールやフ
ックボールを打ち易くすることを目的としたゴルフのク
ラブやゲートボールのスティック等における変形シャフ
トの取付構造を提供するものである。

［課題を解決するための手段］ この考案は上記目的を達成するため、ゴルフのクラブや
ゲートボールのスティック等において、左手用グリップ
と右手用グリップの２個のグリップをそれぞれ別軸とな
るようにシャフトに形成し、このシャフトの下側軸の先
端部を嵌合軸とし、この嵌合軸をヘッドに設けたボスに
その軸心を中心として回転方向に角度変更可能に嵌合固
定した。

［作用］ シャフトに形成するグリップを左手用グリップと右手用
グリップとに別個に形成したから、それぞれのグリップ
を左右の手で握りスイングすると、それぞれのグリップ
がスイング時に左右の手首の捏ねる動作を規制し、更
に、それぞれのグリップを結ぶ線と目標とを結ぶ線を認
識することにより、このグリップを結ぶ線がヘッドを目
標方向へストレートに振り出す指針となる。更に、シャ
フトの下側軸の先端部を嵌合軸とし、この嵌合軸をヘッ
ドに設けたボスにその軸心を中心として回転方向に角度
変更可能に嵌合固定したから、前記シャフトの角度を変
えることにより、シャフトに設けた２個のグリップを結
ぶ線と、ヘッドの打球面との角度が変わる、かかる状態
で２個のグリップを結ぶ線方向にスイングすることによ
り、スライスボール或いはフックボールが打てる。

［実施例］ 以下、この考案を図面に示す実施例に基づき詳細に説明
するが、この考案は実施例に限定されるものではない。

第１図はゴルフクラブのパターに実施した例を示し、第
２図はゲートボールのスティックに実施した例を示す。

図面において、１はヘッド１に接続したシャフトであ
り、このシャフト２に左手用グリップ３と右手用グリッ
プ４の２個のグリップ３、４が形成されている。左手用
グリップ３と右手用グリップ４の間隔は別に限定れてい
ないが、少なくともそれぞれのグリップ３、４を握った
とき、握った手同志が当たらないことを要し、握った左
右の手の間に若干の隙間を有するぐらいの間隔が好まし
い。また、左手用グリップ３と右手用グリップ４間はグ
リップエンド方向に若干の広がりをもつように形成され
ている。

そして、シャフト２の下側軸５の先端下端部を嵌合軸６
とし、この嵌合軸６はヘッド１に設けたボスに、その軸
心を中心として回転方向に角度変更可能に嵌合固定され
ている。

第３図、第５図はそれぞれ前記嵌合軸６をボス７に、そ
の軸心を中心として回転方向に角度変更可能に嵌合固定
した実施の一例を示すものである。第３図に示す実施例
にあっては、シャフト２の嵌合軸６にキー８を設け、ヘ
ッド１に設けたボス７には嵌合軸６の嵌合時に、該嵌合
軸６に設けたキー８に係合するキー溝９が円周方向に複
数設けられており、嵌合軸６の嵌合時にキー８を求める
キー溝９に係合させることにより、ボス７に対し、嵌合
軸６をその軸心を中心として回転方向に角度を任意に変
更して固定できるようになっている。第５図に示す実施
例にあっては、シャフト２の嵌合軸６をその外周に歯10
を形成したスプライン軸とし、ヘッド１に設けたボス７
をその内周に前記歯10に係合する溝11を形成したスプラ
インボスとしてあり、嵌合軸６の嵌合時に、スプライン
軸とした嵌合軸６の歯10とスプラインボスとしたボス７
の溝11の係合位置を変えて係合させることにより、ボス
７に対し嵌合軸６をその軸心を中心とし回転方向に角度
を任意に変更して固定できるようになっている。

このことから、ボス７に対し嵌合軸６を、その軸心を中
心として回転方向に角度を変えることにより、シャフト
２に形成した２個のグリップ３、４を結ぶ線Ａと、ヘッ
ド１の打球面12と平行な線Ｂのなす角度を任意に変更す
ることができる。

しかして、２個のグリップ３、４を結ぶ線Ａ（以下線Ａ
という）とヘッド１の打球面12と平行な線Ｂ（以下線Ｂ
という）とのなす角度を直角とし、線Ａ方向にスイング
すると、ヘッド１の打球面12で打たれたボールは線Ａ方
向にストレートに打ち出される。これに対し、線Ａと線
Ｂのなす角度を鋭角とし、線Ａ方向にスイングすると、
ボールはフックボールとなり、線Ａと線Ｂのなす角度を
鈍角とし、線Ａ方向にスイングするとボールはスライス
ボールとなり、その角度の大小によりフックボール、ス
ライスボールの曲りが変わる。

