JPH09103520A - 角度の可変構造を有するゴルフクラブ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数種類のヘッド角度を１カ所の可変手段に
より可変できる。又、複数種類のグリップ角度も、他の
１カ所で前記同じ可変手段により可変できる。 【構成】 ヘッド１の基端空洞部２に、硬質ゴム３を挿
入し、次にシャフト４の基端部に設けられた球５を挿入
してから、更に、硬質ゴム３を挿入する。そして雄ネジ
６をねじ込み硬質ゴム３、３を介して球５を締め付け
る。又、グリップ基端部とシャフト基端部にも球５と硬
質ゴム３等により同様な構成にて可変する。即ち、可変
手段として、略球状面に形成された構造体と該略球状面
に沿って移動可能な他の構造体とを可変連結している。
従って、１カ所の可変手段によって、前後左右斜め等角
度を自在に可変することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、一本のゴルフクラブ
で、ヘッドの角度やグリップの角度を自在に可変し、多
目的に使用できるパターを含むゴルフクラブに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来御承知の通り、パットや飛距離によ
り夫々ロフトとライ角度の違ったゴルフクラブをその都
度選択し、交換しなければならない問題があった。又、
その場の状況判断（天候・障害物・斜面等）とプレイヤ
ーの好み（打球における個性的悪癖矯正等）によって、
スライス（右に曲がる）やフック（左に曲がる）あるい
は、スピン（逆回転）等の打球の打ち分けは、アベレー
ジ（平均的）ゴルファーにとっては技術的にむつかしい
問題があった。

【０００３】従って、先行技術としての発明及び考案が
なされているが、１か所の調整で１種類の可変に限定さ
れている。従って、１カ所の調整で複数種類自在に可変
できないため、急ぐ間に合わない等の問題があった。

【０００４】

【発明の目的】本発明は、上記の問題点を鑑み、ヘッド
の角度（ロフト角度・フック角度・スライス角度・ライ
角度等複数種類の角度）を１か所の調整にて容易に自在
可変できる。又、シャフトに対して、グリップ角度も前
後左右斜め等複数種類可変したい時にも他の１カ所の調
整にて容易に可変して多目的使用ができることを目的と
したものである。

【０００５】

【目的を達成するための手段】自在にヘッド角度やグリ
ップ角度の可変手段として、略球状面に形成された構造
体と、該略球状面上に沿って他の構造体とが移動可能に
構成されたものである。又、略球状面に形成された構造
体と他の構造体とは、互いに嵌合する略球状面の凸状部
と凹状部とで夫々構成されていることが好ましい。

【０００６】更に、略球状面とは、球状面が好ましいが
半球状面、又は、球状面の表面に凹凸状の突起物を形成
してあってもよく、移動する表面は略球状面でありさえ
すれば問題ないことは勿論である。又、可変手段とし
て、前記略球状面で形成された構造体は複数で構成され
ていてもよい。

【０００７】可変連結手段としては、実施例にて後述す
るが、前記略球状面に形成された構造体を、可変する一
方（ヘッド又はシャフト又はグリップ）の基端部に連結
しており、前記他の構造体はもう一方の可変相手側基端
部と連結しているものである。そして可変部位にて、前
記略球状面の構造体と前記他の構造体とを１カ所の締め
付け調整手段によって可変連結されているものである。

【０００８】尚、互いに嵌合する略球状面の凸状部と凹
状部の表面には、滑り防止手段として、凹凸状の突起物
を形成することも可能である。又、滑り防止手段として
は、互いに嵌合し、自由に可変でき、更には締め付ける
と滑らない適切な形状と材質を表面処理をしておくこと
も可能である。

【０００９】更に他の滑り防止手段として、前記略球状
面の凸状部と凹状部を有する構造体は、弾力性硬質のゴ
ムや樹脂等の材質を使用しておくことも好ましい。尚、
互いに嵌合する前記凸状部と凹状部との間に、弾力性硬
質材等を挟み込むことも滑り防止に役立つ。尚、ヘッド
角度やグリップ角度の可変に際して、適切な対応角度と
しての目印を可変部に、あらかじめ標示しておけば、即
刻間に合うため好ましい。

【００１０】

【作用】上記のように構成されたゴルフクラブのヘッド
やグリップの角度を可変する際、略球状面に沿ってヘッ
ド基端部とシャフト基端部が移動する。又はシャフト基
端部とグリップ基端部が移動する。従って、前記複数種
類のヘッドやグリップの角度を自在に可変することがで
きる。

