JPH0641053B2 - タービン用動翼の製造方法 - Google Patents

タービン用動翼の製造方法

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JPH0641053B2
JPH0641053B2 JP62282338A JP28233887A JPH0641053B2 JP H0641053 B2 JPH0641053 B2 JP H0641053B2 JP 62282338 A JP62282338 A JP 62282338A JP 28233887 A JP28233887 A JP 28233887A JP H0641053 B2 JPH0641053 B2 JP H0641053B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はターボ分子ポンプ、船舶用タービン等の動翼
(以下タービン用動翼と称する)の製造方法に係り、特
に動翼の斜面及び鋭角状の角部を平滑に製作することが
でき、よってタービンの吸気、排気性能を向上すること
のできるタービン用動翼の製造方法に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
タービンの一例としてのターボ分子ポンプは、動翼と固
定翼を交互に数段ないし数十段組み合わせ、動翼を毎分
数万回転させることにより、気体分子を一方向に移動さ
せ、高真空を得る装置である。
従来のターボ分子ポンプの一例を第6図を参照して説明
する。図において、1は中空のロータ部で、このロータ
部1は鉛直に固定された固定軸2に磁気的なスラスト軸
受3およびラジアル軸受4を介して支承されており、ス
ラスト軸受3ならびにラジアル軸受4は、ロータ部1に
よって囲繞された低真空空間5内に位置している。6は
ロータ部1の外周に設けられた動翼、7はハウジング8
の内周に設けられた固定翼である。そして、固定翼7に
対する動翼6の回転により、気体分子を高真空室から低
真空室へ移送する。気体分子は接続部10を経て補助真
空ポンプにより排気される。
前記動翼6は、ロータ部1の軸線方向に適宜区画して、
この区画された部分毎にこの動翼6の間隔及び傾斜配置
角度を異にして形成することがある。
ところで、前記ターボ分子ポンプの動翼6の製作方法と
して、従来は放電加工方法とメタルソー(金属鋸)によ
る方法の2種類の方法が知られている。
放電加工方法は、インゴット(アルミ金属の塊)を切削
加工してロータと動翼部分を製作するもので、この方法
によるとロータと動翼とは全体的に一体成形される。つ
まり、放電加工によると、丸棒状のインゴットの中心部
に所定径の円孔を形成する。つぎにインゴットの外周か
ら中心方向に向けて且つ所定の間隔、所定幅で溶かして
所定深さの溝を形成してロータ部を残して円板状部材が
多数枚形成される。
つぎに、この円板状部材に所定間隔で電極を当てがい円
板状部材の肉厚部を溶かして空間部を形成し、この空間
部と空間部の間に斜面11を有する動翼6を形成するも
のである。
一方、メタルソーによる加工法にあっては、第10図に
示すように所定の厚みを有する板状部材を切削して、内
端に広幅のロータ部12をその外周に円板状部材13を
有するロータ部材14を形成し、且つメタルソーを用い
て前記円板状部材13に所定間隔で切削加工を施して空
間部を形成し、この空間部と空間部との間に動翼6を形
成するものである。
また、小径のエンドミルを用いて多列ロータ翼を加工す
る方法が、特開昭 62-225702号公報に記載されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前記放電加工方法によると、放電の際円板状部材を溶か
すことにより動翼6を形成するものであるから、その斜
面11は焼けただれて粗面となる。そのため、ターボ分
子ポンプ動翼6の回転作動時、高真空側から低真空側に
吸引、排気される気体分子が動翼6の斜面11にぶつか
って不規則な方向に飛散し、それにより、動翼6の風圧
抵抗(つまり排気圧力)が増大し、ターボ分子ポンプの
吸引能率が著しく低下するという欠点がある。
さらに、放電加工法によると、動翼6の形成素材である
円板状部材に、形成すべき空間の幅とほぼ均しい形状の
電極を当てがって放電を起こさせることにより溶断加工
するものであるが、この電極は消耗するため、円極状部
材を円周方向に順次所定間隔で溶かしながら動翼6を加
工する際、放電加工開始時のまだ電極が消耗していない