更に、前記シャフト２の嵌合軸６はヘッド１に設けたボ
ス７に着脱自在に嵌合固定されるようになっており、そ
の固定手段として実施例では、ヘッド１に設けたボス７
の外周にねじ部13を形成してあり、先端部に嵌合軸６を
もつシャフト２の下側軸５には、嵌合時に前記ボス７の
ネジ部13に螺合するユニオンナット14が設けてあり、ユ
ニオンナット14をボス７のねじ部13に螺合することによ
りシャフト２の嵌合軸６をヘッド１のボス７に固定する
ようになっている。

しかして、ヘッド１に対してシャフト２を、或いはシャ
フト２に対してヘッド１を任意に交換し固定することが
可能となる。

［考案の効果］ 以上のようにこの考案によれば、ゴルフのクラブやゲー
トボールのスティック等において、左手用グリップと右
手用グリップの２個のグリップをそれぞれ別軸状となる
ようにシャフトに形成し、このシャフトの下側軸の先端
部を嵌合軸とし、この嵌合軸をヘッドに設けたボスにそ
の軸心を中心として回転方向に角度変更可能に嵌合固定
してなるものであるから、左手用グリップと右手用グリ
ップを左右の手で握りスイングすると、それぞれのグリ
ップによりスイング時における左右の手首を捏ねる動作
が極めて効果的に規制されるのでボールを正確にヒット
することができ、そして、２個のグリップを結ぶ線を目
標方向に合わせてスイングすることによりヘッドを目標
方向へストレートに振り出すことができるから、ゴルフ
クラブのパターやゲートボールのスティックの理想的な
スイングをすることができボールの正確な方向性を得る
ことができる。また、シャフトの嵌合軸をヘッドのボス
に角度変更可能に嵌合固定するので、この角度を変更す
ることにより、２個のグリップを結ぶ線とヘッドの打球
面との交叉する角度を変えることができ、２個のグリッ
プを結ぶ線方向にスイングしたとき、前記角度に応じた
ボールのスライス度、フック度を予測することが可能と
なり、この結果、目標に向って正確なスライスボールや
フックボールを容易に打つことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す斜視図、第２図は他
の実施の一例を示す正面図、第３図はシャフトの嵌合軸
とヘッドのボスの嵌合部を示す拡大断面図、第４図は第
３図に示す嵌合部を分離した状態を示す斜視図、第５図
はシャフトの嵌合軸とヘッドのボスの嵌合部の他の一例
を示す拡大斜視図、第６図はヘッドの打球面と左手用グ
リップと右手用グリップを結ぶ線との関係を示す説明図
である。 １……ヘッド、２……シャフト、３……左手用グリッ
プ、４……右手用グリップ、５……下側軸、６……嵌合
軸、７……ボス、８……キー、９……キー溝、10……
歯、11……溝、12……打球面、13……ねじ部、14……ユ
ニオンナット

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ゴルフのクラブやゲートボールのスティッ
   ク等において、左手用グリップと右手用グリップの２個
   のグリップをそれぞれ別軸状となるようにシャフトに形
   成し、このシャフトの下側軸の先端部を嵌合軸とし、こ
   の嵌合軸をヘッドに設けたボスにその軸心を中心として
   回転方向に角度変更可能に嵌合固定してなるゴルフのク
   ラブやゲートボールのスティック等における変形シャフ
   トの取付構造。
2. 【請求項２】シャフトの嵌合軸にキーを設け、ヘッドに
   設けたボスには嵌合時に前記キーに係合するキー溝を円
   周方向に複数設けてなる実用新案登録請求の範囲第１項
   記載のゴルフのクラブやゲートボールのスティック等に
   おける変形シャフトの取付構造。
3. 【請求項３】シャフトの嵌合軸をスプライン軸とし、ヘ
   ッドに設けたボスをスプラインボスとしてなる実用新案
   登録請求の範囲第１項記載のゴルフのクラブやゲートボ
   ールのスティック等における変形シャフトの取付構造。
4. 【請求項４】シャフトの嵌合軸をヘッドに設けたボスに
   着脱自在に嵌合固定してなる実用新案登録請求の範囲第
   １項記載のゴルフのクラブやゲートボールのスティック
   等における変形シャフトの取付構造。
5. 【請求項５】ヘッドに設けたボスの外周にねじ部を形成
   し、先端部に嵌合軸をもつシャフトの下側軸には嵌合時
   に前記ボスのねじ部に螺合するユニオンナットを設けて
   なる実用新案登録請求の範囲第４項記載のゴルフのクラ
   ブやゲートボールのスティック等における変形シャフト
   の取付構造。