【００１１】即ち略球状面に沿って移動するから、前後
左右斜めに複数種類同時に可変可能である。しかも、複
数種類の角度を前記締め付け調整手段の１カ所で容易に
可変することができる。尚、本発明のゴルフクラブにお
いて、ヘッド基端部とシャフト基端部とは着脱可能であ
るため、本発明に嵌合する他のヘッドと交換することが
できる。従って、ウッド、アイアン、パター等の必要最
小種類の本発明ゴルフクラブのヘッドをあらかじめ用意
しておくことは可変移動も最小限の範囲に縮小すること
もできる。

【００１２】

【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図１において、（ａ）は要部を示す断面側面図である。
（ｂ）は（ａ）の各部構成分解平面図である。図示の如
くゴルフクラブのヘッド１の基端空洞部２に、硬質ゴム
３を挿入し、次にシャフト４の基端部に設けられた球５
を挿入してから、更に、硬質ゴム３を挿入する。そして
雄ネジ６をネジ込み硬質ゴム３、３を介して球５を締め
付ける。

【００１３】尚、各部構成について説明すると、硬質ゴ
ム３は雄ネジ６によって締め付けられた時、球５の回転
防止に役立つ。即ち、滑り防止手段の１例である。球５
の材質はこの場合弾性体でない金属やプラスチックを使
用してもよいが弾性硬質材例えば硬質ゴムを素材とする
ことが、更に滑り防止に役立つ。更に、硬質ゴム３の片
面には、球５と嵌合する凹状略球状面に形成されてい
る。

【００１４】ヘッド１の円形切り込み孔７は、シャフト
４の基端部の径より大きく明けて形成されている。即
ち、（ａ）の図示の如くシャフト４の基端部が点線８の
矢印の如く可変移動しても障害のない余裕空間として明
けられている。尚、ヘッド１の平行切り込み孔９は、球
５に連結されたシャフト４の基端部を通過させるための
空間である。しかし、ヘッド１の基端空洞部２に球５を
挿入した後、円形切り込み孔７よりシャフト４の基端部
を連結手段により連結すれば、平行切り込み孔９は必要
ない。

【００１５】ヘッド角度を調整する場合には、雄ネジ６
を少し緩めてヘッド１又はシャフト４を好みの角度に調
整した後、雄ネジ６を締め付ける。尚、雄ネジ６の先端
にツマミを設けることも好ましい。

【００１６】図２は、要部を示す断面側面図における他
の実施例である。キャップ１０の空洞部に、硬質ゴムリ
ング１１を挿入し、次に支柱１２を接着層１３にて連結
固定された球５を図示の如く挿入してから、更に硬質ゴ
ム３を挿入する。そしてキャップ１０をヘッド１の基端
部にねじ込み締め付ける。最後に、シャフト４の基端部
へ支柱１２を接着層１３を介して連結固定する。

【００１７】ヘッド角度を可変する場合には、キャップ
１０を少し緩めて角度調整した後、キャップ１０を締め
付ける。

【００１８】上記構成は、ヘッド１の基端部とシャフト
４の基端部とを可変可能連結をした図示であるが、これ
らと同様な構成をグリップの基端部とシャフトの基端部
とを角度可変可能連結することが可能である。例えば、
図２において、ヘッド１の基端部の構成をグリップ基端
部に設ければよく、同様であるから図示を省略する。

【００１９】図３に示す実施例は、グリップ１４の基端
部とシャフト４の基端部、並びに、ヘッド１の基端部と
シャフト４の基端部を夫々前記図２の要部構成にて角度
可変可能連結した全体像のゴルフクラブにおける側面図
である。

【００２０】従って、点線矢印の如くシャフト４に対し
て、ヘッド１やグリップ１４は前後左右斜め等複数種類
の角度を自在に、１カ所の調整締め付け手段にて可変で
きる。

【００２１】図４は、要部を示す断面側面図における更
に他の実施例である。ヘッド１の基端部には、半球１５
と支柱１６を図示の如く夫々連結固定し形成されてい
る。そして、シャフト４の基端部を支柱１６へ挿入し、
更に、硬質ゴムワッシャ１７を挿入してから、ツマミ１
８を支柱１６の先端部にねじ込み締め付ける。