ときと、加工が進み電極が消耗したときとでは、相隣る
動翼6間の空間の幅が一定でなく、したがってロータ部
材は円周方向にアンバランスとなる。
そのため、ロータ部材のスムーズな回転が期待できず、
例えば50000rpmが要求される場合でも3000
0rpm程度以上の高速回転が不可能であるという欠点
がある。
一方、メタルソー方法によると、多数枚とロータ部材1
4のそれぞれのロータ部1をロータの回転軸15に嵌
め、相隣るロータ部12の間はビーム溶接19により一
体的に固着するものである。このためビーム溶接時に溶
接歪が発生して、ロータ部材14が傾き、各動翼6間の
間隔が不均一となってロータ全体のバランスがくずれ、
その回転がスムーズでなく、さらに動翼6の配置も不整
合となってターボ分子ポンプの吸引能率が著しく低下す
るという欠点がある。
また、エンドミル等と回転カッターで動翼を切削加工す
る方法によると、断面が平行四辺形である動翼の場合に
は鋭角状角部にバリが生じることがあり、このバリを取
る処理に多大な手間と時間がかかるという欠点がある。
本発明は、前記従来技術の欠点を改良したタービン用動
翼の製造方法を提供することを目的とするもので、特
に、切削加工方法によるタービン用動翼の一体的な製造
方法において、いかなる形状と動翼でもバリが発生しな
い製造方法を提供するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明はロータ部の外周に一体的に設けられた円板状部
材に所定の切削加工を施すことにより、所定角度よじれ
た多数枚の動翼を放射状に形成し、且つ円周方向に隣り
合って配設された動翼の斜面間の空間は、動翼基端側が
幅狭で、外端側が徐々に幅広に形成されてなるタービン
用動翼の製造方法において、 前記動翼を切削加工すべくマシンツールに取付けられた
回転カッターの刃先の直径Lを前記動翼基端部の斜面間
の空間幅L以下にすると共に、前記回転カッターはそ
の先端から基端側にかけてテーパ状に形成され、このテ
ーパ部の角度θは相隣る動翼斜面間の角度θの1/2
以下とし、前記回転カッターを移動させながら前記動翼
斜面間を切削して空間部を形成すると当時に、前記動翼
の鋭角状角部に生じるバリを、前記回転カッターの移動
軌跡の中に前記動翼の端面側と斜面側とを連続的に移行
する経路を含むことにより切削するようにしたことを特
徴とするものである。
〔実施例〕
以下、本発明方法の実施例を第1図〜第5図を参照して
説明する。
第1図は本発明に用いられる回転カッター20を示し、
21は刃部、22は取付け部である。刃部21は刃先2
3が径小で、基端側が次第に径大となるようにテーパ状
に設けられている。
この回転カッター20の刃先23の直径Lは、動翼6の
基端の空間幅Lと同一またはこれより小となるように
設けられている。さらに、回転カッター20の刃部21
のテーパ角度θは、相隣る動翼6の斜面11間の角度θ
よりも小、望ましくは角度θの1/2、またはこれ
よりも小の角度に設けられている。
つぎに、前記回転カッター20を用いて動翼6を切削加
工する工程を説明する。本発明の方法によりロータ部を
製作するための素材は、従来の放電加工と同様にアルミ
のインゴットが用いられる。
しかして、まず最初は所定の直径及び長さの丸棒状の素
材の中心部に円孔を形成し、円筒状部材を形成する。次
に、この円筒状部材の外周から所定間隔で、且つ所定深
さの溝を切削形成し、溝間に所定幅の円板状部材24を
形成する。
つぎに、円板状部材24の外周縁から中心に向けて配設
した回転カッター20(これはマシンツールに取付けら
れている)により動翼6間の切削加工をして空間部28
を形成するものである。
さたに説明すると、動翼6は円板状部材24の板厚部分
にその軸線に対して所定角度傾斜させ、且つ放射状に切
削を施すことにより形成されるもので、その切削面が動
翼6の斜面11となる。また、動翼6の端面25は円板
状部材24の両側面が残された部分である。
この動翼6は、円筒状のロータ部1の外周に放射状に設
けられるものであるから、動翼6間の空間幅は第3図
A,Bに示すように動翼先端の幅Lが最大で、動翼基
端の幅Lが最小となっている。また、動翼6の放射状
に伸びる方向と直角の平行四辺形となっており、その対
称位置に鋭角状角部26と鋭角状角部27が形成されて
いる。そして、第2図において、動翼6が右方向に回転
すれば流体は紙面の表側より裏側に排気されるものであ
る。
ところで、第3図に示す動翼6の空間部28を切削する
に際しては、マシンツール(図示せず)に取付けた回転
カッター20を円板状部材24の中心方向に向けて配置
したうえ、その刃先23を円板状部材24の外周縁に当
てがい、第2図矢印方向に少しずつ前進させて空間部2
8を掘り下げていくものである。しかし、回転カッター
20は第2図矢印方向に一気に前進するのではなく、第
3図Aに示す空間部28の領域を円周方向および半径方
向に移動しながら切削し、円板状部材24の外周部から
徐々に中心部に向けて深く掘り下げられるように切削加
工し、最後に第3図Bに示す底部の空間部28を切削加
工するものである。
しかして、回転カッター20の刃先23の径Lは、例え
ば第3図Aに示すように動翼6の外端部に近い幅広の空
間部28を切削形成するときは、その幅Lと同じく広
幅のものでよい。しかし、動翼6の内端部に近い幅狭の
空間部28を切削するときは、回転カッター20の刃先
23の径Lは、空間部28の幅Lと等しいか、これよ
り小でなければならない。例えば、この空間部28と幅
の寸法が1mmであるとすると、回転カッター20の
刃先23の径Lも1mm以下でなければならない。
したがって、回転カッター20で、動翼間にテーパ状の
空間部28を切削形成するには、空間底部の最小の幅L
以下に回転カッター20の刃先23の径Lを設定しな
ければならない。
本発明者は前記の点に鑑み、実施例に係るタービン分子
ポンプの動翼6の基底部の幅Lが1mmであるところか
ら、刃先が1mmの棒状の回転カッターを使用した。しか
し、刃先が1mmと棒状の回転カッターであると、円板状
部材24の外周から中心部に切削加工を続けるうちに簡
単に折れてしまうことが分かった。
勿論、外周寄りの幅広の空間部28を切削加工するとき
は、刃先23の径の大きい、したがって切削時折損する
おそれのない回転カッターを使用し、動翼6基端の最小
幅空間部28を切削形成するときにのみ、刃先23の直
径が1mmという小径の回転カッターを使用することが考
えられる。
しかし、これは非現実的なもので、マシンツールに取り
付ける回転カッターを取り替えることは面倒で手間のか
かる作業であるし、マシンツールに所定の動作を行わせ
るためのコンピュータプログラムも複雑になり、さら
に、テーパ状で無段階に変化する空間部28のどの段階
で回転カッターを取り替えるかも問題になり、いずれに
しても採用できないことが分かった。
そこで本発明者は、動翼6の外端部間の広幅の空間部2
8を切削形成するときも、基端部の狭幅の空間部28を
切削形成するときも、回転カッターは同じものを使用す
るという前提のものに、この回転カッターを構造的に補
強することができないか種々試験、研究を重ねた。
その結果、回転カッターの刃部に、動翼6間に形成され
るべき空間のテーパに合わせた角度を有するテーパを付
形することを考えた。この回転カッターを用いて第3図
A,Bに示す空間部28を切削形成したところ、同図に
示すとおりの空間部28をスムーズに切削でき、よって
その両側に動翼6を切削加工することができた。そし
て、刃先の径を1mmというごく小径ち形成しても、上部
にゆくにつれてテーパ状に径が太くなっていることによ
り、回転カッターは折損することがなかった。
しかも、この回転カッターにより切削加工された動翼6
の斜面11の表面は、放電加工による場合と異なった非
常に平滑で、気体分子を吸入排気する際の吸引効率が著
しく向上するものであることが判明した。
しかし、ここで別の問題点が発生した。それは、前記回
転カッターで動翼6を切削加工すると、断面が平行四辺
形である動翼6と鋭角状角部26にバリが生じることで
ある。このバリを残したままでは、動翼6をターボ分子
ポンプのモータ部に組み込み使用することができないの
で、必ず切除しなければならない。このバリを手作業で
切除することは不可能ではないが、1個のロータ部材に
は800枚前後の動翼6が形成されており、これらの各
動翼6毎に2個所ある鋭角状角部26のすべてのバリを
手作業で切削することは大変な手間と時間がかかり、ロ
ータ部材の大幅なコストアップにつながると共に、手作
業に頼るとバリの取り残し部分が生じることがあり、品
質の低下につながるという欠点がある。
前記の問題点を解決するには、回転カッターで動翼6間
の空間部28を切削形成する工程において、同時に動翼
6の鋭角状角部26のバリを取り除くしかないというこ
とである。
本発明者は前記の観点に立ってバリ取りの問題を解決す
べく試験を行った。ここで、動翼6の鋭角状角部26に