【００２２】シャフト４の基端部には、半球１５に嵌合
する凹状面と更に、支柱１６の径より大きく、ワッシャ
１７の外郭径より小さい洞穴が明けられ形成している。

【００２３】従って、角度調整はツマミ１８を緩めて、
ヘッド１の半球１５の面上に沿って、シャフト４の基端
部の凹状面を移動させて好みの角度に調整した後、ツマ
ミ１８を締め付ける。滑り防止手段として半球１５とこ
れに嵌合するシャフト４の基端凹状部の夫々の面上に、
滑り防止手段として、突起物や、耐久性硬質弾性体であ
るゴム・樹脂等の素材を表面処理しておくことが好まし
い。

【００２４】図５は、ゴルフクラブの平面図を示し、矢
印はフック角度、反対方向はスライス角度の可変移動を
示す。

【００２５】図６は、ゴルフクラブの正面図を示し、矢
印はロフト角度、即ち、打球面角度の可変移動を示す。

【００２６】図７は、ゴルフクラブの側面図を示し、矢
印はライ角度の可変移動を示す。

【００２７】

【発明の効果】本発明のパターを含むゴルフクラブで
は、ヘッドやグリップの角度を複数種類可変することが
できるため、多目的に打球ができる。例えばパットや飛
距離によりロフトとライ角度の違ったゴルフクラブをそ
の都度選択する必要はない。又、その場の状況判断によ
ってスライス（角）ボール、フック（角）ボールを打ち
分けすることもできる。プレイヤーがスライスボールの
悪癖で悩んでいる時打球面をフック角度に可変して使用
できる。

【００２８】更には、グリーン上でのパッティングにお
いて、プレイヤーの好みによって、グリップの角度を自
在に可変することができる。又、芝目がスライス又は、
フックに曲がると判断した時にもその反対の角度に合わ
せたり、ロフト角度調整によりベントグリーンや下り坂
の場合スピン（逆回転）をかけたり、逆芝目の場合順回
転をかけ、より転がしたり、ライ角度の調整等プレイヤ
ーの好みに合わせ多目的に使用できる効果がある。

【００２９】しかも、複数種類の可変において、複数の
調整箇所が一般的に考えられるが、この場合可変に手間
と時間がかかり不便であり即間に合わないが、本発明に
おいては、調整箇所は１カ所で複数種類可変できるため
上記問題がなく、より効果がある。尚、プレーヤーの適
合したゴルフクラブを見つけるための試打用としても効
果がある。

【００３０】以上、実施例の説明は、本発明を説明する
ためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限
定し、或いは範囲を減縮するように解すべきでない。
又、本発明の構成は、上記実施例に限らず、特許請求の
範囲に記載の技術的範囲内で種々の変化が可能であるこ
とは勿論である。

【００３１】例えば、ヘッドやシャフトやグリップの可
変基端部は、目的を達成する適所であればよく必ずし
も、中央部や側面に限定するものではない。又、ヘッド
やシャフトやグリップの一部に突設した適所を可変基端
部とすることもできることは勿論である。

【図面の簡単な説明】

【図１】要部における実施例を示す断面側面図と、それ
らの構成分解平面図である。

【図２】要部における他の実施例を示す断面側面図であ
る。

【図３】ゴルフクラブの実施例を示す側面図である。

【図４】要部における更に他の実施例を示す断面側面図
である。

【図５】ゴルフクラブの平面図である。

【図６】ゴルフクラブの正面図である。

【図７】ゴルフクラブの側面図である。

【符号の説明】

１ ヘッド ３ 硬質ゴム ４ シャフト ５ 球 ６ 雄ネジ １０ キャップ １４ グリップ １５ 半球 １８ ツマミ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 角度を自在に可変することができるゴル
   フクラブにおいて、該ゴルフクラブの可変手段は、略球
   状面に形成された構造体と、該略球状面に沿って、移動
   可能な他の構造体とを可変連結して構成されていること
   を特徴とするパターを含むゴルフクラブ。
2. 【請求項２】 前記略球状面に形成された構造体と他の
   構造体とは、互いに嵌合する凸状面と凹状面とで形成さ
   れていることを特徴とする請求項１に記載のパターを含
   むゴルフクラブ。
3. 【請求項３】 前記略球状面に形成された構造体と前記
   他の構造体とを可変連結するに際して、滑り防止手段を
   設け構成されていることを特徴とする請求項１、又は請
   求項２に記載のパターを含むゴルフクラブ。