生じるバリは、斜面11の端部より外方に出張って形成
される。したがって、このバリを切除するためには、回
転カッターを第4図、第5図に示すように動翼6の一方
の端面25から鋭角状角部26をなぞって斜面11側に
移動させることによりバリが切除されるものである。
しかし、ここで再び次の問題が発生した。すなわち、相
隣る動翼6の斜面11間の角度θと、鋭角状角部26
の基端から先端に至る傾斜角度は同じでないということ
である。そのため動翼6間のテーパ状の空間部28を埋
めるごとく形成された回転カッターを用いて鋭角状角部
26をなぞりバリ取りを行うとき、回転カッターの一部
が隣り合った動翼6にぶつかり、この動翼6の一部を削
り切るという不具合が生じることである。
本発明者はこの問題を解決すべく、さらに試験、研究を
繰り返した結果、回転カッター20の刃部をテーパ状に
するだけでなく、その角度θを少なくとも隣り合う動翼
6の斜面11間のテーパ角度θよりも小さくする、望
ましくはこの角度θの1/2以下とすることがよいと
判明した。
このようなテーパ角度をもつ回転カッター20を用いて
第4図、第5図に示すように回転カッター20を移動さ
せることにより、動翼6を切削加工しながら、同時に鋭
角状角部26に生じるバリを切除することができ、しか
もその際に隣りの動翼6にぶつかりこれを切削するよう
な不具合が生じることがなかった。
以下第4図を参照して、前記の回転カッター20を用い
て動翼6を切削形成する方法の一例を説明する。動翼の
素材である円板状部材24の幅方向に滑つ傾斜させて最
初の1枚目の動翼6Aを切削形成するには、同図におい
て動翼6Aの右側を切削して空間部28を形成する。こ
のとき、回転カッター20は、同図に矢印イで略図的に
示すようにジグザグに移動しながら切削し、このとき最
初の1枚目の動翼6Aの一側の斜面11と、最後の1枚
の動翼6Cの他側の斜面11が切削形成される。
つぎに、1枚目の動翼6Aの左側を切削して空間部28
を形成する。このときも回転カッター20は最初の空間
部28を切削形成するときと同様にジグザグに移動しな
がら切削し、最初の1枚目の動翼6Aの他側の斜面11
と、2枚の動翼6Bの一側面の斜面11が切削形成され
る。
しかして、このとき両側の斜面11が形成された動翼6
Aの鋭角状角部26にはバリが端面25よりも外方に出
張って生じる。このため、1枚目と2枚目の動翼6A,
6Bの斜面11を切削荒削)した後、回転カッター20
を第4図のロで示すように1枚目の動翼6Aと表面に沿
って左回転させるもので、このとき両側斜面11を仕上
げ切削し、同時に鋭角状角部26に発生したバリを削り
取るものである。
このようにして、1枚目の動翼6Aの切削加工が終わっ
たならば、回転カッター20を2枚目の動翼6Bの左側
に移動させ、この動翼6Bの他側の斜面11と3枚目の
動翼6Dの一側の斜面11を前記と同様に切削加工し、
以下同様の動作を繰返して円板状部材24に順次多数枚
の動翼6をバリ取りを行ないながら切削加工するもので
ある。
つぎに、第5図を参照して、第2の実施例を説明する。
まず、動翼6の素材である円板状部材24の幅方向に、
且つ傾斜させて所定幅に亘り切削形成して空間部28を
形成することにより、最初の1枚の動翼6Aの一側の斜
面11と、最後の1枚の動翼6Cの他側の斜面11を切
削形成する。このとき、回転カッター20が円板状部材
24の幅方向にジグザグに移動しながら空間部28を切
削形成することは第4図に示した第1実施例と同様であ
る。
このようにして最初の1枚目と最後の1枚目と最後の1
枚目の動翼6A,6Cの斜面11が切削(荒削)された
後、回転カッター20を第5図矢印ハで示す軌跡に沿っ
て移動させて、各斜面11を仕上げ切削するもので、し
かも回転カッター20が動翼6A,6Cの一端面25か
ら斜面11に移動するとき、鋭角状角部26を外側から
内側に回り込むようになぞり、このとき鋭角状角部26
の外方に出張っているバリを削り取るものである。
このようにして、最初の1枚目の動翼6Aの一側の斜面
11と最後の1枚目の動翼6Cの他側の斜面11の切削
加工が終わったならば、回転カッター20を1枚目の動
翼6Aの左側に移動し、その他側斜面11と、2枚目の
動翼6Bの一側斜面11を前記と同様に切削加工する。
以下同様の動作を繰返して円板状部材24に順次多数枚
の動翼6のバリ取り動作を行いながら切削加工を行って
いくものである。
しかして、第1、第2の各実施例において、回転カッタ
ー20は前述のようにテーパを付形して設け、且つテー
パの角度をθを相隣る動翼6の斜面11間の角度θ
よりも小さく、例えばこの角度θの1/2以下に設け
てあるので、この回転カッター20を用いて動翼6間の
空間部28を切削形成すると同時に、鋭角状角部26の
バリ取りをスムーズに行うことができ、その際、隣りの
動翼6にぶつかり、これを誤って切削するようなことが
ないものである。
なお、本発明に係る回転動翼の製造方法は、実施例で説
明したターボ分子ポンプの動翼に限らず船、飛行機など
に用いられるタービンブレードの製造にも適用すること
ができると共に、アールが付形されたブレード、途中が
よじられたブレードなどの製作にも適用することができ
るものである。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明方法によると、ロータ部と
一体で且つ税角状角部にバリのないタービン用動翼を、
回転カッターによる連続切削加工で製作することが可能
となったものである。さらに、本発明方法により製作さ
れた動翼は、従来の放電加工法やメタルソー法に比べて
次の諸効果を有している。
動翼の斜面は平滑であるので、流体と動翼斜面との
摩擦抵抗が少なく、吸引、排気能力が大幅にアップす
る。
動翼の表面には回転カッターによる切削時に加工硬
化により被膜が形成されており、しかも表面が平滑であ
るのでそれだけ表面積が少ない。よって、動翼の回転作
動時、周囲が高真空であっても、素材中に含有されるガ
スが動翼表面に湧出する量は従来に比べて著しく低下
し、例えばこの動翼が組込まれたターボ分子ポンプが純
度の高いガスの吸引のために用いられるときなどにおい
て、動翼の素材表面から出るガスが混合されるおそれが
少ないという利点がある。
回転カッターには超硬材を用いることができるの
で、放電加工に用いられる電極のように摩耗することが
なく、したがって360゜方向に形成されたどの動翼も
同一寸法に製作できて全体のバランスがよく、回転が非
常にスムーズであり、動翼の回転速度を40%以上アッ
プさせることができた。
放電加工法によると熱で素材を溶かして動翼を加工
するものであるから、加工後動翼には熱により歪や変形
が生じるが、本発明によると切削加工面に熱は殆ど生じ
ず、加工後動翼が変形することがないもので、よってこ
の点でも吸、排気性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法に使用する回転カッターの正面図、
第2図は動翼部材に対する回転カッターの切削方向を示
す説明図、第3図A,Bは相隣る動翼の先端部と基端部
の間の空間部の幅の変化を示す説明図、第4図と第5図
は本発明方法の2つの実施例におけるそれぞれの回転カ
ッターの移動軌跡を示す説明図、第6図はタービンの一
例として従来のターボ分子ポンプの断面図、第7図は動
翼の斜視図、第8図は動翼の正面図、第9図は動翼の一
部拡大斜視図、第10図は従来のメタルソー方法により
製作された動翼の断面図である。 1……ロータ部、6……動翼、11……斜面、20……
回転カッター、21……刃部、23……刃先、26……
鋭角状角部、28……空間部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロータ部の外周に一体的に設けられた円板
    状部材に所定の切削加工を施すことにより、所定角度よ
    じれた多数枚の動翼を放射状に形成し、且つ円周方向に
    隣り合って配設された動翼の斜面間の空間基端側が幅狭
    で、外端側が徐々に幅広に形成されてなるタービン用動
    翼の製造方法において、 前記動翼を切削加工すべくマシンツールに取付けられた
    回転カッターの刃先の直径Lを前記動翼基端部の斜面間
    の空間幅L以下にすると共に、前記回転カッターはそ
    の先端から基端側にかけてテーパ状に形成され、このテ
    ーパ部の角度θは相隣る動翼斜面間の角度θの1/2
    以下とし、前記回転カッターを移動させながら前記動翼
    斜面間を切削して空間部を形成すると同時に、前記動翼
    の鋭角状角部に生じるバリを、前記回転カッターの移動
    軌跡の中に前記動翼の端面側と斜面側とを連続的に移行
    する経路を含むことにより切削するようにしたことを特
    徴とするタービン用動翼の製造方法。
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